2007年12月20日

Leaders Of The New School『T.I.M.E.』

Busta Rhymesも在籍していたHip-Hopクルー☆Leaders Of The New School『T.I.M.E.』
T.I.M.E.
発表年:1993年
ez的ジャンル:ハイ・テンション系ニュースクール・ラップ
気分は... :人生なんて明日はわからないものさ...

今日はハジけたHip-Hopが聴きたい気分です。
そう言えば、しばらくHip-Hop作品を紹介していませんでしたね。

ということで90年代前半のHip-Hop黄金期からLeaders Of The New School『T.I.M.E.』(1993年)をセレクト。
Hip-Hopクラシック好きの方ならば、お馴染みの作品ですよね。

Leaders Of The New Schoolは、Busta Rhymes、Charlie Brown、Dinco D、Miloという4人のMCで1990年に結成されたNYのHip-Hopクルー。当初はPublic Enemyのツアーに帯同してスキル・アップしたみたいですね。ちなみにBusta Rhymesというステージネームは、Public EnemyChuck D.が元NFLプレイヤーのBuster Rhymesに因んで付けたものです。

その後Leaders Of The New Schoolは、Jungle BrothersDe La SoulA Tribe Called QuestBlack Sheepらが名を連ねるNative Tongues Posseへ参加し、本ブログでも紹介したA Tribe Called Questのクラシック・シングル「Scenario」へゲスト参加しています。

1991年にはデビュー・アルバム『A Future Without a Past』をリリース。「Case of the P.T.A.」「Sobb Story」「International Zone Coaster」の3曲がシングルとなりました。

そして、1993年には2ndアルバム『T.I.M.E.』をリリース。「What's Next」「Classic Material」というクラシック2曲を生みました。しかし、1994年にグループは解散し、Busta Rhymesはソロに転向します。彼のその後の成功はHip-Hopファンのみならず、ご存知のことと思います。

やっぱり、このグループはBusta Rhymesがダントツで目立ってしまいますね。
僕自身はBusta Rhymesが特別好きなわけではないし、彼のソロ作は1枚も持っていませんが、良くも悪くも個性的なことだけは確かですよね。個人的にはATCQ『Midnight Marauders』収録のクラシック「Oh My God」が印象的でしたね。

さて、今回紹介する『T.I.M.E.』ですが、僕がこのアルバムをどういった経緯で購入したのかは全く記憶がありません。おそらくNative Tonguesに属しているグループということで購入したんだと思います。ただし、他のNative Tongues一派の作品とは全然肌触りが異なりますが...

このアルバムのハイテンションな感じが好きでしたね。
別に意識したわけではありませんでしたが、彼らの恩人Chuck D.率いるPublic Enemyのアルバムとセットで聴いて、テンションを上げていた記憶があります。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Understanding the Inner Mind's Eye」
クールなトラックに威勢の良いMCが絡むスカッとする1曲ですね。Bustaがあのダミ声で捲し立てます。

「Syntax Era」
当時かなり好きだった1曲。♪Dinco Dinco Go Dinco♪Go Charlie Charlie go♪ Charlie. Go Busta Busta ♪Go Busta. You know we got style♪という部分が好きで、歌詞カードを見ながら懸命に覚えようとしてました(笑)The Jones Girls「Who Can I Run To?」、Pointer Sisters「Yes, We Can Can」ネタ

「Classic Material」
前述のクラシックの1つ。The Allman Brothers Band「In Memory of Elizabeth Reed」ネタというあたりが激シブですな。

「Daily Reminder」
この曲はトラックづくりの上手さが光る1曲ですね。Native Tonguesらしさを感じる1曲です。Debra Laws「Very Special」、Funk Inc.「The Better Half」ネタ。

「Quarter to Cutthroat」
当時一番好きだった曲かも?このトラックを聴くと、かなりテンション上がってきます!単純なんだけど、このわかりやすいカッチョ良さが好きですね。

「A Connections」
この曲もトラックがカッチョ良いですね。James Brown「Get Up, Get into It, Get Involved」、Gwen Guthrie「Seventh Heaven」ネタ。

「What's Next」
本作のハイライトはこの曲でしょうね。グループの勢いを感じます。Memphis Horns「Just for Your Love」ネタのホーンが印象的ですね。さすがラージ先生(Main Source)というカンジのStone Alliance「Sweetie Pie」ネタのLarge Professor Remixも人気がありましたよね。

「Bass Is Loaded」
Melvin Bliss「Synthetic Substitution」ネタの定番ドラム・ブレイクがカッチョ良いです。

「Noisy Meditation」
この不穏な雰囲気たっぷりな感じがいいですね。それにしてもマイクリレーをするとやはりBusta一人レベルが違うってカンジがしますね。Ohio Players「Pride and Vanity」ネタ。

「The End Is Near」
今聴くと、この曲がクールなセンスが光っていいですね。Spoonie Gee「The New Love Rap」ネタ。

「The Difference」
硬派な仕上がりが印象的ですね。全然Native Tonguesぽくないです。Four Tops「Something's Tearing at the Edges of Time」ネタ。

最近、周囲で“まさか?”な事が起こった。
人生なんていくら今日まで順調でも明日はどうなるかわからない...
posted by ez at 00:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月19日

Chicken Shack『O.K. Ken?』

ブリティッシュ3大ブルース・バンドの1つChicken Shack最大のヒット作☆Chicken Shack『O.K. Ken?』
O.K.ケン?(紙ジャケット仕様)
発表年:1969年
ez的ジャンル:ブリティッシュ・ブルース・ロック
気分は... :UK盤オリジナル・ジャケでないのが残念!

今日は酒も飲んでいないのに、何故かブルースが聴きたい気分!

教えてくれよ、一体この俺が何をしたっていうんだ?
ベイビー、教えてくれよ!
どこが悪いのか俺には分からないんだ!
教えておくれプリティ・ベイビー、一体どうなっているんだ!

こんな心境かな?

ということで、Fleetwood MacSavoy Brownと並ぶブリティッシュ3大ブルース・バンドの1つChicken Shackを紹介します。

Chicken Shackは、Stan Webb(vo、g)を中心にAndy Sylvester(b)、Christine Perfect(vo、key)、Dave Bidwell(ds)という布陣で1967年にグループをスタートさせました。ちなみにグループ名はブルース・ピアニストChampion Jack Dupreeの作品「Chicken Shack」に由来するものです。

1968年にデビュー・アルバム『40 Blue Fingers, Freshly Packed And Ready To Serve』をリリースし、UKアルバム・チャート第12位のヒットとなります。1969年に発表した2ndアルバム『O.K. Ken?』もUKアルバム・チャート第9位と好調ぶりをキープしました。

さらに1969年5月にリリースしたシングル「I'd Rather Go Blind」(Etta Jamesのカヴァー)はシングル・チャート第14位に入り、同曲でリード・ヴォーカルをとったChristine Perfectはメロディ・メイカー誌の最優秀女性歌手に選ばれています。

このようにブリティッシュ・ブルース第三世代を代表するグループとしてUK音楽シーンを盛り上げたChicken Shackでしたが、Fleetwood MacのJohn McVieと結婚したChristine Perfect(Christine McVie)がグループを脱退すると、グループの人気も下降線を辿っていきます。

そんなChicken Shackの作品の中から今回は2ndアルバム『O.K. Ken?』をセレクト。
Chicken Shack最大のヒット作であると同時に、60年代後半のブリティッシュ・ブルース・ブームを象徴する1枚だと思います。

グループのフロントマンはStan Webbですが、やはりChristine Perfect(Christine McVie)の存在がこのグループの魅力だと思います。その後Fleetwood Macのメンバーとして数々のポップ・ヒットを飛ばすChristineのルーツを知るという楽しみ方もできるし、ブルース・バンドの女性ヴォーカリストというだけでも十分に楽しめると思います。

CreamJimi Hendrixのように、ブルースをベースに全く新しい音楽を生み出していった革新的アーティストが眩しいのは確かです。でも、Chicken ShackFleetwood Macのように、革新性はないけれど純粋にブルースを楽しんでいるアルバムでホッと一息つくのも、シブ〜くて良いのでは?

なお、本アルバムには各曲の前にStan WebbによるラジオDJ風の曲紹介が入っています。これがなかなか楽しめます。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Baby's Got Me Crying」
「The Right Way Is My Way」
Stan Webbの威勢の良いギター&ヴォーカルがブルース小僧ぶりを発揮していていいですな。特に「The Right Way Is My Way」のドライヴ感はかなりカッチョ良いですな。

「Get Like I Used to Be」
Christineのやや中性的でクールなヴォーカルが堪能できます。このヒンヤリ感がたまりませんな。

「Tell Me」
前述の“教えてくれよ、一体この俺が〜”というのは、この歌の一節です。オリジナルはMuddy Watersと並ぶシカゴ・ブルースの大物Howlin' Wolfです。僕的にはStan Webbのイメージにぴったりな1曲という気がします。♪トラブル、トラブルが俺の名前だよ♪と歌う、どうしようもなくボヤッキーな歌詞が好きです(笑)

「A Woman Is the Blues」
StanとChristineのツイン・ヴォーカルですが、タイトルからしてもこの曲の主役はChristineといったカンジですよね。やはり女性はブルースなのか???

「I Wanna See My Baby」
モダンブルース・ギターの父T-Bone Walker作品。ヴォーカリストとしてのChristineを堪能できる本曲は「Tell Me」と並ぶ僕のお気に入りです。改めて女性ブルース・ヴォーカリストって希少だし魅力的だと思いますね。まぁ、Christineの場合は全然ブルースっぽくない唱法が逆に良いのですが(笑)あと忘れちゃいけませんがChristineのピアノもなかなかグッド!

「Remington Ride」
ブルース界の三大Kingの一人Freddie Kingのカヴァー。Stanのギターのご機嫌ぶりに聴いていて楽しくなります。

「Fishing in Your River」
この曲はStanの一人舞台というカンジですね。ギター&ヴォーカル共に冴え渡っています。

「Mean Old World」
ブルース・ハープの大物Little Walterのカヴァー。この曲のカヴァーと言えば、Derek & The Dominos『Layla & Other Assorted Love Songs』のレコーディング・セッションにおけるEric ClaptonDuane Allmanの共演が有名ですよね(アルバム『Layla & Other Assorted Love Songs』には未収録)。

ここではWalter "Shakey" Hortonのブルース・ハープをバックに、Christineがヒンヤリ・ヴォーカルで決めてくれます!

「Sweet Sixteen」
ラストは大御所B. B. Kingのカヴァー。スウィートというよりもビターな仕上がりがグッドです。

本当はベンチの上に黒人の子供とガイ骨が座っているUK盤のオリジナル・ジャケがお気に入りなのですが、Amazonでは見つかりませんでした。残念!
posted by ez at 00:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月18日

Natural Four『Heaven Right Here on Earth』

再評価も頷ける絶品メロウ・ソウルのオンパレード☆Natural Four『Heaven Right Here on Earth』
ヘヴン・ライト・ヒア・オン・アース
発表年:1975年
ez的ジャンル:カートム系メロウ・ソウル
気分は... :メロウがいいよね♪

NFL(アメリカン・フットボールのプロ・リーグ)で我がマイアミ・ドルフィンズが開幕14戦目(シーズン全16戦)にして、ようやく初勝利を収めることができました!ここまで来たら史上2チーム目のシーズン全敗も目だっていいかな!なんて言いながら、内心寂しい思いもあったので、この勝利は本当に喜ばしいものです。

何事もあきらめちゃいけませんな。

さて、今回は90年代に入り再評価の高まったソウル・ヴォーカル・グループNatural Fourの紹介です。

Natural Fourは1967年にサンフランシスコで結成されたヴォーカル・グループです。1970年にアルバム『Good Vibes!』をリリースするものの、グループは解散状態となってしまいます。そこで、オリジナル・メンバーのChris Jamesが、Steve Striplin、Darryl Cannady、Delmos Whitleyという3人の新メンバーを迎え、新生Natural Fourとして再スタートを切ります。

グループは1972年にCurtis Mayfieldの主宰レーベルCurtomと契約し、同レーベルで『Natural Four』(1974年)、『Heaven Right Here on Earth』(1975年)、『Nightchaser』(1976年)という3枚のアルバムをリリースしています。

今回はこの中から『Heaven Right Here on Earth』(1975年)をセレクト。
「Heaven Right Here On Earth」「Count on Me」「Baby Come On」といったフリー・ソウル人気曲が収録されている作品です。僕もフリーソウルの流れで、このアルバムに出会いました。

ファルセット・ヴォイスのメロウ・ソウルがCurtom流サウンドでまとめられているというカンジですね。僕のようなメロメロ好きには、ど真ん中といったアルバムですな。グループ名の通り、甘さがくどすぎずサラっとナチュラルな感じが好きです。

プロデュース、アレンジ、ソングライティングにおいてLeroy Hutsonが大きく関与しているのも見逃せないですよね。僕にとってのLeroy Hutsonは、Marvin GayeStevie WonderCurtis MayfieldDonny Hathawayというニューソウル四天王に続く存在であり、彼が関わっているというだけで食指が動いてしまいます。

Leroy Hutson以外にRich Tufo、Quinton Joseph、Joseph ScottといったCurtom常連メンバーがプロデュースを務めています。

リリース当時は、R&Bアルバム・チャート49位、ポップ・アルバム・チャート第182位と、決して商業的に成功したアルバムではありませんが、捨て曲ナシの充実のアルバムだと思います。

全曲紹介しときやす。

「Heaven Right Here On Earth」
フリーソウルでも人気だったタイトル曲はLeroy Hutsonのプロデュースです。かつては「天国讃歌」という邦題だったらしいですね(笑)コーラス・グループとしての魅力が十二分に伝わってくるラブリー・ソウルに仕上がっています。本当ににヘヴンな気分になる1曲です(ミノワマンか!)。

「Love's So Wonderful」
この曲もLeroy Hutsonプロデュースです。シングルにもなりました。個人的にはアルバムで一番のお気に入りです。Natural Fourの魅力とLeroy Hutsonの才能が見事に融合し、シナジーを生んでいるメロウ・ソウルに仕上がっていると思います。

「Count on Me」
Rich Tufo/Quinton Josephプロデュースのこの曲が本作のハイライトかもしれません。フリーソウルの人気曲だったし、かの山下達郎氏のお気に入り曲としても有名ですよね。メロウ好きには、ヴォーカル&コーラス、メロディ、アレンジどれをとっても文句ナシといった感じのミディアム・チューンに仕上がっています。自然に体を揺らしてしまう心地良さがありますな。

「Baby Come On」
Joseph Scottプロデュース。この曲もフリーソウル人気曲です。ヴォーカルがかなりCurtisしていますね(笑)アコースティックな味わいのアレンジが絶妙だと重います。このホロ苦い感じが大好き!

「What Do You Do?」
Rich Tufo/Quinton Josephプロデュース曲。ヤング・ソウル的な盛り上がりが良いですね。フリーソウル好きならば、心動かされる1曲だと思います。

「Give This Love a Try」
Leroy Hutsonプロデュース曲。荘厳なアレンジが印象的なしっとり系哀愁ソウルに仕上がっています。

「What's Happening Here?」
Rich Tufo/Quinton Josephプロデュース曲。カッチョ良いドラム・ブレイクから始まるメロウ・グルーヴ。この曲のセンスの良さを聴けば、90年代の再評価も納得です!

「While You're Away」
ラストもLeroy Hutsonプロデュース曲です。スウィート・ソウル好き向けのスロウ・チューンに仕上がっています。

本作を気に入った方は『Natural Four』(1974年)も合わせてどうぞ!
posted by ez at 04:29| Comment(2) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月17日

The S.O.S. Band『Sands of Time』

800回目の記念エントリーは大好きなS.O.S. Band、ついに登場!☆The S.O.S. Band『Sands of Time
サンズ・オブ・タイム+4
発表年:1986年
ez的ジャンル:Jam & Lewis系ブラコン
気分は... :僕をブラコン好きに変えた1枚♪

今回のエントリーが800回目になります。

区切りのエントリーにたびに、よくまぁこんな事を続けているよなぁ、何の意味があるの?と自問自答しているのですが...未だにわかりません。

それなりにパワーを費やしており、かなり面倒なことは確かなのですが、止めてしまうと心の中に大きな穴がポッカリ開いてしまいそうなことも事実です。なので、深く考えずとりあえず続けてみることにします。

そんな800回目の区切りのエントリーにセレクトしたのがThe S.O.S. Bandの6thアルバム『Sands of Time』(1986年)

80年代にブラコン好きならば絶対に外せないグループがThe S.O.S. Bandです。
後のスーパー・プロデューサー・チームJam & LewisJimmy Jam/Terry Lewis)が飛躍のきっかけをつかんだグループとしても有名ですよね。

The S.O.S. Bandは、1977年にアトランタで結成されたグループSanta Monicaが母体となっています。1979年に発表したデビュー・シングル「Take Your Time (Do It Right)」が1980年にR&Bチャート5週連続第1位、ポップ・チャート第3位に輝くという華々しいスタートを切りました。ちなみにS.O.S.とはSounds Of Successの頭文字をとったものです。

1980年には1stアルバム『S.O.S.』をリリースし、シングル同様R&Bアルバム・チャート第1位となりました。そして、1982年発表の3rdアルバム『S.O.S. Band III』収録の「High Hopes」で、初めてJam & Lewisがプロデューサー/ソングライターとして関与します。

その後、Jam & Lewisとがっちりタッグを組んだ4th『On the Rise』(1983年)、5th『Just the Way You Like It』(1984年)、6th『Sands of Time』(1986年)という3枚のアルバムをリリースします。

『Sands of Time』を最後にグループの看板であった女性ヴォーカルのMary Davisが脱退します。グループは活動を続け、『Diamonds in the Raw』(1989年)、『One of Many Nights』(1991年)という2枚のアルバムをリリースしますが、かつての輝きを取り戻すことはできずグループは解散しました。

The S.O.S. Bandは僕にとって一生忘れられないグループですね。

それまでTop40のヒット曲をはじめとするロック中心の洋楽ライフだった僕が、大学に入ってZapp/Roger TroutmanS.O.S. Bandという2つのファンク・グループに出会ったことによって、一気にR&B/Soul/Funk中心の洋楽ライフに変わってしまいました。多分、この2つのファンク・グループに出会うことがなければ、今のような音楽ライフになっていなかったと思います。

ただしS.O.S. Bandの場合には、S.O.S. Bandのみならず彼らをプロデュースしたJam & Lewisにも影響を受けたと説明した方が適切ですね。なので、僕にとってのS.O.S. Bandは、『On the Rise』(1983年)、『Just the Way You Like It』(1984年)、『Sands of Time』(1986年)という3枚のアルバムが圧倒的なウェイトを占めます。

この時期Jam & Lewisにハマった方にとって、S.O.S. BandAlexander O'NealCherrelleというTabu Records御三家の作品はマスト・アイテムでしたよね。

それ程大好きなS.O.S. Bandだったのですが、前述の3枚のCDは廃盤のままでAmazonでも扱いが無かったため、これまで紹介することができませんでした。今回も本当は最近CD化された3rdアルバム『S.O.S. Band III』を紹介しようと考えていたのですが、たまたまAmazonで本作『Sands of Time』のジャケを発見できたので、急遽本作へ変更しました。

本当は『Just the Way You Like It』(1984年)が一番好きなのですが、『Sands of Time』も僅差の2位というくらい好きですね。客観的に見ればS.O.S. Bandの最高傑作であり、Jam & Lewis最初のピークが本作であったように思います。全体的に近未来的な硬質シンセ・サウンドでJam & Lewis流ファンクを聴かせてくれます。特にミディアム・ファンクの出来栄えがサイコーですな。

本作『Sands of Time』時点でのメンバー6名ですが、オリジナル・メンバーはJason Bryant(key、vo)、Mary Davis(vo)、Bruno Speight(g)の3人のみです。何と言ってもMary Davisのヴォーカルに注目ですね。MaryのヴォーカルとJam & Lewisサウンドが見事に融合してミラクルなアルバムが完成したのだと思います。

その意味で、本作を最後にMaryが脱退したのはショックでしたね。

相変わらず入手困難な状況は変わりませんが、80年代R&B/Soulに興味がある方は絶対に聴くべき1枚として推奨させて頂きます。

全曲紹介しときやす。

「Even When You Sleep」
シングルにもなったオープニング曲。淡々としたMary Davisのヴォーカルが印象的なクールなミディアム・ファンク。ジャケ写真のような誰も居ない夜の砂漠のイメージがぴったりですね。

「Sands of Time」
タイトル曲はメロウ好きにはたまらない胸キュン・スロウです。この曲を聴くと、学生時代のいろんな思い出が甦ってきて、口の中に甘酸っぱい青春の味が充満してきます(笑)僕にとって永遠のクラシックと呼べる1曲です。

「Borrowed Love」
シングル・カットされ、全米R&Bチャート第14位となりました。Jam & Lewisらしい硬質なサウンドを堪能できる重厚なミディアム・ファンク。Mary Davisのパワフルかつ艶やかなヴォーカルを堪能できます。

「Nothing But the Best」
シンセ・サウンドのピコピコ・ドンドコ感がクセになるがミディアム・チューン。このクールネスがいいですね。

「Finest」
本アルバムのハイライト曲。シングルとして全米R&Bチャート第2位となった大ヒット曲です。 S.O.S. BandとJam & Lewisのコラボの完成形がこのメロウ・ファンク・チューンだと思います。

哀愁のメロディにスペイシーなシンセサウンドがたまりません。当時、近未来のどこかの惑星のダンス・ミュージックってカンジがしましやね。個人的にはJam & Lewisの最高傑作だと思っています。

間奏部分でAlexander O'Nealのヴォーカルを聴くことができるのも嬉しいですね。Alexに加えて、Cherrelleも参加しているという説明を他サイトでたまに見るのですが、真偽はどうなんですかね?私見ではCherrelleは不参加と認識しているのですが...

「No Lies」
この曲もシングル・カットされました。ノリの良いファンク・チューンです。家で聴くよりも、フロアで聴いたら大盛り上がり間違いなしの曲ですね。

「Two Time Lover」
個人的に大好きなメロウ・チューン。アーバン・ナイトにぴったりなロマンティック・ムード満点の1曲です。僕が80年代ブラコンに求めていたものって、このムードなんですよね。

「Do You Still Want To?」
哀愁のシンセ・サウンドが絶妙な1曲。Finest同様に近未来のどこかの惑星のアーバン・ナイトってカンジがしますね。

Amazonでジャケ写真見つかれば、『On the Rise』(1983年)、『Just the Way You Like It』(1984年)の2枚もぜひ紹介したいと思います。

『On the Rise』には、Monicaのカヴァーやサンプリング・ネタとしても有名な名曲「Tell Me If You Still Care」、同じくサンプリング・ネタとしても有名なR&Bチャート第2位のヒット曲「Just Be Good To Me」が収録されています。

『Just the Way You Like It』は、前述の通り僕が一番好きなアルバムです。「Weekend Girl」「Feeling」「I Don't Want Nobody Else」といったマイ・クラシック3曲がサイコーです。

上記2枚以外ならば、最近再発された『S.O.S. Band III』(1982年)やMary Davisのソロ『Separate Ways』(1990年)あたりもオススメです。
posted by ez at 00:01| Comment(4) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年12月16日

The Cure『Wish』

パンク/ニューウェイヴの数少ない生き残りグループ☆The Cure『Wish』
Wish
発表年:1992年
ez的ジャンル:ニューウェイヴ/オルタナティヴ・ロック
気分は... :メッシが居ないクラシコなんて...

今朝はサッカーのリーガ・エスパニョーラ「バレンシア対バルセロナ」をTV観戦していました。

復活したFWエトーが2ゴールを挙げ、MFデコ、DFマルケスも元気なプレーぶりとベストな布陣に近づき、強豪バレンシア相手にアウェーで0対3と完勝したバルサでしたが、メッシ負傷、全治1ヶ月というショックなニュースが...

来週のレアル・マドリッドとのクラシコは、エトー、メッシ、ロナウジーニョの3者揃い踏みを観たかったのに!

サッカーと言えば、イングランドの代表監督にカペッロが就任しましたね。
個人的には???です。カペッロはイングランドではなくまずは母国の監督をすべきだったと思いますね。

今回はRobert Smith率いるThe Cureの紹介です。

今年のフジロックにも出演し、その健在ぶりを示してくれたThe Cure
デビューが1978年ですから、28年という長い歴史を誇るグループですね。
パンク/ニューウェイヴの流れから登場してきたUKバンドで、これだけ息の長いグループはU2The Cureぐらいなのでは?

The CureRobert Smithを中心に、前進のEasy Cureを母体として結成されたグループ。
1978年にシングル「Killing an Arab」でデビューし、1979年にはデビュー・アルバム『Three Imaginary Boys』をリリースしています。

4thアルバム『Pornography』(1982年)で初の全英アルバム・チャートTop10入りを果たすと、5th『The Top』(1984年)、6th『The Head on the Door』(1985年)、7th『Kiss Me, Kiss Me, Kiss Me』(1987年)といったアルバムでUKロックシーンでの地位を不動のものとします。この間、Robert Smithは一時期Siouxsie & the Bansheesのギタリストとしても活動していました。

1989年のシングル「Lovesong」が全米ポップ・チャート第2位のヒットとなったことを契機にUSマーケットでも人気に火がつき、1992年リリースの9thアルバム『Wish』は全米ポップ・アルバム・チャート初登場第2位という快挙を成し遂げました。その後もメンバー・チェンジを繰り返しながら、今日まで活動を続けています。

やっぱり、The Cure=Robert Smithというイメージが強いグループですよね。
正直、Robert Smith以外のメンバーは殆ど知りません(笑)

僕は基本的に爆発したボサボサ・ヘアー、黒のアイシャドウ、真っ赤な口紅なんていうビジュアル系アーティストは大嫌いなのですが(笑)、なぜかRobert Smithだけはそれほど嫌悪感を抱かなかったんですよね。何故なんだろう?度重なる体重増の中、涙ぐましいダイエットを繰り返した彼に同情したのでしょうか(笑)

今回はグループ最大のヒット・アルバム『Wish』(1992年)です。

きっとコアなファンの方ならば80年代の作品を取り上げると思うのですが、今の僕には80年代作品は少しへヴィーなので、メロディアスでポップな感覚に溢れる本アルバムをセレクトしました。ポップといってもCureらしい屈折した雰囲気は失われていないのでご安心を!

単なるカルト・ヒーローではなく、その類稀な音楽センスを堪能できる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Open」
オープニングが「Open」、エンディングが「End」というわかりやすいタイトルです。Cureらしい陰鬱な雰囲気に仕上がっています。

「High」
アルバムからの1stシングル。全英チャート第8位のヒットとなりました。メジャー感溢れるポップなサウンドながら、Robert Smithらしい屈折した雰囲気も兼ね備えています。やっぱり、この曲がアルバムで一番のお気に入りですね。

「Apart」
陰影のある叙情性が印象的な曲ですね。ダークな雰囲気ですが、なかなかメロディアスで侮れない1曲。

「From the Edge of the Deep Green Sea」
USオルタナ・ロックの流れと共にUSでの人気を得たCureですが、この曲はUKロックならではのメランコリックなサウンドがいいですね。

「Wendy Time」
Cureらしくはありませんが、かなり好きな1曲。当時のUKロック・シーンはマンチェスター・サウンドやPrimal Scream『Screamadelica』が人気を博していましたが、この曲にはそんな影響も垣間見れますね。

「Doing the Unstuck」
この曲も大好き!アコースティックな味わいとドリーミーなアレンジがいいですねぇ。Robert Smithならではのポップ・センスを感じますね。

「Friday I'm in Love」
アルバムからの2ndシングル(全英チャート第8位、全米チャート第16位)。少しトラッド・テイストも織り交ぜたアコースティック・ポップ・チューン。Robert Smithの確かな音楽性を実感できる1曲ですね。

「Trust」
美しく儚いムードが今の季節にピッタリですね。Radioheadが好きな僕としては、こういったムードの曲に惹かれてしまいます。

「A Letter to Elise」
アルバムからの3rdシングル。当時はそれほど気にならない曲ですが、今回聴いてみて出来栄えの良さを再発見しました。

「Cut」
UKロックらしいカッチョ良さという点では、この曲が一番なのでは?ロックとダンス・カルチャーが融合したこの時代らしい1曲。

「To Wish Impossible Things」
美しいオーケストレーションと微かにパカポコと響くパーカッションが印象的です。

「End」
全体としてはロック・アルバムというより、屈折したポップ・アルバムという印象が強い作品ですが、最後はロック・バンドらしく重苦しい雰囲気で締め括ってくれます(笑)

カルト・ヒーロー的なRobert Smithに出会いたい方は80年代のアルバムをどうぞ!
個人的には『Pornography』(1982年)を愛聴していました。
posted by ez at 10:54| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする