2018年07月23日

Stargard『Stargard』

全米R&Bチャート第1位「Theme From "Which Way Is Up"」収録☆Stargard『Stargard』
銀河からの訪問者
発表年:1978年
ez的ジャンル:スペイシー・ディスコ系女性コーラス・グループ
気分は... :激闘!全英オープン

今回は黒人女性コーラス・グループStargardのデビュー・アルバム『Stargard』(1978年)です。

Stargardは1976年、L.A.で結成された黒人女性コーラス・グループ。

メンバーはRochelle RunnelsJanice WilliamsDebra Andersonの3名。

デビュー・シングルとなったコメディ映画『Which Way is Up?』(1977年)の主題歌「Theme From "Which Way Is Up"(邦題:銀河からの訪問者)」が、全米R&Bチャート第1位、全米チャート第21位という大ヒットとなります。

また、1978年には映画『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』にキャストの一員として参加し、「Lucy in the Sky With Diamonds」「I Want You (She's So Heavy) 」といったBeatlesソングをカヴァーしています。

アルバムとしては、『Stargard』(1978年)、『What You Waiting For』(1978年)、『Changing Of The Gard』(1979年)、『Back 2 Back』(1981年)、『Nine Lives』(1982年)という5枚をリリースしています。『Back 2 Back』、『Nine Lives』の2枚はDebraが脱退し、Rochelle、Janiceの2名体制でした。

結果として、デビュー・シングルのスペイシー・ディスコ「Theme From "Which Way Is Up"(邦題:銀河からの訪問者)」が最大のヒットとなり、一発屋グループ的なイメージが強いのかもしれませんね。

そのデビュー・シングル「Theme From "Which Way Is Up"」が収録されているのが本作『Stargard』(1978年)であり、全米アルバム・チャート第26位、同R&Bチャート第12位となっています。

プロデュースはMark Davis

前述の「Theme From "Which Way Is Up"(邦題:銀河からの訪問者)」が目立つかもしれませんが、同じくスペイシー・ディスコな「Disco Rufus」、パワフルなファンキー・グルーヴ「The Force」、ダイナミックなダンス・チューン「Smile」、シングルにもなったラブ・バラード「Love Is So Easy」あたりもおススメです。

スペイシーなファンキー・ダンサーをご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Three Girls」
Debra Anderson/Janice Williams/Rochelle Runnells作。メンバー自らの自己紹介的なオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=zDHfXf8UEao

「Smile」
Rochelle Runnells作。開放的なホーン・サウンドと共にスタートするダイナミックなダンス・チューン。なかなかノリのいい仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=T0QvH1dHW3g

「Love Is So Easy」
Rochelle Runnells作。2ndシングルにもなったラブ・バラード。女性ソウル・グループとしての彼女たちの魅力を堪能できる正統派バラードです。ストリングス・アレンジはGene Page
https://www.youtube.com/watch?v=HoyVCzggPhM

「Don't Change」
Chuck Jackson/Marvin Yancy作。「Love Is So Easy」に続きオーセンティックなバラードです。なかなか味わい深い仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=-6D2-wgecQo

「Theme From "Which Way Is Up"」
Norman Whitfield作。前述のようにグループ最大のヒット曲。スペイシーなシンセが響くディスコ・ファンクはこの時代らしいですね。Enigma、Marcia Hineがカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=xSJi1H3jZPk

「The Force」
「Theme From "Which Way Is Up"」と同じくNorman Whitfield作。パワフルなファンキー・グルーヴ。個人的にはアルバムで一番のお気に入り。ファンキーという点ではコレが一番魅力的だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=rGFWhK79vXU

「I'll Always Love You」
Mark Davis作。ソウルフルなヴォーカルを満喫できるミディアム。溌剌としたパワフルさがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Iwx2xvyLGBQ

「Disco Rufus」
Mark Davis/Michael Nash作。シングル「Theme From "Which Way Is Up"」のB面曲。「Theme From "Which Way Is Up"」と同路線のスペイシー・シンセが印象的なディスコ・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=UJClOWPY12o

再発CDには『What You Waiting For』(1978年)のタイトル曲でシングルにもなったNorman Whitfield作の「What You Waiting For」がボーナス・トラックとして追加収録されています。
「What You Waiting For」
 https://www.youtube.com/watch?v=tcX0T4QCjM0

『Changing Of The Gard』(1979年)
チェンジング・オブ・ザ・ガード
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2018年07月22日

Kamaal Williams『The Return』

Yussef Kamaalの衝撃が再び!☆Kamaal Williams『The Return』
RETURN
発表年:2018年
ez的ジャンル:南ロンドン新世代ジャズ/ジャズ・ファンク
気分は... :やはり南ロンドン!

今回は新作アルバムから南ロンドンの注目ジャズ・アーティストの一人、Kamaal Williamsの初ソロ・アルバム『The Return』です。

Kamaal WilliamsHenry Wu)は南ロンドン、ベッカム出身のプロデューサー/キーボード奏者。

「Good Morning Peckham」(2015年)をはじめとするHenry Wu名義の作品やK15とのユニットWu15の作品で、Kamaalはプロデューサー/トラックメイカーとしてハウス/ブロークン・ビーツ/ジャズ・ファンク方面で注目されるようになります。

Kamaalがキーボード奏者としてジャズ方面で注目されたのはドラマーYussef DayesとのユニットYussef Kamaalのアルバム『Black Focus』(2016年)でした。Gilles PetersonBrownswood Recordingsからリリースされ、Shabaka Hutchingsも参加した『Black Focus』は、南ロンドンの新世代ジャズ/ジャズ・ファンクを象徴する1枚として、シーンに大きなインパクトを与えました。

Yussef Dayesの離脱によりYussef Kamaalとしての活動を断念せざるを得なくなったKamaalですが、Yussef Kamaalで掴んだ生演奏ジャズ/ジャズ・ファンクのベクトルをさらに推進すべく、自らのレーベルBlack Focus Recordsを設立し、レコーディングしたのが初ソロ・アルバム『The Return』です。

Kamaal自身がHenry Wu名義でプロデュースし、レコーディング・メンバーはKamaal Williams(el-p、syn)、Pete Martin(b)、Joshua McKenzie(ds)というトリオ編成。また、『Black Focus』にも参加していたUKクロスオーヴァー・ジャズ・ユニットTriforceのギタリストMansur Brownの参加曲もあります。

Lonnie Liston SmithRoy Ayersあたりの流れを汲むジャズ・ファンク・サウンドを、Kaidi TathamDegoといったUKクロスオーヴァー/ブロークン・ビーツの影響も受けつつ、今ジャズ的な生演奏で聴かせてくれる内容に仕上がっています。

特に先行シングルにもなった「Catch The Loop」、コズミックな「Salaam」Kaidi Tathamあたりとの接点も感じる「Broken Theme」、Mansur Brownがギターで参加している「LDN Shuffle」あたりがおススメです。

南ロンドン新世代ジャズの面白さを実感できる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Salaam」
70年代のLonnie Liston Smith作品を2018年南ロンドン・モードにアップデートさせたようなコズミックなジャズ・ファンクがオープニング。Kamaalのトラックメイカー的センスも感じる演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=_dTch-9KUaQ

「Broken Theme」
ブロークン・ビーツ経由の南ロンドン新世代ジャズといった趣がいいですね。先週紹介したKaidi Tatham『It's A World Before You』あたりの接点も感じるし、USの今ジャズ的な雰囲気もあるのがいいですね。

「The Return」
タイトル曲はビートレスの繋ぎの小曲。

「High Roller」
南ロンドンらしいコズミック・ファンクを楽しめる1曲。もっと長尺で聴きたいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=BvOZVPbTNMU

「Situations (Live In Milan)」
(多分)ミラノでのライブ録音。幻想的な雰囲気が支配する演奏です。

「Catch The Loop」
先行シングルにもなったアルバムのハイライト。今ジャズ×ブロークン・ビーツなハイパー・ジャズ・ファンクは実にエキサイティングだし、ロンドン的サウンドだと思います。KamaalがKaidi TathamDegoからの影響を受けていることがよく分かる演奏だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=vxSay8Ct0zE

「Rhythm Commission」
Lonnie Liston SmithRoy Ayersの諸作を彷彿させるジャズ・ファンク・サウンドを楽しめる1曲。

「Medina」
ジャズ・ファンク一辺倒ではなく、ジャズな側面を楽しめる演奏です。

「LDN Shuffle」
Mansur Brown参加曲。スリリングなジャズ・ファンクにMansur Brownのギターが加わり、よりパワフルな演奏を楽しめます。

「Aisha」
ラストは夏の夜空のような幻想的なコズミック・サウンドで締め括ってくれます。

未聴の方はYussef Kamaal『Black Focus』(2016年)もぜひチェックを!

Yussef Kamaal『Black Focus』(2016年)
Black Focus [帯解説 / 国内仕様輸入盤CD] (BRBW157)
posted by ez at 01:41| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月20日

Grant Green『The Latin Bit』

ラテン・ジャズにアプローチした企画作品☆Grant Green『The Latin Bit』
Latin Bit (Reis)
録音年:1962年
ez的ジャンル:人気ジャズ・ギタリスト系ラテン・ジャズ
気分は... :ラテンで陽気に・・・

今回は人気ジャズ・ギタリストGrant Greenがラテン・ジャズにアプローチした『The Latin Bit』<(1962年)です。

これまで当ブログで紹介したGrant Green作品は以下の6枚。

 『Carryin' On』(1969年)
 『Green Is Beautiful』(1970年)
 『Alive!』(1970年)
 『Visions』(1971年)
 『Live at the Lighthouse』(1972年)
 『The Final Comedown』(1972年)

本作『The Latin Bit』<(1962年)は、タイトル、ジャケの通り、ラテン・ジャズにアプローチした作品です。ブルージー&ファンキーなイメージが強いGrant Greenにとっては異色作と呼べるかもしれませんね。

1962年4月に行われたオリジナル6曲のレコーディングにはGrant Green(g)以下、John Acea(p)、Wendell Marshall(b)、Willie Bobo(ds)、Carlos "Patato" Valdes(congas)、Garvin Masseaux(chekere)といったミュージシャンが参加しています。

企画的な要素もあるせいか、非常にリラックスしたGreenのギター・プレイを楽しめます。また、ラテン一辺倒ではなく、ブルージー&スウィンギーなエッセンスも織り交ぜているのがGreenらしいですね。

異色作ですが、リラックス・モードのGrant Greenもいいですよ。

全曲紹介しときやす。

「Mambo Inn」
Mario Bauza/Edgar Sampson/Bobby Woodlen作。Cal Tjader等でもお馴染みのアフロ・キューバン・ジャズ名曲をカヴァー。リラックスしたGreenのギターで寛げる開放的なラテン・ジャズです。
https://www.youtube.com/watch?v=ws01ny-4mCw

「Besame Mucho」
Consuelo Velazquez作。メキシコ産のラテン名曲「ベサメムーチョ」をカヴァー。お馴染みの名曲をムード・ラテン調の雰囲気で聴かせてくれますが、途中ブルージーになるのがGreenらしいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=XhqzGU18VME

「Mama Inez」
Louis Wolfe Gilbert/Eliseo Grenet作。軽やかなラテン・ジャズですが、本作らしく途中でスウィンギンな展開になります。

「Brazil」
Ary Barroso作のブラジル名曲「ブラジルの水彩画(Aquarela Do Brasil)」をカヴァー。華やか、軽やかなギターでお馴染みのメロディを奏でてくれるのが何とも心地好いですね。Greenらしい「ブラジルの水彩画」を満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=mW_d-Ngvej0

本曲に関して、前述の以外に、当ブログではElis ReginaSonzeiraGal CostaGeoff & Maria Muldaur映画『未来世紀ブラジル』サントラのカヴァーを紹介済みです。

「Tico Tico」
Zequinha de Abreu作のラテン名曲「Tico-Tico no Fuba」をカヴァー。格好良いコンガ・ブレイクと共にスタートする妖艶なラテン・ジャズですが、中盤のラテン×スウィンギンな演奏は本作ならではです。
https://www.youtube.com/watch?v=dUjMkZRqv18

「My Little Suede Shoes」
Charlie Parker作。ラストは敬愛するParker作品で締め括ってくれます。本作らしくラテン・ジャズでスタートした後、中盤はスウィンギンな演奏に終始し、最後は再びラテン調でエンディングを迎えます。
https://www.youtube.com/watch?v=xELiQUA33wE

再発CDにはボーナス・トラックとして、「Blues for Juanita」「Granada」「Hey There」の3曲が追加収録されています。

3曲のうち、「Blues for Juanita」はオリジナル6曲と同日、同メンバーのセッションですが、「Granada」「Hey There」は1962年9月のセッションであり、ピアノがSonny Clark』に代わり、さらにIke Quebec(ts)が加わっています。

Grant Greenの過去記事もご参照下さい。

『Carryin' On』(1969年)
Carryin' On

『Green Is Beautiful』(1970年)
グリーン・イズ・ビューティフル

『Alive!』(1970年)
アライヴ

『Visions』(1971年)
ヴィジョンズ

『Live at the Lighthouse』(1972年)
Live at the Lighthouse

『The Final Comedown』(1972年)
ザ・ファイナル・カムダウン
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2018年07月19日

Martyn『Ghost People』

Brainfeederからリリースされたハイブリッドなダンス・ミュージック☆Martyn『Ghost People』
Ghost People [解説付・ボーナストラック1曲収録・国内盤] (BRC303)
発表年:2011年
ez的ジャンル:ハイブリッド・ダンス・ミュージック
気分は... :W杯ロス?

サッカーW杯が終わってしまい、喪失感が大きい数日間です・・・

こんな時には何も考えず音に身を任せるような音が聴きたい気分です。

今回はハイヴリッドなダンス・ミュージック作品Martyn『Ghost People』(2011年)です。

MartynことMartijn Deijkersは1975年オランダ、アイントホーフェン生まれのDJ/プロデューサー。現在はUS、ワシントンD.C.を拠点に活動しているようです。

ドラムンベースのDJを経て自身の作品をリリースするようになり、ダブステップ/ベースミュージック/テクノ/ハウスを融合させたハイヴリッドなダンス・ミュージックで人気を博しています。

これまで自身のレーベル3024から『Great Lengths』(2009年)、Flying LotusBrainfeederから『Ghost People』(2011年)、ロンドンの人気レーベルNinja Tuneから『The Air Between Your Words』(2014年)、そして、ベルリンのレーベルOstgut Tonから最新作『Voids』(2018年)をリリースしたばかりです。

僕の得意分野ではないジャンルの作品ですが、Brainfeederからのリリースという点にも興味を持ち、本作『Ghost People』(2011年)を購入した次第です。

こういう得意分野ではないジャンルの作品の方が、余計な予備知識なしに自分の感性のみで聴くことできるので頭をリフレッシュにはいいかもしれませんね。

シングルにもなった「Masks」、中毒性のあるディープ&ハイパーな「Popgun」、ダイナミック&パーカッシヴなタイトル曲「Ghost People」、深夜モードの「Twice As」、8分半を超える大作「We Are You In The Future」あたりが僕のおススメです。

妖しく煌めくディープ&ダークなダンス・ワールドを堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Love And Machines」
The SpaceapeのMCをフィーチャーしたアルバムのプロローグ。
https://www.youtube.com/watch?v=u2i3iB2JJYc

「Viper」
フューチャリスティックなハイパー・サウンドでダークに駆け抜けます。
https://www.youtube.com/watch?v=e1O9WJrKljE

「Masks」
シングルにもなった曲。少しザラついた感覚のデトロイト・フィーリングのトラックが脳内を侵食していきます。
https://www.youtube.com/watch?v=iPMD_bj4hGc

「Distortions」
ダークなテック・ハウス調トラックで妖しく煌めきます。
https://www.youtube.com/watch?v=B9O-6pBsq1s

「Popgun」
中毒性のあるディープ&ハイパーなダンス・トラック。脳内を空っぽにして音の流れに身を任せたくなります。
https://www.youtube.com/watch?v=RRy8wT3kgsk

「I Saw You At Tule Lake」
インタールード的な小曲。

「Ghost People」
タイトル曲はダイナミックなダンス・サウンドでハウシーに駆け抜けていきます。パーカッシヴな感じが僕好み。

「Twice As」
跳ねるビートで深夜のアンダーグラウンドへ誘ってくれます。ディープな雰囲気がたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=ApQO528wB-I

「Bauplan」
アナログ・シンセが不気味に響くビートレス・トラック。
https://www.youtube.com/watch?v=qGrs2VkDzp4

「Horror Vacui」
スケールの大きなディープ・サウンドで
https://www.youtube.com/watch?v=Qr5Yp5uA4hs

「We Are You In The Future」
ラストは8分半を超える大作。本作の魅力が凝縮されているドラマチックなダンス・ワールド。さまざまなエッセンスで聴く者を高揚させてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=6LtN5qBN87Y

国内盤にはボーナス・トラックとして「Kohei's Park」が追加収録されています。

Martynの他作品もチェックを!

『Great Lengths』(2009年)
Great Lengths

『The Air Between Your Words』(2014年)
The Air Between Words [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC424)

Doms & Deykers『Evidence From a Good Source』(2016年)
EVIDENCE FROM A GOOD S [CD]

『Voids』(2018年)
martyn voids.jpg
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2018年07月17日

Francoise Hardy『Et Si Je M'en Vais Avant Toi』

フランスを代表する女性SSWのロンドン録音作☆Francoise Hardy『Et Si Je M'en Vais Avant Toi』
Et Si Je M'En Vais Avant Toi
発表年:1972年
ez的ジャンル:イエイエ系女性シンガー・ソングライター
気分は... :今宵は鉄板フレンチで!

サッカーW杯はフランスが地力の強さを見せつけて、今大会のダークホースであったクロアチアに4対2で勝利し、2度目の世界一に輝きました。決勝は面白くない試合がここ何大会かは続いていましたが、今回の決勝は見応えがありましたね。

素晴らしかったのはクロアチアのサッカーでしたが、それを跳ね返したフランスには本当の強さがありましたね。1得点目のきっかけとなったグリーズマンのファウル、2得点目のVARによるPK判定という運にも恵まれましたが、満身創痍のクロアチアに対して、フランスには余力が残っていた感じでしたね。また、あの流れで守備の要のカンテを交代させたデシャン監督の手腕にも脱帽です。

これで4年に1度の祭典が終わってしまいました。
たまたまですが、今夜は鉄板フレンチの店を予約しているので、鉄板フレンチを食し、フランス産ワインを飲みながらW杯の余韻に浸りたいと思います。

そんな流れで、フランス人アーティストの作品を取り上げたいと思います。

1960年代後半から70年代前半にかけて流行したフレンチ・ポップ"イエイエ(Ye-Ye)"を代表する女性アーティストの1人であるFrancoise Hardy『Et Si Je M'en Vais Avant Toi』(1972年)です。

日本では『La Vie Privee(私生活)』のタイトルでリリースされており、それ以外に『Francoise Hardy』

女性シンガー・ソングライターであると同時に、モデル、映画女優としても活躍したFrancoise Hardyの紹介は、『Gin Tonic』(1980年)に続き2回目となります。

デビュー・シングル『Tous Les Garcons Et Les Filles(男の子女の子)』(1962年)が大ヒットし、一躍人気アイドルとなり、その後も「Ma Jeunesse Fout Le Camp(もう森へなんか行かない)」(1967年)、「Comment Te Dire Adieu(さよならを教えて)」(1968年)などのヒット曲をリリースし、人気を不動のものとしたFrancoise Hardy

多くの曲をロンドンでレコーディングした本作は、彼女がアイドルから本格的な女性アーティストへの転換を窺える作品であり、ブルース/ロック/カントリー色が印象的な1枚に仕上がっています。

プロデュースはFrancoise Hardy自身。

レコーディングにはJerry Donahue(g)、Phil Pickett(g、p、harmonica)、Tony Cox(p)、Dave Peacock(b、g)、Barry de Souza(ds、per)といったミュージシャンが参加しています。

また、Tony CoxMicky Jones(後にForeignerを結成するMick Jones)、Tommy Brownがオーケストレーションを手掛けています。

ロッキンな格好良さのある「La Berlue」、カントリー・ブルース×フレンチ・ポップな「L’Eclairage」、アンニュイな脱力系カントリーの「Le Soir」「Ma Vie Interieure」、哀愁のメロディがたまらない「Bruit De Fond」、ブルース・ロック調の「Ou Est-Il」、フレンチ・ポップらしいアンニュイ感を満喫できる「Et Si Je M'En Vais Avant Toi」あたりが僕のおススメです。

他の作品では聴けないFrancoise Hardyの魅力に出会える1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「L’Eclairage」
Francoise Hardy作。邦題「 部屋の明かりを変えましょう」。本作らしいカントリー・ブルース的なフィーリングとフレンチ・ポップのアンニュイ感が調和したオープニング。この気だるい感じがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=Na-nqvc6Vv4

「Pardon」
Francoise Hardy作。邦題「ごめんなさい」。カントリー調の演奏ですが、Hardyのアンニュイなヴォーカルがカントリーのイモ臭さを打ち消して、オシャレな雰囲気で聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=sbMLTeycBMQ

「La Berlue」
Francoise Hardy作。邦題「 一人勝手はキライ」。本作ならではのロッキンなHardyを楽しめます。スウィンギン・ロンドン好きの人が聴いても楽しめる1曲なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=t36-C8SJIac

「Bruit De Fond」
Francoise Hardy作。邦題「男と女の会話」。女性SSWとしてのHardyの魅力を満喫できる1曲。哀愁のメロディが彼女の切々としたヴォーカルとマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=rjXhdkQmSQI

「Le Soir」
Francoise Hardy作。邦題「アンニュイな夜」。カントリー調サウンドとフランス語の脱力系ヴォーカルが織り成すアンニュイ・ワールドがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=oE1phbggtPA

「Cafard」
Jacques Dutronc作。邦題「おやすみなさいは言わない」。哀愁メロディを憂いのあるヴォーカルで歌い上げるフレンチ・ポップらしい切ない仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=gxNOlPWvTEg

「Ou Est-Il」
Francoise Hardy作。邦題「忘れもの」。ブルース・ロック調サウンドとHardyのヴォーカルが融合し、独特のアンニュイ感を醸し出します。

「Prisons」
Francoise Hardy作。邦題「自滅的住居」。前曲に続き、ロック調の仕上がり。哀愁ロック・サウンドが、Hardyのクールなアンニュイ・ヴォーカルを引き立てます。

「Quand Mon Amour Va Prendre L'Air」
Francoise Hardy作。邦題「フランス風同棲」。カントリー×フレンチ・ポップな仕上がり。脱力系のユルさがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Hn-0afCC5pw ※音質悪いです

「Ma Vie Interieure」
Francoise Hardy作。邦題「幻想的疲労」。前曲と同じようなテイストの脱力系カントリー。よりフレンチ・ポップ感があってグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=239BoLsHakc ※音質悪いです

「Bowm, Bowm, Bowm」
Tommy Brown/Micky Jones作。邦題「波と風と私の歌」。オリジナルはTommy BrownがThomas F. Browne名義でリリースしたアルバム『Wednesday's Child』(1971年)に収録されています。ここから2曲はパリ録音であり、Tommy Brown/Micky Jonesがオーケストレーションを手掛けています。本曲は美しいオーケストレーションとフォーキー・サウンドが織り成す音世界が、Hardyの憂いを帯びたヴォーカルとフィットしています。少しアシッドな雰囲気があるのもいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=yIpr2wfP0bY

「Et Si Je M'En Vais Avant Toi」
Francoise Hardy作。邦題「私が死んだら」。ラストは透明感のあるアコースティック・サウンドをバックに、フレンチ・ポップらしいアンニュイ・モードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=FEcvBGvExDw

他のFrancoise Hardy作品もチェックを!

『Francoise Hardy』(1962年)
フランソワーズ・アルディ

『Le premier bonheur du jour』(1963年)
Le Premier Bonheur Du Jou

『L'amitie』(1965年)
L'amitie

『La Maison Ou J'ai Grand』(1966年)
La Maison Ou J'ai Grandi

『Ma Jeunesse Fout Le Camp』(1967年)
もう森へなんか行かない

『Comment Te Dire Adieu』(1968年)
さよならを教えて

『En Anglais』(1969年)
En Anglais

『Soleil』(1970年)
アルディのおとぎ話

『La question』(1971年)
La Question (Fra)

『Message personnel』(1973年)
私小説

『Entr'acte』(1974年)
夜のフランソワーズ

『Musique saoule』(1978年)
J'Ecoute De Musique Saoule

『Gin Tonic』(1980年)
Gin Tonic
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