2020年05月15日

Quantic『An Announcement to Answer』

ラテン路線への助走となったソロ4枚目☆Quantic『An Announcement to Answer』
An Announcement to Answer (TRUCD100)
発表年:2019年
ez的ジャンル:コスモポリタン系クロスオーヴァー
気分は... :二項動態・・・

UK出身のDJ/ミュージシャン/プロデューサーQuantic『An Announcement to Answer』(2006年)です。

QuanticことWill Hollandに関して、これまで当ブログで紹介した作品は以下の11枚。

 Quantic『Apricot Morning』(2002年)
 The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
 The Quantic Soul Orchestra『Pushin On』(2005年)
 Quantic Presenta Flowering Inferno『Death Of The Revolution』(2008年)
 Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
 Quantic『Magnetica』(2014年)
 Quantic Presents The Western Transient『A New Constellation』(2015年)
 Quantic Presenta Flowering Inferno『1000 Watts』(2016年)
 Ondatropica『Baile Bucanero』(2017年)
 Quantic & Nidia Gongora『Curao』(2017年)
 Quantic『Atlantic Oscillations』(2019年)

Quantic単独名義では『Mishaps Happening』(2004年)以来となる4枚目のアルバムとなる本作『An Announcement to Answer』(2006年)。

本作はプエルトリコ、ガーナ、北京、ナイジェリア等世界中を巡るツアーの訪問地で得たインスピレーションが詰め込まれた1枚であり、その後のコロンビア移住を予感させるラテン音楽への開眼も垣間見えます。

また、Tru Thoughtsの100タイトル目の作品ということでも話題になりました。

プロデュースはWill Holland自身。

アルバムには、当時はLightheadedのメンバーであったOhmega Watts、L.A.ネオ・ソウル/ジャズ・ファンク・ユニットThe Rebirthの紅一点ヴォーカリストであったNoelle Scaggs、プエルトリコのミュージシャンTempoがフィーチャリングされています。

それ以外にTodd Simon(tp)、Javier Rivera(tp)、Corey Mwamba(vibes)、Mike Simmonds(violin)、Polito Huertas(b)等のミュージシャンがレコーディングに参加しています。

ラテン路線という意味では、「Politick Society」「Sabor」の2曲がハイライトですかね。Ohmega Watts参加の「Blow Your Horn」「Ticket To Know Where」という2曲もいい感じです。

ブレイクビーツな従来のQuanticとエキゾチックな今後のQuanticが交錯する一人クロスオーヴァー感を楽しめる1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Absence Heard, Presence Felt」
中国の伝統楽器である二胡の音色と共にスタートするオープニング。オリエンタルな抒情ムードに意表を突かれます。
https://www.youtube.com/watch?v=dxY1MVAbEhI

「An Announcement To Answer」
これまでのブレイクビーツなQuanticとこれ以降のエキゾチックなQuanticが交錯するタイトル曲。
https://www.youtube.com/watch?v=_3pQe1s0_2Y

「Blow Your Horn」
Ohmega Wattsをフィーチャー。今考えるとQuanticとOhmega Wattsのタッグは興味深いですね。Ohmega Wattsの個性を損なわずにQuanticワールドに仕上げているのがいいですね。Todd Simonのミュート・トランペットもいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=6qeX4VghDq8

「Bomb In A Trumpet Factory」
ジャズ・フィーリングのブレイクビーツ。これは従来のファン向けのトラックといった感じですね。同時にQuanticのジャズ愛を感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=dHQxwutk-0s

「Politick Society」
The Rebirthの紅一点Noelle Scaggsをフィーチャー。その後のラテン/コロンビア路線のプロトタイプ的なトラックかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=tKoY3DwB6sM

「Meet Me At The Pomegranate Tree」
ブロークンビーツ調のインストは密かに僕のお気に入り。ヴィブラフォン、ヴァイオリンがいい働きしています。
https://www.youtube.com/watch?v=q0m70h4pCxA

「Sabor」
Tempoのヴォーカルをフィーチャー。ラテン路線を前面に打ち出したトラック。ブレイクビーツの名残もあるサウンドは、それ以降の本格ラテン路線のトラックよりもクラブミュージック的であり、この時期だからこその格好良さがあるのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=V4jXCsZButY

「Ticket To Know Where」
再びOhmega Wattsをフィーチャー。Quanticの軽快なギターに先導され、Ohmega Wattsがリズミックなフロウを放ちます。Quanticらしいラテン×ジャズ×Hip^Hopのクロスオーヴァーを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=QZ864HzY-8Y

「Tell It Like You Mean It」
ラストはラテン・フレイヴァーな疾走感が格好良いブレイクビーツで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=SqhLstIf0U4

Quantic関連の他作品もチェックを!

Quantic『The 5th Exotic』(2001年)
The 5th Exotic

Quantic『Apricot Morning』(2002年)
Apricot Morning (TRUCD034)

The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
Stampede

The Limp Twins『Tales From Beyond the Groove 』(2003年)
Tales from Beyond the Groove (TRUCD057)

Quantic『Mishaps Happening』(2004年)
Mishaps Happening

The Quantic Soul Orchestra『Pushin On』(2005年)
Pushin On (TRUCD074)

The Quantic Soul Orchestra with Spanky Wilson『I'm Thankful』(2006年)
I'm Thankful

The Quantic Soul Orchestra『Tropidelico』(2007年)
Tropidelico (TRUCD139)

Quantic Presenta Flowering Inferno『Death Of The Revolution』(2008年)
Death Of The Revolution [日本語解説付き国内盤] (BRTRU163)

Quantic & His Combo Barbaro『Tradition in Transition』(2009年)
Tradition in Transition (TRUCD190)

Quantic Presenta Flowering Inferno『Dog With a Rope』(2010年)
Dog With A Rope [ボーナストラック2曲・日本語解説付き国内盤] (BRC-262)

Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
Look Around The Corner [解説付 / ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] (BRC325)

Ondatropica『Ondatropica』(2012年)
Ondatropica

Quantic『Magnetica』(2014年)
Magnetica [帯解説・ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] (BRC415)

Quantic Presents The Western Transient『A New Constellation』(2015年)
A NEW CONSTELLATION [帯解説・ボーナストラック収録] (BRC477)

Quantic Presenta Flowering Inferno『1000 Watts』(2016年)
1000 Watts [帯解説・ボーナストラック4曲収録 / 国内盤CD] (BRC514)

Ondatropica『Baile Bucanero』(2017年)
バイレ・ブカネロ

Quantic & Nidia Gongora『Curao』(2017年)
Curao [帯解説・歌詞対訳 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC547)

Quantic『Atlantic Oscillations』(2019年)
Atlantic Oscillations [解説・歌詞対訳 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC599)
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2020年04月30日

Mario Castro Neves & Samba S.A.『On A Clear Bossa Day』

37年ぶりに復活したジャズ・サンバ・ユニット☆Mario Castro Neves & Samba S.A.『On A Clear Bossa Day』

発表年:2004年
ez的ジャンル:名アレンジャー系ジャズ・サンバ・ユニット
気分は... :生活にメリハリを・・・

昨日はGW突入後、初の祝日でしたが、緊急案件で仕事をしていたせいで、全く祝日気分ではありませんでした。

日頃から在宅ワークが多かったので、テレワーク中心のビジネス・スタイル/ワーク・スタイル自体は何も違和感がないのですが、100%在宅ワークになると、曜日感覚が麻痺し、生活のメリハリが奪われるので危険ですね。どうやら5月一杯は緊急事態宣言は続きそうなので、公私含めて1週間にメリハリをつける工夫が必要ですね。

今回は今回はブラジル人キーボード奏者/アレンジャー/コンポーザーMario Castro NevesMario Castro Neves & Samba S.A.名義でリリースした『On A Clear Bossa Day』(2004年)です。

Mario Castro-Neves(1935年リオデジャネイロ生まれ)の紹介は、Mario Castro-Neves & Samba S.A.『Mario Castro-Neves & Samba S.A.』(1967年)、『Stop, Look & Listen』(1977年)に続き3回目となります。

本作『On A Clear Bossa Day』(2004年)は、プロデューサーArnaldo DeSouteiro
が仕掛人となり、『Mario Castro-Neves & Samba S.A.』(1967年)以来37年ぶりにMario Castro Neves & Samba S.A.を復活させた作品です。

勿論プロデュースはArnaldo DeSouteiro

本作におけるMario Castro Neves & Samba S.A.のメンバーは、Mario Castro Neves(p)、Ithamara Koorax(vo)、Ana Leuzinger(vo)、Manuel Gusmao(b)、Cesar Machado(ds)という6名。Manuel Gusmaoは34年前の『Mario Castro-Neves & Samba S.A.』(1967年)にも名を連ねていたメンバーです。

ボーナス・トラック1曲も含めて全14曲。
ボサノヴァ名曲やポピュラー・スタンダードのカヴァー6曲。
残りはMarioのオリジナルです。過去に取り上げた楽曲の再演も数曲含まれています。また、ボサノヴァの歴史に影響を与えた「Mamadeira Atonal」の初レコーディングも含まれます。

37年ぶりというのが信じられない位、瑞々しく透明感のあるジャズ・サンバ/ボサノヴァで楽しませてくれます。Marioのベテランらしいプレイは勿論のこと、キュートな2人の女性ヴォーカルがアルバムの魅力を大きく高めています。

37年という歳月を忘れさせてくれる奇跡の1枚を楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Candy」
Alex Kramer/Joan Whitney/Mack David作のスタンダードをカヴァー。当ブログではLee Morganのカヴァーを紹介済みです。2人の女性ヴォーカルの爽快キュート・ヴォーカルが映える素敵なジャズ・サンバ。Marioの軽快なピアノも存分に楽しめます。

「Quiet Nights Of Quiet Stars」
Antonio Carlos Jobim作のボサノヴァ名曲「Corcovado」をカヴァー。『Mario Castro-Neves & Samba S.A.』(1967年)でもカヴァーしていた楽曲の再カヴァーとなります。Marioのピアノによる素敵なイントロと共に始まるロマンティックなボサノヴァでオトナな雰囲気を醸し出します。

本曲について、当ブログではJoanie SommersCannonball AdderleyWanda Sa(Wanda De Sah)Diane Denoir/Eduardo MateoEarl OkinDardanellesCassandra WilsonO QuartetoJon HendricksGenaiTilleryLaurindo Almeidaのカヴァーも紹介済みです。

「Helena And I」
Mario Castro Neves作。『Brazilian Mood』(1973年)収録曲の新ヴァージョン。女性ヴォーカル陣のスキャットが優雅に響く、エレガント・ボッサ。Marioのピアノにも品格が漂います。

「On A Clear Day」
Alan Jay Lerner/Burton Lane作。タイトル曲はミュージカル『On A Clear Day You Can See Forever』(1929年)のために書かれたスタンダードのカヴァー。透明感あふれた瑞々しいメロウ・ボッサに仕上がっています。Marioのピアノ・ソロにもベテランの余裕があっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=DpLLLnXuLJA

本曲について、当ブログではMario Biondi & The High Five QuintetThe PeddlersFred JohnsonSvante Thuressonのカヴァーも紹介済みです。

「So Nice」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。「Summer Samba」「So Nice」のタイトルでも知られる名曲「Samba de Verao」をカヴァー。Marcos自身のヴァージョンは『Samba '68』(1968年)で聴くことができます。お馴染みの名曲を軽快なテンポで歯切れよく聴かせてくれます。

本曲について、当ブログではWalter WanderleyAstrud Gilberto/Walter Wanderley TrioBebel GilbertoO QuartetoBossa TresDoris MonteiroEliane Eliasのカヴァーも紹介済みです。

「Samba S.A.」
Mario Castro Neves作。涼しげな女声スキャットがナビゲートする軽快ジャズ・サンバ。

「Nice Work If You Can Get It」
George Gershwin/Ira Gershwin作。Gershwin作のスタンダードをカヴァー。女性ヴォーカル陣のキュートな魅力を満喫できる小粋なジャズ・サンバ。

「The Whole Mess」
Mario Castro Neves作。『Brazilian Mood』(1973年)収録曲の新ヴァージョン。女性ヴォーカル陣のダバダバ・スキャットが印象的なメロウ・ボッサ。透明感があっていいですね。

「Muito A Vontade」
Joao Donato/Joao Mello作。Joao Donatoのオリジナルは『Sambou, Sambou(Muito a Vontade)』(1962年)収録。透明感のある女性ヴォーカル陣にグッとくる品の良いジャズ・サンバに仕上がっています。

当ブログではWanda de Sah featuring The Sergio Mendes TrioDoris Monteiroのカヴァーも紹介済みです。

「Lili」
Mario Castro Neves作。ミステリアスな雰囲気のメロウ・ジャズ・サンバ。

「Mamadeira Atonal」
Mario Castro Neves/Ronaldo Boscoli作。ボサノヴァの歴史に影響を与えた伝説の楽曲なのだとか。そんな楽曲をMario自身が初レコーディング。軽快に疾走するジャズ・サンバに乗って、女性ヴォーカルも輝きを放ちます。Marioのピアノも快調です。

「Mara My Love」
Mario Castro Neves作。6分の長尺ですが、Marioのピアノを存分に満喫できるロマンティックなボサノヴァに仕上がっています。

「Tokyo Waltz」
Mario Castro Neves作。国内盤CDボーナス・トラック。タイトルの通り、日本をイメージして書き上げたメロウなワルツ・チューンです。

「My Rio」
Mario Castro Neves作。ラストはキュートな女性スキャットと共に疾走するメロウなジャズ・サンバで締め括ってくれます。7分超の長尺演奏であり、ジャズ・サンバ・トリオとしての演奏も存分に楽しめます。

Mario Castro-Neves関連の他作品もチェックを!

Mario Castro-Neves & Samba S.A.『Mario Castro-Neves & Samba S.A.』(1967年)
マリオ・カストロ・ネヴィス&サンバ・SA(紙ジャケット仕様)

Mario Castro-Neves & His Orchestra 『Brazilian Mood』(1973年)
Brazilian Mood

『The Latin Band of by Mario Castro-Neves』(1975年)


『Stop, Look & Listen』(1977年)
Stop, Look & Listen
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2020年04月21日

Dusko Goykovich『Samba Do Mar』

バルカンの至宝によるジャズ・ボッサ第一弾☆Dusko Goykovich『Samba Do Mar』
サンバ・ド・マー
発表年:2003年
ez的ジャンル:バルカンの至宝系ジャズ・ボッサ
気分は... :必然性のあるジャズ・ボッサ

ジャズ・ボッサ作品からDusko Goykovich『Samba Do Mar』(2003年)です。

1931年に旧ユーゴスラビア(現ボスニア・ヘルツェゴビナ)のヤイツェ生まれで"バルカンの至宝"と称されるジャズ・トランぺッターDusko Goykovichの紹介は、代表作『Swinging Macedonia』(1966年)に続き2回目となります。

本作『Samba Do Mar』(2003年)は、タイトルから想像できるようにGoykovichがボサノヴァにアプローチした作品です。

本作以降、Goykovichは『Samba Tzigane』(2006年)、『Latin Haze』(2015年)といったジャズ・ボッサ作品をリリースしています。

レコーディング・メンバーはDusko Goykovich(tp)、ハンガリー出身のFerenc Snetberger(g)、マケドニア出身のMartin Gjakonovski(b)、US出身のJarrod Cagwin(ds)という多国籍カルテット。

全10曲。Goykovichのオリジナルが3曲。残る7曲がカヴァー。

Antonio Carlos JobimHeitor Villa-Lobosといったブラジル人コンポーザーの作品に加えて、アルゼンチン人ジャズ・ピアニストSergio Mihanovich(1937-2012年)の作品を4曲取り上げている点が実に興味深いです。東欧からの移民の家系であるMihanovichに対して、Goykovichは何か相通じるものを感じたのかもしれませんね。

"バルカンの至宝"Goykovichが突如ブラジル音楽に目覚めて・・・というイメージもありましたが、本作を聴くと、反対になぜこの人は今までこういったジャズ・ボッサ作品をリリースしなかったのだろうと思ってしまいます。

その位、Goykovichの哀愁トランペットとボサノヴァの相性はバッチリです。加えて、Ferenc Snetbergerの素晴らしいギターも本作の魅力向上に大きく貢献しています。彼のプレイのみを聴いていても飽きないくらいです。

ジャズ・ミュージシャンによるジャズ・ボッサ作品は数あれど、これほど必然性を感じるアルバムはそうは多くないと思います。

"バルカンの至宝"による至極のジャズ・ボッサをご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Samba Do Mar」
Dusko Goykovich作。軽やかなリズムとは対照的なGoykovichの哀愁ミュート・トランペットにグッとくるタイトル曲。涼しげなSnetbergerのギター、中盤のGjakonovskiの歌うベースも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=kYGfUDu6X5o

「Jim's Ballad」
Sergio Mihanovich作。しみしみと歌い上げるバラード。憂いを帯びたGoykovichのミュート、優しく語りかけるSnetbergerのギターにウットリしてしまいます。

「Chega De Saudade (No More Blues)」
Antonio Carlos Jobim作品のカヴァーその1。Joao Gilbertoなどでお馴染みの名曲を気品溢れるジャズ・サンバとして聴かせてくれます。甘く切ないGoykovichのフリューゲル・ホーンも味がありますが、それと同じ位目立つのがSnetbergerの技巧派ギター・ソロです。
https://www.youtube.com/watch?v=QvuvH5TYrZs

本曲に関して、当ブログではTania MariaDaniela Basso/Ernesto SalgueiroJon HendricksGretchen Parlatoのカヴァーも紹介済みです。

「Insensatez (How Insensitive)」
Antonio Carlos Jobim作品のカヴァーその2。こちらは哀愁ミュート・トランペットがよく似合うメロウ・ボッサで聴かせてくれます。Snetbergerのギター・ソロも実に雰囲気があります。
https://www.youtube.com/watch?v=JdmCBsZdw1I

本曲に関して、当ブログではTriste JaneroDuke PearsonOscar PetersonEarl OkinStacey KentStan Getz & Luiz BonfaFlora Purimのカヴァーを紹介済みです。

「Bachianas Brasileiras No. 5」
Heitor Villa-Lobos作。哀愁ジャズの美学のようなものを感じる、美しくも寂しげな演奏の序盤・終盤と、いきなりリズミックになる中盤とのコントラストにグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=FbilHz77p8g

「The Fish」
Sergio Mihanovich作。これは誰しも好きそうなジェントルなメロウ・ボッサに仕上がっています。Goykovichの伸びやかなソロもいいですが、それ以上にSnetbergerのお洒落なギターに惹かれます。

「Quo Vadis」
Dusko Goykovich作。軽やかで瑞々しいジャズ・サンバ。クールに駆け抜けていく感じがいいですね。『Latin Haze』(2015年)でも再演されています。
https://www.youtube.com/watch?v=TqMNqA9c0Zk

「Love And Deception」
Sergio Mihanovich作。ロマンティックなサンバ・カンサォン。GoykovichやSnetbergerのソロもひらすらロマンティックです。
https://www.youtube.com/watch?v=hhhpyOM94fk

「Danca Comigo」
Dusko Goykovich作。透き通った雰囲気の爽快ジャズ・サンバ。Goykovichのハイ・トーンなソロやSnetbergerの瑞々しいソロも素敵です。
https://www.youtube.com/watch?v=tKPc1So-WJ0

「Sunset」
Sergio Mihanovich作。ラストはまさにサンセット・モードな美しいバラードで締め括ってくれます。Goykovichの素敵すぎるミュートを堪能しましょう。

本作を気に入った方は、『Samba Tzigane』(2006年)、『Latin Haze』(2015年)もチェックを!

『Samba Tzigane』(2006年)
SAMBA TZIGANE

Dusko Goykovich and Bigband RTS『Latin Haze』(2015年)
Latin Haze

他のDusko Goykovich作品もチェックを!

『Swinging Macedonia』(1966年)
スインギン・マケドニア

『Belgrade Blues』(1966年)
ベオグラード・ブルース

『Ten To Two Blues』(1971年)
テン・トゥー・ツー・ブルース

『After Hours』(1971年)
After Hours

『Slavic Mood』(年)
Slavic Mood

『Celebration』(1987年)
セレブレーション(紙ジャケット仕様)

『Soul Connection』(1994年)
ソウル・コネクション

『Bebop City』(1995年)
BEBOP CITY

『Balkan Connection』(1996年)
BALKAN BLUE

『In My Dreams』(2001年)
IN MY DREAMS

『5 Horns And Rhythm』(2002年)
5 HORNS & RHYTHM UNIT

『Samba Do Mar』(2003年)
サンバ・ド・マー

『A Handful o' Soul』(2005年)
ア・ハンドフル・オブ・ソウル
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2020年04月04日

Guy『Guy III』

10年ぶりの復活アルバム☆Guy『Guy III』
Guy III
発表年:2000年
ez的ジャンル:Teddy Riley系男性R&Bユニット
気分は... :音楽聴きながら、読書でも・・・

外出自粛モードの週末2週目。
こんなときには音楽聴きながら、読書でも・・・

さてTeddy Riley率いるGuyの復活アルバム『Guy III』(2000年)です。

80年代後半〜90年代初めのNJSブームを牽引したGuyの紹介は、デビュー・アルバム『Guy』(1988年)、2ndアルバム『The Future』(1990年)に続き2回目となります。

3rdアルバムとなる本作ム『Guy III』(2000年)は、2ndアルバム『The Future』(1990年)をリリースした後、1991年に解散したグループが9年ぶりにリユニオンした復活アルバムです。

メンバーはTeddy RileyAaron Hall、Aaronの弟Damion Hallの3名。

Guy解散後はBlackstreetを立ち上げたTeddy Rileyでしたが、当時Blackstreetの直近作『Finally』(1999年)に少しパワーダウンを感じていたので、Aaron Hallと再び組んだGuyの復活は嬉しい限りでした。

その一方で、NJSブームもから約10年が経過した2000年において、Guyというグループに過度の期待を寄せるはやめよう、という思いで本作を聴いた記憶があります。

結果、ずば抜けた作品ではないけど、Teddy RileyAaron Hall好きを十分楽しませてくれる1枚に仕上がっています。

アルバムには、かつてTeddy Rileyがプロデュースした男性R&Bグループ911のメンバーであったDarryl "Dezo" AdamsWalter "Mucho" ScottBlackstreet時代の同僚Eric WilliamsTerrell Phillips等も参加しています。

また、Leon Sylvers IIIがプロデュースに関与している曲や、Tony RichTeddy Rileyと共作している曲もあります。

シングル・ヒットした「Dancin'」、映画『Wild Wild West(1999年)サントラ収録曲「The Best」、、Zapp「Dance Floor」/「I Can Make You Dance」ネタの「Teddy's Jam III」、Teddy Rileyらしいセンスの「Tellin Me No」、Leon Sylvers III絡みの「Love Online」、911が歌っていた曲のセルフ・カヴァー「Spend Time」あたりが僕のおススメです。

10年ぶりの復活を楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Intro」
アルバムのイントロ。

「The Best」
Big Yams/Teddy Rileyプロデュース。Will Smith主演の映画『Wild Wild West(1999年)サントラ収録曲。サントラ収録のオリジナル・ヴァージョンとは少しだけ異なります。Wu-Tang Clan「Shame on a Nigga」ネタが印象的なダンサブル・チューン。終盤には有名アーティストの名が連呼されます。
https://www.youtube.com/watch?v=vyaAXY123Ic

「We're Comin」
Eric "E Ballad" Williams/Wesley Hogges/Teddy Rileyプロデュース。B.R.E.T.T.のラップをフィーチャー。2000年ならではの雰囲気の1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=uH8awsS-8CQ

「Dancin'」
DJ Eddie F/Darrin Lighty/Teddy Rileyプロデュース。アルバムからのリード・シングルとしてUSチャート第22位、同R&Bチャート第4位となりました。やはり、Aaronのヴォーカルが映えるダンサブル・チューンがGuyらしくていいですね。同時に10年の歳月を経て、よりオトナのグループとなったことを実感できる1曲です。George McCrae「I Get Lifted」ネタ。 Veronica McKenzieの女性コーラスもいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=MibT9cPslUU

「Rescue Me」
Teddy Rileyがプロデュースした男性R&Bグループ911がアルバム『The Pressure』(1994年)で歌っていた楽曲をセルフ・カヴァー。911メンバーのDarryl "Dezo" Adams/Walter "Mucho" ScottがTeddy Rileyと共にプロデュースを手掛けています。Aaronのヴォーカルを堪能できるバラードに仕上がっています。James Brown「It's A Man's Man's World」ネタ。
https://www.youtube.com/watch?v=zxA8SCV7O0k

「Teddy's Jam III」
Teddy Rileyプロデュース。Guy作品でお馴染み「Teddy's Jam」のパート3。トークボックスを交えたZapp「Dance Floor」Zapp「I Can Make You Dance」 ネタが印象的なミディアム・ファンクに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=vlcAZvz2DiM

「Do It」
Teddy Rileyプロデュース。Teddyの弟Markell RileyとAntwone Dickeyのラップをフィーチャー。不穏なデンジャラス感が印象的です。あまりGuyらしいとは思いませんが・・・
https://www.youtube.com/watch?v=CaqgrbxjKTc

TeddyがMJと共同プロデュースしたMichael Jackson「Shout」でサンプリングされています。
Michael Jackson「Shout」
 https://www.youtube.com/watch?v=O4o7rpbeTtY

「Why You Wanna Keep Me From My Baby」
Teddy Rileyプロデュース。TeddyとTony Richとの共作。シングルにもなりました。Aaronが歌い上げるバラードです。初期Guyのようなトキメキ感はありませんが、その分落ち着きと味わいがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=MCs31CGWv7k

「Tellin Me No」
Walter "Mucho" Scott/Teddy Rileyプロデュース。Teddy Rileyらしいセンスの1曲に仕上がっているのでは?The Meters「People Say」ネタ。
https://www.youtube.com/watch?v=T-h1Cevb4_w

「Not A Day」
Teddy Rileyプロデュース。哀愁バラードですが、少し仰々しいかな・・・
https://www.youtube.com/watch?v=egzbWkEqiIo

「Love Online」
Leon Sylvers III/Teddy Rileyプロデュース。Leon Sylvers III×Teddy Rileyのコラボは興味深いですね。80年代ブラコン×90年代R&Bのエッセンスを感じる素敵なバラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=kAibaWuTMzk

「Spend Time」
Walter "Mucho" Scott/Teddy Rileyプロデュース。この曲も911がアルバム『The Pressure』(1994年)で歌っていた楽曲のセルフ・カヴァー。Tha Dogg Pound feat. Snoop Dogg「New York, New York」Mary Jane Girls「All Night Long」ネタのトラックが印象的なミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=bMPb0qb5PfU

「Don't U Miss Me」
J. Max/Rich Lightning/Teddy Rileyプロデュース。スパニッシュなアクセント、この時代らしいビートが印象的です。女声ラップはJoi'e Chancelor。
https://www.youtube.com/watch?v=6q7cJlEYQkw

「2004」
Teddy Rileyプロデュース。再びTeddyとTony Richとの共作。つなぎの小曲ですが、いい雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=i3cPeeAMTQM

「Fly Away」
Darryl Marshall/Teddy Rileyプロデュース。Damion Hallがリードをとるミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=N-thYOeWa0E

「Someday」
Aaron Hall/Teddy Rileyプロデュース。ラストはDonny Hathaway「Someday We'll All Be Free」ネタのバラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=L9vpbWLZ6wo

GuyBlackstreetの過去記事もご参照ください。

『Guy』(1988年)
Guy

『The Future』(1990年)
Guy the Future

Blackstreet『Blackstreet』(1994年)
Blackstreet

Blackstreet『Another Level』(1996年)
Another Level

Blackstreet『Greatest Remixes + 1』(2003年)
blackstreet greatest remixes.jpg
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2020年03月21日

Somethin' For The People『Issue』

人気プロデュース・チームの3rd☆Somethin' For The People『Issue』
Issues by Somethin' for the People (2000-07-18)
発表年:2000年
ez的ジャンル:人気プロデュース・チーム系男性R&B
気分は... :情動を呼び覚ます!

プロデュース・チームとしても活躍した男性R&BグループSomethin' For The Peopleの3rdアルバム『Issues』(2000年)です。

Curtis "Sauce" WilsonJeff "Fuzzy" YoungRochad "Cat Daddy" Holidayの3名がL.A.で結成したプロデュース・チーム/男性R&BグループSomethin' For The Peopleの紹介は、デビュー・アルバム『Somethin' For The People』(1993年)に続き2回目となります。

男性R&Bグループというよりも人気プロデュース・チームの印象が強いSomethin' For The Peopleですが、前作『This Time It's Personal』(1997年)からは全米チャート第4位、同R&Bチャート第2位の大ヒット・シングル「My Love Is the Shhh!」が生まれました。

それに続く3rdアルバムとなった本作『Issues』(2000年)は、ヒット・シングルは生まれなかったものの、人気プロデュース・チームらしい充実作に仕上がっています。

勿論プロデュースはSomethin' For The People

アルバムには前述の大ヒット・シングル「My Love Is the Shhh!」でフィーチャリングされていたTrina & Tamara、人気男性R&BシンガーEric Benet、人気ラッパーXzibit、元The 2 Live CrewLuke Campbell、さらにはDiabloTashShauntaといったアーティストがフィーチャリングされています。

Trina & Tamaraをフィーチャーしたシングル曲「Ooh Wee」Xzibitをフィーチャーした「Now U Wanna」Luke Campbellをフィーチャーした「Take It Off」あたりが目立つかもしれません。

個人的にはメロディアスなR&Bグルーヴ「Come Clean」XzibitTashをフィーチャーした「Last Call」、前作『This Time It's Personal』収録曲の再収録であるEric Benetをフィーチャーした「Act Like You Want It」、アコースティックなラブ・バラード「Can We Make Love」あたりもおススメです。

プロデュース・チームと男性R&Bグループのバランスの取れたSomethin' For The Peopleのトータルな魅力を満喫できる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Flossin' (Interlude)」
アルバムのイントロ。

「Now U Wanna」
Xzibitをフィーチャー。本曲のみArmando Colonとの共同プロデュース。金目当てで近寄ってくる女性をディスったダンサブル・チューン。それに関連して、軽くTLCDestiny's Childをディスっています。
https://www.youtube.com/watch?v=QBv3euQCNpw

「Where U At」
Diabloのラップをフィーチャー。Eric Clapton「I Shot the Sheriff」をサンプリングしたミディアム・グルーヴ。

「Last Call」
Xzibit、Tashをフィーチャー。ナンパな軽さとキャッチーなプロダクションがグッドな僕好みの1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=dVIs4EeXGUo

「Come Clean」
Shauntaの女性ラップをフィーチャー。僕の一番のお気に入り。彼らのセンスの良さを満喫できるメロディアスなR&Bグルーヴです。
https://www.youtube.com/watch?v=Ky0zWekXJJQ

「Ooh Wee」
前述のように大ヒット・シングル「My Love Is the Shhh!」でフィーチャリングされていたTrina & Tamara(男性R&BシンガーJesse Powellの兄妹)をフィーチャー。シングルにもなりました。華のあるキャッチーなダンサブル・チューンで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=V_oNPouSY6w

「You」
この時代らしいバウンス・ビートの効いた1曲。良くも悪くも2000年前後のR&Bサウンドです。

「Bitch With No Man」
シングルにもなったミディアム。男性R&BグループとしてのSomethin' For The Peopleの実力を再確認できます。
https://www.youtube.com/watch?v=fy8SCh3MRXM

「Act Like You Want It」
Eric Benetをフィーチャー。前作『This Time It's Personal』にも収録されていた楽曲を再収録。Eric Benet好きにはたまらないセクシーR&B。Trina & Tamaraもバック・コーラスで参加。
https://www.youtube.com/watch?v=-GcmwQVeUWQ

「Can We Make Love」
アコギの質感がグッドなラブ・バラード。さり気ないセクシー感がたまりません。

「Things Must Change」
美しいサウンドとは裏腹にシリアスな内容の1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=E0JIL4nHwfc

「I Apologize」
Eric Benetをフィーチャー。ただし、リード・ヴォーカルはFuzzy。神を讃えるゴスペル・ライクなビューティフル・ソングに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=dvVQD8ZnkHg

「Take It Off」
元The 2 Live CrewのLuke Campbellをフィーチャー。Elton John「Bennie and the Jets」をサンプリングしたパーティー・チューンで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=stien_nSwKE

僕が所有する国内盤にはボーナス・トラックとして、「Last Call (Remix)」 が追加収録されています。

Somethin' For The Peopleの他作品もチェックを!

『This Time It's Personal』(1997年)
This Time It's Personal

『Somethin' For The People』(1993年)
Somethin for the People
posted by ez at 02:26| Comment(0) | 2000年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする