2019年01月08日

The Beau Brummels『Bradley's Barn』

元祖フォーク・ロック・バンドのカントリー・ロック☆The Beau Brummels『Bradley's Barn』
the beau brummels bradley's barn.jpg
発表年:1968年
ez的ジャンル:USカントリー・サイケ・ロック
気分は... :Leon Russellが重なる・・・

今回は60年代に活躍したUSフォーク・ロック・バンドThe Beau Brummelsがカントリー・ロックにアプローチした『Bradley's Barn』(1968年)です。

The Beau Brummelsは1964年にサンフランシスコで結成されたグループ。The Byrdsに先駆けてフォーク・ロックを演奏していたバンドとして再評価されているグループです。

オリジナル・メンバーはSal Valentino(vo)、Ron Elliott(g)、Declan Mulligan(g)、Ron Meagher(b)、John Petersen(ds)という5名。

1964年にシングル「Laugh, Laugh」でデビュー。USシングル・チャート第15位のヒットとなりました。続く2ndシングル「Just a Little」も同チャート第8位のヒットとなっています。これらヒット・シングルはデビュー・アルバム『Introducing the Beau Brummels』(1965年)に収録されています。同じ1965年には早くも2ndアルバム『The Beau Brummels, Volume 2』(1965年)をリリースしています。

その後Warner Brosへ移籍し、『Beau Brummels '66 』(1966年)、『Triangle』(1967年)、そして本作『Bradley's Barn』(1968年)といったアルバムをリリースしますが、商業的成功を収めることができず1968年に解散してしまいます。その後、1975年にリユニオン・アルバム『The Beau Brummels』(1975年)をリリースしています。

ヒットしたのは初期作品ですが、アルバム単位ではサイケ・フォーク・ロック色の強い『Triangle』(1967年)、カントリー・ロックにアプローチした『Bradley's Barn』(1968年)の再評価も高いのでは?

本作『Bradley's Barn』(1968年)は、同じ1968年にリリースされたカントリー・ロック名盤として知られるThe Byrds『Sweetheart Of The Rodeo』と同じくナッシュビルでレコーディングされたアルバムであり、録音スタジオBradley's Barnの名をそのままアルバム・タイトルにしています。

前作『Triangle』(1967年)でSal Valentino(vo)、Ron Elliott(g)、Ron Meagher(b)で3人組となったThe Beau Brummelsですが、本作ではSal ValentinoRon Elliottのデュオになってしまいます。

プロデュースはLenny Waronker

レコーディングにはJerry Reed(g)、Wayne Moss(g)、Norbert Putnum(b)、David Briggs(key)、Kenny Buttrey(ds)といったナッシュビルの名うてのセッション・ミュージシャンが参加しています。

当ブログで何度も述べていますが、僕はカントリーが苦手であり、正直The Byrds『Sweetheart Of The Rodeo』もビミョーです。

しかしながら、本作にはカントリー苦手の僕も惹かれる魅力があります。今回記事を書くに際して、改めて本作とThe Byrds『Sweetheart Of The Rodeo』を聴き直してみましたが、やはりダントツで本作の方が好きですね。

僕の場合、カントリーのイモ臭い部分が苦手なのですが、本作にはそういうイモ臭さを感じません。その大きな要因は、Leon Russellとイメージが重なるSal Valentinoのヴォーカルと、カントリーにサイケ等のエッセンスも織り交ぜた一筋縄ではいかないサウンドかもしれません。

今回改めて聴き直して、Leon Russell好きの僕だから、本作がしっくりくることが分かりました。

Randy Newman作の「Bless You California」以外はメンバー及びRobert Durandによるオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Turn Around」
本作らしいサイケなカントリー・サウンドを楽しめるオープニング。サイケな空気と枯れたレイドバック感の融合が素晴らしいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=RAA8R-BunyA

「An Added Attraction (Come And See Me)」
ブルージーなカントリー・サウンドが魅力です。Sal Valentinoの歌い回しがMick Jaggerのように聴こえるのは僕だけでしょうか。
https://www.youtube.com/watch?v=pA-jF7KUUTQ

「Deep Water」
スワンプ大将Leon Russellを先取りしたかのような曲調&ヴォーカルのサイケ・カントリー・ロック。
https://www.youtube.com/watch?v=zDK2PEDq0o0

「Long Walking Down To Misery」
一歩間違えるとイモ臭いカントリーに陥りそうですが、そうならないのは巧みなバッキングとSal Valentinoのヴォーカルのおかげかもしれません。ハープシコードがアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=p2Um39uCm28

「Little Bird」
気取らないレイドバック・サウンドと味わい深いSal Valentinoのヴォーカルが格好良い、酒が進む1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=HTzEKYDGQqs

「Cherokee Girl」
ストリングスを配し、緩急をつけたカントリー・ロック・サウンドでダイナミックに展開します。少しやり過ぎ感もありますが、楽しめる1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=EgLFbvmYE98

「I'm A Sleeper」
派手さはありませんが、1曲の中にドラマがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=OdXMthJKW7Y

「The Loneliest Man In Town」
予備知識がなければ、Leon Russellによるホンキートンク・チューンと勘違いしそうです。
https://www.youtube.com/watch?v=OQb5Z5rWwCE

「Love Can Fall A Long Way Down」
アルバムで最もドライヴ感のある仕上がり。David Briggsのオルガンが60年代後半の西海岸サイケっぽくていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=yFOo8lFX7jI

「Jessica」
この曲もSal Valentinoの歌い回しがLeon Russell調なのがいいですね。終盤に雰囲気が変わるのもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=tHrA-S2gC-k

「Bless You California」
ラストはRandy Newman作品。一癖あるRandy Newman作品を見事にカヴァーしていますが、本作の雰囲気にはフィットしていないかも?
https://www.youtube.com/watch?v=FDTrkEqmCUs

The Beau Brummelsの他作品もチェックを!

『Introducing the Beau Brummels』(1965年)
イントロデューシング・ボー・ブラメルズ

『The Beau Brummels, Volume 2』(1965年)
Volume 2

『Beau Brummels '66 』(1966年)
Beau Brummels 66

『Triangle』(1967年)
Triangle

『The Beau Brummels』(1975年)
Beau Brummels

『San Fran Sessions』(1996年)
San Fran Sessions

『Live!』(2000年)
Live!
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2018年12月26日

Doris Monteiro『Doris Monteiro』

妖艶なボサノヴァ/ジャズ・サンバ☆Doris Monteiro『Doris Monteiro』
サマー・サンバ
発表年:1964年
ez的ジャンル:妖艶ボサノヴァ/ジャズ・サンバ
気分は... :パーティー!パーティー!

今宵は遊びモードで弾けまくり!
クリスマスだし、まぁ、いいかぁ!

今回は60年代ブラジルものから都会的なメロウ・サウンドが魅力の1枚、Doris Monteiro『Doris Monteiro』(1964年)です。

1934年リオ・デ・ジャネイロ生まれの女性シンガー/女優Doris Monteiroの紹介は、『Simplesmente』(1966年)、『Agora』(1976年)に続き3回目となります。

レコーディングにはWalter Wanderley(org)、Luiz Marinho(b)、Theo De Barros(el-b)、Edison Machado (ds)、Tenorio Jr.(p)等のミュージシャンが参加しています。

プロデュースはArmando Pittigliani、アレンジはMaestro Gaya

アルバム全体としては、Doris Monteiroの妖艶なヴォーカルを存分に満喫できるボサノヴァ/ジャズ・サンバ作品に仕上がっています。

楽曲としては、Marcos Valle作品とDurval Ferreira作品がそれぞれ4曲取り上げられているのが特徴です。

サウンド的には、特にWalter Wanderleyのオルガンを配した楽曲が印象的です。「Samba de Verao」「Baiaozinho」「Falaram Tanto de Voce」「E Vem o Sol」等Wanderleyのオルガンの独特の響きとMonteiroのクール・ヴォイスの相性は抜群だと思います。

Wanderley参加曲以外であれば、「Vou de Samba Com Voce」「Diz Que Fui Por Ai」「Sambou Sambou」あたりもおススメです。

Doris Monteiroの妖艶ヴォーカルに悩殺されたい方はぜひチェックを!

全曲を紹介しときやす。

「Samba de Verao」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。「Summer Samba」「So Nice」のタイトルでも知られる名曲をカヴァー。Marcos自身のヴァージョンは『Samba '68』(1968年)で聴くことができます。ここではWalter Wanderleyのオルガンの響きとMonteiroのクール・ヴォイスがマッチしたクールな「サマー・サンバ」を聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=8Ee__zLfiV0

本曲に関して、当ブログではWalter WanderleyAstrud Gilberto/Walter Wanderley TrioBebel GilbertoO QuartetoBossa Tresヴァージョンも紹介済みです。

「Dois Peixinhos」
Durval Ferreira/Luis Fernando Freire作。華やかなホーン・サウンドとTenorio Jr.の小粋なピアノがMonteiroのヴォーカルを引き立てます。
https://www.youtube.com/watch?v=u0O6hjN0oKc

「Baiaozinho」
Eumir Deodato作。当ブログではRoberto Menescalヴァージョンも紹介済みです。Monteiroのヴォーカルに寄り添うWalter Wanderleyのオルガンのキュートな音色が絶妙!僕好みの軽やかなジャズ・サンバに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=FnJKH-ui1Zw

「Vou de Samba Com Voce」
Joao Mello作。軽快に疾走するリズミックなジャズ・サンバ。Monteiroのヴォーカルも軽やかです。トロンボーンを中心としたダイナミックなホーン・サウンドもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=rL-HjFQtrVg

「Deus Brasileiro」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。Marcos自身のヴァージョンは『O Compositor E O Cantor』(1965年)で聴くことができます。当ブログではTitaヴァージョンも紹介済みです。憂いを帯びたWanderleyのオルガンと共に始まるジャズ・サンバは何処となく寂しげです。
https://www.youtube.com/watch?v=2XnTuO-phG0

「Diz Que Fui Por Ai」
Ze Keti/Hortencio Rocha作。当ブログではNara Leaoヴァージョンも紹介済みです。Tenorio Jr.のピアノと華やかなホーン隊をバックに、Monteiroがしっとり歌い上げる品格のあるメロウ・ボッサ
https://www.youtube.com/watch?v=4-4dRBOT4dI

「Vivendo de Ilusao」
Durval Ferreira/Orlando Henriques作。落ち着いた雰囲気の中でMonteiroの艶やかなヴォーカルを満喫できるオトナ・ボッサ。
https://www.youtube.com/watch?v=UMZSH3EmNmE

「Falaram Tanto de Voce」
Durval Ferreira/Orlandivo作。Walter Wanderleyのオルガンが冴えるグルーヴィー・ジャズ・サンバ。Walter Wanderley好きの人は気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=0vyPKX21ghU

「Sambou Sambou」
Joao Donato/Joao Mello作。Donatoのオリジナルは『Sambou, Sambou(Muito a Vontade)』(1962年)に収録されています。当ブログではThe G/9 Groupヴァージョンも紹介済みです。艶めかしいMonteiroの語り口にグッとくるエレガントなジャズ・サンバ。
https://www.youtube.com/watch?v=BHn5J3Ajsik

「E Vem o Sol」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。Marcosのオリジナルはデビュー・アルバム『Samba "Demais"』に収録されています。当ブログではWanda Saヴァージョンも紹介済みです。Monteiroの妖艶ヴォーカルに悩殺されるオトナのオルガン・ボッサに仕上がっています。たまりませんな。
https://www.youtube.com/watch?v=cUSlnJJGFo8

「Razao do Amor」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。Marcosのオリジナルはデビュー・アルバム『Samba "Demais"』に収録されています。ギターを従え、少し憂いを帯びた歌声を聴かせてくれる哀愁ボッサ。
https://www.youtube.com/watch?v=pzQakOU7DOo

「Verdade Em Paz」
Durval Ferreira/Pedro Camargo作。ラストはしっとりとしたオルガン・ボッサで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=nFJf7Geq0wY

Doris Monteiroの他作品もチェックを!

『Vento Soprando』(1961年)
Vento Soprando- Colecao As Divas

『Gostoso E Sambar』(1963年)
Gostoso E Sambar

『Simplesmente』(1966年)
シンプレスメンチ

『Doris Monteiro』(1970年)
Doris Monteiro

『Doris』(1971年)
Doris Monteiro

『Doris』(1973年)
Doris

『Agora』(1976年)
アゴーラ

Doris E Lucio『No Projeto Pixinguinha』(1976年)
No Projeto Pixinguinha
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2018年12月12日

Art Farmer Quintet『The Time And The Place』

ライブのようでライブではない1枚☆Art Farmer Quintet『The Time And The Place』
ザ・タイム・アンド・プレイス
録音年:1967年
ez的ジャンル:管楽器の詩人系ファンキー・ジャズ
気分は... :ライブじゃなくて良かったのに・・・

今回は60年代ジャズからArt Farmer Quintet『The Time And The Place』です。

トランペット/フリューゲルホーン奏者Art Farmer(1928-1999年)の紹介は、Art Farmer Quartet feat. Jim Hall『To Sweden With Love』(1964年)に続き2回目となります。

本作『The Time And The Place』は元々1966年8月に行われたN.Y.MoMAでの野外ライブを収録したアルバムとして、Columbiaからリリース予定でした。しかしながら、録音内容にGOサインが出ず一旦保留となってしまいます。その一方で、ライブ録音を前提としたジャケは既に完成しており、そこにしっかり"Live Concert Performance"の文字が刻まれていました。

そこでレコード会社は、1967年2月、新たにスタジオ録音を行い、そこに聴衆の拍手を追加し、それをライブ・アルバムとしてリリースする暴挙に出ます。それが本作『The Time And The Place』です。

因みに、実際の1966年8月のライブ音源は、2007年に『The Time and the Place:The Lost Concert』としてリリースされています。

『The Time and the Place:The Lost Concert』(2007年)
The Time and the Place / The Lost Concert by Art Farmer (2007-12-11)

さて、本作『The Time And The Place』に話を戻すと、レコーディング・メンバーはArt Farmer(flh)、Jimmy Heath(ts)、Cedar Walton(p)、Walter Booker(b)、Mickey Roker(ds)。

プロデュースはTeo Macero

バラード名人として知られるArt Farmerですが、本作ではジャズ・ロック「The Time and the Place」、ボサノヴァ「One for Juan」、カリプソ「Nino's Scene」といった変化をつけた演奏を楽しむことができます。一方で、アルバム後半にはArt Farmerらしいダンディズムを感じるオーソドックスな演奏が占められています。

結果として、どちらも実に聴きやすく、アルバムのバラエティ感もあるので、僕のような"永遠のジャズ初心者"には実にフィットする1枚に仕上がっています。

主役のFarmerのみならず、二管の相手を組むJimmy Heathのテナーも快調であり、Cedar Waltonも随所で小粋なピアノを聴かせてくれます。

惜しむらくは、ライブ仕様にするため、無理矢理加えた聴衆の拍手のわざとらしさですね。これが無ければ、よりアルバムの魅力が増していると思います。

まぁ、それでもArt Farmerを楽しめる1枚なのでは?

全曲紹介しときやす。

「The Time and the Place」
Jimmy Heath作。ジャズ・ロックなファンキー・チューンがオープニング。ただし、Lee Morgan「The Sidewinder」Freddie Hubbard「The Return of the Prodigal Son」あたりと比較すると、少しソフトな演奏となっていますが、Art Farmerにはこの位が丁度いいのかもしれません。その分、Farmerと作者Jimmy Heathのソロが映えます。
https://www.youtube.com/watch?v=UDkXPZFV6wM

「The Shadow of Your Smile」
アカデミー賞歌曲賞も受賞した映画『いそしぎ』の主題歌をカヴァー(Johnny Mandel/Paul Francis Webster作)。バラードの名手Farmerらしいプレイを楽しめる小粋な演奏を堪能しましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=ulidPstlB5w

「One for Juan」
Jimmy Heath作。Walter Bookerのベース、Cedar Waltonのピアノらによる美しいイントロに続き、メロウ・ボッサな演奏が展開されます。作者Jimmy Heathのテナー・サックスが実に雰囲気があっていいですね。正直、追加している聴衆の拍手が邪魔ですが・・・
https://www.youtube.com/watch?v=5hVgVHytMBY

「Nino's Scene」
Art Farmer作。ボサノヴァに続いてカリプソです。寛いだ雰囲気のカリプソを楽します。Cedar Waltonのピアノが気が利いていていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Hncn-05fvmM

「Short Cake」
J.J. Johnson作。スウィンギー演奏ですが、Farmerにはこういったオーソドックスな演奏が似合いますね。
https://www.youtube.com/watch?v=KJGeTrVb-ao

「Make Someone Happy」
Jule Styne/Betty Comden/Adolph Green作。ミュージカル『Do Re Mi』のテーマ曲をカヴァー。当ブログではWe Fiveのカヴァーを紹介済みです。Farmer、Heathの二管による素敵なアンサンブルが印象的です。全体としても小気味良い雰囲気がいいです。
https://www.youtube.com/watch?v=RBcJwgs-v0E

「On the Trail」
Ferde Grofe作。「Grand Canyon Suite(グランド・キャニオン組曲)」の中の1曲で、多くにジャズ・ミュージシャンによって演奏されているスタンダード。当ブログではDonald ByrdJon Hendricksのカヴァーを紹介済みです。ラストもリラックスした雰囲気の演奏でダンディに締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=pKzccJM1Cds

Art Farmerの他作品もチェックを!

『When Farmer Met Gryce』(1954–55年)
When Farmer Met Gryce

『Art Farmer Quintet』(1955年)
イヴニング・イン・カサブランカ

Art Farmer/Donald Byrd『2 Trumpets』(1957年)
2 Trumpets

『Farmer's Market』(1958年)
Farmer's Market

『Portrait of Art Farmer』(1958年)
Portrait of Art Farmer

『Modern Art』(1958年)
モダン・アート

Jazztet『Meet the Jazztet』(1960年)
ミート・ザ・ジャズテット

『Art』(1960年)
アート

Jazztet『Here And Now/Another Git Together』(1962年) ※2in1CD
Jazzplus: Here And Now + Another Git Together

『Interaction』(1963年)
インターアクション (+1)

『"Live" at the Half-Note』(1964年)
ライヴ・アット・ザ・ハーフ・ノート

Art Farmer Quartet feat. Jim Hall『To Sweden With Love』(1964年)
スウェーデンに愛をこめて

『Sing Me Softly of the Blues』(1965年)
ブルースをそっと歌って

『Yesterday's Thoughts』(1976年)
イエスタデイズ・ソウツ

『Crawl Space』(1977年)
クロール・スペース

『The Summer Knows』(1978年)
おもいでの夏

Art Farmer & Jim Hall『Big Blues』(1978年)
ビッグ・ブルース
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2018年11月28日

Maria Bethania『Recital Na Boite Barroco』

MPBのライブ女王、初のライブ・アルバム☆Maria Bethania『Recital Na Boite Barroco』
Recital Na Boite Barroco (Dig)
発表年:1968年
ez的ジャンル:早熟系女性MPB
気分は... :表現者としてのの才!

今回はCaetano Velosoの妹にしてブラジルを代表する女性シンガーMaria Bethaniaのライブ・アルバム『Recital Na Boite Barroco』(1968年)です。

これまで当ブログで紹介したMaria Bethania作品は以下の5枚。

 『Edu E Bethania』(1967年) ※Edu Loboとの共演作
 『Maria Bethania (1969)』(1969年)
 『Passaro Proibido』(1976年)
 『Alibi』(1978年)
 『Ciclo』(1983年)

本作『Recital Na Boite Barroco』(1968年)は、Maria Bethania初のライブ・アルバムです。

Maria Bethaniaといえば、本作を皮切りに『Maria Bethania Ao Vivo』(1970年)、『Rosa dos Ventos』(1971年)、『Drama 3o Ato』(1973年)、『A Cena Muda』(1974年)といったライブ・アルバムを立て続けにリリースしています。それだけライブに自信があったのでしょうね。

初ライブ・アルバム『Recital Na Boite Barroco』(1968年)も、ライブに対する自信に溢れた素晴らしいアルバムに仕上がっています。

歌の巧さ以上に表現者としての才に秀でた人なので、そのあたりの魅力がライブでダイレクトに伝わってくるかもしてませんね。

全15曲。兄Caetano VelosoGilberto Gilといったトロピカリアの仲間の作品、Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作品、ブラジルの偉大なコンポーザー達の古典などから構成されています。

どの楽曲もMaria Bethaniaならではの味わいが注入されているのがいいですね。特に、Gilberto Gilのカヴァー3曲を聴くと、Maria Bethaniaというアーティストの魅力がよくわかると思います。

初ライブ・アルバムですが、早くも貫禄を見せつけるあたりにMaria Bethaniaの凄みを感じます。

全曲紹介しときやす。

「Marginalia II」
オープニングはGilberto Gil作品のカヴァー(Gilberto Gil/Torquato Neto作)。Gilのオリジナルは『Gilberto Gil』(1968年)に収録されています。トロピカリアな名曲ですが、本ヴァージョンはオリジナルのリズミックな部分を強調したカヴァーに仕上がっています。躍動感のある好カヴァーだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=y0DBXSssLHs

「Carinhoso」
Joao De Barro/Pixinguinha作。当ブログではTania MariaElis ReginaMade In Brazilヴァージョンも紹介済みの楽曲です。ギター&ピアノのアコースティックなバッキングを従え、しっとりと歌い上げながらも、巧みにメリハリをつけ、ドラマチックに締め括るあたりにBethaniaの早熟ぶりを感じます。

「Se Todos Fossem Iguais A Voce」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作。当ブログではLenita BrunoBaden Powellのカヴァーを紹介済みです。ここでは「Carinhoso」とのメドレーのような流れで、美しいバラードを歌い上げます。
「Carinhoso/Se Todos Fossem Iguais A Voce」
https://www.youtube.com/watch?v=WLgJpro1whg

「Ultimo Desejo」
サンバの巨人Noel Rosaの作品をカヴァー。当ブログではSimone Morenoのカヴァーを紹介済みです。哀愁サンバとBethaniaの憂いを帯びたヴォーカルの相性は抜群です。

「Camisa Listada」
バイーア出身の偉大なコンポーザーAssis Valenteの作品をカヴァー。1937年にCarmen Mirandaでヒットした楽曲です。ここではエレガントかつリズミックなアレンジをバックに、Bethaniaが情感たっぷりの歌い回しで堂々と歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=7XHuFJjtzkw

「Marina」
Dorival Caymmi作。当ブログではGilberto Gilのカヴァーを紹介済みです。美しいピアノ・バラードを、抑えたトーンでしっとり歌い上げます。

「O Que Tinha De Ser」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作品のカヴァー2曲目。クラシック調のバッキングが印象的な哀愁バラードに仕上がっています。ベテラン・シンガーのような風格が漂います。

「Molambo」
Augusto Mesquita/Jayme Florence作。Baden Powellも師事した偉大なギタリストJayme Florenceの作品を、やさしい歌声で包み込むように歌い上げます」。

「Lama」
Aylce Chaves/Paulo Marques作。古典サンバを緩急をつけながらエレガントに歌い上げます。

「Pano Legal」
Billy Blanco作。1分にも満たない短い演奏ですが、ジャズ・サンバ調の華やかな雰囲気がいいですね。

「Cafe Socaite」
Miguel Gustavo作。「Pano Legal」とのメドレーで歌われます。優雅な歌いっぷりが印象的です。
「Pano Legal/Cafe Socaite」
https://www.youtube.com/watch?v=_vVBeEJkkI0

「Pe da Roseira」
Gilberto Gilのカヴァー2曲目。Gilのオリジナルは『Gilberto Gil』(1968年)に収録されています。オリジナル以上にブラジルらしい情感が出ているのが、表現者としてのBethaniaの才なのでしょうね。

「Ele Falava Nisso Todo Dia」
Gilberto Gilのカヴァー3曲目。Gilのオリジナルは『Gilberto Gil』(1968年)に収録されています。少しテンポを落とし、Bethania色に染めたカヴァーに仕上がっています。この2曲のGilberto Gilカヴァーを聴くことで、Maria Bethaniaというアーティストの存在感・個性が伝わってくるのが興味深いですね。

「Baby」
Caetano Velosoの名曲カヴァー。当ブログでは、トロピカリズモの金字塔アルバム『Tropicalia: ou Panis Et Circencis』収録のGal Costa & Velosoヴァージョン、『Gal Costa』収録のGal Costaヴァージョン、Os Mutantesの2ヴァージョン(『Os Mutantes』収録ヴァージョン、Os Mutantes『Jardim Eletrico』収録ヴァージョン)も紹介済みです。これらヴァージョンと同じく、Bethaniaヴァージョンにも素晴らしい輝きがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=-LfYTQV-XLg

「Maria, Maria」
Caetano Veloso/Capinan作。ラストは兄Caetanoが妹のために書き上げた名曲で締め括ってくれます。

Maria Bethaniaの他作品もチェックを!

『Maria Bethania』(1965年)
Maria Bethania

Edu Lobo & Maria Bethania『Edu E Bethania』(1967年)
エドゥ・ロボ&マリア・ベターニア

『Maria Bethania (1969)』(1969年)
Maria Bethania

『A Tua Presenca...』(1971年)
Tua Presenca

『Rosa dos Ventos』(1971年)
Rosa Dos Ventos

『Drama 3o Ato』(1973年)
Drama 3? Ato

『A Cena Muda』(1974年)
Cena Muda

Chico Buarque & Maria Bethania『Chico Buarque & Maria Bethania Ao Vivo』(1975年)
Chico Buarque & Maria Bethania

『Passaro Proibido』(1976年)
Passaro Proibido

『Passaro Da Manha』(1977年)
Passaro Da Manha

『Alibi』(1978年)
アリバイ

『Mel』(1979年)
Mel

『Talisma』(1980年)
Talisma

『Alteza』(1981年)
Alteza

『Ciclo』(1983年)
Ciclo
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2018年11月15日

Walter Wanderley『Moondreams』

オルガン・ボッサの第一人者によるCTI録音☆Walter Wanderley『Moondreams』
ムーンドリームズ
発表年:1969年
ez的ジャンル:CTI系オルガン・ジャズ
気分は... :CTIサウンドを欲している?

今回はオルガン・ボッサの第一人者Walter WanderleyのCTI作品『Moondreams』 (1969年)です。

これまで当ブログで紹介したWalter Wanderley作品は以下の4枚。

 『A Certain Smile A Certain Sadness』(1966年)
 ※Astrud Gilberto/Walter Wanderley Trio名義
 『Batucada』(1967年)
 『Popcorn Pop』(1967年)
 ※Walter Wanderley & Luiz Henrique名義
 『Kee-Ka-Roo』(1968年)

本作『Moondreams』 (1969年)は、『When It Was Done』(1968年)に続く、CTI第2弾アルバムとなります。

プロデュースはCreed TaylorEumir Deodatoがアレンジを手掛けています。

レコーディングにはWalter Wanderley(org、el-harpsichord)以下、Bernie Glow(tp、flh)、Marvin Stamm(flh)、Jerome Richardson(fl)、Danny Bank(fl)、Hubert Laws(fl)、Richard Davis(b)、George Duvivier(b)、Joao Palma(ds)、Airto Moreira(per)、Flora Purim(vo)、Linda November(vo)、Stella Stevens, Susan(vo)、

基本的には前作『When It Was Done』と同じく、オルガンに加え、ハープシコードも駆使しながらWalter Wanderleyらしい音世界とCTIサウンドを上手く調和させています。

ソウル・ジャズ・クラシックのカヴァー「Soulful Strut」をはじめ、オルガン&ハープシコードを楽しめる「Asa Branca」、女性ヴォーカルを配した「L' Amore Dice Ciao」「5:30 Plane」「Mirror of Love」の3曲。ミステリアスなブラジリアン・オルガン・ジャズ「Penha」あたりが僕のお気に入り。

いつも彼のオルガンを聴くと、不思議と心が和んできますね。

全曲紹介しときやす。

「Asa Branca」
Luiz Gonzaga作。エレクトリック・ハープシコードとオルガンを織り交ぜた本作らしいサウンドを楽しめるラウンジ調グルーヴィー・ラテン・ジャズ。
https://www.youtube.com/watch?v=5kBPidwahig

「L' Amore Dice Ciao」
Armando Trovajoli/Giancarlo Guardagassi/Roger Greenaway作。女性スキャットを配したメロウな仕上がりは、フランス映画のサントラのような雰囲気があります。
https://www.youtube.com/watch?v=5QIsn_cYBHA

「Penha」
Vicente Paiva作。ノルデスチ・モードのミステリアスな雰囲気の演奏を楽しめるブラジリアン・オルガン・ジャズ。こういうの大好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=ogZQ607DdyI

「One of the Nicer Things」
Jimmy Webb作。Deodatoの手腕が光るCTIらしいイージーリスニングなメロウ・サウンドを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=kmt9SSqWKqM

「Proton, Electron, Neutron」
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。Walter Wanderleyらしいオルガンの音色を楽しめる哀愁グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=iXFyXPZDHvY

「5:30 Plane」
Jimmy Webb作。後にThe Supremesもカヴァーした楽曲です。美しいストリングス、女性ヴォーカルを配したメロウな仕上がり。ソウル好きの人も気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=13FGxFgYcSE

「Soulful Strut」
Eugene Record/Sonny Sanders作。Young-Holt Unlimitedヴァージョンの大ヒットで知られるソウル・ジャズ・クラシックをカヴァー(オリジナルはBarbara Acklin「Am I The Same Girl」)。こうして聴いてみると、オルガン&エレクトリック・ハープシコードがよく似合う楽曲ですね。Swing Out Sister「Am I The Same Girl」ヴァージョンが好きな人も、このサウンド・センスは気に入るのでは?

「Moondreams」
Egberto Gismonti作。タイトル曲はCTIらしいメロウ・サウンドを楽しめます。少しアレンジが仰々しい気もしますが・・・
https://www.youtube.com/watch?v=sHgw2XXtDMo

「Jackie, All」
Eumir Deodato作。Deodatoの本領発揮のCTIワールドを楽しめます。

「Mirror of Love」
Eumir Deodato作。ラストは女性ヴォーカルを配したメロウ・ボッサで締め括ってくれます。

Walter Wanderleyの他作品もチェックを!

『Rain Forest』(1966年)
サマー・サンバ

Astrud Gilberto/Walter Wanderley Trio『A Certain Smile A Certain Sadness』(1966年)
A Certain Smile, A Certain Sadness

『Cheganca』(1966年)
シェガンサ(紙ジャケット仕様)

『Batucada』(1967年)
バトゥカーダ

Walter Wanderley & Luiz Henrique『Popcorn Pop』(1967年)
ポップコーン

『Kee-Ka-Roo』(1968年)
キー・カー・ルー

『When It Was Done』(1968年)
ホエン・イット・ワズ・ダン

『Return of Original』(1971年)
Return of Original
posted by ez at 00:29| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする