2017年10月14日

King Britt Presents Sylk 130『When The Funk Hits The Fan』

70年代ソウル/ファンク/ジャズへのオマージュ☆King Britt Presents Sylk 130『When The Funk Hits The Fan』
When the Funk Hits the Fan
発表年:1998年
ez的ジャンル:DJ/プロデューサー系ブラック・ミュージック
気分は... :あの頃は・・・

今回は人気DJ/プロデューサーKing BrittSylk 130名義でリリースしたKing Britt Presents Sylk 130『When The Funk Hits The Fan』(1998年)です。

King Brittは1968年フィラデルフィア生まれのDJ/プロデューサー。

Hip-HopグループDigable Planetsの客演DJとして、グラミー賞をゲットしたデビューアルバム『Reachin'』(1993年)に大きく貢献したことで注目される存在となります。

その後は様々な名義、プロジェクトで活動する人気DJ/プロデューサーKing Brittですが、Sylk 130名義ではソウル/ファンク/ジャズといったブラック・ミュージックへのオマージュ色の強い作品をリリースしています。

その第1弾となる『When The Funk Hits The Fan』(1998年)のコンセプトは「1977年頃のフィリーを舞台にした映画のようなストーリー仕立てのサウンドトラック」。

アルバムにはディスコ/ファンク、メロウ・ソウル、ジャズHip-Hop、ジャズ・ファンク、クラブジャズといったブラックミュージックのエッセンスが詰まっており、Ursula RuckerAlison CrockettTanja Dixon & Alma HortonAntoine Green等のヴォーカル/ポエトリーリーディングがフィーチャーされています。

また、レコーディングにはJamaaladeen Tacuma(b)、Darryl Burgee(ds)、James Poyser(key)、Monnette Sudler(g)等のミュージシャンも参加しています。

アルバム全体の流れも良いし、個々の楽曲も充実しています。

特に、Boz Scaggs「Lowdown」ネタのメロウ・グルーヴ「The Reason」、UFOがコンパイルしたコンピ『Brownswood Workshop - Multidirection 2』収録の人気曲「Season's Change」、Indeepのダンス・クラシック・カヴァー「Last Night A DJ Saved My Life」Chic調のディスコ・ファンク「When The Funk Hits The Fan」Marvin Gaye「I Want You」を引用したHip-Hopフィーリングのメロウ・ソウル「Gettin Into It」あたりがオススメです。

King Brittのブラックミュージック愛に溢れた充実の1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Narration」
アルバムの舞台となる1977年のフィラデルフィアを回想するオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=IAw8sNk8-Dc

「Jimmy Leans Back」
心地好いワウワウ・ギターと軽やかなホーン・サウンドが織り成すファンク・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=148b15SgY8Y

「City (5-6 Theme)」
Tom Scott & The L.A. Express「Refried」をサンプリングしたクール&メロウなトラックをバックに、Antoine Greenのポエトリー・リーディングをフィーチャーしています。艶やかな女性コーラスもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=a8-Dtn0BUaI

「The Reason」
オススメその1。本作のハイライトの1つ。Ursula Ruckerの女性ヴォーカルをフィーチャーし、Boz Scaggs「Lowdown」をサンプリングしたメロウ・グルーヴ。Ursula Ruckerの透明感のあるヴォーカルが実にいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=BqSUcAFnjbI

「E.R.A.」
前曲のリード・ヴォーカルを務めたUrsula Ruckerの作品。ジャジー&トライバルな雰囲気のインタールード的ポエトリー・リーディングです。

「Gettin Into It」
オススメその2。Alison Crockettの女性ヴォーカルをフィーチャー。Marvin Gaye「I Want You」を引用したメロウ・ソウル。Bar-Kays「Fightin' Fire With Fire」やJames Brown「Get Up, Get Into It, Get Involved」の声ネタをサンプリングしたHip-Hopフィーリングもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=dyuMJEzyuok

「When The Funk Swings」
疑似ライブによるアーバンなジャジー・メロウ。中盤以降のハードボイルドなジャズ・フィーリングはクラブジャズ好きも魅了するのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=LSsDmvcO5t4

「Season's Change」
オススメその3。Alison Crockettの女性ヴォーカルをフィーチャー。United Future Organization がコンパイルした『Brownswood Workshop - Multidirection 2』にも収録されてい話題曲です。前曲に続く疑似ライブ仕立てです。The Lloyd McNeill Quartet「2504 Cliffbourne Pl.」をサンプリングした哀愁メロウ・グルーヴとAlison Crockettの艶やかなヴォーカルが良くマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=LSsDmvcO5t4

「13」
インタールード。

「Red Handed」
ジャズ・フィーリングに溢れたインタールード的な小曲。

「Taggin & Braggin」
Booker T. & The MG's「Hang 'Em High」のオルガン・リフを引用したジャズ・テイストのHip-Hopチューン。初期Jazzmatazzに通じるヴァイヴがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=phoT6lCu_EE

「Incident On The Couch」
フルートが妖しく響く、ジャジー&ダークな小曲。

「Gorgeous」
Alison Crockettの女性ヴォーカルをフィーチャー。CTIあたりの70年代クロスオーヴァーの香りが漂う、ミステリアス&メロウな仕上がり。

「A Day In The Life」
Herbie Hancock「Bubbles」をサンプリングしたトラックに、Ursula Ruckerのポエトリーリーディングが乗ります。淡々とした中にもメロウな雰囲気が漂います。
https://www.youtube.com/watch?v=AAAYOPlr1fE

「New Love」
クラブジャズ調のヴォーカル・チューン。本作らしいジャズ・テイストを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=6MEUODplPao

「Uptown」
女性ヴォーカルを配したアーバン・テイストのジャズ・ファンク。
https://www.youtube.com/watch?v=0Jvy_VwuWUo

「Last Night A DJ Saved My Life」
オススメその4。Indeep、1982年のダンス・クラシックをカヴァー。本曲をアルバムのハイライトに挙げる人も多いかもしれませんね。Tanja Dixon & Alma Hortonの女性ヴォーカルをフィーチャーし、。Nile Rodgers調のカッティング・ギターがさく裂するアーバン・ディスコは、昨今のディスコ/ブギー・ブームの流れにもフィットする1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=JyWesewyAHk

「When The Funk Hits The Fan」
オススメその5。タイトル曲は、前曲の流れそのままにTanja Dixon & Alma Hortonの女性ヴォーカルをフィーチャーしたChic調のディスコ・ファンクはパーティー・モードにピッタリ!
https://www.youtube.com/watch?v=ZQ-bjsNONtw

「Next」
ネクスト・ステップを予感させるアナウンスと共に本編は幕を閉じます。

国内盤にはボーナス・トラックとして「City (Southwest Philly Main) Mix」が追加収録されています。

Sylk 130名義の他作品もチェックを!

『When The Funk Hits The Fan (The Remixes) 』(1999年)
When the Funk Hits... Remixes

『Re-Members Only』(2001年)
Re-Members Only
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2017年09月29日

Ali『Crucial』

UK男性R&Bシンガーのソウル魂!☆Ali『Crucial』
Crucial
発表年:1998年
ez的ジャンル:UK男性R&Bシンガー
気分は... :コレってUS産じゃないの!

今回は90年代R&B作品からUK男性R&BシンガーAl『Crucial』(1998年)です。当時から評価の高かった男性R&B/ソウル・アルバムです。

AlことAlistair Tennantは、1973年ロンドン生まれの男性R&Bシンガー

Wayne HectorらとのユニットRhythm-N-Bassとして90年代前半にシングルを数枚リリースしています。その後、Wayne HectorとはAliwayというユニットでも活動しています。

そのAlistair Tennantがソロ・シンガーとしてリリースしたアルバムが本作『Crucial』(1998年)です。本国UKではアルバム・タイトルが『Bitter Honey』の盤もあります。

このアルバム1枚のみでシーンから消えてしまい、あの人は今・・・というアーティストになっていましたが、今年に入って突如Ali Tennant名義でアルバム『Get Loved』をリリースしています。

Ali Tennant『Get Loved』(2017年)
Get Loved

アルバム『Crucial』に話を戻すと、UK男性R&Bシンガーとは思えない、70年代サザン・ソウル調のソウル・チューンが印象的です。90年代後半にこの路線で勝負しようとする心意気も本作の支持が高い理由なのでは?

The Family StandThe Characters(Charles Farrar/Troy Taylor)Salaam RemiといったUS R&Bシーンでお馴染みのアーティスト/プロデューサーがプロデュースを手掛けています。それ以外にBob Brockman/Roger RussellGlen SunDexter Simmonsがプロデューサーとして名を連ねます。また、Aliwayの盟友Wayne Hectorもヴォーカル・アレンジ&バック・ヴォーカル等でアルバムに大きく貢献しています。

前述のようなソウル・モードのAliを満喫したいのであれば、シングルになった「Love Letters」をはじめ、「So In Love」「Crucial」「Tomorrow」あたりがオススメです。

キャッチーさでいえば、大ネタKeni Burke「Risin' To The Top」をサンプリングしたSalaam Remiプロデュースの「Feelin' You」Smif-N-Wessun「Bucktown」をサンプリングしたThe Charactersプロデュース曲「In And Out Of My Life」Steve Parks「Movin' In The Right Direction」をサンプリングした「Bitter Honey」、William Bell「I Forgot To Be Your Lover」をサンプリングした「Whatever You Want」あたりもオススメです。

ソウルフルですが、キャッチーさも忘れていないバランス感覚が絶妙の1枚です。

僕が所有するのはUS輸入盤ですが、盤によって多少収録曲が異なるのでご注意ください。

全曲紹介しときやす。 ※US盤仕様

「Love Letters」
The Family Standプロデュース。アルバムに先駆けてシングルにもなりました。70年代USサザン・ソウルの香り漂うキャッチーなミディアム。伸びやかなAliのソウルフル・ヴォーカルを満喫できます。

「Tomorrow」
Bob Brockman/Roger Russellプロデュース。Aliのソウル魂を満喫できるオーセンティックなミディアム・バラード。しみじみと伝わってくる正攻法のバラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=rMPagzPPRJo

「In And Out Of My Life」
The Charactersプロデュース。Smif-N-Wessun「Bucktown」をサンプリングしたダンサブルなミディアム・グルーヴ。男性R&Bグループ調のヴォーカル・ワークがグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=an0v3qZbW1Y

「Whatever You Want」
Glen Sunプロデュース。William Bell「I Forgot To Be Your Lover」をサンプリングした少しイナたいミディアム・グルーヴ。Wayne HectorとAliのAliwayコンビによるヴォーカル・アレンジが冴えます。
https://www.youtube.com/watch?v=xS2zwp_qVi0

「Sure」
Bob Brockman/Roger Russell作。これもイナたいサザン・ソウル調の仕上がり。予備知識がなければUKソウルだとは思わないでしょう。

「Wish You Better」
The Family Standプロデュース。ポジティブなヴァイヴのミディアム。一歩前へ進む後押しをしてくれそうな1曲です。

「Crucial」
The Family Standプロデュース。タイトル曲はオーセンティックなソウルフル・バラード。Aliの自信に満ちた歌いっぷりがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=bhMs5oyCJMc

「Since Loving You Is Crucial (Reprise)」
The Family Standプロデュース。「Crucial」の余韻に浸るリプライズ。

「It Only Takes A Minute」
本作では裏方に徹していたAliwayの盟友Wayne Hectorをフィーチャー。ソウル調のバラードとは雰囲気が異なるR&B系美メロ・バラードに仕上がっています。The Family Standプロデュース。
https://www.youtube.com/watch?v=G6Rj4_kD1c0

「Crazy Don't」
The Family Standプロデュース。都会的なミディアムR&B。Aliのセクシーな側面を満喫できます。

「Bitter Honey」
Dexter Simmonsプロデュース。Steve Parks「Movin' In The Right Direction」をサンプリングしたミディアム・グルーヴ。Steve Parks「Movin' In The Right Direction」大好きな僕としては嬉しい1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=UcAe5vjhi6c

「So In Love」
Bob Brockman/Roger Russellプロデュース。再びソウル・モードで歌い上げるビューティフル・バラード。このバラードをイチオシする人も多いのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=LdNjFPcPRuo

「Feelin' You」
Salaam Remiプロデュース。Keni Burke「Risin' To The Top」をサンプリングしたキャッチーなアーバン・ミディアム。シングルにもなりました。さすがはSalaam Remiという仕事ぶりです。
https://www.youtube.com/watch?v=eKuWYoKW_kM

「Maybe Today」
The Family Standプロデュース。ラストは伸びやかに歌い上げるミディアムで爽やかに締め括ってくれます。

ちなみに国内盤にはStevie Wonder「Lately」のカヴァーがボーナス・トラックとして追加収録されています。

Ali『Crucial』(1998年) ※国内盤
クルーシャル
posted by ez at 03:39| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年09月22日

Beto Caletti『Eu Quero Um Samba』

ブラジル音楽愛に満ちたアルゼンチン人SSW/ギタリストのデビュー作☆Beto Caletti『Eu Quero Um Samba』
beto caletti eu quero um samba.jpg
発表年:1997年
ez的ジャンル:アルゼンチン人ブラジリアンSSW/ギタリスト
気分は... :ブラジル音楽愛・・・

今回はアルゼンチン人SSW/ギタリストBeto Calettiの1stアルバム『Eu Quero Um Samba』(1997年)です。

アルゼンチン、ブエノスアイレス出身ながらもブラジル音楽に傾倒し、ブラジリアン・スタイルを追求するSSW/ギタリストBeto Calettiの紹介は『Esquinas』(2004年)に続き2回目となります。

Agustin Pereyra Lucenaの流れを汲む「ブラジル人よりもブラジルらしい」アルゼンチン人アーティストBeto Calettiの記念すべき1stアルバムです。

Beto Caletti自身がプロデュース&アレンジを手掛けています。

レコーディングにはEsteban Martinez Prieto(b、p、harp、surdo)、Marcelo Rapadura(pandeiro、conga、clave)、Renato dos Santos(pandeiro、ganza)、Juan Cruz Urquiz(tb)、Bebe Ferreyra(tb)、Pablo Rodriguez(as、fl)等が参加しています。

アルバムはMPB名曲カヴァーとオリジナルが半々の構成で、爽快なアコースティック・メロウといった雰囲気の1枚に仕上がっています。

Calettiのブラジル音楽愛を感じるMPB名曲カヴァーにも惹かれますが、個人的には爽快メロウなオリジナルもかなりグッときました。

アルゼンチン人だからこそわかるブラジル音楽の魅力が伝わってくるかのような1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Eu Quero Um Samba」
Haroldo Barbosa/Janet De Almeida作。Joao Gilbertoヴァージョンでもお馴染みのサンバ名曲のカヴァーがオープニング。当ブログではLuciana Souzaのカヴァーも紹介済みです。爽快メロウなアコースティック・グルーヴは実に心地好いですね。ホーン・サウンドも華やかな雰囲気を醸し出します。

「Me Diga」
Beto Caletti作。さり気なさに惹かれるアコースティック・サンバ。こんなサンバを聴きながら、マッタリ過ごすのもいいのでは?

「Dom de Iludir」
Caetano Veloso、<作品のカヴァー。当ブログでも紹介したGal Costaヴァージョンでもお馴染みですね。Calettiの美しいギターと素敵なオーケストレーションに魅了されるバカンス・モードの仕上がりです。

「Romance」
Djavan作。オリジナルは『Meu Lado』(1986年)に収録されています。Djavanらしいメロディの魅力を見事に引き出しています。Calettiのブラジル音楽への造詣の深さを感じます。

「Magia」
Beto Caletti作。僕の一番のお気に入り。柔らかな 木漏れ日のような爽快さがあるアコースティック・メロウ。聴いているだけで穏やかな気持ちになれます。

「Chorinho da Mare」
Beto Caletti作。ギタリストBeto Calettiを楽しむショーロ。一つ一つの音色が活き活きしています。

「Clareza」
Beto Caletti作。コンテンポラリーなアレンジが冴える日本人好みの素敵なメロウ・ボッサ。

「Quem te Viu, Quem te Ve」
Chico Buarqueの名曲をカヴァー。当ブログではNara LeaoSonia RosaSylvia Vrethammarヴァージョンも紹介済みです。シンプルながらもCalettiのブラジル音楽愛を感じる好カヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=LAGLYQJ2y2c

「Noturnal」
Beto Caletti作。プログラミングを取り入れた異色曲。正直、Calettiがコレをやらなくてもいい気がしますが。

「Samba do Aviao」
Antonio Carlos Jobim作。当ブログではAgustin Pereyra LucenaAzymuthのカヴァーも紹介済みです。Calettiの透明感のあるギターを満喫できる好カヴァーに仕上がっています。

「Eu Quero Um Samba」
ラストは「Eu Quero Um Samba」の別ヴァージョン。デモ・ヴァージョンのようなシンプルな演奏で楽しませてくれます。

Beto Calettiの他作品もチェックを!

『Teavesia Brasileira』(1999年)
Travessia Brasileða

『Notorious En Vivo』(2003年)
Notorious En Vivo

『Esquinas』(2004年)
エスキーナス~街角

『En Vivo En Japao』(2005年)
En Vivo En Japon

『Tess』(2008年)
Tess

『Bye Bye Brasil』(2011年)
Bye Bye Brasil

『Dios Tiempo』(2013年)
Dios Tiempo
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2017年09月12日

Vibraphonic『Vibraphonic 2』

アシッド・ジャズ界のRoy Ayers?☆Vibraphonic『Vibraphonic 2』
vibraphonic vibraphonic 2.jpg
発表年:1995年
ez的ジャンル:アシッド・ジャズ系ジャズ・ヴァイヴ
気分は... :前夜祭!

今回は90年代アシッド・ジャズ期のジャズ・ファンク・ユニットVibraphonicの2ndアルバム『Vibraphonic 2』(1995年)です。

Vibraphonicはヴァイヴ奏者Roger Beaujolaisが1990年に結成したジャズ・ファンク・ユニット。Roger Beaujolaisといえば、The Beaujolais Bandとしてもアシッド・ジャズ期に作品をリリースしています。

Vibraphonicとしては、当時の人気レーベルAcid Jazzからリリースした『Vibraphonic』(1993年)、『Vibraphonic 2』(1995年)といった作品で人気を博しました。

その後も『On a Roll』(1996年)、『Acidjazzizms』(2000年)といったアルバムをリリースしています。

2ndアルバムとなる本作『Vibraphonic 2』(1995年)は、アシッド・ジャズ界の"Roy Ayers"とでも呼びたくなるようなジャズ・ヴァイヴ・グルーヴを楽しめます。

プロデュースはRichard MarcangeloRoger Beaujolais

本作のレコーディング・メンバーはRoger Beaujolais (vibe、key、per)、Lennox Cameron(key、vo)、Tony Remy(g)、Nick Cohen(b)、Phil Steriopulos(b)、Pete Lewinson(ds)、Pete Eckford(per)、Richard Marcangelo (per、programming)、Mark Lockheart(ss、ts)、John Eacott(tp)。さらに前作に続き、当時のUKの人気女性シンガーAlison Limerickが参加しています。

Alison Limerick以外であれば、名ベーシストNick Cohenの参加も目を引きます。

Alison Limerickをフィーチャーした「Buck The System」「True Life」、Montana Sextetのカヴァー「Heavy Vibes」Syreeta Wrightのカヴァー「To Know You Is To Love You」といったヴォーカル入りの曲が目立ちますが、Roy Ayers的アシッド・ジャズを楽しむという点では、むしろインスト・チューンの方は楽しめるかもしれません。

アシッド・ジャズ好き、ヴァイヴ好き、Alison Limerick好きの方は、ぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「Heavy Vibes」
Montana Sextetのカヴァー(Vincent Montana, Jr.作)。Lennox Cameronのヴォーカルと共にスタートする、タイトルの通りヴァイヴ栄えするメロウ・ジャズ・グルーヴです。ラテンなスパイスもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=NRB_iOkZflo

「Buck The System」
Alison Limerick/Roger Beaujolais作。Alison Limerickをフィーチャーしたソウルフル&ダンサブルな仕上がり。Alison Limerickの諸作がお好きなUKクラブミュージック好きの人でれば気に入ると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=8lJGI_EP2f4

「Down Home」
キレのあるシャープなジャズ・フィーリングが心地好いヴァイヴ・グルーヴ。アシッド・ジャズらしいインスト・チューンに仕上がっています。

「Can't Get Enough」
サックスがリードするインスト・ジャズ・ファンク。さり気ないセンスを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=8ooXAt_aEyo

「Strolling」
ブラジリアン・フレイヴァーのインスト・チューン。ヴァイヴの音色を楽しむには、こういう感じもいいかもしれませんね。

「To Know You Is To Love You」
Syreeta Wrightのカヴァー(Stevie Wonder/Syreeta Wright作)。オリジナルは『Syreeta』(1972年)に収録されています。Lennox CameronがヴォーカルをとるダンサブルなUKソウルに仕上がっています。抑えたトーンが逆にクールでいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=6lrGKF14fpA

「Light And Shade」
Nick Cohenのベースが牽引するグルーヴが格好良いジャズ・ファンク。アシッド・ジャズを楽しむという点では、こういった演奏もいいのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=CT0pPe4npQE

「True Life」
Alison Limerick/Roger Beaujolais作。Alison Limerick参加の2曲目。少しテンポを落としたソウルフルなダンサブル・チューンでAlisonのヴォーカルを楽しめます。彼女のヴォーカルはいつ聴いても輝きのある声質がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ThCiMJgnFgU

「Funkly」
ヴァイヴを中心に据えたジャズ・ファンク・サウンドが印象的なインスト。

「Watch Out For This One」
ラストはダンシング・ジャズで締め括ってくれます。ダンサブルといっても熱くなりすぎず、全体を貫くクールネスが格好良いですね。

VibraphonicThe Beaujolais Bandの他作品もチェックを!

Vibraphonic『Vibraphonic』(1993年)

vibraphonic vibraphonic.jpg


Vibraphonic『On a Roll』(1996年)
On a Roll

The Beaujolais Band<『Mind How You Go』(1990年)
Mind How You Go

The Beaujolais Band<『Talk Talk & More Talk』(1993年)
Talk Talk & More Talk
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2017年08月31日

RAab『You're The One』

後に911のメンバーにもなった男性R&Bシンガー唯一のソロ☆RAab『You're The One』
You're the One
発表年:1993年
ez的ジャンル:セクシー男性R&B
気分は... :いよいよ決戦日・・・

いよいよサッカーW杯アジア最終予選の大一番「日本対オーストラリア」戦ですね。

昨日、サウジアラビアがUAEに敗れたため、日本にとっては勝利のみを追求する(引き分けは意味がない)一戦、オーストラリアは負けさえしなければ、引き分けOKの一戦という構図が明確になりました。

日本にとっては、最悪引き分けでもOKという状況よりも、やるべきことがハッキリしたのはいいかもしれませんね。一方、オーストラリアがどんな出方をしてくるのかが気になりますね。引き分け狙いで守備的に戦ってきた場合、日本の攻撃が手詰まりにならないかが心配です。

最終メンバー23名の決定にも、こうした両国の構図が反映されているのかもしれませんね。個人的には植田、武藤、小林が外れたのは意外でしたが・・・ハリルがどんな先発11名を起用するのかが興味深いですね。

何としてもこの一戦でW杯の切符を手にして欲しいですね。

今回は90年男性R&B作品からRAab『You're The One』(1993年)です。

RAab(Robert Stevenson)は、唯一のソロ・アルバムとなる本作『You're The One』(1993年)をRip-It Recordsからリリースした後、元Basic BlackDarryl "Dezo" AdamsWalter "Mucho" Scottの3名で男性R&Bグループ9119*1*1を結成します。

911は、アノTeddy Rileyプロデュースにより、アルバム『The Pressure』(1994年)を制作しましたが、結局お蔵入りになってしまったようです。その後、RAabはグループを離れ、代わりにMarkus Vance がグループに加入しています。

さて、本作RAab『You're The One』ですが、90年代前半の男性R&Bの魅力が伝わってくる佳作だと思います。

アルバム前半はスロウ〜ミディアム系バラード、後半はNJSをはじめとするダンサブル・チューンという構成になっていますが、バラードもダンサブル・チューン共に充実しています。

バラード系は濃厚すぎず、RAab自身の多重録音も含めてヴォーカル・ワークを重視しているの僕好みです。ダンサブル系はNJS調もありますが、むしろメロディアスなミディアム・グルーヴ系にRAabの魅力を感じます。Teddy Pendergrassの名曲カヴァー「Close The Door」もいい感じです。

傑出したキラー・チューンはありませんが、アルバム全編いい曲が揃っていると思います。

プロデュースはRip-It RecordsのオーナーBarry DuFae

ジャケも含めて、90年代男性R&Bらしさに溢れた1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Try My Love」
セクシーなミディアム・バラードがオープニング。いかにも90年代前半の男性R&Bらしいメロディ&ヴォーカルにグッときます。女性コーラスが花を添えてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=qDHmX-qFYDg

「Foreplay」
シングルとして全米R&Bチャート第22位になったミディアム・バラード。この時期の男性R&Bらしいセクシーに歌い上げるバラードですが、濃厚すぎないのが僕好みです。
https://www.youtube.com/watch?v=KZaMwCPkLfo

「Where She At?」
インタールード。この時期よくあった電話パターンですが、スマホ時代の今聴くと時代を感じますね(笑)

「Feel Me」
この曲もシングルになりました。RAab自身の多重録音によるヴォーカル・ワークが印象的な男性R&Bグループ的な1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=x5PeiDhdWhw

「Give In To Me」
美しい鍵盤の音色をバックに、しっとりと歌い上げるバラード。切ない感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=SlBReabdW0c

「Give It A Try」
Tyrone Wilsonとリード・ヴォーカルを分け合っていますが、このタッグがかなりいい感じです。楽曲の良さも含めて、かなり好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=z1nWAACSSQY

「You're The One」
タイトル曲はNJSなダンサブル・チューン。派手さはありませんがNJS好きの人であれば満足できる仕上がりなのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=s8v_iUNT9mE

「Close The Door」
Teddy Pendergrass、1978年の全米R&BチャートNo.1となった名曲をカヴァー(Kenny Gamble/Leon Huff作)。Teddy Pendergrassのオリジナルは『Life Is A Song Worth Singing』に収録されています。少しダンサブルなカヴァーで、オリジナルとは異なる魅力を伝えてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=TLqe0ha-vks

「Can't Let Go」
妖艶な女性コーラスも含めてセクシーな哀愁ミディアム。サマー・モードにフィットする哀愁感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=WEwgEZkDaJQ

「Good Lovin」
美メロのミディアム・グルーヴ。RAabの声質の良さが伝わってきます。The Generalのラガ調ヴォーカルがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=L58GgUR4Ne8

「It's Just Like That」
ラストはEPMD「So Wat Cha Sayin'」をサンプリングしたダンサブル・チューンで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=R7sGrCL_aXg

未入手ですが、911『The Pressure』も欲しいですね。さらにRAabの歌声を聴きたい方は、RAabと入れ替わりで911に加入したMarkus Vance のソロ・アルバム『Caught Up』 (2001年)にてRAabが6曲フィーチャリングされているのでチェックしてみては?、

Markus Vance『Caught Up』 (2001年)
markus vance caught up.jpg
posted by ez at 01:17| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする