2018年11月28日

Maria Bethania『Recital Na Boite Barroco』

MPBのライブ女王、初のライブ・アルバム☆Maria Bethania『Recital Na Boite Barroco』
Recital Na Boite Barroco (Dig)
発表年:1968年
ez的ジャンル:早熟系女性MPB
気分は... :表現者としてのの才!

今回はCaetano Velosoの妹にしてブラジルを代表する女性シンガーMaria Bethaniaのライブ・アルバム『Recital Na Boite Barroco』(1968年)です。

これまで当ブログで紹介したMaria Bethania作品は以下の5枚。

 『Edu E Bethania』(1967年) ※Edu Loboとの共演作
 『Maria Bethania (1969)』(1969年)
 『Passaro Proibido』(1976年)
 『Alibi』(1978年)
 『Ciclo』(1983年)

本作『Recital Na Boite Barroco』(1968年)は、Maria Bethania初のライブ・アルバムです。

Maria Bethaniaといえば、本作を皮切りに『Maria Bethania Ao Vivo』(1970年)、『Rosa dos Ventos』(1971年)、『Drama 3o Ato』(1973年)、『A Cena Muda』(1974年)といったライブ・アルバムを立て続けにリリースしています。それだけライブに自信があったのでしょうね。

初ライブ・アルバム『Recital Na Boite Barroco』(1968年)も、ライブに対する自信に溢れた素晴らしいアルバムに仕上がっています。

歌の巧さ以上に表現者としての才に秀でた人なので、そのあたりの魅力がライブでダイレクトに伝わってくるかもしてませんね。

全15曲。兄Caetano VelosoGilberto Gilといったトロピカリアの仲間の作品、Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作品、ブラジルの偉大なコンポーザー達の古典などから構成されています。

どの楽曲もMaria Bethaniaならではの味わいが注入されているのがいいですね。特に、Gilberto Gilのカヴァー3曲を聴くと、Maria Bethaniaというアーティストの魅力がよくわかると思います。

初ライブ・アルバムですが、早くも貫禄を見せつけるあたりにMaria Bethaniaの凄みを感じます。

全曲紹介しときやす。

「Marginalia II」
オープニングはGilberto Gil作品のカヴァー(Gilberto Gil/Torquato Neto作)。Gilのオリジナルは『Gilberto Gil』(1968年)に収録されています。トロピカリアな名曲ですが、本ヴァージョンはオリジナルのリズミックな部分を強調したカヴァーに仕上がっています。躍動感のある好カヴァーだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=y0DBXSssLHs

「Carinhoso」
Joao De Barro/Pixinguinha作。当ブログではTania MariaElis ReginaMade In Brazilヴァージョンも紹介済みの楽曲です。ギター&ピアノのアコースティックなバッキングを従え、しっとりと歌い上げながらも、巧みにメリハリをつけ、ドラマチックに締め括るあたりにBethaniaの早熟ぶりを感じます。

「Se Todos Fossem Iguais A Voce」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作。当ブログではLenita BrunoBaden Powellのカヴァーを紹介済みです。ここでは「Carinhoso」とのメドレーのような流れで、美しいバラードを歌い上げます。
「Carinhoso/Se Todos Fossem Iguais A Voce」
https://www.youtube.com/watch?v=WLgJpro1whg

「Ultimo Desejo」
サンバの巨人Noel Rosaの作品をカヴァー。当ブログではSimone Morenoのカヴァーを紹介済みです。哀愁サンバとBethaniaの憂いを帯びたヴォーカルの相性は抜群です。

「Camisa Listada」
バイーア出身の偉大なコンポーザーAssis Valenteの作品をカヴァー。1937年にCarmen Mirandaでヒットした楽曲です。ここではエレガントかつリズミックなアレンジをバックに、Bethaniaが情感たっぷりの歌い回しで堂々と歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=7XHuFJjtzkw

「Marina」
Dorival Caymmi作。当ブログではGilberto Gilのカヴァーを紹介済みです。美しいピアノ・バラードを、抑えたトーンでしっとり歌い上げます。

「O Que Tinha De Ser」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作品のカヴァー2曲目。クラシック調のバッキングが印象的な哀愁バラードに仕上がっています。ベテラン・シンガーのような風格が漂います。

「Molambo」
Augusto Mesquita/Jayme Florence作。Baden Powellも師事した偉大なギタリストJayme Florenceの作品を、やさしい歌声で包み込むように歌い上げます」。

「Lama」
Aylce Chaves/Paulo Marques作。古典サンバを緩急をつけながらエレガントに歌い上げます。

「Pano Legal」
Billy Blanco作。1分にも満たない短い演奏ですが、ジャズ・サンバ調の華やかな雰囲気がいいですね。

「Cafe Socaite」
Miguel Gustavo作。「Pano Legal」とのメドレーで歌われます。優雅な歌いっぷりが印象的です。
「Pano Legal/Cafe Socaite」
https://www.youtube.com/watch?v=_vVBeEJkkI0

「Pe da Roseira」
Gilberto Gilのカヴァー2曲目。Gilのオリジナルは『Gilberto Gil』(1968年)に収録されています。オリジナル以上にブラジルらしい情感が出ているのが、表現者としてのBethaniaの才なのでしょうね。

「Ele Falava Nisso Todo Dia」
Gilberto Gilのカヴァー3曲目。Gilのオリジナルは『Gilberto Gil』(1968年)に収録されています。少しテンポを落とし、Bethania色に染めたカヴァーに仕上がっています。この2曲のGilberto Gilカヴァーを聴くことで、Maria Bethaniaというアーティストの存在感・個性が伝わってくるのが興味深いですね。

「Baby」
Caetano Velosoの名曲カヴァー。当ブログでは、トロピカリズモの金字塔アルバム『Tropicalia: ou Panis Et Circencis』収録のGal Costa & Velosoヴァージョン、『Gal Costa』収録のGal Costaヴァージョン、Os Mutantesの2ヴァージョン(『Os Mutantes』収録ヴァージョン、Os Mutantes『Jardim Eletrico』収録ヴァージョン)も紹介済みです。これらヴァージョンと同じく、Bethaniaヴァージョンにも素晴らしい輝きがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=-LfYTQV-XLg

「Maria, Maria」
Caetano Veloso/Capinan作。ラストは兄Caetanoが妹のために書き上げた名曲で締め括ってくれます。

Maria Bethaniaの他作品もチェックを!

『Maria Bethania』(1965年)
Maria Bethania

Edu Lobo & Maria Bethania『Edu E Bethania』(1967年)
エドゥ・ロボ&マリア・ベターニア

『Maria Bethania (1969)』(1969年)
Maria Bethania

『A Tua Presenca...』(1971年)
Tua Presenca

『Rosa dos Ventos』(1971年)
Rosa Dos Ventos

『Drama 3o Ato』(1973年)
Drama 3? Ato

『A Cena Muda』(1974年)
Cena Muda

Chico Buarque & Maria Bethania『Chico Buarque & Maria Bethania Ao Vivo』(1975年)
Chico Buarque & Maria Bethania

『Passaro Proibido』(1976年)
Passaro Proibido

『Passaro Da Manha』(1977年)
Passaro Da Manha

『Alibi』(1978年)
アリバイ

『Mel』(1979年)
Mel

『Talisma』(1980年)
Talisma

『Alteza』(1981年)
Alteza

『Ciclo』(1983年)
Ciclo
posted by ez at 04:29| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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