2011年04月06日

Gilberto Gil『Gilberto Gil』

1968年の2nd、トロピカリアな魅力に溢れています☆Gilberto Gil『Gilberto Gil』
Gilberto Gil 1968
発表年:1968年
ez的ジャンル:トロピカリアMPB
気分は... :さすが文化大臣!

今回はMPBを代表する大物アーティストGilberto Gilの2nd『Gilberto Gil』(1968年)です。

Gilberto Gilは1942年ブラジル、バイーア州サルヴァドール生まれ。

バイーア連邦大学に進学した時に盟友Caetano Velosoと出会い、1963年には初レコーディングも経験しています。

一度は石鹸製造会社へ就職しますが、1966年にElis Reginaからの依頼で楽曲提供した「Louvacao」がヒットしたの機に音楽活動へ専念し、1967年にはデビュー・アルバム『Louvacao』をリリースしています。

さらには、Caetano Velosoらと音楽を中心としたカウンター・カルチャー運動トロピカリア(トロピカリズモ)を牽引し、1968年にはCaetano Veloso、Tom Ze、Nara LeaoGal CostaOs Mutantesと共にブラジル音楽シーンに衝撃を与えたトロピカリアの金字塔的アルバム『Tropicalia: ou Panis Et Circencis』をリリースしています。

しかし、当時のブラジル軍事政権から反体制分子と見なされていたCaetano VelosoGilberto Gilは1968年末に逮捕され、1969年に二人はロンドンへ亡命します。

1972年にブラジル帰国後もMPBの中心としてコンスタントに作品をリリースし、1986年には初の来日公演も行っています。

1980年代後半からは政治家としても活動するようになり、2003〜2008年にはブラジルの文化大臣も務めています。

60年代から今日までCaetano Velosoと共にブラジル音楽界を牽引する功労者ですね。

Caetano Velosoなんかと同じで、アルバム数が非常に多いのでどの作品から紹介すべきか迷うアーティストですが、最もトロピカリア(トロピカリズモ)の色合いが強い2nd『Gilberto Gil(邦題:日曜日の公園で)』(1968年)をセレクトしました。

この時期のGilberto Gil作品は、『Gilberto Gil(邦題:日曜日の公園で)』(1968年)、『Gilberto Gil(邦題:セレブロ・エレトローニコ)』(1969年)、『Gilberto Gil(邦題:イン・ロンドン)』(1971年)とセルフ・タイトル作が続くのでジャケで区別しておくのが良いかもしれません。

『Gilberto Gil(邦題:セレブロ・エレトローニコ)』(1969年)
Gilberto Gil

『Gilberto Gil(邦題:イン・ロンドン)』(1971年)
Gilberto Gil

さて、2nd『Gilberto Gil(邦題:日曜日の公園で)』(1968年)ですが、ジャケからしてThe Beatles『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』から影響を受けているのがわかりますよね。

『Tropicalia: ou Panis Et Circencis』(1968年)、Caetano Veloso『Caetano Veloso』(1968年)、Os Mutantes『Os Mutantes』(1968年)、Gal Costa『Gal』(1969年)あたりとセットで聴きたくなる1枚です。どれもジャケに雰囲気があって、新しい音楽が生まれてくるパワーを感じます。

『Tropicalia: ou Panis Et Circencis』(1968年)
Ou Panis Et Circensis

Caetano Veloso『Caetano Veloso』(1968年)
Caetano Veloso

Os Mutantes『Os Mutantes』(1968年)
Os Mutantes

Gal Costa『Gal』(1969年)
Gal

本作ではOs Mutantesをバックに、伝統的なブラジル音楽と英米のロック/サイケを融合させたGilならではのサイケ・ロック作品に仕上がっています。アレンジを担当するのはRogerio Dupratです。

ブラジル音楽ファンは勿論のこと、Sgt. Pepper's的な英米ロック好きの方も楽しめる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Frevo Rasgado」
Bruno Ferreira/Gilberto Gil作。開放的なホーンの音色と軽快なリズムと共にスタートするオープニング。フットワーク軽い感じがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=indp_ht6oHU

「Coragem pra Suportar」
Gilberto Gil作。サイケ・フォークなテイストがいいですね。ブラジル版"Donovan"といった雰囲気でしょうか。
http://www.youtube.com/watch?v=NxiAuQO05Ec

「Domingou」
Torquato Neto/Gilberto Gil作。Gilberto Gil+Os Mutantesのコラボらしいポップなロック・チューンにグッときます。密かに大好きな1曲。

「Marginalia Il」
Torquato Neto/Gilberto Gil作。Sgt. Pepper's的な音世界とブラジル音楽を見事に融合させた素晴らしい1曲だと思います。この時期のブラジル音楽の面白さが凝縮された1曲だと思います。トロピカリアならではのカラフルな音世界を堪能できます。Maria Bethanial『Recital na Boite Barrocoshortcut』(1968年)でも取り上げられています。
http://www.youtube.com/watch?v=SYsPP87fD7s

「Pega a Voga, Cabeludo」
Juan Arcon/Gilberto Gil作。Gilらしいリズミックな躍動感とOs Mutantesらしいロック・サウンドが上手くミックスしたエキサイティングな演奏がサイコーです。
http://www.youtube.com/watch?v=fPSmKr_utPw

「Ele Falava Nisso Todo Dia」
Gilberto Gil作。軽快なアコースティック・サウンドと雄大なストリングスが絡む本作らしい仕上がりの1曲。本曲もMaria Bethanial『Recital na Boite Barrocoshortcut』(1968年)で取り上げられています。こちらはオリジナルよりもゆったりとした仕上がりです。

「Procissao」
Gilberto Gil作。この曲も大好き!リズミックでサイケなロック・チューン。英米サイケ・ロックでは聴けないブラジルならではのサイケ・ロックに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=sxW5tG87i5o

「Luzia Luluza」
Gilberto Gil作。ブラジルならではのSgt. Pepper'sワールドですね。雄大なメロディと巧みなストリングス&ホーン・アレンジが印象的です。

「Pe da Roseira」
Gilberto Gil作。ブラジルならではのリズムと哀愁メロディを堪能したいのであれば本曲がオススメ。トロピカリア云々に関係なくグッとくる1曲です。この曲もMaria Bethanial『Recital na Boite Barrocoshortcut』(1968年)で取り上げられています。
http://www.youtube.com/watch?v=dq6OkVZfbxc

「Domingo no Parque」
Gilberto Gil作。邦題「日曜日の公園で」。一聴するとトロピカリア作品ならではの派手なサウンドが印象に残りますが、何度も聴くとトロピカリア云々に関係ない普遍的な魅力を持った名曲で締め括ってくれます。楽曲自体が素晴らしいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=pW9OD57dDwU

CDにはボーナス・トラックとして、「Barca Grande」「A Coisa Mais Linda Que Existe」「Questão de Ordem」「A Luta Contra a Lata ou a Falencia do Cafe」の4曲が追加収録されています。

他のGilberto Gil作品もチェックを!とりあえず60〜70年代の作品をピックアップしておきます。

『Louvacao』(1967年)
ロウヴァサォン

『Expresso 2222』(1972年)
Expresso 2222

Caetano Veloso e Gilberto Gil『Barra 69 - Caetano e Gil Ao Vivo na Bahia』(1972年)
Barra 69

『Gilberto Gil Ao Vivo』(1974年)
Ao Vivo

『Refazenda』(1975年)
Refazenda

Gilberto Gil & Jorge Ben『Gil & Jorge - Ogum - Xango』(1975年)
Gil & Jorge

『Refavela』(1977年)
Refavela

Gilberto Gil & Rita Lee『Refestanca』(1977年)
Refestanca - Ao Vivo

『Gilberto Gil Ao Vivo Em Montreux』(1978年)
Ao Vivo Em Montreux

『Realce』(1979年)
Realce

『Nightingale』(1979年)
Nightingale
posted by ez at 01:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月05日

Alzo『Alzo』

Alzo & UdineのメンバーAlzo Fronteのソロ・アルバム☆Alzo『Alzo』
アルゾ(紙ジャケット仕様)
発表年:1972年
ez的ジャンル:グルーヴィー&ビューティフルSSW
気分は... :きっと素敵な気分になれる!

今回はフリーソウルで一躍人気となったデュオAlzo & Udineのメンバー故Alzo Fronteが生前にリリースした唯一のソロ・アルバム『Alzo』(1972年)です。

Alzo FronteはN.Y.マンハッタン生まれのシンガー・ソングライター。

1960年代前半から、友人とのデュオAl & Carlとしてグリニッジ・ヴィレッジのフォーク・クラブに出演するようになり、この時にRichie HavensJose Felicianoらと共演しています。また、従兄弟でありポップシンガーのFrank Gari絡みでのレコーディングも経験しています。

Al & Carl解散後はジュニア・ハイ・スクール時代の仲間とグループを結成し、1967年にはKeepers Of The Light名義でシングル「And I Don't Want Your Love/My Babe」をリリースしています。

Keepers Of The Lightとしての活動は短命に終わりますが、メンバーのUdine(vo、per)とデュオとして活動を続行させ、1967年にAlzo & Udineとしての初シングル「Sitting In The Park/So Down」をリリースしています。

Alzo & Udineとしては、「I Can't Believe It/Lead You Down That Road」(1968年)、「C'mon And Join Us!/Define」(1968年)、「Rain」(1969年)、「Hot Time In The City/All Of My Lovin'」(1969年)という4枚のシングルと、アルバム『C'mon And Join Us!』(1968年)をリリースしています。

しかしながら、Alzo & Udineは商業的な成功を収めることはできずデュオは解散。Alzoも一度は一般の仕事に就く決意をしますが、Ampexとの契約に成功し、Bob Doroughをプロデューサーに迎えてソロ・アルバム『Looking For You』(1971年)をリリースします。

『Looking For You』(1971年)
Also/Lookin' for You

アルバムからは「That's Alright (I Don'T Mind It)/You're Going」がシングル・カットされ、全米チャートのTop200にチャート・インしましすが、その矢先にAmpexのレコード部門が閉鎖するという不運に見舞われます。

その後、Bell Recordsと契約し、『Looking For You』『Alzo』と改題され、ジャケも一新して1972年に再リリースされています。今度は「Don'T Ask Me Why/You're Going」「Looks Like Rain/Some People」がシングル・カットされています。

さらに同じBob Doroughのプロデュースでアルバムを完成させますが、今度はBell Recordsが解体となり、2ndソロはお蔵入りとなってしまいました。

1975年にシングル「Sunday Kind Of Love/Everybody Kows」をリリースした後は、音楽シーンから消えてしまったAlzoでしたが、1990年代のフリーソウルのムーヴメントでAlzo & Udine時代の「Hey Hey Hey She's O.K.」が人気曲となり、Alzo Fronteの名が注目されるようになります。

さらには2003年には『Alzo』のCD化も実現し、Alzo本人も遠い日本での再評価を大いに喜んでいたようです。しかし、そんな矢先の2004年2月心臓発作でAlzoは急逝してしまいます。享年56歳、あまりに突然の訃報でした。

Alzo & Udine「Hey Hey Hey She's O.K.」は、数あるフリーソウル・クラシックの中でも最も僕が魅了された曲の一つです。"60年代後半にこんなに格好良いパーカッシヴなフォーキー・グルーヴがあったのか"と驚愕したものでした。その流れ購入したAlzo & Udine唯一のアルバム『C'mon And Join Us!』(1968年)もその素晴らしい内容に感激したものです。

Alzo & Udine『C'mon And Join Us!』(1968年)
カモン・アンド・ジョイン・アス+2(紙ジャケット仕様)

それだけに今日紹介する『Alzo』のCD化にも歓喜したのですが、その直後に届いた訃報に愕然としました。

『Alzo』「Country」
♪Take a walk on tne country〜♪という出だしの澄み切った一声のみでAlzoの虜になります。カントリーが苦手な僕でも、こんな素敵なカントリー・フレイヴァーならばフィドルも大歓迎です。♪カントリーを歩き回ればきっと素敵な気分になれる〜♪という一節は故郷の復興・再生を誓う今の日本人にとってグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=6RY_HPk87cE

「Don'T Ask Me Why」
Bellからのシングルにもなった美しい名曲。Alzo & Udine時代のように思い切りパーカッシヴな展開のヴァージョンも聴きたいと思いたくなる楽曲ですが、本作らしい幻想的な雰囲気の漂うビューティフル・ソングに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=r3NHeVFC1C4

「Without You Girl」
美しいイントロと切ないファルセット・ヴォイスの歌い出しが胸に迫ってくる名曲。柔らかい朝陽が差し込んでくるかのようなソフトリーな魅力を持った1曲です。メロウなエレピの音色も盛り上げてくれます。

「Looks Like Rain」
Alzoらしいメロディを満喫できるBellからのシングル曲。Alzo & Udineを思い切りマイルド&ソフトにしたビューティフルなアレンジが印象的です。このあたりはBob Doroughの貢献も大きいのでしょうね。The Main Ingredientもカヴァーしています。
http://www.youtube.com/watch?v=MkeLJ8Kl-cM

「Some People」
しっとりとした哀愁モードのメロウ・チューン。雨の季節に聴くとピッタリな雰囲気の仕上がりです。Bob Doroughの意味深なエレピの響きが印象的です。

「Just Can't Get Along」
アルバム中最もAlzo & Udine時代を彷彿させるグルーヴィー・チューン。パーカッシヴなイントロを聴いた瞬間にファンは歓喜してしまいますね。やはりAlzoにはグルーヴィーな楽曲が似合います。小粋なBob Doroughのエレピもグッド!

「That's Alright (I Don'T Mind It)」
Ampexからのシングル曲。バンジョーも入ったカントリー・フレイヴァーの仕上がりです。「Country」同様、カントリー苦手の僕でも魅了されるビューティフルな1曲です。

「Sometimes」
プロデューサーBob Doroughの色が出たジャジーなアレンジが印象的です。後半のAlzoのファルセットがらしくていいですね。

「You Know Me, I Know You」
シンガー・ソングライターらしい仕上がりのドリーミー・メロウ・チューン。美しいハーモニーを聴いているだけで夢心地です。
http://www.youtube.com/watch?v=Mx1K71qyz6c

「Sweet And Salty Stuff」
ブラック・フィーリング溢れたファンキー・チューン。こうした黒いグルーヴ路線のAlzoをもっと聴きたかったなぁ、と無い物強請りしてしまいます。

「You're Going」
柔らかい魅力を持ったメロウ・フォーキー・チューン。ギターのアルペジオ、メロウなエレピ、涼しげなフルートらが織り成す素敵な音世界を堪能しましょう。

「Lookin' For You」
ラストは心の温もりが伝わってくる爽快フォーキー・チューン。人肌恋しい時に聴くと胸にグッときそうです。

CDにはボーナス・トラック「An Autobiography (1)」「An Autobiography (2)」が収録されています。

お蔵入りとなっていた2ndソロ『Takin' So Long』も2004年もCD化されています。

『Takin' So Long』
テイキン・ソー・ロング
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2011年04月04日

The Jazzhole『The Jazzhole』

N.Y.らしいHip-Hop感覚のAcid Jazzサウンド☆The Jazzhole『The Jazzhole』
Jazzhole
発表年:1994年
ez的ジャンル:Hip-Hop感覚Acid Jazzサウンド
気分は... :スマイル!

今回はN.Y.出身のAcid JazzグループThe Jazzholeのデビュー・アルバム『The Jazzhole』(1994年)です。

The Jazzholeは、N.Y.マンハッタンでKevin DiSimone(p、tp、fl、tb、vo)、Marlon Saunders(vo、beats)、Warren Rosenstein(beats)、John Pondel(g、b、beats)の4人により結成されました。

これまで『The Jazzhole』(1994年)、『…And The Feeling Goes Round』(1995年)、『The Beat Is The Bomb!』(1996年)※ミニ・アルバム、『Blackburst』(2000年)、『Circle of the Sun』(2002年)、『Poet's Walk』(2006年)といったアルバムをリリースしています。

今日紹介するデビュー・アルバム『The Jazzhole』(1994年)は、当時リアルタイムで聴いていた人以外には殆ど認知されていないアルバムかもしれません。

メンバー編成を見れば想像できると思いますが、生音ジャズとHip-Hopビートを融合したサウンドにヴォーカル&ラップが絡む90年代らしいHip-Hop感覚のAcid Jazzグループです。

当時はThe Brand New Heavies『Heavy Rhyme Experience: Vol. 1』(1992年)、Guru『Jazzmatazz』(1993年)などAcid JazzとHip-Hopを融合したサウンドが流行っていましたからね。

ただし、こうした流れの中心はロンドンであったため、それらに対するアメリカからの回答がN.Y.のThe JazzholeやL.A.のThe Solsonicsだったのかもしれませんね。

僕自身こうしたHip-Hop感覚のAcid Jazzサウンドに相当ハマっていたので、本作『The Jazzhole』(1994年)はかなり聴きました。なかなか上手く表現できませんが、ロンドンではないN.Y.ならではのテイストを感じながら聴いていた記憶があります。

今となっては再評価の気配もなく、殆ど忘れ去られたアルバムかもしれません。それでも個人的には今聴いても十分魅力的な1枚に仕上がっていると思います。

本作からのシングル「Smile」はそれなりに高値になっているようです。

「Smile」
Smile!

Acid JazzやJazzmatazz好きの人はぜひ一度チェックしてみて下さい。

全曲紹介しときやす。

「Intro」
N.Y.のグループらしいイントロ。

「Forward Motion」
オススメその1。Ahmed Bestのラップをフィーチャー。シングルにもなりました。Hip-Hopビートとミュート・トランペット&ジャズ・ピアノの音色の絡みが最高にクールです!

「Bumrush The Jazzhole」
オススメその2。Ronnie Russの女声ラップをフィーチャー。グループのテーマ曲のような位置づけかもしれませんね。格好良すぎるスクラッチ音と共にスタートします。ロンドンのグループでは絶対に聴けないN.Y.のグループならではのHip-Hopサウンド+生音ジャズの融合を満喫できます。

「Gotta B Everything」
オススメその3。Michelle Lewisの女声ヴォーカルをフィーチャー。今回、唯一YouTubeに音源があった楽曲です。当時のAcid Jazz/クラブ・ミュージック好きの人であれば気に入ると思います。生音ベースの音が存在感あります。
http://www.youtube.com/watch?v=tforJKxA9us

「Betcha Gonna Want Me Back」
KCBのラップをフィーチャー。ゆったりながらも重量感のあるビートとジャジー・サウンドとKCBのラップが実にマッチしています。

「Guitar Break」
ギターをフィーチャーしたインタールード。このあたりがこのグループらしいのでは?

「Wild Is The Wind」
メンバーのMarlon Saundersがリード・ヴォーカルをとります。哀愁メロディが印象的なジャジー・ソウルといった仕上がりです。

「Time Of The Season」
オススメその4。Jack Ruby Jrのラップをフィーチャー。スウィンギーなジャズ・サウンドにラガっぽいJack Ruby Jrのラップが絡むN.Y.らしい音を堪能できます。

「Tres Belle」
オススメその5。Ahmed Bestのラップをフィーチャー。スピリチュアルな雰囲気も漂う仕上がりは今時のジャジーHip-Hopファンが聴いても気に入るのでは?

「Piano Break」
今度はピアノをィーチャーしたインタールード。

「Smile」
オススメその6。個人的には本作のハイライト。クラシック級の名曲だと思っています。今回本作を取り上げたのも本曲を聴きたかったからです。前述のようにシングルはそれなりに高値になっているようです。Rosa Russの女声ヴォーカルをフィーチャーしたエモーショナルなジャジー・グルーヴです。

「Body Fi Match」
Jack Ruby Jrをフィーチャー。スピーディーなダンサブル・サウンドにラガ調のJack Ruby Jrのラップが絡みます。。

「Outro」
ラストはメンバー紹介を兼ねたアウトロで幕を閉じます。

興味のある方はThe Jazzholeの他作品もチェックを!

『The Beat Is The Bomb!』(1996年)※ミニ・アルバム
Beat Is the Bomb

『Blackburst』(2000年)
Blackburst

『Circle of the Sun』(2002年)
Circle of the Sun

『Poet's Walk』(2006年)
Poet's Walk

記事内で紹介したAcid JazzとHip-Hopの融合作品もぜひチェックを!

The Brand New Heavies『Heavy Rhyme Experience: Vol. 1』(1992年)
Heavy Rhyme Experience, Vol. 1
「Soul Flower」
http://www.youtube.com/watch?v=ls0_u0-EKKA

Guru『Jazzmatazz』(1993年)
Jazzmatazz, Vol. 1
「No Time To Play」
http://www.youtube.com/watch?v=mZ8v7ZlImCc

The Solsonics『Jazz In The Present Tense』(1995年)
Jazz in the Present Tense
「Jazz In The Present Tense」
http://www.youtube.com/watch?v=-fpUIadWIA0
posted by ez at 01:31| Comment(2) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月03日

Anthony David『As Above So Below』

"現代のBill Withers"による温もりのソウル・ミュージック☆Anthony David『As Above So Below』
Above So Below
発表年:2011年
ez的ジャンル:温もり系男性R&B
気分は... :この味わいはやみつきに・・・

今回は新作R&Bアルバムより、Anthony Davidの4thアルバム『As Above So Below』です。

Anthony Davidは1971年ジョージア州サバンナ生まれの男性R&Bシンガー。

これまで『3 Chords & the Truth』(2004年)、『The Red Clay Chronicles』(2006年)、『Acey Duecy 』(2008年)といったアルバムをリリースしています。

インディシーンでリリースした1st『3 Chords & the Truth』、2nd『The Red Clay Chronicles』が評判となり、3rd『Acey Duecy 』(内容は1stと2ndからの再編)はメジャーUniversalからリリースされ、India Arieも参加したリードシングル「Words」も注目されました。

Anthony David feat. India Arie「Words」
http://www.youtube.com/watch?v=d6QYoJRZPvM

以前からインディ・ソウル好きからは支持の高い男性シンガーですね。

4thアルバムとなる新作『As Above So Below』は、良質のR&B作品を続々とリリースしてくれる信頼のUKレーベルDomeからのリリースです。

"現代のBill Withers"と呼ばれる独特の温もりのあるヴォーカルは格別の味わいがあります。そんな彼の魅力を作品に反映させるためにはメジャーというのは少し窮屈だったのかもしれませんね。

その意味でShannon Sanders、Drew Ramsey等と作り上げた本作『As Above So Below』は、Anthony Davidらしさが存分に堪能できる"温もり"のあるソウル/R&Bアルバムに仕上がっています。

この独特の味わいは一度ハマるとやみつきになります。

Algebra Blessett、Phonte(The Foreign Exchange)等がゲスト参加しています。

全曲紹介しときやす。

「As Above So Below」
タイトル曲は美しくも切ないメロディ&ヴォーカルにグッときます。この翳りのある温もり感がたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=uX-L9qju8Jo

「Let Me In」
アルバムに先駆けてシングルにもなったスムース・チューン。セクシーな中にも何処となく翳りがあるのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=ppN-p3rypVU

「For Evermore」
本作のハイライト。女性シンガーAlgebra BlessettとPhonte(The Foreign Exchange)をフィーチャー。Anthony Davidならではの温もりのあるメロディ&ヴォーカルを満喫できるミッド・グルーヴです。この"懐かしいのに新しい"感覚がサイコー!艶やかなAlgebraの女声ヴォーカルが全体を色彩豊かなにしてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=zQDcJBrLcNQ

「Reach Ya」
女声によるラジオ・アナウンスと共にスタートします。ハーモニカ音色とAnthonyのしみじみとしたヴォーカルがよくマッチしています。さり気ないけどジワジワきます。
http://www.youtube.com/watch?v=MZSgixDSUCo

「God Said」
マーチ風リズムのシリアスなサウンドをバックにして、問いかけるようにAnthonyが歌います。
http://www.youtube.com/watch?v=9cfBf95_tyk

「Rule The World」
Shawn Stockmanをフィーチャー。UKのバンドTears for Fearsが1985年に大ヒットさせた「Everybody Wants to Rule the World」のカヴァー(Roland Orzabal/Ian Stanley/Chris Hughes)。この曲単独で見ると意外な選曲のような感じもしますが、アルバム全体の構成としては全く違和感がありません。
http://www.youtube.com/watch?v=a-3UM3yY2mE

「Girlfriend」
エレクトロ・サウンドのミッド・グルーヴ。少しチープなサウンドとサッドなメロディと悲しげなヴォーカルがよくマッチしています。
http://www.youtube.com/watch?v=LqRhKKfVJBE

「Keep You Around」
僕の密かなお気に入り。このムードこそ"現代のBill Withers"らしいのでは?なかなか有るようで無い独特の雰囲気だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=vorNu5Q4ndo

「Get Around」
古き良きソウルへのリスペクトに溢れた仕上がり。それでもAnthony Davidらしいテイストをしっかり織り込んでいるのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=YGdObduy9wo

「Body Language」
美しいメロディを持った楽曲ですが、トロピカルなリズムで上手くアクセントをつけています。
http://www.youtube.com/watch?v=P8D8NFuijhA

「Outro」
アルバム全体の余韻を噛み締めながら幕を閉じると思いきや・・・

「Backstreet」
アンコール的な1曲かもしれませんね。Anthony自身がギターを弾くアコースティック・ソウルです。
http://www.youtube.com/watch?v=K8gPIGG4U7Y

Anthony Davidの他作品もチェックを!

『3 Chords & the Truth』(2004年)
3 Chords & The Truth

『The Red Clay Chronicles』(2006年)
Red Clay Chronicles (Dig)

『Acey Duecy 』(2008年)
Acey Duecy
posted by ez at 12:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月02日

Tamba Trio『Tamba Trio』

通称"ブルー・タンバ"。水色のロマンに溢れたメロウ・サンバ☆Tamba Trio『Tamba Trio』
タンバ・トリオ(紙ジャケット仕様)
発表年:1975年
ez的ジャンル:ソフィスティケイト系ジャズ・サンバ
気分は... :水色のロマン・・・

今回はブラジルのジャズ・サンバの最高峰グループTamba Trioが70年代にオリジナル・メンバーで復活したRCA第2弾アルバム『Tamba Trio』(1975年)です。"ブルー・タンバ(青タンバ)"の通称でお馴染みの作品ですね。

これまで当ブログで紹介したTamba Trio、Tamba 4作品は以下の3枚です。

Tamba Trio『Avanco』(1963年)
Tamba 4『We And The Sea』(1967年)
Tamba 4『Samba Blim』(1968年)

Luiz EcaBebetoを中心にジャズ・サンバ・コンボの最高峰として60年代に大きな役割を果たしてきたのがTamba Trio、Tamba 4でした。

そんな彼らが70年代にLuiz EcaHelcio MilitoBebetoというオリジナル・メンバーで復活し、RCAで制作したアルバムが『Tamba』(1974年)と『Tamba Trio』(1975年)です。そのジャケの色から前者は"ブラック・タンバ(黒タンバ)"、後者は"ブルー・タンバ(青タンバ)"の通称で親しまれています。

Luis Eca-Bebeto-Helcio Milito名義で制作された"ブラック・タンバ"は、ジャケ同様に前衛的な印象のアルバムでした。それに対して、Tamba Trio名義で制作された本作"ブルー・タンバ"は、同じくジャケ同様に美しくメロウな印象のアルバムに仕上がっています。

また、"ブラック・タンバ"がオリジナルとカヴァーが混在したインストの比重が高いアルバムであるに対して、"ブルー・タンバ"は全曲カヴァーで占められ歌の比重が高まっています。

このように対照的な"ブラック・タンバ""ブルー・タンバ"ですが、どちらもTamba Trioらしい魅力的な作品だと思います。

ただし、いろいろな意味で今聴きたいのは"ブルー・タンバ"ですね。

メンバー3名以外にIvan LinsToninho Horta、Joao Bosco、Danilo Caymmi等の楽曲の作者自身が演奏に参加しています。

当時の邦題は『水色のロマン』だったそうです。

ジャズ・サンバの最高峰グループが奏でる"水色のロマン"を堪能しましょう!

全曲紹介しときやす。

「3 Horas Da Manha」
邦題「午前3時」。Ivan Lins/Waldemar Correia作。
各種コンピ、Mix CD等にも収録の人気曲。作者のIvan Linsがギターで参加しています。『水色のロマン』のアルバム・タイトルに相応しい爽快メロウ・チューンに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=NztL3k0it7A

「Visgo De Jaca」
邦題「ジャカの鳥かご」。Rildo Hora/Sergio Cabral作。作者のRildo Horaもハーモニカで参加。シンセの音色が70年代らしいフュージョン・テイストのジャズ・サンバに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=6QzTWeNSSe0

「Ou Bola Ou Bulica」
邦題「ビー玉遊び」。Joao Bosco/Aldir Blanc作。作者Joao Boscoがギターで参加しています。ジャズ・サンバとフュージョンとロックが入り混じったTamba Trioらしいクロスオーヴァー・チューンに仕上がっています。特にエレクトリック・ギターの音色が生み出す妖しげ空気がいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=o3EPA1zA4Gw

「Beira-Mar」
邦題「海岸」。Ivan Lins作。ここでもIvan Lins自身がギターで参加しています。Bebetoの爽快なフルートが先導するインスト・チューンです。
http://www.youtube.com/watch?v=RuwfL_-vuJI

「Olha Maria (Amparo)」
Antonio Carlos Jobim作。以前にヴォーカル入りのChico Buarqueヴァージョンも紹介しています。ここではLuiz Ecaのピアノ&シンセ、Bebetoのフルート、Helcio Militoのベルが印象的な哀愁モードのインスト・チューンに仕上がっています。

「Chorinho No. 1」
邦題「ショリーニョNo.1」。Durval Ferreira作。小粋なアレンジのインスト・チューンです。お上品な感じがグッド!

「Jogo Da Vida」
邦題「人生ゲーム」。Danilo Caymmi作。Danilo本人がギターで参加しています。クールかつ軽快な魅力に溢れたジャズ・サンバに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=eSAELMVBRqg

「Sanguessuga」
邦題「蛭」。Toninho Horta/Fernando Brant作。作者Toninho Hortaがギターで参加しています。Horta自身のヴァージョンは『Terra Dos Passaros』(1979年)に収録されています。ミナスの香り漂うToninho Hortaらしい雄大なメロディと派手さはないもののツボを押さえた演奏が実にマッチしています。Sergio Mendesも『Horizonte Aberto』(1979年)でカヴァーしていますね。
http://www.youtube.com/watch?v=CjbeAQs9CYs

「Janelas」
邦題「窓」。Ivan Lins/Ronaldo Monteiro作。ここでもIvan Linsはギターで参加。美しいメロディが印象的なインスト・チューンです。

「Contra O Vento」
邦題「風に向かって」。Danilo Caymmi/Ana Maria Borba作。ここでもDanilo自身がギターで参加。ミステリアスな雰囲気が漂うジャズ・ボッサ・チューンです。寂しげなヴォーカルとクールな演奏のバランスが絶妙です。

「Beijo Partido」
邦題「別れのくちづけ」。Toninho Horta作のミナスらしいミステリアスな美しさが漂う名曲。Toninho Horta自身のヴァージョンは『Terra Dos Passaros』および以前に紹介した『Diamond Land』に「Broken Kiss」のタイトルで収録されています。当ブログではMilton Nascimentoのカヴァーも紹介済みです。Toninho Horta自身がギターで参加した本ヴァージョンもエレガントな魅力に溢れています。
http://www.youtube.com/watch?v=EKL0PmEtlYQ

「Chamada」
ラストはHelio Delmiro/Paulo Cesar Pinheiro作の軽快メロウなインスト・チューンで爽快に締め括られます。

セットで"ブラック・タンバ(黒タンバ)"もどうぞ!

Luis Eca-Bebeto-Helcio Milito『Tamba』(1974年)
タンバ(紙ジャケット仕様)

Tamba Trio、Tamba 4の過去記事もご参照下さい。

Tamba Trio『Avanco』(1963年)
アヴァンソ

Tamba 4『We And The Sea』(1967年)
二人と海

Tamba 4『Samba Blim』(1968年)
サンバ・ブリン(紙ジャケット仕様)
posted by ez at 04:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする