2009年06月10日

Marlena Shaw『The Spice Of Life』

レア・グルーヴ・ファンに人気!初期の代表作☆Marlena Shaw『The Spice Of Life』
The Spice Of Life
発表年:1969年
ez的ジャンル:強い女性系ソウル/ジャズ
気分は... :この迫力にKOされてしまう!

当ブログで作品をセレクトしたり、記事を書くに際して、いくつか自分自身の中でルール化していることがあります。例えば、特定ジャンル・年代に偏らない、CD化されている作品しか取り上げない、(マニアではなく)単まる音楽好きのスタンスで書く等々です。

そんなルールの1つに「適度に女性アーティストを取り上げる」というのがあります。これは気を抜くと男性アーティストばかり続いていることがあるので、そういった事態を回避するためのルールです。男性アーティストばかり続くのではなく適度に女性アーティストに出会えると、ブログ全体が華やかな雰囲気になりますよね。

と言うことで、今日は女性アーティストが聴きたい気分です。
セレクトしたのはMarlena Shaw『The Spice Of Life』(1969年)。"華のある女性"と言うよりも、"迫力のある女性"というイメージが強いですが(笑)

Marlena Shawの紹介は、『Who Is This Bitch, Anyway?』(1974年)、『Sweet Beginnings』(1977年)に続いて3回目になります。

本作『The Spice Of Life』(1969年)は『Out of Different Bags』(1967年)に続くMarlenaの2ndアルバムであり、初期の代表作としてレア・グルーヴ/フリーソウル・ファンを中心に支持の高い作品です。2006年に国内初CD化が実現し、入手しやすくなりました。

いつ、どの作品を聴いても、堂々とした歌いっぷりに惚れ惚れするシンガーですよね。
この迫力にKOされてしまうドM男性ファンも多いのでは?
僕もそうかもしれません(笑)

僕の場合、どうしても最初に聴いた『Who Is This Bitch, Anyway?』に代表される70年代作品に思いが行ってしまうのですが、Hip-Hop世代の若いリスナーの方は、本作あたりから入った方がスンナリ聴けるかもしれませんね。サンプリング定番ネタも含まれますし...

Marlena Shawの最大の魅力は、ジャズとソウルの世界を自由に行き来するヴォーカルだと思いますが、本作はその振幅幅が特に大きいかもしれません。無理矢理ジャンル分けすればジャズ・シンガーに属する人だと思いますが、本作に関してはソウル・シンガーといった方が相応しい気がします。

改めて聴いてみると、とんでもないパワーを持ったアルバムであることを再認識しています。ソウル、ファンク、ジャズ、ブルース、ゴスペル、ポップス等を呑み込んだブラック・ミュージック/ニューソウル作品という印象です。サウンド面についてはプロデューサーRichard Evans/Charles Stepneyの貢献がかなり大きいのでしょうね。

ジャケはレトロな寺島しのぶ(?)といった感じですが(笑)、歌とサウンドは今から40年前の作品というのが信じられないほどフレッシュかつパワフルですよ!

全曲紹介しときやす。

「Woman of the Ghetto」
オススメその1。レアグルーヴ/フリーソウル・クラシックとしてもお馴染みのハイライト曲。ゲットーで生きる女性の叫びを題材にした強烈なメッセージ・ソング。力強いMarlenaの歌声に圧倒されます!70年代に入り本格化するニューソウルの動きを先取りしている名曲ですね。サウンド的にもブラック・フィーリング全開のへヴィーなグルーヴ感がたまりません。カリンバの音色もいい感じ!

本作のオリジナル・ヴァージョンと共に『Live at Montreux』(1973年)のライブ・ヴァージョンも有名ですね。両者合わせて、サンプリング等の定番ネタになっています。主なところを以下に挙げておきます。

9Th Wonder & Buckshot「The Ghetto」
 http://www.youtube.com/watch?v=5LibqfGsnF0
Jeff Brown & 33 1/3「747 Party In The Sky」
 http://www.youtube.com/watch?v=08oAy6MPCFc
No I.D.「The Real Weight」
 http://www.youtube.com/watch?v=OH9I6c9IHZQ
People Under The Stairs「The Next Step II」
 http://www.youtube.com/watch?v=J3dWOY0qM10
St. Germain「Rose Rouge」
 http://www.youtube.com/watch?v=IkegKN-VZBg
Lyrics Born & Dan The Automator「Always Fine Tuning」
 http://www.youtube.com/watch?v=_F_9NpeNkKs

「Call It Stormy Monday」
モダンブルース・ギターの父T. Bone Walkerのカヴァー。ブルージーなサウンドをバックに堂々と歌い上げます。

「Where Can I Go?」
オススメその2。哀愁の昭和歌謡?といった雰囲気です。新宿ゴールデン街あたりで聴くとハマりすぎって感じでしょうか(笑)ある意味Marlenaの雰囲気に一番マッチしている曲かも?パーカッシヴな仕上がりが僕好み!

「I'm Satisfied」
オススメその3。ブルース・ギタリストMorris Dollison の作品。希望に満ちた雰囲気で高らかに歌い上げるのがいいですね!聴いているだけで元気が湧いてきます。

「I Wish I Knew (How It Would Feel to Be Free) 」
オススメその4。様々なアーティストが取り上げているBilly Taylor & Dick Dallas作によるメッセージ・ソング(オリジナルはNina Simone)。僕はよく知りませんが、オリンピックのテーマソングやコカ・コーラのCMソングにも使われた曲らしいですね。Marlenaヴァージョンは躍動感溢れるアップ・チューンに仕上がっています。みんなコカ・コーラ片手にはしゃいでいる映像が似合うかも?

「Liberation Conversation」
オススメその5。♪ゲン・ゲン・ゲゲン〜♪というMarlenaの絶好調スキャットが印象的なファンキーなオルガン・グルーヴ。Blueboy「Remember Me」等でネタとして使われています。もっと長尺で聴きたいすね。

Blueboy「Remember Me」
 http://www.youtube.com/watch?v=VGK_61omGYs

「California Soul」
オススメその6。「Woman of the Ghetto」と並ぶ本作のハイライト。 The 5th DimensionMarvin Gaye & Tammi Terrellヴァージョンでもお馴染みのAshford & Simpson作品。この曲を聴いてBob Dylan「Like a Rolling Stone」を思い浮かべるのは僕だけでしょうか(笑)

The 5th DimensionやMarvin Gaye & Tammi Terrellヴァージョンも悪くありませんが、ストリングスも加わりスケール感の大きなソウル・グルーヴに仕上がっているMarlenaヴァージョンが一番好きですね。
http://www.youtube.com/watch?v=tmk30mvVz3Y

The 5th Dimension「California Soul」
 http://www.youtube.com/watch?v=97eAUXyfIck
Marvin Gaye & Tammi Terrell「California Soul」
 http://www.youtube.com/watch?v=sUVTnYwGqxI

Gang Starr、DJ Shadowをはじめ、サンプリング・ネタとしてお馴染みですね。

Gang Starr「Check The Technique」
 http://www.youtube.com/watch?v=ft8x_dvSCL0
DJ Shadow「Midnight in a Perfect World」
 http://www.youtube.com/watch?v=nmzHRGoKca0

「Go Away, Little Boy」
オススメその7。Carole King/Gerry Goffin作品のカヴァー。70年代中期のMarlenaに通じる小粋なスタイリッシュ感がいいですね。以前に紹介したように『Sweet Beginnings』「Yu-Ma 〜 Go Away Little Boy」として再録し、シングル・ヒットさせています。

「Looking for Through the Eyes of Love」
Gene PitneyやPartridge Familyのヒットでも知られるBarry Mann/Cynthia Weil作品。曲自体が名曲ですが、Marlenaの歌が加わることでさらに輝きが増していると思います。
http://www.youtube.com/watch?v=6vIzOb99HGA

「Anyone Can Move a Mountain」
子供用ミュージカル・アニメのために書かれたJohnny Marks作品。Marlenaは子供向けの歌ではなく、大人の歌としてソウルフルに歌い上げます。

前述の「Woman of the Ghetto」 のライブ・ヴァージョンをお聴きになりたい方は『Live at Montreux』(1973年)もセットでどうぞ!

『Live at Montreux』(1973年)
ライヴ・アット・モントルー

「Woman of the Ghetto(Live)」
http://www.youtube.com/watch?v=DeYJxXBPtRU
posted by ez at 10:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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