2018年07月31日

The Isley Brothers『Showdown』

絶頂期の1枚、ヒット曲「Take Me To The Next Phase」収録☆The Isley Brothers『Showdown』
ショウダウン
発表年:1978年
ez的ジャンル:兄弟系ファンク/ソウル
気分は... :鍛錬を重ねる・・・

久々にThe Isley Brothersの紹介です。
セレクトしたのは『Showdown』(1978年)です。

これまで当ブログで紹介したIsleys作品は以下の12枚(発表年順)。

 『The Brothers Isley』(1969年)
 『Givin' It Back』(1971年)
 『Brother, Brother, Brother』(1972年)
 『The Isleys Live』(1973年)
 『3+3』(1973年)
 『Live It Up』(1974年)
 『The Heat Is On』(1975年)
 『Harvest For The World』(1976年)
 『Go For Your Guns』(1977年)
 『Winner Takes All』(1979年)
 『Between The Sheets』(1983年)
 『Baby Makin' Music』(2006年)

『3+3』(1973年)以降、O'Kelly Isley、Rudolph Isley、Roland Isleyのヴォーカル隊とErnie Isley、Marvin Isley、Chris Jasperの楽器隊による「3+3」体制となり、キャリア絶頂期を迎えた70年代のIsleys。

『3+3』以降の70年代作品は全て紹介したつもりでいたのですが、本作『Showdown』が未紹介であったことに気づき、今回取り上げることにしました。勿論、自身のレーベルT-Neck Records からリリースです。

アルバムは全米アルバム・チャート第4位、同R&Bアルバム・チャート第1位となっています。

また、1stシングル「Take Me To The Next Phase (Part 1)」が全米R&Bシングル・チャート第1位、2ndシングル「Groove With You」が全米R&Bシングル・チャート第16位となっています。

他の楽曲も含めて、この時期のIsleysらしく武骨なファンクとメロウ・チューンがバランス良く配された、Isleysファンには間違いない1枚です。

楽曲はすべてグループのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Showdown (Part 1 & 2)」
タイトル曲は爽快モードのメロウ・グルーヴ。Part 1ではRolandの甘いヴォーカルが映えます。後半のPart 2ではメロウな中にも武骨なファンクネスの効いた演奏を楽しめます。

「Groove With You」
アルバムからの2ndシングル。メロウIsleysを存分に満喫できる名バラードです。全米R&Bシングル・チャート第16位となりました。
https://www.youtube.com/watch?v=M-uqxiE_qYc

本曲はサンプリング・ソースとしても大人気です。Snoop Dogg & Wiz Khalifa feat. Mike Posner「French Inhale」、Omarion「Fool With You」、Jaheim「Age Ain't a Factor」、Mellow Man Ace「B-Boy in Love」、Royal Flush「Gangsta Style」、MC Lyte「2 Young 4 What」、Detroit's Most Wanted「Keep Holding On」、Paradise「Hoochies Need Love Too」、Sista「I Wanna Be Wit U」、Pistol「Big Dope Dealer」、Dis 'N' Dat「Dis 'N' Dat」、Isaac 2 Isaac「Ol' Skool」、Coolio「Geto Highlights」、Channel Live「Who U Represent」、S.T.N.「Groove With You」、X-N「Pressure」、Chapter 4「Fool With You」等のサンプリング・ソースとなっています。
Snoop Dogg & Wiz Khalifa feat. Mike Posner「French Inhale」
 https://www.youtube.com/watch?v=-KCBLA-fuVw
Omarion「Fool With You」
 https://www.youtube.com/watch?v=jNcYCdlU3GA
Jaheim「Age Ain't a Factor」
 https://www.youtube.com/watch?v=fvNVAd4WrYU
Mellow Man Ace「B-Boy in Love」
 https://www.youtube.com/watch?v=dQfuy1XwWss
Royal Flush「Gangsta Style」
 https://www.youtube.com/watch?v=VrbMZuOLx6c
Detroit's Most Wanted「Keep Holding On」
 https://www.youtube.com/watch?v=8wdLupSTcqQ
Paradise「Hoochies Need Love Too」
 https://www.youtube.com/watch?v=-aV4qMvW39s
Sista「I Wanna Be Wit U」
 https://www.youtube.com/watch?v=WiEnwuwENFk
Pistol「Big Dope Dealer」
 https://www.youtube.com/watch?v=kDpH4gjTIxw
Dis 'N' Dat「Dis 'N' Dat」
 https://www.youtube.com/watch?v=mN-UIe59Uck
Isaac 2 Isaac「Ol' Skool」
 https://www.youtube.com/watch?v=3H_RxnsrAOY
Coolio「Geto Highlights」
 https://www.youtube.com/watch?v=p2GVUiUc01k
Channel Live「Who U Represent」
 https://www.youtube.com/watch?v=CIBXXttaCkU
S.T.N.「Groove With You」
 https://www.youtube.com/watch?v=y02mW8_76PA
X-N「Pressure」
 https://www.youtube.com/watch?v=kc-Biyw4Z8o
Chapter 4「Fool With You」
 https://www.youtube.com/watch?v=Cy1krN4V8Dg

「Ain't Givin' Up No Love」
Ernieのギター・ソロと共に始まるスロウ・ファンク。Ernieのギターを楽しむのに、このタイプの演奏もいいかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=3rj-QogjuCk

「Rockin' With Fire (Part 1 & 2)」
タイトルの通り、スピーディに駆け抜けていくロッキン・モードのディスコ・ファンクです。
https://www.youtube.com/watch?v=mH1Vecuy1Rc

「Take Me To The Next Phase (Part 1 & 2)」
前述のように、1stシングルとして全米R&Bシングル・チャート第1位になっています。疑似ライブ仕立てのミディアム・ファンク。スペイシーなシンセ・ベースはParliamentあたりのP-Funkともリンクします。
https://www.youtube.com/watch?v=W6E8UIVcLPw

Stetsasonic「So Let the Fun Begin (TSAL Mix)」、Vanilla Ice「Minutes of Power」のサンプリング・ソースとなっています。

「Coolin' Me Out (Part 1 & 2)」
意外に好きなのが、このジェントルな雰囲気のミディアム・グルーヴ。メロウなIsleysがお好きな人は気に入ると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=XN6ga1ngEOI

この曲もサンプリング・ソースとしても大人気です。The Isley Brothers自らサンプリングした「Tryin' to See Another Day」をはじめ、2Pac「Tearz of a Clown (OG Unreleased)」、Coolio「Mama, I'm in Love (Wit a Gangsta)」、Warren G feat. Ronald Isley「Smokin' Me Out」、Big Pokey feat. Snow (Female Rapper) and Ronnie Spencer「Trippin' Me Out」のサンプリング・ソースとなっています。
The Isley Brothers「Tryin' to See Another Day」
 https://www.youtube.com/watch?v=pGsrQyzCd0s
Coolio「Mama, I'm in Love (Wit a Gangsta)」
 https://www.youtube.com/watch?v=tET0kdxxU7I
Warren G feat. Ronald Isley「Smokin' Me Out」
 https://www.youtube.com/watch?v=xrrGi_VGvzc
Big Pokey feat. Snow & Ronnie Spencer「Trippin' Me Out」
 https://www.youtube.com/watch?v=-WMtzMAL2XI

「Fun And Games」
キャッチーという点では、ポップ・ファンク調の本曲も聴きやすいのでは?夏に聴くIsleysとしてはハマるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=RHSaJqQtA2g

「Love Fever (Part 1 & 2)」
ラストはErnieのギターが唸り、Roland節が炸裂するファンク・ロックでハードに締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=FaB2nIkz8ks

Isleysの過去記事もご参照下さい。

『The Brothers Isley』(1969年)
ザ・ブラザーズ:アイズレー(紙ジャケット仕様)

『Givin' It Back』(1971年)
Givin' It Back

『Brother, Brother, Brother』(1972年)
Brother Brother Brother

『The Isleys Live』(1973年)
The Isleys Live

『3+3』(1973年)
3+3

『Live It Up』(1974年)
リヴ・イット・アップ(紙ジャケット仕様)

『The Heat Is On』(1975年)
The Heat Is On

『Harvest For The World』(1976年)
ハーヴェスト・フォー・ザ・ワールド

『Go For Your Guns』(1977年)
Go for Your Guns

『Winner Takes All』(1979年)
Winner Takes All

『Between The Sheets』(1983年)
Between the Sheets

『Baby Makin' Music』(2006年)
Baby Makin' Music
posted by ez at 01:05| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月30日

『今の気分は...2018年7月30日編』

過去記事から10曲セレクトするシリーズです。

今回は60年代ジャズからセレクトしました。

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

Lee Morgan「Yes I Can, No You Can't」
https://www.youtube.com/watch?v=zg9uf84hzfg
From 『The Gigolo』(1965年)
ザ・ジゴロ+1

Richard "Groove" Holmes「Listen Here」
https://www.youtube.com/watch?v=Albaa-YNLZY
From 『Workin' On A Groovy Thing』(1969年)
ワーキン・オン・ア・グルーヴィー・シング

Jimmy McGriff「The Bird Wave」
https://www.youtube.com/watch?v=IUALHlhnlVM
From 『Electric Funk』(1969年)
Electric Funk

Reuben Wilson「Orange Peel」
http://www.youtube.com/watch?v=evTA2qWU81U
From 『Blue Mode』(1968年)
ブルー・モード

Herbie Hancock「Wiggle-Waggle」
https://www.youtube.com/watch?v=RokybiFVa1I
From 『Fat Albert Rotunda』(1969年)
ファット・アルバート・ロトゥンダ<紙ジャケット仕様>

Joe Henderson「Night And Day」
https://www.youtube.com/watch?v=vJ8TTRQtqsM
From 『Inner Urge』(1963年)
インナー・アージ

Bobby Hutcherson「Rojo」
https://www.youtube.com/watch?v=_WEQaAb3a0Y
From 『Happenings』(1966年)
ハプニングス

Horace Silver「Nutville」
https://www.youtube.com/watch?v=GfRSOBqHyPo
From 『The Cape Verdean Blues』(1968年)
The Cape Verdean Blues

Duke Pearson「Los Malos Hombres」
https://www.youtube.com/watch?v=LI-CM5o0D8k
From 『The Right Touch』(1967年)
Right Touch

Grant Green「I Don't Want Nobody to Give Me Nothing」
https://www.youtube.com/watch?v=lBs3RVJuNac
From 『Carryin' On』(1969年)
Carryin' On
posted by ez at 00:07| Comment(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月29日

The Internet『Hive Mind』

最注目R&Bユニット、待望の最新作☆The Internet『Hive Mind』
ハイヴ・マインド
発表年:2018年
ez的ジャンル:新世代R&Bユニット
気分は... :個性の再集結!

新作アルバムから最注目R&BユニットThe Internet、待望の最新作『Hive Mind』です。

Syd tha Kyd(Sydney Bennett)Matt MartiansというTyler the Creator率いるOFWGKTA (Odd Future Wolf Gang Kill Them All)のメンバー2人によって2011年にL.A.で結成されたユニットThe Internet関連の作品について、当ブログでは以下の4枚を紹介済みです。

 『Purple Naked Ladies』(2011年)
 『Feel Good』(2013年)
 『Ego Death』(2015年)
 Syd『Fin』(2017年) ※Sydの初ソロ・アルバム

Syd とMattのユニットから6人組のバンド編成となった前作『Ego Death』(2015年)は、グラミーのBest Urban Contemporary Albumにもノミネートされるなど多方面で絶賛を受け、さらに注目度が高まったThe Internet

その後はSyd『Fin』(2017年)をはじめ、メンバーのソロ活動が目立ちましたが、メンバーが再終結し、パワーアップした最新作『Hive Mind』を届けてくれました。

本作におけるメンバーは、Syd (vo、ds)、Matt Martians (key、ds、syn、per、back vo)Steve Lacy(g、b、ds、key、syn、back vo)、Patrick Paige(b、key)、Christopher Smith(ds、per)という5人。

超絶ベーシストThundercatの弟で、最近リリースされたKintaro名義の「Commando Existentral & Universal EP」のリリースでも話題となったJameel Bruner(key)は、結局『Ego Death』1枚のみに参加してグループを脱退しています。

また、注目のL.A.ネオソウル・バンドMoonchildがホーン隊としてアルバムに参加している点にも注目です。

それ以外に、前作にも関与していたNick Green(back vo)をはじめ、Ruben Bailey(back vo)、Durand Bernarr(back vo)、Marcus Lee(back vo)、Kari Faux(per)がゲスト参加しています。

アルバム全体の印象としては、ファンクネスの効いた楽曲とSyd のヴォーカルが映えるメロディアスな楽曲が印象的ですね。また、バンドの中でSteve Lacyの果たす役割が相対的に大きくなった印象を受けます。

特に、1stシングルのファンク・グルーヴ「Roll (Burbank Funk)」、3rdシングルの軽やかなメロウ・グルーヴ「La Di Da」、次世代ネオソウル感もあるオープニング「Come Together」、切ないミディアム「Mood」、メロディアスな「It Gets Better (With Time)」「Wanna Be」が僕のおススメです。

パワーアップしたThe Internetに大満足です。

全曲紹介しときやす。

「Come Together」
正にメンバー再集結といったオープニング。ただし、個性を否定する強制的な団結ではなく、個性の集まりとしてのユニットの重要性を訴えています。揺らめく哀愁サウンドには次世代ネオソウル・バンド感もあってがいいですね。Moonchildによるホーン・サウンドもいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=DwNzYacMWws

「Roll (Burbank Funk)」
アルバムからの1stシングル。ダンサブルなファンク・グルーヴは70年代SalsoulディスコGaz「Sing Sing」のドラムをサンプリングしています。妖しげなダンサブル感がThe Internetらしくていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=SIqvRzEIqIo

「Come Over」
2ndシングルとなった哀愁ミディアム。Sydのソロ活動の成果をバンドに還元した1曲なのでは?『Fin』の世界観をバンド・サウンドで表現しています。
https://www.youtube.com/watch?v=NB3gWkhLkxM

「La Di Da」
3rdシングルにもなった軽やかなメロウ・グルーヴ。バンドの中心となったSteve Lacyのセンスを存分に満喫できるクロスオーヴァー感のある1曲だと思います。MVに彼らと親交のある女優/モデルの水原希子が出演している点にも注目です。この曲でもMoonchildがホーンで参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=-xyDg9Tco5s

「Stay The Night」
Sydの切ないヴォーカルが印象的な哀愁メロウ。さり気ないですが、Sydらしい世界観を満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=vIgkFRZV-4k

「Bravo」
「Come Over」と同タイプの哀愁チューン。静けさの中のドラムの響きが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=moP7ODcbfTY

「Mood」
この曲大好き!Steve Lacyのセンスを感じる切ないミディアム。Moonchildが参加しているせいか、次世代ネオソウル感もあります。
https://www.youtube.com/watch?v=TXTW8cia0u0

「Next Time/Humble Pie」
Sydの優しいヴォーカルに包み込まれる前半の「Next Time」から、幻想的な後半の「Humble Pie」への流れがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=-b_1DAHC8Q0

「It Gets Better (With Time)」
Sydの儚くも美しいヴォーカルが映えるメロディアスな仕上がり。切なる願いが伝わってくる感じがいいですね。Ruben Baileyのゲスト・ヴォーカルがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=wW2jXYn3_4Y

「Look What U Started」
少しダーク・トーンのミディアム。淡々とした感じが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=XRbYJ66RpHk

「Wanna Be」
アルバムで最も美しいメロディを聴かせてくれる1曲。Steve Lacyの素敵なギターをバックに、切々と歌うSydのヴォーカルが感動的です。この曲を聴きながら就寝するのが最近の僕のルーチンです。
https://www.youtube.com/watch?v=KkzYuvdCVGY

「Beat Goes On」
MattとSteve LacがヴォーカルをとるクールなR&Bグルーヴ。後半は刺激的なサウンドで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=M5v7XLfLaMA

「Hold On」
ラストはメロウなキーボード・サウンドが印象的なビューティフル・チューンで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=z8Kr_aFB6Ww

国内盤にはボーナス・トラックとして、すっかり売れっ子となったHip-HopアーティストKaytranadaによる「Roll (Burbank Funk)」のリミックスが追加収録されています。前作『Ego Death』にも参加していたKaytranadaですが、この顔合わせにはグッときますね。
「Roll (Burbank Funk) (Kaytranada Remix)」
https://www.youtube.com/watch?v=Uih_6mGwwyg

The Internet関連の過去記事もご参照ください。

『Purple Naked Ladies』(2011年)
Purple Naked Ladies

『Feel Good』(2013年)
Feel Good

『Ego Death』(2015年)
Ego Death

Syd『Fin』(2017年)
Fin
posted by ez at 01:30| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月28日

Clara Nunes『Nacao』

"サンバの女王"、生前最後のアルバム☆Clara Nunes『Nacao』
clara nunes nacao.jpg
発表年:1982年
ez的ジャンル:サンバの女王系ブラジリアン・シンガー
気分は... :音楽が暗闇から優しくやってくる・・・

今回は"サンバの女王"と呼ばれたブラジルの人気女性シンガーClara Nunes『Nacao』(1982年)です。

Clara Nunesは1942年ミナスジェライス州生まれ。

彼女の活動の詳細については情報が少なく不明ですが、1970年代に大きな人気を博したようです。1983年に40歳の若さで逝去。

僕の勉強不足もありますが、"サンバの女王"と呼ばれた女性シンガーとしては情報が少ない人ですね。60年代後半から逝去する前年の1982年までコンスタントにアルバムをリリースしていますが、CD化されている作品自体が少ないようです。

ブラジル音楽の再発天国である日本でも、オリジナル作品の国内CD化は全く実現していない状況だと思います。何故なんでしょうね。

今回紹介する『Nacao』(1982年)は、おそらく彼女のラスト・オリジナル・アルバムとなった作品だと思います。

コンテンポラリー・サウンドからアフロ・ブラジリアンなアイデンティティを感じるものまで、バラエティに富んだ構成のサンバ・アルバムに仕上がっています。何より主役のClaraのヴォーカルの存在感が素晴らしいです。

こんな生き生きとしたヴォーカルを披露する彼女が本作の翌年に逝去してしまうなんて・・・

このアルバムを聴くと、その若すぎる死が残念でなりません。

全曲紹介しときやす。

「Nacao」
Aldir Blanc/Joao Bosco/Paulo Emilio作。タイトル曲は本作の魅力を象徴するコンテンポラリーなサンバ・チューン。素晴らしい楽曲、コンテンポラリー・サウンド、躍動するClaraのヴォーカルが相俟って感動的なサンバ・グルーヴを生み出しています。作者Joao Boscoのヴァージョンはアルバム『Comissao De Frente』(1982年)に収録されています。
https://www.youtube.com/watch?v=t3WNZmFCP-I

「Menino Velho」
Romildo Bastos/Toninho Nascimento作。アフロ・ブラジリアンな土着モードで始まる庶民派サンバ・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=EdN3usmHmJg

「Ijexa」
Edil Pacheco作。リラックスした雰囲気の中で華のあるClaraのヴォーカルを堪能できる1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=nKRLQ0bX1_c

「Vapor De Sao Francisco」
Romildo Bastos/Toninho Nascimento作。伝統的なブラジル音楽とコンテンポラリーなサウンドを、凛としたClaraのヴォーカルがまとめ上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=m1DZzPUPhMg

「Novo Amor」
Chico Buarque作。サマー・モードにフィットするロマンティックなメロウ・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=4XSqmOu6zr0

「Serrinha」
Mauro Duarte/Paulo Cesar Pinheiro作。小気味よいサンバのリズム、少し哀愁モードのメロディ、凛としたClaraのヴォーカルの組み合わせがいい感じです。特にコーラス隊が加わった後半は感動的です。
https://www.youtube.com/watch?v=EXtsTTn_KJc

「Afoxe Pra Logun」
Nei Lopes作。寛いだ雰囲気の中でClaraの生命感に溢れたヴォーカルが輝きます。
https://www.youtube.com/watch?v=UwsYJTStP8k

「Cinto Cruzado」
Guinga/Paulo Cesar Pinheiro作。MPBならではのミステリアスなメロディを楽しめます。アコーディオンが効果的です。
https://www.youtube.com/watch?v=r5rwKdrMr8E

「Mae Africa」
Paulo Cesar Pinheiro/Sivuca作。素敵なアコーディオンのイントロと共に始まる母なるアフリカへの賛歌。アフロ・ブラジリアンとしてのアイデンティティを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=tMmHNO9vxYs

「Amor Perfeito」
Ivor Lancellotti/Paulo Cesar Pinheiro作。ラストはオーケストレーションを配した品格のあるバラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=59qd6aNueIY

未CD化の作品が多いようですが、Clara Nunesの他作品もチェックを!

『Claridade』(1975年)
Claridade (Dig)

『Canto Das Tres Racas』(1976年)
Canto Das Tres Racas

『Guerreira』(1978年)
Guerreira
posted by ez at 00:06| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月26日

Cyrus Faryar『Cyrus』

独特のエキゾチシズムが魅力のアイランド・フォーキー☆Cyrus Faryar『Cyrus』
サイラス
発表年:1971年
ez的ジャンル:アイランド系フォーキー
気分は... :音楽が暗闇から優しくやってくる・・・

今回は夏に聴きたいエキゾチシズム/アイランド・フォーキー作品、Cyrus Faryar『Cyrus』(1971年)です。

ハワイでミュージシャンを志し、伝説のフォーク・グループThe Modern Folk Quartet(MFQ)を結成した男性シンガー・ソングライターCyrus Faryarの紹介は、2ndソロ・アルバム『Islands』(1973年)に続き2回目となります。

フォーク・リヴァイバルの中で注目を浴びたMFQですが、『The Modern Folk Quartet』(1963年)、『Changes』(1964年)という2枚のアルバムをリリースして解散してしまいます。

その後も勢力的に活動を続け、60年代後半にはFred NeilThe Stone PoneysCass Elliot等のレコーディングに参加しています。

そして、70年代に入り、初のソロ・アルバムとなる本作『Cyrus』(1971年)をリリースします。

プロデュースはCyrus Faryar自身。

レコーディングにはRalph Towner(g、mellophone)、Bob Gibson(g、back vo)、Rodney Dillard(g)、Dick Rosmini(g、back vo)、Glen Moore(b)、Brian Garofalo(b、g、per、back vo)、John Horton(b)、Russ Kunkel(ds)、Mike Botts(ds)、Craig Doerge(p、back vo)、Paul Harris(p)、Collin Walcott(per)、Danny Durako(per)、Paul McCandless(bass clarinet、oboe、horn)、Mary Newkirk(harp)等のミュージシャンが参加しています。

また、Alex Hassilev(back vo)、Bruce Johnston(back vo)、Cass Elliott(back vo)、David Crosby(back vo)、Don Johnson (back vo)、Henry Diltz(back vo)、Renais Faryar(back vo)等のバック・コーラス陣もなかなか豪華です。

アルバム全体としては、優しく深淵な大地のアイランド・フォーキーといった印象です。Cyrusのジェントルな低音ヴォーカルを含む独特のエキゾチシズムが魅力です。

聴いていると自然と調和していく気分になるアイランド・フォーキーで心をクールダウンしてみては?

全曲紹介しときやす。

「Softly Through The Darkness」
Cyrus Faryar作。アメリカン・ジャズ・バンドOregonのメンバーRalph Towner、Paul McCandless、Glen Moore、Collin Walcottがバックを務め、Bruce Johnston、Cass Elliott、David Crosby、Craig Doerge等がバック・コーラスで参加しています。音楽が暗闇から優しくやってくる・・・本作を象徴する優しく深淵な音世界を満喫できます。エキゾチシズムな雰囲気の中でゆっくりと時間が流れていく感じがいいですね。

「I Think He's Hiding」
Randy Newman作品のカヴァー。オリジナルは『Randy Newman』(1968年)に収録されています。少しクセのあるandy Newman作品を見事にCyrus Faryarらしいエキゾチシズム・フォーキーに仕上げているのがいいですね。

「Sweet Believer」
Cyrus Faryar作。風の音と共に始まるアイランド・フォーキー。さり気ないのに奥深さがあるのがCyrusのヴォーカルの魅力ですね。

「Evergreen (Earth Anthem)」
Bill Martin作。波音と共に始まるエコロジカル・フォーキー。グラス・ハーモニカの響きもグッド!

「Ratte's Dream」
Cyrus Faryar作。この曲も波音と共に始まります。寛いだハワイ・モードに浸ることができます。

「New Beginnings」
Cyrus Faryar作。Russ Kunkel、Craig Doerge、Brian Garofaloのバッキングが素晴らしい1曲。70年代SSW作品がお好きな人であれば、グッとくるはずです。
https://www.youtube.com/watch?v=ZXh9lOCWUCU

「Companion」
Cyrus Faryar作。音のない間が巧みな引き算フォーキー。
https://www.youtube.com/watch?v=WzK3CNJ01I4

「Brother, Friend」
Cyrus Faryar作。The Modern Folk Quartet時代の仲間Chip Douglasに捧げれた楽曲。Cyrusのジェントルな低音ヴォーカルが映える素敵なフォーキー・チューン。聴く者の心が洗われる1曲です。

「Springtime Bouquet」
Cyrus Faryar/Alex Hassilev作。The LimelitersのAlex Hassilevとの共作。転生輪廻を感じる歌詞と相まってCyrusのヴォーカルの味わいが増します。

「Kingdom」
Renais Faryar作。ラストはCyrusのかつての奥方の作品。自然と調和して生きていくCyrusらしいバラードなのでは?ここでもグラス・ハーモニカの響きが効果的に使われています。
https://www.youtube.com/watch?v=oCx4pzebZiI

未聴の方は2nd『Islands』(1973年)もセットでどうぞ!

『Islands』(1973年)
アイランズ
posted by ez at 00:09| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする