2008年05月21日

Hank Mobley『A Caddy For Daddy』

テナー・サックス中量級の面白さ☆Hank Mobley『A Caddy For Daddy』
A Caddy for Daddy
録音年:1965年
ez的ジャンル:B級ジャズ・ロック
気分は... :守りに入らず、攻め抜く!

少し大掛かりな部屋の掃除をしていたら、15年以上前に購入したジャズのディスク・ガイドが見つかりました。所謂ジャズ喫茶世代の人が書いているディスク・ガイドです。

久々に読んでみると、紹介しているディスクとマイ・コレクションにあるジャズ・ディスクが全く合致しないのが、なかなか面白かったです。

例えば、同じ1960年代のディスクでも、ジャズ喫茶を体現したリアルタイム派のイチオシ盤と、僕のような俗っぽい視点でディスクを探している人が欲する盤では全くセレクションが異なってきます。

しかも、「ジャズを聴くならば〜であるべし」「〜を知らねばジャズ・ファンとは言えない」といった類の解説が多いんですよね。読んでいたら、昔の武勇伝を語る上機嫌の上司と、その隣で退屈そうに酒を飲む部下という、よくある居酒屋の光景を思い浮かべてしまいました(笑)

なんて、大笑いしつつも、ふと自分もこのようになってはいないかと心配になってきます(汗)

僕のように世間一般で"オヤジ"と呼ばれる年齢になってくると、時代に対するアンテナが鈍りがちになり、自分の知らない新しい音楽を否定し、自分の過去の音楽資産を必死で守ろうとしていることがあります。心理学で言うところの「認知的不協和」の概念で考えると、わかりやすいかもしれません。

僕の場合、音楽は個人で楽しむであるものであると同時に、異なる世代(特に自分よりも下の世代)とのコミュニケーション促進剤であると位置づけています。

若い世代の人と音楽の話をしていてギャップを感じることは多々あります。それでも、自分の知らない音楽世界を否定・逃避するのではなく、積極的に飛び込んで新たな刺激を受けるように心掛けたいですね。

そして、いつまでも自由で柔軟な"音楽好き"でいたいですね。「〜でなければ音楽好きとは言えない」といった類のことを言う"音楽マニア"にはなりたくないものです。

前置きが長くなりましたが、今回はテナー・サックス奏者Hank Mobleyの3回目の登場です。

『No Room For Squares』(1963年)、『Dippin'』(1965年)に続き紹介するのは『A Caddy For Daddy』(1965年)です。

先の話ではありませんが、Hank Mobleyも昔ながらのジャズ・ファンより若い今時のジャズ・ファンからの人気の高いアーティストかもしれませんね。

本作は何と言ってもジャケがサイコーですね。
僕も正直ジャケ買いしました。勿論、ジャケ・デザインはお馴染みReid Milesによるものです。

メンバーは、Hank Mobley(ts)、Lee Morgan(tp)、Curtis Fuller(tb)、McCoy Tyner(p)、Bob Cranshaw(b)、Billy Higgins(ds)の5名。

MobleyとLee Morganの相性の良さは、『No Room For Squares』
『Dippin'』でも紹介してきましたね。ある意味、僕はMorganメインで聴いている面もありますので(笑)

加えて、本作ではMcCoy Tynerの参加が目を引きますね。ちょうどElvin Jones(ds)共に長年支えてきたJohn Coltraneのグループを離れた前後のレコーディングとなります。

中身は、永遠のジャズ初心者である僕向きの俗っぽいB級感に溢れたジャズ・ロックな仕上がりです。この俗っぽさこそがMobleyらしいと思います。Mobley、Morgan、Fullerの三管編成もなかなかグッド!

以前にMobleyのことを“テナーのミドル級チャンピオン”と書いたことがありますが、まさに重量級にはない、軽快さやスタイリッシュさが魅力ですね。そうした小難しくないところが、今時のジャズ・ファンから人気なのでしょう。

全曲紹介しときヤス。

「A Caddy for Daddy」
タイトル曲は親しみやすいファンキー・ムードがグッドなジャズ・ロックです。Lee Morgan「Sidewinder」がお好きな方は気に入ると思います。ジャケの青空のイメージとマッチする明るくリラックスした演奏です。

「Morning After」
僕の一番のお気に入り曲。「A Caddy for Daddy」とは対照的な印象のブルージーなワルツです。McCoy Tynerのピアノがカッチョ良すぎですね。三管の中では伊達男ぶりが堪能できるMorganのソロが好きですね。全体的な仕上がりもモーダルな雰囲気に充ちていてグッドです。Tynerが参加しているからなのか、この演奏を聴いていると何故かJohn Coltrane「My Favorite Things」を続けて聴きたくなります。

「Venus Di Mildew」
Wayne Shorter作品。この小粋で少し気取ったカンジがたまりません。ここでもMobleyよりMorganのソロに心奪われてしまう僕なのでした(笑)

「Ace Deuce Trey」
どうって事ないけど全体の雰囲気が好きですね。Fullerのトロンボーンがコミカルなテイストでいい味出しています。

「3rd Time Around」
キャッチーでキザなカッチョ良さを持った軽快なバップ・チューン。三管の魅力を堪能できますし、それ以上にHigginsのドラムがかなりキマっています。

関係ありませんが、さっきまでWOWOWでSarah Vaughanのライブを観ていました。
いや〜いいですね。昔のジャズ・ヴォーカリストの中では一番好きですね。
若い音楽ファンの方が聴いてもSarah Vaughanは魅力的ではないかと思いマス。
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2008年05月20日

Nas『Illmatic』

Hip-Hop史に残る金字塔的デビュー・アルバム☆Nas『Illmatic』
Illmatic
発表年:1994年
ez的ジャンル:東海岸オールスター系Hip-Hop
気分は... :オールスター・プロデューサー陣が勢揃い☆ワ〜イ!

昨日、MLBのインターリーグ「ヤンキース対メッツ」のサブウェイ・シリーズを観ていたら、NYらしいアルバムが聴きたくなってきました。

そこでセレクトしたのがNY出身のラッパーNasのデビュー・アルバム『Illmatic』(1994年)です。

Nas(本名:Nasir Ben Olu Dara Jones)は1973年N.Y.生まれのラッパー。父親はジャズ・ミュージシャンのOlu Daraです。

1991年に本ブログでも紹介したMain Source「Live at the Bar-Be-Que」に参加し、注目を浴びます。そして、1992年にシングル「HalfeTime」でデビューすると、1994年にHip-Hop史に残る金字塔的デビュー・アルバム『Illmatic』でシーンに大きなインパクトを与えました。

その後は現在に至るまで東海岸を代表する大物ラッパーとしてシーンを牽引しています。Jay-Zとの激しいバトルなんていうのもありました。ちなみに奥方は本ブログで紹介したR&BシンガーKelisです。

約2週間前に『Hip-Hop黄金期〜90年代前半オススメHip-Hopアルバム』という記事で本作を取り上げるのを忘れていましたが、客観的に考えれば90年代Hip-Hopアルバムのベスト10に選ばれて当然の作品だと思います。

ただし僕の場合、このアルバムがリリースされた頃は既に真面目なサラリーマンだったので、B-BOY的な印象があった本作に少し抵抗感があったのは確かですね。

その意味では、リアルタイムで聴いたもの、それほどのめり込んで聴いたわけではありません。ストリートをリアルに描いたリリックに共感できればもっと入れ込んだのかもしれませんが、健全なサラリーマンにはちょっと厳しかったですな(笑)

G-Funk全盛で「西高東低」の図式だった当時のHip-Hopシーンにおいて、東海岸からの切り札として登場したのがNasのこのデビュー・アルバムだったわけですが、そこに集結したLarge ProfessorDJ PremierPete RockQ-Tip、L.E.S.といったプロデューサー陣が凄すぎでしたね。さらにMC Serch(3rd Bass)がエグゼクティブ・プロデューサーとして名を連ねています。

特にLarge Professor(Main Source)DJ Premier(Gang Starr)Pete Rock(Pete Rock & C.L. Smooth)Q-Tip(A Tribe Called Quest)といったメンツは、前述の僕の90年代前半オススメHip-Hopアルバムとリンクしており、その意味で興奮を抑えきれませんでした。

サッカーで言えば、ドログバ(チェルシー)、ロナウド(マンチェスターU)、カカ(ミラン)、メッシ(バルセロナ)が同じチームで戦うようなワクワク感のある最強メンツですね。

全10曲という曲数もいいですね。1曲1曲が非常に濃密で充実している気がします。

「Halftime」「It Ain't Hard to Tell」「The World Is Yours」「Life's a Bitch」「One Love」というシングルになったクラシック5曲以外も捨て曲ナシです。個人的にはLarge Professor絡みの曲が特にお気に入りですね。

Nasのアルバムは数枚持っている程度で、それほど大好きという訳ではありません。それでもこのデビュー・アルバム『Illmatic』は、多少なりともHip-Hopに興味がある人ならば必ず聴くべきマスト・アイテムだと思います。

全曲紹介しときヤス。

「Genesis」
名盤のプロローグ的な1曲。地下鉄の音に続き、Nasが注目されるきっかけとなったMain Source「Live at the Bar-Be-Que」のサンプリングと共に、Hip-Hopカルチャーを世界に広めた映画『Wild Style』の会話の一部が流れ、続いて同映画サウンドトラックに収録されているDJ Grand Wizard Theodore「Subway Theme」ネタのトラックと共に、Nasのラップが始まるという出来過ぎのオープニングです。AZ参加。

「N.Y. State of Mind」
DJ Premierプロデュース1曲目。N.Y.の若者の気持ちを代弁するNasらしいリリックが聴ける1曲かもしれませんね。Joe Chambers「Mind Rain」ネタのピアノ・ループがダークでいい感じです。Donald Byrd「Flight Time」ネタ。

「Life's a Bitch」
クラシック1曲目(L.E.S. プロデュース)。Olu Daraのコルネットがフィーチャーされた親子共演曲です。ゲスト参加のAZの♪Life's a bitch and then you die♪that's why we get high♪Cause you never know when you're gonna go♪のコーラスが印象に残ります。大好きなThe Gap Band「Yearning for Your Love」がサンプリングされているトラックもグッドですね。

「The World Is Yours」
Pete Rockプロデュースのクラシック2曲目。Nasのメッセージをしっかり伝えたいという思いと、Pete Rockが創るAhmad Jamal「I Love Music」ネタの落ち着きのあるトラックが実にマッチしていますね。いつ聴いても名曲ですな。T La Rock「It's Yours」ネタ。

「Halftime」
クラシック3曲目はNasのデビュー・シングル(Large Professorプロデュース)。「Dead End」(日本版『Hair』より)、Average White Band「School Boy Crush」、Gary Byrd「Soul Travelin'」ネタを使ったLarge教授の硬質なトラックがカッチョ良すぎです。Main Source「Live at the Bar-Be-Que」がお好きな方は気に入ると思います。

「Memory Lane (Sittin' in da Park) 」
DJ Premierプロデュース2曲目はシングルになった5曲に迫る人気を誇る1曲です。僕もPrimoプロデュースの3曲の中ではコレが一番好きですね。ノスタルジック感のあるトラックも良いし、擦りもグッドです。Reuben Wilson「We're in Love」、Lee Dorsey「Get Out of My Life, Woman」、Biz Markie「Pickin' Boogers」ネタ。

「One Love」
クラシック4曲目はQ-Tipプロデュース。Clyde McPhatter「Mixed Up Cup」のドラムブレイクとThe Heath Brothers「Smilin' Billy Suite Pt. II」の上モノのバランスがいい感じです。そう言えば、「Mixed Up Cup」はATCQ「Lyrics To Go」でも使われていましたね。

「One Time 4 Your Mind」
Large Professorプロデュース2曲目。Gary Burton「Walter L」ネタ。

「Represent」
Primoプロデュース3曲目。 Lee Erwin「The Thief of Baghdad」ネタのループによるシンプルなトラックが実にPrimoらしいですね。

「It Ain't Hard to Tell」
クラシック5曲目は僕の一番のお気に入り曲。Large Professorプロデュースです。Michael Jackson「Human Nature」、Kool & the Gang「N.T.」等をサンプリングしたトラックがサイコーですね。同じ「Human Nature」ネタということで、SWV「Right Here(Human Nature Duet)」と一緒に聴くのも楽しいのでは?

本当はリリックの中身に触れるべきなのかもしれませんが、東海岸オールスター・プロデューサー陣の創りだすトラックだけでも十分お腹一杯になる作品だと思います。
posted by ez at 04:24| Comment(4) | TrackBack(1) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年05月18日

Sergio Mendes & The New Brasil '77『Sergio Mendes & the New Brasil '77』

Stevie Wonderも参加したファンキー&メロウな1枚☆Sergio Mendes & The New Brasil '77『Sergio Mendes & the New Brasil '77』
Sergio Mendes & the New Brasil '77
発表年:1977年
ez的ジャンル:ファンキー&メロウ系ブラジリアン・ポップ
気分は... :70年代セルメンが面白い...

Sergio Mendesの3回目の登場です。

これまではBrasil '66時代の作品、『Herb Alpert Presents Sergio Mendes & Brasil'66』(1966年)、『Look Around』(1968年)を紹介してきましたが、今回はThe New Brasil '77時代の作品『Sergio Mendes & the New Brasil '77』(1977年)です。

今年に入ってwill.i.amとのコラボ第2弾アルバム『Encanto』を発表し、67歳になった現在も健在ぶりを見せてくれたSergio Mendes

will.i.amとのコラボ第1弾『Timeless』(2006年)はかなり気に入りました。しかし、あの作品はSergio Mendesのアルバムというよりも、Sergio Mendesというマテリアルを使ったwill.i.amのHip-Hop/R&Bアルバムだと認識しています。

それに続く『Encanto』でしたが、『Timeless』に比べるとSergio Mendesが主役に収まった仕上がりですね。

でも、悪くはないけど何か物足りないって感じです。
『Timeless』のような徹底ぶりがない分、中途半端な印象を受けましたね。なので、CDショップで全曲試聴したものの、購入はパスしてしまいました。

僕の場合、国内盤にドリカムの吉田美和が参加していると聞いた時点で、アルバムに対する負のイメージを抱いてしまったのですが(笑)

個人的には現在は70年代のSergio Mendes作品が面白いですね。
少し前まで我が家のセルメン・コレクションに60年代、80年代の作品はあったのですが、70年代の作品は全くありませんでした。そこでちょこちょこと70年代作品をコレクションに加えている最中です。

『Love Music』(1973年)、『Vintage 74』(1974年)、『Sergio Mendes』(1975年)、『Homecooking』(1976年)、『Sergio Mendes & the New Brasil '77』(1977年)、『Brasil '88』(1978年)あたりはぜひ揃えたいですね。

今日はその中から購入済みの作品『Sergio Mendes & the New Brasil '77』(1977年)を紹介します。

Brasil '77からOscar Castro Neves以外のメンバーを一新したNew Brasil '77による作品です。女性ヴォーカルがMarietta Waters、Carol Rogers、Cruz Bacaの3人体制となっています。ちなみにCruz BacaはMichael Sembelloと結婚し、Mrs.Sembelloとなりました。

New Brasil '77のメンバー以外にも、この時期関わりの深かったMichael Sembello(g)をはじめ、Stevie Wonder(key)、Dave Grusin(syn)、Ian Underwood(syn)、Don Freeman(p)、Anthony Jackson(b)、Nathan Watts(b)、Steve Gadd(ds)といった有名ミュージシャンがサポートしています。

何と言ってもStevie Wonderの参加が目立ちますね。
楽曲でも2曲のStevie作品が取り上げられています。

前回の70年代カテゴリーで紹介したRamsey Lewis『Love Notes』にもStevie Wonderが参加していました。共に1977年の作品であるところが興味深いですね。大作『Songs in the Key of Life』(1976年)をリリースした翌年であり、異なるジャンルのミュージシャンと共演しながらStevieは次なる方向を模索していたのかもしれませんね。

全体としては前作『Homecooking』(1976年)から続く、ファンキー路線のAOR/フュージョンという感じですね。セルメン作品ならではのメロウネスも充分に堪能できます。

全曲紹介しときヤス。

「Love Me Tomorrow」
オープニングはBoz Scaggsのカヴァー(オリジナルは『Silk Degrees』収録、David Paich作品)。ファンキー・テイストのミディアム・グルーヴに仕上がっています。

「Love City」
Stevie Wonder作品の1曲目。僕の一番のお気に入り曲です。僕のセルメン作品に対する期待を適えてくれる、ライトなメロウ・グルーヴです。華やかな女性ヴォーカル陣が良いですね。

「Mozambique」
Sergio Mendes/Michael Sembello/Nathan Watts等の共作。本作のファンキー路線を象徴するカッチョ良いインストです。レア・グルーヴがお好きな方にオススメです。

「If You Leave Me Now」
Chicagoの全米ポップ・チャートNo.1ヒットのカヴァー(Peter Cetera作品)。セルメン作品らしいメロウ・チューンに仕上がっています。オリジナルを聴き慣れている方には、なかなか新鮮に聴こえると思います。

「Penninsula」
Sergio Mendes/Oscar Castro Neve作品。地味ながらもなかなか気の利いたスパニッシュ・テイストのインスト。

「Why」
Michael Sembello/Don Freeman作品。明るく楽しげなダンス・チューンです。

「The Real Thing」
Stevie Wonder作品の2曲目は本作のハイライト。クラブ・クラシックとしてお馴染みですね。フリーソウルのコンピやDJ Spinna & Bobbito『Wonder Wrote It』にも収録されています。大人のアーバン・メロウといった仕上がりのライト・グルーヴです。Meta Roos & Nippe Sylwens Bandのカヴァーとセットで聴くのが王道でしょうか。

「P-Ka-Boo」
楽しさが伝わってくるブラジリアン・グルーヴ。お茶目な女性ヴォーカルがいい感じです。

「Life」
最後はセルメンらしいボッサなライト・グルーヴです。

ジャケでメンバー全員がサッカー・ブラジル代表のユニフォームを着ているのは、この年にサッカーの神様ペレのドキュメンタリー映画『Pele』のサントラをSergio Mendesが手掛けた影響です。ちなみに裏ジャケにはペレ本人がドクターの格好をして、メンバーと一緒に写っています。
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2008年05月17日

Daft Punk『Discovery』

松本零士とのコラボも話題となった大ヒット作☆Daft Punk『Discovery』
Discovery
発表年:2001年
ez的ジャンル:フィルターディスコ系ハウス
気分は... :ベタだけど大好き!

今日は久々にハウス・アルバムが聴きたい気分!
ということで、Daft Punk『Discovery』(2001年)をセレクト。

Daft Punkは、共にフランス人であるThomas Bangalter(1975年生まれ)とGuy-Manuel de Homem-Christo(1974年生まれ)の二人によるハウス・ユニット。

1994年にシングル「New Wave」でデビュー。翌年にリリースした2ndシングル「Da Funk」のヒットで注目されるようになります。1997年にリリースした1stアルバム『Homework』で全世界的にブレイクし、人気を不動のものにします。

2001年には2ndアルバム『Discovery』(2001年)をリリース。日本人漫画家、松本零士とのコラボが話題となり、シングル「One More Time」の大ヒットと共に前作以上の商業的成功を収めています。さらに2005年には3rdアルバム『Human After All』をリリースしています。ライブやPVにおけるロボット(サイボーグ)のコスチュームも印象的です。

僕もこの系統の作品を頻繁に聴くわけではありませんが、『Homework』『Discovery』の2枚はよく聴きました。

普段ハウスを聴かない人も聴きやすいキャッチーさが魅力のユニットですね。

特に今日紹介する『Discovery』は、松本零士とのコラボによってアニメ・ファンからも高い支持も得ましたしたね。逆に熱心なハウス・ファンからは初心者向け、入門編と敬遠されがちなのかもしれませんが。

松本零士の大ファンだったメンバー二人の熱望したことによって実現したコラボによって、「One More Time」「Aerodynamic」 「Digital Love」「Harder, Better, Faster, Stronger」の4本のPVが制作されました。

ある惑星の人気ロック・バンドThe Crescendollsの4人のメンバー(Octave、Baryl、Arpegius、Stella)を主人公にしたストーリー仕立てのPVは、全編『Discovery』の楽曲で構成された67分のアニメ『Interstella 5555』へと発展し、2003年に公開されています。

良い意味でも、悪い意味でもPVの印象にかなり左右されるアルバムですね。
さらに売れすぎたことも手伝って、必ずしも正当な評価を受けていない作品のようにも思えます。

その意味では、昨年Kanye Westが本作収録の「Harder, Better, Faster, Stronger」をサンプリングしたシングル「Stronger」をリリースしたことは本作を聴き直す良い機会になりましたよね。

Kanye WestがDaft Punkを聴いていたなんて、少し意外な気もしました。
Daft Punkが松本零士とコラボしたように、Kanyeは村上隆とコラボしたというあたりも興味深ったですね。

個人的にはPV抜きにしても楽しめるフィルターディスコ・アルバムだと思います。その方面はあまり明るくありませんが、結構フィルターディスコ系の作品が好きだったりします。

以前にElectric Light Orchestra(E.L.O)の同名アルバム『Discovery』の記事でも書きましたが、“Disco-very”なディスコ・サウンドを楽しみましょう!

オススメ曲を紹介しときやす。

「One More Time」
アルバムからの先行シングル。本国フランスでシングル・チャート第1位、UKシングル・チャートでも第2位の大ヒットとなりました。日本でもソニーVAIOのCMソングにもなっていたのでお馴染みですね。

この問答無用のキャッチーさがたまりませんね。♪One more time〜♪Celebrate and dance are free〜♪Music's got me feeling so free〜♪というRomanthonyのヴォーカルはみんな思わずエフェクト付きで口ずさんでしまいますよね(笑)

The Crescendollsの演奏に人々が熱狂するPVも、フューチャー・ディスコなサウンドと実にマッチしていました。Eddie Johns「More Spell On You」ネタ。

「Aerodynamic」
PVではThe Crescendollsのメンバーがコマンド部隊に拉致されてしまうシーンとリンクしていましたね。Sister Sledge「IL Macquillage Lady」ネタ。

「Digital Love」
個人的には一番好きな曲です。George Duke「I Love You More」そのまんまですが、そんな事はどうでもいいです(笑)70年代ディスコ・サウンドに通じるわかりやすさがいいですね。

「Harder, Better, Faster, Stronger」
前述のようにKanye West「Stronger」の元ネタ。ヴォコーダー大好きの僕としてはヴォコりまくりで嬉しい限りです。「仕事は終わらない」という邦題も印象です。ホント、仕事が終わらない時に聴くとグッときます(笑)Edwin Birdsong 「Cola Bottle Baby」ネタ。

「One More Time」から「Harder, Better, Faster, Stronger」までの4曲が本作のハイライトですね。かなり強烈な4連発だと思います。

「Crescendolls」
大音量で聴くと盛り上がりそうな曲ですね。Little Anthony & The Imperials「Can You Imagine」ネタ。

「Superheroes」
昔懐かしいユーロ・ビートを思い出します。基本的にこの手の音は嫌いなのですが、1曲だけならばいいかな(笑)Barry Manilow「Who's Been Sleepin In My Bed」ネタ。

「High Life」
フィルターディスコらしい1曲ですね。ハウス好きの人であれば、「One More Time」なんかよりもこの曲の方が気に入るのかもしれませんね。僕も大好きな1曲です。

「Short Circuit」
80年代エレクトリック・ファンクっぽいですね。そういう意味では結構好きです。

「Face To Face」
Todd Edwardsのヴォーカルをフィーチャー。この曲はフツーにヴォーカルもののダンス・チューン仕上がっています。E.L.O「Evil Woman」ネタ。

「Too Long」
タイトル通り10分を超える長尺曲。Romanthonyのヴォーカルをフィーチャー。

PVは観ていますが、『Interstella 5555』は未体験です。機会があれば観てみたいですね。

インターステラ5555-The 5tory of the 5ecret 5tar 5ystem-
インターステラ5555-The 5tory of the 5ecret 5tar 5ystem-
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2008年05月16日

Dynasty『The Second Adventure』

ダンス・クラシック「Here I Am」収録の3rdアルバム☆Dynasty『The Second Adventure』
The Second Adventure
発表年:1981年
ez的ジャンル:ソーラー系ファンク
気分は... :セカンドだけどサードです(笑)

80年代R&B/Funkを代表するレーベルSolar

Shalamar、Lakeside、Midnight Star、Whispers等のアーティストがSolarから次々と素晴らしい作品をリリースしていました。

そんなSolarの隠し球的グループDynastyの2回目の登場です。

前回は2ndアルバム『Adventures In The Land Of Music』(1980年)を紹介しましたが、今回は3rdアルバム『The Second Adventure』(1981年)です。

前述のアーティストに比べると、商業的な成功には乏しかったグループですが、ソーラーらしいダンス・サウンドを堪能できるグループとして90年代以降再評価が高まったグループですよね。

その大きな要因は、Shalamar、Whispers等も手掛けたソーラーの看板プロデューサーLeon Sylvers IIIの手腕が堪能できるためだと思います。当初はプロデューサーの立場でグループに関わっていましたが、途中からグループの正式メンバーになっています。

そんなDynastyの代表曲と言えば、「Adventures In The Land Of Music」「Here I Am」の2曲ですね。

「Adventures In The Land Of Music」Camp Lo「Luchini AKA This Is It」等に代表される定番サンプリング・ネタとしても知られているメロウ・チューンですね(アルバム『Adventures In The Land Of Music』)。

「Here I Am」は、アゲアゲ・モードのダンス・クラシックですね。僕がDynastyを知ったのもこの曲がきっかけでした。

その「Here I Am」収録の3rdアルバムが今日紹介する『Second Adventure』です。タイトルからして2ndアルバムのようですが、3rdアルバムです(笑)

本作におけるメンバーは、Linda Carriere(vo)、William Shelby(vo、key)、Kevin Spencer(vo、key)、Nidra Beard Sylvers(vo)、Leon Sylvers III(b、per)の5人です。

ということで、Leon Sylvers IIIが正式メンバーになっていますし、Nidra Beardが"Nidra Beard Sylvers"となっていることから、二人はこの時点で既に結婚していたようです。

Midnight Starのメンバーもサポートで参加しています。

全曲紹介しときやす。

「Here I Am」
アルバムからの1stシングル。フリーソウル・クラシックとしてもお馴染みのダンス・クラシック。これぞソーラー・サウンドって!感じがしますね。僕も一番のお気に入りですね。大勢で大音量で踊りまくりながら聴きたくなる1曲です。Shalamarあたりと一緒に聴くと大盛り上がりすること間違いナシですな。

「Pain Got a Hold on Me」
演奏はカッチョ良いんですけど、曲がイマイチかも?このB級感もまたソーラーらしい(笑)

「Man in Love」
哀愁スロウ。個人的には女性ヴォーカル2人が目立っている曲が好きなので、この曲はパスします(笑)

「Give Your Love to Me」
この曲はいいですな。思わず腰が動き出すミッド・グルーヴに仕上がっています。

「You're My Angel」
スロウ・チューンではこの曲がいいですね。胸キュン度はなかなか高いのでは?

「Love in the Fast Lane」
アルバムからの2ndシングル。「Here I Am」に次ぐハイライト曲ですね。この曲もソーラーらしい明るくキラキラしたダンス・チューンに仕上がっています。

「Revenge」
B級エレクトリック・ファンク。このB級感が魅力ですね。

「Give It Up for Love」
ヴォーカル・グループとして楽しむのであれば、メロウ・テイストのこの曲が最適かもしれませんね。ブリブリのベースラインも印象的です。

「High Time (I Left You Baby) 」
イケイケのB級ダンス・チューン。どうって事ない曲なのですが、なんかいいんですよね。

「That Lovin' Feeling」
ファンク・チューンとしてはこの曲が一番腰に来るし、カッチョ良いですね。

80年代って、こういったB級感が魅力の作品が多かったと思います。僕はこのB級感に弱いんですよね(笑)未CD化や廃盤のものも多いですが、このタイプの作品はこれからもコレクションを充実させたいですね。
posted by ez at 01:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする