2019年08月12日

The Rhythm Makers『Soul On Your Side』

GQの前身グループによるレア・グルーヴ人気作☆The Rhythm Makers『Soul On Your Side』
SOUL ON YOUR SIDE +10 (日本独自企画、最新リマスター、解説、ボーナストラック付)
発表年:1976年
ez的ジャンル:De-Lite系ディスコ/ファンク
気分は... :アイス食べたい・・・

今回は「Disco Nights (Rock-Freak)」などのヒットで知られるディスコ/ファンク・グループGQの前身グループThe Rhythm Makers唯一のアルバム『Soul On Your Side』(1976年)です。

レア・グルーヴ人気作として再評価の高い1枚ですね。

The Rhythm Makersは1968年にN.Y.ブロンクスで結成されたグループ。

メンバーはEmanuel "Rahiem" Leblanc(vo、g)、Keith Crier(b、vo)、Kenny Banks(ds、vo)、Herb Lane(key、vo)の4名。

1974年に初シングル「You're Never Too Old (To Get On Down)/How Much I Love You」をリリース。翌年には「Touch/Memories Of You」「Prime Cut/Zone」という2枚のシングルをリリースしています。

そして、1976年にThe Rhythm Makers名義での唯一のアルバム『Soul On Your Side』(1976年)をリリースしています。

その後、グループ名をGQに改め、改名後の1stアルバム『Disco Night』(1979年)からのシングル「Disco Nights (Rock-Freak)」は、USチャート第12位、同R&Bチャート第1位の大ヒットとなりました。

それ以降もGQ名義で『GQ Two』(1980年)、『Face To Face』(1981年)といったアルバムをリリースしています。

さて、The Rhythm Makersとしての唯一のアルバムとなる本作『Soul On Your Side』(1976年)ですが、ヴォーカル曲、インスト曲共に充実した

De-Lite Record傘下のVigor Recordsからのリリースです。

プロデュースはThe Rhythm MakersBilly Terrell

ガラージ・クラシック「Zone」、GQ「Disco Nights (Rock-Freak)」の原型となった「Soul On Your Side」、Disco 12" Versionも人気のインスト・ファンク「Can You Feel It (Part 1)」あたりが人気だと思います。

個人的にはクラヴィネット・ファンキー・グルーヴ「You Better Believe It」、スペイシー・ファンク「Funk-N-You」、爽快ディスコ・ダンサー「Street Dreamin'」、推進力のあるインスト・ディスコ・ファンク「Monterey」あたりも好きです。

レア・グルーヴ好きにはたまらない1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Can You Feel It (Part 1)」
コズミックなインスト・ファンクがオープニング。ボーナス・トラックに収録されている「Can You Feel It (Original Special Disco 12" Version)」も人気です。
https://www.youtube.com/watch?v=iOdruNIGjc4

「You Better Believe It」
クラヴィネットとベースラインが格好良いヴォーカル入りファンキー・グルーヴ。個人的にかなり好きな1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=7P1pM0GtIrk

「Soul On Your Side」
GQとしての大ヒット・シングル「Disco Nights (Rock-Freak)」の原型となったヴォーカル入りの爽快ソウル・ダンサー。。軽快なギター・カッティングが先導します。
https://www.youtube.com/watch?v=HfPDpEvSdoI

「Disco Nights (Rock-Freak)」と聴き比べるのも楽しいと思います。
GQ「Disco Nights (Rock-Freak)」
 https://www.youtube.com/watch?v=glnkXzb7N6Y

「Zone」
前述のように1975年のシングル曲。ガラージ・クラシックとして人気の高いコズミックなインスト・ファンク。格好良すぎます!
https://www.youtube.com/watch?v=2GgVaTGbk8U

「Funk-N-You」
スペイシー・シンセが印象的なヴォーカル入りファンク・グルーヴ。SF的ファンク・ワールドを楽しめます。P-Funkとセットで聴いてもフィットしそうです。
https://www.youtube.com/watch?v=Ang3n5BSRwE

「Street Dreamin'」
ミラーボールが似合いそうな爽快ディスコ・ダンサー。スウィートなヴォーカル・ワークもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=Efjm17v3LEk

「You're My Last Girl」
本作唯一のスロウ。ファルセット・ヴォーカルを駆使したスウィート・ソウルを楽しみましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=QXUfdBpGczk

「Monterey」
推進力のあるインスト・ディスコ・ファンク。ドラム・ブレイクもキマっています。
https://www.youtube.com/watch?v=xsE1WFRhtv8

Zeb.Roc.Ski and Stieber Twins「Breakers Revenge 93」等のサンプリング・ソースとなっています。
Zeb.Roc.Ski and Stieber Twins「Breakers Revenge 93」
 https://www.youtube.com/watch?v=TiyLB3fAyCU

「Can You Feel It (Part 2)」
「Can You Feel It」の短いパート2で余韻に浸りながら本編は幕を閉じます。

国内盤再発CDには「You're Never Too Old (To Get On Down)」「How Much I Love You」「Prime Cut」「Touch」「Memories Of You」「At The Hop」というシングル(B面含む)6曲、「Position」「Wonderfull」「Lover's Lane」という未発表3曲、さらに「Can You Feel It (Original Special Disco 12" Version)」という合計10曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

ボートラの中では「You're Never Too Old (To Get On Down)」「Can You Feel It (Original Special Disco 12" Version)」の2曲がおススメです。
「You're Never Too Old (To Get On Down)」
https://www.youtube.com/watch?v=hRVtPi3Gnk8
「How Much I Love You」
https://www.youtube.com/watch?v=pUsRPOMLznk
「Prime Cut」
https://www.youtube.com/watch?v=EjQkxPM4r-g
「Touch」
https://www.youtube.com/watch?v=KlpambUER8A
「Memories Of You」
https://www.youtube.com/watch?v=6716vIoM-Fo
「At The Hop」
https://www.youtube.com/watch?v=jcZSu3VcYMg
「Can You Feel It (Original Special Disco 12" Version)」
https://www.youtube.com/watch?v=p-ZXoOmQGHc

GQ名義のアルバムもチェックを!

GQ『Disco Night』(1979年)
ディスコ・ナイツ(期間生産限定盤)

GQ『GQ Two』(1980年)
TWO (REMASTERED)

GQ『Face To Face』(1981年)
FACE TO FACE
posted by ez at 01:51| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月11日

Tuxedo『Tuxedo III』

人気ディスコ/ファンク・ユニット、三度登場☆Tuxedo『Tuxedo III』
タキシード III
発表年:2019年
ez的ジャンル:70/80年代オマージュ系ディスコ/ファンク
気分は... :ピカチュウ大量発生・・・

昨日は横浜みなとみらいに出歩いていたところ、ピカチュウ・イベントで街中にピカチュウやピカチュウ・グッズに包まれた人々で溢れていました。僕自身は別の目的で出向いたのですが、夏休み気分に便乗してみました(笑)

今日は新作アルバムから、人気ディスコ/ファンク・ユニットTuxedoの最新3rdアルバム『Tuxedo III』です。

白人ソウル・アーティストMayer Hawthorneと黒人Hip-HopプロデューサーJake Oneによるディスコ/ファンク・ユニットTuxedoの紹介は、デビュー・アルバム『Tuxedo』(2015年)、『Tuxedo II』(2017年)に続き3回目となります。

前2作はStones Throwからのリリースでしたが、本作はStones Throwを離れてのリリースです。

このユニットが3rdアルバムまで続くとは思っていなかったので嬉しい新作ですね。

このユニットの魅力は、70/80年代へのオマージュに満ちたディスコ/ファンク・ワールドですが、この3rdアルバムでも基本軸を変えずにキャッチーなディスコ/ファンクに徹しているのがいいですね。

本作が前2作と少し異なるのは多くのアーティストをフィーチャリングしている点です。Leven KaliBattlecatMF DoomDam-FunkGabriel Garzon-MontanoParisalexaBenny SingsGavin Turekがフィーチャリングされています。さらにタワー・レコード限定盤「Own Thang」ではTony! Toni! Tone!がフィーチャリングされています。

先行シングルにもなった「The Tuxedo Way」、僕の一番のお気に入り「You & Me」、MF Doomをフィーチャーした「Dreaming In The Daytime」、ディスコ好きにはたまらない「If U Want It」Chic風の「On A Good One」、華やかなディスコ・ファンク「Close」など、どこを切っても100%Tuxedo印の痛快作です

夏を盛り上げる痛快ディスコ/ファンク・ワールドをご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「The Tuxedo Way」
先行シングルにもなったパーティー・チューンがオープニング。軽快なギター・カッティングをはじめ、華やかな雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=RVa0N5QE0Hc

「You & Me」
僕の一番のお気に入り。このユニットのディスコ職人ぶりが窺えるキャッチーなディスコ・チューン。キュートなシンセの音色もサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=EJeO9aPWBI8

「OMW」
L.A.の新進シンガーLeven Kali、ウエストコーストの重鎮DJであるBattlecatをフィーチャー。G-Funkテイストのディスコ・ファンクを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=6zleVW3ocZY

「Dreaming In The Daytime」
MF Doomをフィーチャー。80年代ブラコン×G-Funkなメロウ・ファンク。Hawthorneのファルセット・ヴォーカル時には80年代オマージュ風なのに、MF Doomのラップが入ると一気にG-Funkモードになるのが面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=G0xjqNt2DnU

「Extra Texture」
Dam-Funkをフィーチャー。テンポを落とした哀愁バラードで一度クールダウンといったところでしょうか。
https://www.youtube.com/watch?v=aoI-1MoAnvg

「Gabriel's Groove」
Gabriel Garzon-Montanoをフィーチャー。後半に突入する前の繋ぎの1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=jROQyrQrW2w

「Vibrations」
シアトルを拠点とする女性シンガーParisalexaをフィーチャー。シンセ使いのセンスが光るディスコ・ファンク。80年代へのオマージュも感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=c1hgHNwHhWs

「If U Want It」
Tuxedoらしいセンスに溢れた1曲。70〜80年代ディスコ/ファンク名曲のエッセンスを見事にすくい上げてTuxedo流に仕立ているのいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=xcqAuKSHH5s

「On A Good One」
軽快なギター・カッティングが先導する爽快ディスコ。確信犯的なChic風サウンドに思わずニンマリしてしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=htyuPAEkw8g

「Toast 2 Us」
オランダ人SSW、Benny Singsをフィーチャー。意外な顔合わせな感じもしますが、80年代ブラコン調の哀愁ミディアムに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=KV7pxaQkmS0

「Close」
Tuxedo作品ではお馴染みの女性シンガーGavin Turekをフィーチャー。本編ラストは華やかなディスコ・ファンクでキャッチーに締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=lZiY7j036sE

「Own Thang」
タワー・レコード限定盤ボーナス・トラック。Tony! Toni! Tone!をフィーチャー。ボートラ扱いが勿体ないと思える爽快ディスコ・ファンクです。

『Tuxedo』(2015年)
Tuxedo (タキシード)

『Tuxedo II』(2017年)
II
posted by ez at 01:14| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月09日

Stephen Bishop『Red Cab To Manhattan』

ロック色の増した3rdアルバム☆Stephen Bishop『Red Cab To Manhattan』
哀愁マンハッタン(紙ジャケット仕様)
発表年:1980年
ez的ジャンル:都会派シンガーソングライター
気分は... :危ない視線...

今回はエヴァーグリーンな名曲を数々残してくれたシンガーソングライターStephen Bishopの3rdアルバム『Red Cab To Manhattan』(1980年)です。

Bish”の愛称で知られるStephen Bishop(1951年生まれ)の紹介は、1stアルバム『Careless』(1976年)に続き2回目となります。

『Careless』(1976年)を紹介したのが、2007年なので12年ぶりのStephen Bishop作品です。

僕の中でStephen Bishopといえば、1stアルバム『Careless』(1976年)と2ndアルバム『Bish』(1978年)なのですが、何気なく3rdアルバムとなる本作『Red Cab To Manhattan』(1980年)を久々に聴いたら、案外悪くなかったので取り上げることにしました。

本作『Red Cab To Manhattan』は、前2作と比較して、ロック色が強くなっているのが特徴であり、そこで賛否が分かれる1枚だと思います。

僕もロック色には否定派だったのですが、久々に聴くとポップ・ロックな感じが意外に悪くないと感じました。ただし、明らかに僕の好みの対象外の楽曲がいくつか含まれているのも事実なのですが・・・

プロデュースはTommy LipumaMike Mainieri

レコーディングにはStephen Bishop(vo、g、p、tb)以下、Sid McGinnis(g)、David Spinozza(g)、Hugh McCracken(g)、Jeff Mironov(g)、John Tropea(g)、Eric Clapton(g)、Buzzy Feiten(g)、Ed Walsh(syn、prog、koto)、Don Grolnick(p、el-p)、Warren Bernhardt(p、el-p、clavinet)、Gary Brooker(p、el-p)、Chris Stainton(p、el-p)、Neil Larsen(p)、Willie Weeks(b)、Jeffrey Stanton(b、back vo)、Dennis Belfield(b)、John Giblin(b)、Neil Jason(b)、Andy Newmark(ds)、Steve Gadd(ds)、Chris Parker(ds)、Phil Collins(ds)、Lenny Castro(per)、Mike Mainier(marimba、vibe、syn、cymbal、timpani、vocoder、contrabass)、Clive Anstree(cello)、Phoebe Snow(back vo)、David Lasley(back vo)、Arnold McCuller(back vo)、Art Garfunkel(back vo)といったミュージシャンが参加しています。

また、Don SebeskyGene PageJeremy Lubbockがアレンジを手掛けています。

Bishopらしいジェントル・メロウがお好みであれば、「Send A Little Love My Way (Like Always)」「Don't You Worry」「Living In The Land Of Abe Lincoln」「Red Cab To Manhattan」「My Clarinet」あたりがおススメです。

本作らしいポップ・ロック色を楽しむのであれば、「The Big House」「The Story Of A Boy In Love」「City Girl」あたりをどうぞ!

楽曲はすべてStephen Bishopのオリジナルです(共作含む)。

全曲紹介しときやす。

「The Big House」
クリスマスを刑務所で暮らす男を歌ったオープニング。ポップ・ロック色の強い曲ですが、Bishopらしいメロウ・フィーリングも楽しめます。歌詞に日本も登場する関係からか、オリエンタルなアクセントも加えています。
https://www.youtube.com/watch?v=5N3AOMkPKdo

「Don't You Worry」
Bishopらしいジェントルな魅力が伝わってくるメロウ・ミディアム。派手さはありませんが、Hugh McCrackenのスライド・ギターがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=0kacGwdDv7Y

「Thief In The Night」
Stephen Bishop/Judy Maizel作。ジャズ・フィーリングの仕上がり。Phoebe Snowがバック・ヴォーカルを務めます。
https://www.youtube.com/watch?v=N0as39p45d0

「Send A Little Love My Way (Like Always)」
僕の一番のお気に入り。愛する人への届かない思いを歌ったラブ・バラード。甘く切ない雰囲気がたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=WOVVbCckB4s

「Let Her Go」
テンポのいいロックン・ロールですが、正直僕はStephen Bishopにこういう音は求めていません。
https://www.youtube.com/watch?v=R2oJLDuoFy0

「Little Moon」
Eric ClaptonPhil Collins参加曲。でもこの大物2人はそれほど目立ちません。前半はピアノとチェロをバックに歌うビューティフル・バラードですが、後半はドラム、ギターも加わった躍動感のある演奏n変貌します。
https://www.youtube.com/watch?v=dMWAGibFkZM

「The Story Of A Boy In Love」
Chris Staintonのソロ・ピアノに続き、メロウな本編がスタート。都会的なメロウ・ポップは僕好みの仕上がり。ここではBishop自身のギター・ソロも披露してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=hQhip-61b78

「Living In The Land Of Abe Lincoln」
N.Y.で暮らす様々な人々を歌ったBishopらしい歌世界を楽しめる1曲。都会的なジャジー・メロウ・サウンドがフィットする仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=7vj3lGh6Udk

「Red Cab To Manhattan」
Bishopらしいメロウ・ワールドを楽しめるバラードですが、琴のアクセントで好き/嫌いが分かれてしまうかも?個人的にはそれ程気になりませんが・・・。Art Garfunkelがバック・コーラスを務めています。
https://www.youtube.com/watch?v=T98Ag1TKcoQ

「Sex Kittens Go To College」
Eric ClaptonPhil Collins参加曲。ベートーヴェン「歓喜の歌」のフレーズも飛び出すロック、ブルース、カントリーのエッセンスを取り入れた演奏ですが、正直僕の興味の対象外です。
https://www.youtube.com/watch?v=reLCMQHlsiQ

「City Girl」
都会的なポップ・ロック。リード・ギターはBuzzy Feiten。これはこれで意外に悪くありません。
https://www.youtube.com/watch?v=uXGxegfjxu0

「My Clarinet」
ラストはギターの弾き語りによるジェントル・バラードで締め括ってくれます。Mainieriのヴァイヴ、マリンバ、コントラバスのアクセントもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=mTfXXYcuNYs

『Careless』(1976年)
STEPHEN BISHOP

『Bish』(1978年)
BISH-水色の手帖
posted by ez at 00:21| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月08日

Caetano Veloso『Araca Azul』

返品の山となった前衛的な問題作☆Caetano Veloso『Araca Azul』
アラサー・アズール+2(紙ジャケット仕様)
発表年:1973年
ez的ジャンル:前衛的MPB
気分は... :赤パンの前衛作品!

ブラジル音楽界の牽引者Caetano Velosoが1973年にリリースした問題作『Araca Azul』(1973年)です。

これまで当ブログで紹介したCaetano Veloso関連作品は以下の9枚。

 『Tropicalia:Ou Panis Et Circencis』(1968年)
 『Caetano Veloso』(1969年)
 『Caetano Veloso』(1971年)
 『Joia』(1975年)
 『Qualquer Coisa』(1975年)
 『Outras Palavras』(1981年)
 『Cores, Nomes』(1982年)
 『Caetano Veloso (1986)』(1986年)
 『Caetano』(1987年)

本作『Araca Azul』(1973年)は、ロンドンでの亡命生活を終え、母国ブラジルに帰国したCaetanoが最初にレコーディングした作品であると同時に、ブラジルの音楽史上、最も返品の多かったレコードと言われている問題作です。

まず赤パン・ジャケがインパクトありますね。当ブログで以前に紹介したGal Costa『India』(1973年)も赤パン・ジャケということで、この2枚には兄妹アルバムというイメージがあります。中身は全然異なりますが・・・

Gal Costa『India』(1973年)
インディア

さて、『Araca Azul』(1973年)に話を戻すと、Caetanoのキャリアの中で最も前衛的な1枚であり、凡人には理解しづらい楽曲も含まれます。

結果として、アルバムのセールスは芳しくなく返品の山となった模様です。

個人的にも難解な内容で、頻繁に聴きたいとは思わない作品です。それでも、新しい試みにトライしようとするアーティストとしての姿勢は評価したいですね。その意味で、聴きやすいとは言えない前衛的アプローチをどれだけ楽しめるか聴き手を選ぶ1枚です。

プロデュースはCaetano Veloso自身。

Edith de Oliveira(vo)、Antonio Perna(p)、Lanny(g)、Luciano Oliveira(pandeiro)、Moacyr Albuquerque(b)、Tuse de Abreu(fl)、Tuti Moreno(per、ds、vibe)等のミュージシャンが参加しています。

難解なアルバムですが、ノスタルジックな味わいの「Tu Me Acostumbraste」、トロピカリズモ感覚のサイケデリック・ロック「De Cara/Eu Quero Essa Mulher」Beatles「Strawberry Fields Forever」からインスパイアされた大作「Sugar Cane Fields Forever」、ジェントルな「Julia/Moreno」、アシッドなタイトル曲「Araca Azul」あたりは比較的聴きやすいと思います。

とりあえず他のCaetano作品を10枚以上聴いてから聴くべき作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Viola, Meu Bem」
トラディショナルのカヴァーがオープニング。Edith de Oliveiraのヴォーカルと土着的リズムによる小曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=BA8exjwFnXo

「De Conversa/Cravo e Canela」
Caetano Veloso/Milton Nascimento/Ronaldo Bastos作。コンクリート・ポエムにトライした前衛的な1曲。途中、Milton Nascimento/Ronaldo Bastos作の「Cravo e Canela」が引用されています。凡人には理解不能かも?
https://www.youtube.com/watch?v=UP3Fg8PDyhw

「Tu Me Acostumbraste」
キューバ人コンポーザーFrank Dominguezの作品をカヴァー。ノスタルジックな味わいがいい感じの弾き語りです。
https://www.youtube.com/watch?v=5oild-nfMRw

「Gilberto Misterioso」
Caetano Veloso/Sousandrade(Joaquim de Sousa Andrade)作。デモテープを聴いているような1曲。未完成の前衛音楽といった感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=1bWyiXO8RwA

「De Palavra em Palavra」
Caetano Veloso作。「De Conversa/Cravo e Canela」と同じくコンクリート・ポエムにトライした前衛的な1曲。アヴァンギャルドな感性は伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=jz4QD23DVpA

「De Cara/Eu Quero Essa Mulher」
Caetano Veloso/Monsueto/Lanny Gordin/Jose Batista作。トロピカリズモ感覚のサイケデリック・ロック。ある意味アルバムで一番キャッチーかも?
https://www.youtube.com/watch?v=07Iik1nW2XY

「Sugar Cane Fields Forever」
Caetano Veloso/Sousandrade(Joaquim de Sousa Andrade)作。Edith de Oliveiraのヴォーカルをフィーチャーした10分超の大作。タイトルから想像できるように、Beatles「Strawberry Fields Forever」からインスパイアされた楽曲。土着的リズム、オーケストラ、アコギ&フルートによるボッサ・フォーキー、ロック等のエッセンスを融合させた意欲作。
https://www.youtube.com/watch?v=EVTWYANmCi8

「Julia/Moreno」
Caetano Veloso作。タイトルは自分の子供に名付ける名前の候補を歌った曲。結果的に本作のリリース前の1972年11月に長男Moreno Velosoが生まれました。まだ見ぬ子供たちへの愛情が込められたジェントルな1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=I2UQqyzwUsg

「Epico」
Caetano Veloso作。オーケストレーションと街角の音をコラージュした1曲。映画のサントラ風です。
https://www.youtube.com/watch?v=ylv626nMOl8

「Araca Azul」
Caetano Veloso作。ラストはアシッド感覚のフォーキー・チューンのタイトル曲で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Nr0hrhEt9Yo

Caetano Velosoの過去記事もご参照下さい。

『Tropicalia:Ou Panis Et Circencis』(1968年)
Ou Panis Et Circensis

『Caetano Veloso』(1969年)
Caetano Veloso (Irene)

『Caetano Veloso』(1971年)
Caetano Veloso (A Little More Blue)

『Joia』(1975年)
ジョイア+2

『Qualquer Coisa』(1975年)
Qualquer Coisa

『Outras Palavras』(1981年)
Outras Palavras

『Cores, Nomes』(1982年)
Cores & Nomes

『Caetano Veloso (1986)』(1986年)
Caetano Veloso

『Caetano』(1987年)
Caetano (Jose)
posted by ez at 01:39| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月07日

Rebel Clique『Unique Connection』

Five DeezのFat Jonによるソウル・ユニット☆Rebel Clique『Unique Connection』
Unique Connection by Rebel Clique
発表年:2005年
ez的ジャンル:Five Deez系ソウル・ユニット
気分は... :引き算の美学...

Hip-HopユニットFive Deezの中核メンバーFat Jonによるソウル・ユニットRebel Cliqueの1stアルバム『Unique Connection』(2005年)です。

Fat JonFive Deez作品に参加している女性R&BシンガーAmleset Solomonと結成したユニットRebel Cliqueの紹介は、2ndアルバム『Still Curious』(2007年)に続いて2回目となります。

1stとなる本作『Unique Connection』(2005年)では、Hip-Hopのフォーマットを飛び越えて、Fat Jon流のR&Bを創り上げることを意識しているように感じます。

シングルにもなった「Get Away」、クール&メロウな「Right Now」、メロウ・ギターが印象的な「Calling」、アーバン・メロウな「From Me To You」「Looking Glass」、ビューティフルな「Moving On」あたりが僕のおススメです。

抑えたトーンのクールの音世界は、かき氷のような清涼感があります。

全曲紹介しときやす。

「Get Away」
シングルにもなったオープニング。クールで硬質なビートとAmlesetの艶やかなヴォーカルが織り成す都会的なR&Bグルーヴ。

「More Than U Know」
Amlesetのヴォーカルを存分に堪能できるメロウ・トラック。抑えたトーンのクールの音世界がいいですね。

「Right Now」
僕好みのクール&メロウなR&Bグルーヴ。ここでも抑えたトーンの引き算の美学が貫かれています。

「Calling」
メロウ・ギターが印象的なトラックに乗って、AmlesetのヴォーカルとFat Jonのラップが織り成す至極のジャジー・メロウHip-Hop。
https://www.youtube.com/watch?v=z3iqaCq7Vzo

「Hard To Let Go」
ライナーノーツにも書かれていますが、Snoop DoggJill Scottあたりに通じる雰囲気のジャジーなネオソウルに仕上がっています。

「One Night」
Hip-Hop色を打ち出したグルーヴィー・トラック。こういう感じの方がFat Jonらしいかもしれませんね。

「From Me To You」
このトラックも大好き!本作らしい抑えたトーンのアーバン・メロウなR&Bグルーヴ。Amlesetのヴォーカルにはこういうトラックがフィットすると思います。

「Looking Glass」
アーバン・メロウな中にもFat Jonらしいセンスが散りばめれらたミディアム・グルーヴ。

「Moving On」
美しいピアノとハイハットを強調したトラックをバックに、Amlesetがしっとりと歌い上げるビューティフル・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=Q8yFqCXW2PQ

「Believe In Me」
哀愁メロウ・トラックをバックに、Fat Jonがラップするジャジー・メロウHip-Hop。Amlesetのヴォーカルが華やかさを演出します。

「What You Got」
引き算の美学が貫かれたクールなダンサブル・トラック。

「Mind Game」
軽くトライバルなアクセントをつけたR&Bグルーヴ。少しレイジーなAmlesetのヴォーカルもグッド!

「Out Of Space」
アブストラクトな雰囲気に包まれたミステリアス・トラックで本編の幕は閉じます。

「Get Away Remix」
「Get Away」のリミックス。よりダンサブルでフロア仕様のリミックスです。こちらはFat Jonのラップも挿入されています。
https://www.youtube.com/watch?v=2hXoy2XNO90

『Still Curious』(2007年)
スティル・キュリアス
posted by ez at 00:50| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする