2010年06月22日

Tony Allen『Black Voices Revisited』

オリジナル・セッションを加えた新装『Black Voices』☆Tony Allen『Black Voices Revisited』
BLACK VOICES : REVISITED (10TH ANNIVERSARY REISSUE)
発表年:2010年
ez的ジャンル:レジェンド・アフロビート
気分は... :アフリカ勢苦戦・・・

サッカーW杯はいよいよグループリーグ最終戦に突入しつつあります。

初のアフリカ開催でアフリカ勢の活躍が期待された今大会ですが、現状ではアフリカから出場した6ヶ国のうち、決勝トーナメントへの可能性があるのはガーナくらいで、開催国の南アフリカをはじめ他の5ヶ国は厳しい状況にあります。個人的にはコートジボワールやナイジェリアにも期待していたのですが・・・まず無理でしょうね。

今回はFela Kutiと並ぶアフロビートのパイオニアであり、ナイジェリア人ミュージシャンであるTony Allenのアルバム『Black Voices Revisited』です。

3日前に紹介したRoy Ayers『Lots Of Love』Fela Kuti絡みの作品でした。

やはりW杯を観ていると、アフロビートが聴きたくなるのでしょうか(笑)

Tony Allenは1940年ナイジェリア、ラゴス生まれ。アフロビートの創始者Fela KutiのバンドAfrica 70のドラマー兼音楽監督として、Fela Kuti自身に"Tony Allen無しにアフロビートは存在しない"と言わしめるほど、長年に渡ってFela Kutiサウンドの中核を担ってきました。

80年代に入ると自身の活動も活発化させ、 1997年のFela Kuti死去以降もアフロビートを進化させ続けています。

近年もDamon Albarn(Blur/Gorillaz)、Paul Simonon(元The Clash)、Simon Tong(元The Verve)と結成したThe Good, The Bad and The Queenの『The Good, The Bad and The Queen』(2007年)、ソロ・アルバム『Secret Agent』(2009年)、以前に当ブログでも紹介したフィンランド人サウンド・クリエイターJimi Tenorとのコラボ『Inspiration Information 4』(2009年)など勢力的に作品をリリースしています。

今日紹介する『Black Voices Revisited』は、1999年リリースの『Black Voices』の再リリースですが、単なる復刻ではありません。1999年リリース盤はフランス系アイルランド人DJ/プロデューサーDoctor Lによるプロダクションが加わっていますが、今回はDoctor Lのプロダクションが加わる前のオリジナル・セッションをBlack Voices Revisitedとして追加収録した新装盤です。

要は"Black Voices Original"と"Black Voices Revisited"を1枚で楽しめる、1枚で2度美味しい内容になっています。さらに国内盤にはリミックス1曲が追加収録されています。

『Black Voices』 ※1999年盤
Black Voices

目玉は"Black Voices Revisited"と題されたオリジナル・セッション5曲ですね。これを先に聴いてしまうと、"Black Voices Original"の5曲はリミックス・アルバムのようにしか聴こえてきません。

その意味では"Black Voices Original"はプロデューサーDoctor Lの作品という気がします。彼のプロダクション、リミックスが悪いとは思いませんが、やはり"Black Voices Revisited"こそが本来のTony Allenのサウンドであり、彼のアフロビートという気がします。ただし、Tony AllenがアフロビートとDJサウンドの融合を試みていたことは事実ですが・・・

オリジナル・セッションにはTony Allen(ds、per)、Cesar Anot(b)、Seb Martel(g)、Fixi(key)等が参加しています。さらにFunkadelic/Parliament等のP-Funk作品にも参加しているGary "Mudbone" Cooper、Michael "Clip" Payneの二人がヴォーカルでフィーチャーされています。

遂にその全貌が明らかになったBlack Voicesを存分に堪能しましょう。

全曲紹介しときやす。

まずは"Black Voices Revisited"の5曲が収録されています。

「Black Voices」
Michael "Clip" Payneのヴォーカルをフィーチャーしたタイトル曲。アフロビートとP-Funkが融合した、真っ黒で覚醒的なグルーヴを存分に堪能できます。中毒的な魅力を持ったオリジナル・セッションです。この1曲を聴けば新装リリースが大変な偉業であることがわかるはず!
http://www.youtube.com/watch?v=4jrEI41mOFE

「Asiko」
亡きFela Kutiの意志を受け継いだかのような、呪術的アフロビートが音空間を駆け抜けます。サイコー!

「Get Together」
Gary "Mudbone" Cooperのヴォーカルをフィーチャー。オリジナル・セッションのダイナミズムを感じることができます。ホーン・セクションもかなり格好良いです。

「The Same Blood」
アフロビートの血を感じるセッションです。Fela Kutiほどのインパクトはありませんが、その代わり格好良くてキャッチーなダンス・ミュージックとして聴くことができるのが本作の魅力です。本曲などはその典型ですね。

「Ariya」
この曲は『No Discrimination』(1980年)に収録されていた楽曲の再演。1980年ヴァージョンと比較すると、こちらの方がクールな仕上がりかもしれませんね。

続いて"Black Voices Original"の5曲が収録されています。

「Asiko」
「Get Together」
「Black Voices(We Are What We Play Mix)」
http://www.youtube.com/watch?v=fARSfZm-Nco
「The Same Blood
「Ariya(Psyche Juju Mix)」
各曲のコメントは省きますが、良くも悪くもDoctor Lのサウンド・センスが色濃く出た仕上がりです。Tony Allenという素晴らしい素材をDoctor Lという凄腕シェフが調理した作品という印象を受けてしまいますね。クラブ・ミュージック好きの人はコチラの方がフィットするかもしれませんが。

1999年盤には上記5曲に加えて、「Asiko (In A Silent Mix) 」「Black Voices」の2曲が収録されていましたが、今回はカットされています。

さらに今回の国内盤には「Black Voices(Kurc Remix)」がボーナス・トラックとして追加収録されています。

この素晴らしい新装リリース盤を聴いてしまうと、他のTony Allen作品も聴きたくなりますね。

『Jealousy』(1975年)/『Progress』(1977年) ※2 in 1
Jealousy / Progress

『No Accomodation for Lagos』(1979年)/『No Discrimination』(1980年) ※2 in 1
No Accommodation for Lagos / No Discrimination

『N.E.P.A. (Never Expect Power Always) 』(1985年)
N.E.P.a.

『HomeCooking』(2002年)
Home Cooking

『Live』(2004年)
Live

『Lagos No Shaking』(2006年)
Lagos No Shaking

『Secret Agent』(2009年)
シークレット・エイジェント

The Good, The Bad and The Queen『The Good, The Bad and The Queen』(2007年)
ザ・グッド,ザ・バッド・アンド・ザ・クイーン

Jimi Tenor & Tony Allen『Inspiration Information 4』(2009年)
Inspiration Information 4
posted by ez at 01:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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