2011年12月31日

ezが選ぶ2011年の10枚

年末最後のエントリーは、毎年恒例の年末特別編『ezが選ぶ2011年の10枚』です。今年購入した新譜CDからお気に入りの10枚を紹介します(順不同)。
※全て当ブログで紹介した作品です。作品の詳細は各エントリーをご参照下さい。

Tamy『Tamy』
Tamy
「Gigi」
http://www.youtube.com/watch?v=0ieb_GPzYfY

Sabrina Malheiros『Dreaming』
DREAMING
「Bobeira」
http://www.youtube.com/watch?v=42V3kBZ7YNM

Florencia Ruiz『Luz De La Noche』
ルス・デ・ラ・ノーチェ~夜の光
「Estuve Asi」
http://www.youtube.com/watch?v=cIiTR28tfJs

Pauline London『Under The Rainbow』
アンダー・ザ・レインボウ
「In Black And White」
http://www.youtube.com/watch?v=d6l1Nri4S5Q

The Quiet Nights Orchestra『Movin'』
movin’
「Movin'」
http://www.youtube.com/watch?v=Tt1znrpsk7g

Michelle Shaprow『Purple Skies』
パープル・スカイズ
「Ferris Wheel」
http://www.youtube.com/watch?v=bSgBheQF3uI

Selah Sue『Selah Sue』
Selah Sue
「Peace Of Mind」
http://www.youtube.com/watch?v=9gnabY-75m8

Betty Wright & The Roots『Betty Wright: The Movie』
Betty Wright: the Movie
「In the Middle of the Game (Don't Change The Play)」
http://www.youtube.com/watch?v=UEp_6fVS5oE

Musiq Soulchild『Musiqinthemagiq』
Musiqinthemagiq
「Sayido」
http://www.youtube.com/watch?v=zt_rJ_GREKM

Ben Westbeech『There's More To Life Than This』
ゼア・イズ・モア・トゥ・ライフ・ザン・ディス [ボーナストラック付]
「Something For The Weekend」
http://www.youtube.com/watch?v=3mECuK4qUh0

毎年のように各ジャンルからバランス良くセレクトしたつもりです???

よく眺めてみると女性アーティストの作品がズラリ!
女性アーティストの活躍が目立った1年なのか?
それとも僕が単に女性アーティスト好きなのか?

まずはブラジル作品からはTamy『Tamy』Sabrina Malheiros『Dreaming』という次世代ボッサ2枚をセレクト。特に『Tamy』は僕の音楽嗜好にジャスト・フィットした1枚でした。でも、日本では殆ど話題にならない作品なのは残念な限りです。ブラジルものでは大好きなMaria Rita『Elo』もセレクトしたかったのですが、全体バランスを考慮して泣く泣く選外に・・・(泣)

アルゼンチン作品からFlorencia Ruiz『Luz De La Noche』をセレクト。今年僕が最も衝撃を受けたアルバムです。このジャンルではTatiana Parra & Andres Beeuwsaert『Aqui』も素晴らしい1枚でした。

ジャズ作品からはPauline London『Under The Rainbow』The Quiet Nights Orchestra『Movin'』の2枚をセレクト。クラブジャズではNicola Conte『Love & Revolution』という強力アルバムもありましたが、ここは僕らしい2枚を優先させました。本当はこのジャンルからは女性ジャズ・ヴォーカルの逸品Gretchen Parlato『The Lost And Found』をセレクトするつもりだったのですが、最後にThe Quiet Nights Orchestraが超強力かつ僕のど真ん中な新作をリリースした影響ではじき出されてしまいました。

Michelle Shaprow『Purple Skies』Selah Sue『Selah Sue』の2枚はジャンル分けが難しいハイブリッドなアルバムです。ベルギー出身のコケティッシュな女性SSW、Selah Sueはマイ・ベスト・ニュー・アーティストといったところでしょうか。

R&B作品からはBetty Wright & The Roots『Betty Wright: The Movie』Musiq Soulchild『Musiqinthemagiq』の2枚をセレクト。

Betty Wrightは約10年ぶりの新作でしたが、そんなブランクを感じさせない充実作でした。衰えを知らぬエネジーに感銘を受けました。他の女性R&BではMarsha Ambrosius『Late Nights & Early Mornings』Floetry好きの僕を喜ばせてくれた1枚でした。

Musiq Soulchild『Musiqinthemagiq』については、必ずしも皆の評価が高い作品ではありませんが、僕にとってのMusiq Soulchildは男性R&Bアーティストの中では別格なので。他にはAnthony David『As Above So Below』Dawkins & Dawkins『From Now On』あたりが次点といったところですね。

今年はHip-Hopから1枚もセレクトしていませんが、選ぶとすればThe Roots『Undun』ですかね。バックアップしたBetty Wright & The Roots『Betty Wright: The Movie』Booker T. Jones『The Road From Memphis』も含めて、昨年に続きThe Rootsの大活躍が目立った1年でした。

クラブ・ミュージックからはBen Westbeech『There's More To Life Than This』をセレクト。このジャンルでは僕の中で本作とDego『A Wha' Him Deh Pon?』Mark De Clive-Lowe『Renegades』の3枚が同点1位だったので、便宜上1枚セレクトしたといった感じです。

東日本大震災が発生した2011年、いろいろな事を見つめ直す1年になったような気がします。そんな中でも音楽にはいろいろな意味で救われました。
素晴らしい音楽に感謝!
では皆様良いお年を!
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2011年12月30日

The Quiet Nights Orchestra『Movin'』

北欧クラブジャズの最高峰!ますますソフィスティケイトされた2nd☆The Quiet Nights Orchestra『Movin'』
movin’
発表年:2011年
ez的ジャンル:北欧クラブジャズ
気分は... :今年最後に紹介する作品は...

今日のエントリーで年内は最後の作品紹介となります。
(明日は年末恒例の『ezが選ぶ2011年の10枚』です。)

今年最後に紹介するのは大トリに相応しい新作アルバムThe Quiet Nights Orchestra『Movin'』です。

スウェーデン、ストックホルムを拠点に活動するジャズコンボThe Quiet Nights Orchestra(The QNO)の紹介は、デビュー・アルバム『Chapter One』(2009年)に続き2回目となります。

The QNOがデビュー作『Chapter One』で聴かせてくれたエレガントかつソフィスティケイトなアコースティック・ジャズは、The Five Corners Quintetに対するスウェーデンからの回答として、多くのクラブジャズ・リスナーから高い支持を得ました。僕自身も『ezが選ぶ2009年の10枚』にセレクトしたほどのお気に入りアルバムでした。

その『Chapter One』から約2年半の歳月を経て、待望の2ndアルバム『Movin'』が届けられました。しかもCD2枚組全16曲という充実ぶりです。

本作でもリーダーPeter Fredriksson(tb)を中心に、Jonne Bentlov(tp、flh)、Magnus Dolerud(ts、bs、fl)、Philip Neterowicz(key)、Peder Waern(b)、Carl Ottosson(ds)、Jacob Johannesson(per)、Sofie Norling(vo)という8名のメンバーは不動です。特に本作では紅一点の女性ヴォーカルSofie Norlingの存在感が増しています。

また、日本でも大人気の"北欧のDeodato"ことRoman Andren(key、vo)をはじめ、Magnus Lindgren(fl)、Daniel Svensson(g)、Felix Martinz(vib)といったゲストが参加しています。Magnus LindgrenはQNOのリーダーPeter Fredrikssonと共にNicola Conte『Love & Revolution』にも参加していました。

肝心な『Movin'』の内容ですが、本作でもThe QNOらしいエレガントでソフィスティケイトされた北欧ジャズを満喫できます。前作以上にSofie Norlingのヴォーカルを前面に押し出すと同時に、サウンドの幅が広がっている印象を受けます。

北欧クラブジャズの最高峰と呼べる充実作だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Movin'」
オススメその1。タイトルはダンサブルなスウィンギー・チューン。ハンド・クラップ入りの軽快なシャッフル・ビートが心地好いです。本曲を聴けば、本アルバムにおけるSofieのヴォーカルの存在感の大きさを実感できると思います。Jonne Bentlovのトランペット・ソロも盛り上がります。ゲスト参加のFelix Martinzのヴァイヴもいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=Tt1znrpsk7g ※ライブ映像

「The Tryout」
ハード・バップなインスト・チューン。50〜60年代黒人ジャズへのリスペクトが感じられるファンキーな仕上がり。

「Dreaming」
Roman Andren参加。Sofieとデュエット・ヴォーカルを聴かせてくれます。エレガント・サウンドと哀愁メロディがノスタルジック・ムードを醸し出します。

「I Don't Think So」
オススメその2。Sofieのヴォーカルが冴える哀愁モードのワルツ・チューン。QNOのエレガントな魅力を満喫できます。

「He Is My Music」
ゲストのDaniel Svenssonがギターで参加した哀愁ボッサ・チューン。Sofieのヴォーカルを前面にプッシュした仕上がりです(ソングライティングもSofie)。Svenssonのギター・ソロもグッド!

「Ninth Color」
オススメその3。インスト・バラード。Sofieのヴォーカルを前面にプッシュした前曲「He Is My Music」とは対照的に、QNOのジャズ・コンボとしての素晴らしさを実感できます。

「Falling For You」
オススメその4。この曲もSofieがソングライティングを手掛けています。Sofieの切々としたヴォーカルと小粋なジャズ・フィーリングがグッド!

「El Completo」
オススメその5。北欧ジャズらしいモーダル感を満喫できるインスト。インスト曲ではこの曲が一番好きですね。

ここまでがDisc 1です。

「The Path」
オススメその6。Disc 2のオープニングを飾るのは、軽快なボッサ・リズムに合わせて微風のようなSofieのヴォーカルが爽快に疾走するドリーミー・ジャズ。QNOの抜群のサウンド・センスを堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=06EDtzmwB7s ※ライブ映像

「One More Try」
オススメその7。ラテン・リズムが軽快に響くハード・バップ・チューン。Nicola ConteやSchema系の音が好きな人は気に入ると思います。

「When We Fly」
オススメその8。Roman Andrenがフェンダー・ローズ、Magnus Lindgrenがフルートで参加。Roman Andrenの影響からかフュージョン/クロスオーヴァーなクラブ向けの1曲に仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=ye6-eV1bL38 ※ライブ映像

「Sundays」
オススメその9。この曲にもMagnus Lindgrenがフルートで参加。北欧ジャズらしくジャズとポップスがエレガントに融合されています。センス抜群のリズム・セクションがサイコー!
http://www.youtube.com/watch?v=zRsili69fvk ※ライブ映像

「Waves」
オススメその10。軽快なシャッフル感、爽やかなSofieのヴォーカルが明るく開放的なムードを醸し出す1曲。ここでもジャズとポップスを上手く融合させた抜群のアレンジ・センスを満喫できます。

「Rockys Corner」
オススメその11。ブーガルー調のラテン・ジャズ。ラテンのリズムをエレガントに操ってしまうあたりがQNOらしいのかもしれません。

「Sundays (Groovy Soul Remix)」
オススメその12。「Sundays」を日本人トラックメイカーDJ KGOがリミックス。このあたりは日本の発売元の意向なのでしょうね。まさにグルーヴィー・ソウルなリミックスです。

「Falling for you (Floor Potion Remix)」
オススメその13。「Falling For You」のDJ KGOによるリミックス。ボッサ・ハウスな仕上がりは全くQNOらしくありませんが、クラブ・ミュージック好きの人は楽しめると思います。

結局、Disc 2は全てオススメになってしまいました(笑)

未聴の方はデビュー作『Chapter One』(2009年)もぜひチェックを!

『Chapter One』(2009年)
チャプター・ワン

本当は年内にCommon『Dreamer the Believer』Marisa Mont『O Que Voce Quer Saber De Verdade』等の新作も紹介したかったのですが、それらは年明けにアップします。

明日は年末恒例の『ezが選ぶ2011年の10枚』です。
お楽しみに!
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2011年12月28日

Nara Leao『Nara』

ボサノヴァであってボサノヴァではないデビュー作☆Nara Leao『Nara』
ナラ
発表年:1964年
ez的ジャンル:プロテスタント・ボサノヴァ?
気分は... :なかなか手強い!

今回はボサノヴァのミューズ???Nara Leaoのデビュー・アルバム『Nara』(1964年)です。

Nara Leaoの紹介は、『Dez Anos Depois』(1971年)、『Vento De Maio』(1967年)に続き3回目となります。

12歳の時、Carlos LyraRoberto Menescalのギター教室に通うようになり、その後彼女のマンションにはボサノヴァ・ミュージシャンの集うようになりました。こうして「Nara Leao=ボサノヴァのミューズ」というイメージが形成されます。

1963年にはCarlos Lyra/Vinicius de Moraesによるミュージカル『Pobre Menina Rica(哀れな金持ち娘)』に出演し、さらにCarlos Lyraのアルバムへの参加を経て、デビュー・アルバム『Nara』のレコーディングに入ります。

よく知られているように、プロデューサーAloysio de Oliveiraは正統派ボサノヴァ・アルバムを制作したい意向でしたが、当のNara本人はこの頃には(中産階級の都会的でお洒落な音楽への反発という意味で)反ボサノヴァ的なスタンスを強めていました。この両者の思惑の違いが交錯しながらアルバム『Nara』は制作された模様です。

この時期からプロテスト・ソングへ傾倒していく師匠Carlos Lyraや、Cartola、Nelson Cavaquinhoといった偉大なるサンビスタ、さらにはEdu Lobo、Baden Powellといった個性派ソングライター/ミュージシャン等の作品を取り上げ、およそボサノヴァのミューズらしからぬ選曲となっています。

ボサノヴァであってボサノヴァではない・・・そんなアルバムが本作『Nara』の面白さだと思います。

その意味で結構手強いアルバム(?)という気がします。

全曲紹介しときやす。

「Marcha Da Quarta Feira De Cinzas」
Carlos Lyra/Vinicius de Moraes作。師匠Carlos Lyra作品がオープニングを飾ります。

「Diz Que Fui Por Ai」
H. Rocha/Ze Keti作。Geraldo Vesparの小粋なギターとNaraのナチュラル・ヴォーカルが絶妙のコンビネーションを魅せるボッサ・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=9_VigUedYVI

「Feio Nao E Bonito」
Carlos Lyra/Gianfrancesco Guarnieri作。ホーン隊&ストリングスも入ったノスタルジックな哀愁モードにグッときます。

「Cancao Da Terra」
Edu Lobo/Ruy Guerra作。Edu Lobo自身のヴァージョンはアルバム『A Musica De Edu Lobo Por Edu Lobo』(1965年)に収録されています。ボサノヴァらしからぬダークなサウンドとエレガントなボッサ・サウンドが同居しているのが本作らしいかもしれませんね。

「O Sol Nascera (A Sorrir)」
Elton Medeiros/Cartola作。Cartolaの名曲「日は昇る」のカヴァー。Cartolaの店Zicartolaに出入りしていたNaraだけあって、Cartolaの哀愁サンバとの相性は抜群です!

「Luz Negra」
Hirai Barros/Nelson Cavaquinho作。Cartolaに続き、またしても偉大なるサンビスタNelson Cavaquinhoの作品をカヴァー。Naraのクールな哀愁ヴォーカルにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=xqtGGdXyum0

「Berimbau」
Vinicius de Moraes/Baden Powell作の名曲。当ブログではLennie DaleDiane Denoir/Eduardo MateoAgustin Pereyra LucenaSambalanco Trioのカヴァーも紹介済みです。ボサノヴァのミューズを期待して聴くと、クセのあるアフロ・サンバ・チューンに戸惑うかもしれませんね(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=ZJZFiA-KW8M

「Vou Por A」
Aloysio de Oliveira/Baden Powell作。作者Baden Powellの愁いを帯びたギターをバックに、Naraが情感たっぷりに歌います。

「Maria Moita」
Carlos Lyra/Vinicius de Moraes作。当ブログではRosalia De Souzaのカヴァーを紹介済みです。僕の場合、Rosalia De Souzaのドラムン・ベース調のヴァージョンが沁みついているので、このNaraヴァージョンを聴くと逆に新鮮な感じがします。
http://www.youtube.com/watch?v=Y-jqtsyHHWs

「Requiem Por Um Amor」
Edu Lobo/Ruy Guerra作。Edu Lobo自身のヴァージョンはアルバム
『A Musica De Edu Lobo Por Edu Lobo』(1965年)に収録されています。しみじみとした哀愁バラードに仕上がっています。

「Consolacao」
Vinicius de Moraes/Baden Powell作の名曲。当ブログではTamba 4Tenorio Jr.Celso FonsecaA Bossa EletricaAgustin Pereyra LucenaSambalanco TrioSirius Bのカヴァーを紹介済みです。個人的にはA Bossa Eletricaのヴァージョンを聴く頻度が高いのですが、ノスタルジックなNaraヴァージョンには別の味わいがありますね。

「Nana」
Moacir Santos/Mario Telles作。当ブログではBossa Rioのカヴァーを紹介済みです。ラストもボサノヴァのミューズというイメージからかけ離れたひとクセある演奏で締め括ります。

Nara Leaoの過去記事もご参照下さい。

『Vento De Maio』(1967年)
5月の風+1

『Dez Anos Depois』(1971年)
美しきボサノヴァのミューズ
posted by ez at 17:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月27日

Sir Joe Quarterman & Free Soul『Sir Joe Quarterman & Free Soul』

人気曲「(I Got) So Much Trouble In My Mind」収録のストリート・ファンク☆Sir Joe Quarterman & Free Soul『Sir Joe Quarterman & Free Soul』
Sir Joe Quaterman & The Free Soul
発表年:1973年
ez的ジャンル:JBフォロワー系ストリート・ファンク
気分は... :気力、体力ともにそろそろ限界かも・・・

世間では年末モードに突入といったところなのでしょうが、とても年末とは思えないバタバタ感・・・

大晦日まで怒涛の日々が続きそうです。
気力、体力ともにそろそろ限界かも?

こんな僕を救済しておくれるのはやはり音楽なのか・・・

今回はレア・グルーヴ・ファンにはお馴染みの1枚。Sir Joe Quarterman & Free Soul『Sir Joe Quarterman & Free Soul』(1973年)です。

Sir Joe Quarterman & Free Soulは1970年にワシントンDCで結成されたファンク・グループ。リーダーのSir Joe Quarterman(vo、tp)をはじめ、George R. Lee(g)、Willie Parker Jr.(g)、Gregory C. Hammonds(b)、Allen Stewar(ds)、Karissa Freeman(key)、Leon Rogers(sax)という7人編成です。

グループは何枚かのシングルと唯一のアルバム『Sir Joe Quarterman & Free Soul』(1973年)をリリースしています。

クラシックとも呼べる人気曲「(I Got) So Much Trouble In My Mind」が目玉ですが、それ以外もJBフォロワーらしい怒涛のファンク・オンパレード作品に仕上がっています。

B級感が漂うのは事実ですが、B級ならではの楽しさがあるファンク・アルバムだと思います。

全曲紹介しときやす。

「(I Got) So Much Trouble In My Mind」
オススメその1。本作のハイライト。レア・グルーヴ好きにはたまらない怒涛のファンク・チューン。シングルとして全米R&Bチャート第30位となっています。直球なファンクのりで押しまくるのがいいですね。後半のロッキン・ギターがいいアクセントになっています。
http://www.youtube.com/watch?v=0w7Ccje1jho

本曲はUTFO「Wanna Rock」、Stezo「Put Your Body Into It」、3rd Bass「Oval Office」、Shinehead「Trouble」等の定番サンプリング・ネタとしてもお馴染みです。

UTFO「Wanna Rock」」
 http://www.youtube.com/watch?v=HoQiXDcTXIM
Stezo「Put Your Body Into It」」
 http://www.youtube.com/watch?v=eSfsvfgTCTU
3rd Bass「Oval Office」」
 http://www.youtube.com/watch?v=i3L65gcFZKo
Shinehead「Trouble」」
 http://www.youtube.com/watch?v=tv9Lo10kATs

「I Made A Promise」
インパクトは弱いですが、小気味良いストリートなファンク・チューン。

「The Trouble With Trouble」
オススメその2。ニューソウルな空気感が漂うファンク・チューン。JB+Curtisといった趣がいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=Ap4XxzP_GBo

「The Way They Do My Life」
オススメその3。さらにCurtis Mayfieldテイストが強くなったファンキー・グルーヴ。美しいストリングスもグッド!

「Find Yourself」
ニューソウルなメッセージをファンキー・サウンドに乗せて高らかに歌い上げます。♪Find Yourself!

「Gonna Get Me A Friend」
ホーン隊とロッキン・ギターが印象的なファンク・チューン。

「Give Me Back My Freedom」
自由を求めるニューソウルな仕上り。哀愁モードのファンキー・サウンドです。
http://www.youtube.com/watch?v=F9lGVe3E0I4

「I Feel Like This」
オススメその4。Sly & The Family Stoneっぽい雰囲気も感じるミッド・ファンク。混沌とした空気感が好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=Yix4IRiLiVI

「Live Now Brothers」
サザン・ソウル風味のイナたいソウル・チューンです。

ここまではオリジナルLPの4曲。僕の保有するCD(94年再発盤)にボーナス・トラックとして以下の4曲が追加収録されています。この4曲がかなりいいですね。

「This Girl Of Mine (She's Good To Me)」
オススメその5。1973年のシングル曲。疾走するホーン隊と黒いファンク・リズムが実に格好良いです。
http://www.youtube.com/watch?v=lPASqnSjsTE

「Thanks Dad」
1973年のシングル曲。8分超の長尺曲です。シングルではAB面でPart 1 & 2に分かれていました。個人的にはインスト中心でパーカッシヴなPart 2に惹かれます。
http://www.youtube.com/watch?v=GoKU21Kj_Cg

「I'm Gonna Get You」
オススメその6。1974年のシングル曲。「(I Got) So Much Trouble In My Mind」と並び本作のハイライトと呼べるファンク・チューン。グループの魅力がコンパクトにまとまっています。また、3rd Bass「Oval Office」、Stop The Violence Movement「Self-Destruction」のサンプリング・ソースにもなっています。
http://www.youtube.com/watch?v=XizKnYgdJX8

「No」
この曲もSly & The Family Stoneっぽい雰囲気です。ポジティブなピースフル感が漂います。

最近のCDはさらにボーナス・トラックが増えて全18曲のお得盤になっているようです。
posted by ez at 04:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月25日

Pauline London『Under The Rainbow』

Funky Juice Recordsの歌姫による2ndが遂に国内CD化☆Pauline London『Under The Rainbow』
アンダー・ザ・レインボウ
発表年:2011年
ez的ジャンル:Funky Juice Records系クラブジャズ
気分は... :『Tamy』と並ぶ今年のマイ・ベスト!

今回はイタリア人女性シンガーPauline Londonの最新アルバム『Under The Rainbow』(2011年)です。

僕自身は今年の早い段階で輸入盤CDを入手していたのですが、何故かAmazonではダウンロードのみの取扱いが続いていましたが、12月下旬にようやく国内盤CDがリリースされ、それに伴いAmazonでも入手可能となりました。

他のエントリーでも何度か力説していますが、Tamy『Tamy』と並び今年のマイ・ベスト・アルバムの有力候補です。その意味で何とか年内に本作『Under The Rainbow』を紹介できて嬉しい限りです。

当ブログでPauline Londonの名前を初めて紹介したのは、イタリア・ローマのニュー・ジャズ・ユニットBarrio Jazz Gangの2ndアルバム『2』(2010年)でした。『2』『ezが選ぶ2010年の10枚』にセレクトした程のお気に入りアルバムでしたが、その中の6曲でリード・ヴォーカルとしてフィーチャーされていたのがPauline Londonでした。

Pauline Londonは、そのBarrio Jazz GangのメンバーRoby Colellaが主宰するイタリアのクラブジャズ・レーベルFunky Juice Recordsに所属するアーティストであり、本作『Under The Rainbow』はデビュー作『Quiet Skies』(2004年)に続く2ndアルバムとなります。

デビュー作『Quiet Skies』(2004年)はNu Jazzなアルバムでしたが、本作『Under The Rainbow』ではプログラミングは隠し味程度に抑え、よりアコースティック・サウンドを強調したナチュラルな作品に仕上がっています。プロデュースはBarrio Jazz GangStefano Micarelliが務めています。

ラテン/ブラジル音楽や女性ジャズ・シンガーに影響を受けてきたPauline Londonの音楽性がよく表れた1枚に仕上がっています。ソングライティングはPauline(Paola Fortini名義)とStefano Micarelliの共作曲が大半です。それ以外に映画名曲「The Shadow Of Your Smile」Swing Out Sisterのカヴァー「Breakout」、ジャズ・スタンダード「Change Partners」、カンツォーネ名曲「Senza Fine」という4者4様のカヴァーが収録されています。

ラテン/ブラジルとクラブジャズという今の僕の音楽嗜好にフィットしている2つのエッセンスが見事に1つにまとまったアルバムです。キュートなPaulineの歌声とプロデューサーStefano Micarelliのサウンド・センスが冴え渡っています。

こんなアルバムが聴きたかった!
本来ならば春〜夏が似合うアルバムですが、真冬に聴いても良いものは良いですよ。

全曲紹介しときやす。

「In Black And White」
オススメその1。Paola Fortini/Stefano Micarelli作。本作の魅力が凝縮されたスタイリッシュな爽快スウィンギー・メロウ。Paulineのキュートな歌声と少し切ないメロディがたまりません。このオープニング
http://www.youtube.com/watch?v=d6l1Nri4S5Q

「Colors」
オススメその2。Paola Fortini/Stefano Micarelli作。カラフルな華のあるブラジリアン・メロウ・グルーヴ。晴れやかなメロウ・モードになりたい時にはピッタリの1曲。アルバム・タイトルも本曲に因んで付けられたものです。真冬よりも真夏がピッタリな1曲ですが。
http://www.youtube.com/watch?v=4ZzVneY1Pwc

「Walkin' On The Sand」
オススメその3。Paola Fortini/Stefano Micarelli作。ノスタルジックなメロディ&ビートをFunky Juice Recordsらしい薄っすらエレクトロなクラブジャズ・サウンドで小粋に聴かせてくれます。

「I Still Miss You」
Paola Fortini/Stefano Micarelli作。ラテン・ジャズ・テイストの大人の哀愁ムーディー・チューン。Paulineの歌声もグッとアダルティになっています。

「Amor Para Sonhar」
オススメその4。Paola Fortini/Stefano Micarelli作。Barrio Jazz Gang『2』にも収録されていたクラブ・テイストのメロウ・サンバ・チューン。『2』収録のヴァージョンとは若干ミックスが異なっています。『2』のエントリーでも書いてあるとおり、当時から僕のiPodヘビ・ロテ曲でした。今聴いてもサイコーです!

「The Shadow Of Your Smile」
オススメその5。アカデミー賞歌曲賞も受賞した映画『いそしぎ』の主題歌(Paul Francis Webster/Johnny Mandel作品)をカヴァー。当ブログでも数多くのカヴァーを紹介済みの名曲ですが、ここではEnnio Morriconeスタイルの口笛が挿入されたムーディーなラテン・ジャズ・スタイルで聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=VbdozksAxtI

「Meu Amor Meu Coracao」
オススメその6。Paola Fortini/Stefano Micarelli作。爽快メロウなソフト・サンバ・チューン。晴れた日の朝の目覚めに聴くとピッタリな1曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=5C7nWWP1eNA

「Breakout」
オススメその7。Swing Out Sisterの大ヒット曲をカヴァー(Andrew John Connell/Corinne Drewery/Martin Boyd Jackson作)。ここでは軽快なラテン・サンバ・スタイルで聴かせてくれます。オリジナルとは一味違う小粋な仕上りがグッド!

「Moment Of Magic」
Paola Fortini/Stefano Micarelli作。素敵なストリングス・アレンジに魅了される大人のバラード。

「Peace Is The Only Way」
オススメその8。Paola Fortini/Stefano Micarelli/Roby Colella作。Funky Juice Recordsらしいセンス抜群のサウンドを満喫できる哀愁グルーヴ。

「Change Partners」
オススメその9。Irving Berlin作のスタンダード。PaulineはFrank SinatraとAntonio Carlos Jobimの共演ヴァージョンを意識しているようです。ということでボッサ・テイストのカヴァーに仕上がっています。

「So I」
Paola Fortini/Stefano Micarelli作。ロック・テイストも入ったUSシンガー・ソングライター風の1曲。アルバムの中では異色な仕上がりです。

「Senza Fine」
Gino Paoli作。Ornella Vanoniが1961年大ヒットさせたカンツォーネのカヴァー。Boz Scaggsもアルバム『Speak Low』の中でカヴァーしています。イタリアン・トラディショナルをソフィスティケイトされたアレンジで聴かせてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=psJbev1yJgc

国内盤にはボーナス・トラック「Not Still Mine」が収録されています。

デビュー作『Quiet Skies』Barrio Jazz Gangのアルバムもチェックを!

Pauline London『Quiet Skies』(2004年)
Quiet Skies

Barrio Jazz Gang『Spectrum』(2002年)
Spectrum

Barrio Jazz Gang『2』(2010年)
2
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