2017年04月25日

Milt Jackson Quintet Featuring Ray Brown『That's The Way It Is』

ブルージーな味わいがたまらないジャズ作品☆Milt Jackson Quintet Featuring Ray Brown『That's The Way It Is』
ザッツ・ザ・ウェイ・イット・イズ
録音年:1969年
ez的ジャンル:ブルージー・ジャズ
気分は... :この落ち着きがたまらん!

今回はジャズ・ヴァイヴのパイオニアMilt Jacksonが盟友Ray Brownと共に組んだクインテットのライブ盤『That's The Way It Is』(1969年)です。

Modern Jazz Quartet(MJQ)のメンバーとしても活躍したヴァイヴ奏者Milt Jackson(1923-1999年)に関して、当ブログで紹介したのは以下の4枚。

 Milt Jackson & Wes Montgomery『Bags Meets Wes』(1961年)
 『Jazz 'N' Samba』(1964年)
 Milt Jackson With The Ray Brown Big Band『Memphis Jackson』(1969年)
 『Sunflower』(1972年)

Impulse!からリリースされた本作『That's The Way It Is』(1969年)は、バグスらメンバーが演奏するジャケからもわかるようにライブ・レコーディングです。場所はハリウッドのShelly's Manne-Hole

クインテットのメンバーはMilt Jackson(vibes)、Ray Brown(b)、Teddy Edwards(ts)、Monty Alexander(p)、Dick Berk(ds)という編成です。Dizzy Gillespie楽団時代からの盟友であるベーシストRay Brownをフィーチャリングする名義となっています。

アップテンポな演奏は「Wheelin' and Dealin'」のみで、リラックスした雰囲気のブルージーな演奏が印象的です。特に落ち着いたテンポの「Frankie and Johnny」「Blues In Bassment」「That's The Way It Is」がいいですね。

ブルージーな雰囲気が良く似合うバグスとRay Brownの相性の良さを感じます。

グラス片手に寛ぎながら楽しみたいジャズ作品です。

全曲紹介しときやす。

「Frankie and Johnny」
トラディショナル・ソングのカヴァー。Ray Brownのベースが存在感を示すオープニング。ミディアム・テンポのスウィンギー&ブルージーな演奏で会場がジワジワと高揚していく感じがいいですね。演奏も終わり方が実にオシャレ!
https://www.youtube.com/watch?v=BaFfiNrqe5A

「Here's That Rainy Day」
1953年のミュージカル『Carnival In Flanders(フランダースの謝肉祭)』の挿入歌をカヴァー(Johnny Burke/Jimmy Van Heusen作)。バグスの美しいヴァイヴの音色を楽しめるバラードです。しっとりとした雰囲気がたまりません。本曲に関して、当ブログではPeter Fesslerのカヴァーも紹介済みです。

「Wheelin' and Dealin'」
Teddy Edwards作。アップテンポで駆け抜けるエキサイティングな演奏で会場を盛り上げます。特にMonty Alexanderのピアノ・ソロで大盛り上がりします。
https://www.youtube.com/watch?v=H9gm6jvceIA

「Blues In Bassment」
Ray Brown作。作者Ray Brownのクールなベースに魅せられるブルージーな演奏です。ブルージーなサウンドの中でバグスのヴァイヴの音色も栄えます。
https://www.youtube.com/watch?v=za-_-fXzn0I

「Tenderly」
Walter Gross/Jack Lawrence作のスタンダードをカヴァー。Ray Brownの長いベース・ソロで拍手喝采を浴び、バグスがテンダーなヴァイヴを少し披露したところで、再びRay Brownのソロで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=MQf4BEXFTtM

本曲に関して、当ブログではClara MorenoJose JamesStacey KentPeter Fesslerのカヴァーを紹介済みです。

「That's The Way It Is」
Monty Alexander作。最後はメンバー紹介を交えながらテンポを落としたブルージーな演奏で締め括ってくれます。Teddy Edwardsのサックスをはじめ、落ち着いた雰囲気の中にもソウルフルな味わいがあっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=wkVOVA8I-B4

Milt Jacksonの過去記事もご参照下さい。

Milt Jackson & Wes Montgomery『Bags Meets Wes』(1961年)
Bags Meets Wes

『Jazz 'N' Samba』(1964年)
ジャズ・ン・サンバ

Milt Jackson With The Ray Brown Big Band『Memphis Jackson』(1969年)
メンフィス・ジャクソン

『Sunflower』(1972年)
Sunflower
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2017年04月15日

The Impressions『The Young Mods' Forgotten Story』

ニューソウルな雰囲気のCurtom第2弾☆The Impressions『The Young Mods' Forgotten Story』
ヤング・モッズ・フォゴットン・ストーリー
発表年:1969年
ez的ジャンル:シカゴ・ソウル・グループ
気分は... :Mighty Mighty!

今回は60年代ソウル作品からシカゴの名グループThe Impressions『The Young Mods' Forgotten Story』(1969年)です。

The Impressionsの前身はテネシー州チャタヌーガで結成されたThe Roosters。

シカゴへ拠点を移し、 Jerry ButlerCurtis Mayfieldが加わり、Jerry Butlerをフロントマンに据えた5人組のヴォーカル・グループJerry Butler & the Impressionsとして活動するようになります。

その後、Jerry Butlerらが抜けてしまい、Curtis MayfieldSam GoodenFred Cashという3人体制でThe Impressionsとしての再スタートを切ります。

グループは以下のようなヒット曲を生み出し、人気ソウル・グループの地位を確立します。
 「Gypsy Woman」(1961年、全米チャート第20位、同R&Bチャート第2位)
 「It's All Right」(1963年、全米チャート第4位、同R&Bチャート第1位)
 「Keep On Pushing」(1964年、全米チャート第10位)
 「People Get Ready」(1965年、全米チャート第14位、同R&Bチャート第3位)
 「We're A Winner」(1967年、全米チャート第14位、同R&Bチャート第1位)
 「Choice Of Colors」(1969年、全米チャート第21位、同R&Bチャート第1位)

1970年にはCurtis Mayfieldがソロ活動のために独立し、代わりにLeroy Hutsonが加入します(Hutsonは1973年に脱退)。

その後もメンバー交代を繰り返しながら、1980年代前半まで作品をリリースしています。

これまでCurtis Mayfield作品は10枚紹介してきましたが、The Impressionsの紹介は初めてになります。

僕の場合、前述のThe Impressionsのヒット曲は、オリジナルよりも『Curtis/Live!』(1971年)ヴァージョンの印象が強いです。そのせいもあって、Curtis Mayfield自身が設立したレーベルであるCurtom時代(1968-1976年)のImpressions作品への関心の方が高いですね。

本作『The Young Mods' Forgotten Story』(1969年)は、『This Is My Country』(1968年)に続くCurtom第2弾アルバムとなります。ニューソウル感の漂うジャケからして雰囲気があっていいですよね。

プロデュース&ソングライティングはCurtis Mayfield。アレンジはDonny HathawayJohnny Pate

「Choice Of Colors」「My Deceiving Heart」「Seven Years」の3曲がシングル・カットされ、前述のように「Choice Of Colors」が全米R&Bチャート第1位のヒットとなっています。

また、「Mighty Mighty (Spade & Whitey)」 は前述の『Curtis/Live!』(1971年)のオープニング曲としてもお馴染みですね。

Curtis Mayfieldの初期ソロ作に通じる魅力を持ったThe Impressions作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「The Young Mods' Forgotten Story」
美しいストリングス・アレンジがニューソウルを感じさせるオープニング。Curtisのソロにも繋がっていくようなサウンドにグッときます。
https://www.youtube.com/watch?v=iQURvdyht4g

「Choice Of Colors」
アルバムからの1stシングルであり、全米チャート第21位、同R&Bチャート第1位のヒットとなっています。美しいメロディに乗って、痛烈なメッセージを投げかけるニューソウルらしい1曲。Donny Hathawayのアレンジも冴えます。
https://www.youtube.com/watch?v=SNV1Y01xNk8

The Heptones、Gladys Knightがカヴァーしています。また、Project Pat feat. Lord Infamous「Choices」等のサンプリング・ソースとなっています。
The Heptones「Choice Of Colors」
 https://www.youtube.com/watch?v=vx8SOwcr6jE
Project Pat feat. Lord Infamous「Choices」
 https://www.youtube.com/watch?v=SD126VCl9lg

「The Girl I Find」
Curtisの遺作となった『New World Order』(1996年)でもセルフ・カヴァーしていたビューティフル・バラード。語り掛けるようなCurtisのジェントル・ヴォーカルにグッときます。。
https://www.youtube.com/watch?v=OAjPxdbEWoI

「Wherever You Leadeth Me」
少しイナたい軽やかさが魅力のミディアム・グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=3y7GJE3SnDQ

「My Deceiving Heart」
シングル・カットされ、全米R&Bチャート第23位となっています。腹にジワジワと沁みてくるゴスペル調バラードです。Donny Hathawayの色が出ている1曲なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=Yi49YVZOKJQ

「Seven Years」
シングル・カットされ、全米R&Bチャート第15位となっています。Curtisのソロがお好きな人であれば気に入るであろう1曲に仕上がっています。Donny Hathawayの小粋なアレンジ・センスもいいですね。Blu「theRunAwaySlaveSong」、Trey Songz「Never Again」のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=--wgHJfGCns

「Love's Miracle」
シカゴ・ソウル・グループらしいヴォーカルワークを楽しめる1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=h_9Xy2JF1vo

「Jealous Man」
今回聴き直してみて、結構フィットしたのがこのミディアム・バラード。イントロの乾いたドラムはThe Rootsあたりにも通じる感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=gDsHPQWn8nA

「Soulful Love」
穏やかなバラード。さり気なさがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=wTYmax1Nz7Y

「Mighty Mighty (Spade & Whitey)」
前述のように、『Curtis/Live!』(1971年)のオープニングを飾った名曲。疑似ライブ仕立てで盛り上げてくれるファンキー・チューン。当ブログではCurtis MayfieldがプロデュースしたCurtom所属の巨漢男性ソウル・シンガーBaby Hueyのカヴァーも紹介済みです。(多分)、同カヴァーは本オリジナルと同じトラックを使っていると思います。それ以外にAlexis Kornerもカヴァーしています。
https://www.youtube.com/watch?v=u7Rdr22dBPE

The Impressionsの他作品もチェックを!

『The Impressions/Never Ending Impressions』(1963/1964年) ※2in1CD
Impressions/Never Ending Impressions

『Keep on Pushing/People Get Ready』(1964/1965年) ※2in1CD
Keep on Pushing/People Get Ready

『One by One/Ridin' High』(1965/1966年) ※2in1CD
ONE BY ONE/RIDIN!

『The Fabulous Impressions/We're a Winner』(1967/1968年) ※2in1CD
The Fabulous Impressions / We're A Winner

『This Is My Country』(1968年)
This Is My Country

『Check Out Your Mind!』(1970年)
チェック・アウト・ユア・マインド!

『Times Have Changed』(1972年)
タイムズ・ハヴ・チェンジド

『Preacher Man』(1973年)
プリーチャー・マン

『Finally Got Myself Together』(1974年)
ファイナリー・ガット・マイセルフ・トゥゲザー

『First Impressions/Loving Power』(1975/1976年) ※2in1CD
First Impressions & Loving

『It's About Time』(1976年)
It's About Time

『Come to My Party/Fan the Fire』(1979/1981年) ※2in1CD
Come to My Party/Fan the Fire
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2017年03月28日

Elis Regina『Elis(1966)』

MPB世代アーティストの作品を取り上げた意欲作☆Elis Regina『Elis(1966)』
Elis
発表年:1966年
ez的ジャンル:国民的歌手系MPB
気分は... :女王の貫禄!

今回はブラジルの国民的歌手Elis Reginaの作品から『Elis(1966)』(1966年)です。

Elisの場合、セルフタイトルのアルバムが多数あるので、便宜上、発表年をカッコ内に記載しています。

これまで当ブログで紹介してきたブラジルの国民的歌手Elis Reginaの作品は以下の12枚。

 『Elis Especial』(1968年)
 『Elis, Como e Porque(Como & Porque)』(1969年)
 『Aquarela Do Brasil』(1969年) ※Toots Thielemansとの共演
 『Elis Regina in London』(1969年)
 『Em Pleno Verao』(1970年)
 『Ela』(1971年)
 『Elis (1972)』(1972年)
 『Elis (1973)』(1973年)
 『Elis (1974)』(1974年)
 『Falso Brilhante』(1976年)
 『Elis (1977)』(1977年)
 『Essa Mulher』(1978年)

本作『Elis(1966)』(1966年)は、Gilberto GilCaetano VelosoEdu LoboMilton NascimentoといったMPB世代のアーティストの作品を数多く取り上げたスタジオ録音作であり、その後のElisを方向づけたターニングポイントの一作だと思います。

ここで取り上げたアーティスト達のその後の活躍を見れば、女王Elisの先見の明は明らかですね。また、単に作品を取り上げるのみならず、歌声を通してそれらアーティストの魅力を余すことなく伝えてくれるところがElisの凄さと思います。

オープニングの「Roda」Gilberto Gil作品)とラストの「Cancao do Sal」Milton Nascimento作)が本作を象徴していると思います。

本作時のElisはまだ21歳ですが、とても21歳とは思えない豊かな表現力と貫禄のある歌いっぷりに驚かされます。

プロデュースはLuiz Mocarzel、アレンジはChiquinho de Moraes。

ブラジル音楽の新時代到来を女王Elisが先導した1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Roda」
Gilberto Gil/Joao Augusto作。本作のハイライト!軽快なリズムにのって、Elisがブラジル音楽の新時代到来を高らかに歌い上げます。思わず手拍子してしまいます!
https://www.youtube.com/watch?v=YGxuay9XAK8

本曲に関して、当ブログでは有名なSergio Mendes & Brasil'66ヴァージョンをはじめ、GimmicksConjunto 3Dのヴァージョンも紹介済みです。

「Samba em Paz」  
Caetano Veloso作。Gilの次はCaetano!開放的なサンバのリズムと共に、Elisが自由に舞います。
https://www.youtube.com/watch?v=C_avZSNxOnM

「Pra Dizer Adeus」  
Edu Lobo/Torquato Neto作。Edu Lobo作品の1曲目。オーケストレーションをバックに、愁いを帯びたメロディを情感たっぷりに歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=v3aj-nKkv9w

本曲に関して、当ブログではEdu Lobo & Maria Bethaniaのヴァージョンをはじめ、Luciana SouzaMaria BethaniaSebastiao Tapajos/Maria Nazareth/Arnaldo HenriquesAgustin Pereyra Lucenaヴァージョンも紹介済みです。

「Estatuinha」 
Edu Lobo/Gianfrancesco Guarnieri作。Edu Lobo作品の2曲目。後期のElisを予感させるオトナのMPBに仕上がっています。1曲の中にドラマがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=0v7DKdFKLdg

「Veleiro」  
Edu Lobo/Torquato Neto作。Edu Lobo作品の3曲目。壮大なオーケストレーションをバックに堂々と歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=I5o5kzloXdA

当ブログでは作者Edu LoboのヴァージョンやBossa RioSergio Mendesのカヴァーを紹介済みです。

「Boa Palavra」  
Caetano Veloso作。緩急つけた変幻自在のアレンジが面白い1曲。こういった曲も難なくこなせるのがElisですね。
https://www.youtube.com/watch?v=58iVAH9YZ5o

「Lunik 9」 
Gilberto Gil作。この曲も歌手の技量が問われるようなアレンジですが、結果として女王Elisの天才歌手ぶりを際立たせることに成功しています。
https://www.youtube.com/watch?v=YISlAM-J0HE

「Tem Mais Samba」 
Chico Buarque作。小粋なジャズ・サンバを思い入れたっぷりに歌います。
https://www.youtube.com/watch?v=tdMESAzq-Ak

「Sonho de Maria」 
Marcos Valle/Paulo Sergio Valle作。当ブログではConjunto 3Dヴァージョンも紹介済みです。エレガントなオーケストレーションをバックに、しっとりとしたヴォーカルを披露してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=t_e79zlcpow

「Tereza Sabe Sambar」  
Francis Hime/Vinicius de Moraes作。少しノスタルジックな雰囲気でスタートしますが、緩急をうまく使ったアレンジが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=uvYmTYLne7k

「Carinhoso」
Joao de Barro/Pixinguinha作。当ブログではTania Mariaヴァージョンも紹介済みです。アコースティックな質感のアレンジをバックに、Elisらしい豊かな表現力で歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=nP5YtBOk0u4

「Cancao do Sal」
ラストはMilton Nascimento作の名曲「塩の歌」。個人的には「Roda」と並ぶ本作のハイライト。この曲もブラジル音楽の新時代を予感させます。Milton Nascimentoという才能の魅力をElisが余すことなく伝えてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=lQoxmxwDQnw

本曲に関して、当ブログではBossa RioRonald MesquitaChristiane LegrandTania Mariaのカヴァーも紹介済みです。

Elis Regina作品の過去記事もご参照下さい。

『Elis Especial』(1968年)
エリス・エスペシアル

『Elis, Como e Porque(Como & Porque)』(1969年)
コモ・イ・ポルケ+4

『Aquarela Do Brasil』(1969年)
ブラジルの水彩画

『Elis Regina in London』(1969年)
イン・ロンドン

『Em Pleno Verao』(1970年)
エン・プレノ・ヴァラオン

『Ela』(1971年)
エラ 1971

『Elis (1972)』(1972年)
Elis

『Elis (1973)』(1973年)
Elis 1973

『Elis (1974)』(1974年)
人生のバトゥカーダ

『Falso Brilhante』(1976年)
Falso Brilhante

『Elis (1977)』(1977年)
Elis 1977

『Essa Mulher』(1978年)
或る女(紙ジャケット仕様)
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2017年03月07日

The Joe Cuba Sextet『Wanted Dead Or Alive (Bang! Bang! Push, Push, Push)』

N.Y.ラテン/ブーガルーの父の人気作☆The Joe Cuba Sextet『Wanted Dead Or Alive (Bang! Bang! Push, Push, Push)』
Bang Bang Push Push
発表年:1966年
ez的ジャンル:N.Y.ラテン/ブーガルー
気分は... :Bang! Bang!

今回はN.Y.ラテン/ブーガルーの父Joe Cuba(1933-2009年)の人気作The Joe Cuba Sextet『Wanted Dead Or Alive (Bang! Bang! Push, Push, Push)』(1966年)です。

Joe Cuba(本名:Gilberto Miguel Calderon)は1933年N.Y.スパニッシュ・ハーレム生まれのコンガ奏者/バンド・リーダー。プエルトリコ移民の両親を持つニューヨリカンです。

50年代から活動を開始し、1954年からJoe Cubaを名乗り、自身のグループThe Joe Cuba Sextetを率いるようになります。

メンバーはJoe Cuba(congas)、Jimmy Sabater(timbales)、Nick Jimenez(p)、Roy Rosa(b)、Tommy Berrios(vibe)、Willie Torres(vo、bongos)の6名。

50年代後半にWillie Torresが脱退しますが、代わりにCheo Felicianoがシンガーとして加わり、ヴォーカルもとるようになったJimmy Sabaterと共に2枚看板として活躍するようになります。

若者をターゲットにしたN.Y.ラテン・サウンドを引っさげ、グループは60年代〜70年代前半のN.Y.ラテン/ブーガルーを主導していました。特に、1965年のシングル「El Pito (I'll Never Go Back to Georgia)」は大反響を呼んだようです。

今回紹介する『Wanted Dead Or Alive (Bang! Bang! Push, Push, Push)』(1966年)も全米チャートに入ったシングル「Bang Bang」や同じくシングルとなった「Oh Yeah」「Sock It To Me」といった勢いのあるブーガルーが印象的な1枚です。

ただし、ブーガルーのみではなくボレロ、チャ・チャ・チャ、デスカルガ等さまざまなタイプのラテン・サウンドがバランス良く配されており、ラテン初心者の方でも入りやすい1枚かも知れません。

とりあえずはブーガルー・クラシック「Bang Bang」、パーティー・ブーガルー「Sock It To Me」をチェックしてみてください。

全曲紹介しときやす。

「Bang Bang」
Jimmy Sabater/Joe Cuba作。ブーガルー・クラシックの人気曲がオープニング。みんなでハンドクラップしながら盛り上がりそうなパーティー・ブーガルーです。
https://www.youtube.com/watch?v=MenOmqIBmIM

Dizzy Gillespie、Cal Tjader、David Sanbornがカヴァーしています。また、Donna Summerの大ヒット「Bad Girls」でも本曲のフレーズの引用を聴くことができます。

「Mujer Divina」
Jimmy Sabater作。ブーガルーだけではない正統派ラテンも演奏できることを示してくれるボレロ。Ugly Duckling「Rock on Top」のサンプリング・ソースにもなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=WrabQF9cQTY

「Oh Yeah」
Jimmy Sabater作。格好良いブーガルー。彼らが若いニューヨリカンから人気であったのがよくわかる1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=kSgt5a6Oz2Y

「La Malanga Brava」
Jimmy Sabater作。開放的なデスカルガ。Joe Cubaのコンガをはじめとするパーカッシヴで格好良いラテン・リズムを楽しみたい人にオススメです。
https://www.youtube.com/watch?v=1igZ6OTFbbE

「Que Son Uno」
Jimmy Sabater/Joe Cuba作。Nick Jimenezの気の利いたピアノがグッドなチャ・チャ・チャ。Tommy Berriosのヴァイヴが栄えます。
https://www.youtube.com/watch?v=dIu6B8NycFw

「Sock It To Me」
Hector Rivera/Jimmy Sabater作。個人的には一番のお気に入り。若々しいラテン・ソウル・フィーリングが魅力のブーガルー。Tommy Berriosのヴァイヴもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=ZyVYJo8ztLs

「Asi Soy」
Jimmy Sabater/Joe Cuba作。N.Y.ラテンらしい小粋な疾走感に惹かれます。
https://www.youtube.com/watch?v=NYqUvCAd-i0

「Triste」
Nick Jimenez作。ロマンティックなボレロでムーディーに迫ります。
https://www.youtube.com/watch?v=6BC7FAOtEfw

「Alafia」
Jimmy Sabater作。Fania好きの人は気に入るであろう洗練されたN.Y.ラテンで楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=SFQU7iAHrFg

「Push, Push, Push」
Jimmy Sabater/Joe Cuba作。ストリート感覚のブーガルーで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=TClq1ASjIHw

「Cocinando」
Hector Rivera/Henny Alvarez/Joe Cuba作。ラストは9分を超えるデスカルガで熱く締め括ってくれます。パーカッション・ブレイク好きの人はかなり楽しめるはず!
https://www.youtube.com/watch?v=x2GZCJOIhV0

Joe Cubaの他作品もチェックを!

『I Tried To Dance All Night』(1956年)
I TRIED TO DANCE ALL NIGHT

『Merengue Loco』(1961年)
merengue loco out of t

『Steppin' Out』(1963年)
Steppin' Out

『Diggin' the Most』(1964年)
Diggin

『Vagabundeando!/Hangin' Out』(1964年)
Vagabundeando! Hangin' Out

『Comin' At You』(1965年)
Comin at You

『We Must Be Doing Something Right!』(1966年)
We Must Be Doing Something Right

『The Velvet Voice of Jimmy Sabater』(1967年)
Presents Velvet Voice of Jimmy Sabater

『My Man Speedy』(1968年)
My Man Speedy

『Bustin' Out』(1972年)
Bustin Out

『Cocinando la Salsa (Cookin' The Sauce)』(1976年)
Cocinando La Salsa
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2017年02月18日

Sandie Shaw『Sandie』

スウィンギング・ロンドンの歌姫のデビュー・アルバム☆Sandie Shaw『Sandie』
サンディ
発表年:1965年
ez的ジャンル:スウィンギン・ロンドン系女性シンガー
気分は... :裸足の女王!

今回はスウィンギン・ロンドンな1枚、Sandie Shaw『Sandie』(1965年)です。

Sandie Shawは1947年、イギリス、エセックス州生まれの女性シンガー。"裸足の女王"として人気を博したスウィンギング・ロンドンの歌姫の一人です。

弱冠17歳で敏腕女性マネジャーEve Taylorの下、Chris Andrewsプロデュースで1964年にシングル「As Long As You're Happy Baby」でデビュー。

続く2ndシングルとなったLou Johnsonのカヴァー「(There's) Always Something There To Remind Me」(Burt Bacharach/Hal David作)がUKシングル・チャート第1位となり、彼女の快進撃が始まります。

その後も「Girl Don't Come」(UKシングル・チャート第3位)、「I'll Stop at Nothing」(UKシングル・チャート第4位)、「Long Live Love」(UKシングル・チャート第1位)、「Message Understood」(UKシングル・チャート第6位)、「Puppet on a String」(UKシングル・チャート第1位)、「Monsieur Dupont」(UKシングル・チャート第6位)といったヒットを60年代に放っています。

アルバムとしては『Sandie』(1965年)、『Me』(1965年)、『Love Me, Please Love Me』(1967年)、『The Sandie Shaw Supplement』(1968年)、『Reviewing the Situation』(1969年)の5枚を60年代にリリースしています。

今回紹介する『Sandie』(1965年)は彼女のデビュー・アルバムであり、UKアルバム・チャート第1位となったヒット・アルバムです。加えて、再発CDには「As Long As You're Happy Baby」「(There's) Always Something There To Remind Me」「Girl Don't Come」「I'll Stop At Nothing」「Long Live Love」「Message Understood」といった初期ヒット・シングルがボーナス・トラックで追加収録された超お得な1枚となっています。

こうしたボーナス・トラックに目を奪われがちになりますが、アルバム本編もなかなか充実しています。スウィンギング・ロンドン好きの人であれば、ヒット・シングル以上に気に入るであろう曲が多数収録されています。

本編はヒット曲カヴァーとChris Andrews作のオリジナルから構成されています。特にスウィンギング・ロンドン好きにオススメなのが、R&Bフィーリングの「Everybody Loves A Lover」「Baby I Need Your Loving」「Don't Be That Way」「It's In His Kiss」、ビートの効いた「Gotta See My Baby Every Day」あたりです。

17歳のデビュー・アルバムとは思えないほど、キュートな中にも落ち着きがあるのがいいですね。

スウィンギング・ロンドンの歌姫の魅力を堪能しましょう!

全曲紹介しときやす。

「Everybody Loves A Lover」
Robert Allen/Richard Adler作。Doris Day、1958年のヒット曲をカヴァー。Sandieヴァージョンは1962年のThe Shirellesヴァージョンをお手本にした仕上がりです。スウィンギング・ロンドンらしいR&Bフィーリングのヒップなカヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=F5G6YFhQCG4

「Gotta See My Baby Every Day」
Chris Andrews作。ビートの効いたロッキン・サウンドをバックに、Sandieがキュートなヴォーカルで弾けます。スウィンギング・ロンドン好きにはたまらない仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=6cPof98K1j0

「Love Letters」
Edward Heyman/Victor Young作。Ketty Lesterのヒット(1962年)で知られる曲をカヴァー。オリジナルは同名映画(1945年)の主題歌です。可憐にバラードを歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=dhwFnxJeXAI

「Stop Feeling Sorry For Yourself」
Chris Andrews作。甘酸っぱい青春の香りのするミディアム・バラード。
https://www.youtube.com/watch?v=ngETbuhWvME

「Always」
Irving Berlinが1925年に書いたポピュラー・スタンダードをカヴァー。悪くはないけど、スウィンギング・ロンドン好きの人には少し拍子抜けかも?

「Don't Be That Way」
Chris Andrews作。ビートの効いたスウィンギング・ロンドンな仕上がり。ヒップなサウンドをバックにSandieの初々しさが眩しく栄えます。
https://www.youtube.com/watch?v=OwDKaQtyfZ0

「It's In His Kiss」
Betty Everett、1964年のヒット曲をカヴァー(Rudy Clark作)。オリジナルはMerry Claytonのヴァージョン(1963年)です。ポップとR&Bが程よくブレンドしている感じがグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=uFZIkr5mAog

「Downtown」
Petula Clark、1964年の大ヒット曲をカヴァー(Tony Hatch作)。どうしてもPetula Clarkの印象が強い曲ですが、Sandieヴァージョンもオリジナルの雰囲気を受け継いでいます。
https://www.youtube.com/watch?v=4zrS3mlg4VI

「You Won't Forget Me」
Jackie DeShannon/Shari Sheeley作。作者Jackie DeShannonヴァージョンはアルバム『Breakin' It Up on the Beatles Tour』(1964年)に収録されています。Sandieヴァージョンはハープシコードがアクセントのキュートなポップ・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=f9zll471bZw

「Lemon Tree」
Will Holt作のフォーク・ソングをカヴァー。オールディーズ感の仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=W6-35VJ4YGw

「Baby I Need Your Loving」
Four Tops、1964年のヒット曲をカヴァー(Holland-Dozier-Holland作)。SandieのヴォーカルとR&Bサウンドの相性の良さを実感できます。
https://www.youtube.com/watch?v=EIhtsV7wz5A

「Talk About Love」
Chris Andrews作。本編のラストはポップに弾けて締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=5ZE_KUi59ns

前述のように国内再発CDには初期シングルやそのB面曲が発売順にボーナス・トラックとして追加収録されています。

「As Long As You're Happy Baby」
Chris Andrews作。デビュー・シングル。初々しさの中にもSandieの持つR&Bフィーリングな魅力を確認できます。
https://www.youtube.com/watch?v=RHFhT4k0jOU

「(There's) Always Something There To Remind Me」
Burt Bacharach/Hal David作。2ndシングルとしてUKシングル・チャート第1位の大ヒットとなりました。ストリングスをバックにSandieが堂々と歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=-RpOUa1bkNQ

「Don't You Know」
Chris Andrews作。シングル「(There's) Always Something There To Remind Me」のB面曲です。しっとりと歌い上げます。10代にしてSandieが完成度の高いシンガーであったことを実感できます。
https://www.youtube.com/watch?v=ZV55mxXKQ6U

「Girl Don't Come」
Chris Andrews作。3rdシングルとしてUKシングル・チャート第3位のヒットとなりました。哀愁のポップ・ソングを可憐に歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=BTuzSwu8YLo

「I'll Stop At Nothing」
Chris Andrews作。4thシングルとしてUKシングル・チャート第3位のヒットとなりました。R&Bフィーリングのポップ・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=lIp72ZP-WLg

「Long Live Love」
Chris Andrews作。5thシングルとしてUKシングル・チャート第1位の大ヒットとなりました。Chris Andrewsとのコンビの快調ぶりが窺えるポップ・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=MUybFOUSb0I

「Message Understood」
Chris Andrews作。6thシングルとしてUKシングル・チャート第6位のヒットとなりました。オルガンがアクセントのスウィンギング・ロンドンらしいポップ・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=2RLcw2bpOoU

Sandie Shawの他作品もチェックを!

『Me』(1965年)
ME

『Love Me, Please Love Me』(1967年)
LOVE ME, PLEASE LOVE ME

『The Sandie Shaw Supplement』(1968年)
Sandie Shaw Supplement

『Reviewing the Situation』(1969年)
REVIEWING THE SITUATION
posted by ez at 09:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする