2018年04月30日

Charles Earland『The Dynamite Brothers』

ブラックスプロイテーションのサントラ☆Charles Earland『The Dynamite Brothers』
ザ・ダイナマイト・ブラザース
発表年:1974年
ez的ジャンル:ブラックスプロイテーション・サントラ
気分は... :黒人音楽+カンフー?

今回はジャズ・オルガン奏者Charles Earlandが手掛けたブラックスプロイテーション(ブラック・ムーヴィー)のサントラ『The Dynamite Brothers』(1974年)です。

名門Prestigeに数多くのリーダー作を残したオルガン奏者Charles Earland(1941-1999年)の紹介は、『Black Talk!』(1969年)に続き2回目となります。

映画『The Dynamite Brothers』(1974年)は、Timothy BrownAlan Tang主演のブラックスプロイテーション。ジャケにあるように、手錠で繋がれた黒人と香港人が活躍するサンフランシスコを舞台にしたアクション映画です。『燃えよドラゴン』の影響を受けて、カンフー・アクションを取り入れている点がユニークです。

そのサントラである本作はブラックスプロイテーションのサントラらしいブラック・フィーリングのファンキー・サウンドを満喫できます。

レコーディングにはCharles Earland(org、el-p、syn、sax)以下、Jon Faddis(tp)、Eddie Henderson(tp)、Wayne Andre(tb)、Dave Hubbard(sax、fl)、Patrick Gleeson(syn)、Mark Elf(g)、Cornell Dupree(g)、Melvin Bronson(b)、Billy Hart(ds)、Darryl Washington(ds、timpani)、Larry Killian(per)等のミュージシャンが参加しています。

「Snake」「Kungfusion」といったジャズ・ファンク2曲が人気なのでは?個人的にはメロウな味わいの「Betty's Theme」「Incense of Essence」あたりもおススメです。

楽曲はすべてCharles Earlandのオリジナルです。

ジャケ、サウンド共にブラックスプロイテーションらしい1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Betty's Theme」
アクション映画のオープニングらしいメロウな演奏で始まります。ハプニングが起こる前の穏やかな日常といったムードがいいですね。ここではEarlandのエレピを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=pvt5hW5bpFk

「Never Ending Melody」
シンセの不協和音にEarlandのグルーヴィーなオルガンが不穏な空気を醸し出します。ホーン隊とティンパニーが重厚なサウンドを支えています。
https://www.youtube.com/watch?v=h63iuGai9yk

「Grasshopper」
Jon Faddisのトランペット・ソロが印象的です。何処となくオリエンタルなエッセンスも感じられるのが本作らしいかもしれませんね。

「Shanty Blues」
オルガン・ジャズらしい演奏です。Earlandのグルーヴィーなオルガン・プレイを存分に堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=45qr8HAQT88

「Weedhopper」
パルスのようなシンセ音をはじめ、アヴァンギャルドな演奏で刺激を与えてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=DPn_x_mVoRo

「Razor J.」
グルーヴィーなオルガン・ソウル・ジャズですが、耳障りな(?)シンセのエフェクトが本作らしいかもしれませんね。

「Snake」
シンセのエフェクトを効果的に使ったアブストラクト&フリーキーなジャズ・ファンク。Melvin Bronsonのベースラインには中毒性があります。ここではEarlandのサックス・プレイも楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=F0Dro8p3t1Y

Cru feat. Antoinette, Tracey Lee & Jim Hydro「Bluntz and Bakakeemis」、Kool Keith「Maxi Curls」、Kan Kick「Say」 のサンプリング・ソースとなっています。
Cru feat. Antoinette, Tracey Lee & Jim Hydro「Bluntz and Bakakeemis」
 https://www.youtube.com/watch?v=xyYaFYKcahg

「Kungfusion」
本作らしい曲タイトルのドープなジャズ・ファンク。Dave Hubbardのフルートがナビゲートする鮮やかなホーン・アンサンブルが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=XY_zzUiovpw

Afu-Ra feat. Guru「Blvd.」のサンプリング・ソースとなっています。
Afu-Ra feat. Guru「Blvd.」
 https://www.youtube.com/watch?v=fSCnbmWP_Mo

「Incense of Essence」
ラストは再び平穏を取り戻したメロウな雰囲気で締め括ってくれます。ただし、終盤にはファンキーに盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=dj-zlMyDG9A

Charles Earlandの他作品もチェックを!

『Black Talk!』(1969年)
ブラック・トーク!

『Black Drops』(1970年)
Black Drops

『Intensity』(1972年)
Intensity

『The Dynamite Brothers』(1974年)
ザ・ダイナマイト・ブラザース

『Leaving This Planet』(1974年)
リーヴィング・ディス・プラネット

『The Great Pyramid』(1976年)
The Great Pyramid

『Earland's Jam』(1982年)
Earland's Jam

『Earland's Street Themes』(1983年)
Earland's Street Themes
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2018年04月29日

Stimulator Jones『Exotic Worlds and Masterful Treasures』

Stones Throwから期待のR&Bアーティスト登場!☆Stimulator Jones『Exotic Worlds and Masterful Treasures』
Exotic Worlds & Masterful Trea
発表年:2018年
ez的ジャンル:Stones Throw系R&B
気分は... :レトロ&モダンな魅力...

日曜なので新作紹介デーです。

最近は先々週のSons Of Kemet『Your Queen Is A Reptile』、先週のBlue Lab Beats『Xover』とロンドン発の新作紹介が続いています。本当は今回もロンドン発の作品を取り上げようと思いましたが、偏りがあるのは当ブログらしくないので見送ることにしました。

今回はL.A.の気鋭レーベルStones Throwからの新作Stimulator Jones『Exotic Worlds and Masterful Treasures』です。

Stimulator Jonesは1985年生まれのプロデューサー/マルチ・インストゥルメンタリスト。

バージニア州を拠点に活動し、これまで『Scuffed Suede Music』(2014年)をはじめ、数枚のアルバムを自主制作しています。

その後、Stones Throwからのコンピ・アルバム『Sofie's SOS Tape』に本作にも収録された「Soon Never Comes」が取り上げられたことがきっかけで、本作『Exotic Worlds and Masterful Treasures』が制作される運びとなりました。

個人的に、ここ数週間のiPhoneでのヘヴィプレイがThe S.O.S. Band『Just the Way You Like It』(1984年)、『Sands of Time』(1986年)というJam & Lewis絡みのアルバム2枚からお気に入り曲をセレクトしたプレイリストでした。

そんなThe S.O.S. Bandのようなブラコン・モードの音楽マインドに、ジャスト・フィットした新作アルバムが本作『Exotic Worlds and Masterful Treasures』です。

80年代ブラコンと90年代R&Bのフィーリングを絶妙にブレンドしてモダンなR&Bサウンドに仕上げているのが本作の魅力です。全曲オリジナルですが、曲作りのセンスも抜群ですね。特に甘く切ないメロディにグッときてしまいます。また、Jonesのハイ・トーン・ヴォーカルも曲、サウンドとマッチしているのがいいですね。

特にお気に入りは前述の「Soon Never Comes」とリード・シングル「Need Your Body」の2曲。

それ以外に「Give My All」「Feel Your Arms Around Me」「Trippin On You」「Tempt Me With You Love」といったブラコン・フィーリングを満喫できる楽曲が僕のおススメです。

また、ファンク好きの方には「Water Slide」「I Want You Too」、90年代R&B好きの方には「Suite Luv」「Tell Me Girl」あたりもおススメです。

ありそうでないレトロ&モダンなR&Bを満喫しましょう!

全曲紹介しときやす。

「Water Slide」
80年代モードのファンク・サウンドと90年代前半の男性R&Bのような甘く切ないハイ・トーン・ヴォーカルの組み合わせがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=0rLLliSv7wY

「Give My All」
アーバンなメロウ・ファンク。昨今のファンク・リヴァイバルをブラコン寄りにしたアプローチが成功しています。
https://www.youtube.com/watch?v=0FDrG6C1Atw

「Feel Your Arms Around Me」
甘く切ないメロウ・フィーリングにグッときます。霧の中のメロウ・サウンドといった趣がいいですね。楽曲、サウンド、ヴォーカルという彼のトータルなセンスを実感できる1曲なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=uGyRalqgJU8

「Together」
切ないメロディを歌い上げるバラード。80年代フィーリングと90年代フィーリングの絶妙な配合がたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=dM4Pm4fQig4

「Trippin On You」
甘く切ないメロディ・センスにヤラれてしまいます。彼のメロディ、サウンドを通して、80年代ブラコン、90年代R&Bの魅力を再認識できます。
https://www.youtube.com/watch?v=wGvo2gAh8RY

「I Want You Too」
ファンク・ネタのHip-Hopビートに、ブラコン調のエッセンスを重ねたような仕上がり。G-Funk好きの人は気に入るサウンドだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=8awIemUzmns

「Soon Never Comes」
前述のように『Sofie's SOS Tape』収録曲。彼を注目の存在へ押し上げた出世曲です。メロディアスなミディアムですが、80年代ブラコンと90年代前半の男性R&Bグループを融合させた雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=jxhL-_FUBII

「Need Your Body」
アルバムからのリード・シングル。僕の一番のお気に入り。80年代ブラコンと90年代ヒップホップ・ソウルをいいとこ取りしたような絶品ミディアム・グルーヴ。はじめて聴くのに、昔から聴いている名曲を愛聴している気分になります。
https://www.youtube.com/watch?v=MZKupBsK1NY

「Suite Luv」
90年代男性R&Bグループ調のセクシー・ミディアム。歌い回しも含めて彼の90年代R&B愛を感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=dVaS18EhGpY

「Tell Me Girl」
前曲に続き、90年代男性R&Bモードのセクシー・ミディアム。彼のハイ・トーンの声質の良さが引き立ちます。
https://www.youtube.com/watch?v=xucTCX4TOSE

「Tempt Me With You Love」
ラストはブラコン・モードのサウンド・センスが冴えるメロウ・ミディアム・グルーヴで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=PeTuhY65HUA

聴いていたら、我が家のCDラックから80年代ブラコン、90年代R&Bを漁りたくなってきました。
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2018年04月28日

Chico Science & Nacao Zumbi『Afrociberdeli』

マンギ・ビートのカリスマChico Scienceの遺作☆Chico Science & Nacao Zumbi『Afrociberdeli』
アフロシベルデリーア
発表年:1996年
ez的ジャンル:マンギ・ビートのカリスマ
気分は... :多彩で刺激的なミクスチャー・サウンド!

いよいよGW突入ですね!
のんびりしつつ、幾つかやろうと思っていることに時間を割いて有意義に過ごしたいと思っています。

今回は90年代ブラジルの一大ブーム、"マンギ・ビート(Manguebeat)"の創始者Chico Science率いるChico Science & Nacao Zumbiの2ndアルバム『Afrociberdeli』(1996年)です。

Chico Science & Nacao Zumbiは、1991年Chico Scienceを中心に結成されたブラジル北東部レシフェ出身のミクスチャー・バンド。ブラジル北東部の伝統音楽にHip-Hop、ロック/ハードコア、ファンク、レゲエ、エレクトロニカをミクスチャーさせたサウンド/リズムをChico自らが"マンギ"と称し、"マンギ・ビート(Manguebeat)"が誕生しました。その後、レシフェを中心にマンギ・ビートは拡散していきます。

そして、1994年にChico Science & Nacao Zumbiのデビュー・アルバム『Da Lama Ao Caos』がリリースされ、マンギ・ビートは多くの音楽リスナー/評論家に大きなインパクトを与えました。こうしてマンギ・ビートは大きな音楽ムーブメントとして注目されるようになります。

1996年には2ndアルバムとなる本作『Afrociberdeli』がリリースされ、さらなる飛躍が期待されていた中、大きな悲劇が起こります。シーンの絶対的カリスマであったChico Scienceが1997年2月2日に交通事故に遭い、30歳という若さで急逝してしまいました。

Chico Science死後もNacao Zumbiは、Chicoの遺志を受け継いで活動し、コンスタントに作品をリリースし続けています。

2ndアルバムである本作『Afrociberdeli』は、結果としてChicoの遺作となってしまいました。

伝統的リズムを巧みに取り入れた多彩で刺激的なミクスチャー・サウンドを堪能できる本作を聴けば聴くほど、Chicoという偉大な才能の若すぎる死が残念でなりません。

1枚の中で縦ノリ、横ノリの両方を楽しめるのがいいですね。

最近はハードコアなロックは殆ど聴きませんが、そんな僕でも格好良いと感じるハードコア・サウンドも冴えています。

Chico Science & Nacao Zumbiと共にマンギ・ビートの中心にいたバンドMundo Livre S/AのリーダーFred 04がゲスト参加しています。

濃密な全23曲です。
若くして旅立ったカリスマが残してくれた宝を大切に聴き込みましょう!

全曲紹介しときやす。

「Mateus Enter」
ハードコアなアルバムのプロローグ。
https://www.youtube.com/watch?v=maGbdNuCos0

「O Cidadao Do Mundo」
ノルデスチ+Hip-Hop/ラガなサウンドが刺激的な1曲。終盤にはヘヴィなロック・サウンドも加えて盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=T2G1stPzTsU

「Etnia」
ハードコア+ファンク+ノルデスチなサウンドが格好良い1曲。このバンドのスケールの大きさを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=r49G6PXBhQY

「Quilombo Groove」
ヘヴィなハードコア・サウンドに伝統的リズムを融合させたインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=pMXjgObF4uk

「Maco」
ミクスチャー・バンドらしいリズミックな仕上がり。♪マコ♪マコ♪という雄叫びは日本人にもフィットしますね!
https://www.youtube.com/watch?v=cDzPiiwbLAY

「Um Passeio No Mundo Livre」
ノルデスチ・ファンクとでも呼びたくなるブラック・フィーリングのグルーヴが格好良い1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=EWZNRlZTNLo

「Samba Do Lado」
Mundo Livre S/AのリーダーFred 04が参加。ソリッドなミクスチャー・ロックで格好良くキメてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=jP4lcGBxzjI

「Maracatu Atomico」
ブラジリアン・リズムとギターが印象的な僕好みのダンサブル・サウンド。クラブミュージック好きの人も気に入る1曲なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=tXZrSv-dgDQ

「O Encontro De Isaac Asimov Com Santos Dumont No Ceu」
近未来的なアブストラクト・サウンドがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=n1flcgTCGp4

「Corpo De Lama」
少しダークなミクスチャー・サウンドが印象的です。中盤以降はハードコアに攻めます。
https://www.youtube.com/watch?v=pxu_tl4pVt8

「Sobremesa」
少し退廃的なグルーヴがクセになる1曲。聴いていると脳内がジワジワ侵食されていきます。
https://www.youtube.com/watch?v=aUuS_cMHyGg

「Manguetown」
タイトル通り、マンギ・ビートを満喫できる1曲。僕の一番のお気に入り。ミクスチャーなダンサブル・サウンドと少しぶっきらぼうなChicoのヴォーカルがフィットしていますね。
https://www.youtube.com/watch?v=vx9w1OP9V_g

「Um Satelite Na Cabeca」
ヘヴィなロック・サウンドで疾走します。アルバムで最もハードドライビングな仕上がりかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=Q3qaDamqTMA

「Baiao Ambiental」
エクスペリメンタルなブラジリアン・サウンドのインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=cRIswvV6fMs

「Sangue De Bairro」
ハードコアに攻めまくる縦ノリの仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=TPSoY4SQMdE

「Enquanto O Mundo Explode」
ハードコアに伝統的リズムでアクセントをつけた小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=gnGoaWRckvs

「Interlude Zumbi」
ノルデスチ・モードの伝統的リズムを強調した小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=vJJOK8qNlp4

「Crianca De Domingo」
ノルデスチ・モードのミディアム。アコースティックな質感がいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=LY_3wU9t_og

「Amor De Muito」
軽快なリズムのメロウ・フィーリングが印象的です。ハードのみではない音楽性の幅の広さを実感できます。
https://www.youtube.com/watch?v=QuKLvWCsFzU

「Samadarish」
本編のラストは短いインスト。その後に隠れトラック(?)のようなアウトロが収録されています。
https://www.youtube.com/watch?v=BzePw0K7pZE

「Maracatu Atomico (Atomic Version)」
DJ Cucaによる「Maracatu Atomico」のリミックス。コズミックなダンス・サウンドを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=TJN1aYnNKaw

「Maracatu Atomico (Ragga Mix)」
Edu Kによる「Maracatu Atomico」のラガ調リミックス。
https://www.youtube.com/watch?v=rhGCcAhzuRo

「Maracatu Atomico (Trip Hop)」
Edu Kによる「Maracatu Atomico」のトリップ・ホップ調リミックス。
https://www.youtube.com/watch?v=67_h2_JoASo

Chico Science & Nacao Zumbiの他作品もチェックを!

『Da Lama Ao Caos』(1994年)
Da Lama Ao Caos

『CSNZ』(1998年)
CSNZ
posted by ez at 05:46| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月26日

Tower Of Power『Bump City』

ブレイクを予感させるメンフィス録音の2nd☆Tower Of Power『Bump City』
バンプ・シティ
発表年:1972年
ez的ジャンル:ベイエリア・ファンク
気分は... :鶏の半身揚げ・・・

今回はベイエリア・ファンクを代表するグループTower Of Powerの2ndアルバム『Bump City』(1972年)です。

Tower Of Power(TOP)の紹介は、『Tower Of Power』(1973年)、『Urban Renewal』(1975年)に続き3回目となります。

本作『Bump City』(1972年)はWarner Bros.移籍第1弾アルバムであり、Lenny Williams(vo)加入前の作品ですが、ブレイクする次作『Tower Of Power』(1973年)への助走となるバンドのスタイルが確立されつつある作品です。意外にもレコーディング場所はメンフィスというのが興味深いです。

本作におけるメンバーはRick Stevens(vo)、Skip Mesquite(ts、fl、vo)、Emilio Castillo(ts、back vo)、Greg Adams(tp、flh、french horn、p、back vo)、Stephen Kupk(bs、back vo)、Mic Gillette(tp、tb、french horn、back vo)、Willie James Fulton(g、back vo)、David Garibaldi(ds)、Francis Rocco Prestia(b)、Brent Byars(conga ds、back vo)という10名。

TOPのヴォーカルといえば、Lenny Williamsのイメージが強いですが、本作でリード・ヴォーカルを務めるRick Stevensのソウルフルな歌声もなかなか魅力的です。

また、メンバー以外にJay Spell(p)が参加しています。

プロデュースはRon CaponeTower Of Power。また、Steve Cropperがエンジニアとして関与しています。

TOPらしいファンク・グルーヴ「You Got to Funkifize」、軽快なノリのファンク・チューン「Down to the Nightclub」、メロウな名バラード「You're Still a Young Man」、ピースフルなメロウ・ソウル「Of the Earth」、リラックスしたソウル・グルーヴ「What Happened to the World That Day?」あたりがおススメです。

次作でのブレイクを予感させる充実作だと思います。

全曲紹介しときやす。

「You Got to Funkifize」
Emilio Castillo/Stephen Kupka作。Rocco & Garibaldiのリズム隊、突き抜けたホーン・アンサンブルとTOPらしいファンク・グルーヴを満喫できるオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=VyncnceKryc

「What Happened to the World That Day?」
Emilio Castillo/Stephen Kupka作。リラックスした雰囲気のソウル・グルーヴ。ホーン・サウンドが映える緩急つけたアレンジもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=APANNdKs01s

The Jacka feat. DJ Impereal「What Happened to the World」のサンプリング・ソースとなっています。
The Jacka feat. DJ Impereal「What Happened to the World」
 https://www.youtube.com/watch?v=ox-mg_Qq1ls

「Flash in the Pan」
Emilio Castillo/Stephen Kupka作。少しイナたい感じがメンフィス録音らしいかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=YwdK8RPHkGQ

「Gone (in Memory of Jacqueline Mesquite)」
Greg Adams/Skip Mesquite作。ここではSkip Mesquiteがリード・ヴォーカルをとると同時に、印象的なフルートを聴かせてくれるメロウ・ミディアム。Greg Adamsのトランペット・ソロも楽しめます。

「You Strike My Main Nerve」
Emilio Castillo/Stephen Kupka/Lenny Williams/Albert Gordon作。Roccoのベースが格好良いリラックスしたファンク・グルーヴ。ソウルフルなホーン・アンサンブルにもグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=KbyNGwaE744

「Down to the Nightclub」
Emilio Castillo/Stephen Kupka/David Garibaldi作。アルバムからの2ndシングル。ナイトクラブ・モードの軽快なノリが魅力のファンク・チューン。タイトなリズム隊と鮮やかなホーン・アンサンブルがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=qNWYHSbaFBs

Fergie「London Bridge」のサンプリング・ソースとなっています。
Fergie「London Bridge」
 https://www.youtube.com/watch?v=WD33ii01kXI

「You're Still a Young Man」
Emilio Castillo/Stephen Kupka作。アルバムからの1stシングルにもなったメロウなソウル・バラード。メリハリの効いたアレンジがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=exVwi9IhIik

「Skating on Thin Ice」
Emilio Castillo/Stephen Kupka作。

「Of the Earth」
Emilio Castillo/Stephen Kupka作。Mesquiteのフルートが先導するピースフルなメロウ・ソウル。メロウ&ファンキーによる緩急が絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=jZWkYguiVaU

Illa Ghee feat. Sean Price「Price to Be Illa」のサンプリング・ソースとなっています。
Illa Ghee feat. Sean Price「Price to Be Illa」
 https://www.youtube.com/watch?v=V9FQ4W5QjHU

Tower Of Powerの70年代の他作品もチェックを!

『East Bay Grease』(1970年)
イースト・ベイ・グリース

『Tower Of Power』(1973年)
タワー・オブ・パワー

『Back to Oakland』(1974年)
バック・トゥ・オークランド

『Urban Renewal』(1975年)
オークランド・ストリート

『In the Slot』(1975年)
イン・ザ・スロット

『Ain't Nothin' Stoppin' Us Now』(1976年)
Ain't Nothin' Stoppin' Us Now

『We Came to Play!』(1978年)
We Came to Play

『Back on the Streets』(1979年)
Back on the Streets
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2018年04月25日

Hank Mobley『Hi Voltage』

Jackie McLean、Blue Mitchellとの3管が揃った唯一の作品☆Hank Mobley『Hi Voltage』
ハイ・ヴォルテージ(紙ジャケット仕様)
録音年:1967年
ez的ジャンル:3管ハードバップ
気分は... :一期一会

今回は60年代ジャズからHank Mobley『Hi Voltage』(1967年)です。

“テナー・サックスのミドル級チャンピオン”と評されたジャズ・サックス奏者Hank Mobley(1936-80年)に関して、これまで当ブログで紹介したのは以下の3枚。
 『No Room For Squares』(1963年)
 『Dippin'』(1965年)
 『A Caddy For Daddy』(1965年)

『A Caddy For Daddy』を投稿したのが2008年だったので、、約10年ぶりのHank Mobley作品の紹介となります。こんなに間隔が空いていたんですね。

本作『Hi Voltage』は1967年にレコーディングされ、1968年にBlue Noteからリリースされた作品です。

レコーディング・メンバーはHank Mobley(ts)、Jackie McLean(as)、Blue Mitchell(tp)、John Hicks(p)、Bob Cranshaw(b)、Billy Higgins(ds)という6名。

MobleyJackie McLeanBlue Mitchellという3管のラインナップに惹かれる1枚ですね。この三者が顔を合わせた唯一のアルバムが本作です。

アルバム全体はストレート・アヘッドな演奏が中心であり、『ハイ・ヴォルテージ』というアルバム・タイトルがイメージされるハイ・テンションな演奏のオンパレードというよりも、バラエティに富んだ構成のバランスの取れた作品となっています。

ヒップなジャズ・ロック「High Voltage」、3管の格好良さを満喫できる「Two and One」、ビューティフル・バラード「No More Goodbyes」、ストレート・アヘッドな魅力を持つ「Advance Notice」、哀愁ボッサ・ジャズ「Bossa De Luxe」、リラックス・モードの小粋なファンキー・ジャズ「Flirty Gerty」とどの演奏も充実しています。

Blue Note後期におけるHank Mobleyの成熟を実感できる1枚です。

全曲Mobleyのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「High Voltage」
ジャズ・ロックなオープニング。特にHigginsの白熱のドラミング、Hicksのヒップなピアノ、Mitchellのトランペット・ソロが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=Vj3rCmig1Ok

「Two and One」
Mobley、McLean、Mitchellによる3管の格好良さを満喫できる1曲。ハイ・ヴォルテージなCranshaw & Higginsのリズム隊もグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=kq3qQavgU04

「No More Goodbyes」
Mobleyのワン・ホーンによるビューティフル・バラード。Hicksの美しいピアノを従えて、リリカルなサックスで魅せてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=8gmCVqem3z0

「Advance Notice」
迷いのないストレート・アヘッドな演奏がいいですね。Mobleyをはじめとする参加メンバーの美学を感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=naXwYHUgDIc

「Bossa De Luxe」
哀愁ボッサ・ジャズ「Recado Bossa Nova」好きの人は、どうしてもこのタイプのボッサ・ジャズを期待してしまいますね。
https://www.youtube.com/watch?v=DE34onHHdeM

「Flirty Gerty」
ラストは緩やかなテンポのリラックスしたファンキー・サウンドで締め括ってくれます。Horace Silver好きの人は気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=VGuBoiEX6as

Hank Mobleyの過去記事もご参照ください。

『No Room For Squares』(1963年)
ノー・ルーム・フォー・スクエアーズ+2

『Dippin'』(1965年)
ディッピン

『A Caddy For Daddy』(1965年)
Caddy for Daddy (Hybr)
posted by ez at 00:47| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする