2019年09月04日

Bill Evans Trio Featuring Scott La Faro『Sunday At The Village』

究極のピアノ・トリオによる名盤☆Bill Evans Trio Featuring Scott La Faro『Sunday At The Village』
サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード+5
録音年:1961年
ez的ジャンル:究極のピアノ・トリオ
気分は... :古典を侮るなかれ!

偉大なジャズ・ピアニストBill EvansScott LaFaro(b)、Paul Motian(ds)との最強トリオを組んでいたときの名盤『Sunday At The Village』(1961年)です。

当ブログではこれまで紹介したBill Evans(1929-1980年)作品は以下の9枚。

 『Portrait In Jazz』(1959年)
 『Explorations』(1961年)
 『Waltz For Debby』(1961年) 
 『Undercurrent』(1962年) ※Jim Hallとの共演
 『Waltz For Debby』(1964年) ※Monica Zetterlundとの共演
 『Alone』(1968年)
 『I Will Say Goodbye』(1977年)
 『You Must Believe In Spring』(1977年)
 『New Conversations』(1978年)

Scott LaFaro(b)、Paul Motian(ds)とのトリオでRiversideに残した『Portrait In Jazz』(1959年)、『Explorations』(1961年)、『Sunday At The Village』(1961年)、『Waltz For Debby』(1961年)という4枚は、今でも語り継がれる究極のピアノ・トリオ作品ですね。

ご存知の通り、本作『Sunday At The Village』『Waltz For Debby』と同じく、1961年6月25日ニューヨークの名門ジャズクラブVillage Vanguardにおけるライブ録音です。そして、翌月の7月6日にトリオの盟友Scott LaFaroが交通事故で逝去してしまったことで、この最強トリオに突然の終止符が打たれました。

最近の僕は本作のようなド定番の作品を聴く機会がすっかり少なくなってしまいましたが、Scott LaFaroとの四部作のうち、本作が未エントリーなのに気づき、今回取り上げることにしました。久々に聴きましたが、改めて素晴らしいピアノ・トリオ作品である再認識しています。

LaFaroの死後リリースされた本作はLaFaroをフィーチャリングする作品となっており、オープニングとエンディングはLaFaroのオリジナル曲が配置されています。

『Waltz For Debby』同様に、全編が最強トリオの美学で貫かれた演奏となっています。特に、EvansのピアノとLaFaroのベースのバランスが絶妙です。僕の好きな日本的美意識に通じるBill Evansワールドを堪能できます。

個人的には人気のスタンダード・カヴァー「Alice In Wonderland」、LaFaroのオリジナル「Gloria's Step」「Jade Visions」の3曲がお気に入りです。勿論、残るGershwinカヴァー「My Man's Gone Now」Miles Davisカヴァー「Solar」、Cole Porterカヴァー「All Of You 」も素晴らしい演奏です。

最近、古典的名著や名著を再評価する書籍を好んで読み直し、気づき、学びを得ることが多くなっています。ジャズも同じで昔の定番作品を聴き直すのって大事かもしれませんね。

全曲紹介しときやす。

「Gloria's Step (Take 2)」
Scott LaFaro作。Bill Evans作品を聴くと、非対称、未完成、儚いなものに美を見出す日本的美意識に通じるものを感じますが、この演奏なんか正にそうですね。予定調和ではない不安定な美学が貫かれた演奏に惹かれてしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=rARGPAkIcw4

「Gloria's Step (Take 3)」
CDボーナス・トラック。「Gloria's Step」の別テイクです。LaFaroのプレイを堪能できる演奏ですが、演奏全体としてはオリジナルのテイク2に分がありますね。
https://www.youtube.com/watch?v=9VJa_xHyetw

「My Man's Gone Now」
George Gershwin作。オペラ『Porgy and Bess』の中の1曲。哀愁バラードをしっとりと聴かせます。哀しみのその先に見えてくる美しさのような演奏がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=R5rF1rAOY2w

「Solar」
Miles Davisのカヴァー。オリジナルは『Walkin'』(1954年)に収録されています。本作の中で一番アップテンポの演奏です。静寂の中で繰り広げられる三者のバトルのような緊張感のある演奏が印象的です。特にLaFaroのベースにフォーカスして聴いているとシビれますね。
https://www.youtube.com/watch?v=A6g1FrlC0ok

「Alice In Wonderland (Take 2)」
映画『Alice in Wonderland』(1951年)のテーマ曲(Sammy Fain作)をカヴァー。名曲をこのトリオらしい美学で聴かせてくれるロマンティックな演奏です。美しいEvansのピアノと、それを引き立てるLaFaroのベースの組み合わせがサイコーです。初心者から上級者まで満足させる至極のバラードですね。
https://www.youtube.com/watch?v=HgwPvFeBRIw

「Alice In Wonderland (Take 1)」
CDボーナス・トラック。「Alice In Wonderland」の別テイクです。2テイク連続で聴くと、テイク1を踏まえてのテイク2って感じが伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=6XrdE7bpHL4

「All Of You (Take 2)」
Cole Porter作のスタンダードをカヴァー。スタンダードをEvans流ジャズへと大胆に変貌させています。EvansのピアノとLaFaroのベースの対比を追って聴いていると楽しいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=GCQJX3Cx8g8

「All Of You (Take 3)」
CDボーナス・トラック。「All Of You」の別テイクです。テイク2とは異なる聴きやすさがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=HOAEn5gHNiY

「Jade Visions (Take 2)」
Scott LaFaro作。ラストはLaFaroのオリジナルで締め括ってくれます。わび・さびを感じるBill Evans作品らしい余計なものをそぎ落とした演奏がたまりません。LaFaroのベースの一音一音が瞑想モードへ誘ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=RSu22VYKXFY

「Jade Visions (Take 1)」
CDボーナス・トラック。「Jade Visions」の別テイクです。

Bill Evansの過去記事もご参照下さい。

『Explorations』(1961年)
エクスプロレイションズ(紙ジャケット仕様)

『Portrait In Jazz』(1959年)
ポートレイト・イン・ジャズ+1

『Waltz For Debby』(1961年)
ワルツ・フォー・デビイ+4
 
『Undercurrent』(1962年) ※Jim Hallとの共演
アンダーカレント

『Waltz For Debby』(1964年) ※Monica Zetterlundとの共演
ワルツ・フォー・デビー+6 [SHM-CD]

『Alone』(1968年)
ALONE

『I Will Say Goodbye』(1977年)
アイ・ウィル・セイ・グッドバイ+2

『You Must Believe In Spring』(1977年)
You Must Believe in Spring by Bill Evans (2013-06-26)

『New Conversations』(1978年)
未知との対話-独白・対話・そして鼎談(ていだん)
posted by ez at 01:08| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする