2005年11月30日

Prefab Sprout『Jordan:The Comeback』

夢の世界へ導く完璧なUKポップ☆Prefab Sprout『Jordan:The Comeback』
Jordan: The Comeback
発表年:1990年
ez的ジャンル:ドリーミー美メロ系UKポップ
気分は... :童心に戻って...

冬が近づくとPrefab Sproutが聴きたくなる。
僕の中で白い吐息、冬の夜空等と彼らの音楽が何故だか結び付いているようだ。

Prefab Sproutは、1977年にPaddy McAloonを中心に結成されたグループであり、1984年に1stアルバム『Swoon』を発表している。

Beatlesに大きく影響された僕は、常に美メロをデリバリーしてくれる時代のメロディーメーカーを求めている側面がある。80年代半ばよりその期待を抱いたバンドがPrefab Sproutだった。彼らの音楽は美メロUKポップの玉手箱ってカンジがする。

そんな僕に強烈な印象を与えてくれたアルバムが5th『Jordan:The Comeback』だ。これほどロマンティックなUKポップのアルバムはないんじゃないかと思うほど完璧なアルバムだと思う。聴いていると、ロマンティック&メルヘンティックな映像が浮かんでくる。メリーゴーランド・ミュージックとでも呼びたくなるような、ディズニーランドとか遊園地へ行っているような気分になるアルバムだ。実際、メンバー自身もこのアルバムはディズニーのサウンドトラックあたりを意識して制作されたと語っている。

このドリーミーな音空間の構築においては、Paddy McAloonのメロディーメーカーとしてのセンスに加えて、プロデューサーであるポップ職人Thomas Dolbyの貢献が大きいと思いマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Wild Horses」
夢の世界に導いてくれるスローナンバー。僕は寒い冬の朝にこの曲をウォークマンで聴くのがお気に入りだった。最初の方の歌詞の♪Your ponytail〜♪って部分が妙にスキだったなぁ。単にポニーテールが好きだったのかも?サビの♪Wild Horses〜I want you have〜♪の部分が不思議なポップ感覚をデリバリーしてくれマス。

「We Let the Stars Go」
この曲のハイライトとも言うべきひたすら美しいロマンティックなスロー。この曲を聴くとディズニーの世界を思い浮かべる。とっても純愛な気分になる曲デス。

「Carnival 2000」
ボサノバ&サンバテイストのナンバー。踊りまくりってほどじゃないけど、程よくリズムに乗ってぐらいの控え目なカンジがイイっす!

「Jordan:The Comeback」
メロディ、アレンジが絶品のカラフル・ネオアコといった趣のタイトル曲。僕が彼らに期待するポップセンスが見事に反映されていて、嬉しくなるナンバーです。

「Jesse James Symphony」
「Jesse James Bolero」
Paddy McAloon憧れの人Elvis Presleyのことを歌った曲。SymphonyからBoleroへの流れが何ともドラマティック。何かディズニー映画のクライマックスからハッピーエンディングまでを一気に観た気分になりマス。

「Moondog」
ピアノ&ホーンのファンキー・スパイスがほんのり効いている軽快なナンバー。

「All the World Loves Lovers」
彼ららしいヒンヤリだけどメロウなポップナンバー。恋愛ドラマで言えば、去っていった恋人を必死で探す主人公ってイメージかな?

「One of the Broken」
感動の聖なるバラード。クリスマスシーズンにピッタリの曲デス。神様に感謝!

「Scarlet Nights」
UKロックらしいナンバー。ロマンティックなアルバムを力強く締めくくってくれるカンジで元気がわいてきます。この曲に限ったことじゃないけど、Wendyの澄み切った女性コーラスって、このグループの大きな魅力の1つだと思うなぁ。

個人的には本アルバムが彼らの最高傑作だと思うけど、『Steve McQueen』(US盤タイトル『Two Wheels Good』) (1985年)、『From Langley Park To Memphis』(1988年)、『Protest Songs』(1989年)あたりもUKポップ好きには必須アイテムだと思いマス。
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2005年11月29日

Barbra Streisand『Greatest Hits Volume 2』

アメリカで最も愛される国民的歌手Barbra Streisandの70年代ヒット集『Greatest Hits Volume2』
Barbra Streisand's Greatest Hits, Vol. 2
発表年:1978年
ez的ジャンル:アメリカの国民的歌手
気分は... :Love, ageless and evergreen

日本ではBarbra Streisandの偉大さが、あまり認知されていないと思う。
彼女は数年前に実施された“アメリカで20世紀で最も愛された歌手は誰か?”という国民的な投票で女性歌手No1に選ばれたスーパースターである(男性歌手No1はFrank Sinatra )。また、60年代、70年代、80年代、90年代の各年代で全米No1アルバムを持つ唯一のアーティストである。

また、彼女の活動は音楽に止まらず、女優、映画監督などとしても大活躍している。映画ではアカデミー賞で主演女優(1968年「ファニーガール」)と主題歌賞(1976年「スター誕生」)の両方を受賞した唯一のアーティストである。さらに、アカデミー賞(映画)、グラミー賞(音楽)、トニー賞(舞台)、エミー賞(TV)、ゴールデングローブ賞全てを受賞している唯一のアーティストでもある。まさに才女と呼ぶのがふさわしい人だよね。

子供の頃、何故だかネスカフェのCMが大好きだった。様々なシチュエーションで外人さんがコーヒーを飲みながら語らい合うCMだったが、子供心に外国への憧れを感じていたのであろう。そのCMをさらに感動的にしていたのがバックで流れるCMソングであった。ある時僕はそのCMが現在も続く長寿番組である「日曜洋画劇場」で必ず流れることに気付いた。このため、CM狙いで眠たい目をこすりながら「日曜洋画劇場」を観ていた記憶がある。ヘンな子供だったね。

それから数年後に洋楽を聴き始めるようになり、あのCMソングのオリジナルがBarbraの「The Way We Were」であることを知り、購入したアルバムが『Greatest Hits Volume2』である。このベスト盤は70年代のBarbraのヒット曲を集めたもの。Barbraクラスのスーパースターになると様々なベスト盤があるけど、選曲はこのアルバムがまさにベストだと思いマス。

Barbraの魅力と言えば、やはり歌の上手さに尽きる。歌の上手い歌手と言うと、ソウル/ゴスペル系の唱法をイメージする人が多いかもしれないが、彼女の場合はミュージカル仕込みの歌の上手さだ。普段R&B/ソウル系の音楽しか聴かない人は、彼女の歌を聴けば必ず新鮮な驚きを感じると思うなぁ。誰か他に似たタイプの歌手の名を挙げることができないのも、彼女のスゴさだと思いマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「The Way We Were」
先に書いたネスカフェCM曲のオリジナル。元々はBarbraとRobert Redford主演の映画「追憶」(1973年)のテーマ曲であり、全米チャートNo1、アカデミー主題歌賞、グラミー最優秀歌曲賞のまさにスタンダード・ナンバー。イントロのピアノとBarbraのハミングを聴いただけで、涙ウルウルo(T T)oの感動バラードです。

大学の同級生ケイティーとハベルの再会と別れを描いた映画も涙涙デスm(T T)m特にラストシーンのお互いの道を歩み始めた二人が偶然再会するシーンは切なくなりマス。

昔スキな女の子にこの曲のオルゴールをプレゼントしたことがある。今考えると、別れる二人の思い出をテーマにした歌なのにねぇ...もちろん恋は成就せず(ノ_・、)

「Evergreen (Love Theme From "A Star Is Born")」
BarbraとKris Kristofferson主演の映画「スター誕生」(1978年)のテーマ曲であり、「The Way We Were」同様に全米チャートNo1、アカデミー主題歌賞受賞。この曲は作曲もBarbra自身が手掛けていマス。あれだけ「The Way We Were」好きだった僕をさらに虜にしたのがこの不滅のラブソングだ。♪Love, soft as an easy chair〜♪Love, fresh as the morning air〜♪と優しく盲目的な愛を語りかけるBarbraの歌声を聴いているだけでヘブン状態デス。

ホント、「The Way We Were」と「Evergreen」はこれからも僕を何度も泣かし続ける2曲になるであろう(≧◇≦)感激!

「You Don't Bring Me Flowers」
このアルバムの唯一の新曲で、Barbraの高校の先輩でもあるNeil Diamondとのデュエット曲である。シングルカットされ、これまた全米No1となった大人のラブソング。
♪君はもう花を持ってきてくれない♪僕に愛の歌も歌ってくれない♪というという歌詞は「愛のたそがれ」という邦題がピッタリp(´⌒`)q悲しいね〜

「Superman」
「Songbird」
「The Way We Were」、「Evergreen」の強力コンビには及ばないものの、十分に感動できるバラード2曲。「Superman」は絶好調の恋をのろけるラブソング、「Songbird」はロマンスを心待ちにするラブソングといったカンジかなぁ。どちらもチャーミングなBarbraに出会えマス。2曲ともNick DeCaro 、Larry CarltonというAOR/フュージョン好きには気になるメンバーがアレンジ、リズムアレンジで関わってヤス。

「Stoney End」
1970年の全米No6となったヒット曲。バラードが多いのこのアルバム中唯一ビートの効いたアップナンバー。僕が大好きだったシンガーソングライター☆今は亡きLaura Nyroの作品デス。

1980年代の大ヒットアルバム『Guilty』(1980年)と『Broadway Album』(1985年)もよく聴きました。前者は「Woman In Love」、「Guilty」という大ヒット2曲を含むBee GeesのBarry GibbプロデュースによるAORアルバムの傑作、後者はタイトルの通りミュージカルの名曲の数々をBarbraが見事に歌い上げた全米No1獲得アルバムです。
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2005年11月28日

Mtume『Juicy Fruit』

サンプリングネタとしても超有名なタイトル曲を含む初期エレクトリック・ファンクの名作Mtume『Juicy Fruit』
Juicy Fruit
発表年:1983年
ez的ジャンル:初期エレクトリック・ファンク
気分は... :僕の名は???

MtumeはEM-TOO-MAY(エムトゥーメイ)と発音する!

『Juicy Fruit』の裏ジャケにわざわざこのように説明している。よっぽど間違って発音されるんだろうね。これって英語版フリガナになるのかねぇ?

実は僕の本名も珍しい姓でなかなか読みづらい。正しく読んでもらえる確率は4人に1人くらいかな。だから、レストランの順番待ちなどで自分の名前を書くのがが大キライだ。このような説明を加えるJames Mtumeの気持ちがよく理解できるよね。

Mtumeは、ジャズの帝王Miles Davisのグループで活動していたパーカッション奏者のJames MtumeとギタリストのReggie Lucasによって結成されたグループだ。二人はエレクトリックMiles仕込みのファンクとメロウなフュージョン・サウンドをうまく融合させ、「Closer I Get To You」、「Love Lock」などの名作を残した。特に、「Closer I Get To You」は大名曲だと思う。この曲については、Dennis Brown & Janet Kayによるラヴァーズ・ロック(レゲエのラブソング)のカヴァーが僕の大のお気に入りだ。

また、二人はプロデューサー・チームとしても大活躍した。Phyllis Hyman、Stephanie Mills、Marc Sadane、Sunfireあたりが有名かな。でも、そんな人気コンビも1982年にReggieが脱退し、残ったJamesは女性ボーカルのTawatha以外のメンバーを一新して制作されたアルバムが本作『Juicy Fruit』(1983年)である。それまでの生演奏主体のフュージョン風ファンクから、打ち込み主体のエレクトリック・ファンクへとガラリと変わった。初期エレクトリック・ファンクとしてはZappMidnight Star、S.O.S Bandあたりと並んで僕のお気に入りデス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Juicy Fruit」
何と言ってもこのアルバムの目玉は超有名なこのタイトル曲。当時R&Bチャートで8週間No1となる大ヒットとなったが、POPチャートではTop40にも入らなかった。彼らのサウンドがどのように受け入れられていたのかを象徴していマス!

The Notorious B.I.G.「Juicy」を筆頭に、Warren G.「Do You See」 、Faith Evans「Faithfully」 、 Alicia Keys「Juiciest」、 Jennifer Lopez「Loving You」 、Allure「No Question」、213「Joysticc」といった曲の元ネタとしても有名だよね!

肝心の曲は、重心の低いミディアム・メロウ・グルーヴに、Tawathaの妖艶なフェロモン出まくりボーカルが絡むセクシーソングです。歌詞はエロすぎて書けませ〜ん。

「Green Light」
Midnight Starなんかにも通ずる典型的なエレクトリック・ファンク。ソリッドだけどとってもキャッチーです。

「Hips」
ボコーダー使いのファンク・ナンバー。「Juicy Fruit」以外ならばこの曲がイチオシかなぁ。Zappが好きな人なら絶対気に入る曲デス。

「Would You Like to (Fool Around)」
アルバム中一番ソウルテイストが強いメロウ・ナンバー。Tawathaの伸びやかなボーカルがイイ感じです。

「Hip Dip Skippedabeat」
シンセのベースラインが印象的なカッチョ良いファンク・ナンバー。

「After 6 Mix (Juicy Fruit Part II)」
アルバムの最後を飾るのは「Juicy Fruit」の演奏主体の別バージョン。名曲の余韻を楽しめます。飲みの最後のお茶漬けのようデス。

この次のアルバム『You,Me And He』(1984年)も地味だけど佳作デス。
この間部屋で久々にLPの整理をしていたら、Tawathaが1987年に出したソロアルバム『Welcome To My Dream』が見つかった...懐かしかったね。それにしても『Juicy Fruit』も含めて80年代のR&B/Funk系アルバムのジャケットはダサいねぇ。僕なんかはそういうアルバムを好んで購入していたんだけど。
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2005年11月27日

Sly & The Family Stone『Stand!』

彼がいなければ今日のブラック・ミュージックは存在しなかった!Sly & The Family Stone『Stand!』
Stand
発表年:1969年
ez的ジャンル:ロック+ファンク系元祖ブラック・ミュージック
気分は... :立ち上がれ!

多分、Sly StoneことSylvester Stewartがいなければ、今日のファンク、ブラック・ミュージックは無かったであろう。よくJames Brownがファンクの革命児と言われる。JBは勿論素晴らしいし、偉大だけど、JBだけならばファンクは黒人という枠組みの中での音楽で終わっていたように思う。それをジャンルや人種なんて枠を超越して提示してみせた点こそがSly Stoneの最大の功績だと思う。

高校生の時に、初めてこのアルバム『Stand!』を聴いた瞬間、“ヤバいもの聴いちゃった!”と思ったね。当時僕が最も聴いていたブラック・ミュージックと言えば、Prince殿下だったんだけど、殿下がブレイクする10年以上前にロックとR&B、ファンクとの融合をこんなにラクラクと成し遂げたSlyは、まさに早すぎた天才だと思ったなぁ。特に、60年代にこの音楽性は信じられない!当時の僕はかなり60年代のアルバムにハマっていた時期なんだけど、同時代の他のアルバムと比較して明らかに異質なカンジがしたねぇ。

Sly & The Family Stoneの『Dance To The Music』(1968年)、『Life』(1968年)、『Stand!』(1969年)、『There's A Riot Goin' On』(1971年)、『Fresh』(1973年)の5枚はR&B/Funk好きの人にとってのマストアイテムだと思うけど、とりわけ『Stand!』は聴き逃すと人生損するぐらいのインパクトを持つ作品だと思いマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Stand!」
ロックとR&B、ファンクとの融合が最もわかりやすく表現されたタイトル曲。ポップ/ロックテイストのR&Bサウンドといった展開から、怒涛のファンクへなだれ込む終盤への流れがカッチョ良すぎ!サウンドのみならず、キング牧師暗殺、ベトナム戦争の泥沼化など混沌とした当時のアメリカ社会へ“立ち上がれ!”と訴えるメッセージ性も考慮して聴くべき曲デス。Sounds of Blacknessによるカヴァーも感動的で大スキです。

「Don't Call Me Nigger,Whitey」
痛烈なタイトルの曲。実際には♪Don't Call Me Nigger,Whitey♪の次に♪Don't Call Me Whitey,Nigger♪とも歌われる。これまた当時のアメリカの緊張した白人と黒人の関係をうかがわせるよねぇ。

「I Want To Take You Higher」
彼らのファンクネスを最も堪能できる傑作。ボーカルのかけ合いやコーラスもサイコーっす。特に僕は♪ブン〜ラカラカラカ♪のコーラス部分がお気に入りデス。この曲に限ったことではないが、どうしてもSlyばかり注目が集まるけど、彼ら独自のファンクネスをサウンド面で支えているベースのLarry Graham(後にGraham Central Stationを結成)の存在を忘れちゃいけません。元祖チョッパーベースだもんね!

「Sing A Simple Song」
オープニングの♪イェ〜ッ、イェ〜ッ、イェ〜ッ〜♪部分でお馴染みの曲。自然とハイテンションになるファンキーなナンバー。サンプリングネタとしても超有名ですよね。ざっと挙げても、TLC「Ain't 2 Proud 2 Beg」、Aaron Hall「Don't Be Afraid」、Public Enemy「Fight The Power」、Digital Underground「Humpty Dance」、L.L. Cool J「Mama Said Knock You Out」、Erick Sermon「Stay Real」、Jodeci「You Got It」といった豪華なメンツが揃いマス。

「Everyday People」
ロックとR&Bをうまく融合させた彼ら初の全米No1ヒット曲。彼らのスゴイところは、メッセージ性の高い歌詞をポップな曲調のなかでスンナリ聴かせてしまう点だね。特に、Slyの妹Rosieのハイ・トーン・ボーカルがイイ感じデス。彼女が歌うと「NHKみんなのうた」のように和んでしまうよねぇ。あとこの曲をネタに使ったArrested Developmentの大ヒット曲「People Everyday」も大好きデス。SpeechもSlyの影響大ってカンジの人だもんね!あと女王Aretha Franklinのカバーもありヤス。

「You Can Make It If You Try」
名曲群のなかで目立たない曲だけど、外せない佳作。キホンはR&Bテイストの曲なんだけど、でも彼らの手に掛かると同時代のR&Bにはないカラフルさが増すから不思議だねぇ。Mobb Deep「Hit It From The Back」ネタ。

20年以上聴いているけど、聴くたびに驚きがある歴史的名盤だと思いマス。
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2005年11月26日

Pharoah Sanders『Elevation』

まさにスピリチュアルなサックス・プレイヤーPharoah Sandersの魂揺さぶる傑作ライブ『Elevation』
Elevation
発表年:1973年
ez的ジャンル:アフロ・アメリカン系スピリチュアル・ジャズ
気分は... :生きること自体が歓喜なのかもね?

Pharoah Sanders...なんか不思議な魅力を持つサックス・プレイヤーだ。

うちのCD棚のジャズコーナーで、Pharoah Sandersは“帝王”Miles Davis、“神様”John Coltraneと3人まとめて同じ棚に収納してある。多分、John Coltraneが切り開いたスピリチュアルなジャズの方向性を引継ぎ、それを発展させたのがPharoahという流れでこのような収納になったんだと思う。Pharoahを知らない人のために補足すると、彼は晩年のColtraneのクインテッドのメンバーでシタ。

正直、晩年のJohn Coltraneのスピリチュアルな世界は凄すぎて凡人の僕には理解しづらい部分もある。それに比べると、Pharoah Sandersの音楽は、コアなジャズファンではない僕のような奴でも魂を激しく揺さぶられる。その意味で、スピリチュアルな音楽を聴きたいと思った時の僕のファースト・チョイスは迷わずPharoahである。

僕が感じるPharoah Sandersの魅力は、アフロ・アメリカンとしての彼のアイデンティティをベースに、心を浄化し、崇高な世界へと導くスピリチュアル・ジャズ、コズミック・ミュージックとも呼ぶべき部分と、単純にカッチョ良い民族性溢れるグルーヴィーな部分がうまいバランスで融合している点である。Pharoahの音楽から感じる高揚感って、明らかに他のアーティストにはない何か特別なものがある。

そんなPharoahのアルバムの中で僕が最も聴く頻度が高いアルバムが1973年のライブを収録した『Elevation』である。クラブ系の音楽ファンならば、『Izipho Zam』(1969年)、『Karma』(1969年)、『Thembi』(1970年)、『Love In Us All』(1974年)、『Journey To The One』(1980年)、『Rejoice』(1981年)あたりなのかもしれないけど、僕はダントツで『Elevation』がスキなんだよね。初めて聴いた時に、さっき書いたこれまで感じたことがないエネルギッシュかつ崇高な高揚感で一発KOされたなぁ。

オススメ曲を紹介しときやす(というか今回は初の全曲紹介デス)。

「Elevation」
Pharoahの情熱的なブロウを堪能できる18分に及ぶ大作。前半の淡々とした展開から一転中盤の混沌としたカオス状態を経て、エスニック溢れるパーカッシブな後半へとまさにコズミック・ミュージック♪サンプリングソースとしても有名な曲デス。

「Greeting to Saud (Brother McCoy Tyner)」
Coltraneクインテッド時代の同僚McCoy Tynerに捧げられた曲。この曲のみがスタジオ録音。幻想的で優しく包み込むようなJoseph Bonnerのピアノが印象的デス。

「Ore-Se-Rere」
とってもアフリカンな曲。歓喜の踊りといったムードがとってもハッピーな気分にさせてくれる曲。

「Gathering」
このアルバムで一番スキな曲であり、僕は間違いなく昇天してしまいマス。14分以上ある曲なんだけど、そんな長さを感じさせず一気に聴かせるパワーがありマス。スリル溢れる疾走感と心地良いグルーヴ感とフリーキーな狂騒感と心の奥に響く感動と...何か聴いているいるだけで力強い生命力が注入されるような気分になりマ〜ス。ホント、ミラクルの一言!

「Spiritual Blessing」
ハーモ二ウムとタンブーラにPharoahのサックスが絡み、エスニックかつ崇高なスピリチュアルな世界を見事にクリエイトしているナンバー。心が浄化されマス。

このアルバムを聴き終わると、何か1日1日を大切に楽しく生きないとねっ!って気がしてくる☆不思議だ。
posted by ez at 02:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする