2017年08月16日

Mad Professor『A Caribbean Taste Of Technology』

カリビアン・テイストの人気ダブ・アルバム☆Mad Professor『A Caribbean Taste Of Technology』
A CARIBBEAN TASTE OF TECHNOLOGY +2 (ボーナス・トラック・日本語解説付き国内盤)
発表年:1985年
ez的ジャンル:Ariwa系UKレゲエ/ダブ
気分は... :表と裏・・・

本当は夏らしいレゲエ・アルバムThe Paragons『The Paragons』(1985年)あたりを考えていたのですが、天候的にフィットしない感じなので急遽変更することに・・・

差し替えた作品は、今回はUKレゲエ/ダブ・シーンの第一線で活躍し続ける鬼才プロデューサー/エンジニアMad Professorの人気ダブ・アルバムMad Professor『A Caribbean Taste Of Technology』(1985年)です。

同じレゲエ/ダブでもMad教授らしいダビー・サウンドは雨模様に聴いても違和感がないのでは?

Mad Professor名義の作品を当ブログで紹介するのは初めてですが、これまで当ブログではMad ProfessorがプロデュースしたAriwaラヴァーズとして、以下の5枚を紹介済みです。

 Sandra Cross『Comet In The Sky』(1988年)
 Kofi『Black...with Sugar』(1989年)
 Sandra Cross『Foundation Of Love』(1992年)
 Carroll Thompson『The Other Side of Love』(1992年)
 Susan Cadogan『Soulful Reggae』(1992年)

Mad ProfessorことNeil Fraserは1955年ガイアナ生まれ。UKレゲエ/ダブ・シーンを牽引するレーベルAriwaを設立し、数々のレゲエ/ダブ名作をシーンに送り出しています。

Ariwaといえば、Mad教授プロデュースによるメロウなラヴァーズ作品でも人気ですが、もう1つの顔が人気シリーズDub Me Crazyをはじめとするダブ作品群です。

そんな中でも本作『A Caribbean Taste Of Technology』(1985年)は、普段ダブ・アルバムを聴かないような人でもスンナリ入れるカリビアン・テイストのダブ作品に仕上がっています。僕自身も前述のAriwaラヴァーズと同じ時期に本作を頻繁に聴いていました。

レコーディングにはF. M. Band(vo)、Glen Brown(vo)、Pato Banton(vo)、Ranking Ann(vo)、Sandra Cross(vo)、Black Steel(b、g、p、key、per、vo)、Bernard Cumberbatch(b)、Kirk Service(b)、Preacher(b)、The Robotiks(ds)、Drumtan Ward(ds、per)、Patrick Augustus(steel pan)、Jeffrey Beckford(g)、Cleveland Neunie(key)、Errol Reid(key)、Michael "Bami" Rose(horns)、Roger & Patrick(horns)、Vin Gordon(horns)、Kate Holmes(fl)、Roger Thomas(fl)、Bobby Beckingham(violin)、といったミュージシャンが参加しています。

一般の音楽リスナーには、とっつきにくいイメージがあるダブ・アルバムのカテゴリーですが、そんなダブ・サウンドをキャッチーさと毒っ気をバランス良く聴かせるのが、ラヴァーズとダブを両方を手掛けるMad教授ならではの手腕だと思います。

本作のお題は「カリビアン」ということも含めて、カリビアン・サウンドらしいスティール・パンの音色が響く「Fresh And Clean」「Berbice Mad House」があたりが本作のハイライトだと思います。

それ以外にもMad教授ならではの聴きやすいダビー・サウンドにはかき氷のようなヒンヤリ感があるはずです。

Mad Professor『A Caribbean Taste Of Technology』 ※Full Album
https://www.youtube.com/watch?v=ewDTHfJqLwI

全曲紹介しときやす。

「Fresh And Clean」
スティール・パンの音色が夏らしいオープニング。ダブをあまり聴かない人にも聴きやすいクール&メロウなダビー・サウンドです。Ariwaラヴァーズと組み合わせて聴くのもいいのでは?

「Hurricane Gloria」
ダークなベースにハリケーンをイメージしたホーン・サウンドが絡むダビー・サウンドがグッド!淡々とした中にマッドな香りがじんわりと滲み出てきます。

「Obeah Power」
夏らしい開放的なレゲエ・サウンドをMad教授がダビーに調理しています。ラガ調ヴォーカルがいいアクセントになっています。

「Buccaneer's Cove」
ルーツ調レゲエをダブ処理しています。ホーン・アンサンブルの響きが印象的です。程良いマッドネスがいい感じです。

「The Heart Of The Jungle」
タイトルの通り、ジャングル・モードのトライバル・サウンドが支配する密林ダブといったところでしょうか。

「Civil Unrest」
淡々としたダビー・サウンドに潜む静かなる狂気のような雰囲気にグッときます。

「Capadulla」
ダンサブルなダビー・サウンドがいい感じです。キャッチーさと毒っ気がバランスしたセクシーなサウンド感覚がグッド!

「1011 Digital」
クール&ダークなダビー・サウンドを聴いているだけで体温が少し下がる気がします。

「Berbice Mad House」
再びスティール・パンの音色が心地好く響くカリビアン・レゲエ/ダブ。「Fresh And Clean」と並ぶ僕のお気に入り。

「Uncle Sam's Back Yard」
ラストはゲーム・サウンドのエッセンスを巧みに取り入れたメロディアスなダビー・サウンドで締め括ってくれます。

僕の所有CDには未収録ですが、最近の国内再発CDには初期12"シングル「Bengali Skank (3 Cuts) 」「Mystic Loving」の2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

ご興味がある方はMad Professorの人気ダブ・シリーズDub Me Crazy諸作やMad ProfessorがMassive Attack『Protection』(1994年)をリミックスしたMassive Attack v Mad Professor『No Protection』(1995年)もチェックしてみては?

『Dub Me Crazy』(1982年)
DUB ME CRAZY !! PART.1 +5 (ボーナス・トラック・日本語解説付き国内盤)

『Beyond The Realms Of Dub (Dub Me Crazy, Pt.2)/The African Connection (Dub Me Crazy, Pt.3)』(1982/1983年) ※2in1CD
DUB ME CRAZY VOL. 2+3 (2in1仕様 日本語解説付き国内盤)

『Escape To The Asylum of Dub (Dub Me Crazy, Pt.4)』(1984年)
Escape to the Asylum Of Dub

『Who Knows The Secret Of The Master Tape (Dub Me Crazy, Pt.5)』(1985年)
Who Knows The Secret Of The Master Tape?

『Schizophrenic Dub (Dub Me Crazy, Pt.6)』(1986年)
Schizophrenic Dub: Dub Me Crazy Vol.6

『Adventures Of A Dub Sampler (Dub Me Crazy, Pt.7)』(1987年)
The Adventures Of A Dub Sampler: Dub Me Crazy Part 7

『Experiments Of The Aural Kind (Dub Me Crazy, Pt.8)』(1988年)
Experiments Of The Aural Kind

『Science And The Witchdoctor (Dub Me Crazy, Pt.9)』(1989年)
Dub Me Crazy 9: Science & the Witchdoctor

『Psychedelic Dub (Dub Me Crazy, Pt. 10)』(1990年)
Psychedelic Dub

『Hijacked To Jamaica (Dub Me Crazy, Pt.11)』(1992年)
Hijacked To Jamaica

『Dub Maniacs On The Rampage (Dub Me Crazy, Pt.12)』(1993年)
Dub Maniacs On The Rampage

Massive Attack v Mad Professor『No Protection』(1995年)
No Protection

Mad ProfessorプロデュースによるAriwaラヴァーズ諸作の過去記事もチェックを!

Sandra Cross『Comet In The Sky』(1988年)
Comet In The Sky

Kofi『Black...with Sugar』(1989年)
ブラック...ウィズ・シュガー(紙ジャケット仕様)

Sandra Cross『Foundation Of Love』(1992年)
Foundation Of Love

Carroll Thompson『The Other Side of Love』(1992年)
The Other Side of Love

Susan Cadogan『Soulful Reggae』(1992年)
ソウルフル・レゲエ(紙ジャケット仕様)
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2017年08月08日

Mike Campbell『Secret Fantasy』

スウィンギー+ブラジリアン/ラテンな魅力の男性ジャズ・ヴォーカル作品♪Mike Campbell『Secret Fantasy』
Secret Fantasy
発表年:1982年
ez的ジャンル:スウィンギー男性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :スウィングしなけりゃ!

今回は80年代の男性ジャズ・ヴォーカル作品からMike Campbell『Secret Fantasy』(1982年)です。

Mike Campbellはハリウッド生まれのUS男性ジャズ・ヴォーカリスト。

自身の作品としては、本作『Secret Fantasy』(1982年)、ジャズ・ピアニストTom Garvinと共同名義の『Blackberry Winter』(1984年)、『One On One』(1994年)、『Easy Chair Jazz』(1994年)、『Loving Friends』(1995年)、『My Romance』(1997年)、『Let's Get Away From It All』(1999年)といったアルバムをリリースしています。

また、当ブログでも紹介したブラジル人アーティストMoacir Santos『Saudade』(1974年)、『Carnival Of The Spirits』(1975年)といったアルバムへの参加、楽曲提供も印象的です。

さて、本作『Secret Fantasy』(1982年)は、ブラジリアン/ラテン・フィーリングの「And It All Goes Round and Round」「Soft Strum Blues」といった楽曲で再評価の高い1枚ですが、アルバム自体はスウィンギーな魅力の男性ジャズ・ヴォーカル作品に仕上がっています。

レコーディング・メンバーはMike Campbell(vo)以下、Tom Garvin(p)、Dan Sawyer(g)、John Heard (b)、Peter Donald(ds)、Tom Peterson(ts)、Steve Huffsteter(tp)、Dave Shank(per)。

ちなみに参加メンバーのうち、John Heard 、Steve HuffsteterはMike Campbellと共にMoacir Santos『Saudade』のレコーディングに参加していたメンバーです。

スウィンギーな男性ジャズ・ヴォーカルの魅力を楽しめる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「And It All Goes Round and Round」
Benard Ighner作。オリジナルはJon Lucien『Premonition』(1976年)収録ヴァージョンです。作者Ighner自身のヴァージョンはアルバム『Little Dreamer』(1978年)に収録されています。 前述のように、本作のハイライトと呼べるな高速ジャズ・サンバです。聴いていると、自然と体が動きだしてしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=p1jnB1dhCqk

「Ya Got Me Crazy for Your Love」
Mike Campbell/Tom Peterson作。リラックスしたスウィンギー感が印象的です。

「Easy Chair」
Mike Campbell/John Heard作。オリジナルのブルージーなバラードですが、男性SSW作品好きの人もグッとくるであろう味わい深い1曲に仕上がっています。

「Honeysuckle Rose」
スウィング・ジャズ黎明期に活躍したジャズ・ピアニストFats Wallerの作品をカヴァー。小粋なビ・バップ調のスキャットでキメてくれます。

「Soft Strum Blues」
Octavio Bailly/Al Jarreau作。「And It All Goes Round and Round」と並ぶハイライト。ラテン・フレイヴァーの軽快なメロウ・グルーヴはサバービア好きの人は間違いなく気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=p6KQNvkjf6Q

「'Round Midnight」
Thelonious Monkの名曲カヴァー。John Heardのベースのみをバックに、Campbellが名曲を歌い上げます。

「Secret Fantasy」
Mike Campbell/John Heard作。都会的サウンドの哀愁バラード。Steve Huffsteterのトランペット・ソロが男の哀愁に満ちていてグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=UcKHejtnw7M

「Little Taste」
Dave Frishberg/Johnny Hodges作。スウィンギーながらもジェントルな雰囲気にグッとくる1曲。

「I Love You in 3/4 Time」
Mike Campbell作。Campbellが夫人のために書いた曲なのだとか。二人の記念日の失敗を書いたユーモラスな作品ですが、そんな雰囲気が曲調からも伝わっています。曲自体は実に軽快で、Campbellの快調なスキャットも楽しめます。

「The Legacy」
Tommy Wolf/Alf Clausen作。バラードをしっとりと歌い上げます。

「I'm Always Drunk in San Francisco」
Tommy Wolf作。John HeardのベースもCampbellのヴォーカルも酔いどれモードです(笑)

「With a Song in My Heart (the Song Is You)」
Lorenz Hart/Richard Rodgers作。1929年のミュージカル『Spring Is Here』挿入歌をカヴァー。スタンダードを軽快スウィンギーに歌い上げます。

CDには「Early」「Another Star」「Baseball ( Take Me out to the Ballgame)」「Dat Dare」「Songbird」「Alone Again」「Mystery」「Close Enough for Love」「High Wire」「Once More」の10曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

Stevie Wonder『Songs In The Key Of Life』収録の名曲カヴァー「Another Star」が目を引きます。

ご興味がある方はMike Campbellの他作品もチェックを!

Mike Campbell & Tom Garvin『Blackberry Winter』(1984年)
Blackberry Winter

『One on One』(1994年)
One on One

『Easy Chair Jazz』(1994年)
Easy Chair Jazz

『Loving Friends』(1995年)
Loving Friends

『My Romance』(1997年)
My Romance

『Let's Get Away From It All』(1999年)
Lets Get Away From It All
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2017年07月29日

Bullwackie & The Chosen Brothers『I'll Be Good』

N.Y.レゲエの首領によるビタースウィートな1枚☆Bullwackie & The Chosen Brothers『I'll Be Good』
bullwackie i'll be good.jpg
発表年:1989年
ez的ジャンル:N.Y.レゲエ/ダブ
気分は... :ビールが似合うレゲエ...

今回は今の季節にピッタリなN.Y.レゲエ、Bullwackie & The Chosen Brothers『I'll Be Good』(1989年)です。

BullwackieことLloyd Barnesは1944年ジャマイカ、キングストン生まれ。

1967年にN.Y.へと渡り、サウンド・システムを立ち上げた後、70年代に入るとWackies Recording Studioを開設し、自身のレーベルWackiesをスタートさせます。

Horace AndySugar Minott等の作品を手掛ける中でWackiesはN.Y.レゲエ・シーンの中心となっていきました。

そんなN.Y.レゲエの中心人物Lloyd BarnesがBullwackie名義でリリースしたアルバムが本作『I'll Be Good』(1989年)です。

日本限定のアルバムですが、当時はレゲエ・ファンのみならず音楽評論家・音楽雑誌からも絶賛が多く寄せられた作品でした。僕もリアルタイムで本作を購入し、当時はかなり愛聴していました。

厳密にはBullwackie & The Chosen Brothersとしてのリリースです。このあたりは、よく言われているようにCarlton & The Shoesあたりを意識したものでしょう。

プロデュースはJerry HarrisLloyd Barnes

レコーディング・メンバーはBullwackie(Lloyd Barnes)(vo、drum prog、p、syn、per)以下、Jerry Harris(drum prog、p、syn、back vo)、Steve Knight(b、p)、Bobo El Paco(b)、Ras Menilik(per)、Ashar(g)、Milton Henry(back vo)、
Abel & Allen(back vo)、Neville Anderson(tb)、Jerry Johnson(sax)です。

アルバム全体はビタースウィートなラヴァーズ作品といった印象です。肩の力の抜けたビタースウィートな魅力という意味では、前述のCarlton & The Shoes『This Heart Of Mine』(1982年)に通じるものがあります。特にオープニングの「Again」は、Carlton & The Shoes好きの人が聴くと、悶絶するほどの素晴らしさだと思います。

ラヴァーズ以外にもルーツ・レゲエ、ダブも収録されており、N.Y.レゲエの魅力を存分に楽しめます。

冷たいビールを飲みながら聴きたくなるレゲエ・アルバムです。

全曲紹介しときやす。

「Again」
このオープニングが本作のハイライト。前述のように、Carlton & The Shoesに通じる魅力が全開のビタースウィートなラヴァーズです。僕も当時この曲ばかりウォークマンで何度も繰り返し聴いていました。少しユルいサウンドと激シブのBullwackieのヴォーカル、それに絡むコーラスは今聴いても魅力は全く色褪せません。

「Try Again」
「Again」の次が「Try Again」。こちらはビタースウィートというより、ビターな魅力があります。決して上手くないけど、味のあるコーラスワークがいいんですよね!

「Crime In The Streets」
タイトルは物騒ですが、サウンドはラヴァーズ調でメロウな魅力があります。Ariwaの諸作がお好きな人であれば気に入りそうな曲です。

「Baby Come Back」
軽やかなラヴァーズ。開放的なサウンドと味のあるコーラスワークを聴いているだけでビールが進みそうです。

「Yours Always」
華やかなホーン・サウンドによるインスト。

「Bullwackies In Dub」
タイトルの通り、ダブです。N.Y.レゲエの首領によるダブ・サウンドを楽しみましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=mfePef29XaY

「I'll Be Good」
タイトル曲はユルさが魅力のラヴァーズ。シブめな感じが逆にいいですね。

「Who's Gonna Pay (The Rent)」
この曲はルーツ調です。ルーツ・レゲエにも激シブのBullwackieのヴォーカル、味のあるコーラスワークがマッチします。
https://www.youtube.com/watch?v=AdvGUL9fa6c

「Feel Free」
解放感のある軽快な仕上がり。Bullwackieの味のあるヴォーカルが栄えます。

「My Girl」
The Temptationsのお馴染みの大ヒット曲をレゲエ・カヴァー。見事にN.Y.レゲエ/ダブらしい1曲に変貌させています。

「Baby I Love You」
ラヴァーズですが、かなりサウンドはルーツ調でかなりシブめです。
https://www.youtube.com/watch?v=R8FAvzAHt7s

「Bay Bridge」
ラストは格好良いダブ・サウンドで締め括ってくれます。サンセット・ダブとでも呼びたくなります。

Bullwackie名義の他作品もチェックを!

Bullwackie & The Chosen Brothers『Keep On Dancing』(1991年)
キープ・オン・ダンシング

Lee "Scratch" Perry Meets Bullwackie『In Satan's Dub』(1990年)
lee scratch perry meets bullwackie in satan's dub.png
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2017年07月22日

Cameo『Feel Me』

大所帯ファンク・バンドとしてのピーク時の1枚☆Cameo『Feel Me』
フィール・ミー
発表年:1980年
ez的ジャンル:N.Y.ファンク
気分は... :See me,feel me・・・

今回はLarry Blackmon率いるファンク・グループCameoの6thアルバム『Feel Me』(1980年)です。

これまで当ブログで紹介したCameo作品は以下の7枚。

 『Cardiac Arrest』(1977年)
 『Cameosis』(1980年)
 『Knights Of The Sound Table』(1981年)
 『She's Strange』(1984年)
 『Word Up!』(1986年)
 『Machismo』(1988年)
 『Real Men ... Wear Black』(1990年)

本作『Feel Me』(1980年)は、5thアルバム『Cameosis』(1980年)、7thアルバム『Knights Of The Sound Table』(1981年)といった前後の作品と同様に、リストラ前の大所帯ファンク・バンドとしてのCameoのピークを象徴するアルバムだと思います。

本作におけるメンバーとしてクレジットされているのは、Larry Blackmon(vo、ds、per)以下、Anthony Lockett(g、vo)、Gregory Johnson(syn、el-p、vo)、Nathan Leftenant(tp、vo)、Arnett Leftenant(sax、vo)、Tomi Jenkins(vo)、Aaron Mills(b、vo)、Thomas 'T.C.' Campbell(key)、Jeryl Bright(tb、vo)、Stephen Moore(vo)、Eric Durham(g)という11名。

さらにJose Rossy(per)、Arthur Young(tp)、Randy Stern(key)、Randy Brecker(horns)、Lou Marini(horns)、Sefra Herman(horns)、Bob Mintzer(horns)、Dennis Morouse(horns)、Jim Pugh(horns)、David Taylor(horns)、(horns)といったミュージシャンが参加しています。

プロデュースはLarry Blackmon

全7曲と収録曲は少なめですが、R&Bチャート第4位となったヒット・シングル「Keep It Hot」、アーバン感覚の爽快ファンク「Throw It Down」、Cameo印のファンク・チューン「Your Love Takes Me Out」、ポップでキャッチーな「Is This the Way」、パーティー・ファンク「Roller Skates」など魅力的な楽曲が詰まっています。

アルバムは全米アルバム・チャート第44位、同R&Bアルバム・チャート第6位となり、全米ゴールド・ディスクも獲得しています。

全曲紹介しときやす。

「Throw It Down」
Anthony Lockett/Larry Blackmon作。アーバン感覚の爽快ファンク。この時代のCameoらしい軽やかさがいいですね。ラテンな隠し味もグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=vCBNxFrPrTk

「Your Love Takes Me Out」
Larry Blackmon作。Cameo印のファンク・チューン。ファンクネスを効かせつつ、キャッチーな要素も忘れないのがLarry Blackmonという人のバランス感覚の良さだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=wUUFa_OTY9Y

Candyman「Keep on Watcha Doin'」、E-40 feat. Otis & Shug「Broccoli」のサンプリング・ソースとなっています。
Candyman「Keep on Watcha Doin'」
 https://www.youtube.com/watch?v=w-lAXSYVhY0
E-40 feat. Otis & Shug「Broccoli」
 https://www.youtube.com/watch?v=Sxu22PgeSeo

「Keep It Hot」
Anthony Lockett/Larry Blackmon作。R&Bチャート第4位となったヒット・シングル。Larry Blackmonのアオ!アオ!ヴォーカルが栄える妖しげなファンク・チューンです。Aaron Millsのベース・ラインが格好良いですね!
https://www.youtube.com/watch?v=xhV1eG1kcxQ

Too Short「Pimp the Ho」、Master P「I'm in the House」、Tweedy Bird Loc feat. Nini X「My Dick Is Prejudice」、Snoop Dogg feat. Charlie Wilson『Forever Charlie』「Snoop's Upside Ya Head」、E-40「I Like What You Do to Me」、Latino Velvet feat. Levitti & Down for Brown「If You Let Me」、Ice Cube「Gotta Be Insanity」、Oboz Ta「Grupiz」のサンプリング・ソースとなっています。

Too Short「Pimp the Ho」
 https://www.youtube.com/watch?v=1VEwaMizUvc
Snoop Dogg feat. Charlie Wilson「Snoop's Upside Ya Head」
 https://www.youtube.com/watch?v=JpSg54uzLoE
Ice Cube「Gotta Be Insanity」
 https://www.youtube.com/watch?v=Q-DU70IAdbI
Oboz Ta「Grupiz」
 https://www.youtube.com/watch?v=7NSEajlpTl8

「Feel Me」
Anthony Lockett/Larry Blackmon作。シングルにもなったタイトル曲。Cameoのもう1つの魅力である素敵なスロウ・チューンを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=ytelo1NhxNM

「Is This the Way」
Anthony Lockett/Larry Blackmon作。美しいピアノのイントロに続き、ポップなファンキー・チューンを展開します。ヴォーカル・ワークとホーン・アンサンブルがいいですね。Cameoというより!EW&F風ですがキャッチーな魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=xSi7QwOHv6M

「Roller Skates」
Aaron Mills/Nathan Leftenant/Larry Blackmon作。作者でもあるAaron Millsのベースが牽引するパーティー・ファンク。スペイシーな魅力もあります。
https://www.youtube.com/watch?v=lrXlxFNoAV0

「Better Days」
Anthony Lockett/Larry Blackmon作。ラストはミディアム・バラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Av7pa_W21dI

Cameoの過去記事もご参照下さい。

『Cardiac Arrest』(1977年)
カーディアック・アレスト

『Cameosis』(1980年)
Cameosis

『Knights Of The Sound Table』(1981年)
魔法の騎士

『She's Strange』(1984年)
She's Strange

『Word Up!』(1986年)
Word Up!

『Machismo』(1988年)
cameo machismo.jpg

『Real Men ... Wear Black』(1990年)
Real Men Wear Black
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2017年07月13日

Freddie McGregor『Across The Border』

ルーツ・ロック、ラヴァーズがバランス良く配された1枚☆Freddie McGregor『Across The Border』
Across the Border
発表年:1984年
ez的ジャンル:四天王系男性レゲエ・シンガー
気分は... :炉端焼き!

ここ数日の暑さでレゲエを欲しています。

今回はレゲエ界の大物男性シンガーFreddie McGregorが1984年にリリースした『Across The Border』です。

1956年ジャマイカ、クラレンドン生まれで、Dennis BrownSugar MinottGregory Isaacsと並ぶ四天王レゲエ・シンガーの一人であるFreddie McGregorの紹介は、『Magic In The Air』(1995年)に続き2回目となります。

『Come On Over』(1983年)に続くRAS Recordsからの第2弾アルバムとなる本作『Across The Border』(1984年)は、ルーツ・ロックとラヴァーズ、さらにはディスコ調までバランス良く構成された充実の1枚です。

セルフ・プロデュースですが、数曲レコーディング・メンバーとの共同プロデュースとなっています。

レコーディングにはCleveland Browne(ds、per)、Earl "Bagga" Walker(b)、Pablo Black(p、org、syn)、Dalton Browne(g)、Everton Carrington(per)というFreddieのバック・バンドStudio One Bandをはじめ、Danny Browne (g)、Glen Browne(b)、Tyrone Downe(key)、Larry White(g)、Geoffery Chung(p)、Robbie Lyn(syn)、Mallory Williams(syn)、Pam Hall(back vo)、Anicia Banks(back vo)等のミュージシャンが参加しています。

ソウルフルなラヴァーズ「Can't Get You Out Of My Mind」、サマー・モードにフィットする「Love Will Solve The Problems」、サンセットな「High Tension」、ルーツ・ロックな「Out Of The Valley」、Studio One Bandとのコンビネーションが絶妙な「War Mongers」が僕のオススメ。

多作なので、どこから聴いたらいいのか迷うアーティストですが、本作あたりは入門編としても聴きやすいのでは?

全曲紹介しときやす。

「Across The Border」
タイトル曲はルーツ・ロック調です。Bob Marleyの亡き後のレゲエ界を牽引しようとする気概を感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=ICL1ejmegkI

「Freddie」
自身の名を冠した本曲では、四天王の一人らしい貫禄のある歌いっぷりで魅了してくれます。

「Out Of The Valley」
オススメその1。雰囲気のある女性コーラス隊との掛け合いにグッとくるルーツ・ロック。Studio One Bandのバッキングもサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=KTqo_qfZWmc

「Work To Do Today」
ディスコ調のキャッチーなダンス・チューン・わかりやすいですが好き/嫌いが分かれるかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=JQ3GEdMyPmU

「Guantanamera」
The Sandpipers、1966年のヒットで知られる古典キューバン・ソングをカヴァー(Pete Seeger/Stephane Venne/Tony Roman作)。元々はルンバですがレゲエ・ヴァージョンでもフィットしますね。
https://www.youtube.com/watch?v=_pcXgmWO7Tg

「Can't Get You Out Of My Mind」
オススメその2。僕の一番のお気に入り。Freddieのソウルフル・ヴォーカルが栄えるブラコン調の素敵なラヴァーズ。レゲエ好き以外の人にもオススメしたい1曲です。Geoffery Chungがソングライティング&アレンジを手掛けています。
https://www.youtube.com/watch?v=QGXNr2DgzXc

「Love Will Solve The Problems」
オススメその3。「Can't Get You Out Of My Mind」と並ぶお気に入り。開放的なホーン・サウンドが心地好い、晴天のサマー・モードにピッタリな仕上がり。Freddieのリード・ヴォーカルとコーラス隊の掛け合いもグッド!ポジティヴ・ヴァイヴに溢れています。
https://www.youtube.com/watch?v=VUelEvLXeO4

「War Mongers」
オススメその4。実に雰囲気のいい仕上がり。Studio One Bandらの好バッキングにFreddieが素晴らしいヴォーカルで応えます。
https://www.youtube.com/watch?v=zA9JCxenLAU

「High Tension」
オススメその5。この曲も大好き!サンセット・モードのラヴァーズはモロに僕好み!Freddieのスウィートなヴォーカルが優しく包み込んでくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=9fzukEJbCZg

「Freedom, Justice & Equality」
曲タイトルはおそらくMalcolm Xの名言に因んだものなのでは?レゲエのゆったりとしたリズムに乗って自由、正義、平等を高らかに訴えます。
https://www.youtube.com/watch?v=O4mv4m85KE0

Freddie McGregorの他作品もチェックを!

『Bobby Bobylon』(1979年)
Bobby Bobylon

『Mr. McGregor』(1979年)
Mr Mcgregor

『Lovers Rock (Showcase Jamaica Style)』(1981年)
Lovers Rock

『Big Ship』(1982年)
Big Ship by Freddie McGregor (2006-05-12) 【並行輸入品】

『Come on Over』(1983年)
Come on Over

『Across the Border』(1984年)
Across the Border

『All in the Same Boat』(1986年)
All in the Same Boat

『Sing Jamaican Classics Vol.1』(1991年)
Sing Jamaican Classics (Dlx) (Bril)

『Jamaican Classics Vol.2』(1992年)
Vol. 2-Sings Jamaican Classics

『Hard To Get』(1993年)
Hard To Get By Freddie McGregor (2000-07-12)

『Carry Go Bring Come』(1993年)
Carry Go Bring Come

『Magic In The Air』(1995年)
マジック・イン・ジ・エアー
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