2013年05月07日

Sarah Vaughan『Brazilian Romance』

最後のオリジナル作品はSergio Mendesプロデュース☆Sarah Vaughan『Brazilian Romance』
ブラジリアン・ロマンス
発表年:1987年
ez的ジャンル:ブラジリアン・フレイヴァー系女性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :これがラストとは信じられない!

今回は偉大なる黒人女性ジャズ・ヴォーカリストSarah Vaughan(1924-90年)の『Brazilian Romance』(1987年)です。

Sarah Vaughanの紹介は『Sarah Vaughan With Clifford Brown』(1954年)に続き2回目となります。

Billie Holiday、Ella Jane Fitzgeraldと並び称された黒人女性ジャズ・ヴォーカリストであったSarahですが、1990年に肺がんで66年の人生にピリオドを打ちます。そのSarahの最後のオリジナル・アルバムとなったのが本作『Brazilian Romance』(1987年)です。

タイトルの通り、ブラジリアン・フレイヴァーの作品です。過去にも『I Love Brazil!』(1977年)、『Copacabana』(1979年)といったブラジル路線のアルバム(共にブラジル録音)をリリースしてきたSarahですが、本作はコンテンポラリーなフュージョン色が強い雰囲気ですね。録音もアメリカで行われています。

Sergio Mendesがプロデュースを務め、フィーチャリング・アーティストとして、Milton Nascimento(vo)をはじめ、George Duke(key)、Hubert Laws(fl)、Tom Scott(ts、lyricon)、Paulinho da Costa(per)、Ernie Watts(as)といったミュージシャンの名が表ジャケに記されています。

それ以外にもAlphonso Johnson(b)、Dan Huff(g)、Dori Caymmi(g)、Carlos Vega(ds)、Chuck Domanico(b)、Marcio Montarroyos(flh、tp)、Siedah Garrett(back vo)、Gracinha Leporace(back vo)、Kate Markowitz(back vo)といったミュージシャンが参加しています。アレンジはDori Caymmiが務めています。

これがラスト・アルバムとは思えない素晴らしい歌声を聴かせてくれます。
コンテンポラリーなサウンドも含めて晩年モードを感じさせないアルバムになっているのがいいですね。

ラスト・アルバムということを気にせず、純粋にブラジリアン・フレイヴァーの女性ジャズ・ヴォーカル作品として楽しめると思います。特にハイライト曲「Nothing Will Be as It Was (Nada Sera Como Antes)」は要チェックです。

唯一無二の堂々とした歌声をブラジリアン・サウンドと共に堪能しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Make This City Ours Tonight」
Tracy Mann/
Milton Nascimento作。本作らしいコンテンポラリーなブラジリアン・フレイヴァーの効いたオープニング。
http://www.youtube.com/watch?v=bwiAlPYcQFw

「Romance」
Dori Caymmi/Tracy Mann/Paulo Cesar Pinheiro作。美しいストリングスと小粋なGeorge Dukeのピアノをバックにしたロマンティック・バラード。
http://www.youtube.com/watch?v=4gB3_wBSnNc

「Love and Passion」
Tracy Mann/
Milton Nascimento作。
Milton Nascimento本人もヴォーカルで参加しています。コンテンポラリーながらもミナスな雰囲気があるのがいいですね。
http://www.youtube.com/watch?v=e9vC3myzZY8

「So Many Stars」
Marilyn Bergman/Alan Bergman/Sergio Mendes作。Sergio Mendes and Brasil '66『Look Around 』(1968年)のヴァージョンでお馴染みの曲です。優しくかみしめるように歌い上げています。
http://www.youtube.com/watch?v=z-NmVTYThKQ

「Photograph」
Dori Caymmi/Tracy Mann/Paulo Cesar Pinheiro作。哀愁モードのバラードを情感たっぷりに歌い上げます。
http://www.youtube.com/watch?v=SLX_GtEiM5c

「Nothing Will Be as It Was (Nada Sera Como Antes)」
Ronaldo Basos/
Milton Nascimento/Renne Vincent作。当ブログではElis ReginaFlora Purimによるカヴァーも紹介済みです。Cafe Apres-midi系の音がお好きな人であれば、このブラジリアン・ダンサーがハイライトだと思います。Ernie Wattsがアルト・ソロで盛り上げてくれます。
http://www.youtube.com/watch?v=Y5szgflM9SU

「It's Simple」
Dori Caymmi/Tracy Mann/Paulo Cesar Pinheiro作。優しいギターが寄り添う素敵なバラード。バラード系ではこの曲が一番好きです。

「Obsession」
Dori Caymmi/Tracy Mann/Gilson Peranzzetta作。Hubert Lawsのフルートが涼しげにナビゲートするメロウ・チューン。サンセット・モードが似合いそうです。
http://www.youtube.com/watch?v=5DWElSkW6K4

「Wanting More」
Fernando Leoporace/Tracy Mann作。ボッサ調の素敵な仕上がり。Dori Caymmiのビューティフルなアレンジがグッド!
http://www.youtube.com/watch?v=j031rx-ArVQ

「Your Smile」
Dori Caymmi/Paulo Cesar Pinheiro/Ina Wolf作。美しく感動的なメロウ・ブラジリアンで締め括ってくれます。これが偉大なシンガーのラスト・アルバムのラスト・ソングかと思うと感傷にふけってしまいます。
http://www.youtube.com/watch?v=zXgX2csdB4c

Sarah Vaughanの他のブラジリアン・テイスト作品もチェックを!

『I Love Brazil!』(1977年)
I Love Brazil

『Copacabana』(1979年)
コパカバーナ
posted by ez at 02:42| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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