2018年02月20日

Tania Maria『No Comment』

全編スキャットのアーバンなメロウ・ジャズ☆Tania Maria『No Comment』
No Comment
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発表年:1988年
ez的ジャンル:ブラジリアン女性ジャズ・ヴォーカル/ピアノ
気分は... :ノー・コメントで!

今回はブラジルを代表する女性ジャズ・シンガー/ピアニストTania Maria『No Comment』(1995年)です。

これまで当ブログで紹介したTania Maria作品は以下の5枚。

 『Olha Quem Chega』(1971年)
 『Via Brasil vol.1』(1975年)
 『Via Brasil vol.2』(1975年)
 『Brazil With My Soul』(1978年)
 『Forbidden Colors』(1988年)

本作『No Comment』(1995年)は、タイトルの通り、歌詞付きのヴォーカルはなく、全編スキャット・ヴォーカルが占める"ノー・コメント"な1枚に仕上がっています。

上記ジャケは輸入盤ですが、国内盤はU. F. O.(United Future Organization)が主宰していたレーベルBrownswood Recordsからの販売です。

プロデュースは Eric Kressmann

レコーディング・メンバーはTania Maria(vo、key)、Sergio Brandao(b)、Tom Kennedy(b)、Mitch Stein(g)、Ricky Sebastian(ds)、Portinho(ds)、Sammy Figueroa(per)、Don Alias(per)。

全編スキャット・ヴォーカルというスタイルで、見事にTaniaというアーティストの魅力が引き出された、コンテンポラリーなアーバン・ジャズ作品に仕上がっています。ファンキーとメロウの絶妙なバランスが僕好みです。

「Marvin My Love」「Desire」「Jack Hammer」「Bali」といったブラジル色の強い演奏やメロウな演奏が僕のおススメです。

楽曲はすべてTania Maria/Correa Reisのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Pelham Melody」
アーバン・コンテンポラリーなオープニング。Taniaの貫禄のスキャットがいい雰囲気を醸し出します。
https://www.youtube.com/watch?v=EQjdDNcQqSQ

「Liquid Groove」
さり気ないブラジリアン・フィーリングがいい感じのアーバン・ファンキー・メロウ。

「Keep In Mind」
僕好みのパーカッシヴ&メロウ・サウンドを楽しめるブラジリアン・グルーヴらしい演奏です。

「Desire」
Taniaらしい雰囲気のメロウ・チューン。素敵なスキャットでメロウ・ワールドを盛り上げてくれます。

「Marvin My Love」
個人的には一番のお気に入り。メロウなソウル・フィーリングを感じるスキャットとサウンドがよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=UGXzLoBUxbg

「Who Knows」
緩急をつけたミディアム・グルーヴ。Taniaの力強いピアノ・タッチが印象的です。

「Jack Hammer」
疾走するブラジリアン・グルーヴ。やはり、こういったブラジル色の強い演奏がいいですね。

「Gotcha」
巧みなスキャットで魅せるコンテンポラリーな演奏です。

「Fanatic」
ジワジワと高揚していく、スケールの大きな楽曲。リズミカルなスキャット・ヴォーカルが映える1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=EOpH0Ju7GCQ

「Bali」
タイトルの通り、バカンス・モードのメロウ・ジャズ・グルーヴです。Taniaらしい1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=amTtkBJXzPA

「Something For Now」
ラストは小粋なファンキー・メロウで楽しげに締め括ってくれます。

Tania Mariaの過去記事もご参照ください。

『Olha Quem Chega』(1971年)
Olha Quem Chega

『Via Brasil vol.1』(1975年)
ヴィア・ブラジル

『Via Brasil vol.2』(1975年)
Via Brasil Vol.2

『Brazil With My Soul』(1978年)
Brasil With My Soul

『Forbidden Colors』(1988年)
tania maria forbidden colors.jpg
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2018年02月10日

Portrait『All That Matters』

ジェントル&メロウな魅力の男性R&Bグループ作品☆Portrait『All That Matters』
All That Matters
発表年:1994年
ez的ジャンル:セルフプロデュース系男性R&Bグループ
気分は... :五輪モードへ...

今回は90年代男性R&Bグループ作品からPortrait『All That Matters』(1994年)です。

L.A.で結成された男性R&BグループPortraitの紹介は、1stアルバム『Portrait』(1992年)に続き2回目となります。

1st『Portrait』がNJS良盤として評価の高いグループですが、2ndとなる本作は1stとは異なる魅力に満ちたメロディアスなR&B作品に仕上がっています。

メンバーは1stと同じく、サウンド面を牽引するMichel Angelo SaulsberryPhillip JohnsonEric KirklandIrving Washingtonという3人のリード・シンガーの4名。

セルフ・プロデュース作品であり、楽曲もBee Geesカヴァー「How Deep Is Your Love」以外はグループのオリジナルです。

全体的に少し抑えたトーンで、ジェントルなヴォーカルやメロディを際立たせているのがいいですね。

バラード系であれば、「Hold Me Close」「All That Matters」「Much Too Much」、そして前述のBee Geesカヴァー「How Deep Is Your Love」がおススメ。

メロウなミディアム系であれば、「Heartstrings」「Lovin' U Is Ah-Ight」というサンプリングを効果的に用いた2曲、ダンサブル系であれば、「I Can Call You」「Friday Night」「Me Oh My」がおススメ。

1stの注目度の高いグループですが、穴場の2ndも要チェックです!

全曲紹介しときやす。

「Here's A Kiss」
ミッド・グルーヴでアルバムは幕を開けます。落ち着きのあるグルーヴ感が本作の雰囲気を象徴しているかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=fS9WhsVzdqk

「I Can Call You」
キャッチーなダンサブル・チューンですが、抑えたトーンでメロディ重視、ヴォーカルワーク重視で聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=cOUwlNgbGAs

「All That Matters」
タイトル曲はオーセンティックなバラード。エモーショナルに熱唱しすぎないところが僕好みかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=kKe3YR-SkYw

「All Natural Girl」
スムースなミディアム・グルーヴ。さり気ないですが、この雰囲気嫌いじゃありません。
https://www.youtube.com/watch?v=u_7R-1h3n3k

「Friday Night」
腰にくるグルーヴとセクシー・モードのヴォーカルが印象的なミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=8RLPk8K9F_E

「Interlude: Michael's Mood」
メロディアスなインタールード。

「Hold Me Close」
グループの本領発揮の絶品バラード。美しいヴォーカルでロマンティック・ムードを素敵に盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=9Z8yk0SULoM

「Lovin' U Is Ah-Ight」
Grover Washington Jr.「Paradise」をサンプリングしたメロウR&Bグルーブ。キャッチーなトラックを生かしたメロウ・ヴァイヴが僕好みです。
https://www.youtube.com/watch?v=_i6i_0WnOy4

Proof「Why?」のサンプリング・ソースとなっています。
Proof「Why?」
 https://www.youtube.com/watch?v=QwQ9SiA-dBM

「Much Too Much」
優しいヴォーカルが包み込んでくれるビューティフル・バラード。ひたすらジェントルな感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=eYM8sC8vtog

「Heartstrings」
Bobby Caldwell「My Flame」をサンプリングしたメロウ・ミディアム。「My Flame」大好きな僕としては大歓迎の1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=yYUmYbJT7cw

「Lay You Down」
この時代らしいメロディですが、押しまくるのではなく、少し引いたトーンで聴かせるのが本作らしいかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=xXB8nq39C2E

「Me Oh My」
ファンクネスの効いた少しレイジーなミディアム・グルーヴ。少し抑えたトーンながらもセクシーに迫ってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=sh1mwS0v1DU

「How Deep Is Your Love」
ラストはBee Gees、1977年のヒット曲「愛はきらめきの中に」(大ヒット・サントラ『Saturday Night Fever』収録)をカヴァー。この曲とカヴァーといえば、昨年リリースされたPJ Morton『Gumbo』のヴァージョンも紹介しましたが、アコースティック・ギターをバックに優しく歌い上げる本ヴァージョンはかなりの好カヴァーだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=IO2FVJhMjqg

『Portrait』(1992年)
Portrait
posted by ez at 02:37| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月03日

WC And The Maad Circle『Ain't A Damn Thang Changed』

濃厚ファンクネスの西海岸ギャングスタ・ラップ☆『WC And The Maad Circle『Ain't A Damn Thang Changed』
エイント・ア・ダム・サング・チェンジド
発表年:1991年
ez的ジャンル:西海岸ギャングスタ・ラップ
気分は... :ギャングスタ・ラップ!

たまたま深夜に伝説的ヒップホップ・グループN.W.A.の歴史を描いた映画『Straight Outta Compton』(2015年)を観ていたら、気分がウエスト・コーストHip-Hop/ギャングスタ・ラップモードになってきました。

『Straight Outta Compton』(2015年)
ストレイト・アウタ・コンプトン [DVD]

(熱曲的Hip-Hopリスナーであった訳ではありませんが)当時の僕自身のHip-Hop嗜好はイースト・コースト寄りであり、ウエスト・コーストのギャングスタ・ラップは斜め目線で眺めていたので、N.W.A.を偉そうに語れる身分ではありません。

それでも(当ブログで紹介したことはありませんが)N.W.A.やDr. Dre関連のCDも一応所有しており、N.W.A.Dr. DreIce Cubeが音楽シーンに与えた影響はリアルタイムで実感していました。

その意味で『Straight Outta Compton』は実に興味深い映画でした。Eazy-EDr. DreIce Cubeという中心メンバー3名それぞれの目線で描かれていたのが良かったですね。

映画でも描かれていましたが、結局、才能ある音楽グループを崩壊させるのはメンバーではなく、グループが生む莫大な金に群がる連中というのは、いつの時代も同じなのですね。

前置きが長くなりましたが、そんな気分でセレクトした西海岸ギャングスタ・ラップ作品がWC And The Maad Circle『Ain't A Damn Thang Changed』(1991年)です。

本当はベタにN.W.A.『Straight Outta Compton』(1988年)、Dr. Dre『The Chronic』(1992年)あたりにすればいいのかもしれませんが、いずれも歴史的作品だけに生半可な記事を書けないと思い、逃げました(笑)

WC And The Maad Circleは、Hip-HopデュオLow ProfileのメンバーであったWC(William Calhoun)がデュオ解消後にL.A.で結成したHip-Hopユニット。

ちなみにMinority Alliance of Anti-Discriminationを意味するThe Maad Circleというユニット名は、Ice Cubeが命名したものです。

結成時のメンバーはWCChilly ChillBig GeeSir JinxCoolioDJ Crazy Toones。1995年に「Gangsta's Paradise」で大ブレイクするCoolioもメンバーでした。

グループは『Ain't A Damn Thang Changed』(1991年)、『Curb Servin'』(1995年)という2枚のアルバムをリリースしており、どちらもIce Cubeが関与しています。

また、リーダーWCは、Ice CubeMack 10とのギャングスタ・ラップ・スーパー・ユニットWestside Connectionを結成し、『Bow Down』(1996年)、『Terrorist Threats』(2003年)という2枚のアルバムを大ヒットさせています。

1stアルバムとなる本作『Ain't A Damn Thang Changed』は、1991年リリースということで、まだG-Funk前夜ですが野太いハードコア感が漂うギャングスタ・ラップ作品に仕上がっています。

必ずしもギャングスタ・ラップ好きではなかった僕が、なぜ本作をリアルタイムで購入したのか全く覚えていません。多分、ファンクネス濃厚なトラックが多いので、ショップで試聴して気に入ったのかもしれません。

「Ghetto Serenade」「You Don't Work, U Don't Eat」「Ain't A Damn Thang Changed」「Behind Closed Doors」「Get Up On That Funk」「Back To The Underground」あたりで当時の西海岸らしい重量ファンク・サウンドとギャングスタ・ラップを楽しめます。

もう一回、『Straight Outta Compton』が観たくなってきました!

全曲紹介しときやす。

「Intro」
アルバムのイントロ。

「Ain't A Damn Thang Changed」
The Sequence「Funk You Up」ネタのトラックにJames Brown「The Payback」、Kurtis Blow「AJ Scratch」、Low Profile「Funky Song」の声ネタが絡む重量ファンク。後半にはThe Brothers Johnson「Ain't We Funkin' Now」のベース・ネタも加わり、パワー・アップします。西海岸ギャングスタ・ラップ然としたタイトル曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=pvaaEPu-kiI

「The Break Up (Skit)」
短いスキットですが、Parliament「Do That Stuff」Parliament「Agony of Defeet」、The Staple Singers 「I'll Take You There」、Digital Underground 「The Humpty Dance」といったネタ満載です。
https://www.youtube.com/watch?v=RPbLIoiiL4Q

「Behind Closed Doors」
Fred Wesley & The J.B.'s「More Peas」のホーン・ネタ、Digital Underground 「The Humpty Dance」ネタの重量トラックに、N.W.A「Gangsta Gangsta」、Dana Dane「Cinderfella Dana Dane」ネタが絡む不穏なギャングスタ・ラップ。
https://www.youtube.com/watch?v=7FvBICxisfo

「Out On A Furlough」
Sly & The Family Stone「Thank You for Talkin' to Me Africa」ネタのミディアム・ファンク・トラックが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=pvDAwY5w3_c

「A Crazy Break」
1分にも満たないトラックですが、Marvin Gaye「What's Going On」Bloodstone 「Who Has the Last Laugh Now」、Bo Diddley「Hit or Miss」、James Brown「Get Up (I Feel Like Being A) Sex Machine」、、「Funky President (People It's Bad) 」、「Coldblooded」、Melvin Bliss「Synthetic Substitution」 ネタのファンキー・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=lpTASI_tLCs

「Caught N A Fad」
ラガ/レゲエ調のアクセントと途中のTears for Fears「Shout」ネタの挿入が印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=-xzSVLpdhHw

「Fuck My Daddy」
ギャングスタ・ラップらしい挑発的なリリックを畳みかけます。
https://www.youtube.com/watch?v=1vviS0uC44k

「Back On The Scene」
このトラックも1分強しかありませんが、The Isley Brothers「Fight the Power」Earth, Wind & Fire「Fantasy」、Rick James「Mary Jane」、The Dramatics「Get Up and Get Down」、Rufus Thomas「Do the Funky Penguin」という大ネタで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=Oqyz7eibRKw

「Get Up On That Funk」
Average White Band「Your Love Is a Miracle」ネタのトラックにJames Brown「Get Up Offa That Thing」のフレーズを引用した重量ファンク感が魅力の1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=23AZO6hnmHM

「Gettin' Looped/Dress Code」
「Dress Code」としてシングル・カットもされました。The Mar-Keys「Black」のトラックに、N.W.A「A Bitch Iz a Bitch」、Grandmaster Flash & The Furious Five feat. Grandmaster Melle Mel & Duke Bootee 「The Message」、Joeski Love「Pee-Wee's Dance」、The O'Jays「Back Stabbers」ネタが絡むデンジャラスなギャングスタ・ラップに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=4i1_FPGb93A

「Smokers La La Bye」
インタールード的なトラック。

「You Don't Work, U Don't Eat」
Ice Cube、 J-Dee、MC Eihtをフィーチャー。Zapp「More Bounce to the Ounce」 、Johnny Guitar Watson「Superman Lover」
One Way「Pull Fancy Dancer/Pull」ネタの超重量ファンク・トラックに、Ice Cube「You Can't Fade Me/JD's Gafflin'」、Rollin' Wit' the Lench Mob by 「Rollin' Wit' the Lench Mob」、James Brown「Mind Power」、Ohio Players「Skin Tight」、Malcolm Xネタが絡み、ウエッサイな雰囲気を存分に楽しめます。The Headhunters「God Make Me Funky」、Fred Wesley & The J.B.'s「You Can Have Watergate Just Gimme Some Bucks and I'll Be Straight」ネタも使われています。
https://www.youtube.com/watch?v=tyImtXh4n-E

「Grandma Locked Out (Skit)」
放送禁止用語が聞こえっぱなしのスキット。

「Ghetto Serenade」
僕の一番のお気に入り。One Way feat. Al Hudson「Pop It」、Parliament「Gamin' on Ya!」ネタにB.T. Express「You Got Something」のベース、James Brown「Funky Drummer」、Joe Tex「Papa Was Too」のドラムが絡むファンクネスたっぷりのトラックが格好良すぎます。James Brown「Stone to the Bone」、Big Bird「Big Bird Writes a Poem」ネタも使われています。
https://www.youtube.com/watch?v=aj1E0As3IgY

「Back To The Underground」
The Soul Searchers「Ashley's Roachclip」ネタのドラムに、James Brown「Say It Loud, I'm Black and I'm Proud」、The Jimmy Castor Bunch「Troglodyte (Cave Man) 」、T La Rock and Jazzy Jay「It's Yours」、Digital Underground 「The Humpty Dance」の声ネタが絡む強力ファンク・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=9j85ac-maDA

「A Soldiers Story」
ラストはSun「My Woman」ネタの哀愁モードが、中盤に一転し、Bobby Demo「More Ounce (Rap)」ネタの重量ファンク・トラックへ変貌します。
https://www.youtube.com/watch?v=QoRLtyUjPvQ

ご興味がある方は2nd『Curb Servin'』(1995年)やWestside Connectionの他作品もチェックを!

『Curb Servin'』(1995年)
Curb Servin

Westside Connection『Bow Down』(1996年)
バウ・ダウン

Westside Connection『Terrorist Threats』(2003年)
Terrorist Threats
posted by ez at 15:56| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月25日

Oran "Juice" Jones Featuring Stu Large『Player's Call』

あのWillie Mitchellがプロデュース!☆Oran "Juice" Jones Featuring Stu Large『Player's Call』
Players Call
発表年:1997年
ez的ジャンル:オトナのエロ系男性R&B
気分は... :華麗なる復活???

今回は80年代後半に人気を博した男性R&BシンガーOran "Juice" Jonesの4thアルバム『Player's Call』(1997年)です。

「The Rain」のヒットで知られる男性R&BシンガーOran "Juice" Jonesの紹介は、3rdアルバム『To Be Immortal』(1989年)に続き、2回目となります。

チャート・アクション的には1stアルバム『Juice』(1986年)、2ndアルバム『GTO: Gangsters Takin' Over』(1987年)が目立つ人ですが、個人的には3rd『To Be Immortal』(1989年)や4thアルバムとなる本作『Player's Call』(1997年)の方が気に入っています。

実際、本作『Player's Call』(1997年)は、さり気に再評価の高い1枚ではないかと思います。Tommy Boyからリリースされ、Hip-Hop的アプローチを用いつつ、往年のソウル/ファンク・フィーリングを上手く取り込んだオトナのエロR&B作品に仕上がっていると思います。

本作はOran "Juice" Jones Featuring Stu Large名義であり、Hip-Hop/R&BプロデューサーであるStu LargeIsaac Hayesばりの超低音ヴォーカルをフィーチャリングしています。

メイン・プロデューサーはAl GreenAnn Peebles等を手掛けた偉大なプロデューサーWillie Mitchell

レコーディングはN.Y.とメンフィスで行われ、70年代のHi Recordsのリズム・セクションを支えたLeroy Hodges(b)、元Isaac Hayes MovementLester Snell(g、key)、Willie Mitchellの弟James Mitchell(sax)、元The Memphis HornsのJack Hale(rb)、80年代からAl Green等のレコーディングに参加しているSteve Potts(ds)、レア・グルーヴ好きにはお馴染みのWeldon Irvine(key)、元ChangeVincent Henry(sax)、Eddison Sainsbury(prog)、Roc Isaac(prog)、Oran "Juice" JonesとはDef Jamでレーベル・メイトであった男性R&BシンガーTashan(vo)等が参加しています。

Ohio Players「Sweet Sticky Thing」のカヴァー「Sweet Juicy Thang」をはじめ、随所に往年のソウル/ファンク・フィーリングが散りばめられています。また、Hip-Hop的アプローチを用いつつも、サンプリングではなく生音グルーヴを重視している点も本作の魅力だと思います。

そういったサウンドの妙もあり、主役であるOran独特のヘナヘナ・ヴォーカルの魅力がよく引き出されていると思います。

商業的には結果を残せなかったため、忘れがちになる1枚ですが、充実の1枚ですのでぜひチェックを!

全曲紹介しときやす。

「So Forth On」
Eddison Sainsbury/Willie Mitchellプロデュース。エロ・ファンキーなギターが印象的なオープニング。

「Underworld」
Oran "Juice" Jones/Willie Mitchellプロデュース。しっとりとしたミディアム・スロウ。メンフィス録音の効果を感じる地に足のついたオトナR&Bに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=Nc0TUKbUodc

「Purse Comes First」
Eddison Sainsbury/Willie Mitchellプロデュース。Tashanがバック・コーラスで参加いています。ちなみにStu LargeはTashanの従兄弟であり、彼のロード・マネジャーも務めていました。90年代らしいグルーヴを生音で再現しているミディアム・グルーヴ。派手さはありませんが、ホーン・アンサンブルもいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=w21mPUKN15I

「Cold Blooded」
Oran "Juice" Jones/Willie Mitchellプロデュース。Weldon Irvineがキーボードで参加しています。Isaac Hayes「Joy」を引用したリズム・セクションのグルーヴが格好良いミディアム・グルーヴ。サンプリングではなく生音なのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=crbnMJCW1vs

「Player's Call」
Lantz Mitchell/Willie Mitchellプロデュース。Eddie Kendricks「Intimate Friends」ネタのメロウ・サウンドが心地好いタイトル・トラック。アーバンな雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=z43oQpHb1ts

「Poppin' That Fly...」
Lantz Mitchell/Willie Mitchellプロデュース。Slick Rick「It's A Boy (Remix)」をサンプリングした格好良いトラックに乗って、Oranらしい"ヘナヘナ"メロウ・ヴォーカルが浮遊します。
https://www.youtube.com/watch?v=HKB7W4P26Vk

「Love Jones For You」
Oran "Juice" Jones/Willie Mitchellプロデュース。Brighter Side Of Darkness「Love Jones」を引用したHip-Hop調のメロウ・グルーヴ。

「Gigolos Get Lonely Too」
Eddison Sainsbury/Willie Mitchellプロデュース。Oranらしいタイトルのバラード。雰囲気で聴かせるヴォーカル・スタイルのOranですが、その魅力が最大限引き出されていると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=xXpg_FfRvrU

「Make Love To Your Mind」
Oran "Juice" Jones/Willie Mitchellプロデュース。Cameo「Hangin' Downtown」を引用したスロウ。Oranらしいエロ・オーラが漂う1曲に仕上がっています。こういう曲ではStu LargeのIsaac Hayesばりの超低音ヴォーカルが威力を発揮しますね。。
https://www.youtube.com/watch?v=lSFflmqoFYo

「Remember The Love」
Lantz Mitchell/Willie Mitchellプロデュース。僕好みのジャジー&メロウ・グルーヴ。適度にパーカッシヴなのがいいですね。80年代後半のハネハネ感を生音グルーヴで聴かせてくれるのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=wfQ1HnPZbC8

「Sweet Juicy Thang」
Eddison Sainsbury/Willie Mitchellプロデュース。レア・グルーヴ/フリーソウルで大人気のクラシックOhio Players「Sweet Sticky Thing」のカヴァーです。本作のハイライトはコレかもしれませんね。タイトルからも想像できるように、エロ・モードですが、このクラシックをこういうかたちでカヴァーしてくれるのは嬉しいですね。「Sweet Sticky Thing」好きの人であれば、大満足するはずです。
https://www.youtube.com/watch?v=No1mZHqaDiw

「Let's Stay Together」
Willie Mitchellプロデュース。Al Greenの大名曲「Let's Stay Together」を全面引用にした曲を、オリジナルと同じWillie Mitchellをプロデューサーに据えて収録するというのは出来すぎですね。ここでのOranは全く歌っておらず、「Let's Stay Together」の生演奏をバックに女性と会話しているだけなのですが、これがこれで雰囲気があります。

「From The Heart」
Willie Mitchellプロデュース。ラストはWillie Mitchellのピアノをバックに、OranとStu Largeが賛辞を述べてアルバムは幕を閉じます。

『Juice』(1986年)
Juice

『To Be Immortal』(1989年)
oran juice jones_to be immortal.jpg
posted by ez at 12:04| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月16日

Phil Perry『The Heart Of The Man』

R&BチャートNo.1ヒット「Call Me」収録☆Phil Perry『The Heart Of The Man』
Heart of the Man
発表年:1991年
ez的ジャンル:コンテンポラリー系男性R&Bシンガー
気分は... :正統派の魅力!

今回は90年代男性R&B作品からPhil Perry『The Heart Of The Man』(1991年)です。

Phil Perryは1952年イリノイ州スプリングフィールド出身の男性R&Bシンガー。

1970年代にソウル・グループThe Montclairsのメンバーとして活動した後、The Montclairsの元メンバーKevin Sanlinと男性ソウル・デュオPerry & Sanlinを結成します。Perry & Sanlinとして、『For Those Who Love』(1980年)、『We're The Winners』(1981年)という2枚のアルバムをリリースしています。

1991年に本作『The Heart Of The Man』(1991年)でソロ・デビュー。以降、今日までコンスタントに作品をリリースしています。

Perry & Sanlinのアルバムは以前に紹介しましたが、Phil Perryのソロの紹介は、初めてです。

本作『The Heart Of The Man』は、僕がリアルタイムで初めて聴いたPhil Perry作品です。当時のR&BはNJS全盛で僕もそういった作品を好んで聴く一方で、素敵なバラードを欲して、アーバンなコンテンポラリー作品も聴いていました。そんな後者のニーズにフィットとした1枚が本作でしたね。

改めて、プロデューサー、参加ミュージシャンをチェックすると、なかなか豪華な顔ぶれが揃っています。

プロデューサー陣は、Barry J. EastmondRobbie NevilDave ShapiroBrenda RussellLee CurreriDon GrusinGeorge DukeAndre FischerLee CurreriAlan HirshbergDavid GarfieldJeremy LubbockDonald Robinsonという多彩な顔ぶれ。

それ以外にもDavid Foster(arr)、Lee Ritenour(g)、Paul Jackson, Jr.(g)、Carlos Rios(g)、Don Griffin(g)、Mike Landau(g)、Jimmy Johnson(b)、Neil Stubenhaus(b)、Freddie Washington(b)、Jeff Porcaro(ds)、Harvey Mason(ds)、Carlos Vega(ds)、Eric Rehl(syn)、Randy Waldman(prog)、Gerald Albright(ss)、Ernie Watts(as)、Lenny Castro(per、marimba)等のミュージシャンが参加しています。

また、CeCe Winansがゲストとしてフィーチャリングされています。

アルバムには、時代を反映し、ドラム・プログラミングも用いられていますが、全体としてはPhilの素晴らしいヴォーカルを満喫できるオーセンティックなバラードが魅力のコンテンポラリーなR&B作品に仕上がっています。

シングルとしてR&BチャートNo.1となった「Call Me」Aretha Franklinのカヴァー)、同じくシングル曲「Forever」、スムース・ジャズ・ユニットKarizmaと共演した「(Forever In The) Arms Of Love」、David Fosterのカヴァー「The Best Of Me」が僕のオススメです。

正攻法ならではの魅力を感じる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Amazing Love」
Barry J. Eastmondプロデュース。シングルにもなったダンサブル・チューン。この時代らしいダンス・サウンドですが、Philには似合わない気もします。
https://www.youtube.com/watch?v=1u5m07UscAg

アルバム未収録ですが、本曲についてはDavid Moralesのリミックスもハウス・クラシックもとして人気です。
「Amazing Love (Def Club Mix)」
https://www.youtube.com/watch?v=4dwcOFZyCxc

「Say Anything」
大ヒット・シングル「C'est La Vie」で知られるRobbie NevilとDave Shapiroのプロデュース。オーセンティックな魅力に溢れたバラードを伸びやかに歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=7SYvIp3YlEc

「Forever」
Brenda Russell/Lee Curreriプロデュース。シングルにもなりました。僕がPhil Perryに求めるのはこういった曲。Philの素晴らしいヴォーカルとコンテンポラリーなサウンドが実に良くマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=u74je6Ph2PE

「Woman」
Don Grusinプロデュース。Don Grusin、Lee Ritenour、Harvey Mason、Gerald Albrightという豪華なバックングを従えたビューティフル・バラード。しっとりと歌い上げるPhilのヴォーカルも含めて、アーバンな落ち着きがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=NljKnXznAZ8

「Who Do You Love」
Rufus & Chaka KhanのドラマーであったAndre Fischerプロデュース。Philのファルセットが栄えるダンサブル・チューン。個人的には「Amazing Love」よりも好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=ARtKwnOs-vY

「More Nights」
Lee Curreriプロデュース。「Who Do You Love」と同タイプのコンテンポラリー感覚のダンサブル・チューン。ドラム・プログラミングが気にならなければ良い曲だと思います。

「Call Me」
George Dukeプロデュース。Aretha Franklinのカヴァー。シングル・カットされ、R&Bチャート第1位のヒットとなりました。Philのヴォーカルの魅力を堪能できるコンテンポラリーなバラードに仕上がっています。素敵なバック・コーラス陣もグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=mv03q_SUf0c

「(Forever In The) Arms Of Love」
スムース・ジャズ・ユニットKarizmaとの共演。Karizmaのアルバム『(Forever In The) Arms Of Love』(1989年)にも収録されています。ラテン・フレイヴァーのアクセントも含めて、僕好みのメロウ・フュージョン調の仕上がりです。
David Garfield/Alan Hirshbergプロデュース。
https://www.youtube.com/watch?v=QKO2rYAFfdM

「The Best Of Me」
David Fosterのカヴァー。David Foster & Olivia Newton-Johnのデュエット・ヴァージョンでもお馴染みの曲ですね。Ernie Wattsの素敵なサックスと共に始まるオーセンティックなバラード。オーセンティックな曲ほどPhilの実力を認識できます。Jeremy Lubbockプロデュース。
https://www.youtube.com/watch?v=gBLcNPHUQAg

David Foster & Olivia Newton-Johnヴァージョンと聴き比べてみては?
David Foster & Olivia Newton-John「The Best Of Me」
https://www.youtube.com/watch?v=9ALu9dUEUmM

「God's Gift To The World」
Donald Robinsonプロデュース。CeCe Winansとのデュエットです。大きな愛に包まれたミディアム・バラードをコーラス隊と歌い上げます。

「Good-Bye」
Lee Curreriプロデュース。Jeff Porcaroがドラムで参加。ラストはコンテンポラリーなミディアム・グルーヴで締め括ってくれます。

Phil Perryの他作品やPerry & Sanlin作品もチェックを!

Perry & Sanlin『For Those Who Love』(1980年)
perry & sanlin for those who love.jpg

Perry & Sanlin『We're The Winners』(1981年)
We’re The Winners

『Pure Pleasure』(1994年)
Pure Pleasure

『One Heart One Love』(1998年)
One Heart One Love

『My Book of Love』(2000年)
My Book of Love

『Magic』(2001年)
Magic

『Classic Love Songs』(2006年)
Classic Love Songs

『A Mighty Love』(2007年)
Mighty Love

『Ready for Love』(2008年)
Ready for Love

『Say Yes』(2013年)
Say Yes

『A Better Man』(2015年)
A Better Man

『Breathless』(2017年)
Breathless
posted by ez at 16:10| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする