2008年02月20日

Prince『Controversy』

ミネアポリス・ファンク確立の足掛かりとなった作品☆Prince『Controversy』
Controversy
発表年:1981年
ez的ジャンル:ミネアポリス・ファンク
気分は... :僕が最も好きな殿下がここに居る...

Prince殿下4回目の登場です。
これまで紹介したのは以下の3枚。

 『1999』(1982年)
 『Sign O' The Times』(1987年)
 『Prince』(1979年)

今回紹介するのはPrince及びミネアポリス・ファンクの原型となるサウンドを確立したアルバム『Controversy』(1981年)です。

Princeの記事で毎回書いていますが、僕が考える殿下の最高傑作は『Sign O' The Times』、最も頻繁に聴く作品は『Prince』(1979年)、自分の音楽嗜好に合っているのは『Controversy』(1981年)、『1999』の2枚という感じですね。

『Controversy』は、僕が初めて聴いた殿下のアルバムです。といっても、全曲きちんと聴いたわけではなく、数曲聴いた程度だったと記憶しています。

健全な少年(?)だった当時の僕にとって、殿下は倒錯の世界のアーティストという先入観があり、あまり深く足を踏み入れてはいけない音楽というスタンスで聴いた気がします。

『Controversy』を聴いた率直な感想は、ニューウェイブとダンス・ミュージックが合体した得体の知れない音楽という印象でしたね。当時はロック中心の音楽ライフだったので、ソウル/ファンク系のアーティストというよりも、ニューウェイヴを演奏する変態チックな黒人アーティストというイメージの方が強かったかもしれません。

この時期Rolling Stonesの全米ツアーのオープニング・アクトに抜擢されたものの、大ブーイングを浴びてステージを降りたという有名な話も、僕にネガティブな印象を植え付けていたかもしれません。

それから長い年月が流れ、R&B/Soul中心の音楽ライフとなってから『Controversy』を聴いてみると、このアルバムこそ殿下が確立したミネアポリス・ファンクの出発点であり、しかもタイトルの通り、論争を巻き起こすセンセーショナルなテーマを歌う、最もアヴァンギャルドな殿下に出会える作品であるとの認識をようやく持ち、僕の中での評価が一気に跳ね上がりましたね。

今の僕の音楽嗜好にフィットするという点では、ミネアポリス・ファンクのプロトタイプ的な楽曲と、ニューウェイブ感が漂う楽曲が渾然一体となっている雰囲気がかなりお気に入りなのかもしれません。

次作『1999』で一気にメジャーになる殿下ですが、そのブレイク寸前の本作こそ、最も殿下らしい面白さを堪能できるアルバムだと思います。

『1999』以降のアルバムが、ゴールデン・タイムで広く大衆の支持を得て視聴率を稼ぐ人気バラエティだとすれば、『Controversy』は深夜枠でやりたい放題やって、一部マニアのみが熱狂するバラエティ番組という気がしますね。

全曲紹介しときヤス。

「Controversy」
アルバムからの1stシングルとして全米R&Bチャート第3位となったタイトル曲。ワン・コードで推進力を持ってグングン突き進んでいく殿下のパワーを感じる1曲です。Jungle Brothers「Black is Black」のサンプリング・ネタにもなっています。

ミネアポリス・ファンクの原型というだけではなく、大所帯ファンク・バンド受難の時代となった80年代における、ファンクの1つの方向性を示したファンク・チューンだと思います。ホーン・セクション隊が居なくてもシンセでそれを十分に補っていますよねぇ!

「Sexuality」
『Purple Rain』収録の全米チャートNo.1ヒット「Let's Go Crazy」の原型みたいな曲ですね。「Let's Go Crazy」をニューウェイヴ仕立てにするとこんな感じになるのでは?ニューウェイヴ特有のスカスカな音空間を巧みに使っていますよね。

「Do Me, Baby」
ファンの間で人気の高いバラード。僕もやっぱりこの曲が一番好きですね。官能的なエロエロ・ソングですが、赤面することも忘れてしまうほどセクシーかつビューティフルな仕上がりだと思います。この1曲だけでも殿下が単なる異端児ではなく、天才であることを証明してくれると思います。

R&BチャートNo.1となったMeli'sa Morganの秀逸カヴァーも良かったですね。2 Pac (Makaveli)「To Live & Die in L.A.」等のサンプリング・ネタにもなっています。

「Private Joy」
この曲はプリティなエレ・ポップ・チューンになっています。ブレイク前のこの時期ならではのハジけ具合いがいいですね。

「Ronnie, Talk to Russia」
ロシアを非難した内容のこの曲は、完璧ニューウェイヴですね。こういった曲が本アルバムの異質感を高め、魅力的なものにしていると思います。

「Let's Work」
アルバムからの2ndシングルとして全米R&Bチャート第9位となりました。所謂ミネアポリス・ファンクのプロトタイプみたいなパープル色のシンセ・ファンク。変態チックな殿下のファルセット・ヴォイスが実にマッチしています。The Timeあたりが演奏してもいい感じですよね。次作『1999』でのブレイクを予感させる1曲ですね。Hammer「Work This」でサンプリングされています。

「Annie Christian」
キリスト教讃歌のこの曲もニューウェイヴ風味の仕上がりです。『Sign O' The Times』あたりで完成する密室的で贅肉をそぎ落としたようなシンプルかつ自由なサウンドの原型が聴けるカンジですね。。

「Jack U Off」
エレ・ポップしてる明るくフットワーク軽めのシンセ・ファンク。なかなかお茶目な雰囲気が好きですね。

今年のグラミーでお行儀良くプレゼンターを務める殿下を観ていたら、少し寂しい思いがしましたね。まぁ、殿下も今年で50歳になることを考えると仕方ないですかねぇ...
posted by ez at 02:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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