2005年10月26日

The Pharcyde『Bizarre Ride II』

僕にとってのフェイバリットHip-Hopソング「Soul Flower」を含むThe Pharcydeの傑作デビューアルバム『Bizarre Ride II』
Bizarre Ride II the Pharcyde
発表年:1992年
ez的ジャンル:オトボケ&無邪気系西海岸Hip-Hop
気分は... :おバカで〜す( ̄○ ̄)

僕がPharcydeに最初に出会ったのは、当時大人気だったAcid JazzグループThe Brand New Heaviesが、様々なHip-Hopアーティストを迎えて制作した『Heavy Rhyme Experience, Vol.1』(1992年)だった。このアルバムはThe Brand New Heaviesの演奏をバックにHip-Hopアーティストがラップするという、Acid JazzとHip-Hopの融合を狙ったものであり、Pharcyde以外にもMain Source、Gang Starr、Kool G. Rap、Black Sheep等今振り返ると蒼々たるメンバーが名を連ねていた。

そんな中、アルバムのトリに収録されていたのがPharcydeをフューチャーした「Soul Flower」だった。聴いた途端、Brand New Heaviesの洒落た生音とPharcydeのハッピーなラップの組み合わせに“何なんだこのカッチョ良さは!”と一発で完全にKOされた。その直後に発売されたのがPharcydeの1st『Bizarre Ride II』である。正直、「Soul Flower」目当てで買ったんだけど、アルバム全体としての完成度の高さに大満足☆しばらくは通勤ウォークマンタイムで『Bizarre Ride II』と『Heavy Rhyme Experience, Vol.1』ばかり聴いていた記憶がある。

当時、僕が聴くHip-Hopと言えば、Native Tongues一派(De La Soul、Jungle Brothers、ATCQ)のようなハッピーおとぼけ系が中心で、あまりウェッサイ系のギャングスタものは聴かなかった。その意味で西海岸からギャングスタとは程遠いPharcydeのようなグループが出てきたのは随分異色なカンジがしたなぁ。というかずっと東のグループだと勘違いしていたのだけれど。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Soul Flower(Remix)」
僕はやはり何といってもこの曲デス。『Heavy Rhyme Experience, Vol.1』収録の生音バージョンも勿論イイんだけど、コチラはさらにその上を行く出来だよね。この無邪気さはホントたまらんねっ♪以前TVでRip Slymeのメンバーが“目指すのは「Soul Flower」みたいな曲をつくること”と発言していたのを観たけど納得だね。Fatback Band「Put Your Love (In My Tender Care)」ネタ。

「Oh Shit」
どことなく人を食ったカンジがイイよね。Donald Byrd「Beale Street」ネタ。

「4 Better or 4 Worse」
フロアで超人気のシングル曲。A Tribe Called Questあたりも通ずるクールで怪しげな浮遊感にハマります。

「Passin' Me By」
切ないんだけどユルいカンジがとっても心地よい1曲。アルバムバージョンはQuincy Jones「Summer In The City」、Jimi Hendrix「Are You Experienced?」、Eddie Russ「Hill Where the Lord Hides」、Skull Snaps「It's a New Day」、Weather Report「125th Street Congress」ネタ。実を言うと、CDシングルで持っているRoy Ayers「The Third Eye」ネタを駆使したFly As Pie Remixの方がもっとスキなんだけどね。こちらはvibeの音色が実にマッチしていマス。

「Otha Fish」
甘栗のように1回食べはじめたら、止まらなくなるクセになる曲。Herbie Mann「Today」ネタ。

「Ya Mama」
“ウチのおかんはな...”ってカンジの曲なのかな。クールなんだけどコミカルなカンジが彼ららしい。Melvin Bliss「Synthetic Substitution」ネタ。

「Return Of The B-Boy」
何かおバカなことしたくてたまらなくなるゴキゲンなナンバー。年を考えろって?たまには勘弁してよ!

「Runnin'」(Mya「Fallen」の元ネタ)、「She Said」等を含む2nd『Labcabincalifornia』(1995年)も最高っす!
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2005年10月25日

Carole King『Music』

永遠のメロディメーカーCarole King『Music』
Music
発表年:1971年
ez的ジャンル:永遠のメロディ系シンガーソングライター
気分は... :純粋に音楽って素晴らしい♪

Carole Kingと言えば、「You've Got A Friend」、「It's Too Late」という2大クラシック含む歴史的名盤『Tapestry』(1971年)だよねぇ。何たって『Tapestry』は当時世界で最も売上枚数が多いアルバムだったんだもんね(全世界で2,000万枚以上売れているはずデス)。僕もそんな巨大セールスを記録したという興味のみで『Tapestry』を聴いた。でも、そこにあったのは巨大セールスとは結びつけづらい、飾り気のない素朴でピュアな音楽だった。

あまりのシンプルさに僕は愕然とした同時に、音楽の持つ素晴らしさを彼女に教えてもらった。素直にグッド・ミュージックは人のハートに響き、人を幸福にできるのだと...

そんな彼女の魅力が満載のアルバムが『Music』です。セールス的には『Tapestry』に及ばないけど、彼女のピーク時をとらえたのはこのアルバムだと確信してマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Brother, Brother」
エレピとパーカッションが織り成すグルーヴ感がとっても心地よいR&Bテイストのナンバー。Isley Brothersのカバー(アルバム『Brother, Brother, Brother』収録)で聴いた人もいるのでは?ちなみに『Brother, Brother, Brother』には「Sweet Season」、「It's Too Late」のカバーも収録されてヤス。

「It's Going To Take Some Time」
Carpentersのカバーで知られるナンバー。個人的にはCarole自身のこのバージョンの方が、聴いた時の胸キュン度が高いからスキだなぁ。シンプルなアレンジが曲自体の素晴らしさを実感させてくれる。この曲は何度聴いても胸トキメクねぇ。

「Sweet Seasons」
これぞアメリカン・ポップって感じの曲。映画の主題歌に使われ、Top10ヒットとなった。売れっ子ライターとしての彼女の「ヒットの法則」のようなものが垣間見れるよね。

「Some Kind Of Wonderful」
シンガーソングライターらしい素朴なナンバー。全然肩に力が入っていないナチュラルさが爽やかでイイ感じです。

「Music」
彼女の音楽への満ち溢れる愛情が集約されたような曲。ジャズワルツの優雅さとファンキーなテイストがうまくブレンドしてマス。アルバムジャケットのように彼女がピアノを奏で、歌い始めると音楽の妖精が飛び回っているようなワクワク感がとってもグッドっす。

「Song Of Long Ago」
彼女のメロディメーカーとしての本領発揮☆僕の一番のお気に入りの曲。james Taylorのバックコーラスが心暖まりマス。何故かこの曲を聴いていると童心に戻れるんだよねぇ。

『Tapestry』もマストアイテムだけど、R&B好きの人には『Fantasy』(1973年)もオススメです。
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2005年10月24日

John Coltrane『Ballads』

Jazzの求道者John Coltrane の束の間の休息のようなアルバム『Ballads』
バラード
録音年:1962年
ez的ジャンル:Jazzの神様Coltrane入門編
気分は... :たまには気分転換しないとね。

Jazzの“神様”John Coltrane(1926-1967年)の名は、ジャズをあまり聴かない人も聞いたことがアリマスよねっ?

JazzジャイアントColtraneの作品はまさに“スピリチュアル”という言葉がぴったりである。真剣に聴かなければColtraneという宇宙が見えてこない。しかし、その宇宙が見えはじめると、その世界の大きさに驚愕する。そんな崇高な存在がColtraneである。

つまり、Coltraneを聴くということは、聴き手とColtraneの真剣勝負なのだ。だから、Coltraneは街を歩きながらiPodでで聴いたりしない、いや聴いてはいけない。Coltraneを聴く時は家で正座して聴くべし。しかも、体調が悪い時には聴かない(T T)。。

しかし、崇高なColtraneの作品群の中で、そんな身構えなくてもイイ作品が『My Favorite Things』(1960年録音)と『Ballads』(1962年録音)の2枚デス。邪道なジャスの聴き方しかできない僕にとっては、Coltraneのソフトな一面を楽しめるこの2枚が一番聴く頻度が多いッス。個人的には『My Favorite Things』が彼の作品で一番好きなんだけど、最初に聴くColtrane作品としては、その名の通りのバラード集『Ballads』が入りやすいと思いマス。

『Ballads』は、マスウピースの不調から激しい演奏が困難な状況となり、そこからバラード集の企画が生まれたという経緯がある。当時至上のサウンドを求め走り続けていたColtraneにとっては、束の間の休息のようなアルバムだったように思える。他のアルバムと比較して格段に聴きやすいけど、そこらの軟弱Jazzアルバムとは一線を画する“歌心”があるよねぇ。

正統派ジャスファンからは『Giant Steps』(1959年録音)、『Live At The Village Vanguard』(1961年録音)、『A Love Supreme』 (1964年録音)あたりを外すなって怒られそうですが...まぁ、これらは中級者向け作品ということでご勘弁を<(_ _)>

オススメ曲を紹介しときやす。

「Say It (Over And Over Again)」
「Too Young To Go Steady」
「It's Easy To Remember」
この3曲を聴きながら、ブラックコーヒーを飲み、何も考えずボーッとしているのが最高にスキ!特に「Say It (Over And Over Again)」の最初のColtraneのサックスを聴いた瞬間に、柔らかい光が差し込んできたような安らぎを感じることができるんだよね。
Coltraneのサックスはとってもマイルドなんだけど、深〜いコクがある☆そんなコクがコーヒーの苦味にマッチするんだよなぁ。McCoy Tynerのピアノの好サポートもナイスだしね。う〜ん、この3曲だけで大満足♪このまま時を忘れたい気分だね。

「You Don't Know What Love Is」
ハードボイルドの探偵映画のバックに似合いそうな曲。ハンフリー・ボガードあたりがキザに登場!なんてシーンに一番ハマるカンジかなっ。

「I Wish I Knew」
「What's New」
出だしのMcCoy Tynerのピアノが印象的な静寂の中の優しさとも言うべきロマンティックなナンバー2曲。まさに歌い上げるという表現がピッタリの情感溢れるColtraneのサックスを堪能できます。

命をけずりながら音楽活動を続けた求道者Coltraneは1967年7月17日に神の園へと昇天していった。彼の辿り着いた天国は、きっと至高の音楽の園に違いない†(‐‐)
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2005年10月23日

SWV『New Beginning』

90年代を代表する女性R&BグループSWVの忘れがちだけど、実は名作の2nd『New Beginning』
New Beginning
発表年:1996年
ez的ジャンル:美メロ系女性R&B
気分は... :ピンクレディーよりもキャンディーズでしょ!

僕の子供の頃の一番のアイドルはキャンディーズだった。当時の彼女たちはピンクレディーと並ぶトップアイドルであり、小学校のクラスはピンクレディー派とキャンディーズ派に二分されたものだ。でも、正直売れていたという点ではキャンディーズは常にピンクレディーの後塵を拝していたけどねぇ。この1番手と2番手の違いって、今思うと大きな差なんよだよねぇ。

現在懐かしのアイドルとしてピンクレディーの映像が取り上げられることがあっても、キャンディーズの映像を見ることは殆どないもんね。きっと若い世代の人たちもピンクレディーのメンバーが、ミーちゃん(未唯)とケイちゃん(増田啓子)であることは知っていても、キャンディーズのメンバーがランちゃん(伊藤蘭)、スーちゃん(田中好子)、ミキちゃん(藤村美樹)であることを知っている人は案外少ないんじゃないかな?

90年代に活躍した女性R&BグループであるSWVとTLCも、前述のキャンディーズとピンクレディーのような関係だったと思う。当時は人気を二分するグループ同士だったけど、現在でもTLCが90年代を代表するグループとして評価されているのに対して、SWVが語られることは殆どないよねぇ。僕はSWVの方が文句なく好きだったけどねぇ。

SWVと言えば、「Weak」、「I'm So Into You」、「Right Here」、「Anything」といった名曲がズラリと並ぶデビューアルバム『It's About Time』(1992年)と1stのシングルリミックス・アルバム『Remixes』(1994年)の2枚がマストアイテムということになるよねぇ。特に、Michael Jackson「Human Nature」をサンプリングした「Right Here」のHuman Nature Duetバージョンは今でも僕のヘビーローテーションっす。

でも、僕にとってSWVの最高傑作はダントツで2nd『New Beginning』だなぁ。前述の2枚のアルバムの頃のハジけたフレッシュさからは一転して、成熟した大人のグループって仕上がりになってヤス。オーソドックスな分、今聴いてもそれほど時代を感じない完成度が高いアルバムだと思いマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「You're The One」
アルバムからの1stシングルとなったミディアム・ナンバー。なんか落ち着いたハネ具合が今聴いても気持ちイイです。

「Whatcha Need」
「You're The One」同様のビート感を持つグルーヴィーなミディアム・ナンバー。ホント、この曲と「You're The One」はセットで交互にで延々と聴き続けたくなるね。

「On & On」
EPMDのEric Sermonをフィーチャーしたパーティ調のナンバー。Eric Sermonらしいファンキーさがゴキゲンだね。

「Use Your Heart」
シングルカットされたメロウ&スムーズなナンバー。最近気付いたんだけど、今や飛ぶ鳥を落とす勢いのNeptunesがプロデュースしてるんだよね。まだ売れっ子になる前のプロデュース作だけど、彼ららしくない(?)正統派なカンジが最高っす。B.T. Express「If It Don't Turn You On (You Oughta Leave It Alone)」をサンプリング。

「What's It Gonna Be」
Babyface風のアコースティックギターの音色がロマンティックなナンバー。とっても聴かせマス。

「Don't Waste Your Time」
個人的にはアルバムで一番スキな曲です。バックで流れるピアノがとっても印象的だし、彼女たちらしい美しいコーラスワークも堪能できマス。

なんかキャンディーズの「アン・ドゥ・トロワ」が聴きたいなぁ。♪あなたの胸に耳をあてれば〜♪
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2005年10月22日

Madeline Bell『This Is One Girl』

フリーソウル・ブームの中で再評価された掘り出しモノの1枚Madeline Bell『This Is One Girl』
This Is One Girl
発表年:1976年
ez的ジャンル:フリーソウル系UKソウル
気分は... :コートジボアール、ガーナ楽しみだぜ!

サッカー好きの人にとって、今月は2006年W杯ドイツ大会出場国が続々と決まり、スリリングな月だったよねぇ。どちらかと言えば、欧州予選、南米予選に目が行きがちだったと思うけど、今回一番注目すべきはアフリカ予選だったと思う。ナイジェリア、カメルーン、セネガル、南アフリカといった2002年大会出場の強豪国が続々と敗退し、アンゴラ、コートジボワール、トーゴ、ガーナの4ヶ国が初出場となった。

僕的にはコートジボワール、ガーナの2ヶ国の初出場はとても嬉しい限り☆何たって、コートジボワールにはFWドログバ、ガーナにはMFエシアンという今や敵ナシの最強チームであるチェルシー(イングランド)を支える2人がおり、彼らをW杯で観れるんだもんねぇ。それに比べて、大好きなバルサ(スペイン)で絶好調のFWエトー(カメルーン)が観れないのは本当に残念(T T)カメルーン対エジプトの最終予選を生中継で観てたけど、後半ロスタイムにカメルーンがPK失敗したシーンは何とも胸が痛かったね。思わずドーハの悲劇を思い出しやシタ。

さて、Madeline Bell『This Is One Girl』は、コートジボアール、ガーナのサッカー同様に、掘り出しモノを発見する喜びがあるアルバムで〜す。Madeline BellはUKで活躍するセッションシンガーらしいが、正直僕はフリーソウルのコンピアルバムを聴くまでは全く知らなかったなぁ。

「That's What Friends Are For」が『Free Soul Wind』、「Love Is All」が『Free Soul Dream』に収録されてマス。フリーソウルのコンピで紹介される曲が収録されているオリジナルアルバムって、結局その曲のみでオリジナルまで手を出す必要なかったねってパターンもあるんだけど、このアルバムは前述の2曲以外にもイイ曲満載でお買得感一杯の1枚です。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Love Is All」
彼女に興味を持つキッカケとなった曲。メロウ&グルーヴィー大好きの僕にとって、最初に聴いた瞬間に“来た〜っ”って感じで、ツボに見事にハマってくれた。

「That's What Friends Are For」
フロアキラーとして大人気のブラジリアン・チューン。多分、このアルバムの購入者はこの曲目当ての人が大半だと思う。ブラジリアン好きは120%満足できるナンバーです。

「I Always Seem To Wind Up Loving You」
しみじみと聴かせるメロウ・バラード。これからの時期にピッタリの心暖まる曲デス。隠れた名バラードじゃないかなぁ。

「This Is One Girl 」
Carpentersあたりが歌うとハマりそうなポップナンバー。いかにも70代ポップスってカンジがスキです。

「You've Got What It Takes」
さりげなくオシャレかつ深みとコクがあるミディアムナンバー。「I Always Seem To Wind Up Loving You」と共通する暖かささが何とも言えずイイ。

「Your Smile 」
「So In Love 」
胸キュン・スロー2曲。地味だけど、外せない2曲だね。

こんな名盤を再発見してくれるフリーソウルって、やっぱりいいムーブメントだよねぇ。
posted by ez at 00:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする