2016年09月30日

Peter Fessler『Here's That Rainy Day』

4オクターヴを駆使するジャズ・シンガーの編集盤☆Peter Fessler『Here's That Rainy Day』
Here’s That Rainy Day
発表年:2004年
ez的ジャンル:4オクターヴ・ジャズ・ヴォーカル
気分は... :ナイスな編集盤!

今回はドイツ人ジャズ・シンガー/ギタリストPeter Fesslerの90年代の音源による編集版『Here's That Rainy Day』(2004年)です。
※便宜上90年代カテゴリーにしておきます。

Peter Fesslerは1959年ケルン生まれ。

80年代にポップ・ロック・グループTrio Rioのメンバーとして活動した後、1991年にソロ1stアルバム『My Songs』をリリース。その後、今日まで20枚近くのアルバムをコンスタントにリリースしています。

本作『Here's That Rainy Day』Minor Music時代の『Foot Prints』(1996年)、『Colours of My Mind』(1997年)、『Very Close』(1998年)、『On Stage』(1998年)、『Eastside Moments』(1999年)という5枚のアルバムからセレクトした編集盤です。

ジャズを基本にボッサ・ジャズやSSW的な楽曲がバランス良く配されています。

4オクターヴを駆使するヴォーカル・テクニックを持つPeter Fesslerというジャズ・シンガーの魅力を余すことなく伝えてくれると同時に、シンガー・ソングライター的な魅力も楽しめる1枚となっており、かなり満足度高いです。

素敵なアコースティック・メロウ「Remembering」「What Now My Love」、クラブジャズなダンシング・ジャズ「Easier Said Than Done」、スウィンギーに疾走する「Day by Day」あたりが僕のオススメです。

編集盤はあまり好きではない僕ですが、この盤は納得です。

全曲紹介しときやす。

「Your Eyes」
『On Stage』収録曲。Peter Fessler/Paul Shigihara作。Fesslerの素晴らしいヴォーカル・テクニックをライヴで楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=HRemAZ1t20c

「Here's That Rainy Day」
『Colours of My Mind』収録曲。Johnny Burke/James Van Heusen作。ミュージカル『Carnival in Flanders』のために書かれたスタンダードのカヴァー。美しいピアノが先導する小粋なオトナのボッサ・ジャズに仕上がっています。Fesslerのテクニックを駆使しながらもジェントルなヴォーカルがサイコーです。

「Day by Day」
『Foot Prints』収録曲。Axel Stordahl/Paul Weston/Sammy Cahn作のスタンダード・カヴァー。当ブログではAstrud GilbertoBossa RioChris Montezのカヴァーも紹介済です。ボッサな仕上がりをイメージしていましたが、ジャズ・ヴォーカルらしいスキャットとスウィンギーな疾走感が格好良い1曲に仕上がっています。

「Remembering」
『Eastside Moments』収録曲。Peter Fessler/John Mac Nicolas作。彼のソングライターとしても魅力を実感できるアコースティック・メロウ。ここではジャズ・シンガー的なテクニックは封印し、伸びやかなヴォーカルを披露してくれます。僕の一番のお気に入り。

「One Note Samba」
『Very Close』収録曲。Antonio Carlos Jobim/Newton Mendonca作。ここではジャズ・シンガーらしいスキャットを駆使して、楽しくJobim名曲を聴かせてくれます。。

「Oh Sonho」
『Eastside Moments』収録曲。Peter Fessler/Theresa Reichert作。ミステリアスなブラジリアン・フォーキーって雰囲気です。

「Wave」
『On Stage』収録曲。Antonio Carlos Jobim作。Jobim名曲をヴォーカル・テクニックを駆使しつつ、エレガントに聴かせてくれます。

「Give Me One More Chance」
『On Stage』収録曲。Amy Antin/Peter Fessler作。SSW的な雰囲気のアコースティック・バラードをしっとりと歌い上げます。

「All the Things You Are」
『Foot Prints』収録曲。Jerome Kern/Oscar Hammerstein II作のスタンダードをカヴァー。1939年のミュージカル『Very Warm for May』のために書かれた楽曲です。ボッサ・ジャズ好きには間違いない1曲。ここではソフト&メロウなヴォーカルに徹しています。

「Just One of Those Thing」
『Colours of My Mind』収録曲。Cole Porter作。1935年のミュージカル『Jubilee』挿入歌として書かれたものです。スタンダード・カヴァーらしい品格のある仕上がりです。ヴァイヴの音色がいい感じですね。

「Nothing but the Truth」
『Colours of My Mind』収録曲。Amy Antin/Peter Fessler作。彼のソングライティングが光る素敵な1曲に仕上がっています。

「Tenderly」
『On Stage』収録曲。Walter Gross/Jack Lawrence作のスタンダードのカヴァーです。当ブログでもClara MorenoJose JamesStacey Kentのカヴァーを紹介済みです。僕の場合、Jose JamesStacey Kentのカヴァーを昨年かなり聴きまくったせいで、この曲自体に愛着が湧いているので嬉しいカヴァーです。Fesslerらしいスキャットで盛り上げてくれます。

「Somewhere Over the Rainbow」
『Very Close』収録曲。E.Y. Harburg/Harold Arlen作のポピュラー・スタンダードをカヴァー。お馴染みの名曲をジャズ・ヴォーカルならではステキな雰囲気で聴かせてくれます。

「So Danco Samba」
『Eastside Moments』収録曲。Antonio Carlos Jobim作。Jobim作品のカヴァー3曲の中では一番コレが好きですね。

「What Now My Love」
『Eastside Moments』収録曲。Gilbert Becaud/Pierre Delanoe/Carl Sigman作。Sonny & Cherのカヴァーが1966年にヒットしたシャンソン名曲です。ここではシンプルながらも素敵なアコースティック・メロウで聴く者を魅了します。「Remembering」、「Easier Said Than Done」と並ぶ僕のお気に入り。

「Easier Said Than Done」
『Colours of My Mind』収録曲。Amy Antin/Peter Fessler作。クラブジャズ好きの人であれば、小粋に疾走するこのブラジリアン・ダンシング・ジャズがが一番気に入るかもしれませんね。

「Morning Light」
『Foot Prints』収録曲。Amy Antin/Peter Fessler作。ラストは素敵なビューティフル・バラードで締め括ってくれます。

Peter Fesslerの他作品もチェックを!

『Foot Prints』(1996年)
Foot Prints

『Colours of My Mind』(1997年)
Colours of My Mind

『On Stage』(1998年)
On Stage

『Eastside Moments』(1999年)
Eastside Stories

『Signatures』(2000年)
Signatures

『Lovers, Fools & Dreamers』(2005年)
Lovers, Fools & Dreamers

『Landscape Tapestry』(2005年)
Landscape Tapestry

Peter Fessler & NDR Bigband 『I Concentrate on You』(2007年)
Peter Fessler & NDR Bigband - I Concentrante On You (DIGI-PAK) IMPORT (EU)

『Voices on the Stair』(2008年)
Voices on the Stair

『Das mit dir』(2010年)
Das Mit Dir

『Fly!』(2012年)
Fly! by Peter Fessler (2012-05-03)

Peter Fessler & Don Grusin『Quality Time』(2013年)
Quality Time

『Intro da vida』(2014年)
Intro Da Vida
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2016年09月29日

Jordan Rakei『Cloak』

才能あるアーティストによる新世代ネオソウル☆Jordan Rakei『Cloak』
クローク
発表年:2016年
ez的ジャンル:新世代ネオソウル
気分は... :いい雰囲気を持っています!

新作アルバムからJordan Rakeiのデビュー・アルバム『Cloak』です。

Jordan Rakeiはオーストラリア、ブリスベン出身の男性シンガー・ソングライター。

『Franklin's Room』(2013年)、『Groove Curse』(2014年)という2枚のEPをリリースした後、ロンドンに移住します。

Jordanの名を有名にしたのはDisclosure『Caracal』(2015年) への客演です。この大ヒット・アルバムにThe WeekndSam SmithMiguelLordeGregory Porter等の有名アーティストと共にフィーチャリングされていました(客演曲は「Masterpiece」)。

ちなみに少し前に当ブログで紹介したロンドン出身の女性シンガー/ソングライターNAOも『Caracal』でフィーチャリングされていました。

『Caracal』への参加で注目度が高まっていたJordan Rakeiが満を持してリリースするデビュー・アルバムが本作『Cloak』です。

派手さはないけど、Jordan Rakeiが才能あるミュージシャンであることを実感できる聴き応えのある1枚に仕上がっています。

自身が全てのプロデュース&ソングライティングを手掛けています(共同プロデュース&共作含む)。

アルバム全体は新世代ネオソウルって雰囲気ですね。スケール感は大きくないけど、サウンドやヴォーカル・プロダクションのセンスが抜群ですね。シンガーとしても実にいい雰囲気を持っています。

先物買いがお好きな方はぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Midnight Mischief」
ミッドナイトの静寂感が漂うオープニング。派手さはありませんがメリハリのある展開など彼のサウンド・センスの良さを実感できます。
https://www.youtube.com/watch?v=RBiSJMoVElc

「Snitch」
メルボルン出身のラッパーRemiをフィーチャー。新世代ネオソウルといった雰囲気のメロウ・ミディアム。

「Blame It on the Youth」
Hip-Hop的ビートとジャジーなサックスが印象的な1曲。気の利いたヴォーカル・プロダクションも心憎いですな。

「The Light」
この曲も新世代のネオソウルって感じですね。さり気ないけど、この人は聴く者を一気に引き寄せる雰囲気がありますね。

「Talk to Me」
アルバムからの先行シングル。トライバル・ビート+ネオソウルな仕上がり。トライバル&ミステリアスな疾走感がいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=6a4bZvQGNlA

「Still (Interlude)」
インタールード的な小曲です。

「Rooftop」
深淵な雰囲気なバラード。ストリングスがジワジワと盛り上げてくれます。

「Lost Myself」
喪失感に満ちた哀愁チューン。空しく響くビートが印象的です。

「Toko」
当ブログでもお馴染みのUKの人気ドラマーRichard Spavenをフィーチャー。Richard Spavenらしいドラミングを存分に堪能できるクロスオーヴァー・ソウルに仕上がっています。僕の一番のお気に入り曲。こういうクロスオーヴァー・ソウル路線を今後も期待します。

「Cupid's Cheese」
パプアニューギニア出身の女性シンガーNgaiireをフィーチャー。ミステリアスな前半から一転してダンサブルな展開へ。本作ではミキシングにこだわったらしいですが、そんな効果が表れた1曲なのでは?

「Theta State」
J Dilla的ビートが印象的な哀愁チューン。

「Sworn Enemy」
ダークなトーンが印象的なミディアム・グルーヴ。

「Tawo」
ラストはピアノ、ギター、ベース、ドラムを演奏するRakeiのマルチ奏者ぶりを楽しめるミディアム・チューンで締め括ってくれます。

プロ野球などあまり興味のない僕ですが、昨晩の日本ハム大谷の優勝を決めたピッチングには興奮しました。二桁勝利、二桁本塁打、100安打を同時達成する野球選手は今後も出てこないのでは?
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2016年09月27日

『今の気分は...2016年9月27日編』

過去記事から10曲セレクトするシリーズです。

今回は1970年代カテゴリーからジャズを10曲をセレクトしました。

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

Woody Herman「Freedom Jazz Dance」
https://www.youtube.com/watch?v=iBnJXT4bzG8
From 『Giant Steps』(1973年)
Giant Steps

Mario Rusca「Free Impulse」
https://www.youtube.com/watch?v=fthSJgQ1iMo
From 『Recreations in Jazz』(1976年)
Recreations in Jazz

Henry Franklin「Blue Lights」
http://www.youtube.com/watch?v=lcWLlDxerd4
From 『The Skipper at Home』(1974年)
THE SKIPPER AT HOME

Horace Silver「I've Had a Little Talk」
http://www.youtube.com/watch?v=AbXwuJQFpok
From 『Total Response (The United States Of Mind/Phase 2)』(1971年)
トータル・レスポンス

Larry Nozero「Tune For L.N.」
https://www.youtube.com/watch?v=Fz3_cPDDFlg
From 『Time』(1975年)
Time

Oneness Of Juju「Don't Give Up」
https://www.youtube.com/watch?v=-LfTHF4GZuA
From 『African Rhythms』(1975年)
アフリカン・リズムス

McCoy Tyner「Malika」
https://www.youtube.com/watch?v=0D8ZfGdLp6w
From 『Asante』(1970年)
Asante

Stanley Cowell「Trying To Find A Way」
http://www.youtube.com/watch?v=ob_bhnYcu-s
From 『Regeneration』(1975年)
リジェネレーション(紙ジャケット仕様)

Marion Brown「Vista」
https://www.youtube.com/watch?v=huurRUUBl7M
From 『Vista』(1975年)
ヴィスタ

Lonnie Liston Smith & The Cosmic Echoes「Love Beams」
http://www.youtube.com/watch?v=4KYec2zvcUo
From 『Visions of a New World』(1976年)
ヴィジョンズ・オブ・ア・ニュー・ワールド(紙ジャケット仕様)
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2016年09月26日

Don-E『Natural』

D'Angeloもゲスト参加。UKネオソウル・シンガーの代表作☆Don-E『Natural』
Natural
発表年:2008年
ez的ジャンル:UKネオソウル
気分は... :自然体・・・

今回はUKネオソウル作品Don-E『Natural』(2008年)です。

Don-E(本名:Donald McLean)はUK南ロンドン、ブリクストン出身のR&Bシンガー/プロデューサー。

1992年にUKチャート第18位となったシングル「Love Makes The World Go Round」でデビュー。

今日まで『Unbreakable』(1992年)、『Changing Seasons』(1995年)、『Try This』(2005年)、Suv + Don-E『Rhythm 'N' Bass』(2007年)、『Natural』(2008年)、『Little Star』(2013年)、『Future Rare Grooves』(2014年)、『Future Rares 2!』(2015年)といったアルバムをリリースしています。

UKネオソウル・シンガーとしてキャリアを積み上げてきたDon-Eですが、意外に日本ではスルーされているR&Bアーティストかもしれませんね。

そんなDon-Eを代表する1枚が、UKの良質レーベルDomeからリリースされた本作『Natural』(2008年)です。

アルバムにはD'AngeloStuart Zender(元Jamiroquai)、元SugababesKeisha BuchananMutya BuenaKele Le RocBig DK2 Family等のミュージシャンが参加しています。

D'Angeloとの共演曲「So Cold」、各種コンピにも収録された「Stay Awhile」「Drive」、Don-Eのセクシーな魅力を堪能できる「Addictive Luv」「Love Shine In」、ヴォコーダー使いが心憎い「Kool」「Like I Like It」、R&Bに止まらない「Holla At Me!」「Natural」、オトナのR&B「The Time Is Now」など充実の構成です。

1曲を除きDon-E自身がプロデュース&アレンジを手掛けています。シンガーのみならず、プロデューサー/ソングライターとしての才能にも注目です。

コレをスルーするのは勿体ない!

全曲紹介しときやす。

「Addictive Luv」
甘く危険な香りの漂うセクシーなダンサブル・チューンでアルバムは幕を開けます。ヴォーカルはDon-EとNoreen Stewart。
https://www.youtube.com/watch?v=HevRVOeO8iY

「Love Shine In」
色気のあるDon-Eのヴォーカルが栄えるR&Bグルーヴ。Noreen Stewartのヴォーカル・ワークが気が利いています。
https://www.youtube.com/watch?v=nA9GnVK2UUc

「Kool」
Big DとK2 Familyのラップをフィーチャー。ヴォコーダーを交えた80年代の雰囲気を2008年のサウンドにさりげなく取り入れているのがいいですね。

「Stay Awhile」
各種コンピにも収録されている密かな人気曲。メロディアス&ダンサブル&セクシーというDon-Eの魅力が凝縮された1曲に仕上がっています。

「Writing's On The Wall」
元SugababesのKeisha Buchananをフィーチャー。華のあるミディアム・グルーヴに仕上がっています。

「Waiting In Vain」
Bob Marley & The Wailersのカヴァー。オリジナルは当ブログでも紹介した『Exodus』(1977年)に収録されています。大好きな曲なので嬉しいカヴァーです。
https://www.youtube.com/watch?v=NajnNLtU-6o

同じDomeから男性R&B作品Donald McCollum『U Don't Want My Love』(2005年)でも本曲をカヴァーしていました。名前も似ているし、少しややこしいかも?(コチラのDonaldはUSシカゴ出身ですが)

「You And I」
しっとりと聴かせるセクシーなスロウ・チューン。さり気ないけど雰囲気はいい感じです。

「Get Off」
生音感のあるグルーヴが心地好い1曲。

「E-Scape (Interlude)」
インタールード。

「Drive」
Don-Eのファルセット・ヴォーカルが栄えるメロウ・ミディアム。Domeのコンピにも収録された曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=MIa1WZ2HOYA

「Like I Like It」
Kele Le Rocをフィーチャー。キュートなKele Le Rocの魅力を引き出したネオソウル・チューンに仕上がっています。ヴォコーダーによるアクセントも僕好みです。

「So Cold」
Stuart Zenderがプロデュースし、D'Angeloがフェンダー・ローズで参加した話題曲。初期D'Angeloがお好きな人であればグッとくるであろう、スモーキー&セクシーなネオソウルを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=38DFsxRNX_o

「Holla At Me!」
開放的なレゲエ・チューン。UKラヴァーズ好きの人であれば気に入るはず!このあたりはUKらしいですね。

「Natural」
タイトル曲はバカンス・モードのダンサブル感が心地好いメロウ・グルーヴ。UKネオソウルというイメージとは大きくかけ離れた曲ですが、こういうのも好きです。

「The Time Is Now」
ラストは元SugababesのMutya Buenaをフィーチャー。各種鍵盤の織り成すオトナのサウンドにグッとくるミディアム・チューンで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=_lInTdDn1bU

Don-Eの他作品もチェックを!

『Unbreakable』(1992年)
Unbreakable

『Changing Seasons』(1995年)
Changing Seasons

Suv + Don-E『Rhythm 'N' Bass』(2007年)
Rhythm & Bass

『Try This』(2005年)
Try This

『Little Star』(2013年)
Little Star by Don-E (2013-05-03)

『Future Rare Grooves』(2014年)
Future Rare Grooves By Don-e (2014-09-01)

『Future Rares 2!』(2015年)
Martian Arts [12 inch Analog]
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2016年09月25日

Robert Glasper Experiment『ArtScience』

『Black Radio』の衝撃から4年・・・真価が問われる最新作☆Robert Glasper Experiment『ArtScience』
アートサイエンス
発表年:2016年
ez的ジャンル:先鋭ジャズ・ユニット系R&B/Hip-Hop
気分は... :豪華ゲストは無用!

今回はRobert Glasper Experiment、待望の新作『ArtScience』です。

"今ジャズ"をリードするピアニストRobert Glasper率いる先鋭ジャズ・ユニットRobert Glasper Experiment(RGE)に関して、これまで当ブログで紹介した作品は以下の4枚。

 『Double Booked』(2009年)
 『Black Radio』(2012年)
 『Black Radio Recovered: The Remix EP』(2012年) ※リミックスEP
 『Black Radio 2』(2013年)

さらに、Robert GlasperDerrick Hodgeの以下の3枚のアルバムも紹介済みです。

 Derrick Hodge『Live Today』(2013年)
 Robert Glasper『Covered』(2015年)
 Miles Davis & Robert Glasper『Everything's Beautiful』(2016年)

今年に入り、Miles Davisとの共同名義によるMiles Davis & Robert Glasper『Everything's Beautiful』、本作と同時期にRobert Glasperが音楽を手掛けたDon Cheadle監督・主演のMiles Davisの伝記映画『Miles Ahead 』のサントラ、そして本作とほぼ同時期にリリースされたDerrick Hodgeの2ndソロ
『The Second』と各メンバーの活動が活発化していたRGE

Original Soundtrack『Miles Ahead 』(2016年)
「マイルス・アヘッド」オリジナル・サウンドトラック

『The Second』(2016年)
ザ・セカンド

そんな中で、いよいよ本隊RGEの最新アルバムが届けられました。本作のメンバーは前作『Black Radio 2』と同じくRobert Glasper(p、key、vo)、Derrick Hodge(b、vo)、Casey Benjamin(vocoder、key、vo、sax)、Mark Colenburg(ds、vo)という4名。

メンバー以外の参加はジャズ・サックス奏者Oliver Lakeの息子でRGE作品の常連Jahi Sundance(turntables)、Mike Severson(g)のみです。

豪華ゲスト陣が話題となった『Black Radio』『Black Radio 2』とは対照的です。

『Black Radio』シリーズでジャズ界のトップ・ランナーに躍り出た先鋭的ジャズ・ユニットRGEですが、ゲストに頼らない本作こそRGEの真価が問われる1枚かもしれませんね。

内容自体は『Black Radio』シリーズと同じく、ジャズ・リスナーではなく、R&B/Hip-Hopリスナー向けの1枚だと思います。

僕の場合、豪華ゲストなしでも十分楽しめました。Mark ColenburgのドラミングでRGEらしさ、今ジャズらしさを実感しています。あとはCasey Benjaminのヴォコーダーにもホッとします。

『ArtScience』Album Trailer
https://www.youtube.com/watch?v=Ju8tswtmTvg

『Black Radio』ほどのインパクトはありませんが、Robert Glasper Experimentの本質に迫ることができる1枚なのでは?

全曲紹介しときやす。

「This Is Not Fear」
Casey Benjamin/Mark Colenburg/Robert Glasper/Derrick Hodge作。王道ジャズ・ユニットのようなスリリングな演奏で始まりますが、途中からJahi Sundanceのターンテーブルも交えたHip-Hop経由ジャズ・ユニットらしいサウンドに様変わりします。タイトルには全米各地で頻発している人種問題への問題提起が込められている模様です。

「Thinkin Bout You」
Robert Glasper/Derrick Hodge/M.Ayers作。ここではGlasper自らがヴォーカルをとる家族愛を歌ったラブ・ソング。ColenburgのドラミングがRGEらしくていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=uUf28dg1yNQ

「Day To Day」
Casey Benjamin作。Casey Benjaminがヴォーカルをとる『Black Radio』路線のディスコ・ファンク。キャッチーさでいえば、アルバムで一番かもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=YjQxpPkeQRI

「No One Like You」
Casey Benjamin/Robert Glasper作。Caseyのヴォコーダー・ヴォーカルが栄えるRGEならではのアーバンなR&Bに仕上がっています。Caseyはヴォーカルのみならずサックスでも盛り上げてくれます。こういう演奏でも僕の耳はまずColenburgのドラミングを追ってしまうのですが(笑)

「You And Me」
Casey Benjamin/Mark Colenburg/Robert Glasper/Derrick Hodge作。Caseyのヴォコーダー・ヴォーカルがリードするメロウ・バラード。

「Tell Me A Bedtime Story」
Herbie Hancock作。オリジナルは当ブログでも紹介した『Fat Albert Rotunda』>(1969年)に収録されています。やはりGlasperはHerbie Hancockからの影響が大きいのでしょうね。本作を聴いた後にHancockの『Sunlight』(1978年)あたりを聴きたくなります。

「Find You」
Casey Benjamin/Mark Colenburg/Robert Glasper/Derrick Hodge作。この曲ではDerrick Hodgeがヴォーカルを務めます。デジタル・ワールドのジャズ・サウンドって雰囲気です。Mike Seversonのギターも炸裂します。ラストはGlasperの愛息Rilley君のおしゃべりで締め括ってくれます。

「In My Mind」
Mark Colenburg/Robert Glasper作。先鋭ジャズ・ユニットらしいセッションを楽しめます。ある意味、こういうのが一番RGEらしいのでは?

「Hurry Slowly」
Casey Benjamin作。Benjaminのヴォーカル&サックスが主役です。『Black Radio 2』収録の「Lovely Day」(Bill Withersの名曲カヴァー)あたりと一緒に聴きたくなりますね。

「Written In Stone」
Casey Benjamin/Robert Glasper/Jahi Sundance/R.Coleman作。『Black Radio』からの進化を感じるファンク・ロック調の骨太な仕上がり。Mike Seversonのギターが効いています。

「Let's Fall In Love」
Derrick Hodge/Matt Vorzimer/Aaliyah Niambi作。Glasperがエフェクト・ヴォーカルが深遠なエレクトリック・ソウルへ誘ってくれます。

「Human」
Jimmy Jam/Terry Lewis作。The Human League、Jam & Lewisプロデュースによる1986年の大ヒット曲をカヴァー。オリジナルはアルバム『Crash』(1986年)に収録されています。てっきり僕は当ブログで『Crash』を紹介済みだと思っていたのですが勘違いでした。この曲自体がRGE向きですよね。選曲の妙だと思います。Benjaminのヴォコーダー・ヴォーカルが栄えます。

「Summer Breeze」
国内盤ボーナス・トラックとして、Seals & Croftsのヒット曲(James Seals/Dash Crofts作)のカヴァーが追加収録されています。RGEは当ブログでも紹介したIsley Brothersヴァージョン(アルバム『3+3』収録)を意識しているのでは?

Robert Glasper Experimentやメンバーの過去記事もご参照ください。

Robert Glasper『Double Booked』(2009年)
Double Booked

Robert Glasper Experiment『Black Radio』(2012年)
ブラック・レディオ

Robert Glasper Experiment『Black Radio Recovered: The Remix EP』(2012年)
Black Radio Recovered: the Remix Ep

Derrick Hodge『Live Today』(2013年)
Live Today

Robert Glasper Experiment『Black Radio 2』(2013年)
ブラック・レディオ2

Robert Glasper『Covered』(2015年)
カヴァード

Miles Davis & Robert Glasper『Everything's Beautiful』(2016年)
エヴリシングス・ビューティフル
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