2019年11月06日

Ike Quebec『Bossa Nova Soul Samba』

生前最後のレコーディングはボッサ・ジャズ☆Ike Quebec『Bossa Nova Soul Samba』
Bossa Nova Soul Samba
録音年:1962年
ez的ジャンル:Blue Noteボッサ・ジャズ
気分は... :セピア色のボッサ・ジャズ!

今回は60年代ボッサ・ジャズからIke Quebec『Bossa Nova Soul Samba』(1962年)です。

Ike Quebecは1918年ニュージャージー州ニューアーク生まれのサックス奏者。

1940年代からミュージシャンとして活動を開始。
1944年から1951年まではCab Callowayのオーケストラで活躍しました。また、40年代後半にはBlue Noteでレコーディングしています。

50年代に入るとプレイから遠ざかっていた時期がありましたが1959年にカムバックしています。

60年代に入り、『Heavy Soul』『It Might as Well Be Spring』『Blue & Sentimental』『Easy Living』『Bossa Nova Soul Samba』といった作品をBlue Noteでレコーディングしましたが、肺がんのため1963年1月16日に死去しています。

本作『Bossa Nova Soul Samba』は結果的にQuebec生前最後のレコーディングとなった作品です。

タイトルの通り、ボッサ・ジャズにアプローチしています。

レコーディング・メンバーはIke Quebec(ts)、Kenny Burrell(g)、Wendell Marshall(b)、Willie Bobo(ds)、Garvin Masseaux(chekere)。

個人的にはKenny Burrell作の「Loie」、サウダージな「Me 'n You」、哀愁ボッサ・ジャズの「Shu Shu」「Favela」あたりが僕のおススメです。

ドヴォルザーク「家路」リスト「愛の夢」といったクラシック名曲のボッサ・ジャズ・カヴァーも楽しめます。

抑えたトーンのボッサ・ジャズは、セピア色が似合うに秋ジャズとしても聴けるのでは?

全曲紹介しときやす。

「Loie」
Kenny Burrell作。Kenny Burrellが愛妻に捧げた曲であり、作者Burrellのリーダー作『Guitar Forms』(1965年)でも演奏されています。さり気ないですがロマンティックなQuebecのプレイがいい感じのオトナのボッサ・ジャズ。作者Burrellのギターにもグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=WL3lJITPb8U

La Excepcion「Semuera La Madre」のサンプリング・ソースとなっています。
La Excepcion「Semuera La Madre」
 https://www.youtube.com/watch?v=C0jqRrC2rr0

「Lloro Tu Despedida」
Facundo Cabral/Joraci Camargo/Emanuel Lacordaire作。ムーディーなQuebecのプレイが印象的なボッサ・ジャズらしい演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=-IlHvYX_Ylw

「Goin' Home」
Antonin Dvorak作。偉大な作曲家ドヴォルザークの「家路」をカヴァー。お馴染みのクラシック名曲をボッサ・ジャズへ変貌させています。意外なセレクトですがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=GBXpdqe53rc

KALRI$$IAN「Bo Tic Bo」のサンプリング・ソースとなっています。
KALRI$$IAN「Bo Tic Bo」
 https://www.youtube.com/watch?v=lJjieNakLfk

「Me 'n You」
Ike Quebec作。抑えたトーンのQuebecのプレイが実にサウダージでいい感じです。それに呼応するBurrellのギター・ソロも流石です。
https://www.youtube.com/watch?v=OPX1oqy0peI

「Liebestraume」
Franz Liszt作。リストの「愛の夢」をカヴァー。ここでもクラシック名曲をムーディーなボッサ・ジャズへ変貌させています。
https://www.youtube.com/watch?v=B4XIl8UiudA

「Shu Shu」
Antonio Almeida/Carlos Monteiro DeSouza作。哀愁モードの演奏がたまりません。秋風がしみる男の哀愁感といったところでしょうか。
https://www.youtube.com/watch?v=rsxvDrrfwTE

「Blue Samba」
Ike Quebec作。Quebecのオリジナルですが、タイトルとは裏腹にサンバでもボサノヴァでもない、南国ムードのブルージーな演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=Hgpi0wZLntc

「Favela」
Joraci Camargo/Heckel Tavares作。Quebecの味わい深いプレイがフィットする僕好みの哀愁ボッサ・ジャズ。
https://www.youtube.com/watch?v=0B_wGRk3W28

「Linda Flor」
Henrique Vogeler作。ラストは軽快なメロウ・ボッサ・ジャズで締め括ってくれます。Burrellのギターが映えるカフェで聴きたいボッサ・ジャズですね。
https://www.youtube.com/watch?v=pbs_Oe3evVY

Ike Quebecの他作品もチェックを!

『Heavy Soul』(1962年)
ヘヴィー・ソウル

『Blue & Sentimental』(1963年)
ブルー・アンド・センチメンタル

『It Might as Well Be Spring』(1964年)
春の如く
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2019年10月23日

Nara Leao『Nara Leao』

トロピカリア的な1枚☆Nara Leao『Nara Leao』
リンドネイア
発表年:1968年
ez的ジャンル:トロピカリア系女性MPB
気分は... :神々しく・・・

ブラジルを代表する女性シンガーNara Leaoのトロピカリア的な1枚、『Nara Leao(邦題:リンドネイア)』(1968年)です。

これまで当ブログで紹介したNara Leao作品は以下の6枚。

 『Nara』(1964年)
 『O Canto Livre De Nara』(1965年)
 『Vento De Maio』(1967年)
 『Dez Anos Depois』(1971年)
 『Os Meus Amigos Sao Um Barato』(1977年)
 『Com Acucar Com Afeto』(1980年)

本作がリリースされた1968年はブラジルで起きた音楽を中心としたカウンター・カルチャー運動トロピカリア(トロピカリズモ)の金字塔的アルバム『Tropicalia: ou Panis Et Circencis』がリリースされた年です。

Naraは同作にCaetano VelosoGilberto GilGal CostaOs Mutantesらと共に参加していました。

そんな影響も受けて、本作『Nara Leao』もトロピカリア的な1枚に仕上がっています。

プロデュースはManuel Barenbein
Rogerio Dupratがアレンジを手掛けています。

『Tropicalia: ou Panis Et Circencis』収録曲も取り上げていますが、半数以上は1900〜1940年代の曲であり、"ディスカヴァー・ブラジル"といった側面もあります。

Nara Leao作品としては異色作かもしれませんが、トロピカリアのムーヴメントを踏まえて聴くと楽しめる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Lindoneia」
Caetano Veloso作。『Tropicalia: ou Panis Et Circencis』にも収録されていたヴァージョンと同じです。エレガントなオーケストレーションをバックに、Naraが雰囲気たっぷりに歌うボレロ調の仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=zWK5SUsiYMo

「Quem E」
Custodio Mesquita/Joracy Camargo作。ショーロのトラッドをトロピカリア的なアレンジで聴かせてくれます。何処となくフレンチ・ポップ調なのがいいですね。

「Donzela Por Piedade Nao Perturbes」
J. S. Arvelos作。ノスタルジックなアレンジの哀愁トラッドをNaraが寂しげに歌います。
https://www.youtube.com/watch?v=yS2Th7PfWwY

「Mamae Coragem」
Torquato Neto/Caetano Veloso作。この曲も『Tropicalia: ou Panis Et Circencis』に収録され、Gal Costaが歌っていました。独特のミステリアスな音世界がたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=ueOMCX7WL1g

「Anoiteceu」
Francis Hime/Vinicius De Moraes作。美しいストレングスをバックに疾走するジャズ・サンバ調の仕上がり。少し憂いを帯びたNaraの歌声が雰囲気あっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=EbziYHYR5AA

「Modinha」
Manuel Bandeira/Heitor Villa Lobos作。哀愁トラッドを寂しげに歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=MzFczQJ-eUw

「Infelizmente」
Lamartine Babo作。ノスタルジックな古典をモダンなアレンジで実にスマートに聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=QMoXsN5Ni_Y

「Um Chorinho Chamado Odeon」
Ernesto Nazareth/Vinicius De Moraes作。古典ショーロにNaraの依頼でViniciusが歌詞をつけたもの。そんな思い入れの強い曲を表情豊かに歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=OA1Ue5Mik5M

「Mulher」
Custodio Mesquita/Sady Cabral作。エレガントなアレンジをバックに、Naraもムーディーに歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=ZFXgMtB_HH8

「Medroso De Amor」
Alberto Nepomuceno/Juvenal Galeno作。美しくも切ない哀愁メロディを寂しげに歌います。
https://www.youtube.com/watch?v=2OofSlHD7yU

「Deus Vos Salve Esta Casa Santa」
Caetano Veloso/Torquato Neto作。当ブログではTerra Trioのカヴァーも紹介済みです。少しバロック調のRogerio Dupratのアレンジが冴える哀愁メロウに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=xuLaX0nA5xk

「Tema De "Os Inconfidentes"」
Cecilia Meireles/Chico Buarque作。ラストは哀愁メロディをメリハリのあるヴォーカルで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=mw_fP6lK1x0

Nara Leaoの過去記事もご参照下さい。

『Nara』(1964年)
ナラ

『O Canto Livre De Nara』(1965年)
ナラ自由を歌う+2

『Vento De Maio』(1967年)
5月の風+1

『Dez Anos Depois』(1971年)
美しきボサノヴァのミューズ

『Os Meus Amigos Sao Um Barato』(1977年)
ナラと素晴らしき仲間たち

『Com Acucar Com Afeto』(1980年)
お砂糖と愛情で
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2019年10月05日

Pucho & His Latin Soul Brothers『Heat』

ラテン・ジャズでヒート・アップ☆Pucho & His Latin Soul Brothers『Heat』

pucho & the latin soul brothers‎ heat jungle fire,jpg.jpg

発売年:1968年
ez的ジャンル:グルーヴィー・ラテン・ジャズ
気分は... :果報は練って待て!

60年代ラテン・ジャズからPucho & His Latin Soul Brothers『Heat』(1968年)です。

ティンバレス奏者"Pucho"ことHenry Brown(1938年生まれ)が率いたラテン・ジャズ・グループPucho & The Latin Soul Brothers(Pucho & His Latin Soul Brothers)の紹介は、『Yaina』(1971年)、『Tough!』(1966年)に続き3回目となります。

上記ジャケは『Jungle Fire』(1970年)との2in1CDであり、Amazonへのリンクも同作のものです。

単体ジャケはこんな感じです。

『Heat』(1968年)※アナログ盤
Heat! [12 inch Analog]

レア・グルーヴ人気作『Jungle Fire』(1970年)を取り上げても良かったのですが、よりラテン・ジャズ色の強い『Heat』(1968年)をセレクトしました。

Pucho(timbales)以下、Jim Phillips(b)、Neal Creque(p、org)、Norberto Appellaniz (bongos)、Cecil Jackson(congas)、Eddie Pazant (ts、bs、fl)、Alvin Pazant(tp)、Willie Bivens(vibe)、Jackie Soul(vo)、The Soul Sisters(vo)等がレコーディングに参加しています。

プロデューサーはDon Schlitten 、アレンジはNeal Creque

「Georgia On My Mind」「I Can't Stop Loving You」「Let Love Find You」「Payin' Dues」といったJackie Soulのエモーショナルなヴォーカル曲をフィーチャーした4曲が目立ちます。

それ以外に、サイケデリック・ラテン・ジャズ「The Presence Of Your Heart」、タイトル曲「Heat」も僕のお気に入りです。

グルーヴィーなラテン・ジャズ/ラテン・ソウルを楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「Heat」
Jim Phillips作。タイトル曲はムーディーなようで引き締まった魅惑のラテン・ジャズ。独特の妖しさがあっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=YDgFl3AcYPY

「Georgia On My Mind」
Ray Charlesヴァージョンでお馴染み、ジョージア州歌にもなったスタンダードをカヴァー(Hoagy Carmichael/Stuart Gorrell作)。当ブログではGeoff & Maria Muldaurのカヴァーも紹介済みです。アッパーなラテン・ジャズに乗って、Jackie Soulがエモーショナルなヴォーカルを聴かせてくれるエキサイティングな「Georgia On My Mind」です。ヴァイヴのアクセントがグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=87KQJ5pk2ok

「The Presence Of Your Heart」
Neal Creque作。ムーディーなラテン・ジャズをしっとりと聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=O9iwSEPO43Q

「Psychedelic Pucho」
Jim Phillips/Neal Creque/Pucho作。タイトルの通り、サイケデリックなラテン・ジャズを満喫できます。特にPuchoのティンバレスが炸裂するエキサイティングな後半は圧巻です。
https://www.youtube.com/watch?v=JJNgVp46Px8

「I Can't Stop Loving You」
Don Gibsonのカントリー・ヒットをカヴァー。Jackie Soulのヴォーカルをフィーチャーしたラテン・ソウルはなかなかキャッチーです。
https://www.youtube.com/watch?v=MI6hJLGzzno

「Wanderin' Rose」
Neal Creque作。作者Neal Crequeをはじめ、メンバーのラテン・ジャズに止まらない音楽性の幅を感じる味わい深いインスト。
https://www.youtube.com/watch?v=Ox_xmEKo4Qg

「Let Love Find You」
Jackie Soul/Neal Creque作。Jackie Soulのヴォーカルをフィーチャーしたラテン・ソウル。男臭いラテン・ワールドって感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=IR3hbdYYX-Q

「Candied Yam」
Neal Creque作。フルートが先導する哀愁ラテン。ヴァイヴの響きが似合います。
https://www.youtube.com/watch?v=KU6BbinKCcE

「Payin' Dues」
Jackie Soul/Neal Creque作。ラストはJackie Soul、The Soul Stirrersのヴォーカルをフィーチャー。鮮やかなホーン・アンサンブルが印象的なグルーヴィー・ラテン・ソウルで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=OCZTnDc02hQ

『Tough!』(1966年)
タフ!

『Yaina』(1971年)
Yaina
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2019年09月20日

Lou Donaldson『Lush Life』

ロマンチックなスタンダード集☆Lou Donaldson『Lush Life』
Lush Life
録音年:1967年
ez的ジャンル:ロマンチック・スタンダード・ジャズ
気分は... :ムーディーに・・・

夜中に仕事をしながら、映画『チワワちゃん』を鑑賞中。

岡崎京子さん原作の映画は『ヘルタースケルター』、『リバーズ・エッジ』も際どくエロい面白さがあったけど、コレにもそういう魅力があります。幸せ/不幸の表裏一体、人生の刹那的儚さ・・・好きだなぁ、この路線☆

でも、人生は儚くとも今週はロマンティックな気分で過ごしたい!
火曜からロマンティック・モードが持続しているので今週はこの路線で・・・

ソウル・ジャズ好きから高い支持を得ているジャズ・アルトサックス奏者Lou DonaldsonBlue Noteでレコーディングした『Lush Life』(1967年)です。

これまで当ブログで紹介したLou Donaldson作品は以下の6枚。

 『Alligator Bogaloo』(1967年)
 『Mr. Shing-A-Ling』(1967年)
 『Midnight Creeper』(1968年)
 『Hot Dog』(1969年)
 『Everything I Play Is Funky』(1970年)
 『Pretty Things』(1970年)

本作(1967年)は、ヒット・アルバム『Alligator Bogaloo』の1つ前にレコーディングされた作品ですが、『Alligator Bogaloo』以降のソウル・ジャズ路線とは大きく異なるロマンチックなスタンダード集です。

1967年にレコーディングされ、ジャケやレコード番号も決定していたにも関わらず、長らくお蔵入りになっていた作品ですが、参加メンバーの充実ぶりも手伝い評価の高い1枚です。まぁ、ソウル・ジャズなLou Donaldson期待すると拍子抜けするでしょうが・・・

レコーディング・メンバーはLou Donaldson(as)、Freddie Hubbard(tp)、Garnett Brown(tb)、Jerry Dodgion(as、fl)、Wayne Shorter(ts)、Pepper Adams(bs)、McCoy Tyner(p)、Ron Carter(b)、Al Harewood(ds)。

Duke Pearsonがアレンジを手掛けています。

オーセンティックでムーディーなスタンダード・バラード集です。
立役者は主役Donaldson以上にPearsonかもしれませんが・・・

スタンダード・ジャズを聴きながら、
映画『チワワちゃん』を鑑賞!
今週の僕はこんなモード♪

全曲紹介しときやす。

「Sweet Slumber」
Lucky Millinder/Al J. Neiburg/Henri Woode作。1943年Lucky Millinder & His Orchestraが初レコーディングしたスタンダード。いきなり皆がイメージするDonaldsonとはかけ離れたどムーディーなバラードが演奏されます。Hubbardも、Shorterも、Tynerもひたすらムーディーにプレイします。
https://www.youtube.com/watch?v=SLi7nALkup8

「You've Changed」
Bill Carey/Carl Fischer作。僕の一番のお気に入り。実に雰囲気のあるバラード。主役Donaldsonもいいですが、ここではTynerのリリカルなピアノが聴きどころです。
https://www.youtube.com/watch?v=ydQqYgII5uQ

「The Good Life」
Sacha Distel/Jack Reardon作。有名なポピュラー・ソングのカヴァー(フランス語原題「La Belle Vie」)。当ブログではGary McFarlandAnn Burtonのカヴァーを紹介済みです。お馴染みの名曲をスタンダード然としたエレガントなアレンジで聴かせてくれます。このあたりはDuke Pearsonの手腕が光ります。
https://www.youtube.com/watch?v=6rlqMPlRpjI

「Stardust」
Hoagy Carmichael作の有名スタンダードをカヴァー。当ブログではClifford BrownThe Louis Hayes Groupのカヴァーを紹介済みです。定番スタンダードをエレガントな雰囲気で聴かせてくれます。色気のあるDonaldsonのプレイを堪能しましょう。
https://www.youtube.com/watch?v=9eVRAIIy_yM

「What Will I Tell My Heart」
Irving Gordon/Jack Lawrence/Peter Tinturin作。少し気取った雰囲気のDonaldsonのブロウがいい感じです。「You've Changed」に次ぐ僕のお気に入り。
https://www.youtube.com/watch?v=u2jpc7-HLxs

「It Might as Well Be Spring」
Oscar Hammerstein II/Richard Rodgers作。映画『State Fair』のために1945年に書かれ、アカデミー賞のBest Original Songを受賞した名曲をカヴァー。当ブログではStacey Kentのカヴァーを紹介済みです。これでもかという位ムーディーな演奏を聴かせてくれます。ここでもTynerのリリカルなピアノが冴え渡ります。
https://www.youtube.com/watch?v=V5TT6GihafQ

「Sweet and Lovely」
CDボーナス・トラック。Gus Arnheim/Jules LeMare/Harry Tobias作のスタンダード。当ブログではBill EvansThelonious Monk & Gerry MulliganThe Kenny Clarke-Francy Boland Big Bandのカヴァーを紹介済みです。ムーディーな中にもブルージーな味わいが漂うのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=XSfRu0m676k

Lou Donaldsonの過去記事もご参照下さい。

『Alligator Bogaloo』(1967年)
Alligator Bogaloo

『Mr. Shing-A-Ling』(1967年)
Mr Shing-A-Ling

『Midnight Creeper』(1968年)
The Midnight Creeper

『Hot Dog』(1969年)
ホット・ドッグ

『Everything I Play Is Funky』(1970年)
Everything I Play Is Funky

『Pretty Things』(1970年)
Pretty Things
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2019年09月04日

Bill Evans Trio Featuring Scott La Faro『Sunday At The Village』

究極のピアノ・トリオによる名盤☆Bill Evans Trio Featuring Scott La Faro『Sunday At The Village』
サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード+5
録音年:1961年
ez的ジャンル:究極のピアノ・トリオ
気分は... :古典を侮るなかれ!

偉大なジャズ・ピアニストBill EvansScott LaFaro(b)、Paul Motian(ds)との最強トリオを組んでいたときの名盤『Sunday At The Village』(1961年)です。

当ブログではこれまで紹介したBill Evans(1929-1980年)作品は以下の9枚。

 『Portrait In Jazz』(1959年)
 『Explorations』(1961年)
 『Waltz For Debby』(1961年) 
 『Undercurrent』(1962年) ※Jim Hallとの共演
 『Waltz For Debby』(1964年) ※Monica Zetterlundとの共演
 『Alone』(1968年)
 『I Will Say Goodbye』(1977年)
 『You Must Believe In Spring』(1977年)
 『New Conversations』(1978年)

Scott LaFaro(b)、Paul Motian(ds)とのトリオでRiversideに残した『Portrait In Jazz』(1959年)、『Explorations』(1961年)、『Sunday At The Village』(1961年)、『Waltz For Debby』(1961年)という4枚は、今でも語り継がれる究極のピアノ・トリオ作品ですね。

ご存知の通り、本作『Sunday At The Village』『Waltz For Debby』と同じく、1961年6月25日ニューヨークの名門ジャズクラブVillage Vanguardにおけるライブ録音です。そして、翌月の7月6日にトリオの盟友Scott LaFaroが交通事故で逝去してしまったことで、この最強トリオに突然の終止符が打たれました。

最近の僕は本作のようなド定番の作品を聴く機会がすっかり少なくなってしまいましたが、Scott LaFaroとの四部作のうち、本作が未エントリーなのに気づき、今回取り上げることにしました。久々に聴きましたが、改めて素晴らしいピアノ・トリオ作品である再認識しています。

LaFaroの死後リリースされた本作はLaFaroをフィーチャリングする作品となっており、オープニングとエンディングはLaFaroのオリジナル曲が配置されています。

『Waltz For Debby』同様に、全編が最強トリオの美学で貫かれた演奏となっています。特に、EvansのピアノとLaFaroのベースのバランスが絶妙です。僕の好きな日本的美意識に通じるBill Evansワールドを堪能できます。

個人的には人気のスタンダード・カヴァー「Alice In Wonderland」、LaFaroのオリジナル「Gloria's Step」「Jade Visions」の3曲がお気に入りです。勿論、残るGershwinカヴァー「My Man's Gone Now」Miles Davisカヴァー「Solar」、Cole Porterカヴァー「All Of You 」も素晴らしい演奏です。

最近、古典的名著や名著を再評価する書籍を好んで読み直し、気づき、学びを得ることが多くなっています。ジャズも同じで昔の定番作品を聴き直すのって大事かもしれませんね。

全曲紹介しときやす。

「Gloria's Step (Take 2)」
Scott LaFaro作。Bill Evans作品を聴くと、非対称、未完成、儚いなものに美を見出す日本的美意識に通じるものを感じますが、この演奏なんか正にそうですね。予定調和ではない不安定な美学が貫かれた演奏に惹かれてしまいます。
https://www.youtube.com/watch?v=rARGPAkIcw4

「Gloria's Step (Take 3)」
CDボーナス・トラック。「Gloria's Step」の別テイクです。LaFaroのプレイを堪能できる演奏ですが、演奏全体としてはオリジナルのテイク2に分がありますね。
https://www.youtube.com/watch?v=9VJa_xHyetw

「My Man's Gone Now」
George Gershwin作。オペラ『Porgy and Bess』の中の1曲。哀愁バラードをしっとりと聴かせます。哀しみのその先に見えてくる美しさのような演奏がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=R5rF1rAOY2w

「Solar」
Miles Davisのカヴァー。オリジナルは『Walkin'』(1954年)に収録されています。本作の中で一番アップテンポの演奏です。静寂の中で繰り広げられる三者のバトルのような緊張感のある演奏が印象的です。特にLaFaroのベースにフォーカスして聴いているとシビれますね。
https://www.youtube.com/watch?v=A6g1FrlC0ok

「Alice In Wonderland (Take 2)」
映画『Alice in Wonderland』(1951年)のテーマ曲(Sammy Fain作)をカヴァー。名曲をこのトリオらしい美学で聴かせてくれるロマンティックな演奏です。美しいEvansのピアノと、それを引き立てるLaFaroのベースの組み合わせがサイコーです。初心者から上級者まで満足させる至極のバラードですね。
https://www.youtube.com/watch?v=HgwPvFeBRIw

「Alice In Wonderland (Take 1)」
CDボーナス・トラック。「Alice In Wonderland」の別テイクです。2テイク連続で聴くと、テイク1を踏まえてのテイク2って感じが伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=6XrdE7bpHL4

「All Of You (Take 2)」
Cole Porter作のスタンダードをカヴァー。スタンダードをEvans流ジャズへと大胆に変貌させています。EvansのピアノとLaFaroのベースの対比を追って聴いていると楽しいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=GCQJX3Cx8g8

「All Of You (Take 3)」
CDボーナス・トラック。「All Of You」の別テイクです。テイク2とは異なる聴きやすさがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=HOAEn5gHNiY

「Jade Visions (Take 2)」
Scott LaFaro作。ラストはLaFaroのオリジナルで締め括ってくれます。わび・さびを感じるBill Evans作品らしい余計なものをそぎ落とした演奏がたまりません。LaFaroのベースの一音一音が瞑想モードへ誘ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=RSu22VYKXFY

「Jade Visions (Take 1)」
CDボーナス・トラック。「Jade Visions」の別テイクです。

Bill Evansの過去記事もご参照下さい。

『Explorations』(1961年)
エクスプロレイションズ(紙ジャケット仕様)

『Portrait In Jazz』(1959年)
ポートレイト・イン・ジャズ+1

『Waltz For Debby』(1961年)
ワルツ・フォー・デビイ+4
 
『Undercurrent』(1962年) ※Jim Hallとの共演
アンダーカレント

『Waltz For Debby』(1964年) ※Monica Zetterlundとの共演
ワルツ・フォー・デビー+6 [SHM-CD]

『Alone』(1968年)
ALONE

『I Will Say Goodbye』(1977年)
アイ・ウィル・セイ・グッドバイ+2

『You Must Believe In Spring』(1977年)
You Must Believe in Spring by Bill Evans (2013-06-26)

『New Conversations』(1978年)
未知との対話-独白・対話・そして鼎談(ていだん)
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