2015年06月30日

Paige Claire『Paige Claire』

謎のウィスパー・ヴォイス女性シンガー唯一のアルバム☆Paige Claire『Paige Claire』
ペイジ・クレール
発表年:1971年
ez的ジャンル:ウィスパー・ヴォイス系女性シンガー
気分は... :まどろみながら・・・

今回は謎の女性シンガーPaige Claireの唯一のアルバム『Paige Claire』(1971年)です。

Paige Claireについてのプロフィールは謎のままです。唯一のアルバムの発売元や制作陣からはUSシンガーという気がしますが、名前や英語の歌い回しからはフランス系を想起させます。いずれにしろ、本作『Paige Claire』のみを残し、忽然とシーンから姿を消した謎多き女性シンガーです。

しかしながら、彼女が唯一残した『Paige Claire』は44年経った今でも色褪せない素敵な歌が詰まっています。青春時代を思い出させる甘酸っぱい雰囲気がいいですね。

とにかく少し舌足らずのウィスパーまじりのPaigeのヴォーカルがたまりません。ウィスパー・ヴォイス好き、ロリータ・ヴォイス好き、フェアリー・ヴォイス好きの人は絶対にハマるはずです。

プロデュースはBobby Sherman、Brady Bunch等を手掛けたJackie MillsHarry BettsAl Cappsがアレンジを務めています。彼らのPaigeのコケティッシュかつフェアリーな魅力を最大限引き出した素晴らしい仕事ぶりにも感心させられます。

楽曲がどれも素晴らしいのも本作の魅力です。Dusty SpringfieldBreadMichel LegrandClodagh RodgersRandy EdelmanShelby Flintのカヴァー6曲のセレクトも素晴らしいですし、オリジナル5曲も粒揃いです。特に、60年代のサンシャイン・ポップ・グループLove Generationの元メンバーTom Bahlerが3曲を提供し、本作に大きく貢献しています。

キュートにはじける「I'm Too Shy」「Come Back and Shake Me」もいいですし、フェアリーな「Make It With You」「I'm Black Where I Started With You」「It Was Always You」あたりもたまりません。さらに、「Sunny Day」「You Say I Should Forget」「I Will Love You」「Paint My World Blue」のまどろみ感にも相当グッときます。

まどろみながら妄想に耽りたい気分になる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Just a Little Lovin' (Early in the Morning)」
Barry Mann/Cynthia Weil作。Dusty Springfieldのシングル曲をカヴァー。Paigeのコケティッシュな魅力を引き立てるポップ・バラードに仕上がっています。

「I'm Too Shy」
Tom Bahler作。本作のハイライトはコレでしょう。Paigeのロリータ・ヴォイスにKOされてしまうキュートなガ―リー・ポップです。
https://www.youtube.com/watch?v=-zMrwvtOT3s

「Make It With You」
David Gates作。Breadの大ヒット・シングルをカヴァー。オリジナルは『On The Waters』(1970年)に収録されています。Paigeのピュアな魅力が伝わってくるビューティフルな1曲に仕上がっています。

「Windmills of Your Mind」
Alan Bergman/Marilyn Bergman/Michel Legrand作。Steve McQueen主演の映画『The Thomas Crown Affair(邦題:華麗なる賭け)』(1968年)の主題歌をカヴァー。当ブログではDorothy Ashbyのカヴァーを紹介済みです。ここでは憂いを帯びたPaigeのフェアリー・ヴォイスがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=I-oRQIZI5z8

「I'm Black Where I Started With You」
Tom Bahler作。Paigeのフェアリー・ヴォイスにグッとくるビューティフル・ポップ。こんな曲を聴きながら、眠りにつきたい(笑)

「Come Back and Shake Me」
UKの女性シンガーClodagh Rodgers、1969年のヒット曲をカヴァー(Kenny Young作)。オリジナル以上にキュートなダンサブル・ポップに仕上がっています。

「Sunny Day」
USシンガー・ソングライターでJackie DeShannonの旦那様としても知られるRandy Edelmanの作品をカヴァー。ロリータ・ヴォイスで美しいメロディを歌い上げるのがたまりません。

「You Say I Should Forget」
Tom Bahler作。ハープシコードが醸し出す甘酸っぱい雰囲気がいいですね。切ないメロディを歌い上げるPaigeにもグッときます。

「It Was Always You」
Charles Strouse/Lee Adams作。これは楽曲が素晴らしいですね。そんな素敵なメロディをPaigeがフェアリー・ヴォイスで歌います。

「I Will Love You」
Shelby Flint/Barry De Vorzon作。60年代に活動していた女性SSW、Shelby Flintの作品をカヴァー。オーケストレーションを配したロマンティックな仕上がりです。

「Paint My World Blue」
Jackie Millsがプロデュースしていたソフトロック・グループThe Mother Loveの元メンバーDanny Janssenの作品。コケティッシュなPaigeの魅力が存分に伝わってくるバラードです。アレンジも素晴らしい!

気づけば、もう6月末ですね。
7月に入る明日からは、夏モードの作品を集中的に紹介したいと思います。
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2015年06月29日

Lenine『Na Pressao』

ミクスチャー感覚の異才ブラジリアン・ロック☆Lenine『Na Pressao』
アンダー・プレッシャー
発表年:1999年
ez的ジャンル:異才ブラジリアン・ロック
気分は... :アンダー・プレッシャー!

女子サッカーW杯なでしこ勝ちましたね!
1対0という僅差でしたが、思っていた以上に内容も良かった気がします。決勝トーナメントに入り、一気にチームの完成度が増してきた感じですね。

今回はブラジル音楽シーンの異才Lenine『Na Pressao』(1999年)です。

これまで当ブログで紹介したLenine作品は以下の3枚。

 Lenine & Suzano『Olho De Peixe』(1993年)
 『O Dia Em Que Faremos Contato』(1997年)
 『Falange Canibal』(2002年)

本作『Na Pressao』(1999年)は、彼の出世作となた『O Dia Em Que Faremos Contato(邦題:未知との遭遇の日)』(1997年)に続きリリースされたアルバムです。

『O Dia Em Que Faremos Contato(邦題:未知との遭遇の日)』ほどの注目度があるアルバムではなかったかもしれませんが、ブラジル音楽にロック、Hip-Hop、エレクトロニカ、クラブミュージックのエッセンスをミクスチャーしたLenine独自のサウンドを存分に楽しめる1枚です。また、随所でLenineらしいパーカッシヴなギターを聴くことができます。

アルバムにはNana VasconcelosMarcos SuzanoDavi MoraesPedro SaPlinio Gomes等が参加しています。特に、プログラミング、エレクトロニクス、サンプリング等の面でPlinio Gomesの貢献が大きいですね。

発売から15年以上が経っていますが、Lenineの異才ぶりに感心してしまう1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Jack Soul Brasileiro」
オススメその1。Lenine作。パーカッシヴなアコギの響きと土着的リズム、さらにはエレクトロニクスなアクセントが加わったLenineならではのグルーヴを楽しめるオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=zyXbImf3VHI

「Na Pressao」
Lenine/Braulio Tavares/Sergio Natureza作。タイトル曲は無国籍風の哀愁チューン。音像感のある音響がいいですね。Nana Vasconcelosが参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=ovhCj5TeWm0

「Paciencia」
オススメその2。Lenine/Dudu Falcao作。サウンドもLenineの歌声も柔らかな温もりがあるのがいいですね。中盤の美しいピアノも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=bjtl2gbolSI

「Meu Amanha (Intuindo o Til)」
Lenine作。派手さはありませんが、Kassinも参加してブラジル新世代感覚のサウンドを楽しめる1曲です。
ttps://www.youtube.com/watch?v=7EuW55g4UXI

「A Rede」
オススメその3。Lenine作。Lenineらしいパーカッシヴなアコギ・グルーヴが抜群に格好良い1曲。Davi Moraes、Marcos Suzanoも参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=NrxH9ewjR2k

「Tubi Tupy」
オススメその4。Lenine/Carlos Renno作。Plinio Gomesによるエレクトロニクスな味付けが印象的な1曲。ダビーな雰囲気もあります。そんなサウンドの中にビリンバウの響きも混じっているのが面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=KJ5msGnq0es

「A Medida da Paixao」
オススメその5。Lenine/Dudu Falcao作。アルバム屈指の美しさを持った1曲。Humberto Barrosによるエレピのメロウな響きもグッド。
https://www.youtube.com/watch?v=Q9psa-xH1WA

「Alzira e a Torre」
Lenine/Lula Queiroga作。ロック、エレクトロニカ、Hip-Hopをミクスチャーしたドライブ感のある近未来的サウンドが印象的な1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=VYgQ-o-Kn_g

「Rua da Passagem (Transito)」
Lenine/Arnaldo Antunes作。なかなかうまく説明できませんが、この混沌とした音世界はLenineでしか生み出せないのでは?Pedro Saが参加。

「Relampiano」
Lenine/Paulinho Moska作。無国籍感覚のエレクトロニカ・サウンドが印象的です。Dominguinhosのアコーディオンも効果的です。
https://www.youtube.com/watch?v=zq8i3pi8V8M

「Eu Sou Meu Guia」
オススメその6。Lenine/Braulio Tavares作。ラストはドラムンベース調のフューチャリスティックなダンサブル・チューンで格好良く締め括ってくれます。Marcos Suzano、Nana Vasconcelosもバックアップしています。
https://www.youtube.com/watch?v=SHnrat5o7Ps

Lenineの他作品もチェックを!

Lenine & Suzano『Olho De Peixe』(1993年)
魚眼

『O Dia Em Que Faremos Contato』(1997年)
O Dia Em Que Faremos Contato

『Falange Canibal』(2002年)
FALANGE CANIBAL

『In Cite』(2004年)
In Cite

『Labiata』(2009年)
Labiata

『Chao』(2012年)
Chao

『Carbono』(2015年)
lenine carbono.jpg
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2015年06月28日

Mark Guiliana Jazz Quartet『Family First』

新進ジャズ・ドラマーによる新ユニット☆Mark Guiliana Jazz Quartet『Family First』
Family First[ボーナストラック収録・日本語解説つき]
発表年:2015年
ez的ジャンル:新進ジャズ・ドラマー系アコースティック・ジャズ
気分は... :なでしこベスト4なるか!

サッカー女子W杯は準々決勝が始まりました。
昨日の「ドイツ対フランス」は今大会で最も見応えのある強豪対決でしたね。絶対フランスが勝ったと思いましたが、しぶとく同点に追いつくところがさすがドイツでしたね。フランスは負けて尚強しという印象です。タレントが揃っていますよね。

さて間もなく、なでしこの出番です。世界ランクが上の日本が有利との前評判ですが、コンディショニング面で問題ないのかが心配ですね。おそらくオランダ戦のような美しいサッカーは難しいと思うので、どろ臭く、粘り強く戦って欲しいです。また、選手交代が鍵を握りそうですね。澤選手、岩淵選手あたりがラッキーガールになることを期待しています。

今回は新作ジャズからMark Guiliana Jazz Quartet『Family First』です。

注目の新進ジャズ・ドラマーMark Guilianaの紹介は、『My Life Starts Now』(2014年)に続き、2回目となります。

Jazz The New Chapterに象徴される今ジャズの動きに呼応するように、昨年『My Life Starts Now』『Beat Music:The Los Angels Improvisations』というビート・ミュージック的アプローチのリーダー作を2枚立て続けにリリースしたMark Guiliana。現在ジャズ・シーンで最も旬なドラマーの一人といえるでしょう。

そんな注目ドラマーの最新作は、新グループによるアコースティック・ジャズ作品です。

カルテットのメンバーはMark Guiliana(ds)、Jason Rigby(ts)、Shai Maestro(p)、Chris Morrissey(b)という4名。

Jason RigbyはGuilianaは共演を希望していたお気に入りのサックス奏者だったようです。

Shai Maestroは、Guilianaと同じくイスラエル出身のベーシストAvishai Cohenのグループに在籍していたピアニスト。Avishai Cohen Trio『Gently Disturbed』(2008年)では2人揃ってのプレイを聴くことができます。

Chris Morrisseyは彼のリーダー作『North Hero』(2013年)にGuilianaが参加しています。

コアなジャズ・リスナーではなく、"永遠のジャズ初心者"を自称する僕としては、ジャズの枠に囚われず故J DillaSquarepusherらにも触発されたMark Guilianaのアプローチに惹かれていたので、カルテット編成のアコースティック・ジャズ作品と聞いて、"今回は僕向けではないからパスかな"と勝手な先入観を抱いていました。

しかしながら、CDショップのジャズ売場で先々週紹介したKamasi Washington『The Epic』を購入した際に、ついでに本作を試聴し、オープニングの「One Month」を聴くことで先入観を払拭できました。"やはり、Mark Guilianaは違うな・・・"

Mark Guilianaの圧倒的なドラミングと4名の素晴らしいアンサンブル、インプロビゼーションをバランス良く楽しめる1枚に仕上がっています。

特に「One Month」「Long Branch」のGuilianaのドラミングは圧巻です。

2曲のカヴァー以外はGuilianaのオリジナルです。

『Family First』Album Teaser
https://www.youtube.com/watch?v=ME0EVPfzp1I

全曲紹介しときやす。

「One Month」
僕に本作の購入を決意させた何とも刺激的なオープニング。いきなりGuilianaの"今ジャズ"ドラマーらしいドラミングを存分に楽しめます。それに呼応するJason Rigbyのサックス、Shai Maestroのピアノもゾクゾクします。

「Abed」
Chris MorrisseyのベースとMaestroのピアノが牽引する小粋な前半と、一気にギア・チェンジしてスリリングに疾走する後半のメリハリがいいですね。

「2014」
哀愁バラード。Rigbyの情感を込めたサックスの音色が心に染み入ります。

「Long Branch」
イントロからGuilianaのエキサイティングなドラミングを堪能できます。"今ジャズ"らしいダイナミズムを持つと同時に、この4名ならではのケミストリーを感じる演奏は圧巻ですね。

「Johnny Was」
Bob Marley & The Wailersのカヴァー(Rita Marley作)。オリジナルは当ブログでも紹介した『Rastaman Vibration』に収録されています。オリジナルの雰囲気を受け継いだ哀愁バラードに仕上がっています。流れ弾の犠牲となった息子の死とそれを悲しむ母について歌った本曲をセレクトしたあたりに何かGuilianaのメッセージがあるのかもしれませんね。

「From You」
4人による美しいアンサンブルを楽しめます。特に、Maestroのピアノの流麗なタッチがいいですね。

「The Importance Of Brothers」
"永遠のジャズ初心者"である僕にとっては少し難解な感じです。まぁ、こういうのもジャズ作品らしいですが。

「Welcome Home」
Chris Morrisseyのベースに、ドラム、ピアノ、サックスの音が重なっていく感じが印象的です。

「Family First」
ラストはゆったりと流れる美しいバラードで締め括ってくれます。4人の研ぎ澄まされた感性による美しい演奏は感動的です。

「Beautiful Child」
国内盤ボーナストラック。US男性SSW、Rufus Wainwright作品をカヴァー。オリジナルは『Want One』(2003年)に収録されています。この楽曲の持つ魅力をジャズでしっかり伝えてくれます。このカヴァー・セレクト自体が"今ジャズ"アーティストな感じでいいですね。

Rufus Wainwrightのオリジナル自体が素晴らしいので、こちらもぜひチェックを!
Rufus Wainwright「Beautiful Child」
 https://www.youtube.com/watch?v=VNNf9j0Bfk4

Mehliana『Taming The Dragon』(2014年)
Mehliana: Taming the Dragon

『My Life Starts Now』(2014年)
My Life Starts Now[日本語解説付]

『Beat Music:The Los Angels Improvisations』(2014年)
Beat Music : The Los Angels Improvisations[日本語解説付]
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2015年06月27日

The Blackbyrds『Flying Start』

Donald Byrdのおそるべき教え子達のジャズ・ファンク☆The Blackbyrds『Flying Start』
フライング・スタート
発表年:1974年
ez的ジャンル:Donald Byrd系ジャズ・ファンク
気分は... :羽ばたく!

今回は70年代に活躍したジャズ・ファンク・バンドThe Blackbyrdsの2ndアルバム『Flying Start』(1974年)です。

The Blackbyrdsは、人気ジャズ・トランぺッターDonald Byrdが教鞭をとっていたハワード大学で、彼の教え子達が結成したバンド。

Donald Byrdのプロデュースの下、『The Blackbyrds』(1974年)、『Flying Start』(1974年)、『City Life』(1975年)、『Cornbread, Earl and Me』(1975年)、『Unfinished Business』(1976年)、『Action』(1977年)といったアルバムをFantasyからリリースしています。

2nd『Flying Start』からは「Walking in Rhyth」(全米チャート第6位、同R&Bチャート第4位)、3rd『City Life』からは「Happy Music」(全米チャート第19位、同R&Bチャート第3位)といったヒットも生まれています。

1980年にリリースした『Better Days』George Dukeプロデュース)を最後にグループは解散しますが、2012年に再結成してアルバム『Gotta Fly』(2012年)をリリースしています。

Donald Byrd絡みということもあり、レア・グルーヴ/フリーソウル方面でも人気の高いグループですね。

まずは1st『The Blackbyrds』(1974年)、2nd『Flying Start』(1974年)を聴き、それから3rd以降へというのがこのグループの攻め方だと思います。今回も1st、2ndのどちらをセレクトするか迷いましたが、ヒット曲「Walking in Rhyth」収録の2ndの方がより聴きやすいと思い、こちらにしました。

本作のメンバーはAllan Barnes(fl、ss、ts)、Kevin Toney(p、el-p、syn)、Barney Perry(g)、Joe Hall(b)、Keith Killgo(ds)、Perk Jacobs(per)という1st『The Blackbyrds』と同じラインナップです。プロデュースは勿論Donald Byrd

本作収録の半数以上の楽曲が、今日サンプリング・ソースとして再利用されていることからもわかるように、サウンド面での充実ぶりにグッとくる1枚です。ドラムブレイク、ベースラインが格好良い演奏が多いのが人気の理由だと思います。また、シンセの音色も印象的ですし、素晴らしいホーン・アンサンブルも随所で聴くことができます。

楽曲はすべてメンバーおよびDonald Byrdによるオリジナルです。

Donald Byrdのおそるべき教え子達のジャズ・ファンクを存分に楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「I Need You」
Donald Byrd/Kevin Toney作。軽快に疾走するヴォーカル入りのソウルフルなジャズ・ファンクでアルバムは幕を開けます。ホーン隊がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=uLK-Ma7BsQ4

「The Baby」
Donald Byrd作。格好良いドラム・ブレイクと共に始まるシンセの効いたジャズ・ファンク。Donald ByrdがMizell兄弟から学んだことの成果が出ている1曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=M-bkpzJqk2A

Organized Konfusion「Jiminez Criqueta」、KMD「Smokin' That S*#%」のサンプリング・ソースにもなっています。
KMD「Smokin' That S*#%」
 https://www.youtube.com/watch?v=c0W-3BjTMu0

「Love Is Love」
Keith Killgo作。シンセ&エレピのメロウな響きが心地好い1曲。インストですが、一度聴いたら忘れに歌心のあるサウンドがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=hyNjYLBWL1k

MF Doom「White Willow Bark」、Big Sean feat. Mac Miller「Hundred Dollar Bill Skyscraper」のサンプリング・ソースにもなっています。
MF Doom「White Willow Bark」
 https://www.youtube.com/watch?v=xHyeOaX6RGY
Big Sean feat. Mac Miller「Hundred Dollar Bill Skyscraper」
 https://www.youtube.com/watch?v=7pLYbTDfA8k

「Blackbyrds' Theme」
Kevin Toney/Allan Barnes/Joe Hall作。「Walking in Rhythm」と並ぶ本作のハイライト。うねるベースライン、キメてくれるドラムブレイク、パーカッシヴなコンガ、素晴らしいホーン・アンサンブル・・・とにかく格好良すぎるジャズ・ファンク・グルーヴです。
https://www.youtube.com/watch?v=kU1sFTDPUDA

当ブログで紹介したQueen Latifah「Bad as a Mutha」をはじめ、Jungle Brothers feat. KRS-One「Tribe Vibes」、Force of Nature「Sneak Chamber」、DJ Brisk Fingaz「Bird Dance」のサンプリング・ソースとなっています。また、日本のファンク・バンドMountain Mocha Kilimanjaroがカヴァーしています。
Jungle Brothers feat. KRS-One「Tribe Vibes」
 https://www.youtube.com/watch?v=5ssFqfOsATU
Queen Latifah「Bad as a Mutha」
 https://www.youtube.com/watch?v=9aYI-j3aDdM
Force of Nature「Sneak Chamber」
 https://www.youtube.com/watch?v=pydO2ayklL0
DJ Brisk Fingaz「Bird Dance」
 https://www.youtube.com/watch?v=_hTnO8MC9pQ
Mountain Mocha Kilimanjaro「Blackbyrds' Theme」
 https://www.youtube.com/watch?v=u73MHrChJO4

「Walking in Rhythm」
Barney Perry作。前述のように全米チャート第6位、同R&Bチャート第4位となったグループ最大のヒット曲であり、フリーソウル人気曲でもあります。ポジティヴなヴァイヴに満ちた爽快メロウ・グルーヴです。涼しげなフルートの音色もグッド!Joe McBride、Shy Guyがカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=v7bHvoIHYbc

「Future Children, Future Hopes」
Kevin Toney作。刑事映画のテーマ曲のような疾走感を持ったインスト。アレンジの妙が冴える演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=FGa_UWeSKKw

「April Showers」
Allan Barnes作。トリッキーなシンセからスタートしますが、本編はヴォーカル入りのドリーミー・メロウ・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=6hP8f2-hu4E

MF Doom「Lavender Buds」、Insight feat. A.G. & Edo G「Strategy」のサンプリング・ソースとなっています。
MF Doom「Lavender Buds」
 https://www.youtube.com/watch?v=RIoGfs2Hw2c
Insight feat. A.G. & Edo G「Strategy」
 https://www.youtube.com/watch?v=xBv-FvY11zo

「Spaced Out」
Kevin Toney作。イントロのベースラインが印象的なジャズ・ファンク。レア・グルーヴ好きの人は気に入るであろう格好良さです。
https://www.youtube.com/watch?v=ebL-bxjlHe8

MC Lyte「Cappucino」、Ant Banks「U Just a Punk」、Black Moon「War Zone」サンプリング・ソースとなっています。
MC Lyte「Cappucino」
 https://www.youtube.com/watch?v=GzymEgqDsNU
Ant Banks「U Just a Punk」
 https://www.youtube.com/watch?v=JWIusdEjGW4
Black Moon「War Zone」
 https://www.youtube.com/watch?v=eGcucoPEms0

The Blackbyrdsの他作品もチェックを!まずは『The Blackbyrds』(1974年)ですかね。

『The Blackbyrds』(1974年)
ブラックバーズ

『City Life/Unfinished Business』(1975年/1976年) ※2in1CD
City Life/Unfinished Business by Beat Goes Public Bgp 【並行輸入品】

『Action/Better Days』(1977年/1980年) ※2in1CD
Action / Better Days
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2015年06月26日

Phil Asher Presents Focus『Sweet And Sour』

Phil Asherのソロ・プロジェクト・アルバム☆Phil Asher Presents Focus『Sweet And Sour』
SWEET AND SOUR
発表年:2002年
ez的ジャンル:西ロンドン系ハウス/ブロークンビーツ/フューチャー・ジャズ
気分は... :甘い?酸っぱい?

今回はUKの人気DJ/プロデューサーPhil AsherFocus名義でリリースした『Sweet And Sour』(2002年)です。

Phil Asher関連作品の紹介は、restless soul Fun Band『Fun Lp』(2013年)に続き2回目です。

本作はFocus名義ですが、Phil Asher初のソロ・アルバムという位置付けでいいでしょう。

アルバムにはKaidi TathamBugz In The Attic2000Black等)、Mike Patto(元Reel People)、Mark De Clive-LoweChris FrankDa Lata)、Nathan HainesWilliams Cumberbacheといった西ロンドンのキーパソンとなるアーティストが多数参加しています。

アルバム全体としては、西ロンドンらしいハウス/ブロークンビーツ/フューチャー・ジャズらしい1枚に仕上がっており、Phil Asherや参加ミュージシャンの名が引っ掛かった人にとっては満足できる内容の1枚だと思います。

僕が保有するのは国内盤ですが、国内盤は曲順が変更されており、前半7曲が"Sweet"パート、後半6曲が"Sour"パートとなっています。Sweetパートはキャッチーなダンス・チューンが並び、Sourパートは実験的な曲が並びます。

やはり、キャッチーなSweetパートを聴いてしまいますね。シングルにもなった「Having Your Fun」「Find Myself」といった人気曲や、人気ブラジリアン・グルーヴのカヴァー「Bamba」、アフロ・テックな「Wha Blo」、80年代モードの「Bassual」「Never Giving Up」と聴き所満載です。

それと比べてSourパートは多少聴く人を選ぶかも?そんな中でも「Journey To Jupiter (Act 1 The Daughter Of Spazm)」「Hal」あたりは魅力的です。

1枚でPhil Asherの多様な音楽性や当時の西ロンドンの勢いを実感できる充実の1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Having Your Fun」
シングルにもなった人気曲と共にアルバムは幕を開けます。Maiya Jamesの女性ヴォーカルをフィーチャーしたR&Bテイストの仕上がりは夜遊びモードにピッタリ!聴く者のテンションを上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=WREk8_4BLaU

「Find Myself」
この曲もシングルになりました。Andrea Mendezの女性ヴォーカルをフィーチャーしたソウルフル・ハウス。90年代N.Y.ハウス調のアンダーグラウンドな雰囲気があっていいですね。Williams Cumberbacheのパーカッションも効いています。
https://www.youtube.com/watch?v=L0Ss2gNt_NI

「Marvin Is One」
アブストラクトなハウス・チューン。エレクトリックなアクセントも印象的です。Nathan Hainesがシンセで参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=wzrF7ImrdY4

「Bamba」
ハンガリーのフュージョン・グループDimenzioが1981年にリリースしたブラジリアン・グルーヴをカヴァー。クラブジャズ・クラシックとしても人気のある本曲を、西ロンドンらしいエレクトリックなダンス・チューンに仕上げています。Kaidi Tathamの貢献が大きい1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=ENuO5_n6rfc

Dimenzioのオリジナルもチェックを!
Dimenzio「Bamba」
 https://www.youtube.com/watch?v=QO5lgq5LBS0
Dimenzio『Dimenzio』(1981年)
ダイメンツィオ

「Wha Blo」
Kaidi Tathamのフィーチャリングが明記されているダンサブルなアフロ・テック・ジャズ。女性ヴォーカルはMaiya James。ハイパーなアフロ・ビートがクセになります。

「Bassual」
Maiya Jamesをフィーチャーしたディスコ・ブギー。昨今のディスコ・ブギー・ブームにもリンクするアッパーな仕上り。

「Never Giving Up」
Maiya Jamesをフィーチャー。前曲に続き80年代ブラコン調のエレクトリック・ダンス・チューンです。本曲ではMike Pattoの貢献が大きいようです。

ここまでが前半の"Sweet"パートです。

「China Bumps」
ここからが後半の"Sour"パートです。本曲はフェンダーローズのメロウな音色と躍動するリズムを組み合わせたブレイク・ビーツ・チューンです。

「Spaceship Rocket」
アブストラクトな展開です。

「Journey To Jupiter (Act 1 The Daughter Of Spazm)」
Kaidi Tathamによるアナログ・シンセやChris Franckのギターが彩るエレクトリック・ジャズ。カリプソ・テイストのアクセントがいいですね。

「Exagr8」
実験的なミニマルなサウンドが印象的です。

「Hal」
デトロイト・テクノ調の仕上がり。彼のルーツに触れることができる1曲なのでは?

「Sweet & Sour」
タイトル曲はMark De Clive-Loweが参加しています。マッドなフューチャリスティック感が印象的です。

「Never Giving Up (Dub Mix)」
国内盤ボーナス・トラック。「Never Giving Up」のダブ・ミックスです。

restless soul Fun Band『Fun Lp』(2013年)
restless soul fun band fun lp.jpg
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