2019年06月12日

Claudio Faria『O Som Do Sol』

ミナス出身SSWのデビュー作☆Claudio Faria『O Som Do Sol』
O Som Do Sol
発表年:2009年
ez的ジャンル:清涼系ブラジリアンSSW
気分は... :論理よりも直観!

今回はブラジル人シンガー・ソングライター作品からClaudio Faria『O Som Do Sol』(2009年)です。

リアルタイムで愛聴し、当ブログでもそのタイミングでエントリーしようとしたのですが、Amazonでの取り扱いがなかったので断念した作品です。

数年前の再プレスからAmazonでも扱うようになったので今回取り上げることにしました。

Claudio Fariaはミナス出身のシンガー・ソングライター。

Beto GuedesFlavio Venturiniといった名のあるブラジル人シンガー・ソングライターへの楽曲提供で認められ、このデビュー・アルバムに至ったようです。

本作の後、2016年に2ndアルバム『O Que Ninguem Ensina』をリリースしています。

さて、本作『O Som Do Sol』(2009年)ですが、Amazonでの取り扱いはなかったものの、当時大手CDショップのブラジル・コーナーで大プッシュされ、その方面では高い評価を得ていたアルバムです。

ソフトリー・ヴォイスでメロウなメロディを歌い上げる透明感、清涼感のあるシンガー・ソングライター作品です。楽曲はすべて彼自身によるものです(共作含む)。ジャケを見ると、ギター片手に・・・というイメージですが、Claudio自身のメイン楽器はピアノです。

アルバムにはこれまで楽曲提供したBeto GuedesFlavio Venturiniがスペシャル・ゲストとして参加しています。

ミナス出身ミュージシャンのDNAを受け継いだピュアで味わい深い音世界に、メロウ・ボッサやブラジル新世代らしいテイストも加味されているのが魅力です。シンガー、ソングライターのみならずアレンジャーとしての才も感じるサウンド・センスが抜群です。

Flavio Venturiniがゲスト参加したタイトル曲「O Som do Sol」に本作の完成度が凝縮されています。個人的にはBeto Guedesへの提供曲のセルフ・カヴァー「Vem Ver o Sol」、メロウ・フォーキー「Dizer Sim」の2曲がお気に入りです。

それ以外にもBeto Guedesをスペシャル・ゲストに迎えたビューティフル・ソング「Ana」、Flavio Venturiniへの提供曲のセルフ・カヴァー「Sob o Sol do Rio」、エレクトロニクスのアクセントが魅力の「Eterno Movimento」あたりもおススメです。

改めて聴くと、派手さはありませんが、1枚の中にさまざまなエッセンスが詰まった充実のブラジリアンSSW作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「O Som do Sol」
オープニングはFlavio Venturiniがゲスト参加したタイトル曲。本作の魅力が凝縮されたミナス出身SSWらしいピュアな味わいのある感動的で完成度の高い1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=GMoP-m7Ig6M

「Sob o Sol do Rio」
Flavio Venturiniへの提供曲のセルフ・カヴァー。Claudioのソフトリー・ヴォイスが映える透明感のあるメロウ・ボッサ。アレンジ・センスも冴え渡ります。

「O Perfume das Manhas」
波音と共に始まる哀愁バラードを寂しげに歌います。ドラマのエンディング・テーマに似合いそうです。

「Quando Chega a Noite」
現代ブラジル人SSWらしいコンテンポラリー・サウンドを聴かせてくれる1曲。US SSW好きの人も気に入るであろう1曲です。

「Uma Cancao Assim」
感動的に歌い上げるバラード。エレキ・ギターによるギター・ソロも含めて前曲同様コンテンポラリーな仕上がりです。

「Nenem」
Claudioの美しいピアノを楽しめるインスト。

「Puro Charme」
美しいストリングを配したメロウ・ボッサ。ソフトリー・ヴォイスとビューティフル・サウンドの組み合わせがサイコーです。

「Eterno Movimento」
さり気ないエレクトロニクスのアクセントにブラジルの新世代ミュージシャンとしてのセンスを感じさせるメロウ・チューン。

「Ana」
Beto Guedesをスペシャル・ゲストに迎えたビューティフル・ソング。Claudioのソングライターとしての才を満喫できる1曲です。

「Vem Ver o Sol」
Beto Guedesへの提供曲のセルフ・カヴァー。個人的にはアルバムで一番のお気に入り。US SSW好きの人も気に入るであろう感動的で味わい深いメロウ・チューン。

「Nada」
スキャットを配したインスト・チューン。ミナスDNAを感じます。

「Dizer Sim」
さり気なさの中にClaudioのモダンなセンスが埋め込まれたメロウ・フォーキー。「Vem Ver o Sol」と並ぶ僕のお気に入り。

「Ninho de Pedra e Sal」
コンテンポラリーなアレンジが印象的な1曲。AOR的な魅力もあります。

「Tudo Bem」
ラストも鮮やかなギターが印象的なAOR調サウンドで締め括ってくれます。

ご興味がある方は2ndアルバム『O Que Ninguem Ensina』(2016年)もチェックを!

『O Que Ninguem Ensina』(2016年)
O Que Ninguem Ensina
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2019年06月11日

『今の気分は...Van Morrisonかな』

過去記事から10曲セレクトするシリーズです。

今回はVan Morrisonを10曲セレクトしてみました。

全て過去記事で紹介済なので、気に入った曲があれば過去記事もご参照下さい。

「Way Young Lovers Do」
https://www.youtube.com/watch?v=IdGfYc2XY0w
From 『Astral Weeks』(1968年)
アストラル・ウィークス

「Moondance」
https://www.youtube.com/watch?v=Vo3JznMhpWc
From 『Moondance』(1970年)
ムーンダンス

「I've Been Working」
https://www.youtube.com/watch?v=oMi_fh6PumE
From 『His Band And The Street Choir』(1970年)
ストリート・クワイア

「Tupelo Honey」
https://www.youtube.com/watch?v=3DbTIKHYwog
From 『Tupelo Honey』(1971年)
Tupelo Honey (Exp)

「Jackie Wilson Said (I'm in Heaven When You Smile)」
https://www.youtube.com/watch?v=w1R8MP3GGGs
From 『Saint Dominic's Preview』(1972年)
van morrison saint dominic's preview.jpg

「Warm Love」
https://www.youtube.com/watch?v=0kl_CIiQXVs
From 『Hard Nose The Highway』(1973年)
Hard Nose the Highway

「Fair Play」
https://www.youtube.com/watch?v=Z1vYs5LBC3c
From 『Veedon Fleece』(1974年)
Veedon Fleece (Reis)

「Heavy Connection」
https://www.youtube.com/watch?v=riqzRE6St_8
From 『A Period Of Transition』(1977年)
A Period of Transition

「You Make Me Feel So Free」
http://www.youtube.com/watch?v=gmVlnhup9oA
From 『Into The Music』(1979年)
Into the Music

「Have I Told You Lately」
https://www.youtube.com/watch?v=J789GId1kaY
From 『Avalon Sunset』(1989年)
Avalon Sunset
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2019年06月10日

The Time『The Time』

プリンス・ファミリーを代表するグループのデビュー作☆The Time『The Time』
THE TIME
発表年:1981年
ez的ジャンル:プリンス・ファミリー系ミネアポリス・ファンク
気分は... :不完全な魅力!

今日はプリンス・ファミリーを代表するファンク・グループThe Timeの1stアルバムThe Time『The Time』(1981年)です。

1981年に結成されたミネアポリスのファンク・バンドThe Timeの紹介は、2ndアルバム『What Time Is It?』(1982年)に続き2回目となります。

前身グループFlyte Tymeを母体にPrince殿下の全面バックアップでデビューすることになったThe Time

このデビュー・アルバムのジャケに写るのは、Morris Day(vo)、Jesse Johnson(g)、Jimmy Jam(key)、Monte Moir(key)、Terry Lewis(b)、Jellybean Johnson(ds、per)という6名。

プロデュースはPrinceJamie Starr名義)とMorris Day。ソングライティングは(多分すべて)Princeによるもの。

次作以降と比較して、まだまだ完成度は低いですが、『Controversy』(1981年)あたりまでのPrinceと同じく不完全ならではの魅力があると思います。

「Get It Up」「Cool」というUS R&BチャートTop10入りシングル2曲や、プリンス・ファミリーらしい雰囲気のファンク
「The Stick」、この時代ならではのエレ・ポップ調「After Hi School」あたりがおススメです。

垢抜けないジャケも含めて、不完全な魅力を楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「Get It Up」
アルバムからの1stシングルとしてUS R&Bチャート第6位となったオープニング。ミネアポリス・ファンクにZapp/Roger風味を加わった感じのシンセ・ファンク。中盤はギター・ソロで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=VMldAVhCBm8

TLCFingazzがカヴァーしています。また、RBL Posse「A Part of Survival」、Po Broke Souls「Cut Out the Wack Shit」、MC Hammer「Oaktown」、2Pac feat. Rated R (Thug Life) & Macadoshis「Is It Cool 2 Fuck (OG)」、Tevin Campbell「Gotta Get Yo Groove On」、Madd Head「Tripp2nite」、Big Moe feat. Big Hawk & Z-Ro「Po' It Up」、Central Coast Clique「Get Down on It」、Dru Down「Give It Up」、Boo-Yaa T.R.I.B.E.「Hit 'Em Up」、B-Legit & Don Cisco「Roll It Up」等のサンプリング・ソースとなっています。
TLC「Get It Up」
 https://www.youtube.com/watch?v=SV5IL7clQGE
Fingazz「Get It Up」
 https://www.youtube.com/watch?v=7KL6ljHwRM0
RBL Posse「A Part of Survival」
 https://www.youtube.com/watch?v=bpm0dBcznw8
Po Broke Souls「Cut Out the Wack Shit」
 https://www.youtube.com/watch?v=DnLzEMvuAqs
2Pac feat. Rated R (Thug Life) & Macadoshis「Is It Cool 2 Fuck (OG)」
 https://www.youtube.com/watch?v=wdy0lCirvE8
Tevin Campbell「Gotta Get Yo Groove On」
 https://www.youtube.com/watch?v=CXsY4HSRZko
Madd Head「Tripp2nite」
 https://www.youtube.com/watch?v=CXsY4HSRZko
Central Coast Clique「Get Down on It」
 https://www.youtube.com/watch?v=7czSYLMwHqY
Dru Down「Give It Up」
 https://www.youtube.com/watch?v=4rJKnHzZYCM

「Girl」
アルバムからの3rdシングル。バラードですが、正統派でいくのか殿下に倣い妖しいセクシーさを出すのか少し中半端かも?
https://www.youtube.com/watch?v=nA_bKhhf-kc

「After Hi School」
この時代らしいニューウェイヴ/エレ・ポップ調の仕上がり。このあたりは初期作品ならではの面白さなのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=GmB9eQoi9CE

「Cool」
2ndシングルとしてUS R&Bチャート第7位となりました。Prince好きであれば気に入るであろうミネアポリス・ファンクらしい1曲。次作以降の開花するTimeらしさのプロトタイプ的な1曲に仕上がっているのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=ZXyB59W5g5E

Snoop Doggがカヴァーしています。また、The Twin City Rappers「The Twin City Rapp」、Mazarati「100 MPH」、DJ Magic Mike and The Royal Posse「Magic Mike Cuts the Record」、Rah Digga feat. Carl Thomas「So Cool」 、Suga Free「Cool」のサンプリング・ソースとなっています。
Snoop Dogg「Cool」
 https://www.youtube.com/watch?v=gpOzF36ZDBc
Suga Free「Cool」
 https://www.youtube.com/watch?v=opK24ouA65Q

「Oh, Baby」
オーセンティックな中にもPrinceらしさが見え隠れするラブ・バラード。シングルになった「Girl」よりも好きです。このグループにバラードはあまり似合わない気もしますが・・・
https://www.youtube.com/watch?v=LIE4EsWlbyg

「The Stick」
ラストは鮮やかなギター・カッティングが牽引するプリンス・ファミリーらしい雰囲気のファンク・チューンで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=RK5zlKpOKVY

The Timeの他作品もチェックを!

『What Time Is It?』(1982年)
ホワット・タイム・イズ・イット?

『Ice Cream Castle』(1984年)
アイスクリーム・キャッスル

『Pandemonium』(1990年)
Pandemonian
posted by ez at 01:11| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月09日

Flying Lotus『Flamagra』

Brainfeederの総帥、待望の最新作☆Flying Lotus『Flamagra』
【メーカー特典あり】Flamagra [初回限定紙ジャケット仕様 / 解説・歌詞対訳 / ボーナストラック収録 / 国内盤] オリジナル肖像画マグネット付 (BRC595)
発表年:2019年
ez的ジャンル:LAビート系ブラック・ミュージック/エクスペリメンタル
気分は... :炎の精霊が語るものは...

今回はLAビート・シーンを牽引するFlying Lotusの最新作『Flamagra』です。

音楽ファンは目を離せない注目レーベルBrainfeederの総帥でもあるFlying Lotus(本名:Steven Ellison)に関して、これまで当ブログで紹介した作品は以下の3枚。

 『Cosmogramma』(2010年)
 『Until The Quiet Comes』(2012年)
 『You're Dead!』(2014年)

死後の世界をコンセプトとした前作『You're Dead!』(2014年)は、進化形ジャズをも飲み込んだスケールの大きな意欲作として注目を浴びました。確かに、『You're Dead!』でアーティストとしてネクスト・レベルの高みに達した感のある衝撃作でした。

そして、『You're Dead!』から待つこと5年、遂に待望の新作がドロップされました。

『You're Dead!』も全20曲という大作でしたが、本作『Flamagra』はそれを上回る全27曲(本編のみ)というボリュームです。ただし、そのうち12曲が2分に満たない小曲というのがFlying LotusあるいはLAビート・ミュージックらしいのですが。

本作は"ある丘の上に鎮座している永遠の炎"がコンセプトとなっています。

また、Flying Lotusの初監督映画『KUSO』(2017年)で用いた音源も多く収録されているらしいです。

アルバムにはAnderson .PaakGeorge ClintonLittle DragonTierra WhackDenzel CurryDavid LynchShabazz Palaces(Ish/Tendai "Baba" Maraire)ThundercatToro Y MoiSolangeといったアーティストがフィーチャリングされています。

また、フライローの右腕Thundercat(b)、L.A.シーンに欠かせない重鎮Miguel Atwood-Ferguson(strings)、Thundercatの兄Ronald Bruner Jr.(ds)、注目のキーボード奏者Brandon Coleman(key)をはじめ、Herbie HancockSyunsuke OnoRobert GlasperTaylor Graves(key)、Dennis Hamm(key) 、Deantoni Parks(ds) 、Ashley Norelle(back vo)、Niki Randa(back vo)等がレコーディングに参加しています。

最近のBrainfeeder作品の傾向を反映したかのように、本作『Flamagra』も歌ものを中心にポップで聴きやすい楽曲が増えています。

Anderson .Paakをフィーチャーした「More」Little Dragonをフィーチャーした「Spontaneous」、日本人アーティストSyunsuke Onoとのコラボ「Takashi」、80年代テクノ・ポップNick Scarim「Spy vs. Spy - Main Theme」のリメイク「All Spies」、、WOKEの同僚Shabazz Palacesをフィーチャーした「Actually Virtual」Thundercatをフィーチャーした「The Climb」Toro Y Moiをフィーチャーした「9 Carrots」といった曲にこうした傾向が反映されています。

また、映画監督David Lynchのナレーションをフィーチャーした「Fire Is Coming」George Clintonをフィーチャーした「Burning Down The House」、人気女性R&BシンガーSolangeをフィーチャーした「Land Of Honey」あたりに本作らしい"永遠の炎"というコンセプトを感じることができます。

その一方でエクスペリメンタルな小曲があちこちに散りばめられており、その雑多感が逆に面白いのかも?

前作は"ジャズ・ネクスト・レベルの超問題作"という進化形ジャズ的な形容詞がフィットしましたが、本作は"進化形ジャズ"という枠組みからもはみ出しており、もはやジャンル的説明は困難ですね。このあたりは最近のBrainfeeder作品全編に言えることかもしれませんが・・・

本作のアートワークで使用されたタイポグラフィは、気鋭の日本人グラフィック・デザイナーGUCCIMAZE氏が手掛けています。

全27曲は良くも悪くも手ごわいですが、ポップな曲も多いので案外スンナリ聴けるかもしれません。

とりあえずLittle Dragonをフィーチャーした「Spontaneous」を聴けば、かなり印象が変わるはず!

全曲紹介しときやす。

「Heroes」
本作のテーマである丘の上に鎮座している永遠の炎を想起させるオープニング。Miguel Atwood-Fergusonがストリングスを手掛け、Thundercatらしいプレイも聴こえてきます。ドラゴンボール・ネタがサンプリングされているあたりがアニメ/ゲーム好きのFlying Lotusらしいのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=aDDvwoABgwE

「Post Requisite」
Flying Lotus/Thundercatのタッグによるコズミックなエレクトロニカ。本作らしい彩り鮮やかな音色を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=QbytIjGOqqk

「Heroes In A Half Shell」
L.A.ビートらしいミニマル感とジャズ・フィーリングを融合させた小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=hzLjObMptFo

「More」
Anderson .Paakをフィーチャー。ソウルフルな序章に続き、OutKast「Da Art of Storytellin' (Part 1)」の引用と共に始まるPaak節ラップ全開の本編に突入します。Anderson .Paak Meets Brainfeederって感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ylqBPksn36A

「Capillaries」
浮遊するHip-Hopビートが美しもの物悲しげなピアノが印象的なインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=uuUe2PWtV1Y

「Burning Down The House」
George Clintonをフィーチャー。George Clintonの得体の知れないキャラクターと炎の精霊という本作らしいモチーフをうまく重ね合わせた不穏なファンク・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=h4Z-mTcAsPU

「Spontaneous」
日系スウェーデン人の女性シンガーYukimi Nagano率いるスウェーデンの4人組バンド
Little Dragonをフィーチャー。これがフライロー?と疑いたくなるメロディアスでキャッチーなポップ・チューン。Yukimiのキュートなヴォーカルが映える1曲はモロに僕好み。こういう曲でも2分強であっけなく終わってしまうところはフライローらしいのかもしれませんが(笑)
https://www.youtube.com/watch?v=Yi67hQf2AjA

「Takashi」
日本人アーティストSyunsuke Onoとのコラボ。Spotifyで流れていた彼の曲をフライローが気に入りコラボが実現したようです。また、日本人名の曲タイトルはチームラボの工藤 岳 氏に因んだものらしいです。フライローらしいミニマルな音世界にポップな要素が加わった感じのインストです。
https://www.youtube.com/watch?v=YrygJAr13Dk

「Pilgrim Side Eye」
『You're Dead!』にも参加していたHerbie Hancockとのコラボ。1分半のエクスペリメンタルなインストです。
https://www.youtube.com/watch?v=rynqb6m8FnM

「All Spies」
Nick Scarim「Spy vs. Spy - Main Theme」のリメイク。 80年代テクノ・ポップのチープ感覚を2019年流のセンスで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=cDlBO3ja3rw

「Yellow Belly」
女性ラッパーTierra Whackをフィーチャー。ゲーム・ミュージック的トラックと妖しげなTierra Whackラップによるエクスペリメンタルな仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=Z8rSTXeyMns

「Black Balloons Reprise」
Denzel Curryをフィーチャー。Alain Goraguer「Ten Et Tiwa」、Melvin Bliss「Synthetic Substitution」をサンプリングした哀愁トラックによるHip-Hopチューンです。Miguel Atwood-Fergusonによるストリングスも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=hc7K4q3P2wg

「Fire Is Coming」
『イレイザーヘッド』、『エレファント・マン』、『ツイン・ピークス』、『ロスト・ハイウェイ』等でお馴染みの映画監督David Lynchのナレーションをフィーチャー。あるフェスティバルでLynchのスポークン・ワード的スピーチを聞いたことが、"炎"という本作のコンセプトを後押ししたようです。音を聴いているだけで、Lynchの不気味な映像が思い浮かんできます。
https://www.youtube.com/watch?v=hcKBell84GQ

「Inside Your Home」
1分半ながらもフライロー×ThundercatコンビらしいL.A.ビートを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=_sCLw79q0wc

「Actually Virtual」
IshとTendai "Baba" MaraireによるHip-HopユニットShabazz Palacesをフィーチャー。Ishは元Digable PlanetsButterflyと同一人物です。2人とFlying Lotus、ThundercatはHip-HopプロジェクトWOKEの同僚です。そんなWOKE的トラックはトライバル・ビートと炎の精霊ラップによる呪術的な1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=iwDJa2F2Tlc

「Andromeda」
1分半の小曲ですがコズミックなエレクトロニカ感が魅力です。
https://www.youtube.com/watch?v=49ajVcXyG4A

「Remind U」
前曲からの流れがいい感じです。「Andromeda」と合わせて1曲位の感覚で聴くと丁度良いコズミックなインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=CTNJ18bU4Dc

「Say Something」
ピアノとストリングスのみよるクラシカルな雰囲気の小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=UJnEh2Xx4yA

「Debbie Is Depressed」
Miguel Atwood-Fergusonのストリングスが映える美しくも切ない1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=j1pwFuOnyXc

「Find Your Own Way Home」
美しも儚いコーラスワークが印象的な小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=M6yta67jRPQ

「The Climb」
Thundercatをフィーチャー。Thundercat『Drunk』の雰囲気をそのまま持ち込んだかのようなメロウ・ソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=8hcv3q7vNTY

「Pygmy」
呪術的トライバル感が印象的な小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=uyd-ymw6_MU

「9 Carrots」
幅広い音楽性を持つチル・ウェイヴ系アーティストToro Y Moiをフィーチャー。彼のファルセット・ヴォーカルが優しく響くメロウ・ポップ。本作らしいクラヴィネットの響きも印象的です。。
https://www.youtube.com/watch?v=r_VEXk2oJ7E

「FF4」
美しくも儚いアブストラクトHip-Hopといった雰囲気の小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=mDJf4vKgevE

「Land Of Honey」
人気女性R&BシンガーSolangeをフィーチャー。Robert Glasperもソングライティングに名を連ねています(ここで聴かれるピアノも彼かも?)。Solangeの祈りのようなヴォーカルが映える美しく深淵な仕上がり。Miguel Atwood-Fergusonのストリングスによるドラマティックな演出もグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=UZ_v07WeVmE

「Thank U Malcolm」
本作らしいコズミックなインストですが、ThundercatとRonald Bruner Jr.というBruner兄弟の活躍が目立ちます。
https://www.youtube.com/watch?v=lYPgHsI1mkw

「Hot Oct.」
炎の精霊のメッセージと共にアルバムは幕を閉じます。
https://www.youtube.com/watch?v=mRo8gxvhJCg

「Quarantine」
国内盤ボーナス・トラック。トライバル&エスニック&エクスペリメンタルなインストです。

他のFlying Lotusのアルバムもチェックを!

『1983』(2006年)
1983 (Rmx) (Dig)

『Los Angeles』(2008年)
Los Angeles (WARPCD165)

『Until The Quiet Comes』(2012年)
Until the Quiet Comes [解説付 / ボーナストラック収録 / 国内盤] (BRC350)『You're Dead!』(2014年)
You're Dead! [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 初回盤のみ特殊パッケージ仕様 / 国内盤] 特典マグネット付 (BRC438)

また、彼の主宰するBrainfeeder10周年記念コンピ『Brainfeeder X 』(2018年)あたりをチェックするのも楽しいのでは?

『Brainfeeder X 』(2018年)
Brainfeeder X [(解説 / 特殊スリーヴ付豪華パッケージ仕様 / 初回限定盤 / 2CD / 国内盤] (BRC586LTD)
posted by ez at 01:34| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月08日

Peaches & Herb『2 Hot!』

「Shake Your Groove Thing」、「Reunited」の2大ヒット収録☆Peaches & Herb『2 Hot!』
2ホット!
発表年:1978年
ez的ジャンル:ソウル/ディスコ男女デュオ
気分は... :恋の仲直り!

今回は男女ソウル・デュオPeaches & Herbの大ヒット・アルバム『2 Hot!』(1978年)です。

Peaches & Herbは、男性シンガーHerb Fameと女性シンガーFrancine Barkerによって1965年に結成された男女ソウル・デュオ。1967年にはUSチャート第8位、同R&Bチャート第4位となったヒット・シングル「Close Your Eyes」が生まれています。

その後、"Peaches"役の女性シンガーがMarlene Mackに代わりますが、1971年のシングル「God Save This World」を最後に活動を休止してしまいます。

しかしながら、1977年に三代目"Peaches"役にLinda Greeneを迎えて復活し、Van McCoy/Charles Kippsプロデュースによるディスコ路線のアルバム『Peaches & Herb』(1977年)をリリースします。

そして、復活第2弾となる本作『2 Hot!』(1978年)はUSチャート、同R&Bチャート共にNo.1となった「Reunited」、USチャート第5位、同R&Bチャート第2位となった「Shake Your Groove Thing」という大ヒット・シングル2曲を含み、アルバム自体もUSアルバム・チャート第2位の大ヒットとなりました。

プロデュースはThe Sylvers「Boogie Fever」等のプロデュースで知られるFreddie Perren

楽曲はすべてDino Fekaris/Freddie Perrenによるもの。Gloria Gaynor「I Will Survive」のソングライティングを手掛けた強力コンビによるものです。

レコーディングにはJames Gadson(ds)、Scott Edwards(b)、David T. Walker(g)、Wah Wah Watson(g)、Larry Farrow(key)、Electric Ivory Experience (John Barnes/Bob Robitaille)(syn)、Paulinho da Costa(per)、Bob Zimmitti(per)、Roger Glenn(fl)等のミュージシャンが参加しています。

素敵なスロウ・バラード「Reunited」、キャッチーなディスコ「Shake Your Groove Thing」という2大ヒットの存在感が圧倒的ですが、3rdシングル「We've Got Love」「All Your Love (Give It Here)」「Love it Up Tonight」といったディスコ・チューンやスウィート・バラード「Four's A Traffic Jam」もおススメです。

新生Peaches & Herbのディスコ路線が見事に開花したミラクルな1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「We've Got Love」
「Shake Your Groove Thing」、「Reunited」に続くアルバムからの3rdシングル。USチャート第44位、同R&Bチャート第25位となっています。「Shake Your Groove Thing」ほどのインパクトはありませんが、華のあるダンサブル・チューンに仕上がっています。メロウな魅力もあっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=tsgqxT7hFVQ

「Shake Your Groove Thing」
USチャート第5位、同R&Bチャート第2位となったヒット・シングル。本作らしい華やかでポップ・ディスコで盛り上げてくれます。Freddie Perrenの起用がズバリ当たった感じですね。
https://www.youtube.com/watch?v=w3e8SXWjNg4

Mirror Image、Pat & Mick、Regine Velasquez、Marcia Hines、The Chipmunks feat. Drew Seeley等がカヴァー しています。また、Tokimonsta「Death by Disco」等のサンプリング・ソースとなっています。
Tokimonsta「Death by Disco」
 https://www.youtube.com/watch?v=ihfmhS98Qa4

「Reunited」
USチャート、同R&Bチャート共にNo.1となった大ヒット・シングル。邦題「恋の仲直り」。男女デュエットらしい素敵なスロウ・バラード。Dino Fekaris/Freddie Perrenによる楽曲の良さとHerb Fame/Linda Greeneのスウィート・ヴォーカルの魅力の相乗効果で至極の1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Bu3OQFCsKXQ

Lou & Kevin feat. The Bushrangers、Louise Mandrell & R. C. Bannon、Bob James、Mary Wells、David Hasselhoff、Sluggy Ranks、Paul Jackson, Jr. & Earl Klugh、Lulu with Cliff Richard、Faith No More等がカヴァーしています。
Lou & Kevin feat. The Bushrangers「Reunited」
 https://www.youtube.com/watch?v=thw-pBLZry8
Louise Mandrell & R. C. Bannon「Reunited」
 https://www.youtube.com/watch?v=-dIw1MqezKY
Sluggy Ranks「Reunited」
 https://www.youtube.com/watch?v=TvaZ77wLNg4
Lulu with Cliff Richard「Reunited」
 https://www.youtube.com/watch?v=GYgqlzmxiRQ
また、Frost feat. Domino & O.Genius「Reunited (Lo Riding)」 、Sh'Killa「Now U Wanna Come Back (Reunited We're Not)」、Curren$y「Role Model」等のサンプリング・ソースとなっています。
Frost feat. Domino & O.Genius「Reunited (Lo Riding)」
 https://www.youtube.com/watch?v=PzrWzDUb2Xs
Sh'Killa「Now U Wanna Come Back (Reunited We're Not)」
 https://www.youtube.com/watch?v=6lJARfoa2YU
Curren$y「Role Model」
 https://www.youtube.com/watch?v=O0ERxylQOh4

「All Your Love (Give It Here)」
ホーン&ストリングス・アレンジが冴えるディスコ・チューン。シングルになっても良さそうなキャッチーさがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=BgjWgrOO0WU

「Love it Up Tonight」
アッパーに疾走するディスコ・チューン。ダイナミックに躍動する感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=o438hE31OmY

「Four's A Traffic Jam」
「Reunited」と同路線のスウィート・バラード。Linda Greeneの透明感のあるヴォーカルがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=89nSzxfpxg4

「The Star Of My Life」
メロウなミディアム・グルーヴ。男女ユニゾン・ヴォーカルが涼しげに響きます。Roger Glennのフルートが盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=xl8iOEFBiWo

「Easy As Pie」
ラストはポップなダンサブル・チューンで明るく華やかなに締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=wlA1xyz6IeQ

本作以降も作品をリリースしたPeaches & Herbですが、本作のようなヒットを放つことは叶いませんでした。

『Worth the Wait』(1980年)
ワース・ザ・ウェイト

『Remember』(1983年)
リメンバー (帯ライナー付直輸入盤)
posted by ez at 05:21| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする