2017年02月26日

Syd『Fin』

The Internetの中心メンバーSydの1stソロ・アルバム☆Syd『Fin』
Fin
発表年:2017年
ez的ジャンル:新世代R&B
気分は... :若き才能!

新作アルバムから注目R&BユニットThe Internetの中心メンバーSyd(Syd tha Kyd)の1stアルバム『Fin』です。

The Internetに関して、当ブログでは『Purple Naked Ladies』(2011年)、『Feel Good』(2013年)、『Ego Death』(2015年)という全3枚のアルバムを紹介済みです。

『Ego Death』(2015年)がグラミーのBest Urban Contemporary Albumにもノミネートされ、俄然注目度が高まったThe Internet

しかし、今年はグループでの活動よりも各メンバーのソロ活動が活発化しています。まずSydと並ぶ創設メンバーのMatt Martiansが1月にアルバム『The Drum Chord Theory』をデジタル・リリースしています。また、メンバーのSteve Lacyも今月6曲入りEP『Steve Lacy's Demo』をデジタル・リリースしたばかりです。

Matt Martians feat. Syd & Steve Lacy「Dent Jusay」
(From 『The Drum Chord Theory』
 https://www.youtube.com/watch?v=RDDLGfghuMA
Steve Lacy「Ryd/Dark Red」
(From 『Steve Lacy's Demo』
 https://www.youtube.com/watch?v=x-OzspEcQG8

そんな中でも最も期待度が大きいのが中心メンバーSyd(Syd tha Kyd)の1stアルバム『Fin』なのでは?

Sydのアーティストとしての世界観が反映された素晴らしい1枚に仕上がっていると思います。

Syd本人のセルフ・プロデュース以外にRahkiHit-BoyMelo-XSteve LacyFlip(@Flippa123)HazeBanga/Isiah SalazarNick GreenAnthony Kilhoffer/Julian Grammaといった多彩なプロデューサーを起用しています。

また、アトランタ出身のR&Bアーティスト6LACKがフィーチャリングされ、それ以外にRobert Glasper(p)、リッチモンドのジャズ・ファンク・バンドButcher BrownのメンバーKeith Askey(g)等もレコーディングに参加しています。

バンド編成となり、生演奏の比重が高まった近年のThe Internetに対して、本作ではエレクトリックなR&Bサウンドが支配します。その意味では初期のThe Internet作品と重なる部分もあるのでは?

Sydらしい美しくも儚いクールネス・ワールドに、多彩なプロデューサー陣がエッジーなスパイスを効かせている感じですかね。余分なものを削ぎ落し、本当に必要な音のみを残したサウンドに、Syd本人やプロデューサー陣のセンスを感じます。

決して明るいアルバムではありませんが、かと言って陰鬱なアルバムでもありません。クールなSydワールドは新世代R&Bの魅力を存分に伝えてくれます。

Sydって1992年4月生まれなので、まだ24歳なんですね。若き才能のさらなる開花が楽しみです。

真夜中に聴きたいR&B作品です。

全曲紹介しときやす。

「Shake Em Off」
Hit-Boyプロデュース。ゆったりとした中にもエッジーなセンスを感じるトラックは、さすがHit-Boyですね。期待通りのオープニングです。

「Know」
『Ego Death』にも大きく関与していたNick Greenのプロデュース。派手さはありませんが、本作らしいエレクトリック・トラックやヴォーカル・ワークも含めて完成度の高い1曲だと思います。

「No Complaints」
Sydプロデュース。エフェクト・ヴォーカルによる1分半に満たない小曲。

「Nothin to Somethin」
Sydプロデュース。プロデューサーSydのセンスを実感できる1曲。クール&ミッドナイトな雰囲気がグッド!真夜中に部屋を暗くして聴きたいですね。

「All About Me」
The Internetの同僚Steve Lacyプロデュース。アルバムからのリード・シングルにもなりました。哀愁エレクトリック・サウンドと寂しげなSydのヴォーカルが切なく儚い音世界を展開します。本曲のMusic VideoにはTyler, The Creatorをはじめ、Hodgy Beats、Mike G.といったOdd Future勢がカメオ出演しています。
https://www.youtube.com/watch?v=ZNIOrsxsa0A

「Smile More」
Sydプロデュース。美しく響く哀愁サウンドに乗って、Sydが切ないヴォーカルで歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=NcG_ke3iFZU

「Got Her Own」
HazeBanga/Isiah Salazarプロデュース。海の底から聞こえてくるようなヴォーカルの音響が印象的な哀愁チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=qCFt9sMYuuA

「Drown in It」
Anthony Kilhoffer/Julian Grammaプロデュース。引き算の美学を感じるビューティフルな小曲。

「Body」
Jesse Boykins IIIとのコラボ・アルバム『Zulu Guru』(2012年)で知られるN.Y.出身のDJ/プロデューサー/ラッパーMelo-Xプロデュース。美しくも寂しげなサウンド&ヴォーカルに魅了されたSydらしいR&Bチューンに仕上がっていると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=P7kW3Q46UUc

「Dollar Bills」
Steve Lacyをフィーチャー。Steve Lacyと期待のプロデューサーFlip(@Flippa123)のプロデュース。エッジーさとキャッチーさのバランスの取れた魅力的な1曲に仕上がっていると思います。 Lacyのギターがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=kHC4IdmgvqY

「Over」
アトランタ出身のR&Bアーティスト6LACKをフィーチャー。HazeBangaプロデュース。僕がイメージするSydワールドに合致する、美しきクールネスに魅了されます。
https://www.youtube.com/watch?v=JYz448wq_k8

「Insecurities」
名盤Kendrick Lamar『To Pimp A Butterfly』(2015年)からのリード・シングル「i」のプロデュースでもお馴染みのRahkiプロデュース。Robert Glasper(p)、Keith Askey(g)も参加しています。ジャズ・フィーリングも効いたメロウ・チューンは本作の中では異色かも?
https://www.youtube.com/watch?v=iruct_VtZN0

The Internetの過去記事もご参照ください。

The Internet『Purple Naked Ladies』(2011年)
Purple Naked Ladies

The Internet『Feel Good』(2013年)
Feel Good

The Internet『Ego Death』(2015年)
Ego Death
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2017年02月25日

『今の気分は...2017年2月25日編』

過去記事から10曲セレクトするシリーズです。

今回は1990年代前半のHip-Hop10曲をセレクトしました。

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

De La Soul「Ring Ring Ring (Ha Ha Hey) 」
https://www.youtube.com/watch?v=gC1xuVCBl4o
From 『De La Soul Is Dead』(1991年)
De La Soul Is Dead

Queen Latifah「Fly Girl」
https://www.youtube.com/watch?v=TZACI-PtHYI
From 『Nature Of A Sista'』(1991年)
Nature of a Sista

A Tribe Called Quest「Scenario (Young Nation Mix)」
https://www.youtube.com/watch?v=LLumT169L3M
From 『Revised Quest for the Seasoned Traveller』(1992年)
リヴァイズド・クエスト・フォー・ザ・シーズンド・トラヴェラー

Brand Nubian「Feels So Good」
https://www.youtube.com/watch?v=QZ1bI1BX1pw
From 『One For All』(1990年)
One for All

Digital Underground「Kiss You Back」
https://www.youtube.com/watch?v=qei_zG_kkUI
From 『Sons Of The P』(1991年)
Sons of the P

Black Sheep「Strobelite Honey」
http://www.youtube.com/watch?v=A_JtkSmw808
From 『A Wolf In Sheep's Clothing』(1991年)
Wolf in Sheep's

The U.M.C.'s「One to Grow On」
http://www.youtube.com/watch?v=9X4uZqxcwSU
From 『Fruits Of Nature』(1991年)
Fruits of Nature

Fu-Schnickens「True Fuschnick」
https://www.youtube.com/watch?v=bGGTvpc584E
From 『F.U. Don't Take It Personal』(1992年)
Fu-Don't Take It Personal

The Beatnuts「Props over Here」
https://www.youtube.com/watch?v=8_rett5RfSk
From 『The Beatnuts:Street Level』(1994年)
ビートナッツ(紙ジャケット仕様)

The Pharcyde「Bullshit」
https://www.youtube.com/watch?v=Kc9sh4SfvSI
From 『Labcabincalifornia』(1995年)
Labcabincalifornia
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2017年02月23日

Zero 7『The Garden』

よりポップに進化したUKダウンテンポ系ユニット☆Zero 7『The Garden』
Garden
発表年:2006年
ez的ジャンル:UKダウンテンポ/職人ポップ
気分は... :今宵は健やかに!

今回はUKのダウンテンポ系ユニットZero 7の3rdアルバム『The Garden』(2006年)です。

スタジオ・エンジニアとして活動していたHenry BinnsSam Hardakerの2人が1997年にロンドンで結成したZero 7の紹介は、1stアルバム『Simple Things』(2001年)に続き2回目となります。

3rdアルバムとなる本作『The Garden』(2006年)は、UKアルバム・チャート第3位となった2ndアルバム『When It Falls』(2004年)に続くヴォーカル・チューン中心のアルバムになっています。本作もUKアルバム・チャート第4位のヒット作となり、デビュー以来3作連続でのUKゴールドディスクを記録しています。

本作ではZero 7作品でお馴染みのオージー女性シンガーSiaSia Furler)、アルゼンチン人の両親を持つスウェーデン出身の男性SSW、Jose Gonzalezという2人のヴォーカリストがフィーチャリングされています。メンバーのHenry Binnsがヴォーカルをとる曲もあります。

Radioheadでお馴染みのNigel Godrichもレコーディングに関与しています。

より職人ポップ的なアプローチが目立つアルバムです。そんなポップ志向は「Throw It All Away」「You're My Flame」といったシングル曲に象徴されています。

個人的にはダウンテンポ・ユニットらしい「This Fine Social Scene」「If I Can't Have You」、クラブミュージック好きも気に入りそうな「Crosses」、エレクトロニカ&フォーキーのバランスの良い1stシングル「Futures」がお気に入りです。

ジャケの雰囲気も含めて今の時期にフィットするのでは?

全曲紹介しときやす。

「Futures」
Jose Gonzalezをフィーチャー。アルバムからの1stシングル。エレクトロニカ&フォーキーのバランスの良いZero 7らしい1曲。クラブミュージック経由のフォーキー・チューンって感じが好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=Rhhi36zMHQA

「Throw It All Away」
Henry Binns/Siaをフィーチャー。アルバムからの2ndシングル。Tahiti 80あたりに通じる魅力を持ったソフト・ロック的な魅力を持った仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=OHUlKaQ7zUs

「Seeing Things」
本編の中では唯一のインスト。本作らしい電脳ポップ・サウンドを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=p0iSdqac7-Q

「The Pageant Of Bizarre」
Siaをフィーチャー。ノスタルジックなオルガンの音色をバックに、Siaがコケティッシュなヴォーカルで歌う哀愁ポップ・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=euNuZb5mYqg

「You're My Flame」
Siaをフィーチャー。アルバムからの3rdシングル。チープなピコピコ・シンセが確信犯の電脳ポップ。僕のZero 7のイメージとは異なりますが楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=qEeIsHU3Zmc

「Left Behind」
Jose Gonzalezをフィーチャー。アコギのみのバックで歌う1分強のフォーキー小曲。もっと長尺で聴きたかった!
https://www.youtube.com/watch?v=dYDpWqxoDPQ

「Today」
Jose Gonzalezをフィーチャー。ボッサ・フィーリングのポップ・チューン。Zero 7らしいとは思いませんが、僕好みの仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=8QsB_D7f94w

「This Fine Social Scene」
Siaをフィーチャー。僕の一番のお気に入りはコレ。UKらしいメランコリックな哀愁ポップがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=pJluzkv40Pg

「Your Place」
Henry Binnsをフィーチャー。ブラス・アンサンブルが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=vyaRtMo4zdU

「If I Can't Have You」
Siaをフィーチャー。Siaのレイジーなヴォーカルが印象的なダウンテンポ。今の時期はこういうメランコリックな感じはフィットするかも?
https://www.youtube.com/watch?v=Z0G0r47O3qY

「Crosses」
Jose Gonzalezをフィーチャー。「This Fine Social Scene」と並ぶ僕のお気に入り。クラブミュージック好きの人も気に入る仕上がりなのでは?女性バック・コーラス陣のソウル・フィーリングもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=Cr1SVQ_1Ac4

「Waiting To Die」
Siaをフィーチャー。ラストはシニカルなダウナー・チューン。何とも恐ろしい歌詞・・・ジョークにも程があります!
https://www.youtube.com/watch?v=p6g3wgn4JT4

僕の保有する国内盤には以下の3曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

「Thistles」
Siaをフィーチャー。Siaのレイジー・ヴォーカルが栄えるメランコリックな仕上がり。こういうの好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=E-wMVwJmDKo

「Inaminute」
美しい音響を持ったダウナーなインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=cVVbZvI-UGA

「Dreaming」
Siaをフィーチャー。Siaに合った哀愁エレクトロニカです。

Zero 7の他作品もチェックを!

『Simple Things』(2001年)
Simple Things

『When It Falls』(2004年)
When It Falls

『Yeah Ghost』(2009年)
Yeah Ghost
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2017年02月22日

Nick Drake『Pink Moon』

カルト・シンガーの痛々しくも美しいラスト・アルバム☆Nick Drake『Pink Moon』
Pink Moon
発表年:1972年
ez的ジャンル:UKアシッド・フォーク
気分は... :僕はそこにいるのか・・・

今回はカルト的な人気を誇るイギリス人シンガーソングライターNick Drakeの3rdにしてラスト・アルバム『Pink Moon』(1972年)です。

CD棚を整理したら、本作のジャケが何故だか目に留まり、その流れでたまに聴いています。痛々しさに逆に癒されるって感じでしょうか。

悲運の天才フォーク・シンガーNick Drake(1948-1974年)の紹介は、2ndアルバム『Bryter Layter』(1970年)に続き2回目となります。

内容的には申し分なく、Nick本人やプロデューサーJoe Boyd、エンジニアJohn Woodといった関係者も自信を持ってリリースした『Bryter Layter』(1970年)でしたが、期待に反して商業的には全く振るいませんでした。

地元ウォリックシャー州へ引き返し、失意の日々を過ごしていたNickが、わずか2日間でレコーディングしたアルバムが本作『Pink Moon』(1972年)です。ほとんどがワンテイク、楽器もギター&ヴォーカルに、一部ピアノでアクセントをつけたのみというシンプルなものです。

本作のリリース以降、心の病を悪化させていったNickは、1974年11月25日に自宅で抗うつ薬の過剰服用のため死去します。享年26歳。

自らの才能を信じながらも、成功に至らない現実とのギャップに悩んだ天才アーティストのが最後に輝きを放ったラスト・アルバムという印象を受けます。決して明るいアルバムではなく、キャッチーとは言えませんが、天才アーティストの無垢な魅力に接することができる1枚でもあります。

失意と絶望から世間に背を向け、自らを陽を浴びない陰と評するの歌詞を見ていると、Pink Floyd『Dark Side Of The Moon』(1973年)とSyd Barrettを思い出してしまいますね。

実に痛々しく、切ないアルバムですが、そうした境地のアーティストにしか表現できない、儚い美しさに魅力を感じる1枚だと思います。

その意味では至極のダウナー作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Pink Moon」
♪ピンクの月が昇ってくる♪と歌うタイトル曲。彼の心の闇とその先に待ち受ける悲運を暗示しているのか、それとも彼の無垢な思いの表れなのか。ピアノの美しいアクセントも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=_wCkmuRkZz4

「Place To Be」
自身の失意を吐露した1曲。諦めの気持ちが見え隠れする痛々しさとと、それでも歌い続けたいという思いに心打たれます。
https://www.youtube.com/watch?v=obOWSCmzEAY

「Road」
太陽ではなく、月へ向かうのが自らの道だと歌います。このあたりは月の裏側へ行ってしまったSyd Barrettともイメージが重なります。
https://www.youtube.com/watch?v=oQJmaKBcMzo

「Which Will」
♪どっちを選ぶの♪と弱々しく歌う歌詞に、当時のNickの心の状態が表れている気がします。物事を白黒/勝ち負けの両極端で考えるのは良くないパターンですね。グレーや引き分けでもいいのに・・・
https://www.youtube.com/watch?v=A0NDxRNdQKk

「Horn」
ギターのみのインストですが、伝わってくるものがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=HzXkozcVpsg

「Things Behind The Sun」
♪俗世間での成功など君には取るに足らないこと♪と世の中に背を向け、太陽の陰で注目されない人たちへスポットを当てることで自らの居場所を見出そうとしています。痛々しいけど、どこか共感してしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=6btXe5j17oE

「Know」
シンプルな歌詞だからこそ、さまざまな解釈ができる歌かもしれませんね。最後の♪僕はそこにいない♪というフレーズが悲しすぎます。
https://www.youtube.com/watch?v=Y-eHBUudkcY

「Parasite」
自らを街の寄生虫と歌う歌詞が痛々しいです。
https://www.youtube.com/watch?v=2_hN3otvC6g

「Free Ride」
自分の中のもう一人の自分に語り掛けているような印象を受けます。
https://www.youtube.com/watch?v=l09L45RM2RI

「Harvest Breed」
自らの悲運を暗示するかのような歌詞が何とも切ないです。
https://www.youtube.com/watch?v=kCy25ylGW_E

「From The Morning」
失意や絶望の中で、一筋の光明を見出そうとする救いの歌で締め括ってくれます。絶望の中でも希望はある・・・
https://www.youtube.com/watch?v=-kFAf7tENdQ

デビュー・アルバム『Five Leaves Left』(1969年)、2ndアルバム『Bryter Layter』(1970年)もセットでどうぞ!

『Five Leaves Left』(1969年)
ファイヴ・リーヴス・レフト

『Bryter Layter』(1970年)
ブライター・レイター
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2017年02月20日

Stephanie Mills『Tantalizingly Hot』

Mtume/Lucas、Ashford & Simpsonプロデュース☆Stephanie Mills『Tantalizingly Hot』
Tantilizingly Hot
発表年:1982年
ez的ジャンル:ブロードウェイ仕込み女性R&B
気分は... :魅惑のハイトーン・ヴォーカル・・・

今回は女性R&BシンガーStephanie Millsの6thアルバム『Tantalizingly Hot』(1982年)です。

N.Y.クイーンズ出身でブロードウェイ・ミュージカルでも活躍した女性R&BシンガーStephanie Millsの紹介は、『Sweet Sensation』(1980年)、『What Cha Gonna Do With My Lovin'』(1979年)に続き3回目となります。

6thアルバム『Tantalizingly Hot』(1982年)は、『What Cha Gonna Do With My Lovin'』(1979年)、『Sweet Sensation』(1980年)、『Stephanie』(1981年)に続く、James Mtume/Reggie Lucasとのタッグ第4弾となります。結果的に本作でMtume/Lucasとのタッグは解消されました。

メイン・プロデュースはMtume/Lucasですが、Nickolas Ashford & Valerie Simpsonも2曲をプロデュースしています。さらにStephanie自身も1曲プロデュースしています。また、Dunn Pearsonがホーン&ストリングス・アレンジで参加しています。

James Mtume(per)、Reggie Lucas(g)以外にもTawatha Agee(back vo)、Hubert Eaves III(key)、Howard King(ds)、Basil Fearington(b)、Edward Moore(g)というMtumeメンバーが勢揃いし、レコーディングに参加しています。

それ以外にもValerie Simpson(p、back vo)、 John Simmons (p、back vo)、Yogi Horton(ds)、Raymond Calhoun(ds)、Kenneth Little(ds)、Francisco Centeno(b)、Marcus Miller(b)、Alvin Moody(b)、William "Doc" Powell(g)、Al McKay(g)、Ted "Pearly" Perlman(g)、Bobby Wooten(key、syn)、Dean Gant(key、syn)、Harry Whitaker(key)、Richard Tee(key)、Bernie Worrell(syn)、Peter Cannarozzi(syn)、Ed Walsh(syn)、Joseph Joubert(syn)等のミュージシャンが参加しています。

また、Nickolas AshfordBrenda WhiteFonzi ThorntonNorma Jean WrightUllanda McCulloughMary JohnsonPeggy BlueJosie Armsteadがバック・ヴォーカルを務めています。

アルバムからは「Last Night」「Keep Away Girls」「You Can't Run From My Love」の3曲がシングル・カットされました。特にMtume/Lucasらしいダンス・クラシック「You Can't Run From My Love」、Ashford & Simpson起用の成果が出たメロウ・ミディアム「Keep Away Girls」の2曲が本作のハイライトだと思います。

それ以外であれば、アーバン・メロウな「Your Love is Always New」、ダンサブルなファンク「True Love Don't Come Easy」あたりも個人的にはオススメです。

Mtume/Lucasとのタッグ4枚の中では一番注目度が低いかもしれませんが、Mtume/Lucas好きであれば十分楽しめる1枚だと思います。


全曲紹介しときやす。

「Last Night」
James Mtume & Reggie Lucas作/プロデュース。アルバムからの1stシングルとして全米R&Bチャート第14位となったファンク・グルーヴ。Mtume/Lucasらしいファンク・サウンドを楽しめるオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=eylurhSLJ-8

「Still Lovin' You」
Dean Gant/Imari Amani作。James Mtume & Reggie Lucasプロデュース。しっとりと歌い上げるラブ・バラード。Stephanieの素直なヴォーカルが栄えるビューティフルな仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=BBv_EwbuuFU

「Keep Away Girls」
Nickolas Ashford & Valerie Simpson作/プロデュース。Ashford & Simpson起用の意図がよく分かるメロウ・ミディアム。アルバムからの2ndシングルとして全米R&Bチャート第13位となっています。同じ1982年にリリースされたDonald Fagen「I.G.Y.」あたりと曲調が似ているかもしれませんね。Stephanieの伸びやかヴォーカルが栄えます。Francisco Centenoのブリブリのベースもいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=5FZElGVMijA

Mista Lawnge「Only in the Summer」、KeKe「Duzo Nie Trzeba」のサンプリング・ソースとなっています。
KeKe「Duzo Nie Trzeba」
 https://www.youtube.com/watch?v=qr2LsPeo_QA

「You Can't Run From My Love」
James Mtume & Reggie Lucas作/プロデュース。アルバムからの3rdシングルにもなりました。今日的にはこのダンサブルなファンク・チューンがハイライトなのでは?Mtume/Lucas好きならば、文句なしに気に入るであろうダンス・クラシックだと思います。僕も一番のお気に入りです。
https://www.youtube.com/watch?v=uf3yNCdPwvQ

Moonraker「Just By」、Ledge「Together」、Sean Biddle「You Can't Run From My Love」のサンプリング・ソースとなっています。

「True Love Don't Come Easy」
Edward Moore/James Balton作。James Mtume & Reggie Lucasプロデュース。「You Can't Run From My Love」、「Last Night」のせいで隠れがちですが、コレもMtume/Lucasらしさを楽しめるダンサブルなファンク・チューンです。Dunn Pearsonのアレンジもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=4vAqPDxwFsM

「'Ole Love」
Joey Mills/V. Eaglyn作。Stephanie Millsプロデュース。オトナのラブ・バラードをムードたっぷりに歌い上げます。哀愁のスパニッシュ・テイストもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=ysqMTz1h2As

Sean Boog「Standing O」のサンプリング・ソースとなっています。
Sean Boog「Standing O」
https://www.youtube.com/watch?v=BwYAQnU0PwQ

「Your Love is Always New」
Jim Andron/Mark Winkler作。James Mtume & Reggie Lucasプロデュース。個人的には「You Can't Run From My Love」に次いで好きなのがこのアーバン・メロウ。Stephanieのキュートな歌声が胸キュン度を高めてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=FPamkvFxQfE

「I Can't Give Back the Love I Feel For You」
Brian Holland/Nickolas Ashford/Valerie Simpson作。Nickolas Ashford & Valerie Simpsonプロデュース。Rita Wrightのカヴァーです。感動的にバラードを歌い上げる前半から一転して、アップテンポの中盤以降へ・・・ミュージカル仕込みのStephanieのヴォーカルの素晴らしさを実感しながら、ドラマチックに幕を閉じます。
https://www.youtube.com/watch?v=BlSULsUl8As

再発CDには「Wailin'」「You Can't Run From My Love (12" Remix)」の2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。特に後者は嬉しいですね。

Stephanie Millsの他作品もチェックを!

『For the First Time』(1975年)
Stephanie Mills/For The First Time

『What Cha Gonna Do With My Lovin'』(1979年)
ホワッチャ・ゴナ・ドゥ・ウィズ・ラヴィン

『Sweet Sensation』(1980年)
スウィート・センセーション

『Stephanie』(1981年)
ステファニー

『Merciless』(1983年)
Merciless ~ Expanded Edition + Bonus Tracks [from UK]

『I've Got the Cure』(1984年)
I've Got The Cure ~ Expanded Edition [from UK]

『Stephanie Mills』(1985年)
Stephanie Mills

『If I Were Your Woman』(1987年)
If I Were Your Woman

『Home』(1989年)
Home

『Something Real』(1992年)
Something Real

『Personal Inspirations』(1994年)
Personal Inspiration
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