2015年03月03日

Xscape『Hummin' Comin' At 'Cha』

Jermaine Dupriが見出した女性R&Bグループ☆Xscape『Hummin' Comin' At 'Cha』
Hummin Comin at Cha
発表年:1993年
ez的ジャンル:ゲットー・アン・ヴォーグ系女性R&Bグループ
気分は... :ジャケはやってしまっていますが・・・

今回は90年代女性R&Bグループの作品からXscape『Hummin' Comin' At 'Cha』(1993年)です。

アトランタのジュニア・ハイスクールの同級生だったKandi Burruss、Tameka "Tiny" Cottle、Latocha Scott、Tamika Scottの4人が結成したグループXscapeの紹介は、2ndアルバム『Off The Hook』(1995年)に続き、2回目となります。

90年代をリアルタイムで体験した人であれば、女性R&Bグループの定番作品としてお馴染みの1枚ですね。

人気プロデューサーJermaine Dupriに見出され、DupriのレーベルSo So Defからリリースされたデビュー・アルバムが本作『Hummin' Comin' at 'Cha』です。“the Ghetto En Vogue”というコンセプトの下、アルバムからは「Just Kickin' It」「Understanding」というヒット・シングルが生まれました。

当時の女性R&Bグループでいえば、En VogueTLCSWVがトップ3で、Xscapeはそれに続く4番手グループあたりの位置づけだったと思います。

この1stアルバムではルックス面で損していた気がします。また、その垢抜けないルックスを強調するかのようなジャケもあきまへんな。その反省なのか、次作『Off The Hook』のジャケでは大きくイメチェンしていますが(笑)

そんなジャケ・イメージのせいか、垢抜けないルックスを補う実力派のヒップ・ホップ・ソウル作品というのが本作に対する印象でしたが、久々に聴いてみて、アップからスロウ〜ミディアムまで90年代女性R&Bグループの魅力がコンパクトに詰まった1枚に感心してしまいました。流行りのヒップ・ホップ・ソウルでありながら、ゴスペル・タッチのエッセンスもうまく織り交ぜているあたりが心憎いですね。

プロデュースはJermaine DupriManuel Seal, Jr.の2人。さらにOrganized Noizeが2曲プロデュースしています。

「Just Kickin' It」「Understanding」といった2大ヒットがハイライトですが、「With You」「Pumpin'」あたりもオススメです。

90年代女性R&Bグループの定番アルバムとして、ぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Just Kickin' It」
彼女たちの1stシングルであり、全米チャート第2位、同R&Bチャート第1位となった大ヒット・シングル。Kurtis Blow「AJ Scratch」のフレーズをうまく引用したレイドバック感覚のヒップ・ホップ・ソウルに仕上がっています。Howard Hewett「Show Me」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=eUHmK0TU4FQ

本曲はDa Brat「Give It 2 You」、Brent Jones & the T.P. Mobb「Goodtime」のサンプリング・ソースとなっています。
Brent Jones & the T.P. Mobb「Goodtime」
 https://www.youtube.com/watch?v=RwkIVKmBb5Q

「Pumpin'」
Dionne Farris(Arrested Development)がバック・ヴォーカルで参加し、 Jermaine Dupriもラップしているシングル向きのファンキーなアップ・チューン(シングルにはなりませんでしたが・・・)。
https://www.youtube.com/watch?v=17JYnjrkhAw

「Let Me Know」
彼女たちのコーラスワークの魅力を堪能できるヒップ・ホップ・ソウル。ゴスペル・タッチのアクセントがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=IZkU9iqE86g

「Understanding」
アルバムからの2ndシングル。全米チャート第2位、同R&Bチャート第1位となり、「Just Kickin' It」に続く大ヒットとなりました。感動的なミディアム・スロウにグループの確かな実力を感じます。長く聴き継がれるべき名曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=wAnGkF299ZU

Zed Zilla「Understanding」のサンプリング・ソースとなっています。
Zed Zilla「Understanding」
 https://www.youtube.com/watch?v=WRO120-a5Lw

「W.S.S Deez Nuts」
Jermaine Dupriによるインタールード。

「With You」
Organized Noizeプロデュース。個人的には「Understanding」と並ぶお気に入り。抑えつつもキャッチーなヒップ・ホップ・ソウルという点が気に入っています。Organized Noizeの素晴らしい仕事ぶりが光ります。
https://www.youtube.com/watch?v=Aeqcdxw9dEw

「Is My Living In Vain」
The Clark Sisters、1980年のゴスペル・ヒットをカヴァー。こうしたゴスペル・ヒットをカヴァー・セレクトするあたりに、単なる流行りの女性R&Bグループではなく、本格的グループであることを知らしめたいというJermaine Dupriの意図が伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=cTt58tLhLyY

「Love On My Mind」
この曲もシングルになりました。Otis Redding「Hard to Handle」をサンプリングした重量感のあるダンサブル・サウンドに合わせて、雰囲気のあるヴォーカルを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=yCfSPt4RkDE

「Tonight」
Organized Noizeプロデュースの2曲目。この曲もシングルになりました。素敵なア・カペラ・コーラスを堪能できる絶品バラード。彼女たちのコーラス・グループとしての実力を確認できます。
https://www.youtube.com/watch?v=W5jvftgLxkU

「Just Kickin' It (Remix)」
「Just Kickin' It」のリミックス。オリジナルと並ぶ人気のリミックスかもしれませんね。こちらはThe Staple Singers「Let's Do It Again」をサンプリングしたアーシー&メロウな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=RpTPRqF1ORE

2nd『Off The Hook』(1995年)、3rd『Traces of My Lipstick』(1998年)も一緒にチェックを!

『Off The Hook』(1995年)
Off the Hook

『Traces of My Lipstick』(1998年)
Traces of My Lipstick
posted by ez at 00:26| Comment(2) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月02日

Horace Silver『In Pursuit Of The 27th Man』

若き日のBrecker兄弟、ヴァイヴ奏者David Friedmanが参加☆Horace Silver『In Pursuit Of The 27th Man』
イン・パースート・オブ・ザ・27th・マン
発表年:1973年
ez的ジャンル:ファンキー・ジャズ伝道師
気分は... :まさかの・・・

今回はジャズ・ジャイアントの一人Horace Silverが1973年にリリースした『In Pursuit Of The 27th Man』です。

ファンキー・ジャズの伝道師として名高いジャズ・ピアニストHorace Silverについて、当ブログでこれまで紹介した作品は以下の4枚。

 『Song For My Father』(1964年)
 『The Cape Verdean Blues』(1965年)
 『The Jody Grind』(1966年)
 『Total Response (The United States Of Mind/Phase 2)』(1971年)

本作『In Pursuit Of The 27th Man』(1973年)のレコーディング・メンバーはHorace Silver(p)、Bob Cranshaw(el-b)、Mickey Roker(ds)、David Friedman(vibe)、Randy Brecker(tp、flh)、Michael Brecker(ts)という布陣です。Brecker兄弟が加わったクインテット編成のセッションとDavid Friedmanカルテット編成のセッションに分かれます。

当時、新進気鋭ミュージシャンであったBrecker兄弟の参加が目を引きますが、Horace Silverがヴィヴラフォン奏者を迎えて、レコーディングしている点にも注目です。また、自身のオリジナル以外にWeldon IrvineMoacir Santosの楽曲をカヴァーしている点も興味深いですね。

アルバム全体としては、ラテン/ボッサ・タッチの演奏が多いのが僕好みです。また、若き日のBrecker兄弟のプレイとDavid Friedmanのメランコリックなヴァイヴでメリハリが効いているのもいいですね。

個人的には「In Pursuit Of The 27th Man」「Gregory Is Here」「Liberated Brother」の3曲がオススメ!また、「Liberated Brother」「Kathy」は作者ヴァージョンと聴き比べるのも楽しいと思います。

ジャケのように、ファンキー・ジャズの伝道師として走り続けるHorace Silverの意気込みが伝わってくる充実作です。

全曲紹介しときやす。

「Liberated Brother」
Weldon Irvine作。オリジナルは『Liberated Brother』(1972年)に収録されています。当ブログではBlack Sugarのカヴァーも紹介済みです。ラテン・フレイヴァーを取り入れた僕好みの演奏です。ファンキーながらもエレガントなHoraceのピアノがいいですね。Brecker兄弟のソロも軽やかです。
https://www.youtube.com/watch?v=w8tS9jbKYnQ

「Kathy」
Moacir Santos/Ray Evans/Jay Livingston作。各種コンピでも人気の作者Moacir Santosのヴァージョンは『Saudade』(1974年)に収録されています。本ヴァージョンはDavid Friedmanの哀愁ヴァイヴが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=9rDROZr2iLc

「Gregory Is Here」
Horace Silver作。タイトル曲と並ぶ僕のお気に入り。ボッサ/ラテン調のビートにのって小粋に疾走します。HoraceとBrecker兄弟のアンサンブルがいい感じです。Brecker兄弟の快調なプレイがいいですな。
https://www.youtube.com/watch?v=yttc-i_vA8I

「Summer In Central Park」
Horace Silver作。David Friedmanのメロウ・ヴァイヴが優しく響く、穏やかな演奏です。ホッと一息つける感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=PZHViGDdgRs

「Nothin' Can Stop Me Now」
Horace Silver作。ファンキーかつユーモラスな雰囲気の演奏でリラックスさせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=0Q2OgayU-dE

「In Pursuit Of The 27th Man」
Horace Silver作。タイトル曲はラテン・タッチかつモーダルに疾走します。Bob Cranshawのベースに先導されるHoraceのピアノとDavid Friedmanのヴァイヴが実にスリリングで格好良いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=-NMNHBy9NYE

「Strange Vibes」
Horace Silver作。ラストはシブい演奏ですが、なかなか芳醇な味わいです。ここでもDavid Friedmanのヴァイヴの響きが
https://www.youtube.com/watch?v=yttc-i_vA8I

Horace Silverの過去記事もご参照ください。

『Song For My Father』(1964年)
ソング・フォー・マイ・ファーザー

『The Cape Verdean Blues』(1965年)
The Cape Verdean Blues

『The Jody Grind』(1966年)
The Jody Grind

『Total Response (The United States Of Mind/Phase 2)』(1971年)
トータル・レスポンス
posted by ez at 18:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月01日

Sola Rosa『Magnetics』

多彩なヴォーカリストが参加したNZ産フューチャー・ソウル☆Sola Rosa『Magnetics』
sola rosa magnetics.jpg
発表年:2014年
ez的ジャンル:NZ産フューチャー・ソウル
気分は... :風は吹くのか・・・

今回は新作からニュージーランドのフューチャー・ソウル・ユニットSola Rosaの最新作『Magnetics』(2014年)です。昨年デジタル配信され、今年に入りCDリリースされました。

Sola RosaはリーダーのAndrew Spraggonがスタートさせたフューチャー・ソウル・ユニット。ライナーノーツには現在のメンバーとして5名が挙げられていますが、本作のクレジットを見る限りでは、パーマネント・メンバーはAndrew Spraggon(key、per、production)、Matt Short(b)、Ben White(g、key)の3名と思われます。

グループはこれまで『Solarized』(2001年)、『Haunted Out』(2003年)、『Moves on』(2005年)、『Get It Together』(2009年)、『Low and Behold, High and Beyond』(2012年)という5枚のアルバムをリリースしています。

本作『Magnetics』(2014年)は、『Get It Together』(2009年)、『Low and Behold, High and Beyond』(2012年)に続く世界リリース第3弾となる作品です。

アルバムには、Georgia Anne MuldrowSharlene HectorKevin Mark TrailNoah Slee Jordan RakeiTawiahOlivier Daysoulという多彩なヴォーカリストがフィーチャーされています。ライナーノーツにはKevin Mark Trailも正式メンバーであると記載されていましたが、どうなんでしょうか。

USのアンダーグラウンド・レディ・ソウルGeorgia Anne Muldrowと、Reel PeopleDegoSunlightsquare、Bah Samba、Bugz In The AtticSeravinceRichard Spaven等の作品でフィーチャーされている歌姫Sharlene Hectorの参加からも、Sola Rosaというユニットの注目度の高さがわかりますね。

アルバム全体としては、各ヴォーカリストの個性と自分たちのクロスオーヴァー・サウンドの折り合いをうまくつけた魅力的なフューチャー・ソウルに仕上がっています。

とりあえず「Can We Get It Together」「Never Too Far」「Both Of Us」「Til The Sun」あたりを聴けば、本作の魅力を実感できると思います。

クロスオーヴァー・ソウル/フューチャー・ソウル好きの方にはオススメの1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Inspired」
NZ出身のネオソウル・シンガーNoah Sleeをフィーチャー。エレクトロニカな疾走感が心地好いフューチャー・ソウルです。

「Til The Sun」
オーストラリア出身の男性シンガーJordan Rakeiをフィーチャー。ソウルフルかつセクシーなJordan Rakeiのヴォーカルが引き立つエレクトリック・ソウル。
https://www.youtube.com/watch?v=tzrsK5I0LI0

「Right On Time」
UKの女性シンガーTawiahをフィーチャー。当ブログで紹介した作品でいえば、Mark De Clive-Lowe『Renegades』でフィーチャーされていました。そのMark De Clive-Lowe『Renegades』がお好きであった人であれば、気に入るであろうエレクトリック・ソウルに仕上がっています。

「To The Ocean」
UKの男性シンガーKevin Mark Trailをフィーチャー。スペイシーな近未来感が魅力のフューチャー・ファンクです。Kevin Mark Trailはセクシーな魅力を持ったシンガーでグッド!

「Can We Get It Together」
Noah Sleeをフィーチャー。レトロ・ソウルをフューチャー・サウンドで再現した感覚のキャッチーな仕上がり。レトロなのにフューチャーな感じが面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=t-RddAXBUXA

「Never Too Far」
Georgia Anne Muldrowをフィーチャー。彼女の個性とフューチャー・サウンドがよくマッチしたエレクトリック・ソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=TqAYuI3niqk

「Too Long In The Sun」
US出身、現在はUKを拠点とする男性シンガーOlivier Daysoulをフィーチャー。セクシーなファルセット・ヴォーカルが包み込むフューチャー・ソウルです。
https://www.youtube.com/watch?v=GPftRqZ6Sew

「Roots And Culture」
Kevin Mark Trailをフィーチャー。Kevin Mark Trailがラガ調のヴォーカルを聴かせてくれるダークな仕上がり。

「Get Your Move Gone」
Sharlene Hectorをフィーチャー。ファンキー・グルーヴをバックにSharlene Hectorが貫録のヴォーカルを聴かせてくれます。

「Young The Giant」
Noah Sleeをフィーチャー。ラテン/サルサのエッセンスでアクセントをつけた哀愁ソウル。

「Both Of Us」
Kevin Mark Trailをフィーチャー。躍動するシンセ・サウンドとKevin Mark Trailのセクシー・ヴォーカルが織り成すフューチャー・ソウルで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=L8_SkRQGifs

Sola Rosaの他作品もチェックを!

『Solarized』(2001年)
Solarized

『Haunted Out』(2003年)
Haunted Out

『Moves on』(2005年)
Moves on

『Get It Together』(2009年)
GET IT TOGETHER

『Low and Behold, High and Beyond』(2012年)
Low and Behold, High and Beyond
posted by ez at 01:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする