2008年11月28日

The Incredible Bongo Band『Bongo Rock』

Hip-Hopアンセム「Apache」収録!☆The Incredible Bongo Band『Bongo Rock』
Bongo Rock
発表年:1973年
ez的ジャンル:最強ブレイク・ビーツ系プロジェクト
気分は... :Bongo!Bongo!

今日はThe Incredible Bongo Bandの1stアルバム『Bongo Rock』(1973年)の紹介です。

Hip-Hop好きの方ならばお馴染みの最強ブレイク・ビーツ「Apache」 収録のアルバムとしてお馴染みですね。

Hip-Hopを聴く方ならば、何処かで「Apache」ネタのトラックを一度は聴いているのではないかと思います。
The Incredible Bongo Band「Apache」
http://jp.youtube.com/watch?v=s3zds7a0s28

主な曲だけでもThe Sugarhill Gang「Apache」、Grandmaster Flash「Freelance」、West Street Mob「Break Dancin' (Electric Boogie)」、Run-D.M.C.「What's It All About?」、Arthur Baker「Breaker's Revenge (Freestylers Remix)」、Kool G. Rap「Men At Work」、Kool Moe Dee「Way Way Back」、Boogie Down Productions「Who Are The Pimps?」、Leaders of the New School「My Ding a Ling」、Nas「Hip Hop Is Dead」、「Made You Look」、Missy Elliott「We Run This」 、Busta Rhymes「What The Fuck You Want!!」、DJ Shadow「Lesson 4」、Guru「Stand Up」、Goldie「Inner City Life」、The Roots「Thought@Work」、Fabolous「Breathe」、Switch「A Bit Patchy」等々挙げたら限がないかもしれませんね。

The Sugarhill Gang「Apache」
http://jp.youtube.com/watch?v=nLrDJ7FojfY

Boogie Down Productions「Who Are The Pimps?」
http://jp.youtube.com/watch?v=LsRQzK5Tf10

Missy Elliott「We Run This」
http://jp.youtube.com/watch?v=e7WEHMleuyM

DJ Shadow「Lesson 4」
http://jp.youtube.com/watch?v=vaguodxV3gU

The Roots「Thought@Work」
http://jp.youtube.com/watch?v=cBHF7XriPFI

The Incredible Bongo Bandは、音楽界のみならず映画、TVとエンターテイメント業界で幅広く活躍するプロデューサーMichael Vinerが同じくプロデューサーのPerry Botkin Jr.と共に結成したプロジェクト。メンバーにはDerek & the DominosTraffic等でお馴染みのJim Gordon(ds)、King Errisson(bongo)、Michael Omartian(key)等が参加していた模様です。

グループは『Bongo Rock』(1973年)、『The Return Of The Incredible Bongo Band』(1974年)という2枚のアルバムを残しています。

彼らが注目され始めたのはHip-Hop創成期です。「Apache」がオールド・スクールのHip-Hopアンセムとして定着し、Afrika BambaataaKool HercGrandmaster Flashといった有名DJたちがこぞって賞賛します。その後の「Apache」の人気ぶりは前述の通りです。

このように書いてくると、本作『Bongo Rock』はHip-Hopファン向けのみのアイテムのように思われてしまうかもしれませんが、そんな事はありません。

全くHip-Hopやそのサンプリング・ネタに興味のない方でも、このモンゾ&サイケ&ファンキー&グルーヴィーなサウンドはお釣りがくるくらい楽しめると思います。特に僕のようにパーカッションがパカポコ鳴り響くサウンドがお好きな方はマスト・アイテムだと思います。

また、注目が「Apache」ばかりに集まってしまいますが、それ以外の曲も捨て曲ナシで楽しめます。

テンション高くしたい場合には最適な1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Let There Be Drums」
ジャングル・モードのドラムとロッキン・モードのギターが迫ってきます。いきなりテンション高いですっ!ドン!ドン!ドン!

「Apache」
前述のHip-Hopアンセム。勿論、サンプリング・ネタ云々を抜きにしても、そのカッチョ良さにシビれまくること間違いなしの仕上がりです。パカポコ響き渡るボンゴ、キマり過ぎのオルガン、盛り上げてくれるホーン隊...全て完璧ですね。ちなみにオリジナルはThe Shadowsの1960年のヒット曲です。オリジナルを聴いても、このIncredible Bongo Bandヴァージョンは全く想像できません(笑)

「Bongolia」
この曲もパーカッション好きにには堪らないパーカッシヴなファンキー・チューン。パカポコ♪パカポコ♪思う存分ボンゴが鳴り響き続けます。以前に紹介したBig Boss ManのフロントマンNasser Bouzidaのソロ・プロジェクトThe Bongolianは、本曲に由来するのでしょうね。

「Last Bongo in Belgium」
それまでのカッチョ良すぎの3曲と比べると、かなりリラックス・モードの仕上がりです。アーシーでイナたい味わいもあって和めます。それでもボンゴはパカポコ鳴っていますが(笑)Beastie Boys「Looking Down The Barrel Of A Gun」、Massive Attack「Angel」、Leftfield「Song of Life」等のサンプリング・ネタです。

「Dueling Bongos」
パーカッション vs.ドラムの打楽器一騎打ちを楽しむ1曲。

「In-A-Gadda-Da-Vida」
Iron Butterflyの名曲カヴァー。オリジナルのダーク&へヴィーな雰囲気を残しつつ、Incredible Bongo Bandらしいパーカッシヴかつファンキーな味わいをプラスしています。Nas「Thief's Theme」のサンプリング・ネタです。

「Raunchy '73」
1957年、Bill Justis & His Orchestraによるロックン・ロール・インスト・ヒットのカヴァー。モッド&モンドな味わいを持ったファンキー・チューンに仕上がっています。

「Bongo Rock '73」
タイトル曲はオークランド出身のボンゴ奏者Preston Eppsによる1959年のヒット・カヴァー。タイトルの通り、ボンゴが暴れまくります。パーカッション好きには堪らない展開です!

オリジナル・アルバムはここまです。僕の所有するCDには『The Return Of The Incredible Bongo Band』から「Kuburi」「Sing Sing Sing」「(I Can't Get No) Satisfaction」の3曲がボーナス・トラックとして追加されています。 「Kuburi」にはJohn Lennon、Ringo Starrという元Beatlesメンバーも参加しています。「(I Can't Get No) Satisfaction」は勿論Rolling Stonesのカヴァーです。

さらには「Apache(Grandmaster Flash Remix)」「Last Bongo in Belgium(Breakers Mix)」という2曲のリミックス・ヴァージョンも収録されています。何といってもGrandmaster Flashのリミックスが嬉しいですね。
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2008年11月27日

Jamiroquai『Travelling Without Moving』

日本だけで150万枚売れた大ヒット・アルバム☆Jamiroquai『Travelling Without Moving』
Travelling Without Moving
発表年:1996年
ez的ジャンル:スーパーカー・マニア系ジャズ・ファンク
気分は... :たまには聴き直してみては?

今日はJay Kay(J.K.)率いるJamiroquaiの大ヒット3rdアルバム『Travelling Without Moving』(1996年)の紹介です。

何故だか急に『Travelling Without Moving』を聴きたくなりました...というよりPVを観たくなったという方が正確かもしれません。

Jamiroquaiの紹介は『Emergency On Planet Earth』(1993年)に続き2回目になります。

説明不要だと思いますが、日本だけで150万枚、全世界で700万枚以上を売り上げた大ヒット・アルバムです。そんな大ヒット・アルバムであるにも関わらず、USマーケットでは全米アルバム・チャート最高第24位というのが面白いですよね。

当初はアシッド・ジャズのホープとして登場したJamiroquaiですが、本作を購入した多くの方はアシッド・ジャズやレア・グルーヴ云々を意識することなく、キャッチーなダンス・ミュージックとして聴いていたのではないでしょうか。だからこそ、これだけの大ヒットを記録したのだと思います。

音楽自体もキャッチーでしたが、「Virtual Insanity」「Cosmic Girl」 といったシングルのPVも実に印象的でした。特に「Virtual Insanity」のPVはMTV Video Music Awards 4部門を制覇した名作でしたね。さらに日本では「Virtual Insanity」がソニーMDのCMに使用されたのは追い風になりました。

また、J.K.のスーパーカー・マニアぶりが披露されたアルバムでもありますよね。ジャケはフェラーリのエンブレムをアレンジしたもであり(巨額の使用料をフェラーリ社に支払ったのだとか)、タイトル曲には愛車ランボルギーニ・ディアブロのエンジン音が挿入され、シングル「Cosmic Girl」のPVではランボルギーニやフェラーリを乗り回し...といった感じでしたね。

一部ファンからはデビュー当初の資本主義、機械文明を痛烈に批判したスタンスとスーパーカーを乗り回す姿が矛盾するとブーイングを浴びたようですが、そのあたりの矛盾もJ.K.らしいのでは?そもそも人間なんて不完全なんですからね。

きっと、J.K.という人は自分の好きなもの、興味のあるものに素直なのだと思います。音楽面でも70年代からの影響が顕著ですが、それを隠すことなく堂々とやってしまうところがいいですよね。結果として、アシッド・ジャズ、レア・グルーヴのムーヴメントを通過した90年代ならではのサウンドに仕上がっていると思います。

大ヒット・アルバムって、"今更ねぇ..."といった感じで何年か経つと敬遠されがちですが、発売から10年経ってもJ.K.の軽やかさにはグッとくるはずですよ。

たまには聴き直してみるのも良いのでは?

全曲紹介しときやす。

「Virtual Insanity」
もはや説明不要のアルバムからの1stシングル。全英シングル・チャート第3位のヒットとなりました。前述のようにPVやCMの影響もあり、チャート・アクション以上のインパクトを与えてくれた曲ですね。まさにJamiroquaiサウンドの頂点といった感じでしたね。動く床の上でJ.K.が軽やかに動き回るPVのように、屈託のない軽快なグルーヴを聴かせてくれます。
http://jp.youtube.com/watch?v=gJmX1z1NY2c

「Cosmic Girl」
「Virtual Insanity」に続く2ndシングルとして全英シングル・チャート第6位のヒットとなりました。この曲も前述のようにランボルギーニやフェラーリを乗り回しているPVが印象的でした。曲自体を70年代ディスコを90年代UKジャズ・ファンクのテイストで再現したといった仕上がりです。楽曲もPVもJ.K.らしい軽さがあって大好き!
http://jp.youtube.com/watch?v=CyJvgnP9-vA&feature=related

「Use the Force」
サンバ・フレイヴァーが心地好いジャズ・ファンク・チューン。

「Everyday」
哀愁メロウのスロウ・チューン。70年代テイストのメロウネスがグッド!

「Alright」
3rdシングルとして全英シングル・チャート第6位のヒットとなりました。この曲も70年代ディスコ/ファンクを90年代仕様で聴かせてくれます。70年代モードのシンセの響きが実に印象的です。
http://jp.youtube.com/watch?v=rND8EqzxcA4

「High Times」
この曲もシングルとしてて全英シングル・チャート第20位となりました。70年代のHerbie Hancockばりのジャズ・ファンクとEW&F風のダンス・サウンドとロック色の強いギター・サウンドをうまく混ぜ合わせた感じですね。
http://jp.youtube.com/watch?v=20Ok2VPS4No

「Drifting Along」
軽やかなレゲエ・チューン。J.K.のヴォーカルもどことなくBob Marley風です(笑)

「Didjerama」
「Didjital Vibrations」
オーストラリア大陸の先住民アボリジニの木管楽器ディジュリドゥ(Didgeridoo)をフィーチャーしたインスト2曲。無理やり意味合いを見出すことはせずに、軽い余興として聴けば良いのでは?

「Travelling Without Moving」
UKジャズ・ファンク・グループとしてのJamiroquaiのカッチョ良さを最も堪能できるのはタイトル曲なのでは?この疾走感がたまりません。特にStuart Zenderのベースがサイコーです。

「You Are My Love」
切れ味鋭いUKジャズ・ファンクらしい1曲。ソウル/ファンク/フュージョンの美味しいとこ取りみたいところがグッド!

「Spend a Lifetime」
ラストはピアノ&ストリングスでしっとりと聴かせるバラードで締めくくります。アルバムの余韻に浸ることができます。

国内盤にはボーナス・トラック「Do You Know Where You Are Comming From」が収録されています。ジャングルの雄M-Beatをフィーチャーした興味深い仕上がりです。さらにシークレット・トラックとして「Function」という曲が収録されています。
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2008年11月26日

Alexander O'Neal『Alexander O'Neal』

80年代らしい大人のブラコン・アルバム☆Alexander O'Neal『Alexander O'Neal』♪
Alexander O'Neal
発表年:1985年
ez的ジャンル:Jam & Lewis系ブラコン
気分は... :リフレッシュしたので...

大人のブラコン・シンガーAlexander O'Nealの2回目の登場です。

2ndアルバム『Hearsay』(1987年)に続き紹介するのは、デビュー・アルバム『Alexander O'Neal』(1985年)です。

1953年ミシシッピ生まれのAlexander O'Nealは、The Timeの前身グループFlyte Tymeのヴォーカリストとして、Jimmy Jam(key)、Monte Moir(key)、Terry Lewis(b)、Jellybean Johnson(ds)等と共に活動していました。しかし、Alexを除くメンバーがPrince殿下に引き抜かれ、前述の4人にMorris Day(vo)、Jesse Johnson(g)を加えた6人が"The Time"としてデビューすることになります。

その後のAlexは不遇の数年間を過ごしますが、1984年にTabu Recordsと契約したことで風向きが変わってきます。The Timeを脱退し、プロデュースチームとして歩みはじめた旧友Jimmy Jam & Terry LewisがプロデュースしたThe S.O.S. Band「Finest」Cherrelleとのデュエット「Saturday Love」でフィーチャーされ、注目を集めるようになっていました。

そんな時期と前後して制作されたのが今日紹介する1stアルバム『Alexander O'Neal』です。エグゼクティブ・プロデューサーをJam & Lewisの二人が務め、そのJam & Lewisが4曲、Monte Moirが3曲プロデュースを務めています。さらにはJellybean Johnsonもレコーディングに参加し、Flyte Tyme同窓会といった様相ですね。

僕の場合、どうしてもAlex本人以上にJam & Lewisへの関心が高くなってしまいます。そのように聴くと、2nd『Hearsay』のようなJam & Lewisモード全開とまでは行っていない感じですね。でも、その手探り感がなかなか楽しいです。

全体として80年代らしい大人のブラコン・アルバムになっていると思います。

80年代ならではのゴージャス感(?)のジャケも大好き!

全曲紹介しときやす。

「A Broken Heart Can Mend」
大人のアーバン・メロウといった雰囲気のロマンティックなスロウ。この淡々とした感じがJam & Lewisらしくて好きです!シングル・カットもされました。

「If You Were Here Tonight」
シングルとして全米R&Bチャート第17位となりました。哀愁モードのメロウ・チューンに仕上がっています。80年代ブラコンの雰囲気十分です。Alexのヴォーカルもセクシーでグッド!

「Do You Wanna Like I Do」
怒涛のスロウ三連発。男の哀愁感が漂うスロウ・チューン。寂しげなAlexのヴォーカルが印象的です。

「Look at Us Now」
ポップなロマンティック・チューン。サックスがロマンティック・ムードを高めてくれます。

「Medley: Innocent/Alex 900/Innocent II」
約10分半のミネアポリス・ファンク・メドレー。「Innocent」はシングルとして全米R&Bチャート11位のヒットとなっています。コーラスではCherrelleの声も聴くことができます。今聴くとチープ感は否めないですが、逆にそれが80年代らしくて楽しめるのでは?

「What's Missing」
Alexのアダルティな魅力を堪能できるミッド・ダンサー。密かに人気の1曲なのでは?Jam & Lewis好きの方ならば大満足の1曲だと思います。

「You Were Meant to Be My Lady (Not My Girl) 」
軽快なメロウ・グルーヴ。以前はあまり気にならなかった曲だったのですが、今回聴き直してみて結構気に入りました。

Alexを聴いていると、その流れでどうしてもCherrelleが聴きたくなりますね。以前に『High Priority』(1985年)は紹介しましたが、そのうち『Fragile』(1984年)、『Affair』(1988年)あたりも取り上げたいと思います。
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2008年11月24日

Jazzanova『Of All The Things』

世界のクラブ・シーンを牽引するユニット!待望の2nd☆Jazzanova『Of All The Things』
Of All the Things
発表年:2008年
ez的ジャンル:Sonar Kollektiv系Nu Jazz
気分は... :少しだけのんびり...

クラブ・ミュージックやNu Jazzがお好きな方にはお馴染みのユニットJazzanovaの新作『Of All The Things』です。

Jazzanovaは、1995年頃ドイツのベルリンで結成されたプロデューサー/DJユニット。メンバーは、Axel Reinemer、Jurgen Knoblauch、Claas Brieler、Stefan Leisering、Alexander Barck、Roskow Kretschmannの6名。Axel ReinemerとStefan Leiseringの2人はExtended Spiritとしての活動でも知られていますね。

Jazzanova自身の活動に加え、他アーティストのプロデュース/リミックス、自らのレーベルSonar Kollektivの運営、様々なコンピ・アルバムの編纂などクラブ・シーンでの存在感は増すばかりです。

本作『Of All The Things』 は、2002年にリリースした1stアルバム 『In Between』 に続く2ndアルバムとなります。

エレクトリック・ソウル的な色合いが強かった『In Between』と比較すると、本作『Of All The Things』ではアコースティックなサウンドを前面に打ち出し、大きな変貌を遂げています。また、60年代、70年代ソウルへのオマージュを感じる作品も目立ちます。

本作がリリースされる前のクッションとして、彼らが手掛けたサントラ『Belle et Fou』(2007年)があったので、今回の変化はそれほど驚くものではないのかもしれませんね。

全曲ヴォーカル入りであり、Phonte(Little Brother)、Paul Randolph、Ben Westbeech、Thief、Jose James、Leon Ware、Dwele、Joe Dukie(Fat Freddy's Drop)、Bembe Segueといった多彩なヴォーカリスト/ラッパーがフィーチャーされています。

Nu Jazzの現在が凝縮されている1枚なのでは?

全曲紹介しときやす。

「Look What You're Doin' to Me」
Phonteをフィーチャー。PhonteはLittle BrotherのMCであり、NicolayとのコラボThe Foreign Exchangeでもお馴染みですね。軽くラテン・フレイヴァーの効いた歯切れの良いミッド・グルーヴに仕上がっています。

「Let Me Show Ya」
アルバムからの先行シングルはPaul Randolphをフィーチャー。70年代ソウルへのオマージュといった仕上がりですね。セクシーなPaul RandolphのヴォーカルはモロにMarvin Gayeモードです。勿論、大のお気に入り曲です。Paul Randolphは、Carl CraigのInnerzone Orchestra等と共演したり、MoodymannのMahogani Musicからアルバムをリリースしているデトロイトのシンガー/ギタリスト/ベーシスト。
http://jp.youtube.com/watch?v=qDNdFugsw1o&feature=related

「I Can See」
Ben Westbeechをフィーチャー。Ben WestbeechはGilles Peterson主宰のBrownswood Recordsに所属するシンガーです。60年代ソウル風の仕上がりがグッド!
http://jp.youtube.com/watch?v=JXDdXFeo7ck&feature=related

「Lie」
Thiefをフィーチャー。Thiefはドイツ人シンガーソングライターSasha Gottschalkを中心としたプロジェクトであり、JazzannovaのExtended Spiritチームがプロデュースを手掛けています。1stアルバム『Sunchild』はその方面では話題になりましたね。本曲はストリングスを効果的に使ったエレガントなポップ・チューンに仕上がっています。

「Little Bird」
Jose Jamesをフィーチャー。Nicola Conte『Rituals』の記事でも紹介したようにGilles Peterson主宰のBrownswood Recordsに所属し、あのGilles Petersonに"15年に 一人の逸材"と言わしめた現在大注目のシンガーです。ここでは哀愁モードのバラッドを聴かせてくれます。激シブですな!

「Rockin' You Eternally」
Leon Wareの名曲カヴァーであり、 Leon Ware本人とデトロイトのD'Angeloと呼ばれるシンガーDweleをフィーチャー。

Leon Ware自身のヴァージョンはアルバム『Rockin' You Eternally』(1981年)に収録されています。また、本曲の共作者であるMarcos Valleのヴァージョンは「Velhos Surfistas Querendo Voar」として本ブログでも紹介した『Vontade De Rever Voce』(1981年)に収録されています。

本ヴァージョンはオリジナルに近い雰囲気のカヴァーですが、Jazzanovaならではのエスプリも十分感じ取ることができます。

「So Far from Home」
再びPhonteをフィーチャー。先の「Look What You're Doin' to Me」はラップを封印してヴォーカリストに徹していましたが、ここでは前述の先行シングル「Let Me Show Ya」をサンプリングしたトラックをバックにスムーズなフロウを聴かせてくれます。同じアルバムの収録曲をサンプリング・ネタにしてしまうあたりが面白いですね。

「What Do You Want?」
Joe Dukieをフィーチャー。Joe Dukieはニュージーランドの人気レゲエ・バンドFat Freddy's Dropのメンバーです。なので、思い切りレゲエ/ダブ・モードの仕上がりになると思いきや、実に落ち着いたソウル・チューンに仕上がっています。

「Lucky Girl」
Paul Randolphをフィーチャー。ブラジリアン・フレイヴァーの軽快なメロウ・グルーヴに仕上がっています。このパターンを期待していた人も多いのでは?

「Gafiera」
Pedro Martins & Azymuthをフィーチャー。Azymuthはブラジルを代表するジャズ・ファンク/クロスオーヴァー・グループですね。本ブログではベーシストAlex Malheirosの娘Sabrina Malheirosの作品を今夏紹介しましたね。当然ながらブラジリアン・クロスオーヴァーに仕上がっています。冬に突入という時期ですが夏に逆戻りしそうですな。

「Morning Scapes」
Bembe Segueをフィーチャー。Bembe Segueはロンドンのクラブ・ミュージック・シーンではお馴染みの女性ヴォーカリスト。以前にMark De Clive-Lowe『Journey 2 The Light』でも紹介しました。Bembe Segueの個性的なヴォーカルを生かしたミステリアスな仕上がりがいいですね。

「Dial a Cliche?」
Paul Randolphをフィーチャー。哀愁モードのエレピの響きが心地好いソウル・チューンです。サウンドは70年代風、ヴォーカル・スタイルは現代モードといった感じがいいですね。

国内盤にはボーナス・トラックとして「Let Me Show Ya」のリミックスが収録されています。

ご興味のある方は彼らのレーベルSonar Kollektivの作品やコンピ作品もお試し下さい。いくつか挙げておきますね。

Thief『Sunchild』
前述のThiefの1stアルバム
Sunchild
Sunchild

『The Kings of Jazz』
Gilles PetersonとJazzanovaの編纂による新旧ジャズのコンピ
The Kings of Jazz
The Kings of Jazz

『10 Years, Who Cares?: Mixed by Jazzanova』
Sonar Kollektiv設立10周年を記念してリリースされたレーベルのベスト盤
Sonar Kollektiv: 10 Years, Who Cares?: Mixed by Jazzanova
Sonar Kollektiv: 10 Years, Who Cares?: Mixed by Jazzanova
posted by ez at 11:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月23日

Janis Ian『Between The Lines』

大ヒット「At Seventeen」を含む代表作☆Janis Ian『Between The Lines』
ビトウィーン・ザ・ラインズ~愛の回想録(K2HD/紙ジャケット仕様)
発表年:1975年
ez的ジャンル:早熟系女性シンガーソングライター
気分は... :じんわり温まる...

相変わらず週末は忙しく、更新時間が遅れ気味です...

今日は日本で大人気だった女性シンガーソングライターJanis Ianの代表作『Between The Lines』(1975年)です。

Janis Ianは1951年ニュージャージー生まれ。1966年、15歳の時にシングル「Society's Child」でデビュー。全米シングル・チャート第14位となり注目を浴びます。1967年にはデビュー・アルバム『Janis Ian(邦題:愛の翳り)』をリリース。グラミー賞にもノミネートされます。

その後、17歳でカメラマンと恋に落ち、結婚しますが程なく離婚してしまいます。そんな彼女の経験をモチーフに作られたのが名曲「At Seventeen(邦題:17歳の頃)」です。この曲は全米シングル・チャート第3位となり、この大ヒット曲を含むアルバム『Between The Lines(邦題:愛の回想録)』(1975年)も全米アルバム・チャート第1位に輝きました。さらにはグラミーで2部門受賞とJanisは絶頂期を迎えます。

特に日本では人気が高く、続くアルバム『Aftertones(邦題:愛の余韻)』(1976年)からのシングル「Love Is Blind」や、山田太一脚本のTVドラマ『岸辺のアルバム』の主題歌にもなった「Will You Dance?」(アルバム『Miracle Row』収録)が大ヒットしました。また、1980年の角川映画『復活の日』の主題歌「You Are Love」も歌っていました。

「Love Is Blind」
http://jp.youtube.com/watch?v=cJyVrUPaQJs&feature=related

『岸辺のアルバム』オープニング「Will You Dance?」
http://jp.youtube.com/watch?v=F9WW1cp_vEo&feature=related

「You Are Love」
http://jp.youtube.com/watch?v=pVBiONykZxs&feature=related

ちなみに「Love Is Blind」は椎名林檎が、「Will You Dance?」はアンジェラ・アキがカヴァーしています。若いリスナーの方はこちらでお聴きになっているかもしれませんね。

椎名林檎「Love Is Blind」
http://jp.youtube.com/watch?v=_qO_ayMUcZE&feature=related

アンジェラ・アキ「Will You Dance?」
http://jp.youtube.com/watch?v=RMJwQgFQJA4

僕の場合、前述のような絶頂期のJanis Ianをリアルタイムではあまり覚えていません。「At Seventeen」や「Will You Dance?」のメロディはおぼろげに記憶していた程度です。

なので、特別Janis Ianというアーティストに思い入れがあった訳ではありませんでしたが、数年前に某中古CDショップであれこれ物色していたら、本作『Between The Lines』をたまたま見つけました。聴いたことがなかったのも関わらず、何故か懐かしくなり思わず購入してしまいました。

正直、「At Seventeen」しか知りませんでしたが、アルバム全体も多彩な構成でなかなか楽しめました。歌と曲が良いので、シンプルなアレンジが実にマッチしています。

今の季節に聴くと、じんわりと心が温まる作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「When the Party's Over」
邦題「パーティーが終わったら」。シンプルながらもメロディと歌がしっかりしているので聴き応え十分のオープニングです。

「At Seventeen」
前述の代表曲。やはりこの曲の完成度は抜群ですね。17歳の揺れる思いを綴った内省的な歌詞は勿論のこと、ボッサ・テイストのアコースティック・サウンドと、張りがありがらもどこか物悲しいJanisの歌声が実にマッチしていますね。ホーン・アレンジも実に素敵です。まさにクラシック!
http://jp.youtube.com/watch?v=efHOIT1ROk8

「From Me to You」
邦題「置き手紙」。力強いJanisの歌声を聴くことができます。徐々に高揚感が高まってくる展開がいいですね。

「Bright Lights and Promises」
邦題「約束事」。小粋でジャジーな仕上がりが印象的です。僕の中ではアコギのイメージが強いのですが、ピアノをバックにしたJanisもいいですね!

「In the Winter」
邦題「冬の部屋」。ストリングスをバックにしたスケール感の大きな仕上がり。冬の寒さが伝わってきます。寒っ!

「Water Colors」
邦題「想い出の水彩画 」。恋人と別れた女性の心情を歌った悲しいラブ・ソングですが、Janisの切実な歌声が胸に染み渡ってくる感動的な仕上がりです。今の時期に聴くにはピッタリの曲なのでは?

「Between the Lines」
邦題「愛の回想録」。タイトル曲は哀愁モード全開です。ドラマティックなアレンジも印象的です。

「The Come On」
邦題「一晩だけの恋人」。やはりアコギ中心のシンプルなアレンジの曲がJanisには似合っている気がします。

「Light a Light」
邦題「灯りを下さい」。「At Seventeen」を除けば一番好きな曲です。Janisのメロディ・メイカーとしての才能を実感できます。メロディが素晴らしさを生かしたシンプルなアレンジもグッド!
http://jp.youtube.com/watch?v=XvgvHa4PnT8&feature=related

「Tea and Sympathy」
邦題「お茶と同情」。じわじわと胸に響いてくる感動的な仕上がりです。

「Lover's Lullaby」
邦題「愛する人の子守唄」。完成度が高い感動的なバラード。心が温まる感じがいいですね。

三連休なんですよね。
でも全然連休モードではありません。悲しいなぁ....
posted by ez at 17:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする