2015年03月08日

Alan Hampton『Origami for the Fire』

最高のフォーキー・ジャズ作品!☆Alan Hampton『Origami for the Fire』
Origami For The Fire
発表年:2014年
ez的ジャンル:N.Y.フォーキー・ジャズ
気分は... :折紙のようなピュアな楽しさ

今回は新作からジャズ界注目のシンガー・ソングライター/ベーシストAlan Hamptonの最新2ndアルバム『Origami for the Fire』です。

昨年デジタル配信された作品が先月CD化され、国内リリースされました。

Alan Hamptonの詳しいバイオグラフィは不明ですが、ErimajのドラマーJamire Williams(1984年生まれ)と同時期に同じ高校に通っていたらしいので、その前後の年齢でしょう。ちなみにRobert Glasperも同じ高校の卒業生です。

当ブログで紹介した作品でいえば、Gretchen Parlato『In a Dream』(2009年)、Erimaj『Conflict Of A Man』(2012年)にソングライティングで関与し、Gretchen Parlato『The Lost And Found』(2011年)、Esperanza Spalding『Radio Music Society』(2012年)、Derrick Hodge『Live Today』(2013年)といった作品のレコーディングに参加しています。"今ジャズ"重要作品でいえば、Kendrick Scott Oracle『Conviction』(2013年)にも参加しています。

また、Clare & The ReasonsSufjan StevensAndrew Bird等ジャズ以外のジャンルのアーティストの作品に参加するなど幅広い音楽性を持ったアーティストです。

さて、そんなAlan Hamptonの最新作『Origami for the Fire』は、『The Moving Sidewalk』(2011年)に続く2ndアルバムです。

何の先入観もなく聴いたら、ジャズ作品という印象よりも、シンガー・ソングライターによるフォーキー作品という印象が強いと思います。その意味では、Becca Stevens Bandあたりと同じ立ち位置のジャズ・アルバムといえるでしょう。

全曲Alan Hamptonのオリジナルであり、それらの楽曲が彼のクルーナー・ヴォイスとシンプルながらも立体感と透明感のあるメロウ・サウンドと相俟って、チルアウトなフォーキー・ワールドを生み出しています。

日本人には『Origami for the Fire』というタイトルも気になりますが、繊細な美しさと奥ゆかしさを持った音世界は"折り紙"に相通ずるものがあります。

特に「Every Living Part」「Lie In It」「Walk in the Rain」あたりはこの数週間の僕のヘビロテになっており、これを聴かねば寝られない状態です(笑)

レコーディングにはAlan Hampton(vo、g、b、el-p、ukulele、marimba、per)以外にPete Rende(org、key、syn)、Bill Campbell(ds、per)、Andrew Bird(violin)、Ryan Scott(baritone g)、Sam Crowe(el-p)、Christina Courtin(violin、viola)、Frank LoCrasto(p)、Robin MacMillan(tambourine)が参加しています。

ジャズの枠内に止めておくのは勿体ない、広く聴いて欲しい秀逸な男性シンガー・ソングライター作品です。

全曲紹介しときやす。

「Every Living Part」
CDショップの試聴コーナーでこのオープニングを聴いた瞬間、"何なんだ、このピュアな音世界は"ハッとさせられました。クルーナー・ヴォイスと透明感のあるフォーキー・サウンドが、聴く者の心を童心へ引き戻してくれます。この曲を子守唄にして寝ると、絶対に素敵な夢をみられそう!

「Leaf」
トラッド調のフォーキー・チューン。男版のBecca Stevens Bandといった雰囲気ですね。

「Lie In It」
「Every Living Part」と並ぶ僕のお気に入り。本作の持つメロウ・フォーキーな魅力を最も実感できる1曲だと思います。

「It's You」
エレピのメロウな響きを活かした、すき間のある音空間が心地好い1曲。Alanの囁くような優しい歌声が心の奥までジワジワと沁み渡ってきます。

「Won't」
この演奏もSSW、Alan Hamptonの美しく繊細な音世界に触れることができます。目を閉じて聴きたくなりますね。

「Elevator Ride」
トラッド色が濃い1曲。ここではすべての楽器をAlan一人で演奏しています。
https://www.youtube.com/watch?v=7EI82qoP0RQ

「Keep It In Your Dreams」
「Won't」同様、SSW、Alan Hamptonの魅力を実感できます。美しさと脆さの両面を併せ持った雰囲気がたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=0CPB0VYZvx4

「Independent」
ネオアコ的な雰囲気を持った演奏です。"今ジャズ"の文脈でいえば、インディー・ロックとのシンクロを強調した方がいいのかもしれませんが(笑)

「Walk in the Rain」
この演奏も大好き!70年代SSW好きの方も気に入るであろうプリミティブな魅力に溢れた1曲です。缶ビールでも飲みながら、聴きたい気分です。

「Someone Else's Danger」
ここからラスト2曲はAndrew Birdとの共演曲です。本曲はフォーキー・サウンドにAndrew Birdのヴァイオリンが絡む、さり気なさの中にセンスを感じる演奏となっています。

「Darker Things」
ラストはAlanのヴォーカル&ギターとにAndrew Birdのヴァイオリンのみの演奏です。2人の相性の良さを感じることができます。

『The Moving Sidewalk』(2011年)
Moving Sidewalk
posted by ez at 00:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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