2016年07月31日

Gordon Chambers『Surrender』

R&B界の実力派ソングライターの最新作☆Gordon Chambers『Surrender』
Surrender
発表年:2016年
ez的ジャンル:実力派ソングライター系男性R&B
気分は... :われは主にみな捧ぐ・・・

今回は新作R&Bから実力派R&Bシンガー・ソングライターGordon Chambersの4thアルバム『Surrender』です。

1969年、N.Y.ブロンクス出身の男性R&Bシンガー・ソングライターGordon Chambersの紹介は、1stアルバム『Introducing Gordon Chambers』(2005年)、3rdアルバム『Sincere』(2011年)に続き3回目になります。

90年代以降のR&Bシーンで名ソングライターの地位を確立してきたGordon Chambersですが、彼のソロ・アルバムには流行に左右されないR&Bの良さが詰まっているのが魅力です。

本作『Surrender』にも楽曲の良さが栄えるオーソドックスながらも聴き応え十分のR&B作品に仕上がっています。

Gordon Chambers本人以外に、Trey Songz作品を手掛けたことで知られるSteff Reed(Steffon Reed)、名プロデュース・チームThe Charactersの一員としても知られるTroy Tayler、新進アーティストJamal Brookins前作でもプロデュースを手掛けていたDarien DorseyLuke WitherspoonKenny Garrettのグループ等で活躍したキーボード奏者Shedrick Mitchellがプロデュースを手掛けています。

また、Eric RobersonLalah Hathawayといった実力派シンガーや、女性ゴスペル・シンガーAyana George、フィラデルフィアのネオ・ソウル系の女性シンガーCarol Riddickといったゲストがフィーチャリングされています。

Gordon Chambers自身の作品に加え、プロデューサー陣の楽曲、Stephen Bishopのヒット曲カヴァー「It Might Be You」、有名な讃美歌「I Surrender All」を取り上げたりしています。

アルバム全体としては、従来のアルバム以上にゴスペル・フィーリングが強くなっているのが特徴かもしれません。。

個人的には名ソングライターGordonの楽曲の良さを実感できる「The Diamond Inside」「Back to Love」「Imaginary Lover」あたりがおススメです。故Whitney Houstonに捧げた「My Way (Whitney Houston Tribute)」も印象的です。

安定感のあるオトナのR&Bアルバムをどうぞ!

全曲を紹介しときやす。

「The Diamond Inside」
Gordon Chambersプロデュース。名ソングライターらしい楽曲の良さが際立つメロウ&スムースなオープニング。奇をてらわないオーソドックス感が逆にいいですね。

「I Made It」
Eric Roberson & Steff Reedをフィーチャー。Steff Reedはプロデュース&ソングライティングも手掛けています。哀愁のメロディをエモーショナルに歌い上げるミディム・バラード。

「It Might Be You」
Troy Taylerプロデュース。Stephen Bishopが歌ってヒットした映画『Tootsie』(1992年)の主題歌(Marilyn Bergman/Alan Bergman/Dave Grusin作)をカヴァー。オリジナル自体が大好きだったので嬉しいカヴァーです。オリジナルの素敵なメロディを活かしつつ、ヴォーカル・ワークをはじめ、オトナのR&Bらしいメロウ&スムースな魅力を加味したグッド・カヴァーに仕上がっています。

「I'll Never Forget It」
Jamal Brookinsプロデュース&ソングライティング。新進アーティストに機会を与えたいというGordonの計らいのようです。メロディの良さが栄えるオーセンティックなバラードです。

「Back to Love」
Lalah Hathawayをフィーチャー。ベテラン二人によるジワジワと高揚してくるオトナのミディアム・グルーヴに仕上がっています。Darien Dorseyプロデュース。

「Unconditional」
Darien Dorseyプロデュース。安定感の哀愁ミディアム。聴き重ねるほどに味わいが増してくるバラードです。

「My Way (Whitney Houston Tribute)」
Gordon Chambersプロデュース。タイトルの通り、故Whitney Houstonに捧げた曲です。かつてWhitney作品をプロデュースしたこともあるGordonですが、彼にソロ・シンガーとしてのレコーディングを強力に勧めてくれたのがWhitneyだったようです。天国のWhitneyへ届くかのように美しいバラードをGordonが歌い上げます。

「Love And Help Somebody」
Luke Witherspoonプロデュース。ソングライティングはLuke WitherspoonプとKenyan Penceal。女性ゴスペル・シンガーAyana Georgeをフィーチャーしたゴスペル調の厳かな仕上がり。

「Imaginary Lover」
フィラデルフィアのネオ・ソウル系の女性シンガーCarol Riddickをフィーチャー。名ソングライターの面目躍如!といった感じの素敵なラブ・バラード。オーセンティックだからこそ楽曲の良さが栄えます。CarolとGordonの息の合った掛け合いもグッド!Gordon Chambersプロデュース。

「One Voice」
Gordon Chambers作品のお楽しみ、かつて有名アーティストに提供した楽曲のセルフ・カヴァー。今回はBrandy『Never Say Never』(1998年)で歌われた楽曲(Gordon Chambers/Phil Galdston作)をカヴァー。Brandyのオリジナルは楽曲自体は良かったもののDavid Fosterによるオーヴァー・プロデュースが少し気に入らなかったので、このセルフ・カヴァーがこの曲の本来の姿という気がします。Steff Reedが手掛けたヴォーカル・プロダクションが素晴らしいの一言です。Gordon Chambers/Shedrick Mitchellプロデュース。

「Circle Of Love」
「One Voice」と同じくPhil GaldstonとGordonの共作。この曲も名ソングライターに相応しい素敵なメロディの感動バラードです。
Gordon Chambersプロデュース。

「I Surrender All」
ラストは有名な讃美歌で締め括ってくれます。われは主にみな捧ぐ・・・。Shedrick Mitchellプロデュース。

「Dreaming」
国内盤ボーナス・トラック。Jamal Brookinsプロデュースによるダンス・チューン。本編の印象とは全く異なるアップ・チューン。本編とのギャップを楽しめます。

Gordon Chambersの他作品もチェックを!

『Introducing Gordon Chambers』(2005年)
Introducing Gordon Chambers

『Love Stories』(2007年)
Love Stories

『Sincere』(2011年)
シンシア
posted by ez at 00:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月29日

Vinicius Cantuaria『Sol Na Cara』

Arto Lindsay、坂本龍一参加。N.Y.移住後の第一弾アルバム☆Vinicius Cantuaria『Sol Na Cara』
Sol Na Cara
発表年:1996年
ez的ジャンル:N.Y.感覚ブラジル音楽
気分は... :梅雨明け・・・

ブラジルのベテラン男性シンガー/ギタリスト/ドラマーVinicius Cantuaria『Sol Na Cara』(1996年)です。

N.Y.在住のブラジル人アーティストVinicius Cantuariaについて、当ブログで紹介したのか以下の4枚。

 『Vinicius』(2001年)
 『Silva』(2005年)
 『Samba Carioca』(2010年)
 『Indio De Apartamento』(2012年)

本作は1994年にN.Y.へ移住したViniciusは、『O Corpo Sutil/The Subtle Body』(1995年)、>『Mundo Civilizado』(1996年)といったArto Lindsay作品に大きく関与し、坂本龍一らとも交流を持つようになります。

そしてN.Y.移住後の第一弾アルバムとして制作されたのが、本作『Sol Na Cara』(1996年)です。

プロデュースはArto LindsayVinicius Cantuaria。さらにアシスタント・プロデューサーとしてSoli、アレンジャーとして坂本龍一の名がクレジットされています。

レコーディングの基本はVinicius Cantuaria(g、vo、vibe、per)とSakamoto Ryuuichi(坂本龍一)(p)の二人。それ以外にArto Lindsay(g)、Jania Carvalho Austin(b)が参加しています。

全曲Viniciusのオリジナルですが、Viniciusに多大な影響を当てたCaetano Veloso(ViniciusはCaetanoのバック・バンド出身)との共作4曲、坂本龍一との共作2曲、Chico Buarqueとの共作1曲が含まれます。

アルバム全体としては、その後のVinicius作品に通じるN.Y.感覚のブラジル音楽を堪能できます。シンプルな中にも独自の美学で貫かれているのがいいですね。このヒンヤリ感は梅雨明けにピッタリなのでは?

聴いているだけで涼が取れる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Sem Pisar No Chao」
Caetano Veloso/Vinicius Cantuaria作。『Gavea De Manha』(1983年)収録曲の再演です。軽やかであった『Gavea De Manha』ヴァージョンに対して、本ヴァージョンはシンプルながらも独自の感性で貫かれたN.Y.移住後のViniciusらしいボッサ・チューンに仕上がっています。教授の美しいピアノも"簡にして要を得る"って感じですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ny1thQ99jlU

「Rio Negro」
Caetano Veloso/Vinicius Cantuaria作。Arto Lindsay作品がお好きな人は気に入りそうなメトロポリタン感覚のブラジル音楽を楽しめます。

「Samba Da Estrela」
Vinicius Cantuaria作。リオのサッカー・チーム"ボタフォゴ"を称賛するサンバ・チューン。歌詞に散りばめられたボタフォゴ出身の選手の名をチェックするのも楽しいのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=stECyhcwYtg

「Ludo Real」
Chico Buarque/Vinicius Cantuaria作。Chicoヴァージョンは『Francisco』(1987年)に収録されています。美しいギターの響きに魅了される演奏です。Jania Carvalho Austin(b)が参加しています。

「Sutis Diferencas」
Caetano Veloso/Vinicius Cantuaria作。"静かなる音楽"好きの人が気に入りそうなネオ・フォルクローレ感覚のサウンドです。
https://www.youtube.com/watch?v=f5pEmeTc6Jc

「Sol Na Cara」
Ryuichi Sakamoto/Vinicius Cantuaria作。タイトル曲にはArto Lindsayがギターで参加しています。Vinicius、教授、Artoの個性が融合した演奏を楽しめます。

「O Nome Dela」
Arto Lindsay/Vinicius Cantuaria作。シンプルな中にもArto Lindsayらしいスパイスの効いた1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=JYfz-3ztFGU

「Corre Campo」
Ryuichi Sakamoto/Vinicius Cantuaria作。パーカッシヴなリズムと幻想的な音の広がりに脳内が刺激されます。
https://www.youtube.com/watch?v=0ntiBf7wrX0

「O Grande Lance E Fazer Romance」
Caetano Veloso/Vinicius Cantuaria作。メロウ・ボッサですが、Viniciusのヒンヤリとしたジェントル・ヴォーカルがよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=7gZ4OgNkxZk

「O Vento」
Vinicius Cantuaria作。ラストはAntonio Carlos JobimJoao GilbertoVinicius De Moraesの名前も登場する美しい演奏で締め括ってくれます。

他のVinicius Cantuaria作品もチェックしてみて下さい。

『Tucuma』(1999年)
トゥクマ

『Vinicius』(2001年)
Vinicius

『Horse and Fish』(2004年)
Horses & Fish

『Silva』(2005年)
Silva

『Cymbals 』(2007年)
Cymbals

『Samba Carioca』(2010年)
サンバ・カリオカ

『Indio De Apartamento』(2012年)
アパート暮らしのインヂオ(Indio de apartamento)
posted by ez at 14:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月28日

Steve Spacek『Space Shift』

L.A.に拠点を移して制作した初ソロ・アルバム☆Steve Spacek『Space Shift』
Space Shift
発表年:2005年
ez的ジャンル:L.A.産フューチャー・ソウル
気分は... :先取り!

今回はSpacekの活動で知られるSteve Spacekの初ソロ・アルバム『Space Shift』(2005年)です。

サウスロンドン出身の男性シンガー/プロデューサーSteve Spacek(本名:Steve White)の紹介は、Beat Spacek名義の『Modern Streets』(2015年)に続き2回目となります。

"ソウル界のRadiohead"と呼ばれたUKのデジタル・フューチャー・ソウル・ユニットSpacekでUKソウル界に大きなインパクトを与えたSteve Spacekですが、L.A.に拠点を移して制作した初ソロ・アルバムが新鋭レーベルSound In Colorからリリースされた本作『Space Shift』(2005年)です。

アルバムには故J Dilla、メロウ大王Leon Ware、超絶ベーシストThundercatBugz In The AtticNeon Phusionの活動でも知られるOrin Walters、弟でドラムンベースの人気アーティストDBridge、Steve SpacekとはSteve&Iというユニットも組んだMr. FrenchSpacek時代の同僚であるMorgan SpacekEd SpacekSound In Colorの同僚であるGBといった興味深いメンバーが参加しています。

Steve SpacekがL.A.に拠点を移した理由がよく分かるフューチャー・ソウル作品に仕上がっています。

目玉は故J Dillaプロデュースの先行シングル「Dollar」Leon Wareがヴォーカルで参加した「Smoke」あたりですかね。

個人的にはSound In Colorの同僚GBとのタッグ「Rapid Rate」、セクシーなフューチャー・メロウ・ソウル「Love Yu Be..」Leon Wareがエレピで参加したスモーキーなソウル・グルーヴ「Callin Yu」あたりもおススメです。

昨今のL.A.シーンの面白さを10年前に先取りしていた1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Hey There (Intro)」
アルバムのイントロ。

「Dollar」
アルバムからの先行シングルにもなった故J Dillaプロデュース作品。Billy Paul「Let the Dollar Circulate」をサンプリングした声ネタのループするソウルフルなトラックが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=gMqobFDVYEs

「Thursdays」
The Electrosoniks「Orbit Aurora」をサンプリングしたレトロ・フューチャーなトラックが印象的な哀愁チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=P3JSXnk0i6E

「Slave」
Steve Spacekとは後にSteve&Iを組むことになるMr. Frenchのプロデュース。白日夢のような浮遊感のあるトラックがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=qKWozPqIB6E

「Rapid Rate」
GBプロデュース。Sound In Colorの同僚GBとのタッグでは2004年のシングル「Simply So」も人気ですね。ここではOrlan Divo「Onde Anda O Meu Amor」をサンプリングしたSound In Colorらしいフューチャリスティックなソウル・チューンを楽しめます。サンプリング・ネタのセンスも含めて僕の一番のお気に入り。
https://www.youtube.com/watch?v=gjRJxySTeiQ

「The Hills」
弟DBridgeとの共同プロデュース。ハープの響きが印象的なビューティフルなフューチャー・ソウル。

「Reversible Top」
ローファイ感覚のユルめのトラックとSteve Spacekの味のあるファルセット・ヴォーカルがいい感じの1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=KdfExcfVogU

「3Hrs Of Fun」
Spacekの同僚Morgan Spacek(Morgan Zarate)プロデュース。トライバルなビートが僕好みです。
https://www.youtube.com/watch?v=wzX-izYi1OI

「Love Yu Be..」
セクシーなヴォーカルを聴かせてくれるフューチャー・メロウ・ソウル。派手さはないけどSteve Spacekのセンスの良さを実感できる1曲なのでは?「Rapid Rate」と並ぶお気に入り。
https://www.youtube.com/watch?v=Nf8l7ZsLbDc

「Slow Baby Dubb」
ダブ感覚のエレクトリック・サウンドが心地よいインスト。Sa-Ra (Sa-Ra Creative Partners)とか一緒に聴きたくなります。
https://www.youtube.com/watch?v=nSOHUz9hHkw

「I'm Glad..」
Spacekらしいデジタル・フューチャー・ソウルを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=Lm9_kG1iDUU

「Smoke」
Jerry The Gov Brown/Mr. French/Mostyn/Steve Spacekプロデュース。Leon Wareがヴォーカルで参加したスモーキーなフューチャー・メロウ・ソウル。メロウ大王とSteve Spacekの個性がうまく調和していると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=aFuPIVK45Ws

「Days Of My Life」
ローファイ感覚の哀愁ギターとコンガの響きが印象的なレトロ・フューチャー・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=YBfcYBbvnMo

「Callin Yu」
Mr. French/Orin Walters/Steve Spacekプロデュース。ここではLeon Wareがエレピで参加するなど生演奏を重視しています。昔のD'Angeloがお好きな人が気に入りそうなスモーキーなソウル・グルーヴです。

「Hey There」
Thundercatプロデュース。ソウルフルなSteve Spacekのヴォーカルとミニマル感のあるサウンドの組み合わせが面白いです。

「Look Into My Eyes」
Morgan Spacekとの共同プロデュース。Ed Spacek(Edmund Cavill)もギターで参加し、Spacekのメンバーが勢揃いしています。アコースティックなギターの響きが印象的な生演奏のソウルフル・チューンで締め括ってくれます。

「Look Into My Eyes」が終わった後、3分ほど無音ですが、その後に隠れトラック「Sound That I Make」 が収録されています。

ご興味がある方は、他のSteve Spacek関連作品もチェックを!

Spacek『Curvatia』(2001年)
Curvatia

Spacek『Vintage Hi・Tech』(2003年)
Vintage Hi-Tech

Black Pocket『Steve Spacek Presents Black Pocket The Album』(2010年)
Black Pocket the Album

Space Invadas『Soul:Fi』(2010年)
SOUL:FI

Africa HiTech『93 Million Miles』(2011年)
93 Million Miles [ボーナストラック収録・解説付・国内盤] (BRC294)

Beat Spacek『Modern Streets』(2015年)
Modern Streets [帯解説 / 国内仕様輸入盤CD] (BRZN206)
posted by ez at 02:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月27日

Smoked Sugar『Smoked Sugar』

フリー・ソウルで人気のソウル・グループ☆Smoked Sugar『Smoked Sugar』
スモークド・シュガー+1
発表年:1975年
ez的ジャンル:レア・グルーヴ/フリー・ソウル系ソウル・グループ
気分は... :色々味わえます...

今回はL.A.を拠点に活動していた男性ソウル・グループSmoked Sugar『Smoked Sugar』 (1975年)です。

Smoked SugarのメンバーはOliver WilliamsJames ConwellJames CurlingsCharlie Jonesの4名。メンバーはヴォーカルのみならず、自ら演奏も行います。

70年代初めから活動をスタートさせたSmoked Sugarの唯一のアルバムが本作『Smoked Sugar』 (1975年)です。プロデュースはHadley Murrell

アルバム自体はヒットしませんでしたが、本作の収録曲「I'm A Winner」がフリー・ソウル方面で人気となり、さらに「Bump Me」「Keeping Up My Front」といった曲がサンプリング・ソースとなったことで再評価を高めた1枚です。

ジャケの印象からは正統派の甘茶ソウル・ヴォーカル・グルーヴをイメージするかもしれませんが、アルバムの中身はファンク的なアプローチあり、ポップ・ソウルありでなかなかバラエティに富んだ1枚に仕上がっています。

ポップ・ソウルであれば、上記のフリー・ソウル人気曲「I'm A Winner」「Keeping Up My Front」「Loving You Coming Out Of A Brand New Bag」がおススメです。

ファンク的アプローチであれば、僕の一番のお気に入り「Bump Me」、Free Movementのカヴァー「I've Found Someone Of My Own」ががおススメです。

「My Eyes Search A Lonely Room For You」「It's Funny Til I Crying」といったメロウ・ソウルにも捨て難い魅力があります。正統派ソウル・ヴォーカルという点では、ハモンド・オルガンの響きがいいソウル・バラード「Don't Let The Feeling Hit Me Again」もいいですよ。

1枚で色々味わえるお得感のある作品です。

全曲紹介しときやす。

「I've Found Someone Of My Own」
オープニングはFree Movement、1971年のヒット曲をカヴァー(Frank F. Robinson作)。ポップ・ソウルな魅力があったFree Movementのオリジナルに対して、なかなか骨太なファンク・ロック寄りのアプローチは少し意外かも?でもなかなかいいです!
https://www.youtube.com/watch?v=EGQzV8zQtZo

Free Movement「I've Found Someone Of My Own」
 https://www.youtube.com/watch?v=GtXKCu9XQHM

「My Eyes Search A Lonely Room For You」
Ray Jackson作。伸びやかなテナー・ヴォーカルで歌い上げる素敵なメロウ・バラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=w-yaURo3uYQ

「Bump Me」
Frank F. Robinson/James Curlings/Oliver Williams作。ソウル・ヴォーカル・グループというよりファンク・バンド的なファンキー・グルーヴ。かなり格好良いですよ!僕の一番のお気に入り。
https://www.youtube.com/watch?v=mvBAe6NY0I0

Gang Starr「Sabotage」でサンプリングされています。さすがプリモ先生、目の付け所が違いますな。
Gang Starr「Sabotage」
 https://www.youtube.com/watch?v=bv_vl9tq76o

「I'm A Blues Singer, Guitar Banger」
Jack White/James Conwell作。こちらはソウル・ヴォーカルらしいファンキー・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=a5-HzjhAOVk

「Don't Let The Feeling Hit Me Again」
James Curlings作。ハモンド・オルガンの響きがいい感じのソウル・バラード。ヴォーカル・グループとしての彼らの魅力を存分に堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=fpjFMZnCbHQ

「It's Funny Til I Crying」
James Curlings作。コレもかなり好き!格好良いバッキングとテナー・ヴォーカルのバランスが絶妙の哀愁メロウ・ソウル。
https://www.youtube.com/watch?v=58Le4J3XTb4

「Loving You Coming Out Of A Brand New Bag」
Frank F. Robinson/James Curlings/Oliver Williams作。ポップ・ソウルな魅力を持った爽快ミディアム・グルーヴ。軽やかなギターなホーン・セクションも加わったアレンジが絶妙です。

「I Can't Get Enough」
Eddie Horan作。あのJackson 5もレコーディングした楽曲。ポップ・ソウルな曲調ですが、パンチの効いたヴォーカルで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=xyTjGwyM7OA

「I'm A Winner」
Eddie Horan/Hadley Murrell作。前述の通り、本作が評価を高めるきっかけを作ったフリーソウル人気曲。爽快グルーヴィーなポップ・ソウルはジャケに写るメンバーの姿とはギャップがあるかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=urU-PMZxUhM

「Keeping Up My Front」
James Conwell/Oliver Williams作。アルバムに先駆けシングル・カットされた楽曲。哀愁バラードな前半から、中盤以降はファルセット・リードが栄えるスウィートなミディアムへ展開します。
https://www.youtube.com/watch?v=iip0zxwq6EU

The Alchemist feat. Maxwell & Twista「Smile」、Marciano「Hide My Tears」のサンプリング・ソースとなっています。
The Alchemist feat. Maxwell & Twista「Smile」
 https://www.youtube.com/watch?v=snfTQA3F6mw
Marciano「Hide My Tears」
 https://www.youtube.com/watch?v=eNDebkH73ts

CDにはボーナス・トラックとして、「My Eyes Search A Lonely Room For You」の別ヴァージョンが収録されています。

梅雨明けはまだ先なのか・・・
posted by ez at 10:24| Comment(2) | TrackBack(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年07月25日

The Afro Soul-Tet『Afrodesia』

レア・グルーヴ人気作!アフロ+ラテンなジャズ・グルーヴ☆The Afro Soul-Tet『Afrodesia』
THE AFRO SOUL-TET [紙ジャケ仕様/帯・日本語解説付き/国内300枚限定生産]
発表年:1969年
ez的ジャンル:アフロ+ラテン系ジャズ・グルーヴ
気分は... :謎多し・・・

今回はレア・グルーヴで再評価が高まった1枚、The Afro Soul-Tet『Afrodesia』です。

The Afro Soul-Tetは1968年にテキサスで結成されたグループ。

メンバーはJoey Dubreau(vibe)、Frank Morris(g、harmonica)、Eddie Paris(ds)、Johnny Kitchen(ds)、Dean Elliot(per)、William Quinn(fl、sax)、Bill Collins(key)という7名。

一部でPhil Moore III率いるThe Afro Latin Soultetの前身グループという紹介のされ方がなされていますが、グループ結成時期やメンバー構成からみて事実誤認のような気がします。間違っていたらゴメンナサイ。

そんなThe Afro Soul-Tet唯一のアルバムが『Afrodesia』です。1968-1971年頃の録音らしいですが、某ディスク・ポータル・サイトにはリリース1969年となっていたので便宜上そうしておきます。これも間違っていたらゴメンナサイ。

内容の方はアフリカ、ラテンのエッセンスを取り入れた、テキサスで結成されたグループとは思えないセンスのジャズ・グルーヴを聴かせてくれます。

アフリカン・リズムやラテン・リズムによるジャズ・グルーヴはかなり僕好みです。

全曲紹介しときやす。

「Afrodesia」
スコールのSEと共に始まるアフロ+ラテンなオープニング。密林の中のジャングル・ジャズといった感じです。フルートとハーモニカの響きがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=r7ibtqQUsEE

「Mozamba」
軽快なラテン・ジャズ。モッドな魅力もあり、かなり格好良いです。
https://www.youtube.com/watch?v=N_qE2p4Hm9Y

「Soul Rockin'」
ハンド・クラップと共に高揚感が高まる、N.Y.ラテンのようなブーガルー・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=xhcnoKYSHVk

「Afro Revolt」
ジャズ・ユニットらしいオーセンティックな哀愁ジャズ。
https://www.youtube.com/watch?v=kFI1ggfzon4

「Drumbouie」
パーカッシヴなアフリカン・リズムが高揚感を誘います。中盤のブレイクは破壊力抜群です。

「Torrid Zone」
エスニック+スリリングな演奏が独特の雰囲気を醸し出します。

「Oom Gowa」
妖しげなムードが漂うオルガン・ラテン・ジャズ。狙ったB級感がいいですね。パーカッション・ブレイクもグッド!

「Slave Traders」
緩急でメリハリをつけた小粋なオトナのジャズ・グルーヴといった趣ですね。

「Aphro Bugaloo」
タイトルの通りのブーガルー。N.Y.ラテンがお好きな人は気に入るはず!

「Chocolate Drop」
フルートが先導する哀愁チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=HK_LOeYASEQ

「Le Berber」
ヴァイヴの響きが印象的な哀愁メロウ・ジャズ。

「Sand, Sun And Sea」
ストリングスを配した素敵なメロウ・ジャズで締め括ってくれます。フルートの音色がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=0NlilYW26BA

今週こそ関東も梅雨明けになるんですかね?
posted by ez at 01:12| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする