2017年11月16日

Bobby Timmons『Sweet and Soulful Sounds』

聴きやすく小粋なジャズ・ピアノ・トリオ作品☆Bobby Timmons『Sweet and Soulful Sounds』
スウィート・アンド・ソウルフル・サウンズ
録音年:1962年
ez的ジャンル:ソウルフル・ジャズ・ピアノ・トリオ
気分は... :甘すぎないのポイント・・・

今回は60年代ジャズからピアノ・トリオ作品Bobby Timmons『Sweet and Soulful Sounds』(1962年)です。

Bobby Timmons(1935-1974年)はフィラデルフィア出身のジャズ・ピアニスト。

Art Blakey & The Jazz MessengersやCannonball Adderley等のグループで頭角を現すようになります。Art Blakey & The Jazz Messengersでお馴染み、ファンキー・ジャズを代表する名曲「Moanin'」はTimmonsの作品です。

60年代に入り、RiversidePrestigeMilestone等で数多くのリーダー作をレコーディングしています。

Riversideからリリースされた本作は、Bobby Timmons(p)、Sam Jones(b)、Roy McCurdy(ds)という編成によるピアノ・トリオ作品です。

聴きやすいピアノ・トリオ作品ですが、だからといって甘すぎない感じがポイント高いです。タイトルに関連づければ、スウィートよりもソウルフルな印象が強いですね。

バラードでもスウィンギーでもTimmonsの鮮やかなピアノ・タッチを満喫できます。

スウィンギーに疾走する「You'd Be So Nice to Come Home To」「Why Was I Born?」、エレガントかつ端正な「The Sweetest Sounds」、感動的なピアノ・ソロ「God Bless the Child」あたりが僕のお気に入りです。

僕好みの小粋なジャズ・ピアノ・トリオです。

全曲を紹介しときやす。

「The Sweetest Sounds」
Richard Rodgers作。オリジナルはミュージカル『Strings』(1962年)のために書かれたものです。当ブログではElsie Bianchi Trioのカヴァーを紹介済みです。タイトルはエレガントさのある端正なピアノ・トリオ演奏を楽しめます。甘くなりすぎないビター・スウィート位の塩梅がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=IEyhbZA3wZ8

「Turn Left」
Bobby Timmons作。ソウルフルな魅力に溢れたブルージーな演奏です。

「God Bless the Child」
Arthur Herzog/Jr. Billie Holiday作。Billie Holidayのレパートリーとしてお馴染みの曲ですね。最近で当ブログでも紹介したJose James『Yesterday I Had The Blues』(2015年)ヴァージョンが個人的なお気に入りです。ここではピアノ・ソロで美しく感動的な「God Bless the Child」を聴かせてくれます。

「You'd Be So Nice to Come Home To」
Cole Porter作。オリジナルは映画『Something to Shout About』(1943年)のために書かれたものです。当ブログではAnita O'Dayヴァージョンも紹介済みです。スウィンギーな疾走感とTimmonsの鮮やかなタッチに魅了されます。
https://www.youtube.com/watch?v=L6EGffFLJA8

「Another Live One」
Bobby Timmons作。メンバー三人の息の合った演奏を満喫できる小粋な仕上がり。

「Alone Together」
Howard Dietz/Arthur Schwartz作。1932年のミユージカル『Flying Colors』の挿入歌であったスタンダードです。当ブログではDinah WashingtonStanley TurrentineKenny DorhamLincoln Brineyのカヴァーを紹介済みです。しっとりとした哀愁バラードですが、ヴィヴィッドなタッチがいいですね。

「Spring Can Really Hang You up the Most」
Fran Landesman/Tommy Wolf作のスタンダード。当ブログではBobbi Boyle & The Trioのカヴァーを紹介済みです。 ピアノ・ソロ演奏でTimmonsの小粋な鍵盤さばきを存分に堪能できます。

「Why Was I Born?」
Oscar Hammerstein II/Jerome Kern作。舞台『Sweet Adeline』(1930年)のために書かれた曲です。当ブログではKenny Burrell & John Coltraneのカヴァーを紹介済みです。ラストは軽快にスウィングするピアノ・トリオらしい演奏で締め括ってくれます。

Bobby Timmonsの他作品もチェックを!

『Jenkins, Jordan and Timmons』(1957年)
ジェンキンス、ジョーダン&ティモンズ

『This Here Is Bobby Timmons』(1960年)
This Here Is Bobby Timmons

『Soul Time』(1960年)
Soul Time

『Easy Does It』(1960年)
Easy Does It

『In Person』(1961年)
ボビー・ティモンズ・トリオ・イン・パーソン+2

『Born to Be Blue!』(1963年)
ボーン・トゥ・ビー・ブルー!

『From the Bottom』(1964年)
フロム・ザ・ボトム

『Little Barefoot Soul』(1964年)
リトル・ベアフット・ソウル

『Chun-King』(1964年)
チャンキング (紙ジャケット仕様)

『The Soul Man!』(1966年)
ザ・ソウル・マン!
posted by ez at 00:24| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月15日

Fredi Grace And Rhinstone『Get On Your Mark』

隠れた逸品!80年代ファンク作品☆Fredi Grace And Rhinstone『Get On Your Mark』
GET ON YOUR MARK
発表年:1982年
ez的ジャンル:80年代レア・ファンク
気分は... :無惨アズーリ・・・

今回は80'モダン・ソウル/ファンク作品からFredi Grace And Rhinstone『Get On Your Mark』(1982年)です。

Fredi Grace And Rhinstoneは、Fredi Grace(vo)、Keith Rawls(key、vo)、Rosalind Sweeper(vo)の3名が結成したソウル/ファンク・ユニット。

メンバーのFredi Graceは、アルバム『Diamonds in the Raw』(1989年)でThe S.O.S. Bandのメンバーにもなっていた女性ヴォーカリストです。ちなみにFrediとRosalind Sweeperの2人はThe S.O.S. Band『Too』(1981年)にバック・ヴォーカルで参加しています。

また、Keith Rawlsは80年代後半から90年代初めに活動していた男性R&BデュオJammのメンバーKeechoと同一人物です。

Fredi Grace And Rhinstoneとしては、『Get On Your Mark』(1982年)、『Tight』(1983年)という2枚のアルバムをリリースしています。

どちらのアルバムも、その後再評価が高まり、2枚共に輸入盤でCD化も実現しています。

1stとなる本作『Get On Your Mark』(1982年)のプロデュースはEd Howard

レコーディングにはCameoAnthony Lockett(g)、Yogi Horton (ds)、Ronnie Harville (b)等のミュージシャンが参加しています。さらにはPeabo Brysonがソングライティング&バック・ヴォーカルで参加しています。

シングルにもなった「Help (...Save This Frantic Heart Of Mine)」「Love Thang」といったファンク・チューン、シルキーなモダン・ソウル「Won't Cha Give It To Me」、Peabo Bryson参加のバラード「Tell Me What's On Your Mind」あたりが僕のオススメです。

80年代の隠れた逸品をぜひチェックを!

全曲を紹介しときやす。

「Help (...Save This Frantic Heart Of Mine)」
80年代らしいシンセ・サウンドが彩るファンク・チューンがオープニング。シングルにもなりました。Fredi Graceのヴォーカルも躍動しています。
https://www.youtube.com/watch?v=0oU8TnZYT2U

「Won't Cha Give It To Me」
シルキーなブラコン・サウンドを楽しめるシャッフルしたミディアム・チューン。Fredi Graceのヴォーカルの魅力を満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=WLK2zx52GGQ

「Perfect Lover」
シングルにもなったバラード。しっとりと歌い上げるオーセンティックなバラードですが、少し面白味に欠けるかも?
https://www.youtube.com/watch?v=HfSw7yv_8nQ

「Sassy Fool」
軽快なダンサブル・チューン。ラテン・フレイヴァーの効いたダンサブル・サウンドが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=S8SPIPE0LWA

「Tell Me What's On Your Mind」
Peabo Bryson参加曲。ソングライティングも彼です。オーセンティックなバラードですが、「Perfect Lover」よりもコチラの方が断然好きですね。Fredi Graceのヴォーカルが輝きます。Ron Doverによるサックス・ソロもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=RTH3nGNKlc8

「Go, Get On Your Mark」
躍動感のあるダンサブル・チューン。ただし、イントロが残念ですが(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=gHrDuy2lZKk

「Love Thang」
ラストはヴォコーダー入りのロボット・ファンクで締め括ってくれます。シングルにもなりました。昨今のファンク/ブギー・ブームとも符合する1曲なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=buDaETvtJ2g

CDにはボーナス・トラックとして、「Help (...Save This Frantic Heart Of Mine) (Instrumental)」「Help (...Save This Frantic Heart Of Mine) (7")」「Love Thang (Long Version)」「Love Thang (7")」「Tell Me What's On Your Mind (7")」「Won't Cha Give It To Me (7")」「Perfect Lover (7")」「Sassy Fool (7")」の8曲が追加収録されています。

2ndアルバム『Tight』(1983年)もセットでどうぞ!

『Tight』(1983年)
TIGHT / EXPANDED EDITI
posted by ez at 02:34| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月14日

Nico Gomez & His Orchestra『Bossa Nova』

ラウンジ・ボッサな魅力に溢れた1枚☆Nico Gomez & His Orchestra『Bossa Nova』
ボサ・ノヴァ[紙ジャケット仕様/限定生産/リマスター]
発表年:1970年
ez的ジャンル:レア・グルーヴ系ラウンジ・ボッサ
気分は... :フェイク・ボッサな魅力!

今回はレア・グルーヴ好きにはお馴染みの1枚、Nico Gomez & His Orchestra『Bossa Nova』(1970年)です。

オランダ、アムステルダム出身のコンポーザー兼ベーシストNico Gomez(1925-1992年)の紹介は、Nico Gomez & His Afro Percussion Inc.『Ritual』(1971年)に続き2回目となります。

本作『Bossa Nova』(1970年)は、『Ritual』(1971年)と並び、レア・グルーヴ方面での再評価が高いNico Gomez作品です。

アフロ・キューバンな魅力がある『Ritual』に対して、本作『Bossa Nova』はタイトル通り、ボサノヴァにアプローチした作品であり、ラウンジ・ボッサな魅力に溢れています。

アルバムにはAntonio Carlos Jobim等のボサノヴァ名曲カヴァーが目立ちますが、Nico Gomezらのオリジナル曲もなかなか魅力的です。

個人的には、各種コンピにも収録された人気曲「Rio」、哀愁グルーヴ「Aquarela」、少しモンドなボッサ・グルーヴ「Agua」、メロウなラウンジ・ボッサ「Voce E Eu」、セルメン・タイプの「Din! Din! Din!」といったオリジナルがオススメ!

カヴァーであれば、Jobim作の「Samba De Uma Nota So」や名曲「O Barqhuinho(邦題:小舟)」あたりが僕好み!

ブラジリアン・グルーヴ好き、ラウンジ好きの方はぜひチェックを!

全曲を紹介しときやす。

「Aquarela」
Nico Gomez作。女性ヴォーカル入りのリズミックなオープニング。クラブジャズ好きの人も気に入りそうな哀愁ブラジリアン・グルーヴです。
https://www.youtube.com/watch?v=iVyxs7SMkQI

「Tristeza」
Nico Gomez作。Sergio Mendes & Brasil'66Elis ReginaLill LindforsBirgit Lystagerヴァージョン等でお馴染みのHaroldo Lobo/Niltinho作品と同タイトルですが、同名異曲のオリジナルです。ギターとストリングスが織り成すサウダージな哀愁ボッサ。
https://www.youtube.com/watch?v=umbyOcQXTmI

「Desafinado」
Newton Mendonca/Antonio Carlos Jobim作のボサノヴァ名曲をカヴァー。サックスやヴァイヴが心地好い華のあるラウンジ・ボッサに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=EmhqDYuQIKI

本曲に関して、当ブログではこれまでNara LeaoRoberto MenescalGary McFarlandTania MariaOs 3 MoraisO QuartetoGal CostaJoao Gilbertoのヴァージョンも紹介済みです。

「Agua」
Nico Gomez作。ラウンジ・ボッサならでは妖しげな雰囲気を醸し出す、少しモンドなボッサ・グルーヴ。こういうの大好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=F53b237U8_4

「Manha De Carnaval」
Antonio Maria/Luiz Bonfa作の名曲「カーニバルの朝」(原題「Manha De Carnaval」)をカヴァー。名曲を愁いを帯びたギター&フルートの響きがたまらない哀愁ボッサで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=EBbA_Lzgpkg

本曲について、当ブログではDexter GordonGerry MulliganBalancoAstrud GilbertoJack Marshall & Shelly ManneSteen Rasmussen Feat. Josefine CronholmOscar PetersonAkua AllrichClaude Ciari, Bernard Gerard And The Batucada's SevenDiana PantonCountry ComfortIsabelle AubretO QuartetoQuarteto FormaLaurindo AlmeidaCollageのカヴァーも紹介済みです。ご興味がある方はチェックを!

「Garota De Ipanema」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius De Moraes作の名曲「イパネマの娘」をカヴァー。ムーディーながらも軽快なリズムが響く、ラウンジ・ボッサらしい仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=0eFlQU_yGQ0

本曲について、当ブログではTamba TrioAgustin Pereyra LucenaDiane Denoir/Eduardo MateoRoberto MenescalBossacucanova & Roberto MenescalSheila Landis/Rick MatlePapikTrio 3DFreddie McCoyLaurindo Almeidaのカヴァーも紹介済みです。ご興味がある方はチェックを!

「Samba De Uma Nota So」
Newton Mendonca/Antonio Carlos Jobim作。ヴァイヴの音色が軽やかに響く、リズミックなジャズ・サンバ・グルーヴはモロに僕好み!
https://www.youtube.com/watch?v=2KNwoewyyt4

本曲について、当ブログではSergio Mendes & Brasil'66以外にもNara Leao、、Trio 3DChris MontezNico Gomez & His Afro Percussion Inc.Stacey KentWanda de Sah featuring The Sergio Mendes TrioTamba Trioのカヴァーも紹介済みです。

「Saudade Do Rio」
Nico Gomez作。男女ヴォーカル入りのムード・ボッサで独特のムードを醸し出します。
https://www.youtube.com/watch?v=UUJUa7FmP2w

「Rio」
Raymond Lolandson作。各種コンピにも収録されたボッサ・グルーヴ。キュートな女性スキャットとフェイク・ボッサならではの疾走感がいいですね。Nicola Conteの初期作品などSchema系クラブジャズ好きの人は気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=S96y7rWFImc

「O Barqhuinho」
Roberto Menescal/Ronaldo Boscoli作の名曲「小舟」をカヴァー。素敵なオーケストレーションや女性スキャット入りのムーディーなラウンジ・ボッサ・サウンドは、この曲によくフィットしていると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=9_Z0XGq8-xU

本曲について、当ブログではElis Regina『Elis, Como e Porque(Como & Porque)』『Elis Regina in London』『Aquarela Do Brasil』収録の3ヴァージョンやO QuartetoStacey KentTamba TrioHerbie Mann & Tamiko JonesMaysaのカヴァーを紹介済みです。

「Voce E Eu」
M. Mortier作。男女スキャット入りのラウンジ・ムード満点のメロウ・ボッサ。フルートの音色もいい感じ!
https://www.youtube.com/watch?v=brESelagDWA

「Din! Din! Din!」
Nico Gomez作。ラストは男女スキャット入りの華やかなフェイク・ボッサで締め括ってくれます。セルメン好きの人は気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=l4Z-K_JJ2A8

Nico Gomezの他作品もチェックを!

Nico Gomez & His Afro Percussion Inc.『Ritual』(1971年)
リチュアル[紙ジャケット仕様/限定生産/リマスター]

Chakachas『Jungle Fever』(1972年)
Jungle Fever

Nico Gomez & His Orchestra『Nico Gomez & His Orchestra』(1972年)
ニコ・ゴメス・アンド・ヒズ・オーケストラ
posted by ez at 18:56| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月13日

Cassandra Wilson『Jumpworld』

M-Baseの面々が大挙参加!☆Cassandra Wilson『Jumpworld』
ジャンプワ−ルド(JUMPWORLD) (MEG-CD)
発表年:1990年
ez的ジャンル:M-Base系女性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :M-Baseの精神・・・

ジャズを超越した最高の女性シンガーCassandra Wilsonの初期作品『Jumpworld』(1990年)です。

これまで当ブログで紹介したCassandra Wilsonは以下の7枚(発売年順)。

 『Point Of View』(1986年)
 『Days Aweigh』(1987年)
 『Blue Light 'Til Dawn』(1993年)
 『New Moon Daughter』(1995年)
 『Traveling Miles』(1999年)
 『Belly Of The Sun』(2002年)
 『Glamoured』(2003年)

本作『Jumpworld』(1990年)は、『Point Of View』(1986年)、『Days Aweigh』(1987年)、『Blue Skies』(1988年)に続くJMT第4弾アルバムとなります。

本作で注目すべきは、当時Cassandraも所属していた先鋭ジャズ・コレクティヴM-Baseの面々が大挙して参加している点です。

Rod Williams(p、key)、Kevin Bruce Harris(b)、Mark Johnson(ds)という当時のレギュラー・メンバーに加え、Steve Coleman(sax)、Greg Osby(sax)、Gary Thomas(sax)、Graham Haynes(tp)、Robin Eubanks(tb)、David Gilmore(g)、Lonnie Plaxico(b)といったM-Baseメンバーがレコーディングに参加しています。

今日ではM-Baseと言ってもピンと来ない人も多いのでしょうが・・・

プロデュースはCassandra Wilson自身。

前作『Blue Skies』(1988年)がスタンダード集であった反動からか、本作は全11曲中10曲がCassandraのオリジナルです(共作含む)。

レコーディング・メンバーから想像できるように、1990年当時の"最新ジャズ"を楽しめます。最も顕著なのはラップを取り入れたタイトル曲「Jump World」。先鋭ジャズ集団からのHip-Hopアプローチは、Hip-Hopとジャズの融合の代名詞であるJazzmatazzあたりと比較すると興味深く聴けるはずです。

それ以外にもCassandraのダーク&ミステリアスなヴォーカルとSteve ColemanをはじめとするM-Baseメンバーによる独自のクールなジャズ・ワールドを楽しめます。

決してCassandraの代表作の類ではありませんが、M-BaseメンバーとしてのCassandra Wilsonを満喫できる点で見逃せない1枚なのでは?

全曲紹介しときやす。

「Woman on the Edge」
Cassandra Wilson作。ミステリアスな雰囲気の中でCassandraが強く生きる女性にエールを送るオープニング。Graham Haynes、Gary Thomasがソロで盛り上げてくれます。

「Domination Switch」
Steve Coleman/Cassandra Wilson作。ファンク・テイストのM-Baseらしいサウンドをバックに、Colemanのサックス、Cassandraのヴォーカル、David Gilmoreのギターが輝きを放ちます。
https://www.youtube.com/watch?v=OhaTWZ21sMI

「Phase Jump」
Steve Coleman/Cassandra Wilson作。インタールード的な小曲ですが、なかなかエキサイティングです。

「Lies」
Cassandra Wilson作。哀愁ミディアム・バラードですが、少しカリビアン風なテイストがいいですね。

「Grand System Masters」
参加メンバーGraham Haynesの作品。作者Graham Haynesのミュート・トランペットがナビゲートされ、Cassandraのスキャットが浮遊します。

「Jump World」
Kirth Atkins/Steve Coleman/James Moore/Cassandra Wilson作。タイトル曲はKurtis Blow作品でお馴染みのプロデューサー/シンガーソングライターJ.B. Moore(James Moore)のラップをフィーチャーしています。この当時のジャズ作品で違和感なくHip-Hopを取り入れているあたりがM-Baseのセンスですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ukzOCNOe5oM ※一部のみ

「Love Phases Dimensions」
Kevin Bruce Harris/Rod Williams/Cassandra Wilson作。プリンセス・オブ・ダークネスらしいヴォーカルで壮大なスケールの愛を歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=HsBvVd-Mpkw

「Whirlwind Soldier」
Cassandra Wilson作。オーセンティックなアコースティック・バラードをしっとりと歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=1DB5FcKEUgI

「Warm Spot」
Kevin Bruce Harris/Mark Johnson/Rod Williams/Cassandra Wilson作。Cassandraのヴォーカルとバッキングが一体化して躍動する感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=IGlc-BOFAk4

「Dancing in Dream Time」
David Gilmore/Cassandra Wilson作。夢の中を浮遊するかのようなミステリアスな雰囲気があります。作者David Gilmoreのギターの音色がミステリアス・ムードを醸し出しています。

「Rock This Calling」
Steve Coleman/Cassandra Wilson作。ラストはColemanのサックス・ソロが印象的なミステリアス・チューンで締め括ってくれます。

Cassandra Wilson作品の過去記事もご参照下さい。

『Point Of View』(1986年)
ポイント・オブ・ヴュー

『Days Aweigh』(1987年)
デイズ・アウェイ

『Blue Light 'Til Dawn』(1993年)
Blue Light 'Til Dawn

『New Moon Daughter』(1995年)
New Moon Daughter

『Traveling Miles』(1999年)
トラヴェリング・マイルス

『Belly Of The Sun』(2002年)
Belly of the Sun

『Glamoured』(2003年)
Glamoured by Wilson, Cassandra 【並行輸入品】
posted by ez at 04:17| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月12日

Dego & Kaidi『A So We Gwarn』

ロンドン・シーンを牽引する強力タッグの最新作☆Dego & Kaidi『A So We Gwarn』
ソー・ウィー・グワン (SO WE GWARN)
発表年:2017年
ez的ジャンル:ロンドン最新ブラック・ミュージック
気分は... :あゝ、荒野・・・

新作アルバムはロンドンの音楽シーンを牽引する強力タッグの最新作Dego & Kaidi『A So We Gwarn』です。

4HeroDegoBugz In The AtticKaidi Tathamのタッグに関して、当ブログでは2000Black名義の『A Next Set A Rockers』(2008年)、Silhouette Brown名義の『Silhouette Brown』(2004年)という2枚のアルバムを紹介済みです。

Dego & Kaidi名義でリリースする本作『A So We Gwarn』は、デトロイトのレジェンドDJ、Theo ParrishのレーベルSound Signatureからのリリースです。

KaidiKaidi以外に、United VibrationsのメンバーWayne Francis(sax)をはじめ、 Yelfris Valdes(tp)、Ray Carless(horns)、Mr Mensah(g)、Miles Brett(violin)、Nadine Charles(vo)、Sarina Leah(vo)といったミュージシャンが参加しています。

Dego & Kaidiによる最新ブラック・ミュージックを存分に楽しめる内容です。アフロ/カリブなエッセンスを取り入れたブロークンビーツ経由のクロスオーヴァー・サウンドが印象的ですね。

個人的には「Decide What You Choose」「It's All For Us」タイプのヴォーカル曲がもう少しあるとさらに満足度が高いのですが・・・

西ロンドン好きの人であれば、間違いのない1枚なのでは?

全曲紹介しときやす。

「See & Blind, Hear & Deaf」
Dego & Kaidiによるロンドン流ブギー・サウンドといった趣のオープニング。クールにキメてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=FmD47qQGSyM

「Treasure Beach」
70代ジャズ・ファンクを2017年ロンドン仕様にアップデートしたような仕上がり。Wayne Francis、Yelfris Valdesのホーン隊が盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=p2ToWMKmbfI

「Too Much Ginger」
フューチャリスティックなブロークンビーツ。Miles Brettのヴァイオリンがいいアクセントになっています。

「Sista's Love」
アブストラクトな質感のメロウ・チューン。J Dilla好きの人なんかも気に入るのでは?

「Nyabinghi Warriors」
ラテン・フレイヴァーの効いたクラブジャズな小曲。もっと長尺で聴きたい気分・・・
https://www.youtube.com/watch?v=mVyTuvyqKSY

「Decide What You Choose」
Nadine Charles、Sarina LeahというDego作品ではお馴染みの女性シンガー2人をフィーチャーしたフューチャー・ソウル。アルバムで最もキャッチーな仕上がり。Mr Mensahのギターも効いています。
https://www.youtube.com/watch?v=7TiQF6dNwko

「Maroon Strategies」
ラテン・フレイヴァーのダンサブル・チューン。Dego & Kaidiらしい音世界を楽しめます。シャープな疾走感が実に心地好いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=x1ecU35ffog

「The Sorrell Sweet」
フューチャリスティックなフュージョン・サウンドで近未来な爽快感を満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=AjI9LJdVuzM

「A So We Gwarn」
タイトル曲はフューチャリスティックなアーバン・サウンドの小曲。

「18.1096 N 77.2975 W」
ライナーノーツにも書いてありますがAzymuthの影響を感じるロンドン調フュージョン・サウンドです。
https://www.youtube.com/watch?v=2PQJW51GAbI

「Shy Makku」
シンセ・ベースによる腹に響くヘヴィ・グルーヴが印象的です。聴き重ねるごとにハマりそうです。
https://www.youtube.com/watch?v=iY3wPPAax_g

「The Rockers Rebel Step」
UKジャマイカンのDNAを持つDego & Kaidiらしいタイトルですね。フューチャリスティックなフュージョン・サウンドで駆け抜けます。爽快な格好良さがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=vJzKCEwoWIg

「It's All For Us」
Nadine Charlesのヴォーカルをフィーチャー。Yelfris Valdes、Ray Carlessのホーン隊も加わったフューチャリスティックなブギー・チューン。Dego & Kaidi好きの人であれば、気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=FqaYzKQKHfk

「Don't Put Your Hat Where Your Hand Can't Reach」
Wayne Francisのサックスをフィーチャーしたフューチャー・ジャズで締め括ってくれます。

DegoおよびKaidi Tatham関連の過去記事もご参照ください。

Silhouette Brown『Silhouette Brown』(2004年)
シルエット・ブラウン

2000Black『A Next Set A Rockers』(2008年)
ア・ネクスト・セット・ア・ロッカーズ

Dego『A Wha' Him Deh Pon?』(2011年)
A Wha Him Deh Pon ?

Dego『The More Things Stay The Same』(2015年)
The More Things Stay The Same (ザ・モア・シングズ・ステイ・ザ・セイム)

4Hero『Parallel Universe』(1994年)
Parallel Universe

4Hero『Creating Patterns』(2001年)
Creating Patterns

4Hero『Play with the Changes』(2007年)
Play With the Changes (Dig)

Tek 9『Simply』(1999年)
Simply (+ Bonus Tracks)

Bugz In The Attic『Back In The Doghouse』>(2006年)
Back in the Doghouse
posted by ez at 01:56| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする