2017年04月24日

Fela Kuti『Excuse-O/Monkey Banana』

アフロビートの創始者、絶頂期の2作品の2in1CD☆Fela Kuti『Excuse-O/Monkey Banana』
Excuse-O (1975)/Monkey Banana (1975)Monkey Banana/Excuse-O
発表年:1976年
ez的ジャンル:元祖アフロビート
気分は... :バナナをよこせ!

元祖アフロビートFela Kutiの全盛期作品の2in1CD『Excuse-O/Monkey Banana』(1976年)です。

ナイジェリア出身でアフロビートの創始者Fela Kuti(1938-1997年)に関して、これまで紹介したのは以下の2in1CD3枚、6作品。

 『Na Poi/Zombie』(1972年/1976年)
 『Ikoyi Blindness/No Buredi』(1976年)
 『Perambulator/Original Sufferhead』(1981年/1983年)

Fela Kutiが音楽的な頂点を極めたのが、2年間で15枚以上のオリジナル・アルバムをリリースしている1976〜1977年です。この時期は、自らのコミュニティであるカラクタ共和国を形成し、政府と真っ向から対立していた時です。

今回紹介する『Excuse-O』(上記ジャケ左)、『Monkey Banana』(上記ジャケ右)の2枚は、共にそんな絶頂期の1976年にリリースされた作品です。

『Excuse-O』はナイジェリアの(当時の首都)ラゴスの治安の悪さを訴えた1枚、『Monkey Banana』は石油利権に群がるエリートを批判した1枚です。

各作品オリジナルLPA面、B面で各1曲、2in1でも2枚で全4曲というFela Kuti作品らしい構成です。

レコーディングにはFela Kuti(ts、as、p、org、vo)、バック・バンドAfrica 70のリーダーTony Allen(ds)以下、Christopher Uwaifor(ts)、Lekan Animashaun(bs)、Ukem Stephen(tp)、Tunde Williams(tp)、Franco Aboddy(b)、Leke Benson(g)、Henry Kofi(conga)、Nicholas Addo(conga)、Shina Abiodun(conga)、James Abayomi(per)等が参加しています。

アフロビートらしい覚醒的グルーヴを満喫できる「Excuse-O」、レゲエにも通じる間が印象的な「Mr. Grammarticalogylisationalism Is the Boss」、現行アフロ・ファンクにも通じる開放的なリズムの「Monkey Banana」、クールに疾走する「Sense Wiseness」と4曲4様のアフロビートを楽しめます。。

アフロビートの祖Fela Kutiの魅力をバランス良く楽しめる2in1CDだと思います。

全曲紹介しときやす。

「Excuse-O」
アフロビートらしいグルーヴで徐々に高揚させ、ホーン隊が加わり一気にスパークします。アフロビートならではの覚醒的な鍵盤の音色もいいですね。アフロビート好きには間違いない演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=JMXnC7xugps

「Mr. Grammarticalogylisationalism Is the Boss」
レゲエに通じる音空間の使い方が印象的な演奏です。ゆったりとしたリズムの中にも権力に屈しない戦うミュージシャン集団の強い意志を感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=ToCUKl5qevo

「Monkey Banana」
♪俺たちにもバナナをよこせ♪と石油利権を批判する歌ですが、モンキー・バナナ感を見事にリズムで表現していると思います。サックス・プレイではジャズ・フィーリングがあるのもいいですね。。
https://www.youtube.com/watch?v=dReQzUpNIG4

「Sense Wiseness」
どこまでもクールに疾走するグルーヴ感が実に格好良い1曲。そんなクールなグルーヴをバックに、Fela Kutiのサックスが雄弁に語ります。
https://www.youtube.com/watch?v=kurnT5qCkpQ

Fela Kutiの過去記事もご参照ください。

『Na Poi/Zombie』(1972年/1976年)
NA POI/ZOMBIEZombie

『Ikoyi Blindness/No Buredi』(1976年)
IKOYI BLINDNESS/NO BUREDI

『Perambulator/Original Sufferhead』(1981年/1983年)
PERAMBULATOR/ORIGINAL SUFFERHEADOriginal Suffer Head/I.T.T.
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2017年04月20日

Kellee Patterson『Kellee』

ディスコ/ソウル路線へ転換した2ndアルバム☆Kellee Patterson『Kellee』
Kellee
発表年:1976年
ez的ジャンル:ディスコ/ソウル系キュート女性ヴォーカル
気分は... :エンジェル・ヴォイス!

今回は黒人女性シンガーKellee Pattersonが1976年にリリースした2ndアルバム『Kellee』です。

シカゴ生まれ、インディアナ州ゲイリー育ちでミス・アメリカにノミネートされた経歴も持つ美人シンガーKellee Pattersonの紹介は、1stアルバム『Maiden Voyage』(1973年)に続き2回目となります。

Black Jazz Recordsからリリースされた1stアルバム『Maiden Voyage』(1973年)は、ブラック・ジャズ屈指の1枚としてレア・グルーヴ人気作となっています。

2ndアルバムとなる本作『Kellee』は、大きく路線変更したディスコ/ソウル作品であり、『Maiden Voyage』とは全く異なる内容のアルバムですが、『Maiden Voyage』同様にレア・グルーヴ人気作となっています。Kelleeの華のあるキュート・ヴォーカルを存分に満喫できます。

ジャケからして、神妙な表情の『Maiden Voyage』とは真逆な感じですよね!

レコーディング・メンバーは前半4曲と後半5曲で分かれています。

前半4曲はGene Russell(p)、Bill Upchurch(b)、Johnny Kirkwood(ds)、Marlo Henderson(g)、Rick Geragi(congas)によるバッキングです。

後半5曲はRick Bolden(p)、Larry Klein(b)、Carl Burnett(ds)、Danny Jacob(g)、Don Cunningham(congas)によるバッキングです。

また、バック・ヴォーカルでGene RussellKimberly BoyerRicky ZunigarShelly Michelle が参加しています。

アルバムはソウル、ロック、ジャズの有名曲のカヴァーが中心ですが、レア・グルーヴ/フリーソウル好きの人を満足させる選曲・サウンドです。

ハイライトとなるのはレア・グルーヴ人気曲「I'm Gonna Love You Just A Little More, Baby」Barry Whiteのカヴァー)です。

それ以外にも「What You Don't Know」(Jackson 5)、「I Love Music」The O'Jays)、「Jolene」(Dolly Parton)、「Time To Space」(Loggins & Messina)といったカヴァー曲は、レア・グルーヴ好きならばグッとくるはずです。

唯一のオリジナル曲「Once Not Long Ago」もフリーソウル的メロウ・グルーヴでかなりイケてます。

『Maiden Voyage』とは異なるKellee Pattersonの魅力を楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「I'm Gonna Love You Just A Little More, Baby」
Barry White作。全米チャート第3位となったBarry Whiteのヒット曲をカヴァー。オリジナルはアルバム『I've Got So Much to Give』(1973年)に収録されています。本ヴァージョンは本作のハイライトと呼べるレア・グルーヴ人気曲です。セクシー・モードのKelleeの満喫できるナイスなメロウ・グルーヴに仕上がっています。このオープニングを聴けば、本作が買いの1枚だと思えるはず!
https://www.youtube.com/watch?v=UstGEU0XTCU

「What You Don't Know」
Gene Marcellino/Gerry Marcellino/Mel Larson作。Jackson 5のヒット曲をカヴァー。オリジナルはアルバム『Dancing Machine』(1974年)に収録されています。パーカッシヴに疾走するスピード感がたまらない、僕好みのファンキー・グルーヴに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=3ttpgcxpzAo

「Mister Magic」
Ralph MacDonald/William Salter作。Grover Washington Jr.の人気曲をカヴァー。オリジナルはアルバム『Mister Magic』(1975年)に収録されています。落ち着きのある都会的ファンキー・サウンドを聴かせるバッキングがいい感じの1曲に仕上がっています。特にMarlo Hendersonのギターがいい味出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=4ALXRHlyXdU

「You Are So Beautiful」
Billy Preston/Bruce Fisher作。Joe Cockerヴァージョンでも知られる名バラードをカヴァー。Billy Prestonのオリジナルはアルバム『The Kids & Me』(1974年)に収録されています。名バラードをしっとりと歌い上げます。Kelleeのヴォーカルに寄り添うMarlo Hendersonのメロウ・ギターもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=cq7WEJ7alYk

「I Love Music」
Kenneth Gamble/Leon Huff作。全米R&Bチャート第1位、ポップチャートでも第5位となったThe O'Jaysの大ヒット・シングルをカヴァー。オリジナルは当ブログでも紹介したアルバム『Family Reunion』(1975年)に収録されています。オリジナルはThe O'Jaysのマイ・フェイヴァリット・ソングなので、本カヴァーも大歓迎です。ダンス・クラシックとして大人気のオリジナルの雰囲気を受け継ぐ、スピード感のあるファンキーなダンス・グルーヴに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=32JgLGy5zMo

「Stop, Look & Listen To Your Heart」
Linda Creed/Thom Bell作。The Stylisticsの名曲をカヴァー。オリジナルはアルバム『The Stylistics』(1971年)に収録されています。Kelleeのキュートで素直なヴォーカルの魅力を実感できるカヴァーです。
https://www.youtube.com/watch?v=LyXsCeFkKSE

「Jolene」
Dolly Parton作。Olivia Newton-Johnヴァージョンでもお馴染み、Dolly Partonのカントリー名曲をカヴァー。このカントリー名曲をファンキー・グルーヴで聴かせてくれます。Danny Jacobのファンキー・ギターが先導され、Kelleeのキュート・ヴォーカルも弾けます。
https://www.youtube.com/watch?v=en3_U6tIaQ8

「Time To Space」
Dona Lyn George/Kenny Loggins作。
Loggins & Messinaのカヴァー。オリジナルはアルバム『Mother Lode』(1974年)に収録されています。オリジナル同様、メロウなイントロからギア・チェンジしてファンキーに加速する展開がいいですね。特に本ヴァージョンはパーカッシヴなファンキー・メロウ感がサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=w0A4qZU_4Xw

「Once Not Long Ago」
Kellee Patterson/Rick Bolden作。ラストは唯一のオリジナル曲。これが実にフリーソウル的で素敵なメロウ・グルーヴに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=H55sLjeKKBM

僕の保有CDはオリジナルの9曲のみですが、最近の再発CDにはボーナス・トラックが追加されています。

未聴の方は1stアルバム『Maiden Voyage』(1973年)もチェックを!

『Maiden Voyage』(1973年)
メイデン・ヴォヤージュ
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2017年04月17日

Michael Franks『The Art Of Tea』

都会派男性SSWの代表作☆Michael Franks『The Art Of Tea』
アート・オブ・ティー(紙ジャケット/SHM-CD)
発表年:1976年
ez的ジャンル:都会派男性SSW
気分は... :春はジャジー&メロウで・・・

AORファンから根強い人気の男性シンガーソングライターMichael Franksの出世作『The Art Of Tea』(1976年)です。

カリフォルニア出身の男性シンガーソングライターの紹介は、『Sleeping Gypsy』(1977年)、『Burchfield Nines』(1978年)に続き2回目となります。

本作『The Art Of Tea』(1976年)は、『Sleeping Gypsy』(1977年)と並ぶ代表作であり、ジャズ・フィーリングの良質なシティ・ミュージックで一躍脚光を浴びた出世作としてお馴染みですね。

鉄板すぎるアルバムで僕も6〜7年聴いていませんでしたが、久々に聴いたら春モードにフィットしたので取り上げることにしました。

プロデュースは今年惜しくも逝去したTommy LiPuma。エンジニアはAl Schmitt

レコーディングにはJoe Sample(key)、Wilton Felder(b)、Larry Carlton(g)といったCrusaders勢、John Guerin(ds)、Jerry Seinholtz(congas)、Michael Brecker(ts)、 Dave Sanborn(as)、Larry Bunker(vibe)が参加しています。Nick De Caroがストリングス・アレンジを手掛けています。

決して上手とは言えないFranksのジェントル・ヴォーカルが、Crusaders的ジャジー・メロウ・サウンドと調和しているのがいいですね。主張しすぎないヴォーカルが吉と出た感じです。

シングルになった「Popsicle Toes」「Nightmoves」「Eggplant」「Monkey See-Monkey Do」という前半3曲が注目されることが多いと思いますが、「I Don't Know Why I'm So Happy I'm Sad」「St. Elmo's Fire」あたりも個人的にはオススメです。

ど定番のAOR作品ですが、意外に飽きの来ない1枚かもしれません。

全曲紹介しときやす。

「Nightmoves」
この曲のみMichael Franks作詞/Michael Small作曲。線の細いFranksのジェントル・ヴォーカル、Larry Carltonのジャジー&ブルージー・ギター、Joe Sampleのメロウ・エレピが織り成すオトナのミディアム・チューン。本作の魅力が凝縮されたオープニングです。Dee Dee Bridgewaterがカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=KX4sVYTVx7A

「Eggplant」
都会的なジャズ・フィーリングが心地好い爽快メロウ。聴いていると、街へ繰り出したくなります。
https://www.youtube.com/watch?v=peuy_DcJhp8

「Monkey See-Monkey Do」
都会的なファンキー・フィーリングが実にクールです。David Sanbornがサックス・ソロで盛り上げてくれます。Ringo Starrがカヴァーしていましたね。
https://www.youtube.com/watch?v=EPSHcYbBAf8

「St. Elmo's Fire」
SSWらしい楽曲をメロウ・サウンドで聴かせてくれます。Joe Sampleのエレピの響きがひたすら気持ちいいです。
https://www.youtube.com/watch?v=bcpGL-fyYQI

本曲はサンプリング・ソースとして大人気です。Fabolous「We Get High」、Logic「We Get High」、Problem feat. T.I. & Snoop Dogg「Roll Up」、Gym Class Heroes「6th Period: Viva La White Girl」、Tanya Morgan feat. Kay「We're Fly」、Smoke DZA feat. Cory Gunz & Big Sant「Crazy Glue」、C-Sick「We Get High」、Fiend feat. Corner Boy P「We Get High」、Issa Gold「Musical Chairs」等のサンプリング・ソースとなっています。
Fabolous「We Get High」
 https://www.youtube.com/watch?v=zkhV1NQg-9A
Logic「We Get High」
 https://www.youtube.com/watch?v=nG1IjDsK9Fs
Problem feat. T.I. & Snoop Dogg「Roll Up」
https://www.youtube.com/watch?v=4N4wGUEuxQ0
Tanya Morgan feat. Kay「We're Fly」
 https://www.youtube.com/watch?v=c4RNqRZF384
Smoke DZA feat. Cory Gunz & Big Sant「Crazy Glue」
 https://www.youtube.com/watch?v=EwjtH-Cqkac
C-Sick「We Get High」
 https://www.youtube.com/watch?v=T_5ucWqZE8Q
Fiend feat. Corner Boy P「We Get High」
 https://www.youtube.com/watch?v=aRx8tbGqyHg
Issa Gold「Musical Chairs」
 https://www.youtube.com/watch?v=Z-j5Du4VmYk

「I Don't Know Why I'm So Happy I'm Sad」
個人的には一番のお気に入り。程良くパーカッシヴなジェントルなメロウ・チューンです。ここでもJoe Sampleのエレピに魅せられます。フリーソウル好きの人は気に入る1曲なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=2KL_rYttA5o

「Jive」
Michael Breckerのテナー・サックスも加わった小粋なジャズ・フィーリングにセンスの良さを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=sSQ4FwdXrCE

「Popsicle Toes」
シングル・カットされ、全米チャート第43位になった代表曲。本作らしいシティ感覚を存分に楽しめるジャジー・メロウ。ヴァイヴの音色がいいアクセントになっています。The Manhattan TransferやDiana Krall等がカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=3VGZ6M6t4vA

「Sometimes I Just Forget To Smile」
寛いだ気分にさせてくれる小粋なファンキー・メロウ。Ben Sidranあたりと一緒に聴きたくなるサウンドですね。
https://www.youtube.com/watch?v=QqtmSVT42V8

「Mr. Blue」
ラストはJoe Sampleピアノをバックに、哀愁バラードで締め括ってくれます。David Sanbornのサックスが哀愁気分を高めます。
https://www.youtube.com/watch?v=DKuMRCrG6lA

Ginuwine「So Anxious」、Styles of Beyond feat. Space Boy Boogie X「Hollograms」のサンプリング・ソースとなっています。
Ginuwine「So Anxious」
 https://www.youtube.com/watch?v=DHpUtOcwhyU
Styles of Beyond feat. Space Boy Boogie X「Hollograms」
 https://www.youtube.com/watch?v=1gVzACCZy5Q

Michael Franksの他作品もチェックを!

『Sleeping Gypsy』(1977年)
スリーピング・ジプシー(紙ジャケット/SHM-CD)

『Burchfield Nines』(1978年)
シティ・エレガンス(紙ジャケット/SHM-CD)

『Tiger in the Rain』(1979年)
タイガー・イン・ザ・レイン(紙ジャケット/SHM-CD)

『One Bad Habit』(1980年)
N.Y.ストーリー(紙ジャケット/SHM-CD)

『Objects of Desire』(1982年)
愛のオブジェ(紙ジャケット/SHM-CD)

『Passionfruit』(1983年)
パッションフルーツ(紙ジャケット/SHM-CD)
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2017年04月14日

Charlie Palmieri『ElectroDuro』

N.Y.ラテン"鍵盤の巨人"が全編オルガンを弾く異色作☆Charlie Palmieri『ElectroDuro』
Electro Duro
発表年:1974年
ez的ジャンル:N.Y.ラテン鍵盤の巨人
気分は... :異色の面白さ!

今回はN.Y.ラテン作品からCharlie Palmieri『ElectroDuro』(1974年)です。

これまで弟Eddie Palmieriの作品は何枚も紹介してきましたが、兄Charlie Palmieriの紹介は初めてになります。

Charlie Palmieri(1927-1988年)はN.Y.生まれの鍵盤奏者。

ニューヨーク・サルサを代表する人気ピアニストEddie Palmieriの兄としても有名ですが、Charlie本人もN.Y.ラテン"鍵盤の巨人"として存在感を示したピアニストです。自身のリーダー作以外にもThe Alegre All Starsでもお馴染みですね。

本作はN.Y.ラテン"鍵盤の巨人"であるCharlie Palmieriがピアノは一切弾かず、全編オルガンをプレイするという異色作です。

プロデュースはHarvey Averne

レコーディング・メンバーはCharlie Palmieri (leader、org、per)以下、Victor Velazquez(vo)、Rafael Cortijo(congas)、Louie Goicoichea(congas)、Manny Oquendo(timbales)、Mike Collazo(timbales)、Tito Puente(timbales)、Manny Gonzalez(bongos)、Roberto Roena(bongos)、Andy Gonzalez(b)、Israel "Cachao" Lopez(b)、Alberto (Panama) Demercado(tp)、Lou Laurita(tp)、Bobby Nelson(sax、fl)、Adalberto Santiago(coro)、Yayo El Indio(coro)等。

プエルトリコ出身の偉大なパーカッショニストCortijoをはじめ、名うてのラテン・ミュージシャン達が勢揃いしています。

伝統的ラテンとストリート感覚のN.Yラテンがバランス良く配されていますが、Palmieriのオルガンの音色がいいアクセントになっています。

ストリート感のある格好良いラテン・グルーヴ「The Taxi Driver」、強力リズム隊によるノリの良いソン・モントゥーソ「Maracaibo Oriental」、ハイテンション・パーカッシヴ・ラテン・グルーヴ「Las Negritas De Carnaval」、格好良いチャチャチャ「Al Vaiven De Mi Carretta」あたりがオススメです。

鍵盤の巨人によるラテン・オルガン・グルーヴ!
異色作ですが楽しめます。

全曲紹介しときやす。

「Para Caracas Me Voy」
Charlie Palmieri作。本作らしいオルガン・ラテン・グルーヴを楽しめるオープニング。タイトルの通り、ベネズエラの首都カラカスがモチーフになっています。南米有数の犯罪都市のレッテルも貼られているカラカスですが、本演奏では街の賑わいが伝わってきます。

「Swing Y Son」
Arsenio Rodriguez作のソン・モントゥーソ。ノスタルジックなスウィングの少しルーズな雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=aFxNJbYhCB8

「Vista Hace Fe」
Chano Pozo作。オーセンティックなソンの演奏ですが、オルガンの音色が加わることでいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Jk4mkk_wKX8

「Que Bien Los Haces」
Miguel Angel Amadeo作のボレロ。Victor Velazquezのヴォーカルをフィーチャーしたムーディーなラテン・ワールドをどうぞ!
https://www.youtube.com/watch?v=jbTSWY0Xx34

「Maracaibo Oriental」
Jose Artemio Castaneda作。Beny Moreヴァージョンで知られるソン・モントゥーソ。強力リズム隊によるノリの良いラテン・グルーヴを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=enRX7qv3kVs

「Salazon」
Charlie Palmieri作。オルガンの音色、開放的なホーン・アンサンブル、雰囲気のあるコロが織り成すチャチャチャ。寛いだラテン・グルーヴでリラックスできます。
https://www.youtube.com/watch?v=IzJ15b-aZBw

「Las Negritas De Carnaval」
Charlie Palmieri作。ハイテンションで加速する格好良いラテン・グルーヴ。押し寄せてくるパーカッション・シャワーにテンション上がりまくりです。
https://www.youtube.com/watch?v=8ISMa9AtoMo

「Cuando Te Fuiste De Mi」
Bobby Manrique作のボレロ。オルガン・ボレロ独特の味わいを楽しみましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=6ErOQt9seh4

「The Taxi Driver」
Charlie Palmieri作。今日的にはこのラテン・ソウルが本作のハイライトでしょうね。ストリート感のあるラテン・グルーヴはかなりキマっています。ミュート・トランペット、サックスのホーン・サウンドもセクシーです。
https://www.youtube.com/watch?v=smh0mEfd4Kw

「Al Vaiven De Mi Carretta」
Antonio Fernandez作。Orquesta Aragonや映画『Our Latin Thing』におけるIsmael Miranda & Orquesta Harlowの演奏でも知られる楽曲ですね。個人的には90年代にAfro Cuban All Starsのヴァージョンで本曲を知りました。ここではオルガンの音色がハマったストリート感のあるチャチャチャに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=_Uuvg4uTTeY

Charlie Palmieriの他作品もチェックを!

『Latin Bugalu』(1968年)
Latin Bugalu

『Vuelve El Gigante』(1975年)
Vuelve El Gigante

『Adelante Gigante』(1975年)
Adelante Gigante

『Impulsos』(1975年)
インプルソス (BOM1444L)

Charlie Palmieri & Menique『Con Salsa Y Sabor』(1977年)
Con Salsa Y Sabor

『The Heavyweight』(1978年)
Heavyweight

『Giant Step』(1984年)
Giant Step

Alegre All-Stars『Alegre All-Stars Vol.2 - El Manicero』(1964年)
Vol. 2-El Manicero

Alegre All-Stars『Alegre All-Stars Vol.3 - Lost & Found』(1965年)
The Alegre All Stars in Lost & Found, Vol. 3

Alegre All-Stars『Alegre All-Stars Vol.4 - Way Out』(1966年)
Way Out - Vol. IV

Alegre All-Stars『Alegre All-Stars Vol.5 - They Don't Make 'Em Like Us Anymore』(1976年)
The Alegre All Stars (They Just Don't Makim Like Us Any More)

Alegre All-Stars『Alegre All-Stars Vol.6 - Perdido/Te Invita 』(1977年)
Te Envita
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2017年04月10日

The New Rotary Connection『Hey, Love』

ラスト作にはクロスオーヴァーな魅力があります☆The New Rotary Connection『Hey, Love』
ヘイ、ラヴ
発表年:1971年
ez的ジャンル:クロスオーヴァー系ソウル
気分は... :そこに愛はある?

今回はサイケデリック・ソウル・グループRotary ConnectionThe New Rotary Connection名義でリリースしたラスト・アルバム『Hey, Love』(1971年)です。

Minnie Ripertonが在籍し、Charles Stepneyがプロデュース&アレンジを手掛けていたサイケデリック・ソウル・グループRotary Connectionの紹介は、1stアルバム『Rotary Connection』(1967年)、4thアルバム『Songs』(1969年)に続き3回目となります。

結果的にグループのラスト作となった本作『Hey, Love』(1971年)は、The New Rotary Connection名義でのリリースとなっています。

Charles Stepneyのプロデュース&アレンジは不変ですが、メンバーは大幅に再編されています。

本作におけるレコーディング・メンバーはMinnie Riperton(vo)、
Kitty Haywood(vo)、Shirley Wahls(vo)、Dave Scott(vo)、Charles Stepney(p、el-p、org、harpsichord)、Phil Upchurch(g)、Pat Ferreri(g)、Sydney Simms(b)、Donny Simmons(ds)、Master Henry Gibson(congas)。女性3名+男性1名のヴォーカル陣の再編が目立ちます。

Minnie Ripertonは、既に『Come To My Garden』(1970年)でソロ・デビューしており、本作ではヴォーカル陣の中に1名という感じで特別目立っている感じではありません。

本作で目立つのはCharles Stepneyがプロデュース&アレンジの手腕です。初期のサイケデリック・ソウルというよりは、ソウル/ゴスペル、ジャズ、フォークのフィーリングを強調したクロスオーヴァー・サウンドと美しいヴォーカルワークが魅力の1枚に仕上がっています。

楽曲はCharles StepneyMinnie Ripertonの公私のパートナーであったRichard Rudolphの楽曲が殆どです。同じCadet Recordsのレーベル・メイトTerry Callierの作品も1曲取り上げています。

Jocelyn BrownをフィーチャーしたNuyorican Soulのカヴァーでもお馴染みの「I Am The Blackgold Of The Sun」Chaka Khanもカヴァーした「Love Has Fallen On Me」、ピースフル・ソウルなタイトル曲「Hey, Love」、本作らしいクロスオーヴァー感のある「Vine Of Happiness」、美しいハーモニーの「If I Sing My Song」あたりがオススメです。

"Minnie Riperton在籍のグループ"ということを抜きにして楽しめる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「If I Sing My Song」
Charles Stepney/Richard Rudolph作。Charles Stepneyのドラマチックなストリングス・アレンジをバックに美しいハーモニーで魅了するオープニング。軽いジャズ・フィーリングがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=-nY2fln55Rs

「The Sea & She」
Richard Rudolph作。ヘブンリー・モードのビューティフル・ソング。ある意味Rotary Connectionらしい雰囲気かもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=6l4z2E7LI0Y

「I Am The Blackgold Of The Sun」
Charles Stepney/Richard Rudolph作。ゴスペル/ソウル+ロック+ラテンなクロスオーヴァー・チューンは本作のハイライトかもしれませんね。。イントロのアコギの美しい音色もグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=SsY_rRFncGU

当ブログでも紹介したJocelyn BrownをフィーチャーしたNuyorican Soulのカヴァーでもお馴染みの曲ですね。
Nuyorican Soul feat. Jocelyn Brown「I Am The Blackgold Of The Sun」
 https://www.youtube.com/watch?v=ZBeFJZnU1Ag

「Hanging Round The Bee Tree」
Richard Rudolph作。Dave Scottの男性ヴォーカルを前面フィーチャーした感動バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=od5Vt1w12dE

「Hey, Love」
Charles Stepney/Richard Rudolph作。タイトル曲はDave Scottの男性ヴォーカルがリードをとるピースフル・ソウル。バック・コーラスとの掛け合いも素晴らしいですね。ニューソウル的な魅力もあります。
https://www.youtube.com/watch?v=sjPMLLWZHMU

「Love Has Fallen On Me」
Charles Stepney/Lloyd Webber作。女性ヴォーカル陣が素晴らしいヴォーカルワークで楽しませてくれます。本作らしいゴスペル/ソウル色の強い1曲い仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=6gH9XX_5hIc

Chaka Khanがアルバム『Chaka』(1978年)でカヴァーしていましたね。また、Common feat. Lily Allen「Drivin' Me Wild」、Pigeon John「As We Know It」のサンプリング・ソースとなっています。
Chaka Khan「Love Has Fallen On Me」
 https://www.youtube.com/watch?v=P6JhYpVB6K8
Common feat. Lily Allen「Drivin' Me Wild」
 https://www.youtube.com/watch?v=M6Mj6wPgQso

「Song For Everyman」
Terry Callier作。Terry Callierからなのか、フォーキーな味わいに仕上げています。
https://www.youtube.com/watch?v=n9CV0XrfXTc

「Love Is」
Charles Stepney/Richard Rudolph作。美しいヴォーカル・ワークを重視したラブ&ピースな仕上がり。Charles Stepneyらしいドラマチックなアレンジが栄えます。
https://www.youtube.com/watch?v=OfmJ23fDLW4

「Vine Of Happiness」
Charles Stepney/Richard Rudolph作。ラストも美しいヴォーカル・ワークで締め括ってくれます。ソウル+ジャズ+フォーキーなクロスオーヴァー感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=b1Db6YSfs3E

Rotary Connectionの他作品もチェックを!

『Rotary Connection』(1967年)
Rotary Connection

『Aladdin/Dinner Music』(1968年、1970年) ※2in1CD
Aladdin / Dinner Music

『Songs』(1969年)
ソングス

『Songs/Hey, Love』(1969年、1971年) ※2in1CD
SONGS/HEY-LOVE
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