2015年11月22日

Stacey Kent『Tenderly』

Roberto Menescalとの共演によるスタンダード集☆Stacey Kent『Tenderly』
Tenderly
発表年:2015年
ez的ジャンル:ロマンティック系女性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :幸福の歌声・・・

今回は新作アルバムから女性ジャズ・ヴォーカリストStacey Kentの最新作『Tenderly』です。

キュートな歌声の女性ジャズ・ヴォーカリストStacey Kentに関して、これまで当ブログで紹介したのは以下の3枚。

 『Breakfast On The Morning Tram』(2007年)
 『Raconte Moi』 (2010年)
 『The Changing Lights』(2013年)

スタジオ・アルバムとしては『The Changing Lights』(2013年)以来となります。全編ブラジリアン・テイストであった前作『The Changing Lights』は、『ezが選ぶ2013年の10枚』にもセレクトした大のお気に入り作品でした。

それだけに最新作『Tenderly』に対する期待も自ずと高まります。

『Tenderly』は、ブラジル音楽の至宝Roberto Menescalが全面参加したスタンダード・カヴァー集になっています。

Staceyの公私のパートナーJim Tomlinsonがプロデュース、Roberto Menescalがアレンジを手掛け、Stacey Kent(vo)、Roberto Menescal(g)、Jim Tomlinson(ts、fl)、Jeremy Brown(b)という少数編成でレコーディングしています。

Roberto Menescalが全面参加ということで、ボサノヴァ色が強いアルバムをイメージするかもしれませんが、実際はロマンティックなジャズ・ヴォーカルに仕上がっています。

正直、『The Changing Lights』と比較して大人しい印象を受けますが、聴けば聴くほど成熟したStaceyのヴォーカルに惹き込まれる素敵な1枚に仕上がっています。引き算の美学が実にいいですね。

『The Changing Lights』同様に、長く聴くことになるであろう愛聴盤になりそうです。

この最新作を引っ提げて、あと数日後には2年ぶりの来日公演が実現します。

Stacey Kent『Tenderly』 - EPK
https://www.youtube.com/watch?v=ua7LXaVBA9o

全曲紹介しときやす。

「Only Trust Your Heart」
Benny Carter/Sammy Cahn作のスタンダードをカヴァー。オリジナルは多分
The New Stan Getz Quartet Feat. Astrud Gilberto『Getz Au Go Go』(1964年)のヴァージョンだと思います。女性ジャズ・ヴォーカル好きにはDiana Krallのカヴァーもお馴染みかもしれませんね。ここでは柔らかなStaceyのヴォーカルをMenescalのギターが優しく包み込んでくれます。ムーディーなTomlinsonのサックスもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=iobv_2O_1dI ※ライブ音源

「Tangerine」
Victor Scherzinger/Johnny Mercer作。1942年、Jimmy Dorseyが歌いNo.1ヒット曲となったポピュラー・スタンダード。The Salsoul Orchestraのディスコ・ヒットでもお馴染みですね。Menescalの小粋なギターが冴え、Staceyの声質の良さが際立つ、落ち着きのある大人のジャジー・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=KnmuVWsoOgg

「The Very Thought Of You」
Ray Nobel作のポピュラー・スタンダードのカヴァー。当ブログではChris Montezのカヴァーも紹介済みです。実に雰囲気のあるジャズ・バラードで聴かせてくれます。Staceyのヴォーカルに寄り添う、旦那Tomlinsonのサックスがいいですね。

「Embraceable You」
Ira Gershwin/George Gershwins作。1930年のミュージカル『Girl Crazy』のために書かれたスタンダード曲。当ブログではSarah VaughanClifford Brownのカヴァーも紹介済みです。まさにStaceyとMenescalの共演といった雰囲気のロマンティックな仕上り。この演奏かなり好きです。

「There Will Never Be Another You」
Mack Gordon/Harry Warren作。ミュージカル映画『Iceland』(1942年)のために書かれた楽曲です。当ブログではChris Montezのカヴァーを紹介済みです。Staceyのジャズ・ヴォーカリストとしての成熟ぶりを実感できるバラードに仕上がっています。

「Tenderly」
Walter Gross/Jack Lawrence作のスタンダード。最近でいえば、Jose James『Yesterday I Had The Blues』のカヴァーが記憶に新しいところです。当ブログではClara Morenoのカヴァーも紹介済みです。今年Jose Jamesヴァージョンで何度も本曲を聴いていたせいか、曲に入りやすいですね。激シブのJoseヴァージョンも好きですが、可憐なStaceyヴァージョンもいいですよ。

「No Moon At All」
David Mann/Redd Evans作のスタンダード。当ブログではAnita O'Dayのカヴァーを紹介済みです。MenescalのギターとJeremy Brownのベースに導かれ、Staceyが雰囲気のあるジャズ・ヴォーカルを聴かせてくれます。Tomlinsonもフルートで好サポートしています。全体として実に気の利いた演奏です。

「If I'm Lucky」
Joseph Myrow/Edgar DeLange作のスタンダード。ロマンティックなMenescalのギターに、すべて委ねたようなStaceyのヴォーカルが実にいいですね。

「Agarradinhos」
Roberto Menescal/Rosalia De Souza作。Roberto MenescalがプロデュースしたRosalia De Souza『Brasil Precisa Balancar』(2006年)にも収録されていました。ということで、Rosalia De Souzaと比べて聴いてしまいますが、本ヴァージョンの方が落ち着いた雰囲気で、Staceyの声質の良さを際立てる仕上がりになっています。

「In The We Small Hours Of The Morning」
David Mann/Bob Hilliard作。Frank Sinatra等でお馴染みのスタンダード。Tomlinsonのムーディーなサックスと共に始まる、Staceyのヴォーカルが見事にハマったビューティフル・バラードです。Staceyのヴォーカルが聴く者の心を優しく包み込んでくれます。

「That's All」
Bob Haymes/Alan Brandt作のスタンダード。Staceyのジャズ・ヴォーカリストとしての表現の豊かさを感じる1曲です。

「If I Had You」
Ted Shapiro/Jimmy Campbell/Reg Connelly作のスタンダード。ラストはMenescalがとびきり素敵なギターを聴かせてくれます。

他のStacey Kent作品もチェックを!

『Close Your Eyes』(1997年)
Close Your Eyes

『Love Is...The Tender Trap』(1998年)
Love Is...The Tender Trap

『Let Yourself Go: Celebrating Fred Astaire』(2000年)
Let Yourself Go: Celebrating Fred Astaire

『Dreamsville』(2001年)
Dreamsville

『In Love Again: The Music of Richard Rodgers 』(2002年)
In Love Again

『The Boy Next Door』(2003年)
The Boy Next Door

Jim Tomlinson Feat. Stacey Kent『The Lyric』(2005年)
The Lyric featuring Stacey Kent

『Breakfast On The Morning Tram』 (2007年)
Breakfast on the Morning Tram

『Raconte Moi』 (2010年)
Raconte Moi

『Dreamer in Concert』(2011年)
Dreamer in Concert

『The Changing Lights』(2013年)
Changing Light

Marcos Valle & Stacey Kent『Ao vivo』(2014年)
Marcos Valleとの共演ライブ
マルコス・ヴァーリ&ステイシー・ケント・ライヴ~マルコス・ヴァーリ・デビュー50周年記念
posted by ez at 00:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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