2009年11月16日

Sylvia Striplin『Give Me Your Love』

キュートなブリッ子ヴォーカルに悩殺されてしまう!☆Sylvia Striplin『Give Me Your Love』
Sylvia Striplin.jpg
発表年:1981年
ez的ジャンル:レア・グルーヴ系キュート女性シンガー
気分は... :キュート・ヴォイスに降参です!

今日は女性シンガーSylvia Striplinが1981年にリリースした唯一のソロ・アルバム『Give Me Your Love』です。

彼女の詳しいプロフィール情報はありませんが、Norman Connorsプロデュースのファンク/ディスコ・バンドAquarian Dreamや当ブログでも紹介したEighties Ladiesへの参加で知られていますね。

Aquarian Dreamと言えば、彼らの2ndアルバム『Fantasy』(1978年)が国内盤CD再発になったばかりですね。

Aquarian Dream『Fantasy』(1978年)
Fantasy

Sylvia Striplinに話を戻すと、本作『Give Me Your Love』は、Eighties Ladies『Ladies of the '80s』(1980年)同様、Roy AyersのUno Merodicレーベルからリリースされています。プロデュースはRoy AyersとJames Bedfordが務めています。

とにかくSylviaのキュートな声質が魅力ですね。
Roy Ayersがそんな抜群の素材の魅力を上手く引き出しています。

「You Can't Turn Me Away」「Give Me Your Love」という2大キラー・チューンがハイライトですが、「Look Towards the Sky」「All Alone」「You Said」あたりも相当いいと思います!

このキュートなブリッ子ヴォーカルに悩殺されること間違いナシ(笑)

全曲紹介しときやす。

「Look Towards the Sky」
つかみはOK!メロウ&キュートなダンス・チューン。キュートなSylviaのヴォーカルと気持ちのいいギターカッティングがグッド!。
http://www.youtube.com/watch?v=Wj2AfZFUXPw

「Toy Box」
ポップなダンス・チューン。僕的にはいつもスルーしてしまう曲なのですが(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=OChJGXf4_kY

「You Can't Turn Me Away」
本作のキラー・チューンその1。Roy Ayersらしいトラック作りが印象的な人気メロウ・グルーヴ。キラキラ&ブリブリな感じがサイコーです。加えて、Sylviaの悩殺ブリッ子ヴォーカルで僕はイチコロです(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=9IEBK5nTwIA

Junior M.A.F.I.A.「Gettin' Money」、Backstreet Boys「If You Stay」、Naughty By Nature「Hip Hop Hooray」等のサンプリング・ネタとしてもお馴染みですね。
Junior M.A.F.I.A.「Gettin' Money」
 http://www.youtube.com/watch?v=TgJ8l5KJeOI
Backstreet Boys「If You Stay」
 http://www.youtube.com/watch?v=Oc_JejDml-o
Naughty By Nature「Hip Hop Hooray」
 http://www.youtube.com/watch?v=Alw95s04obo

「All Alone」
かなり好きです!めくるめくストリングス・アレンジがグッドなダンス・グルーヴ。夜遊びモードな雰囲気がグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=y4X4i4lZIQc

「Give Me Your Love」
本作のキラー・チューンその2。ダンス・クラシックとしてお馴染みのディスコ・チューン。キュートなSylviaのヴォーカルで盛り上がりましょう!
http://www.youtube.com/watch?v=A0RlIljQy6g

Armand Van Helden「Full Moon」、MC Lyte「Party Goin' On」等でサンプリングされています。特にCommonをフィーチャーしたArmand Van Helden「Full Moon」は、オリジナルがお好きな方も楽しめるご機嫌なハウス・チューンです。オリジナルと同じ位大好き!
Armand Van Helden feat. Common「Full Moon」
 http://www.youtube.com/watch?v=4DTzIlskagM

「Will We Ever Pass This Way Again」
ロマンティックなミディアム・スロウ。個人的にはこの手のミディアム〜スロウ系がもう1、2曲あると言うこと無しなのですが。

「Searchin'」
このタイトルを見て当ブログでも紹介したRoy Ayersの人気曲「Searching」『Vibrations』収録)のカヴァーと思いきや別の曲です。こちらは軽快なアップ・チューンに仕上がっています。「Searching」のカヴァーが聴きたかったですね(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=eLpQ3XrhllQ

Roy Ayers「Searching」
 http://www.youtube.com/watch?v=H_c0AEh6K7g

「You Said」
ラストはトロピカル・モードのメロウ・グルーヴ。この曲も相当グッときます。ただし、完全に夏モードの曲ですが(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=WSbvK55buMM



サッカーW杯予選はいよいよ最終局面ですね。

「バーレーン対ニュージーランド」はニュージーランド勝っちゃいましたね。間違いなくバーレーン初出場だったと思っていたのですが。しかもPK失敗での敗戦とは...W杯予選は怖いですね。

アフリカはナイジェリア、カメルーンがそれぞれ出場を決め、2大会ぶりにW杯に戻ってきますね。個人的にはこの2ヵ国にガーナ、コートジボアールを加えたアフリカ勢4ヵ国が相当楽しみです。初のアフリカ開催の大会で、この4ヵ国からベスト4進出国が出るのでは?と期待しています。
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2009年11月15日

Elis Regina『Elis』

シンガーとしての成熟ぶりに惚れてしまいます。☆Elis Regina『Elis』
人生のバトゥカーダ
発表年:1974年
ez的ジャンル:MPBの女王
気分は... :Elisの歌力でパワーアップ!

MPBの女王Elis Reginaの4回目の紹介です。

これまで紹介してきたElis Regina作品は以下の3枚。

 『Elis Regina in London』(1969年)
 『Elis, Como e Porque(Como & Porque)』(1969年)
 『Em Pleno Verao』(1970年)

4枚目に紹介するのは『Elis』(1974年)です。

これまで紹介してきた3作品はいずれも70年前後のアルバムですが、それら比較すると1974年リリースの本作はかなり異なる印象を受けるかもしれません。イケイケのElisから成熟のElisへステージアップしている感じですかね。

前述の3作品ほどのキャッチーさは無いかもしれませんが、シンガーとしての"歌力"には一層磨きがかかっています。本作を聴いていると、Elisが単なるブラジルの人気歌手ではなく"国民的歌手"である理由がわかる気がします。

全10曲ですが、Fernando Brant/Milton Nascimento作品が3曲、Aldir Blanc/Joao Bosco作品が3曲、Gilberto Gil作品が2曲、Ary BarrosoLupicinio Rodriguesといった偉大な作曲家の作品が各1曲という構成です。

Milton NascimentoJoao BoscoというElisのお気に入り二人の作品が多くのが目立ちますね。特にJoao Boscoは"アーティスト発掘名人"Elisにより才能を認められ、成功への道を歩み始めていた時期ですね。

夫であるCesar Camargo Mariano(Maria Ritaの父親)によるアレンジもElisの歌を引き立てます。

成熟期に入ったElis Reginaの表現豊かな歌を堪能しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Na Batucada Da Vida」
邦題「人生のバトゥカーダ」。「Aquarela do Brasil(ブラジルの水彩画)」の作者としてお馴染みのAry Barroso作品。このサンバ・カンサォンをElisは愁いを帯びつつも力強く歌い上げます。この1曲だけでElisの"歌力"に引き込まれます。
http://www.youtube.com/watch?v=I52y6UmZYW0

「Travessia」
Milton Nascimento作品の1曲目。Miltonの1stアルバム『Milton Nascimento』(再発時のタイトル『Travessia』)収録の名曲です。夫Cesarのエレピをバックに味わい深い歌を聴かせてくれます。Miltonが作った宇宙でElisという星が光り輝きます。Miltonのオリジナルと聴き比べてみるのも楽しいのでは?この曲に関しては、Bjorkのカヴァーも僕のオススメです。
http://www.youtube.com/watch?v=3JDvbCg_4h0

Milton Nascimento「Travessia」
 http://www.youtube.com/watch?v=x7QcCrUqMkg
Bjork「Travessia」
 http://www.youtube.com/watch?v=WL6WU4j6sBM

「Conversando No Bar」
Milton Nascimento作品の2曲目。Elisの歌手としての表現力の素晴らしさを実感できます。中盤でのシフト・チェンジもいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=VKHFXDAY7TI

「Ponta De Areia」
Milton Nascimento作品の3曲目。Miltonのヴァージョンは『Minas』(1975年)で聴くことができます。また、MiltonとWayne Shorterとのコラボ『Native Dancer』(1974年)やEarth, Wind & Fire『All 'N All』(1977年)(オリジナルLPB面の「Brazilian Rhyme」)にも収録されているのでブラジル音楽ファン以外にもお馴染みの曲なのでは?当ブログでは以前にEsperanza Spaldingのカヴァー(アルバム『Esperanza』収録)を紹介しています。

曲自体が大好きなので、これをElisが歌ってくれるだけで嬉しいですね。Elisが歌うこと名曲の魅力が倍増しています。天まで届きそうな素晴らしい歌声にただただ感動です。Elisの音源を紹介できないのは残念ですが、前述のEsperanza SpaldingのカヴァーはElisのヴァージョンを意識したものだと思います。

Milton Nascimento「Ponta de Areia」
 http://www.youtube.com/watch?v=DGpRCGGB37s
Esperanza Spalding「Ponta De Areia」
 http://www.youtube.com/watch?v=e9sN3ySkkz0

「O Mestre Sala Dos Mares」
Joao Bosco作品の1曲目。軽快な序盤から徐々にエモーションが高まるミディアム・サンバに仕上がっています。オリジナルはJoaoの2ndアルバム『Caca A Raposa』(1975年)に収録されています。
http://www.youtube.com/watch?v=n6-i_XQsxCE

Joao Bosco「O Mestre Sala Dos Mares」
 http://www.youtube.com/watch?v=B-jb3Hlaj9s

「Amor Ate O Fim」
Gilberto Gil作品の1曲目。軽快なジャジー・サンバに仕上がっています。Cesar Camargo Marianoによる小粋なアレンジもグッド!

「Dois Pra La, Dois Pra Ca」
Joao Bosco作品の2曲目。哀愁モードのムーディなボレロが表現豊かなElisの歌と良く似合います。オリジナルはJoaoの2ndアルバム『Caca A Raposa』(1975年)に収録されています。
http://www.youtube.com/watch?v=-JV1u0txHz0

Joao Bosco「Dois Pra La, Dois Pra Ca」
 http://www.youtube.com/watch?v=9KroiMaWD4k

「Maria Rosa」
Lupicinio Rodriguesによるサンバ・カンサォン。前曲の流れを受けて本曲もボレロ調です。Elisの歌力が引き立つサウダージ・ムードがいいですね。

「Caca A Raposa」
Joao Bosco作品の3曲目。ドラマチックな雰囲気が実にいいですね。この曲のElisは歌手というよりオーラ出まくりで約を見事に演じきる女優って雰囲気ですね。Joaoの3曲の中では一番好きかも。

Joao Bosco「Caca A Raposa」
 http://www.youtube.com/watch?v=saeHo2T_a_0

「O Compositor Me Disse」
ラストはGilberto Gilの2曲目。本作のために書き下ろされたものです。Gilbertoのデモではリラックスした雰囲気の曲であったらしいのですが、Elisはじっくりと聴かせるバラードに仕上げています。
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2009年11月14日

Prefab Sprout『Let's Change the World with Music』

17年の歳月を経て完成!僕の好きだったPrefab Sproutが戻ってきた!☆Prefab Sprout『Let's Change the World with Music』
レッツ・チェンジ・ザ・ワールド・ウィズ・ミュージック
発表年:2009年
ez的ジャンル:青春系エヴァーグリーン・ポップ
気分は... :胸がトキメキ、目はウルウル

今回はPrefab Sproutの8年ぶりの新作Prefab Sprout『Let's Change the World with Music』です。

これまで当ブログで紹介してきたPrefab Sprout作品は以下の3枚(発売順)。

 『Steve McQueen』(1985年)
 『From Langley Park to Memphis』(1988年)
 『Jordan:The Comeback』(1990年)

前作『The Gunman and Other Stories』(2001年)を聴いた時、"僕の好きだったPrefab Sproutはもう聴くことができないのか"というのが正直な感想でした。なので、2009年に再び僕の好きなPrefab Sproutに出会えることができるなんて信じられない気分です。

最初にCDショップで試聴した時、あまり期待しないで聴き始めると...最初2曲は"まぁ、こんなもんだろう"くらいに聴いていたのですが、3曲目で"もしかして..."と思い始め、5曲目から9曲目までのミラクル5連発に"即ゲットすべき"と確信するに至り、そのままレジへ直行したのでした。

本作は元々『Jordan:The Comeback』(1990年)の次の作品として、1992年にThomas Dolbyプロデュースで制作される予定だったらしいです。しかし、作業は中断してしまい、17年の歳月を経た2009年にPaddy McAloonのセルフ・プロデュースで完成にこぎつけました。

発売元がBeach Boys/Brian Wilson『Smile』に触発されて云々というのを強調していますが、正直そんな事はどうでもいいです。それよりも本来は『Jordan:The Comeback』『Andromeda Heights』(1997年)の間を埋める作品であったという点の方が興味深いですよね。

ヴォーカル、演奏、アレンジ全てをPaddy McAloon一人で行っており、打ち込み主体のサウンドに課題が残ることは事実ですが、Prefab Sproutファンが歓喜するあのメロディ&ヴォーカルを堪能できるというだけで、それ以上文句は言いません。

「I Love Music」「Music Is A Princess」「Last Of The Great Romantics」「Sweet Gospel Music」...曲タイトルを見ただけでも期待できそうでしょ(笑)

聴いていると、トキメキで胸いっぱいになり、感動で目がウルウルになってしまいます。

唯一無二のPrefab Sproutワールドを堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Let There Be Music」
いきなりラップでスタートするの聴いて、"こりゃダメだ"なんて思わないで下さいね。それに続くヴォーカル&メロディには甘酸っぱく、ロマンティックなPrefab Sproutらしさが垣間見られます。
http://www.youtube.com/watch?v=4Dq_v5kZeEM

「Ride」
この曲は正直イマイチです。スルーしても構いません。
http://www.youtube.com/watch?v=NyW0-8ePDkc

「I Love Music」
オススメその1。さぁ、ここからが本作のお楽しみの始まり。『Jordan:The Comeback』が脳裏に浮かぶ4ビート・ジャズ風の小粋な仕上がりです。

「God Watch Over You」
この曲はあまりPrefab Sproutらしくないですね。
http://www.youtube.com/watch?v=cxvnoAR_AcA

「Music Is A Princess」
オススメその2。僕にとってのベスト・トラックはコレ。これぞPrefab Sprout、これぞPaddy McAloonという青春モードのメロディ・ライン&ヴォーカルを最初に聴いた時は胸が高鳴りましたね!ここからエンジン全開です。
http://www.youtube.com/watch?v=KYN1E8MAkWw

「Earth, The Story So Far」
オススメその3。このファンタジーな雰囲気は『Jordan:The Comeback』がお好きな人には相当グッとくるのでは?「
http://www.youtube.com/watch?v=2gxHcNtzFrU

「Last Of The Great Romantics」
オススメその4。タイトルの通り、壮大なスケールのグレートでロマンティックなバラードです。やはり、ロマンティックなメロディを書かせたらPaddyに敵う人はいませんな。
http://www.youtube.com/watch?v=hW6HOEjerCE

この「Music Is A Princess」〜「Earth, The Story So Far」〜「Last Of The Great Romantics」という3曲の流れがサイコーです。最初にこの流れを聴いた時には思わず涙が出そうでしたね。

「Falling In Love」
オススメその5。この曲もPaddy節全開の美メロ・チューン。この甘酸っぱいメロディを聴いていると昔にタイムトリップしてしまいますな。
http://www.youtube.com/watch?v=igWw6MCmrK0

「Sweet Gospel Music」
オススメその6。このあたりになると胸がトキメキすぎてドキドキしてきます(笑)。アレンジがイマイチだけどそんな事はどうでもいいです。
http://www.youtube.com/watch?v=EncLBa7KYcg

「Meet The New Mozart」
Paddy、貴方こそがNew Mozartなのでは?と思ってしまいます(笑)

「Angel Of Love」
ラストはPrefab Sproutらしいアンドロメダ級の感動バラード。久々に胸ときめいた本作の余韻に浸りながら聴きましょう。
http://www.youtube.com/watch?v=jIzTKTC7gLA

Paddy McAloonの風貌はどんどん仙人化していきますが、ヴォーカル&メロディは永遠の青春モードです。
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2009年11月13日

Jibri Wise One『Jibri Wise One』

R&Bファンも楽しめる90年代Hip-Hop。みんなが聴かずとも、僕は聴き続けます!☆Jibri Wise One『Jibri Wise One』
Jibri Wise One.jpg
発表年:1991年
ez的ジャンル:歌モノHip-Hop
気分は... :スポットライトを浴びるまでプッシュします!

今日はJibri Wise One唯一のアルバム『Jibri Wise One』(1991年)です。

多分、殆どの人が知らないアーティストだと思います。
僕自身も彼がラッパーであるということ以外は殆ど情報を持っていません。

アーティスト、作品名でさえ、長い間Jibriというアーティストの『Wise One』というアルバムだと思っていました(笑)

本作がリリースされた1991年当時も、日本では全く取り上げられることのないアーティストだったと思います。それでも1991年のある時期に僕が最も頻繁に聴いていたのが本作でした。

一応、Hip-Hopアルバムですが歌心のある"歌モノHip-Hop"といった内容になっています。その意味でNJS(New Jack Swing)あたりがお好きなR&Bリスナーも楽しめる作品です。


本作からは「I'll Be There for You」「House the Dog Built」 の2曲がシングルになっていますが、特にNJSチューン「I'll Be There for You」がサイコーです。また、「House the Dog Built」では、かのNile Rodgersがプロダクションに加わっています。

プロデュースはAngelo RayとChip Allen。Angelo Rayは、当ブログでも紹介したKevon EdmondsBabyfaceの兄)の『24/7』もプロデュースしている人物です。

Kevon Edmondsと言えば、久々のニュー・アルバム『Who Knew』を最近リリースしたばかりですね。

『Jibri Wise One』に話を戻すと、90年代初めらしいスタイルでHip-HopとR&Bが融合している点が好きですね。今聴いてもクラシック級のキラー・チューン満載の名作だと感じます。

いつかスポットライトを浴びることを信じて、このマイナーなアルバムをこれかもプッシュしていきたいと思います。

全曲紹介しときやす。

「House the Dog Built」
シングルにもなったオープニング曲。「I'll Be There for You」と並ぶハイライト曲かもしれませんね。前述のようにNile Rodgersがプロダクションに関与し、しかもサンプリングしているのがChic「Good Times」とくれば、Chic好きは聴かないわけにはいかないでしょう!「Good Times」ネタのベースラインに、Parliament「Give Up The Funk」のサンプリングも加わったP-Funk調の仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=mNYQw1epne4

「Sista Sista」
♪Sista Sista〜♪というセクシーな女性コーラスとJibriの歌心のあるフロウの絡みがいい感じのミッド・チューン。

「I'll Be There for You」
本作のハイライト。1991年の僕のウォークマン・ヘビロテBest10に入っていたと思います。NJS好きには相当グッとくる歌モノHip-Hopです。本作の良さを知ってもらうために、まずはYouTubeで本曲をぜひ聴いてみてください!
http://www.youtube.com/watch?v=ma9R-YyT3Us

「Livin' in the Life」
タイトルの通り、Isley Brothers「Livin' in the Life」(アルバム『Go For Your Guns』収録)ネタです。サンプリングというよりも本物カラオケ状態ですが(笑)。その意味では「Livin' in the Life」のリミックスという感じですね。Isleys好きの僕は当然お気に入りです。

Isley Brothers「Livin' in the Life」
http://www.youtube.com/watch?v=ssWDBMkm8ZE

「Coulda', Woulda', Shoulda'」
胸キュン・モードのスロウなメロウ・チューン。 これぞ歌心こそが歌モノHip-Hop!

「Life Ain't No Movie」
この曲もいかにも歌モノHip-Hopですね。良くも悪くも90年代初めな感じですね(笑)

「Blame It on the Horns」
James Brown「Get on the Good Foot」ネタのファンキー・チューンです。

「Waves of the Vibes」
超オススメ!当時「I'll Be There for You」に次いでよく聴いていたのが本曲でした。夜遊びモードの雰囲気がプンプンする大盛り上がりしそうな1曲です。

「Time to Get Black Up」
Staple Singers「I'll Take You There」ネタのソウルフルな仕上がり。ゲスト・ラッパーも加わり、なかなか盛り上がります。

「Earth Peace」
ラストはヒップ・ハウス調のアッパー・チューン。このあたりも90年代初めらしいですね。Aretha Franklin「Respect」ネタ。

情報が極めて乏しい本作関して、記事にするほどのボリュームになるのか???でしたが、とりあえずかたちになりました(笑)
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2009年11月12日

Duke Pearson『How Insensitive』

ブラジリアン・フレイヴァーが魅力の異色作☆Duke Pearson『How Insensitive』
ハウ・インセンシティヴ
録音年:1969年
ez的ジャンル:コーラス&ブラジリアン・ジャズ
気分は... :2つの味が同時に楽しめます!

再評価の高まるジャズ・ピアニスト/作曲家/アレンジャーDuke Pearsonの4回目の登場です。

これまで紹介してきたDuke Pearsonのリーダー作は以下の3枚。

 『Sweet Honey Bee』(1966年)
 『The Right Touch』(1967年)
 『The Phantom』(1968年)

4枚目に紹介するのは1969年録音の異色作『How Insensitive』です。

ジャズ・サイドからの評価はイマイチかもしれませんが、クラブ・サイドからの評価が高い1枚ですね。サバービア・ファンにもお馴染みのPearson作品だと思います。

アルバムの内容は大きく2つに分かれます。
オリジナルLPのA面はコーラス隊(Jack Mannoが率いるNew York Group Singers' Big Band)をフィーチャーし、ジャズ、ゴスペル、ソウルが入り交じったヴォーカル作品が並びます。それに対してB面はブラジル音楽/ボサノヴァで占められます。

今日において本作の人気が高いのは、B面の「Sandalia Dela」「Lamento」といったブラジリアン・フレイヴァーに対する支持に拠るものです。

Duke Pearson(p、el-p、flh)以外の録音メンバーはA/B面で異なります。

A面(B面の1曲を含む)はAl Gafa(el-g)、Bob Cranshaw(b)、Mickey Roker(ds)、Airto Moreira(per)、Andy Bey(vo)、New York Group Singers' Big Band(voices)といったメンバーです。

一方、B面のうち3曲はDorio Ferreira(g)、Bebeto Jose Souza(b)というTamba 4の2人、Airto Moreira(ds)とFlora Purim(vo)夫妻、Mickey Roker(per)というブラジル人ミュージシャン中心の編成です。

これまで紹介してきた3枚のリーダー作と比較すると、異色の作品という感じですが、ジャズの枠を広げようとするPearsonのチャレンジを楽しめる作品です。

本作の魅力がブラジリアン・サイドのB面にあるのは事実ですが、Jack Mannoの貢献が大きいA面にも別の楽しみがあります。

全曲紹介しときやす。

「Stella By Starlight」
オープニングは有名なスタンダード「星影のステラ」です(Ned Washington/Victor Young作品)。エレガントかつ軽やかな男女コーラスがいいですね。Pearsonも小粋なピアノを聴かせてくれます。A面ではコレが一番好きです。

「Clara」
有名なGershwin作品であるオペラ『Porgy and Bess』の「Clara, Clara, Don't You Be Downhearte」です。ここではAndy Beyが味わい深いヴォーカルを聴かせてくれます。荘厳の雰囲気がいいですね。ここではPearsonのフリューゲルホーンを聴くことができます。

「Give Me Your Love」
Duke Pearsonのオリジナルです。Andy BeyとNew York Group Singers' Big Bandの素晴らしいヴォーカルを堪能できるゴスペル・モードの仕上がりです。

「Cristo Redentor」
Duke Pearsonのオリジナルです。New York Group Singers' Big Bandのコーラスワークを堪能しましょう。思わずお祈りしたくなるような荘厳さがあります。Pearsonがピアノではなくエレピを弾いているのが面白いですね。

「Little Song」
Jack Manno作品。少し重たい感じが3曲続いたので、軽快なコーラスの本曲が際立ちますね。

ここまでがオリジナルLPのA面です。

「How Insensitive」
後半は「Insensatez」のタイトルでも知られているVinicius DeMoraes/Antonio Carlos Jobim作品で幕を開けます。当ブログでは以前にTriste Janeroのカヴァーを紹介しました。ここでは繊細なPearsonのピアノ・ソロで聴かせてくれます。

「Sandalia Dela」
本作のキラー・チューンと言えば、ブラジリアン・フレイヴァー全開の本曲で決まりです。Flora Purimの涼しげなヴォーカルが実にいいですね。ブラジル音楽好きは間違いなく気に入る定番曲です。Fantastic Plastic Machine「Bossa For Duke」で大々的に使われていますね(笑)

Fantastic Plastic Machine「Bossa For Duke」
 http://www.youtube.com/watch?v=kyCm1dwxMmg

僕の所有するCD(国内盤)に本曲の作者がJack Manno/Duke Pearsonと記載されていますが、これって間違いですよね!本曲はLuiz Claudio作「Deixa a Nega Gingar」の別タイトルだと思います。「Deixa a Nega Gingar」は以前にClara Morenoのカヴァーを紹介していますし、Elza Soares、Orlandivo、Regininha、Wanda Sa等もカヴァーしています。

「My Love Waits (O Meu Amor Espera) 」
この曲は正真正銘Jack Manno/Duke Pearson作品です。本曲のみA面と同じメンバーがバックを務めています。以前に紹介した『The Right Touch』の中でも演奏していたので、聴き比べてみるのも楽しいのでは?本作ではNew York Group Singers' Big Bandによるサウダージ・モードの男女コーラスがグッときます。

「Tears(Razao De Viva)」
Eumir Deodato作。ロマンティックという点ではアルバム随一なのでは?Flora Purimが大人のヴォーカルを聴かせてくれます。吐息まで聞こえてきそうです(笑)

「Lamento」
ラストはVinicius DeMoraes/Antonio Carlos Jobim作品。「Sandalia Dela」と並ぶハイライト。個人的には一番好きですね。大人のボッサ・チューンって雰囲気がFlora Purimのヴォーカルとマッチしていると思います。

本作に関しては、YouTube、imeem共に全く音源がありませんでした(泣)
先月紹介したGrant Green『Visions』同様、お値打ち価格1,100円の再発シリーズで国内盤CDをゲットできます。
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2009年11月11日

Fairground Attraction『The First Of A Million Kisses』

最初で最後のオリジナル・アルバム☆Fairground Attraction『The First Of A Million Kisses』
The First of a Million Kisses
発表年:1988年
ez的ジャンル:ジャジー&アンティーク系アコースティック・サウンド
気分は... :百万回のキスのうちの●●回目?

今日はFairground Attraction唯一のオリジナル・スタジオ作『The First Of A Million Kisses』(1988年)です。

Fairground Attractionは、Eddi Reader(vo)、Mark E. Nevin(g)、Simon Edwards(guitarron)、Ray Dodds(ds、per)の4人により結成されたグループ。
※guitarron(ギタロン)はベースの役割を果たすメキシコの民族楽器

セッション・ヴォーカリストであった紅一点Eddi Readerが旧友のMark E. Nevinにコンタクトを取ったことがグループ結成のきっかけとなったようです。

1988年にデビュー・シングル「Perfect」をリリース。いきなりUKシングル・チャートNo.1に輝きます。続いて、今日紹介するデビュー・アルバム『The First Of A Million Kisses』をリリースし、こちらもUKアルバム・チャートNo.1に輝きます。

こうして瞬く間にUKのシングルおよびアルバム・チャートを制覇してしまった彼らでしたが、その反動も大きかったようで2ndアルバムがリリースされることがないまま、1990年にグループは解散しています。

Eddi Readerはその後ソロ・シンガーとしてコンスタントに活動を続けています。

Eddi Readerの素晴らしいヴォーカルと優しく小粋なアコースティック・サウンドは、UKのみならず日本でも大人気となりましたね。

きっとフォトグラファーElliot Erwittの作品を使ったジャケに惹かれて、ジャケ買いした人も多いアルバムだと思います。タイトルは邦題『ファースト・キッス』よりも、原題『The First Of A Million Kisses(百万回のキスのうちの最初のキス)』の方が素敵ですよね。

こうしたジャケやタイトルと中身が一致しているのが本作の魅力ですよね。

僕の場合、日本でのあまりの人気ぶりに少し冷めた目で眺めているフリをして、密かに聴いていました。当時は今ほど素直では無かったので(笑)

今回久々に聴きましたが、昔聴いていた時以上に新鮮でしたね。
本作のようなアコースティック・サウンドは時間経過しても、音が古臭くならないのが魅力かもしれませんね。むしろ、芳醇な味わいが増すといった感じでしょうか。

(本来の意味は別として)"ヴィンテージ"というより"アンティーク"という言葉が似合う80年代作品という気がします。

全曲紹介しときやす。

「A Smile in a Whisper」
このオープニングを聴けば、彼らの音楽のピュアな魅力が伝わってきますね。歌・メロディ・サウンド全てに魅了され、少しだけセンチメンタルな気分になってしまいます。特にグロッケンシュピール(鉄琴の一種)の音色にグッときてしまいます。
http://www.youtube.com/watch?v=Ye4Kp7xDc3M

「Perfect」
前述のようにUKチャート第1位となった大ヒット・シングル。グループの代名詞のような曲ですね。「二番目は嫌、パーフェクトじゃなきゃ嫌なの」と軽快なテンポで歌われるスウィンギーなネオアコ・チューン。Eddiのキュートな歌声とオールディーズを聴いているかのような懐かしくキャッチーなメロディがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=_OWzDP5cnE0

Cubismo Grafico Five、羊毛とおはな、元ちとせ、Bonnie Pink、といった日本人アーティストが数多くカヴァーしていますね。個人的にはイチローが出演していたENEOSのCMで流れていた羊毛とおはなのカヴァーがオススメ。

羊毛とおはな「Perfect」
 http://www.youtube.com/watch?v=_ONivFkLT1s

「Moon on the Rain」
素朴でナチュラルな雰囲気が魅力のフォーキー・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=wTKa946fwVc&feature=fvw

「Find My Love」
「Perfect」に続きシングル・カットされ、UKチャート第7位となったヒット曲。メキシカン・フレイヴァーのノスタルジックな仕上がりです。
http://www.youtube.com/watch?v=InNMprncrTs

「Fairground Attraction」
グループ名を冠した曲は、ノスタルジック&哀愁モードの仕上がりです。シニカルなドラマのBGMにマッチしそう。

「The Wind Knows My Name」
Markの書く素晴らしい楽曲と、表情豊かなEddiのヴォーカルが見事にマッチした感動的な仕上がり。一人でぼんやりと聴いていたい曲ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=OXvUpp2eq_k

「Clare」
実に洗練された小粋なジャジー・チューン。トーキーの映像あたりとマッチしそうなサウンドですね。クラリネットが盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=4569luyzLSY

「Comedy Waltz」
少し寂しげな雰囲気にグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=s5T5wJ7ZCrQ

「The Moon Is Mine」
サバービア好きの人は「Perfect」以上にパーフェクトな魅力を感じる曲なのでは?僕も一番好きな曲。ジャジーなアレンジ、キュートなヴォーカル、キャッチーなメロディが上手く調和した小粋な名曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=TKH3evjgkBc

「Station Street」
スタンダードのカヴァーのような雰囲気の仕上がりです。アコーディオンの音色がノスタルジック・ムードを盛り上げます。

「Whispers」
密かに気に入っているのが本曲。この曲のみEddi Readerが曲を書いています。70年代の女性SSW的な魅力に溢れているのがグッド!

「Allelujah」
今の時期にしみじみと聴きたくなる1曲。♪冬はもう遠くない♪

「Falling Backwards」
本作の持つジャジーな雰囲気がお好きな人ならば気に入るのでは?

「Mythology」
ラストは少しスパニッシュっぽい哀愁チューン。



僕の場合、Eddi Readerのソロは殆どフォローできていないのですが、機会があればちゃんと聴いてみたいですね。
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2009年11月09日

Funkadelic『Maggot Brain』

初期Funkadelicを代表する1枚☆Funkadelic『Maggot Brain』
Maggot Brain
発表年:1971年
ez的ジャンル:ブラック・ロック系P-Funk
気分は... :脳ミソが腐ってくるー!

George Clinton率いるFunkadelicの2回目の登場です。

これまで当ブログで紹介してきたFunkadelic/Parliament作品は以下の3枚。

 Funkadelic『Uncle Jam Wants You』(1979年)
 Parliament『Mothership Connection』(1975年)
 Parliament『Funkentelechy Vs. The Placebo Syndrome』(1977年)

今日紹介するのは初期Funkadelicを代表する作品『Maggot Brain』(1971年)です。

前回紹介した『Uncle Jam Wants You』(1979年)の頃は、FunkadelicParliamentの違いが殆ど無くなっていますが、本作『Maggot Brain』はギター中心のブラック・ロック的アプローチが特徴的であり、Funkadelicらしさを堪能できる1枚になっています。その意味では、ソウル/ファンク好き以上にロック・ファンの支持が高いのかもしれませんね。

かつてVernon Reid率いるLiving Colourの『Vivid』(1988年)がヒットした頃、"黒いLed Zeppelin"と形容されましたが、本作のハイライト曲「Super Stupid」を聴くと、まさに黒いLed Zeppelinって感じです。

本作でGeorge Clinton総帥以上に目立っているのはギターのEddie Hazel。ロック・ファンにとっては、Jimi Hendrixを意志を受け継いだかのようなHazelのギター・プレイこそ最大の聴きどころでしょう。ギター・フリークではない僕がこんな事を書いても全く説得力がありませんが。

個人的には、ブラック・ロック的なアルバムと言っても、フォーク、ゴスペル、ドゥーワップ、ファンク、スカ等の要素も上手く取り入れており、手探りで自分達のスタイルを模索している雑多な構成が好きです。

何かわからないけど、凄いものが生まれてきそうな雰囲気は十分感じ取ることができる点がいいですね。

Eddie Hazelばかり目立っていますが、Bernie Worrellも頑張っています(笑)

全曲紹介しときやす。

「Maggot Brain」
Eddie Hazelのギターがひたすら咽び泣くスロー・チューン。10分を越える曲ですが、聴いているうちトリップ・モードになってくる中毒的な演奏です。Mike Watt等がカヴァーしています。Pearl Jamもライブで演奏したことがあるみたいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=dh3bleXWaCk

「Can You Get to That」
アコギによるフォーキー感覚のサウンドとゴスペル&ドゥーワップ調のヴォーカルの組み合わせが印象的です。
http://www.youtube.com/watch?v=8rrOdcnFbAY

「Hit It and Quit It」
この曲ではBernie Worrellのオルガン&ヴォーカルがフィーチャーされたブルージーな仕上がり。オルガン・グルーヴ好きの人はグッときますよ!ラストはEddie Hazelのギターが唸りを上げます。Ant Banks「Hit It」のサンプリング・ネタにもなっています。
http://www.youtube.com/watch?v=EBXU2t4hodo

Ant Banks「Hit It」
 http://www.youtube.com/watch?v=UOjjYRc55QE

「You and Your Folks, Me and My Folks」
「Super Stupid」、「Wars of Armageddon」と並ぶ僕のお気に入り。ダーク&へヴィなグルーヴがグッとくるファンク・チューン。Billy Bass Nelsonのヴォーカルと女性コーラスとの絡みもグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=vl1-yfL_SKg

Insane Poetry「Manic Depressive」、Chris Rock「Your Mother Got A Big Head」、Havoc & Prodeje「Poot Butt Gangsta」等で使われている人気サンプリング・ソースでもあります。

Havoc & Prodeje「Poot Butt Gangsta」
 http://www.youtube.com/watch?v=rQR4tjajs0g

「Super Stupid」
本作のハイライトとしてこの曲を挙げる方は多いのでは?ブラック・ロックとしてのFunkadelicを最も堪能できる1曲です。よく言われるように、Led Zeppelin+Jimi Hendrixって感じですね。当然ながらEddie Hazelが暴れまくります。
http://www.youtube.com/watch?v=oVHrvx-Ua68

僕の場合、ハードロック/へヴィメタルの類は殆ど聴きません。でもLed Zeppelinだけ例外的にたまに聴きたくなり、数えるほどですがCDも保有しています。なぜZeppelinだけはO.K.なのか?自分でも理由がよくわかりませんでしたが、Funkadelic版Zeppelinって雰囲気の本曲を聴いていたら何となく納得できてしまいました。

「Back in Our Minds」
「Super Stupid」のハイテンションから一変して、ルーズでゆる〜い感じの仕上がりです。この曲はFunkadelicというよりもParliamentっぽいですね(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=81o_migAagY

「Wars of Armageddon」
僕の中ではコレが本作のハイライト。まさにハルマゲドン状態の混沌としたファンク・チューンにアドレナリンが出まくります。軽くスカっぽいテイストが入っているのも面白いですね。本曲を聴いて真っ先に連想したのは、当ブログでも紹介した『Agharta』『Pangaea』といったエレクトリック・マイルス作品ですね。呪術的で危険な香りのするダーク&へヴィな雰囲気は両者に共通すると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=ddgAnzKdB4Y



最近のCDにはボーナス・トラックとして「Whole Lot of BS」「I Miss My Baby」「Maggot Brain(Alternative Mix)」が追加収録されているようです。

Redman『Dare Iz A Darkside』のジャケは本作へのトリビュートですね。

Redman『Dare Iz A Darkside』
Dare Iz a Darkside
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2009年11月08日

Sweetback『Sweetback』

SadeメンバーによるSadeとは似て非なる作品☆Sweetback『Sweetback』
Sweetback
発表年:1996年
ez的ジャンル:ダビー/アンビエント系UKジャズ・ファンク
気分は... :Sadeとは似て非なる

今日はSweetbackの1stアルバム『Sweetback』(1996年)です。

Sweetbackは、SadeのメンバーであるStuart Matthewman(g、s)、Andrew Hale(key)、Paul S. Denman(b)の3人が結成したグループ。リード・ヴォーカリストSade Adu抜きのSadeですね。

これまで『Sweetback』(1996年)、『Stage 2』(2004年)という2枚のアルバムをリリースしています。

僕の場合、Sweetbackに惹かれるのはSadeのメンバーであることに加えて、ゲスト参加しているヴォーカリスト等に僕のお気に入りアーティストが多いせいかもしれません。

『Sweetback』では元Groove Theory Amel LarrieuxMaxwellがゲストヴォーカルで参加し、当時好きだった日本人ユニットLOVE T.K.O.も作曲&演奏で参加しています。

続く『Stage 2』では、元Digable Planetの女性ラッパー Ladybug Mecca、元Ten Cityのリード・ヴォーカルByron Stingily、Blue six等でお馴染みの女性ヴォーカリストAyaが参加しています。

といったように、Sweetbackのアルバムにゲスト参加しているアーティストの多くは、当ブログで紹介済みの僕のお気に入りアーティストなんですよね。なので、僕自身の中でSweetbackは聴かなければいけないグループという位置づけになっています。

肝心のサウンドの方ですが、アルバム全体を通じてダビーな音空間が貫かれています。Sadeを聴く感覚で聴くと、少しギャップがある内容かもしれません。そう考えると、冒頭に僕が書いた"Sade Adu抜きのSade"という説明は適切ではありませんね。Sadeとは異なるSweetbackならではのサウンドがここにはあります。

きっとSade好きの人以上に、クラブ・ミュージックやダブ、トリップホップ、アンビエントあたりが好きな人がハマる作品だと思います。

前述のゲスト以外に、長らくSadeのバック・ヴォーカルを務めてきた男性シンガーLeroy OsbourneGang StarrGuruが発掘したフィラデルフィア出身の女性ラッパーBahamadia、バングラ・ビートとドラムンベースを融合させたサウンドで人気を博していたTalvin Singhなどがアルバムに参加しています。

Sadeとは似て非なるSweetbackならではのクール・サウンドを堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Gaze」
オープニングはAmel Larrieuxをフィーチャー。同じヒンヤリ・モードの音空間でもSadeとは明らかに異なる空気を感じます。ダビーなエコーが快感です!
http://www.youtube.com/watch?v=q0xABiDVAtQ

「Softly Softly」
Maxwellをフィーチャー。『Maxwell's Urban Hang Suite』(1996年)、『Embrya』(1998年)をStuart Matthewmanがプロデュースするなどメンバーとのつながりが深いMaxwellですね。Maxwellらしい愁いを帯びたファルセット・ヴォーカルを聴かせてくれます。本作におけるクール・サウンドとMaxwellのキャラが実にマッチしています。
http://www.youtube.com/watch?v=NHjGZeWcCuY

「Sensations」
ダビーに揺らめくインスト・チューン。一音一音の音像が実感できるのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=ewbMXAPZEEI

「Au Natural」
女性ラッパーBahamadiaをフィーチャー。Bahamadiaのシングル「Unknowhowwedu」を気に入ったメンバーがオファーしたようです。演奏・ラップ共にクールにキメてくれます。淡々とした雰囲気がグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=rAnSQKCRzb8

実はオリジナル以上にお気に入りなのが、The RootsによるリミックスThe Roots After Midnight Remixです。アーバン・ナイトな仕上がりがサイコーです。
「Au Natural(The Roots After Midnight Remix)」
 http://www.youtube.com/watch?v=xwZWWxhk5mI

「Arabesque」
ダビーなサウンドを楽しみたいのであれば、このAndrew HaleとToshi & Kudo(中西俊夫 & 工藤昌之)のコラボにグッとくるはず。Toshi & Kudoの両氏はMajor ForceおよびLOVE T.K.O.あるいはMELON(屋敷豪太氏も在籍)での活動でお馴染みですね。
http://www.youtube.com/watch?v=_bQ6c1iZNCQ

話が逸れますが、LOVE T.K.O.『Head Turner』(1993年)を当時よく聴きました。いかにも僕が好きそうなアーティストでしょ(笑)。急に懐かしくなって、久々にCD棚から引っ張り出し、今聴きながら記事を書いています。ヴォーカルが全て外国人シンガーなので洋楽感覚で楽しめます。

「You Will Rise」
シングル曲。Amel Larrieuxをフィーチャーしています。アルバム中最もキャッチーで正統派R&Bらしい仕上がりです。各種のリミックスも楽しめます。個人的には本作の雰囲気にマッチしたDeliverance Prayer Bowl Mixがオススメです。
http://www.youtube.com/watch?v=Av3LXdpi7q0

「You Will Rise(Deliverance Prayer Bowl Mix)」
 http://www.youtube.com/watch?v=br8CQuIzGb4
「You Will Rise(Cottonbelly's PG Mix)」
 http://www.youtube.com/watch?v=cB0RaVj1zm4

「Chord」
Stuartのサックスをフィーチャーしたインスト。面白みには欠けるかも?
http://www.youtube.com/watch?v=A-9A_mVJ2QY

「Walk of Ju」
Stuart一人で全て手掛けた1曲。美しくも寂しげなギターが印象的な前半からアンビエントな後半へと展開していきます。
http://www.youtube.com/watch?v=uIoWFWstM6A

「Hope She'll Be Happier」
Bill Withersのカヴァー(アルバム『Just as I Am』収録)。Leroy Osbourneをフィーチャー。長年のSadeへの貢献のお返しとして彼にスポットライトを当てたのかもしれませんね。それに応えてLeroyも素晴らしいヴォーカルを聴かせてくれます。どこか寂しげな雰囲気が実にいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=3houeC5WBFI

「Come Dubbing」
 http://www.youtube.com/watch?v=hKLShP6i5-E
「Cloud People」
 http://www.youtube.com/watch?v=okd7DJhnmc4
「Powder」
 http://www.youtube.com/watch?v=KZ7o_lC6wL4
ラスト3曲はダビー&アンビエントなインスト。ボーッとしながらこのあたりのインストのみ繰り返し聴くのもいいかも?「Come Dubbing」ではTom Scott「Outzone」ネタも聴けます。「Cloud People」ではTalvin Singhがタブラで参加しています。Talvin Singhの作品もそのうち紹介しますね。



本作を気に入った方は2nd『Stage 2』(2004年)もどうぞ!
『Stage 2』
Stage 2

以前に『Between The Sheetsネタ10選』の記事で紹介した「Love Is The Word」Bobby Caldwell「What You Won't Do For Love」The Isley Brothers「Between The Sheets」のダブル大ネタ使い)がお気に入りです。

「Love Is The Word」
http://www.youtube.com/watch?v=jHCfSDiraNo
posted by ez at 00:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年11月07日

Crown City Rockers『The Day After Forever』

『Earthtones』以来5年ぶりの新作が遂にリリース☆Crown City Rockers『The Day After Forever』
ザ・デイ・アフター・フォーエヴァー
発表年:2009年
ez的ジャンル:アングラ・ジャジーHip-Hopバンド
気分は... :音楽なんて自分の流儀で楽しめばいい!

今日は"Hip-Hop界のCCR"、Crown City Rockersの新作『The Day After Forever』です。

カリフォルニア州オークランドを拠点とするHip-HopバンドCrown City Rockers(以下CCR)の紹介は『Earthtones』(2004年)に続き2回目になります。

CCRと言えば、ちょうど先週に東京、大阪で来日公演を行っていましたね。
そんな来日公演の少し前に『Earthtones』以来5年ぶりの新作となる『The Day After Forever』がリリースされました。

本作もメンバーは、Raashan Ahmad(MC)、Kat Ouano(key)、Headnodic(b)、Max MacVeety(ds)、Woodstock(beats)という不動の5人。Kat Ouanoは本作ではKat 010と表記されています。

今年の春に紹介したKero Oneの最新作『Early Believers』にKat Ouanoが参加しており、"CCRは新作出さないのかなぁ"なんて思っていたので、嬉しい新作リリースとなりました。

The Roots以降の世代を代表するHip-HopバンドであるCCRですが、本作では従来路線のエレピを中心としたソウルフル&メロウな楽曲に加えて、最近の流れを受けたエレクトロ路線の楽曲も含まれます。

このあたりは賛否が分かれるかもしれませんが、今年に入り、Kero One『Early Believers』Sa-Ra Creative Partners『Nuclear Evolution: The Age Of Love』といったアルバムを愛聴している僕はスンナリ聴くことができました。エレクトロ路線を違和感なく、自分達のサウンドとして上手に取り入れている印象を受けます。

今年後半に聴いたアングラ・ジャジーHip-Hopの中ではThe Residents『Open House』と並ぶイチオシです!

上記のジャケは国内盤ですが、輸入盤はジャケが異なるのでご注意を!

『The Day After Forever』 ※輸入盤
The Day After Forever

全曲紹介しときやす。

「Intro」
時報、目覚まし時計のベルによるイントロ。

「Break」
アルバム中最も攻撃的なトラックがズシリと腹に響いてきます。Max MacVeetyによるブレイクにグッときます。

「Soul」
本作のキラー・チューンとして人気が出そうなのがこの曲。浮遊感漂うシンセの音色が心地良いですね。Raashan Ahmadのソウルフルなフロウにもグッときます。従来のCCRらしさは薄れていますが、アングラ・ジャジーHip-Hop好きならば気に入るはずだと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=wHX1-bTHI5I

「Kiss」
僕の一番のお気に入りはコレ。Silyaの女声ヴォーカルをフィーチャーしています。この曲も全然CCRっぽくないエレクトロ路線ですが、キラキラした80年代感覚のシンセ・サウンドとSilyaのヴォーカル、Raashan Ahmadのフロウが実に調和しています。

「Go On」
Solas B. Lalgeeをフィーチャー。CCRらしい臨場感のあるアーバン・メロウな仕上がりがたまりません。Kat 010がエレピ、シンセ、ピアノと大活躍です。

「Astroshocks」
畳み掛けるようなRaashan Ahmadのライムと、音空間を回遊するKat 010のシンセが印象的です。

「Go Away」
Headnodicが大活躍の1曲。暖かみのあるソウルフルな仕上がりがいいですね。優しく包み込むようなギターがいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=kBCGsQgveOk

「Cruisin'」
Destani Wolfの女声ヴォーカルをフィーチャー。エレクトロ路線の仕上がりです。Sa-Ra Creative PartnersSa-Ra Creative Partnersあたりと一緒に聴きたくなるスペイシー感がグッド!

「Let's Love」
キャッチーなギター・ジャジーHip-Hopに仕上がっています。バーで一杯やりながら聴きたい気分の1曲ですね。
http://www.youtube.com/watch?v=x6XMFkj-oQQ

「Clap Your Hands」
Aimaの女声ラップをフィーチャー。スペイシー&ラテン・フレイヴァーの楽しげな1曲。みんな聴くと大盛り上がりになるのでは?

「Make It Hotter」
バカンス・モードといった雰囲気の涼しげなメロウ・チューン。Headnodicの巧みなトラック作りが光ります。

「That's Live」
Jason Jasperのソウルフルな女声ヴォーカルをフィーチャー。哀愁モードのソウル・フィーリング溢れる仕上がりです。

「Forever Song」
Aimaの女声ラップをフィーチャー。ミステリアスな黄昏メロウ・サウンドをバックにしたRaashan AhmadとAimaのフロウにグッときます。

国内盤にはボーナス・トラック「Fairy Tale」が収録されています。

国内盤の解説に"ジャジーHip-Hop"という括りについて、あれこれ大層なご意見が書かれていますが、個人的には「こう聴かねばいけない」みたいな音楽の押し付けは大嫌いです。音楽は楽しむためのものだし、初心者・上級者に関わらず各自が自分の流儀で、自分の好きな楽曲・作品を楽しめばいいものだと思います。
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2009年11月06日

The Who『The Who Sell Out』

Radio Londonから流れてくるThe Who☆The Who『The Who Sell Out』
The Who Sell Out
発表年:1967年
ez的ジャンル:脱モッズ系UKロック
気分は... :1,400回目のエントリーです!

今日は1,400回目のエントリーです。
いつも100回ごとに自分の中では一区切りという気分です。

当ブログの場合、形式上は"自分のお気に入りCDを紹介するブログ"となっていますが、実際には"自分のお気に入りCDについて、改めて整理し直す備忘録"ですかね。記事というかたちで整理することでアーティスト・作品に関する新たな発見や気づきがあり、それが楽しくて記事をエントリーし続けているという状況です。

自分のお気に入り音楽に関する"マイ・ライブラリ"のようなものが日々形成されていくのも楽しいですね。もしかしたら、個々の記事以上にその部分に悦びを感じているかもしれません。

一方で、最初の2年分くらいの記事はかなり適当に書いていたのを後悔しています。昨日も3年前の記事の誤った記載をご指摘頂き、修正したばかりです。出来ることならば、改めて書き直したいという思いもありますが、新しい記事投稿で手一杯なので難しいですね(泣)

自分のみならず閲覧者の皆様にも楽しんでいただけるように、とりあえず次の100回に向けて頑張ります。

さて、記念のエントリーに選んだ作品はThe Who『The Who Sell Out』(1967年)です。

これまで当ブログで紹介してきたThe Who作品は以下の5枚(発売順)。

 『My Generation』(1965年)
 『A Quick One』(1966年)
 『Meaty Beaty Big And Bouncy』(1971年)
 『Who's Next』(1971年)
 『Quadrophenia』(1973年)

本作『The Who Sell Out』(1967年)は、『My Generation』『A Quick One』に続く3rdアルバムとなります。

『The Who Sell Out』というBeatles『Beatles For Sale』を意識したかのようなタイトルに、思わずニヤリとしてしまいます。

本作では架空の海賊ラジオ局Radio Londonという設定のトータル・アルバムに仕上がっており、曲間にはRadio LondonのジングルやCM(曲自体がCM曲のものもある)も挿入されます。さらにはCMに登場する商品について架空の宣伝広告を作り、表裏ジャケでPete TownshendRoger DaltreyJohn EntwistleKeith Moonという4人のメンバーが宣伝しています。

国営放送ではロックを殆ど聴くことができなかったため、ロックを聴きたい若者に人気のあった海賊ラジオ局をテーマに据え、コミカルに架空の宣伝広告を行う本作は、Beatles『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』に代表される当時のトータル・アルバムのような大作の雰囲気はなく、カジュアルなトータル・アルバムといった感じが好きです。

本作で聴かれるサウンドには、モッズ・バンドとしてのThe Whoの面影は殆どありません。また、シングル・ヒットした「I Can See for Miles」以外の曲はインパクトが小さいかもかもしれません。それでも本作はThe Whoならではのセンスに溢れた、The Whoらしいアルバムだと思います。

本作はロック・オペラ作品として有名な次作『Tommy』(1969年)へのステップ的な作品でもあります。『Tommy』をお聴きになった方は、『Tommy』の断片を既に聴くことができるのも楽しい作品だと思います。

個々の曲を聴くというよりも、ジャケも含めてトータルな雰囲気を楽しむアルバムだと思います。その意味では最初から最後までスキップせずに聴いた方がニンマリしながら楽しめると思います。

全曲紹介しときやす。

「Armenia City in the Sky」
♪Monday...Tuesday...Wednesday...♪とのジングルでRadio Londonがスタートします。そして、オープニングは本作唯一のメンバー以外の作品「Armenia City in the Sky」です。作者はPeteの友人であり、Thunderclap Newmanを率いたJohn "Speedy" Keen。ファズ・ギターとホーンが入ったサイケな雰囲気はBeatles『Revolver』あたりと一緒に聴きたくなりますね。「I Can See for Miles」と並んで印象深い曲ですね。曲終了と同時に再びRadio Londonのジングルが聴こえてきます。
http://www.youtube.com/watch?v=wiUUoEzHRqg

John "Speedy" KeenのThunderclap Newmanと言えば、Peteがプロデュース、Keen作の「Something in the Air」が1969年にUKシングル・チャートNo.1になっています。LabelleEurythmics、The Lightning Seeds、Tom Petty等もカヴァーしている名曲ですね。

Thunderclap Newman「Something in the Air」
 http://www.youtube.com/watch?v=Q_srFu5slZU

「Heinz Baked Beans」
John作品の1曲目は、コミカルな雰囲気の架空のCM曲です(Heintzは実在の会社ですが)。ジャケでRogerが缶を抱えたまま浸っているのがHeintz Baked Beansみたいです。曲の終わりに「More Music」と呼ばれるジングルが聴こえてきます
http://www.youtube.com/watch?v=17F9i302tfo

「Mary Anne with the Shaky Hand」
Peteらしい美しいメロディとWhoならではのコーラスワークが光るアコースティック・チューン。ボーナス・トラックの別テイクと聴き比べるのも楽しいです。曲の終わりにKeith Moon愛用Premier DrumsのCM曲が流れ、さらにRadio Londonのジングルが続きます。
http://www.youtube.com/watch?v=MMGq_HRH7A8

「Odorono」
ジャケでPeteが宣伝している脇の消臭剤のCM曲。一体どんな製品なのでしょう(笑)。Peteがヴォーカルをとっています。この鼻づまりヴォーカルを聴くと何故かホッとします。最後に女声コーラス入りのRadio Londonのジングル(Smooth Sailing)が入っています。
http://www.youtube.com/watch?v=QfpIYXOGgLM

「Tattoo」
ライブの定番としてもお馴染みの曲ですね。『Tommy』に入っていそうな美しさを持っています。最後に流れるRadio Londonのジングルも優雅です。
http://www.youtube.com/watch?v=DxLjUzKhdJM

「Our Love Was」
個人的には大好きな1曲。Peteがリード・ヴォーカルをとっています。青春ギター・ポップのキャッチーさとTommyを予感させるエレガントさがうまく融合しているのがいいですね。そんな曲でもKeithらしいドラムを聴けるのが嬉しいです。Radio Londonのジングルに続き、クラブSpeakeasyおよびギター弦メーカーRotosound StringsのCMが入ります。
http://www.youtube.com/watch?v=ALMR2ksinPw

「I Can See for Miles」
邦題「恋のマジック・アイ」。本作のハイライトと言えば、シングル・ヒットしたこの曲ですね。全米チャート第9位(The Who唯一の全米Top10ヒット)、全英チャート第10位のヒットとなりました。邦題とサウンドのギャップが大きいですが、ポップながらもサイケな雰囲気を持ち、かつスケールの大きな演奏を聴かせてくれる完成度の高い1曲だと思います。Keithのドラムがサイコー!最後に裏ジャケでJohnが宣伝しているスポーツジムCharles AtlasのCM曲が入っています。
http://www.youtube.com/watch?v=7As8L-0bwsM

本曲と言えば、先日紹介したばかりのUKのセッション・ギタリストBig Jim Sullivan(Lord Sitar)によるシタール演奏カヴァーもなかなかグッドですよ。またTina Turnerもカヴァーしていますね。

Tina Turner「I Can See for Miles」
 http://www.youtube.com/watch?v=wSrDOUggeqQ

「I Can't Reach You」
Peteがヴォーカルをとる繊細で美しい哀愁チューン。本作でPeteが歌う3曲はどれも美しさと脆さが同居している雰囲気があり、『Tommy』の登場を予感させますね。
http://www.youtube.com/watch?v=8LGS0h83Lns

「Medac」
John作の裏ジャケでKeithが宣伝しているニキビ薬のCMです。US盤ではタイトルが「Spotted Henry」に改題されています。
http://www.youtube.com/watch?v=EMNFLY5NLT8

「Relax」
サイケな雰囲気でなかなか聴き応えがあります。オルガンの音色も効果的ですね。ライブでも演奏されていました。
http://www.youtube.com/watch?v=C8XLBn6Krqo

「Silas Stingy」
John作品。邦題「けちのサイラス」。♪Money, Money, Money...♪の部分がABBA「Money, Money, Money」に似ているということでも有名な曲ですね。まぁ、これは似ているという程度だと思いますが。
http://www.youtube.com/watch?v=U5lK01dns5E

「Sunrise」
この曲もPeteがヴォーカルをとっています。Peteの消えそうな小声でのヴォーカルと美しいアコースティック・サウンドがいいですね。次作『Tommy』の「Pinball Wizard」で聴かれるギターがチラッと登場するのも嬉しいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=1NRKNC91OaQ

「Rael 1」
ラストは『Tommy』の予告編的なミニ・ロックオペラ。中間部のフワフワした感じが好きですね。さらに興味深いのは後半に『Tommy』収録「Sparks」の一部を聴くことができる点ですね。オリジナルでは最後にTrack RechordのCMが入り、アルバムが終了します。CDではボーナス・トラックの後にこのCMを聴くことができます。
http://www.youtube.com/watch?v=XsOOJqblH5A

ここからはボーナス・トラックです。僕の所有するCDには以下の10曲が収録されています。本編とは別の意味で楽しめるボーナス・トラックです。ここまで充実してくるとボーナス・トラックの域を超えていると思いますが。「Rael 2」はオリジナルでは「Rael 1 & 2」となっていたもの、実際には「Rael 1」のみでした。このボーナス・トラックでも海賊ラジオ局仕立ての設定は変わらず、Coke等のCMが曲間に挿入されています。

「Rael 2」
 http://www.youtube.com/watch?v=LxGZkhG63BI
「Glittering Girl」
 http://www.youtube.com/watch?v=mA5yE6WSq8k
「Melancholia」
 http://www.youtube.com/watch?v=uj0duuXQPi0
「Someone's Coming」
 http://www.youtube.com/watch?v=L9plMa1VvzM
「Jaguar」
 http://www.youtube.com/watch?v=vwD3OvMTq8A
「Early Morning Cold Taxi」
 http://www.youtube.com/watch?v=cCqokKS_KXI
「Hall of the Mountain King」
「Girl's Eyes」
 http://www.youtube.com/watch?v=ui-S2CTzcRo
「Mary Anne with the Shaky Hand(Alternative Version)」
 http://www.youtube.com/watch?v=UbWh6WltGRk
「Glow Girl」
 http://www.youtube.com/watch?v=-YTajgFuMVQ

個人的には昔ながらのWhoらしい「Glittering Girl」、John作の「Someone's Coming」、Roger作の「Early Morning Cold Taxi」Al Kooperのオルガンが入った「Mary Anne with the Shaky Hand」の別テイクあたりにグッときます。

さらに今日では豪華テンコ盛りのDeluxe Editionもリリースされていますが、正直ここまで来てしまうとやり過ぎという気がします。なので僕は興味がありません。



本作と言えば、アメリカ人のバイオリン奏者/シンガーであるPetra Hadenがア・カペラで本作をカヴァーしたアルバム『Petra Haden Sings: The Who Sell Out』(2005年)をリリースしていますね。ジャケも含めた徹底ぶりに興味津々です。

『Petra Haden Sings: The Who Sell Out』
Petra Haden Sings: The Who Sell Out
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