2009年03月30日

Utopia『Swing to the Right』

Utopiaを敬遠してきたTodd好きにぜひ!☆Utopia『Swing to the Right』
Swing to the Right
発表年:1982年
ez的ジャンル:バンド系偏屈ポップ
気分は... :Utopiaのアルバムの中で一番好き!

当ブログでも人気の高いアーティストの1人がTodd Rundgrenです。

これまで当ブログで紹介してきたTodd関連作品は以下の5枚(発表年順)。

 Nazz『Nazz』(1968年)
 『Runt:The Ballad Of Todd Rundgren』(1971年)
 『Something/Anything』(1972年)
 『Hermit Of Mink Hollow』(1977年)
 『The Ever Popular Tortured Artist Effect』(1983年)

今日はToddが70年代から80年代にかけて率いたグループUtopiaの作品の中から『Swing to the Right』(1982年)を紹介します。

Utopiaは1974年結成。ToddにとってはNazz以来のパーマネント・グループとなります。当初はToddがレコードの音をライブで再現するためのバック・バンドといった色彩が強く、グループ名も"Todd Rundgren's Utopia"となっていました(アルバム『Ra』から単に"Utopia"と表記)。

これまで『Todd Rundgren's Utopia』(1974年)、『Another Live』(1975年)、『Ra』(1977年)、『Oops! Wrong Planet』(1977年)、『Adventures in Utopia』(1980年)、『Deface the Music』(1980年)、『Swing to the Right』(1982年)、『Utopia(T.R.K.W.)』(1982年)、『Oblivion』(1984年)、『P.O.V.』(1985年)といったアルバムをリリースしています。

そんなUtopia作品の中で僕のお気に入りなのが、今日紹介する7thアルバム『Swing to the Right』です。

正直、プログレ路線の初期作品は僕的にはビミョーです(笑)。
Toddに求めるものはソロであろうが、Utopiaであろうが変わりはないので。
その点、本作はソロ作で聴かれるワンマン・レコーディングによる偏屈ポップを、バンド・スタイルで聴かせてくれる感じが好きです。

プログレ路線が目立ったUtopiaですが、1980年代に入りポップ路線へ大きく舵を切ります。グループ最大のヒット・シングル「Set me free」(USチャート第31位)を含む『Adventures in Utopia』(1980年)、完璧にBeatlesを演じたパロディ・アルバム『Deface the Music』(1980年)に続いてリリースされたのが本作『Swing to the Right』(1982年)です。

Utopia「Set me free」
http://www.youtube.com/watch?v=XZxHmZy-P10

本作におけるUtopiaのメンバーは、Todd Rundgren(vo、g)、Roger Powell(key、vo)、Kasim Sulton(b、vo)、Willie Wilcox(ds)の4人。演奏のみならず、コーラスワークにも優れたメンバーを集めているのが特徴です。

アルバム・ジャケは前作『Deface the Music』に続きBeatles絡みのもの...と聞いてピンとくる方はさすがBeatlesファンですね。

John Lennonのキリスト発言に端を発し、全米中でBeatlesのレコード排斥運動が起こり、レコードが焼かれた光景の報道写真を用いたものです。BeatlesフリークのToddらしいですね。ジャケの中にジャケが描かれ、そのジャケの中にもジャケが描かれ...というのはPink Floyd『Ummagumma』パターンですな(笑)

内容的には、「One World」「Lysistrata」に代表されるビートの効いた楽曲に相当グッときます。また、本作の翌年にリリースされたソロ作『The Ever Popular Tortured Artist Effect』(1983年)を予感させるニュー・ウェイヴ/エレポップ的な仕上がりの楽曲があるのも楽しいですね。

正直、評論家の評価は芳しくないですが、Toddのソロ作がお好きな方、特に『The Ever Popular Tortured Artist Effect』がお好きな方は気に入ると思います。

Toddのソロ作は聴いてもUtopiaはノータッチという方も案外いるのでは?あるいは僕のように"Utopiaのプログレ路線はねぇ〜"という方もいるかもしれませんね。

そんな方にぜひ聴いて欲しい1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Swing to the Right」
タイトル曲は、コーラス・ワークもバッチリ決まったキャッチーなパワーポップ。一歩間違えれば商業ロック的な展開になりそうなところを、ヒネリを効かせた小粋なアレンジで聴かせてしまうのがToddらしいのでは?特にRoger Powellのキーボードがいい感じ!

「Lysistrata」
シングルにもなった、躍動感がサイコーのポップ・ロック。Toddファンならば誰しも歓喜すること間違いないでしょう!こういうビートの効いたポップ・チューンをもっと沢山聴きたいという歌うToddファンは多いはず!個人的に本曲から「Love of the Common Man」(ソロ作『Faithful』収録)へと繋げるパターンがお気に入りです。
http://www.youtube.com/watch?v=oNs2uoFT_u4

Todd Rundgrens's Utopia「Love of the Common Man」
 http://www.youtube.com/watch?v=HyQ9hFcvkP0

「The Up」
エレポップ・テイストのロックン・ロール。『The Ever Popular Tortured Artist Effect』(1983年)と同じテイストですね。

「Junk Rock (Million Monkeys) 」
この曲もニュー・ウェイヴ/エレポップの影響がモロに反映されていますね。個人的にはToddのヒネクレ感とニュー・ウェイヴ/エレポップって実にマッチしていると思います。

「Shinola」
メロディアスな展開で期待させておき、肝心なところでヘロヘロ・ロックになってしまうToddらしい1曲。これがToddの魅力ですね。

「For the Love of Money」
O'Jaysの1974年のヒット曲カヴァー(Gamble/Huff作品)。フィリー・ソウル好きのToddらしい選曲ですね。Toddらしい仕上がりですが、O'Jaysファンにとってはビミョーかもしれませんね(笑)。

The O' Jays「For The Love Of Money」
 http://www.youtube.com/watch?v=QRYsRLSrvuo

「Last Dollar on Earth」
大味でハードなロック・チューン。今聴くと、このチープ感が逆にいい味出しています。エキゾチックなキーボードのイントロが印象的です。

「Fahrenheit 451」
タイトルはRay BradburyのSF小説『Fahrenheit 451(華氏451度)』(1953年)から採ったものでしょうね(もしくは同作を映像化したFrancois Truffaut監督による映画の方かも?)。テレビであらゆる情報が伝達され、読書が禁止されている世界を描いたものです。Toddらしいヒネリの効いたヘロヘロ・エレポップに仕上がっています。個人的にはかなり好きな1曲。

「Only Human」
やはり1曲くらいはToddらしいバラードを聴きたい!という方向けの1曲。ライブで聴くと、グッときそうな仕上がりです。

「One World」
僕の一番のお気に入り曲。アップものとしてはToddの全作品の中でもマイ・ベスト3に入るくらい好きですね。シングルにもなったし、ライブ定番曲でもあるので、お好きなToddファンも多いのでは?メッセージもシンプルだし、みんなで拳突き上げて♪ワン・ワールド〜♪イェー、イェー♪と大合唱できる感じもサイコーですね。
http://www.youtube.com/watch?v=hvekCc-Ki-c

今日、明日で年度末も終わりですね。
あと2日気合い入れて頑張ろうっと!
posted by ez at 10:26| Comment(2) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする