2018年07月20日

Grant Green『The Latin Bit』

ラテン・ジャズにアプローチした企画作品☆Grant Green『The Latin Bit』
Latin Bit (Reis)
録音年:1962年
ez的ジャンル:人気ジャズ・ギタリスト系ラテン・ジャズ
気分は... :ラテンで陽気に・・・

今回は人気ジャズ・ギタリストGrant Greenがラテン・ジャズにアプローチした『The Latin Bit』<(1962年)です。

これまで当ブログで紹介したGrant Green作品は以下の6枚。

 『Carryin' On』(1969年)
 『Green Is Beautiful』(1970年)
 『Alive!』(1970年)
 『Visions』(1971年)
 『Live at the Lighthouse』(1972年)
 『The Final Comedown』(1972年)

本作『The Latin Bit』<(1962年)は、タイトル、ジャケの通り、ラテン・ジャズにアプローチした作品です。ブルージー&ファンキーなイメージが強いGrant Greenにとっては異色作と呼べるかもしれませんね。

1962年4月に行われたオリジナル6曲のレコーディングにはGrant Green(g)以下、John Acea(p)、Wendell Marshall(b)、Willie Bobo(ds)、Carlos "Patato" Valdes(congas)、Garvin Masseaux(chekere)といったミュージシャンが参加しています。

企画的な要素もあるせいか、非常にリラックスしたGreenのギター・プレイを楽しめます。また、ラテン一辺倒ではなく、ブルージー&スウィンギーなエッセンスも織り交ぜているのがGreenらしいですね。

異色作ですが、リラックス・モードのGrant Greenもいいですよ。

全曲紹介しときやす。

「Mambo Inn」
Mario Bauza/Edgar Sampson/Bobby Woodlen作。Cal Tjader等でもお馴染みのアフロ・キューバン・ジャズ名曲をカヴァー。リラックスしたGreenのギターで寛げる開放的なラテン・ジャズです。
https://www.youtube.com/watch?v=ws01ny-4mCw

「Besame Mucho」
Consuelo Velazquez作。メキシコ産のラテン名曲「ベサメムーチョ」をカヴァー。お馴染みの名曲をムード・ラテン調の雰囲気で聴かせてくれますが、途中ブルージーになるのがGreenらしいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=XhqzGU18VME

「Mama Inez」
Louis Wolfe Gilbert/Eliseo Grenet作。軽やかなラテン・ジャズですが、本作らしく途中でスウィンギンな展開になります。

「Brazil」
Ary Barroso作のブラジル名曲「ブラジルの水彩画(Aquarela Do Brasil)」をカヴァー。華やか、軽やかなギターでお馴染みのメロディを奏でてくれるのが何とも心地好いですね。Greenらしい「ブラジルの水彩画」を満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=mW_d-Ngvej0

本曲に関して、前述の以外に、当ブログではElis ReginaSonzeiraGal CostaGeoff & Maria Muldaur映画『未来世紀ブラジル』サントラのカヴァーを紹介済みです。

「Tico Tico」
Zequinha de Abreu作のラテン名曲「Tico-Tico no Fuba」をカヴァー。格好良いコンガ・ブレイクと共にスタートする妖艶なラテン・ジャズですが、中盤のラテン×スウィンギンな演奏は本作ならではです。
https://www.youtube.com/watch?v=dUjMkZRqv18

「My Little Suede Shoes」
Charlie Parker作。ラストは敬愛するParker作品で締め括ってくれます。本作らしくラテン・ジャズでスタートした後、中盤はスウィンギンな演奏に終始し、最後は再びラテン調でエンディングを迎えます。
https://www.youtube.com/watch?v=xELiQUA33wE

再発CDにはボーナス・トラックとして、「Blues for Juanita」「Granada」「Hey There」の3曲が追加収録されています。

3曲のうち、「Blues for Juanita」はオリジナル6曲と同日、同メンバーのセッションですが、「Granada」「Hey There」は1962年9月のセッションであり、ピアノがSonny Clark』に代わり、さらにIke Quebec(ts)が加わっています。

Grant Greenの過去記事もご参照下さい。

『Carryin' On』(1969年)
Carryin' On

『Green Is Beautiful』(1970年)
グリーン・イズ・ビューティフル

『Alive!』(1970年)
アライヴ

『Visions』(1971年)
ヴィジョンズ

『Live at the Lighthouse』(1972年)
Live at the Lighthouse

『The Final Comedown』(1972年)
ザ・ファイナル・カムダウン
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2018年07月02日

The Crazy World Of Arthur Brown『The Crazy World Of Arthur Brown』

奇才Arthur BrownThe Crazy World Of Arthur Brown『The Crazy World Of Arthur Brown』♪
THE CRAZY WORLD OF ARTHUR BROWN - 2CD DELUXE EDITION
発表年:1968年
ez的ジャンル:UKサイケデリック・ロック・グループ
気分は... :スペイン苦戦・・・

サッカーW杯は決勝トーナメントに入り、面白い試合の連続ですね。
朝まで眠れない日々は続く・・・

奇才Arthur Brown率いるUKサイケデリック・ロック・グループThe Crazy World Of Arthur Brownの1stアルバム『The Crazy World Of Arthur Brown』(1968年)です。

The Crazy World Of Arthur Brownは、 1966年にArthur Brownにより結成。

本作『The Crazy World Of Arthur Brown』(1968年)時点のメンバーは、Arthur Brown(vo)、Vincent Crane(org、p、strngs & brass arr)、Nicholas Greenwood(b)、Drachen Theaker(ds)の4名。

後にEmerson, Lake & Palmerを結成するドラマーCarl PalmerもThe Crazy World Of Arthur Brownに在籍していました。

1942年生まれのリーダーArthur Brownは、The Crazy World Of Arthur Brown解散後もプログレ・ロック・グループKingdom Comeを結成したり、ソロ・アーティストとして活躍しています。

The Crazy World Of Arthur Brownは、UKサイケデリック・ロックの代表格であると同時に、"The God Of Hellfire"と称されたArthur Brownの奇抜なメイクとパフォーマンスはAlice CooperGeorge ClintonKissなどのアーティストに大きな影響を与えました。

この1stアルバム『The Crazy World Of Arthur Brown』(1968年)は、The WhoのマネジャーKit Lambertがプロデュースし、Pete Townshendの名もアソシエイト・プロデューサーとしてクレジットされています。

アルバムからはシングル「Fire」がUKチャート第1位、USチャート第2位の大ヒットとなりました。

大きく括ればサイケデリック・ロックですが、Vincent Craneのグルーヴィーなオルガンがフィーチャーされており、スウィンギン・ロンドン好きの人も気に入ると思います。また、Arthur Brownの次のグループKingdom Comeにつながるジャズ・ロック/プログレ的なサウンドを楽しめる楽曲もあります。

ハイライトは当然大ヒットした「Fire」ですが、グルーヴィー・オルガン好きの僕としては、「Prelude/Nightmare」「I've Got Money」「Fanfare/Fire Poem」あたりもおススメです。

奇抜なビジュアルに惑わされずに聴いてみると楽しめますよ。

全曲紹介しときやす。

「Prelude/Nightmare」
Arthur Brown作。幻想的なイントロからグルーヴィーなサイケ・サウンドが展開されるオープニング。Vincent Craneのグルーヴィー・オルガンはスウィンギン・ロンドン好きの人も気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=F7fQJiKcoDU

「Fanfare/Fire Poem」
Arthur Brown/Vincent Crane作。ホーン・サウンドによるイントロに続き、疾走するオルガン・グルーヴに乗って、Arthurが芝居がかったヴォーカルで絶叫します。
https://www.youtube.com/watch?v=oXK9PxUHqX0

「Fire」
Arthur Brown/Vincent Crane/Mike Finesilver/Peter Ker作。前述のようにグループの代表曲であり、UKチャート第1位、USチャート第2位の大ヒットとなりました。Arthur Brownのヴィジュアルも含めてインパクト大のサイケ名曲です。Arthur Brownの常軌を逸したように見えて演劇の要素も感じるヴォーカルと、オルガンを中心としたグルーヴィー・サウンドによる妖しげなハイ・テンションがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=Mizo55muY2I

内田裕也とザ・フラワーズ、Lizzy Mercier Descloux、Pete Townshend、Emerson, Lake & Palmer、Ozzy Osbourne等がカヴァーしています。また、The Prodigy「Fire」、Hazhe feat. Wise Intelligent & ToteKing「Fire」等のサンプリング・ソースとなっています。

The Prodigy「Fire」
 https://www.youtube.com/watch?v=F1U0qvtQnE8
Hazhe feat. Wise Intelligent & ToteKing「Fire」
 https://www.youtube.com/watch?v=g4lG0WGNa4E
内田裕也とザ・フラワーズ「Fire」
 https://www.youtube.com/watch?v=aHSlQEevU10
Lizzy Mercier Descloux「Fire」
 https://www.youtube.com/watch?v=cXZRSLtGcmo
Emerson, Lake & Palmer「Fire」
 https://www.youtube.com/watch?v=tdZ-EWESNv8

「Come and Buy」
Arthur Brown/Vincent Crane作。1曲の中にドラマがある即興劇を音にしたような仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=kEFDwsUXiEA

「Time/Confusion」
Arthur Brown/Vincent Crane作。前半はワルツ調サイケ・バラード、後半は次第にハイテンションへボルテージを上げていく二部構成。
https://www.youtube.com/watch?v=Cf7xA51kMes

「I Put a Spell on You」
Screamin' Jay Hawkinsの名曲をカヴァー。Arthur BrownがScreamin' Jay Hawkinsをカヴァーするのって納得ですね。サイケなブルース・ロックといった雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=P2XpTJWhtgY

「Spontaneous Apple Creation」
Arthur Brown/Vincent Crane作。ストリングを交えたジャズ・ロック/プログレ的サウンドはKingdom Comeを予感させます。
https://www.youtube.com/watch?v=yUQBUaamWrs

「Rest Cure」
Arthur Brown/Vincent Crane作。ストリングスを配したメロディアス&ソフトリーな仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=14OITkvhTH8

「I've Got Money」
James Brownのカヴァー。イントロのブレイクがキマっているモッドなファンキー・グルーヴ。彼らが決してキワモノ・バンドではないことを示してくれる1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=_B8kdwSsAGE

「Child of My Kingdom」
Arthur Brown/Vincent Crane作。ラストはジャズやクラシックのエッセンスを感じるプログレ的な大作で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=1JSDJCypTeo

ご興味がある方はKingdom Comeのアルバムもチェックしてみては?

Kingdom Come『Galactic Zoo Dossier』(1971年)
銀河動物園白書(紙ジャケット仕様)

Kingdom Come『Kingdom Come』(1972年)
キングダム・カム

Kingdom Come『Journey』(1973年)
ジャーニー
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2018年06月09日

Dino Valente『Dino』

Quicksilver Messenger Service創設メンバー、唯一のソロ・アルバム☆Dino Valente『Dino』
ディノ・ヴァレンテ
発表年:1968年
ez的ジャンル:アシッド・フォーク
気分は... :間に合わなかった男…

Quicksilver Messenger Serviceの創設メンバー、Youngbloodsの大ヒットで知られる「Get Together」の作者として知られている男性シンガー・ソングライターDino Valente唯一のソロ・アルバムが本作『Dino』(1968年)です。

Dino Valente(本名:Chester William Powers, Jr.)(1937-1994年)は、コネチカット州ダンベリー生まれの男性シンガー・ソングライター。

1950年代後半からN.Y.グリニッジ・ヴィレッジのモダン・フォーク・シーンで活躍し、1960年代半ばには拠点を西海岸のサンフランシスコへ移します。そして、Grateful DeadJefferson Airplaneと並ぶ、サンフランシスコのサイケデリック・ロック・グループQuicksilver Messenger Serviceを結成します。

しかしながら、デビュー直前にValenteはドラッグの不法所持で逮捕され、18カ月の刑務所暮らしとなります。その間、Quicksilver Messenger ServiceはDino抜きでデビューを果たします。

出所後、紆余曲折を経てValenteがQuicksilver Messenger Serviceに再合流するのは1970年になりますが、その間にレコーディングされたValente唯一のソロ・アルバムが本作『Dino』(1968年)です。

"アンダーグラウンドの"とも称された才能の持ち主ですが、そんな言葉がフィットするアシッド・フォーク作品に仕上がっています。

プロデュースはDino Valente本人。2曲のみBob Johnstonがプロデュースしています。

12弦ギターの弾き語りによるシンプルな演奏が中心ですが、この時代ならではのアシッドなフォーキー・ワールドを存分に楽しむことができます。

「Me And My Uncle」以外はValenteのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Time」
♪時が過ぎ去り、新しい夢が毎日のように生まれる♪というフラワームーヴメントな歌詞やギターの幻想的な響きがこの時代らしいアシッド・フォーク。
https://www.youtube.com/watch?v=O2TqparRck4

「Something New」
Valenteのソングライターとしての才能を感じる1曲。哀愁メロディとアシッドなフォーキー・ワールドがよくフィットしています。
https://www.youtube.com/watch?v=zLyHAXhx-YU

「My Friend」
Bob Johnstonプロデュース。ホーン&ストリングス・アレンジが施された幻想的な仕上がり。サイケ好きの人にフィットするのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=0NqDedFXmew

「Listen To Me」
シンプルなフォーキー・チューンですが、独特の味わい深さがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=fYkUZ6DbTb4

「Me And My Uncle」
The Mamas & The PapasのJohn Phillips/Michelle Phillips作。Judy Collinsヴァージョンでも知られる楽曲です。The Mamas & The Papasヴァージョンはアルバム『People Like Us』(1971年)のExpanded CDのボーナス・トラックとして聴くことができます。"アンダーグラウンドの"の風格を実感できる1曲なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=zR29AkGxcJo

「Tomorrow」
Bob Johnstonプロデュース。ストリングスが雰囲気を盛り上げてくれるラブ&ピースな仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=0hB__hDpDDY

「Children Of The Sun」
Dino Valenteというアーティストの矜持を感じる1曲。この時代ならではの空気感が伝わってくる歌詞やその力強い語り口がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=UxkqpNiwIu0

「New Wind Blowing」
タイトルからして、"アンダーグラウンドの"ですね。シンプルながらもValenteらしさが出ていると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=wWG1MrKbPyQ

「Everything Is Gonna Be OK」
エコーの掛かったヴォーカルが虚しく響くアシッド・フォーク。
https://www.youtube.com/watch?v=Z0ElkOdXm7I

「Test」
タイトルの通り、テスト(デモ)のようなアヴァンギャルドな演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=cpp6jXJEs9w

彼の名を有名にした「Get Together」について、大ヒットしたYoungbloodsヴァージョンはアルバム『The Youngbloods』(1967年)に収録されています。また、当ブログではYoungbloods『RIde The Wind』のライブ・ヴァージョン、The Dave Pell SingersWe FiveBobbi Boyleのカヴァーも紹介済みです。

ちなみにThe Jimi Hendrix Experienceでお馴染みの楽曲「Hey Joe」についてもDino Valente作品である、という記述を見かけますが、正しくは同曲の作者はBilly Robertsです。確かにLeaves、Loveの「Hey Joe」の作者はValenteになっているのは事実ですが、最終的に作者はBilly Robertsとなりました。
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2018年05月26日

Wayne Shorter『Super Nova』

ジャズ転換期を象徴する問題作☆Wayne Shorter『Super Nova』
スーパー・ノヴァ
録音年:1969年
ez的ジャンル:フュージョン黎明期フリー・ジャズ
気分は... :Miles Davis ×John Coltrane

今回は人気ジャズ・サックス奏者Wayne Shorterの問題作『Super Nova』(1969年)です。

これまで当ブログで紹介したWayne Shorter作品は以下の4枚です。

 『Night Dreamer』(1964年)
 『Speak No Evil(1964年)
 『Adam's Apple』(1966年)
 『Schizophrenia』(1967年)

本作『Super Nova』は、帝王Miles Davis『In A Silent Way』(1969年)、『Bitches Blew』(1969年)、The Tony Williams Lifetime『Emergency!』(1969年)と同様に、ジャズの大きな転換期を象徴する作品です。

レコーディング・メンバーはWayne Shorter(ss)以下、John McLaughlin(g)、Sonny Sharrock(g)、Chick Corea(ds、vibes)、Miroslav Vitous(b)、Jack DeJohnette(ds、kalimba)、Airto Moreira(per)、Walter Booker(g)、Maria Booker(vo)、Niels Jakobsen(claves)。

Chick Coreaが参加しているものの鍵盤を弾いていないのが興味深いですね。

プロデュースはDuke Pearson

Antonio Carlos Jobim作の「Dindi」以外はShorterのオリジナルです。

収録曲のうち、「Swee-Pea」「Water Babies」「Capricorn」は1967年に行われたMiles Davis『Water Babies』(1976年リリース)のセッションで演奏した楽曲の再演です。

John Coltraneを感じるフリー・ジャズ的な色合いの強い演奏が目立つアルバムであり、必ずしも聴きやすい作品ではありません。その一方でスピリチュアルな雰囲気やブラジリアン・エッセンスを取り入れた演奏もあり、僕が惹かれるのもその部分かもしれません。

帝王Miles Davisの革新性と神様John Coltraneの精神性を感じるShorterの問題作を楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Supernova」
いきなり張り詰めた緊張感と共にスタート!Shorterのサックス、McLaughlinのギターを中心にフリー・ジャズ的なスリリングでアヴァンギャルドな演奏が展開されます。
https://www.youtube.com/watch?v=oyHFMCPlJbA

「Swee-Pea」
『Water Babies』の再演1曲目。静寂の中のミステリアスといった佇まいのスピリチュアルな演奏が印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=laWgsKtXvl4

「Dindi」
Antonio Carlos Jobim作の名曲カヴァー。ブラジリアン・スピリチュアルな序盤、Maria Bookerのヴォーカルが入り、お馴染みの旋律を聴ける中盤、サンバ×フリー・ジャズな終盤という壮大なスケールのカヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=MGHqlGT9E7E

本曲について、当ブログではFlora PurimPaprika SoulClaudine LongetLenita BrunoCharlie Byrdのカヴァーを紹介済みです。

「Water Babies」
『Water Babies』の再演2曲目。モーダルな演奏ですが、Shorterのサックスに暴発寸前の静かなる狂気のようなものを感じます。

「Capricorn」
『Water Babies』の再演3曲目。フリー・ジャズ的な仕上がり。Shorterのサックスの向こうにJohn Coltraneが見えてくる?

「More Than Human」
ラストはアフロ・ブラジリアンなフリー・ジャズ。ブラジリアンなアヴァンギャルド感が印象的です。

Wayne Shorterの過去記事もご参照下さい。

『Night Dreamer』(1964年)
Night Dreamer

『Speak No Evil(1964年)
スピーク・ノー・イーヴル

『Adam's Apple』(1966年)
Adam's Apple

『Schizophrenia』(1967年)
スキッツォフリーニア
posted by ez at 14:44| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月16日

Duke Pearson『Prairie Dog』

Atlantic第2弾。人気曲「The Fakir」収録☆Duke Pearson『Prairie Dog』
プレイリー・ドッグ
録音年:1966年
ez的ジャンル:名アレンジャー系ピアノ・ジャズ
気分は... :ホタルイカの沖漬け!

ジャズ・ピアニスト/作曲家/アレンジャーDuke Pearson『Prairie Dog』(1966年)です。

これまで当ブログで紹介してきたDuke Pearson(1932-80年)のリーダー作は以下の6枚。

 『Angel Eyes』(1961年)
 『Wahoo!』(1964年)
 『Sweet Honey Bee』(1966年)
 『The Right Touch』(1967年)
 『The Phantom』(1968年)
 『How Insensitive』(1969年)

本作『Prairie Dog』(1966年)は、『Honeybuns』(1965年)に続くAtlanticからの第2弾アルバムです。

レコーディングにはDuke Pearson(p、celeste)以下、Johnny Coles(tp)、Harold Vick(ts、ss)、George Coleman(tp)、James Spaulding(as、fl)、Bob Cranshaw(b)、Mickey Roker(ds)、Gene Bertoncini(g)といったミュージシャンが参加しています。

プロデュースはJoel Dorn

これまで紹介した作品と比較して、クラブジャズ人気曲「The Fakir」以外は地味な印象も受けますが、1曲1曲、名アレンジャーPearsonらしい味わいがあって楽しめる1枚です。

順番としては、60年代後半のBlue Note作品を一通りチェックした後のタイミングで聴くといいのでは?

全曲紹介しときやす。

「The Fakir」
Duke Pearson作。クラブジャズ方面での再評価も高い本曲が今日的にはハイライトかもしれませんね。Dave Brubeck「Take Five」とJohn Coltrane「My Favorite Things」をマッシュ・アップしたようなジャズ・ワルツ調の演奏です。James SpauldingのフルートとHarold Vickのソプラノ・サックスが妖しく響き渡ります。
https://www.youtube.com/watch?v=GcXLRv1iG2U

「Prairie Dog」
Duke Pearson作。南部出身のPearsonらしいゴスペル・フィーリングなピアノを楽しめるノスタルジックなカントリー調の仕上がり。安い酒でも引っかけて酔いどれモードといった雰囲気には捨てがたい魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=-87WoPkvxlk

「Hush-A-Bye」
Sammy Fain/Jerry Seelen作。ミュージカル映画『The Jazz Singer』(1952年)で使用されたジャズ・スタンダードをカヴァー。ここでのPearsonはチェレスタを弾き、何とも寂しげな哀愁ワールドを醸し出しています。

「Soulin'」
Joe Henderson作。多分、Roy Brooks『Beat』(1963年)が初レコーディングだと思います。小粋なブルース・フィーリングが渋いですな。
https://www.youtube.com/watch?v=S7nZyQCHsgg

「Little Waltz」
Ron Carter作。多分、本作と同じ1966年に録音されたBobby Timmons『The Soul Man!』のためにCarterが提供した曲だと思います。名アレンジャーPearsonらしいセンスを感じるバラード演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=kj8ZP1NnK5o

「Angel Eyes」
Earl Brent/Matt Dennis作。『Angel Eyes』で取り上げていた楽曲の再演。『Angel Eyes』ヴァージョンと同じくBob Cranshawのベースを従え、Pearsonの美しいピアノ・タッチを楽しめる演奏となっています。

Duke Pearsonの過去記事もご参照下さい。

『Angel Eyes』(1961年)
エンジェル・アイズ

『Wahoo!』(1964年)
ワフー

『Sweet Honey Bee』(1966年)
Sweet Honey Bee

『The Right Touch』(1967年)
Right Touch

『The Phantom』(1968年)
ザ・ファントム

『How Insensitive』(1969年)
ハウ・インセンシティヴ
posted by ez at 00:43| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする