2007年12月31日

ezが選ぶ2007年の10枚

年末最後のエントリーは、恒例の年末特別編『ezが選ぶ2007年の10枚』ということで、今年購入した新譜CDのなかから、お気に入りの10枚を紹介します(順不同)。

Maria Rita『Samba Meu』
Samba Meu

Mario Biondi & The High Five Quintet『A Handful Of Soul』
ハンドフル・オブ・ソウル

Ray Harris & The Fusion Experience『Ray Harris & The Fusion Experience』
レイ・ハリス&ザ・フュージョン・エクスペリエンス

Nils Krogh『Disposition』
ディスポジション

Musiq Soulchild『Luvanmusiq』
Luvanmusiq

Chrisette Michele『I Am』
I Am

Keyshia Cole『Just Like You』
Just Like You

Various Artists『Kero One Presents:Plug Label』
Kero One Presents: Plug Label

Lupe Fiasco『Lupe Fiasco's The Cool』
The Cool

Pat D & Lady Paradox『Kind Of Peace』
カインド・オブ・ピース

今年はR&B/Hip-Hop以外からのセレクトが4枚も入ったというのが、去年との大きな違いかもしれません。

ブラジルものからはMaria Ritaをセレクト!近年のサンバ・ブームを象徴する1枚ですね。

今年僕が一番ハマったクラブ・ジャズ系からはMario Biondi、Ray Harris、Nils Kroghの3枚。Mario Biondiは厳密には昨年の作品ですが、本作に注目が集まり、国内盤が発売されたのが今年ということで強引に入れてしまいました(笑)

男性R&BではMusiq Soulchildがダントツで良かったですねぇ。いよいよ天才シンガーの本領発揮といったカンジですな。

女性R&Bでは期待の新人Chrisette Micheleと二作目のジンクスを打ち破ったKeyshia Cole。下半期の女性シンガー新作ラッシュの中では、Keyshiaの絶好調ぶりが目立ちました。

Hip-Hopからは、Kero One、Lupe Fiasco、Pat D & Lady Paradoxというバラエティに富んだセレクト。Lupe Fiascoは年末リリースだったので、まだ記事で紹介できていませんが、年明け早々にでも取り上げる予定です。

10枚以外では、Paulo Muniz『Trying To Fool Destiny』The Bird And The Bee『The Bird And The Bee』Ledisi『Lost & Found』Omarion『21』Rahsaan Patterson『Wines & Spirits』Sa-Ra『The Hollywood Recordings』Kanye West『Graduation』Choice37『Diligence』あたりが次点ですね。

今年の僕は必ずしもハッピーなことばかりではありませんでしたが、そんな時は素敵な音楽が救ってくれました。改めて音楽に感謝!

では、皆様良いお年をお迎えください!
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2007年12月30日

Chapter 8『This Love's For Real』

世界初CD化されたアーバン・ソウルのマスターピース☆Chapter 8『This Love's For Real』
ディス・ラヴズ・フォー・リアル
発表年:1985年
ez的ジャンル:クワイエット・ストーム系ブラコン
気分は... :今年最後の1枚は?

一昨日は忘年会の掛け持ち状態となり、2件目は朝までコースへ...

久々にカラオケBOXで熱唱し、明け方4時半に焼肉屋で冷麺を食し終えた頃にはすっかりガス欠状態に...結局、昨日は一日寝ていました。

という事情で昨日のエントリーをサボったため、年内のエントリーも今日、明日と2回を残すのみとなりました。

明日は恒例の年末企画『ezが選ぶ2007年の10枚』をエントリーする予定なので、通常のエントリーは今回が年内最後となります。

そんな1枚として選んだのが、今年の冬に世界初CD化されたデトロイトのR&BグループChapter 8の2ndアルバム『This Love's For Real』(1985年)です。

僕が今年の自分へのクリスマス・プレゼントとして、The S.O.S. Band『S.O.S. Band III』(1982年)、Woods Empire『Universal Love』(1981年)と一緒に購入した1枚です。

Chapter 8は、1970年代にMichael J. Powell、David Washingtonを中心に結成されたグループです。1979年に1stアルバム『Chapter 8』をリリースした当時には、後のクワイエット・ストームの女王Anita Bakerもメンバーとして参加していました。

その後、1985年に2ndアルバム『This Love's For Real』、1988年に3rdアルバム『Forever』をリリースしますが、1989年に解散してしまいます。

リリースした3枚の作品は1st『Chapter 8』がR&Bアルバム・チャート最高位70位、2nd『This Love's For Real』は同チャートの100位圏外、最も売れた3rd『Forever』も同チャート最高位54位止まりと、結局商業的な成功とは無縁のままグループは解散してしまいました。

それでもChapter 8というグループがR&Bファンから注目される理由は、グループの中心人物Michael J. Powellの存在が大きい思います。

80年代R&Bファンならばご存知の通り、Anita Bakerの出世作であり、クワイエット・ストーム・ブームを生むきっかけとなったアルバム『Rapture』(1986年)のプロデュースでMichael J. Powellに対する評価は一気に高まりました。

また、本ブログでも紹介した大好きなRegina Belleのデビューアルバム『All By Myself』(1987年)も半分はMichael J. Powellプロデュースです。

僕はChapter 8の3rdアルバム『Forever』をリアルタイムで購入しましたが、Michael J. Powellがリーダーのグループというのが購入理由だったと記憶しています。

そんなChapter 8の2ndアルバム『This Love's For Real』が初CD化されました。
LPでも聴いたことがなく今回初めて聴いたのですが、メロメロ好きの僕にとっては、ニンマリしっぱなしのど真ん中なアルバムでした。

ジャケにはチープなアーバン・ナイトが描かれていますが(笑)、内容はマスターピースなアーバン・ソウルに仕上がっていますよ!

全曲紹介しときやす。

「Don't Stop Loving Me」
Gerald Lylesの大人のヴォーカルが100%アーバン・ナイトなメロウ・スロウ。このロマンティックなサックスもクワイエット・ストームらしくていいですね。

「How Is It Possible」
Anita Bakerの後釜として加入したValerie Pinkstonのヴォーカルがキュートなスロウ。GeraldとValerieの男女ツイン・リードの魅力が堪能できます。

「This Love's For Real」
タイトル曲は、クワイエット・ストーム好きが歓喜するアーバン・ナイトなミッド・チューンです。僕の胸キュン・ランプが点滅しっ放しになるアルバムで一番のお気に入りです。

「Love Loving You」
しっとり感とドラマティックな展開が魅力のスロウ。

「How Can I Get Next To You」
Geraldがリードを取る80年代ブラコンらしいミッド・チューン。いかにもアーバンという感じのアレンジも全然気になりません。

「Tell Me」
80年代らしい打ち込み系アップ・チューン。Valerieのヴォーカルの魅力で救われていますが、正直他の曲と比べて見劣りするかも?

「It's My Turn」
「Don't You Think It's Time」
同じアップ・チューンでもこちらの2曲は絶品な仕上がりです。この2曲に限って言えば、アーバン・ソウル好きというより、80年代初頭のダンス・チューンが好きな人が気に入るタイプの曲だと思います。聴いているだけで、気持ちがアゲアゲ気分になってきますよ!

また、CDにはボーナス・トラックとして1st『Chapter 8』からのシングル「Ready For Your Love」が収録されているのも嬉しい限りです。ブレイク前のAnita Bakerのヴォーカルを堪能できます。

明日の『ezが選ぶ2007年の10枚』もお楽しみに!
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2007年12月28日

Tom Petty & The Heartbreakers『Damn The Torpedoes』

男の色気に溢れるグループの出世作☆Tom Petty & The Heartbreakers『Damn The Torpedoes』
Damn the Torpedoes
発表年:1979年
ez的ジャンル:ニューウェイヴ・テイスト・王道アメリカン・ロック
気分は... :危険な噂?

僕の青春の1ページを飾ったアーティストTom Petty & The Heartbreakersの3回目の登場です。

『Long After Dark』(1982年)、『Hard Promises』(1981年)に続いて紹介するのは、『Damn The Torpedoes』(1979年)です。

やっぱり、僕にとってJackson BrowneBruce SpringsteenTom Pettyの3人は特別なアーティストですね。青春時代の僕はこの3アーティストの作品に相当ご執心でしたね。今の僕の音楽嗜好とは、かなりかけ離れていますが(笑)

Tom Petty & The Heartbreakersについては、『Damn The Torpedoes』(1979年)、『Hard Promises』(1981年)、『Long After Dark』(1982年)の3枚が僕のお気に入りベスト3です。

以前にも書きましたが、Tom Petty & The Heartbreakersの場合、ストレートなアメリカン・ロックにニューウェイヴの香りもほのかに漂うカンジが好きですね。そんな魅力を堪能できるのが前述の3枚のアルバムだと思います。

これらのアルバムを聴けば、典型的なTom Petty節のパターンが見えてくると思います。でも、ハマるとそのパターンがクセになってくるのが、このグループの魅力だと思います。

今日紹介する『Damn The Torpedoes』(1979年)は、僕がリアルタイムで聴いた最初のTom Petty作品です。当時は『破壊』という邦題がインパクトありましたね。

ラジオでアルバムからの1stシングル「Don't Do Me Like That」を初めて聴いた時、キャッチーなメロディ、アクの強いTom Pettyの粘っこいボーカル、Mike CampbellBenmont Tenchを中心としたThe Heartbreakersのドライヴ感のある演奏が相俟って、体中に何かピピッと感じたことを今でも憶えています。

その「Don't Do Me Like That」はTom Petty & The Heartbreakersにとって、初の全米ポップ・チャートTop10入りシングルとなり、アルバム『Damn The Torpedoes』も全米アルバム・チャートの第2位を7週もキープする大ヒットとなります。ちなみにその間第1位に君臨していたのはPink Floydのモンスター・アルバム『The Wall』でした。

このように、本作の大ヒットでTom Petty & The Heartbreakersは一躍人気グループとなりました。

当時はそんなこと思いませんでしたが、今聴くとこの頃のTom Pettyって男の色気に溢れるモテ・ロッカーって感じがしますね(笑)

全曲紹介しときやす。

「Refugee」
アルバムからの2ndシングルとして全米ポップ・チャート第15位のヒットとなりました。リアルタイムで聴いていた方は「逃亡者」という邦題の方がピンと来ますよね。この曲がアルバムで一番のお気に入りという方も多いのでは?まるでBob DylanのようなTomのヴォーカルが印象的です。あとはBenmont Tenchのキーボードを聴くと、Heartbreakersらしさを感じますね。

「Here Comes My Girl」
アルバムからの3rdシングルです。結構イナたい仕上がりですね。本当はこういったテイストが彼らのルーツなんでしょうね。

「Even the Losers」
お馴染みのTom Petty節炸裂の1曲ですね。少し不安定なTomのヴォーカルと疾走するHeartbreakersの演奏のバランスがサイコーです!

「Shadow of a Doubt (A Complex Kid) 」
個人的にはアルバムで一番のお気に入り曲。僕が感じるTom Petty & The Heartbreakersのカッチョ良さ全開といった感じのドライヴ感がありますね。ゲスト参加のPhil Jonesのパーカッションもいいアクセントになっていると思います。

「Century City」
ストレートにロックン・ロールしていますが、ニューウェイヴ系のグループのような香りもするところが面白いですね。

「Don't Do Me Like That」
前述のグループ初のTop10ヒット。今聴いてもグイグイ惹きこまれる推進力があってカッチョ良いですね。「危険な噂」という邦題の通り、少し危険な香りがするのがいいですね。

「You Tell Me」
リリシズム溢れるミッド・チューン。こういった哀愁のメロディとTomのヴォーカルがまたマッチしますなぁ。

「What Are You Doin' in My Life?」
これもストレートなロックン・ロール。このタイプの曲が好きなんでしょうね。個人的にはこの手の曲はあまり欲していないのですが(笑)

「Louisiana Rain」
この曲はモロにBob Dylanしていますね。とても味わい深い仕上がりです。

リアルタイムで聴いていない人には魅力が伝わりづらいグループかもしれませんが、男の色気に溢れるアメリカン・ロックを聴きたい方はお試し下さい。
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2007年12月27日

The Cinematic Orchestra『Motion』

アンニュイ気分の時にピッタリな1枚☆The Cinematic Orchestra『Motion』
Motion
発表年:1999年
ez的ジャンル:Future Jazz/Nu Jazz系エレクトロニカ
気分は... :だるいっす...

昨日のアルコールが残った状態で、まだ頭がボーッとしている状態です。

そんな状況の中で聴いているのがThe Cinematic Orchestra『Motion』(1999年)!ここ数日はThe Cinematic Orchestraのこのデビュー・アルバムを久々に聴いています。

きっかけとなったのは、先日紹介した英国産のジャジーHip-HopユニットPat D & Lady Paradoxのメンバー2人が、共通して影響を受けていたアーティストとしてThe Cinematic Orchestraの名を挙げていたことです。

それでCD棚から久々に取り出して聴いてみたら、なかなか気分にぴったりというカンジでした。

The Cinematic Orchestraは、Jason Swinscoeを中心にした英国のユニット。これまで『Motion』(1999年)、『Every Day』(2002年)、『Ma Fleur』(2007年)という3枚のアルバムを、Coldcutが主宰するUKブレイクビーツの代表的名的なレーベルNinja Tuneから発表しています。

最新作『Ma Fleur』は、かなりフォーキーなテイストになっていますが、今日紹介するデビュー・アルバム『Motion』はジャズと映画及び映画音楽から影響受けたFuture Jazz/Nu Jazzとエレクトロニカ/アンビエントを融合したような仕上がりになっています。

当時はどちらかと言えばエレクトロニカという視点から購入した記憶がありますが、今のNu Jazz/Club Jazzへの関心が高いモードで聴くと、また違った印象を受けますね。

アンニュイ、メランコリック、ダウナーな雰囲気の映像が似合うサウンドが今の季節にはフィットするのでは?

全曲紹介しときやす。

「Durian」
Portisheadあたりにも通じるダウナーな雰囲気が漂うオープニング曲。ダウナーな雰囲気から一転してグルーヴ・ジャズとなる終盤の展開もグッド!

「Ode To The Big Sea」
個人的にはこの曲がダントツで好きですね。このスリリングな感じがたまらないですね。クラブ・ジャズ好きの方ならば、おそらく気に入る1曲だと思います。Four TETによるリミックスがボーナス・トラックで収録されています。こちらはもう少し落ち着いて、エレクトロニカな仕上がりになっています。

「Night Of The Iguana」
13分を超える大作です。「イグアナの夜」というタイトルから、“どんな音なんだろう”と思いましたが、意外にクールでスタイリッシュな仕上がりです。

「Channel 1 Suite」
Gilles Petersonが自らのチャートで1位に挙げた 2ndシングル。 何かこのエレガントだけど虚しい雰囲気がクセになりますね。ボーナス・トラックとしてHefnerによるリミックスも収録されています。

「Bluebirds」
ジャズ・バンドの雰囲気が前面に出ている曲です。それでもそこに幻想的な味付けがなされているあたりが、このグループらしいところですね。

「And Relax!」
少ない音数の中で彼ら音空間の面白さを堪能できます。ウッドベースの響きが延々とループする中で、サックスが自由に駆け巡るのが印象的ですね。

「Diabolus」
彼らのデビュー・シングルとなったのがこの曲です。淡々と流れていく様がまさに映画音楽のようでいいですね。不条理な結末のストーリーのエンディングなんて似合いそうですな。

今日は頭が全然働かないので、このあたりで止めておきます。
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2007年12月26日

Jack Wilson『Easterly Winds』

クラブ・ジャズ好きにも人気のWilsonの代表作☆Jack Wilson『Easterly Winds』
Easterly Winds
録音年:1967年
ez的ジャンル:職人肌ピアニスト
気分は... :そろそろヤバイ!

昨日は人形町で仕事でしたが、あの街は全くクリスマス・ムードがなく、既に完璧お正月モードでした。まだまだ年内にやり残していることが沢山あり、そろそろ焦ってきました...ヤバイ!

大物ジャズ・ピアニストOscar Petersonが12月23日に亡くなりました。

同時代の大物ジャズ・ピアニストの作品は何らかのかたちで最低1枚以上は所有しているのですが、なぜか彼の作品は1枚も所有していません。前々から僕の好みに合致すると予測していたのですが、そのうちゲットしよう!なんて思っているうちに購入機会を逸していました。追悼の意味を込めてゲットしようかな?

謹んでご冥福をお祈りいたします。

奇しくも今回紹介するジャズ・ピアニストJack Wilsonも今年10月に亡くなりました。

Jack Wilsonは1936年シカゴ生まれ。あまり詳しいキャリアは知らないのですが、Dinah Washingtonのバックを務めていたようですね。60年代に半ばには、ヴィブラフォン奏者Roy Ayersと双頭クインテットを組んでいました。70年代以降のRoy Ayersしか聴いていない僕にとっては、なんか不思議な組み合わせに感じます。

その後1967〜68年にBlue Noteに『Something Personal』(1966年)、『Easterly Winds』(1967年)、『Song For My Daughter』(1968年)という3枚のリーダー作を残しています。

今回はその3枚の中から『Easterly Winds』(1967年)をセレクトしました。

多分、本作を購入したのは10年くらい前だと思いますが、何がきっかけで本作を購入したのか全然憶えていません。気付いたら、我が家のCD棚のジャズ・コーナーに置いてあったというカンジです。多分、他のBlue Note4200番台(Lou Donaldsonあたりか?)の作品を購入した時に一緒に衝動買いしたパターンだと思います。

本作はクラブ・ジャズ好きの方にも人気の1枚ですが、僕のような永遠のジャズ初心者にも聴いた瞬間にカッチョ良いぞ!と直感できるわかりやすさが魅力だと思います。

メンバーはJack Wilson(p)、Lee Morgan(tp)、Garnett Brown(tb)、Jackie McLean(as)、Bob Cranshaw(b)、Billy Higgins(ds)という布陣です。個人的には大好きなLee Morganの参加が嬉しいですし、Brownのトロンボーンが全体的にいい味出している気がします。Billy Higginsのドラムも存在感ありますねぇ。

本作がWilsonにとってホーン奏者を加えた唯一のリーダー作となります。そのせいかWilson自身はあまり熱くなりすぎず、ホーン隊の良さをうまく引き出しながら、冷静に全体としての完成度を高めている気がします。

全曲紹介しときやす。

「Do It」
McLean、Morgan、Brownのホーン隊が底抜けに楽しいオープニング。みんなで手拍子しながら盛り上げましょう!Brownのトロンボーンがいいですね。元気なホーン隊のバックでクールなピアノを聴かせる Wilsonがシブいですね。

「On Children」
クラブ・ジャズ好きには外せない人気の1曲ですね。僕もこの曲が一番好きです。この一気に駆け抜けるドライヴ感がたまりません。Brown→McLean→Morganと引き継がれるホーン隊ソロの流れがいいですね。その後の Wilsonのソロもキマりすぎるくらいカッチョ良いですね。この曲は当時の若い黒人に捧げられ、彼らの精神を鼓舞しようと作れた曲なのだとか。

「A Time For Love」
The Shadow of Your Smileの作者Johnny Mandelの作品です。オリジナルは映画『An American Dream(邦題:殺しの逢びき)』の主題歌でした。僕の場合、この曲といえば本ブログでも紹介したBill Evans『Alone』でのソロ演奏をすぐに思い浮かべてしまいますのですが...。でも、Wilsonも実に繊細で美しいタッチで聴かせてくれます。特に疾走感溢れる2曲の後に、うっとりするバラッドを聴くと完全にヤラれますね。

「Easterly Winds」
タイトル・チューンは「On Children」と並ぶお気に入り。この曲も突っ走る推進力があって好きですね。ホーン隊を導くHigginsのシンバルが印象的ですね。そして、何と言ってもこの曲はWilsonのピアノがカッチョ良すぎです!

「Nirvanna」
緻密に計算され尽くした1曲という気がします。優雅なんだけどアヴァンギャルドでという実に不思議なムードを持った演奏ですね。客観的に聴けば、この曲がハイライトかもしれませんね。

「Frank's Tune」
アルト・サックス奏者Frank Strozierの作品です。全体的にリラックスした演奏を楽しめます。ただし、それまでの5曲がかなり濃密なのでその分少し物足りないカンジかも?

こんな素晴らしい作品なのに、ホーン隊参加の作品がこれ1枚というのは勿体無い気がしますね。

謹んでご冥福をお祈りいたします。
posted by ez at 09:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする