2006年06月03日

Fugees『The Score』

Lauryn Hillの存在感抜群の大ヒットHip-Hopアルバム☆Fugees『The Score』
The Score
発表年:1996年
ez的ジャンル:カリブ&翳り系Hip-Hop
気分は... :自分のアイデンティティって何だろう?

今回は、Fugeesの90年代後半を代表するの大ヒットHip-Hopアルバム『The Score』デス。

Fugeesは、ハイチ移民のWyclef Jean、Lauryn Hill、Prasの3人で結成されたHip-Hopグループ。グループ名はRefugee(移民)から由来している。1994年にデビュー・アルバム『Blunted On Reality』を発表し、2ndアルバムである本作『The Score』(1996年)で大ブレイクしまシタ。

『The Score』の第一印象はArrested Developmentを初めて聴いた時の感覚に近かったかも?つまり、Hip-HopらしくないHip-Hopってカンジだね。歌モノも多かったしね。あとは、レゲエ、カリブのテイストが新鮮だったね。一方で、全体として何か翳りがあるカンジがとっても気になったなぁ。

後から考えると、グループ名からもわかるようにハイチ移民としてのWyclef Jeanのアイデンティティがかなり前面に出ているカンジだよね。でも、やっぱり紅一点のLauryn Hillの存在感が抜群に目立っていたよね。

一歩間違えると、「Killing Me Softly」、「No Woman, No Cry」といった超有名曲のカヴァーをやると、それだけでグループらしさが半減しかねないけど、Fugeesらしさを失っていないのが、このアルバムのスゴイところかもしれませんね。

結果として、アルバムは大ヒットし、グラミー賞も受賞した。シングルも「Fu-Gee-La」、「Killing Me Softly」、「Ready or Not」とヒットを連発しまシタ。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Ready or Not」
The Delfonics「Ready or Not (Here I Come)」を使用したフックと、Enya「Boadicea」、Headhunters「God Made Me Funky」ネタの浮遊感漂うトラックが印象的なヒット曲。この雰囲気はは後のLauryn Hillのソロ活動のテイストに近いかもね。Bob Marleyを意識しているのか途中で♪Buffalo Soldier 〜♪なんて聴こえてくるのもウレシイね。

「Zealots」
Flamingos「I Only Have Eyes For You」ネタ使いのユルユル・グルーヴが実に気持ちイイ曲。この曲も元ネタが大好きなので、何かズルイよね(笑)「I Only Have Eyes For You」は山下達郎や本ブログで取り上げたZappのカヴァーも有名ですね。

「The Beast」
何か呪術的な不気味さ漂うトラックが印象的なナンバー。

「Fu-Gee-La」
Teena Marie「Ohh La La La」をフックに使用したレゲエ・テイストのヒット曲。幻影的なトラックはRamsey Lewis「If Loving You is Wrong, I Don't Want to Be Right」ネタを使っていマス。

「Killing Me Softly」
グラミー賞ベストR&Bパフォーマンスに輝いた大ヒット・カヴァー・ラップ。オリジナルはこれまたグラミー賞2部門受賞の名曲Roberta Flack「Killing Me Softly With His Song」。僕は元々Roberta Flackのオリジナルが大好きだったので、ちょっと反則技っぽい、このカヴァー・ラップを最初聴いた時には多少戸惑ったが、すぐに“まぁ、いいっか!”ってカンジでお気に入りになりました。

また、もう1つのお気に入りの要因がブレイクに使われているRotary Connection「Memory Band」のシタール・ネタ。これはA Tribe Called Quest「Bonita Applebum」でも使われているネタであり、ATCQ大好きの僕としてはこの曲への愛着が増してきまシタ。

「The Score」
アルバム・タイトル曲はUKのアフロ・ファンク・バンドCymandeの「Dove」という曲をサンプリングで使っていますが、後に楽曲の無断使用を巡って、Cymande側が著作権違法で提訴し、Fugees側が全面敗訴したこともニュースになりましたね。サンプリングは正しく使いましょう!

「The Mask」
ジャジーなトラックが印象的なナンバー。アルバムの中では少し肌触りが異なるナンバーかもね。

「No Woman, No Cry」
ご存知レゲエの神様Bob Marleyの名曲カヴァー。アメリカ社会におけるマイノリティとして過してきたハイチ移民のWyclefが第三世界のカリスマヒーローBob Marleyをカヴァーするのは、ある種自然な流れかもね。その後のソロ活動を見ているとそんな印象が強いっす。

「Mista Mista」
Wyclefによる弾き語りナンバー。もはやHip-Hopではなく、シンガー・ソングライターの作品だね。その意味では、WyclefにはArrested DevelopmentのSpeechに近いものを感じるよね。

残念ながら、本作以降Fugeesとしての活動は休止しており、それぞれソロ活動を行っている。Wyclef Jean、Lauryn Hillのソロあたりは機会があれば紹介しますね。

そう言えば、去年あたり“Fugeesが間もなく新作発表”なんて記事を読んだけど、どうしたのかねぇ〜???
posted by ez at 00:29| Comment(2) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
よく聞きましたが、通して聞くとなんか気分が暗くなっちゃうんですよね〜。
Arrested Developmentもそうなんだけれども
大好き!といえない何かがあるんですよー。
嫌いでもないし がっかりしたわけじゃないんだけれど
重く感じてしまうんですよね。
もうちょっとしたら 懐かしく聞けるようになるかな〜。
Posted by けん at 2006年06月03日 02:01
☆けんさん

確かに明るくはないですね(笑)
でも、その翳りこそが魅力のグループのような気がします。
アメリカ社会のマイノリティとしての反骨精神がストレートに反映されているようで僕は好きですね!
Posted by ez at 2006年06月03日 02:20
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