2008年10月11日

Alexia Bomtempo『Astrolabio』

MPBの大型新人女性シンガーAlexiaデビュー!☆Alexia Bomtempo『Astrolabio』
Astrolabio
発表年:2008年
ez的ジャンル:アコースティック&ドリーミーMPB
気分は... :今年のマイ・ベストかも?

今日はブラジリアン・ポップス期待の大型新人女性シンガーAlexia Bomtempoのデビュー・アルバム『Astrolabio』です。

今秋は男性R&Bシンガーの新作が豊作!
なんて言っておきながら、この秋僕の一番のヘビロテ・アルバムはコレです(笑)

Alexia Bomtempoは1985年ワシントンD.C.生まれ。母はアメリカ人で父がブラジル人とのこと。7歳までアメリカで過ごした後、父と共にブラジル・リオへ移住。Caetano Veloso、Gilberto Gil、Marisa Monteなどの音楽を聴きながら育ったそうです。17歳の時、音楽の勉強をするために再びアメリカへ...当初はクラシックの発声法を勉強していましたが、その後慣れ親しんだジャズやボサノヴァを歌い始めるようになります。

そして、休暇で戻ったリオで本作のプロデューサー Dadi と出会います。ライブでの共演やデモテープ録音を通じて二人は意気投合すると、Alexiaがブラジルへ帰国して本格的なアルバム制作を開始します。そして2005年夏から2007年春までじっくり時間をかけて完成させたのが本作『Astrolabio』です。

本作における重要人物が二人います。

最初は前述のように本作をプロデュースしたDadiです。DadiはOs Novos Baianosのメンバーとして1970年代前半よりミュージシャンとしてのキャリアをスタート。その後、Jorge Ben、Caetano Velosoをサポートし、1980年代は自身のグループA Cor do Somを率い、1990年代よりMarisa Monteのバック・メンバーに参加します。今やMarisaの片腕として欠かせない存在であると同時に、2005年には自身初のソロ・アルバム 『Dadi』 もリリースしており、ブラジル音楽ファンからの注目度はかなり高いのでは?

二人目はAlexiaの旦那様でありシンガーソングライターのPierre Aderneです。フランス生まれのリオ育ち。
これまで『Casa De Praia』(2005年)、『Alto Mar』(2007年)という2枚のアルバムをリリースしています。2枚共にDadiとの共同プロデュースです。

本作『Astrolabio』は、Alexia BomtempoとプロデューサーDadi、旦那さんPierre Aderneとのコラボといった色合いが強くなっています。本作がMarisa Monteを想起させるのはDadiの影響、一部フレンチな雰囲気を醸し出しているのはPierreの影響なのでしょうね。

とにかく自然体な感じがいいですね。Alexia Bomtempoという素晴らしい素材に対して、江戸前寿司の職人のように素材の旨味を最大限に引き出す仕事をDadiとPierreの二人が施したって感じですかね。

三人の作品以外にCaetano VelosoThe PoliceStevie Wonderのカヴァー等があるのも嬉しいですね。

このまま行くと、僕が選ぶ今年のベスト作は本作になりそうです。

全曲紹介しときやす。

「Pra Dormir Ate Mais Tarde」
Alexia、Dadi、Pierreの3人による共作曲。当初は前述のPierre Aderneの2nd『Alto Mar』に収録予定だったらしいです。自然体のAlexiaのヴォーカルに癒される和みモードのオープニング。

「Mais」
Pierreの『Casa De Praia』にも収録されていた曲。爽快な疾走感がサイコーです。最近仕事で外出する時、移動中にいつもこの曲を聴いています。聴いていると静かにモチベーションが高まってくるのがいいんですよね。

「Cromologia」
Alexia、Dadi、Pierreの3人による共作曲。"アコースティック&ドリーミーMPB"という形容詞がピッタリな仕上がりです。Dadiのパーカッションが心地好く響き渡ります。
http://www.youtube.com/watch?v=L0k-hIg0XD8

「Farol Da Barra」
かつてDadiが在籍していたOs Novos Baianosのカヴァー。以前からAlexiaのライブ・レパートリーだったみたいですね。少しウエットな仕上がりがいいですね。カフェ・タイムに聴くとピッタリ!

「Astrolabio」
この曲もPierreの『Casa De Praia』収録曲。一瞬にしてボッサ気分にどっぷり浸ることができます。サウダージ!

「2 Perdidos」
Dadiの1stソロ『Dadi』収録曲。MPBテイストに加えてフレンチ・ポップスの香りが漂ってきます。

「Roxanne」
The Policeの名曲カヴァーとは意外ですね。ニューウェイヴの名曲が見事な哀愁ボッサ・チューンに生まれ変わっています。

「Nuvem Dagua...」
Alexia、Dadi、Pierreの3人による共作曲。ロマンティックな仕上がりにうっとりです。柔らかな温もりを感じます。日本人が好きそうな曲なのでは?

「Friday Song」
Pierreの『Casa De Praia』収録曲「Bula Da Musica」の英語ヴァージョン。MPBファンというよりSSW好きの人が気に入りそうなフォーキー・グルーヴ。ライブで聴いたら盛り上がりそうな曲ですね。

「Alvo Certo」
Dadiの1stソロ『Dadi』収録曲。穏やかなボッサ・グルーヴに仕上がっています。何気ない幸せ気分にさせれくれる仕上がり。

「O Leaozinho」
Caetano Velosoのカヴァー。CaetanoがDadiに捧げた曲です。エレガントなチェロの調べとDadiのパーカッションの響きがAlexiaのヴォーカルといい感じに絡んできます。

「Paz E Amor」
Dadi、PierreとPaulinho Tapajosの共作。個人的にはさりげなく小粋な感じがかなり好きです。

「My Cherie Amour」
Stevie Wonderの名曲カヴァー。これはかなりの秀逸カヴァーなのでは?ボッサ&フレンチなテイストが楽曲に見事にマッチしています。

今月に入ってプロデューサーDadiの2ndソロ『Bem Aqui』もリリースされましたね。僕はまだ未聴ですが、ぜひチェックしてみようと思います。
posted by ez at 12:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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