2013年01月19日

Ann Peebles『Straight From The Heart』

メンフィスらしいファンキー・チューンが魅力の3rdアルバム☆Ann Peebles『Straight From The Heart』
ストレート・フロム・ザ・ハート
発表年:1971年
ez的ジャンル:Hi Records系女性サザン・ソウル
気分は... :コクもあるけどキレもある!

今回はHi Recordsを代表する女性ソウル・シンガーAnn Peebles『Straight from the Heart』(1971年)です。

Ann Peeblesは1947年ミズーリ州セントルイス生まれの女性ソウル・シンガー。Hi Recordsとの契約に成功し、1969年にシングル「Walk Away」でデビューします。1970年にはシングル「Part Time Love」が全米R&Bチャート第7位のヒットとなりました。

そして、1973年に彼女の代表曲となるシングル「I Can't Stand The Rain」が全米R&Bチャート第6位のヒットとなりました。

アルバムとしては、『This is Ann Peebles』(1969年)、『Part Time Love』(1970年)、『Straight from the Heart』(1971年)、『I Can't Stand The Rain』(1974年)、『Tellin' It』(1975年)、『If This Is Heaven』(1977年)、『Handwriting Is on the Wall』(1979年)といったアルバムをリリースしています。

1974年にはHi Recordsのソングライターとして知られるDon Bryantと結婚しています。

今日紹介する『Straight from the Heart』は、代表曲「I Can't Stand The Rain」が収録された『I Can't Stand The Rain』(1974年)の1つ前の作品です。本作と『I Can't Stand The Rain』のどちらを紹介するか迷いましたが、個人的には『Straight from the Heart』のファンキーな味わいが今日の気分なのでこちらをセレクト!

Willie Mitchellがプロデュースし、レコーディングにはHoward Grimes(ds)、Leroy Hodges(b)、Teenie Hodges(g)、Charles Hodges(org、p)、Andrew Love(ts)、Ed Logan(ts)、Jack Hale(tb)、Wayne Jackson(tp)、Rhodes, Chalmers & Rhodes(back vo)が参加しています。

シングルにもなった「Slipped, Tripped and Fell in Love」「Somebody's on Your Case」 などのメンフィスらしいファンキー・チューンが魅力のアルバムだと思います。タイトなリズム隊とパワフルなAnnのヴォーカルがよくマッチしています。

『I Can't Stand The Rain』とセットで手元に置いておきたい女性ソウル・アルバムです。

全曲紹介しときやす。

「Slipped, Tripped and Fell in Love」
オススメその1。George Jackson作。アルバムからの2ndシングルとなったファンキー・チューン。僕の一番のお気に入り曲でもあります。ディープなAnnのヴォーカルとタイトなリズム・セクションがサイコーです。ホーン隊やファンキー・オルガン、コーラス隊の絡みにもグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=CzlzoeYA3Lg

「Trouble, Heartaches and Sadness」
Don Bryant/Ann Peebles作。ブルージーな哀愁バラード。Annの切なる歌声が胸の奥まで響いてきます。
http://www.youtube.com/watch?v=M_XFC9oLJ6c

本曲はGZA feat. Method Man「Shadowboxin'」、Prodigy「Veterans Memorial (Part 2)」、Su-Preme「Eggplant」、The Regiment「Heartache」、Joell Ortiz feat. Novel「Night Train」、Raekwon feat. Rick Ross & Ghostface Killah「Molasses」、Gramatik「Flip The Script」 、SuperVision「Lost in Bass」等のサンプリング・ソースとしても人気です。

GZA feat. Method Man「Shadowboxin'」
 http://www.youtube.com/watch?v=gl8oScuR_8g
Prodigy「Veterans Memorial (Part 2)」
 http://www.youtube.com/watch?v=sYU-fdhOGmE
Joell Ortiz feat. Novel「Night Train」
 http://www.youtube.com/watch?v=TUGNedjm5b0
Raekwon feat. Rick Ross & Ghostface Killah「Molasses」
 http://www.youtube.com/watch?v=422Bigq5Yvs
SuperVision「Lost in Bass」
 http://www.youtube.com/watch?v=cZeyKH6Vqd4

「What You Laid on Me」
オススメその2。Denise LaSalle/Ann Peebles作。リズム隊の格好良さとパワフルなAnnのヴォーカルの組み合わせがサイコーですね。
http://www.youtube.com/watch?v=QEYqsf7Cu_w

「How Strong Is a Woman?」
Bettye Crutcher作。力強いAnnのヴォーカルが牽引するファンキー・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=BvhftUjmEvU

「Somebody's on Your Case」
オススメその3。Earl Randle作。アーシーなファンキー・グルーヴにグッとくる1曲。Annのヴォーカルもディープです。
http://www.youtube.com/watch?v=7aK3lX72Pz8

The Beatnuts「Who You're Fuckin' Wit」のサンプリング・ソースにもなっています。
The Beatnuts「Who You're Fuckin' Wit」
 http://www.youtube.com/watch?v=u75mwtoJYPA

「I Feel Like Breaking up Somebody's Home」
George Jackson/Timothy Matthews作。ブルージーなバラード。ゴスペル仕込みのヴォーカルを堪能できます。
http://www.youtube.com/watch?v=uK3cAvnhLqs

「I've Been There Before」
Don Bryant/Ann Peebles作。感動的なソウル・バラード。少しイナたい感じにグッときます。
http://www.youtube.com/watch?v=YUxIna_S_ZA

「I Pity the Fool」
Deadric Malone作。アルバムからの1stシングル。Bobby Blandのカヴァーです。Annのパワフル・ヴォーカルにマッチしたセレクトなのでは?Annの魅力を存分に満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=npl3cQzWm_8

「99 Pounds」
Don Bryant作。ファンキー・ホーン隊の絡みがいい感じのファンキー・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=Sv8TcSOZ4f0

「I Take What I Want」
Isaac Hayes/Mabon "Teenie" Hodges/David Porter 作。1965年のSam & Daveのシングルをカヴァー。ラストもファンキーに締め括ってくれます。

Ann Peeblesの他作品もチェックを!

『This is Ann Peebles』(1969年)
ディス・イズ・アン・ピーブルズ

『Part Time Love』(1970年)
パート・タイム・ラヴ

『I Can't Stand The Rain』(1974年)
アイ・キャント・スタンド・ザ・レイン

『Tellin' It』(1975年)
Tellin' It

『If This Is Heaven』(1977年)
イフ・ディス・イズ・ヘヴン

『Handwriting Is on the Wall』(1979年)
ハンドライテイング・イズ・オン・ザ・ウォール
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2013年01月18日

Small Faces『Small Faces(1967)』

Immediateからの移籍第1弾は全曲オリジナルで勝負!☆Small Faces『Small Faces(1967)』
スモール・フェイセス(デラックス・エディション)(K2HD/紙ジャケット仕様)
発表年:1967年
ez的ジャンル:元祖モッズ系フォーキー
気分は... :モッズもいいけどフォーキーもね!!

今回は元祖モッズ・バンドSmall Facesの3回目の登場です。

昨日紹介したLack Of Afro『Press On』の中にSmall Facesをサンプリングした楽曲があり、久々にSmall Facesを取り上げたくなりました。

『Small Faces(1966)』(1966年)、『From The Beginning』(1967年)に続いて紹介するのは、『Small Faces(1967)』(1967年)です。1st『Small Faces(1966)』と区別する意味で便宜上発表年をカッコ書きで入れておきました。

マネージャーやレコード会社(Decca)との対立により、グループはDeccaからAndrew Loog Oldhamが設立したImmediateへの移籍を決意します。これに慌てたDeccaが既存音源(一部新曲も含む)を編集してリリースしたアルバムが『From The Beginning』であり、同時期にリリースされたImmediateからの移籍第1弾アルバムである本作『Small Faces』に対抗しました。

その意味で2ndアルバムと呼ぶべきなのか、3rdアルバムと呼ぶべきなのかややこしいアルバムですね。

個人的にはモッズ・サウンド全開の『Small Faces(1966)』『From The Beginning』の2枚が好きですが、Small Facesというバンドの歴史を考えれば、全曲オリジナルで固め、Steve Marriott/Ronnie Laneプロデュースによりバンド主体で制作された本作『Small Faces(1967)』はバンドの転換期を象徴する重要作ですね。

Steve Marriott(vo、g)、Ronnie Lane(b、vo)、Kenney Jones(ds)、Ian McLagan(key、vo)というメンバーが一丸となって、より幅広い広い音楽性を示した作品に仕上がっています。シングル曲を収録せずにトータルなアルバムを意識したアルバムはこの時期の他のUKロック・バンドと同じ流れですね。

少しアシッドなフォーキー・チューンが魅力のアルバムであり、全体的にRonnie Laneの活躍が目立っているアルバムかもしれませんね。

モッズなSmall Facesも魅力ですが、フォーキーなSmall Facesもなかなかです。

全曲紹介しときやす。

「(Tell Me) Have You Ever Seen Me」
Steve Marriott/Ronnie Lane作。『From The Beginning』にも収録されていた楽曲です。曲調といい、演奏といいこの時期のThe Whoっぽい雰囲気もありますよね。
http://www.youtube.com/watch?v=iDJwGcGYlNY

「Something I Want to Tell You」
Steve Marriott/Ronnie Lane作。Ronnie Laneがリード・ヴォーカルをとっています。シブいRonnieのヴォーカルがよく似合うモッドなオルガン・ロックに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=EiMIOsH09bk

「Feeling Lonely」
Steve Marriott/Ronnie Lane作。新機軸を感じる美しいメロディの楽曲。この時期のUKバンドはこうした美しき哀愁チューンを好んでいましたね。

「Happy Boys Happy」
Steve Marriott/Ronnie Lane作。モッドなオルガン・ジャズ好きな人はグッときそうなインスト・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=F4g3A8jbBGM

「Things Are Going to Get Better」
Steve Marriott/Ronnie Lane作。フォーキーな雰囲気ながらもSteve Marriottのヴォーカルを中心にSmall Facesらしい格好良さを満喫できます。

「My Way of Giving」
Steve Marriott/Ronnie Lane作。『From The Beginning』にも収録されていた楽曲です。Steve Marriottのソウルフル・ヴォーカルを前面に押し出した従来からのSmall Facesらしい仕上りです。
http://www.youtube.com/watch?v=S1CRSwlTX3I

「Green Circles」
Green Circles Steve Marriott/Ronnie Lane/Michael O'Sullivan作。Ronnie Laneがリード・ヴォーカルをとっています。少しサイケな雰囲気が漂うフォーキー・チューン。Ronnieがヴォーカルをとる楽曲ではこれが一番のお気に入り。
http://www.youtube.com/watch?v=MXssAua4vkM

「Become Like You」
Steve Marriott/Ronnie Lane作。メロトロンを使用したアシッド感覚のフォーキー・チューン。
http://www.youtube.com/watch?v=xksnyhdjVJU

「Get Yourself Together」
Steve Marriott/Ronnie Lane作。The Jamもカヴァーしていましたね。そんことも手伝って僕の一番のお気に入り。エヴァーグリーンなキャッチーさを持った名曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=r-LD2v3EDFw

「All Our Yesterdays」
Steve Marriott/Ronnie Lane作。Ronnie Laneがリード・ヴォーカルをとっています。ホーン・セクションを巧みに配した新機軸を感じる仕上がり。全体に漂うシニカルな雰囲気が好きです。
http://www.youtube.com/watch?v=ScmahOq_N4c

「Talk to You」
Steve Marriott/Ronnie Lane作。Steve Marriottらしいシャウトするソウルフル・ヴォーカルを満喫できます。
http://www.youtube.com/watch?v=8yr6EoxpMnY

「Show Me the Way」
Steve Marriott/Ronnie Lane作。ハープシコードの音色がアクセントになった美しい哀愁チューン。Ronnie Laneがリード・ヴォーカルをとっています。
http://www.youtube.com/watch?v=uQh2Bz31LdM

「Up the Wooden Hills to Bedfordshire」
Ian McLagan作。作者のIan McLagan がリード・ヴォーカルをとっています。これがなかなか格好良いオルガン・フォーキー・ロックに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=NtbmYUIwXNA

「Eddie's Dreaming」
Steve Marriott/Ronnie Lane/Ian McLagan作。ラストは少しコミカルに・・・でもパーカッシヴな雰囲気は意外と僕好みの音です。
http://www.youtube.com/watch?v=1BIAIHLRnMY

『Small Faces(1966)』(1966年)、『From The Beginning』(1967年)の過去記事もご参照ください。

『Small Faces』(1966年)
スモール・フェイセス+18<デラックス・エディション>(紙ジャケット仕様)

『From The Beginning』(1967年)
From the Beginning
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2013年01月17日

Lack Of Afro『Press On』

UKファンク&ブレイクの逸材!衝撃のデビュー・アルバム☆Lack of Afro『Press On』
Press on
発表年:2007年
ez的ジャンル:UKファンク&ブレイクビーツ
気分は... :箱の中身は・・・

今回はUKのマルチ奏者/DJ/プロデューサーLack of Afroの衝撃のデビュー・アルバム『Press On』(2007年)です。

Lack of AfroことAdam Gibbonsは友人に渡したデモがきっかけで2006年にデビュー・シングル
「Wait A Minute」をリリース。これが話題となり、その勢いで今日紹介するデビュー・アルバム『Press On』(2007年)が制作されました。

その後、2nd『My Groove You Move』(2009年)、3rd『This Time』(2011年)とアルバムをリリースしています。さらに自身の作品のみならずリミキサーとしても人気であり、ざっと数えただけでも約50作品のリミックスを手掛けています。

本作『Press On』と2nd『My Groove You Move』のどちらをセレクトしようか迷いましたが、やはりLack of Afroの魅力をストレートに感じるためには衝撃のデビュー作『Press On』の方を先に聴くべきと思い、こちらをセレクトしました。

60〜70年代ソウル/ファンクへのリスペクトを感じるUKファンク&ブレイクビーツです。一方でThe New Mastersoundsをサンプリングしてしまうあたりがこの世代らしいですね。

本作やシングル曲「Wait A Minute」「Roderigo」のインパクトの大きさは、その後のリミックスのオファーの多さからも確認できます。

ファンク好きが聴きたい!おいしい所のエッセンスをうまく抽出して1つの楽曲にまとめている感じがいいですね。

「Wait A Minute」「Roderigo」といったシングル曲、Small Facesをサンプリングした「Touch My Soul」、Arctic Monkeysのカヴァー「When The Sun Goes Down」などの話題曲も含めて全曲聴きどころ満載です。

全曲紹介しときやす。

「The Outsider」
Big Tom「No Thank You Mr Pusher」のホーン・ネタのループが印象的なオープニング。パーカッシヴな雰囲気が僕好みです。
http://www.youtube.com/watch?v=U61wc8vPX9I

「Rusty」
各楽器のおいしいところをパッケージにしたような格好良いファンク・チューン。コンピ・シリーズUnderground Jazz Fileにも収録されている曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=_ICSA_8SH5E

「Touch My Soul」
Small Facesの名曲「Afterglow Of Your Love」をサンプリング。Steve Marriottの声ネタも効けます。60年代のエッセンスを上手く取り入れたノーザン・ファンク・チューンに心憎いセンスを感じます。
http://www.youtube.com/watch?v=oflrqixN8BU

「For You」
どこか和んでしまうイナたさが魅力の仕上がり。1曲のなかにドラマがありますね。お見事!
http://www.youtube.com/watch?v=WHYSOG4ZmqE

「Pure Filth」
The New Mastersounds「Drop It Down」のドラム・ブレイクをサンプリングしたブリブリのファンク・チューン。シンセの妖しげな音色がいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=M8PrGnuMxKE

「Wait A Minute」
Lack of Afroの名を一躍有名にしたデビュー・シングル。The New Mastersounds「Nervous」(Nuyorican Soul「The Nervous Track」のカヴァー)をサンプリングしたエキサイティング・ファンク。これでテンション上がらないわけないでしょ!って感じですね。Lack of Afroを知るためにまず聴くべき曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=e94yPXzyqlw

「Live At The Club」
この曲はかなり僕好み。ジャズ・クラブで聴く少し抑えた感じの大人のクラブミュージックって雰囲気が実にいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=e7QDURBPkPY

「Mongrel Strut」
この曲も僕のお気に入り。ハモンド・オルガンの妖しい響きに魅了されるオルガン・ファンク・グルーヴ。途中でThe Mohawks「The Champ」のフレーズを挟むなどの遊び心もグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=vATA-GHpFAY

「When The Sun Goes Down」
UKのロック・バンドArctic Monkeysのカヴァー。オリジナルと比較すると、その変貌ぶりにビックリ!格好良さでいえばアルバム随一かもしれませんね。アレンジ&ギターでThe New MastersoundsのEddie Robertsが参加しています。
http://www.youtube.com/watch?v=XQjYi81JGHM

「Roderigo」
「Wait A Minute」に続く2ndシングル。ホーン・ループと迫力のドラムでスリリングに迫ってくるファンキー・ビーツ。こういう曲を聴けば、彼がリミックスで引っ張りだこになるのも納得です。
http://www.youtube.com/watch?v=WzVRWiH1Pog

「Where's It At」
ラストは哀愁モードで締め括ってくれます。それでもドラムだけではど迫力というのがLack of Afroらしいかもしれませんね。
http://www.youtube.com/watch?v=6-TL0oYtyyU

他のLack of Afro作品もチェックを!

『My Groove You Move』(2009年)
My Groove You Move

『This Time』(2011年)
This Time
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2013年01月16日

Carlton & The Shoes『This Heart Of Mine』

人気曲「Give Me Little More」収録。ビタースウィートなユルさがたまらない不朽の名盤☆Carlton & The Shoes『This Heart Of Mine』
carlton and the shoes this heart of mine.jpg
発表年:1982年
ez的ジャンル:ロック・ステディの至宝系ルーツ・ロック・レゲエ
気分は... :レゲエ界のマニング兄弟も凄い!

昨日更新をサボったのでタイミングが遅くなってしまいましたが、NFLディビジョナル・プレイオフはマニング率いるブロンコスが敗れてしまいましたね。これでAFCはペイトリオッツが行きそうな気がします。NFCは個人的にシーホークスがシーズン後半の勢いで勝ち進むと予想していたのですが、今季のファルコンズはやはり強いですね。49ersとのチャンピオンシップは好試合が期待できそうです。

今回はNFLではなく、レゲエ界のマニング兄弟が結成したグループの紹介です。
ということで、Carlton & The Shoes『This Heart Of Mine』(1982年)です。

レゲエの名盤ですが、レゲエ・ファン以外からの人気も高いアルバムですね。

本当はもっと暖かい時期に聴くべきアルバムなのですが、僕の中では季節に関係なく1年365日いつでも聴きたくなる魔力を持ったレゲエ・アルバムという位置づけです。

Carlton & The Shoesは、1960年代後半ジャマイカ、キングストンにCarlton Manningと彼の2人の弟、Donald ManningLynford Manningによって結成されたコーラス・グループ。1968年にはロック・ステディ名曲「Love Me Forever」をヒットさせています。

その後DonaldとLynfordはBernard Collinsと共にルーツ・レゲエ・グループThe Abyssiniansを結成しています。「Satta Massa Ganna」が名曲として知られていますね。弟達がThe Abyssiniansで忙しい間はAlexander Henry等がCarlton Manningをサポートしていたようです。

1976年にリリースされた1stアルバム『Love Me Forever』(コンパイル盤と呼んだ方が相応しい作品かもしれませんが)をリリースし、注目を浴びました。

今回は紹介する2ndアルバム『This Heart Of Mine』(1982年)は実質Carlton Manningのソロ・アルバムであり、Carlton Manning一人でヴォーカルを多重録音しています。

Bob Marley & The Wailersでお馴染みのBarrett兄弟(Aston BarrettCarlton Barrett)がリズム隊を務め、Earl "Chinna" Smith(g)、Pablo Black(key)、Headly Bennett(horns)といったルーツ・ロック・レゲエ系ミュージシャンがレコーディングに参加しています。

後に再評価が高まった人気曲「Give Me Little More」をはじめ、ビタースウィートなユルさに心が安らぐアルバムですね。

ヴィンテージ感のあるジャケも含めて名盤の名に相応しい1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「This Heart Of Mine」
ビタースウィートなメロウネスがたまらないオープニング。個人的には「Give Me Little More」と並ぶお気に入りです。この独特のヴォーカル&コーラスの趣がたまりません。この曲を聴くと瓶ビールが飲みたくなりますな。
http://www.youtube.com/watch?v=RBEhCKhw2Kg

「Give Me Little More」
前述のように本作のハイライト。ジャンルの枠を超越して愛されている名曲ですね。思わず口ずさみたくなるポップでキャッチーな仕上りです。
http://www.youtube.com/watch?v=1ytmg2Iee8Q

Clementineがカヴァーし、フィッシュマンズ「ランニング・マン」の元ネタにもなっています。僕がこの曲に惹かれるのもフィッシュマンズの影響かもしれません。フィッシュマンズかなり好きでした!
Clementine「Give Me Little More」
 http://www.youtube.com/watch?v=i4e3E7HeRzc
Fishmans「Running Man」
 https://www.youtube.com/watch?v=YN_hDxu8Ges

「Don't Change」
ラヴァーズ・ロック的なものを求めるのであれば、この曲なんかかなりグッとくるのでは?

「Better Days」
ノスタルジックな佇まいのあるルーツ・レゲエ。この苦味がたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=sbJQVUE1qSI

「I'm In Chains」
まさにビタースウィートなユルさに心が安らぎます。「Give Me Little More」、「This Heart Of Mine」に次いで好きな曲です。
http://www.youtube.com/watch?v=me6uUV5hVuU

「Arise Abraham」
ゆったりとした雰囲気のルーツ・ロック・レゲエ。トロンボーンの切ない響きがいい感じです。
http://www.youtube.com/watch?v=DnLxR5m-WyM

「Sincerely Yours」
『Love Me Forever』にも収録された自身の名曲のセルフ・リメイク。美しきルーツ・ロックって感じがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=G5UQI8mgri4

「Send Us Moses」
少しとぼけた雰囲気のギターとコーラスワークが印象的な仕上がり。

「Never Give Your Heart Away」
ラストも『Love Me Forever』にも収録された名曲のセルフ・リメイク。ビタースウィートなユルさが何ともたまりません。セピア色のラヴァーズって雰囲気がいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=B3utc-lM0nQ

ご興味がある方は1st『Love Me Forever』The Abyssiniansのアルバムもチェックしてみては?

『Love Me Forever』(1976年)
Love Me Forever

The Abyssinians『Satta Masa Gana』(1976年)
Satta Massagana (Dlx) (Ocrd)

The Abyssinians『Arise』(1978年)
Arise
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2013年01月14日

Manfredo Fest『Manifestations』

フロア仕様のブラジリアン・フュージョン・クラシック☆Manfredo Fest『Manifestations』
マニフェステイションズ [紙ジャケット仕様]
発表年:1979年
ez的ジャンル:盲目のピアニスト系ブラジリアン・フュージョン/クロスオーヴァー
気分は... :そこに見える世界は・・・

今回はブラジル音楽ファンにはお馴染みの盲目のピアニストManfredo Festが1979年にリリースした『Manifestations』です。フロア仕様のブラジリアン・フュージョン・クラシックとして人気の1枚です。

Manfredo Fest(1936-1999年)はブラジル南部ポルト・アレグレ出身。ピアニストであった父の影響でクラシック・ピアノを学んだ後、サンパウロへ進出し、ミュージシャンとして活動するようになります。

1963年にデビュー・アルバム『Bossa Nova, Nova Bossa』をリリース。その後、ソロやManfredo Fest Trio名義でボッサ・ジャズ作品をリリースしています。

60年代後半にはSergio Mendesに誘われてアメリカに渡ります。そして、Sergio MendesがプロデュースするSergio Mendes & Brasil '66の弟分グループBossa Rioを結成しています。

その後、ソロとして70年代に『After Hours』(1972年)、『Brazilian Dorian Dreams』(1976年)、『Manifestations』(1979年)という3枚のアルバムをリリースしています。

晩年はフロリダで過ごしながら、コンスタントにアルバムをリリースしていました。

当ブログで紹介済みのBossa Rioでの活動や、60年代のボッサ・ジャズ作品も魅力ですが、やはり70年代の『After Hours』『Brazilian Dorian Dreams』『Manifestations』という3枚のアルバムが強力ですよね。

今回、『Brazilian Dorian Dreams』(1976年)と本作『Manifestations』のどちらをセレクトするか迷いましたが、何となくこのジャケを掲載したくなったので『Manifestations』にしました。

今日紹介する『Manifestations』(1979年)はジャケのイメージそのままのブラジリアン・フュージョン/クロスオーヴァー作品に仕上がっています。しかもリリース元は80年代ブラコンのイメージが強いTabuから・・・意外ですね。

Jerry Petersがプロデュースを手掛け、レコーディングにはManfredo Fest(syn、key)以下、Jerry Peters(key)、Lee Ritenour(g)、Jay Graydon(g)、Abraham Laboriel(b)、Victor Feldman(per)、Jerry Hey(tp)をはじめとするUS西海岸系ミュージシャンやOscar Castro-Neves(g)、Claudio Slon(ds)、Laudir De Oliveira(per)といったセルメン作品等でお馴染みのブラジル人ミュージシャン等が参加しています。

DJに人気のキラー・チューン「Jungle Kitten」やシャバダバ女性スキャットが魅力の「Who Needs It」など全7曲捨て曲なしの充実作です。

昨日紹介したrestless soul Fun Band『Fun Lp』にも参加していたクロスオーヴァーの人気アーティストMark de Clive-Loweあたりがお好きの人が聴いても、かなり楽しめる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Slaughter On Tenth Avenue」
Richard Rodgers作のバレエ曲。1936年のブロードウェイ・ミュージカル『On Your Toes』でも使われました。というよりもThe Venturs「10番街の殺人」と説明した方がわかりやすいかもしれませんね。でもThe Ventursのイメージとは全く異なるコズミックなクロスオーヴァー・チューンに仕上がっています。
http://www.youtube.com/watch?v=Tm_PM91iMO0

「Jungle Kitten」
Manfredo Fest作。DJ方面から人気の本作のキラー・チューン。女性スキャット入りのアッパーなブラジリアン・フュージョンです。軽やかなエレピ、ギター、高速スキャットが一体化して爽快に疾走していく感じがたまりません。
http://www.youtube.com/watch?v=T132--erIgo

「Koko And Leeroe」
Jerry Peters作。Gene Harris『Nexus』でも演奏されている楽曲。Mark de Clive-Loweも『Leaving this Planet EP』(2011年)でカヴァーしています。MdCLがカヴァーするのが頷ける鍵盤奏者好きであればグッとくるブラジリアン・フュージョンだと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=kTDv4gSVFhE

「Arigo」
Manfredo Fest作。女性スキャット系ブラジリアン・グルーヴがお好きな人であれば、間違いなしの1曲だと思います。
http://www.youtube.com/watch?v=SGtmdYInw8s

「Send In The Clowns」
Stephen Sondheim作。1973年のミュージカル『A Little Night Music』のために書かれたStephen Sondheim作品。僕の場合、Barbra Streisand『The Broadway Album』(1985年)でのBarbraの堂々とした歌いっぷりが印象深い楽曲です。また、Blossom Dearieのカヴァーも紹介済みです。スタンダード感とフュージョン・フレイヴァーが融合したビューティフルな仕上がり。この曲がこんな雰囲気になるとはある意味感動的です。
http://www.youtube.com/watch?v=N1QAmwlwg5Y

「Who Needs It」
Manfredo Fest作。ブラジリアン・グルーヴ好きの人であれば本曲も要チェックだと思います。シャバダバ系女性スキャットとブラジリアン・リズムが至極のクロスオーヴァー・ワールドへ誘ってくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=ILVQm2xVT3A

「Bach's Pelude And Fugue # 2」
Bach作。ラストはバッハ「前奏曲とフーガ 第2番」を何とディスコ・フュージョン調でカヴァーしています。クラシックの素養を持つManfredoらしいカヴァーかもしれませんね。

Manfredo Festの他作品もチェックを!

『Bossa Nova, Nova Bossa』(1963年)
Bossa Nova Nova Bossa

Manfredo Fest Trio『Manfredo Fest Trio』(1965年)
Manfredo Fest Trio

Manfredo Fest Trio『Alma Brasileira』(1966年)
アルマ・ブラジレイラ(BOM1904)

『After Hours』(1972年)
アフター・アワーズ [紙ジャケット仕様]

『Brazilian Dorian Dreams』(1976年)
ブラジリアン・ドリアン・ドリーム [紙ジャケット仕様]

『Braziliana』(1987年)
Braziliana

『Jungle Cat』(1989年)
Jungle Cat

『Comecar De Novo』(1995年)
Comecar De Novo

『Fascinating Rhythm』(1996年)
Fascinating Rhythm

『Amazonas』(1997年)
Amazonas

『Just Jobim』(1998年)
Just Jobim (Hybr)
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