2018年05月20日

Joe Armon-Jones『Starting Today』

Ezra Collectiveのキーボード奏者の初アルバム☆Joe Armon-Jones『Starting Today』
Starting Today [帯解説 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC572)
発表年:2018年
ez的ジャンル:南ロンドン新世代ジャズ
気分は... :やはり南ロンドンはヤバすぎ!

ロイヤルウェディングで盛り上がるロンドン!
音楽面では南ロンドンの新世代ジャズがヤバすぎます!

新作から南ロンドンのアフロ・ジャズ・ファンク・バンドEzra Collectiveのキーボード奏者Joe Armon-Jonesのソロ・アルバム『Starting Today』です。

Joe Armon-Jonesは、1993年オックスフォード生まれ。James Mollison(ts)、Dylan Jones(tp)、TJ Koleoso(b)、Femi Koleoso(ds)と共に南ロンドン・ジャズの活況を象徴するアフロ・ジャズ・ファンク・バンドEzra Collectiveのメンバーとして活動する白人キーボード奏者。

ソロ・アーティストとしてもJoe Armon-Jones & Maxwell Owin名義でリリースしたEP「Idiom」(2017年)は高評価を得ています。

Ezra Collectiveへの注目が高まる中でリリースされた初ソロ・アルバム『Starting Today』は、Gilles PetersonBrownswood Recordingsからのリリースとなります。

レコーディングにはJoe Armon-Jones(el-p、vo)以下、Ezra Collectiveの同僚James Mollison(ts)、Dylan Jones(tp)、Moses Boyd Exodusを率いるロンドンの気鋭ジャズ・ドラマーMoses Boyd(ds)、期待の女性ジャズ・サックス奏者(ts)、ロンドンのアフロビート・バンドKokorokoのメンバーMutale Chashi(b)とOscar Jerome(g、vo)、それ以外にKwake Bass(ds)、David Mrakpor(b)、Maxwell Owin(effects)、Ras Asheber(vo)、Ego Ella May(vo)、Big Sharer(vo)といったミュージシャンが参加しています。

また、国内盤ボーナス・トラック「Go See」にはFabrice BourgelleRuby SavageShabaka HutchingsDaniel Casimirといった南ロンドン・ジャズ・シーンの重要ミュージシャン達がバック・コーラスで参加しています。

南ロンドン新世代ジャズ、今ジャズがお好きな人であれば、間違いなく大満足できる1枚だと思います。今ジャズ的な面白さとUKクラブジャズ的な格好良さを兼ね備えて調和させているのが南ロンドンらしいのでは?

南ロンドン新世代ジャズの魅力を余すことなく伝えてくれる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Starting Today」
Ras Asheberをフィーチャー。本作を象徴するオープニング。UKクラブジャズ経由の今ジャズといった格好良さとポジティブなヴァイヴが魅力です。Joe Armon-Jonesのウーリッツァー、Moses BoydとKwake Bassのツイン・ドラム、Mutale Chashiのベース、Dylan JonesとNubya Garciaによるホーン・アンサンブル、Ras Asheberのフリー・スタイル・ヴォーカルが織り成す南ロンドンらしいジャズ・グルーヴを存分に楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=mdz9jHg-mWM

「Almost Went Too Far」
Thundercat『Drunk』あたりに通じるメロウ・アプローチ。Joe Armon-Jones自身とEgo Ella Maがヴォーカルをとります。Joe Armon-JonesのウーリッツァーとOscar Jeromeのギターが生み出すメロウ・ワールドがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=7YPWM6ckOT4

「Mollison Dub」
タイトルの通り、David MrakporとMoses Boydのリズム・セクションを中心にダビーなジャズ・ワールドを楽しめます。このあたりはUKジャズならではですね。

「London's Face」
Oscar Jeromeのヴォーカル&ギターをフィーチャー。モロッコ音楽のエッセンスを取り入れたエスニック感覚の今ジャズ・グルーヴを楽しめます。ミステリアスなJoe Armon-Jonesの鍵盤プレイに加え、Moses BoydとKwake Bassのパワフルなツイン・ドラム、同僚Dylan Jonesのトランペット・ソロが印象的です。

「Ragify」
Big Sharerのラップをフィーチャー。Joe Armon-Jonesのウーリッツァーが冴えわたる南ロンドンらしい今ジャズ。Moses Boydの格好良いドラミングにはChris Daveに通じる魅力があります。

「Outro (Fornow)」
「Idiom」でタッグを組んだMaxwell Owinがエフェクトを手掛けたアウトロで本編は幕を閉じます。

「Go See」
国内盤ボーナス・トラック。南ロンドンの小宇宙を感じるコズミックな仕上がり。Joe Armon-Jonesに加え、Fabrice Bourgelle、Ruby Savage、Shabaka Hutchings、Nubya Garcia、Daniel Casimirといった南ロンドン・ジャズ・シーンの重要ミュージシャン達がバック・コーラスで参加しています。

ご興味がある方はEzra Collectiveの作品もチェックを!

Ezra Collective『Chapter 7 + Juan Pablo: The Philosopher』(2017年)
Chapter 7 + Juan Pablo: The Philosopher [日本限定独自企画盤]
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2018年05月13日

Mario Biondi『Brasil』

新作はリオ・デ・ジャネイロで全面レコーディング☆Mario Biondi『Brasil』
BRASIL
発表年:2018年
ez的ジャンル:伊達男系男性ジャズ・ヴォーカル
気分は... :ブラジルでも伊達男は健在!

今回は魅惑のバリトン・ヴォーカルで魅了するイタリア人男性ジャズ・シンガーMario Biondiの最新作『Brasil』です。

2メートルを超えるイタリア人の巨漢シンガーMario Biondiについて、これまで当ブログで紹介した作品は以下の4枚。

 『Handful Of Soul』(2006年)
 『If』(2009年)
 『Sun』(2013年)
 『Beyond』(2015年)

本作『Brasil』は、タイトルの通り、リオ・デ・ジャネイロでレコーディングを行い、ブラジル色を前面に打ち出したアルバムです。ブラジル人ミュージシャンとの交流の中でMarioの開放的な魅力が全開です。

プロデュースはブラジル新世代の重要ミュージシャンKassinMario Caldato, Jr.(Mario C)。Mario Caldato, Jr.はBeastie BoysJack JohnsonBebel Gilbertoのプロデューサーとしてお馴染みですね。

ゲスト・ミュージシャンとして、Ivan Lins(key)、Till Bronner(flh)、Daniel Jobim(p)、Ana Flora(back vo)、Ivete De Souza(back vo)が招かれています。

それ以外にKassin(b)、Daniel Conceicao(ds)、Davi Moraes(g)、Pedro Sa(g)、Roberto Pollo(key)、Giuseppe Furnari(p)、Andre Siqueira(per)、Altair Martins(tp)、Ze Carlos Bigorna(sax)、Marlon Sette(tb)、Bettina Graziani(back vo)、Jurema de Candia(back vo)、Jussara Lorenco(back vo)、The City Of Prague Philharmonic Orchestra等のミュージシャンが参加しています。

Marlon Setteがホーン・アレンジ、Arthur Verocaiがストリングス・アレンジを手掛けています。また、ソングライティングではRoge/Gabriel Mourというブラジル人ソングライター・コンビが大きく貢献しています。

オリジナルの中ではポップ・ディスコな「Take Me To The Stars」、ダンサブルな「On The Moon」、メロウな「Sophia」あたりがおススメです。

カヴァーでは「Felicidade」Seu Jorge)、「Upside Down (Flor De Lis)」Djavan)、「It's You I'll Always Love (Eu Sei Que Vou Te Amar)」Jobim)、「Smooth Operator」Sade)がおススメです。

ブラジル人ミュージシャンと交流しても、Marioの男臭く豪快なヴォーカルは圧倒的な存在感を放ちます。その意味では、ブラジル録音という部分にあまり引きずられすぎず、Mario Biondiワールドを楽しめばいいと思います。

全曲紹介しときやす。

「Felicidade」
Leandro Fab/Seu Jorge/Gabriel Moura/Pretinho Da Serrinha/Jeff Cascaro/Robin Meloy Goldsby作。Seu Jorgeのカヴァー。オリジナルは『Musicas para Churrasco, Vol. 2』(2014年)に収録されています。オリジナルの開放感を受け継ぎつつ、伊達男らしいポップ・ジャズにアップデートさせています。抜きのいいホーン・サウンドもグッド!

「Devotion (Mundo Coloridao)」
Roge/Gabriel Moura/Gabriela Da Silva Riley作。Kassinらしい新世代ブラジル・サウンドに乗って、Marioの男臭いヴォーカルが軽快に駆け抜けます。
https://www.youtube.com/watch?v=3z913Q9CUyc

「Upside Down (Flor De Lis)」
Djavanの名曲「Flor De Lis」をカヴァー。オリジナルは『A Voz, O Violao, A Musica De Djavan』(1976年)に収録されています。ここでは少しテンポを落としたメロウ・ボッサ・サウンドでMarioらしい低音ヴォーカルの魅力を引き出してします。
https://www.youtube.com/watch?v=hIGuKBvRdZw

「Rivederti」
Mario Biondi/Giuseppe Furnari/Dario Fisicaro作。Giuseppe Furnariの美しいピアノをバックに、Marioが美しいバラードを優しく歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=w3_c2IU0EHc

「Take Me To The Stars」
Mario Biondi/Roge/Gabriel Moura作。開放的なポップ・ディスコ調の仕上がり。Marioらしいスケールの大きさダンサブル・ワールドを楽しめます。Arthur Verocaiのストリングス・アレンジが冴えます。
https://www.youtube.com/watch?v=Gx7bqjnMeDM

「Sophia」
Roge/Gabriel Moura/Jeff Cascaro/Robin Meloy Goldsby作。ブラジルらしいメロウ・サウンドとMarioらしい男臭いヴォーカルが上手く結びついています。

「It's You I'll Always Love (Eu Sei Que Vou Te Amar)」
Antonio Carlos Jobim/Vinicius de Moraes作の名曲カヴァー。Marioにしかできないシブい語り口の好カヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=63m_tkkmMlg

「Deixa Eu Dizer」
Ronaldo Monteiro/Ivan Lins作。Ivan Linsのオリジナルは『Modo Livre』(1974年)に収録されています。ベテラン女性シンガーClaudiaと作者Ivan Linsのキーボードをフィーチャー。Marioの武骨なポルトガル語ヴォーカルを楽します。

「On The Moon」
Mario Biondi/Roge/Gabriel Moura/Jeff Cascaro/Robin Meloy Goldsby作。軽快なホーン・サウンドと共に疾走する豪快ダンサブル・チューン。近年のMario作品がお好きな人であれば気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=Q-hDyiHjj-4

「Jardin D'hiver」
Benjamin Biolay/Keren Ann作。Keren Annのオリジナルは『La Biographie de Luka Philipsen』(2000年)に収録されています。哀愁ボッサ・サウンドに乗って、Marioが哀しげなフレンチ・ヴォーカルを披露します。

「Smooth Operator」
Sade Adu/Antonio Hardy/Clyde Otis/Murray Stein作。Sadeの初期ヒットをカヴァー。ドイツ人イケメン・ジャズ・トランペッターTill Bronnerをフィーチャーし、BronnerのフリューゲルホーンとMarioの伊達男ヴォーカルが相まって格好良いカヴァーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=WDzGJd0grcc

「Luiza」
Antonio Carlos Jobim作。Roberto Polloのキーボードとサウンド・エフェクトのみのバックでMarioが歌い上げるミステリアスなカヴァーに仕上がっています。

「Mundo Coloridao」
Roge//Gabriel Moura/Mario Biondi作。Kassinの新世代ブラジル・サウンドが冴える開放的なポップ・ダンスに仕上がっています。

「Rivederti (Se Quer Entrar)」
Ana Carolina、Daniel Jobim(Antonio Carlos Jobimの息子)をフィーチャーした「Rivederti」の別ヴァージョン。Arthur Verocaiのストリングスがロマンティック・ムードを演出してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=SnbX4EyPbXU

Mario Biondiの過去記事もご参照下さい。

『Handful Of Soul』(2006年)
ハンドフル・オブ・ソウル

『If』(2009年)
IF

『Sun』(2013年)
Sun

『Beyond』(2015年)
Beyond
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2018年05月06日

The Far Out Monster Disco Orchestra『Black Sun』

ブラジル人アーティストによるディスコ・プロジェクト第2弾アルバム☆The Far Out Monster Disco Orchestra『Black Sun』
ブラック・サン
発表年:2018年
ez的ジャンル:Far Out系ディスコ・プロジェクト
気分は... :GWも残り1日...

新作アルバムの中から、Joe Davisが主宰するUKの人気レーベルFar Out所属のブラジル人アーティストにディスコ・プロジェクトThe Far Out Monster Disco Orchestraの第2弾アルバム『Black Sun』です。

ブラジル人アーティストによるソウル/ディスコへのオマージュThe Far Out Monster Disco Orchestraの紹介は、第1弾アルバム『The Far Out Monster Disco Orchestra』(2014年)に続き2回目となります。

プロジェクト中心メンバーであったAzymuthJose Roberto Bertrami(2012年逝去)亡き後、牽引役となっているのがJoe Davisと共に本作のプロデュースを手掛けるDaniel MaunickDaniel MaunickIncognitoのリーダーJean-Paul "Bluey" Maunickの息子です。

レコーディングには生前のJose Roberto Bertrami(p、el-p、org、syn)、AzymuthメンバーでありDaniel MaunickのパートナーSabrina Malheirosの父親でもあるAlex Malheiros(b、g)、Arthur Verocai(strings & horn arr、g)、Daniel Maunick(prog、per、key、syn)、Fernando Moraes(p、el-p、syn)、Marco Lobo(per)、David Brinkworth(key)、Ze Carlos 'Bighorn'(ts、fl)、Ricardo Pontes(as)、Paulo Guimaraes(fl)、Heidi Vogel(vo)、Mia Mendes(vo)、Karl Injex(spoken vox)等のミュージシャンが参加しています。特に、5曲でリード・ヴォーカルをとるMia Mendesのチャーミングな女性ヴォーカルが本作に大きく貢献しています。

アルバムはヴォーカル入りの楽曲が7曲、さらにそれらのインスト・ヴァージョン5曲という構成です。

1980年代パラダイス・ガラージあたりを意識したディスコ・サウンドへのオマージュですが、Azymuth等のブラジリアン・フュージョン経由のディスコ・サウンドになっているのがFar Outらしいのでは?

特に「Step Into My Life」「Black Sun」「Give It To Me」が僕のお気に入りです。

ブラジリアン・フュージョン経由のディスコ・サウンドをご堪能あれ!

全曲紹介しときやす。

「Step Into My Life」
先行して2015年に12"シングル・リリースされていた楽曲。Arthur Verocaiのストリングス&ホーン・アレンジが映えるディスコ・チューンです。Mia Mendesの艶やかなヴォーカルをドリーミーなディスコ・サウンドを包み込みます。
https://www.youtube.com/watch?v=l5RA2P1R2Ko

「Black Sun」
The Cinematic OrchestraNicola ConteGaetano Partipilo等の作品への参加でも知られるHeidi Vogelがリード・ヴォーカルを務めます。Heidiのクール・ヴォーカルと共に疾走する妖しげなディスコ・ダンサーはパラダイス・ガラージ好きの人はグッとくるはず!
https://www.youtube.com/watch?v=ft_AszxzhMw

「Flying High」
艶めかしいMia Mendesと共にジワジワと高揚してきます。Azymuth系ディスコ・サウンドといった雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=NaeczYcDOUg

「Give It To Me」
2015年に12"シングル・リリースされていた楽曲。Mia Mendesのヴォーカルが引き立つメロウ・ディスコ・チューン。僕の一番のお気に入り。80年前後の匿名ディスコ・ユニットのようなワクワク感があります。生前のBertramiがMaunickと共にアレンジを手掛けています。
https://www.youtube.com/watch?v=FvkY79dJc3g

「The Two Of Us」
Mia Mendesの艶めかしいヴォーカルにグッとくるアーバン・ミディアム・ダンサー。週末ミッドナイト・モードにフィットします。
https://www.youtube.com/watch?v=43AAaQs1nK8

「Walking Bass (In The Street)」
タイトルの通り、Alex Malheirosのベースが牽引する1曲。
https://www.youtube.com/watch?v=LHmOhQwF5js

「Where Do We Go From Here」
2016年に12"シングル・リリースされていた楽曲。Mia Mendesの何処となく切ないヴォーカルにグッときます。生前のBertramiがMaunickと共にアレンジを手掛けています。
https://www.youtube.com/watch?v=L5TbVn_3_DA

「Step Into My Life (Instrumental)」
「Black Sun (Instrumental)」
「Flying High (Instrumental)」
「Give It To Me (Instrumental)」
「Where Do We Go From Here (Instrumental)」
これまで紹介してきた楽曲のインスト・ヴァージョンです。

未聴の方は1stアルバム『The Far Out Monster Disco Orchestra』(2014年)もチェックを!
『The Far Out Monster Disco Orchestra』(2014年)
The Far Out Monster Disco Orchestra
posted by ez at 01:23| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月03日

Uniting Of Opposites『Ancient Lights』

ロンドン発!インド音楽×コズミック・ジャズ☆Uniting Of Opposites『Ancient Lights』
Ancient Lights [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 紙ジャケット仕様 / 国内盤] (BRC571)
発表年:2018年
ez的ジャンル:インド音楽×コズミック・ジャズ
気分は... :瞑想の音世界・・

週中ですが、GWなので新作紹介を・・・

ロンドン発のインド音楽(ラーガ)×コズミック・ジャズ作品Uniting Of Opposites『Ancient Lights』です。Tru Thoughtsからのリリースです。

アルバム全編でシタールを満喫できるTru Thoughts作品ということで興味を持ち、サウンドをチェックして購入した1枚です。参加メンバーの中には南ロンドンのジャズ・シーンと接点を持つミュージシャンもおり、そんな期待も込めて購入したのかも?

Uniting Of Opposites『Ancient Lights』は、Tim Liken(syn、rhodes、tanpura、dubtronics)、Clem Alford(sitar)、Ben Hazleton(b)を中心としたプロジェクト。

Tim Likenは、2000年代のロンドン・クラブ・シーンで活躍したDJ/プロデューサーTim Deluxeと同一人物です。近年は生演奏を重視していたTimが、自身のアルバム『The Radicle』(2014年)で起用したBen Hazleton、70年代初めに活動していた幻のサイケデリック・フォーク/ロック・バンドMagic Carpetのメンバーであったベテラン・シタール奏者Clem AlfordとスタートさせたプロジェクトがUniting Of Oppositesです。

中心メンバー3名以外にIdris Rahman(clarinet)、Manjeet Singh Rasiya(tabla)、Eddie Hick(ds)、Marcina Arnold(vo)といったミュージシャンがレコーディングに参加しています。

インド音楽(ラーガ)をベースに、コズミック・ジャズ、ジャズ・ロック、ダブ、ドローン・アンビエントなどが融合した神秘的な音世界を楽しめます。期待通りのラーガな音世界に大満足です。

The Dave Pike SetAlice Coltrane「Mint」、Marcina Arnoldの女性ヴォーカルをフィーチャーした「Ancient Lights」、サイケデリックでコズミックでダビーな「Vortex Number 9」、スピリチュアルな「Car Number 27/Mr. Alpo」あたりが僕のおススメです。

日本人アーティスト青山ときお氏が描いたサイケデリックなジャケもサイコーですね。

楽曲はすべてメンバーのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Mint」
ラーガ+ジャズ・ロック+コズミック・ジャズなオープニング、The Dave Pike SetAlice Coltraneといった感じがたまりません。また、Timによるダブ・エフェクトがコズミックな世界観を拡げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=nJiRI5K64lY

「Ancient Lights」
タイトル曲はMarcina Arnoldの女性ヴォーカルをフィーチャー。シタール、タブラによるラーガ・サウンドと天から舞い降りてきたようなMarcinaのヴォーカルが織り成す音世界は神秘的でありながらもキャッチーです。
https://www.youtube.com/watch?v=j2HiMtrHPx4

「Dr. Roach」
クラリネット、ベース、ドラムのみの演奏であり、この曲に限っては全くラーガ色はなく、今のロンドンらしいブラック・ジャズに仕上がっています。タイトルは偉大なジャズ・ドラマーMax Roachに因んだものかもしれませんね。

「Car Number 27/Mr. Alpo」
シタールとタンブラが織り成す独特のスピリチュアル・ワールドに惹き込まれる演奏です。タブラやアフリカン・パーカッションのようなEddie Hickのドラムも印象的です。

「Vortex Number 9」
Timがダブ・エフェクトで手腕を発揮するサイケデリックでコズミックでダビーな音世界には中毒性があります。クロスオーヴァー・レゲエあたりと一緒に聴いてもフィットするかも?

「The Uniting Of Opposites」
シタール、ベース、ドローン・シンセが織り成す音世界はラーガ+ドローン・アンビエントといった趣です。

「Corridor Moves」
シタール、ベース、ドラムによる白熱のセッションを満喫できるラーガ・コズミック・ジャズ。途中からTimによるシンセ+ダブ・エフェクトも加わり、コズミック度数が増していきます。

「Bird Solo」
ベース、タンブラ、エフェクトのみのドローン・アンビエントな仕上がり。

「Thoughts at Dawn」
国内盤CDのボーナス・トラック。神秘的な空気に包まれる瞑想の音世界でシタールの音色を存分に堪能できます。

ご興味がある方はClem Alfordが在籍していた幻のサイケデリック・フォーク/ロック・バンドMagic Carpetのアルバムや、本プロジェクト発足の契機となったTim Deluxe『The Radicle』(2014年) あたりもチェックしてみては?

Magic Carpet『Magic Carpet』(1972年)
Magic Carpet

Tim Deluxe『The Radicle』(2014年)
The Radicle [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC407)
posted by ez at 01:32| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年04月29日

Stimulator Jones『Exotic Worlds and Masterful Treasures』

Stones Throwから期待のR&Bアーティスト登場!☆Stimulator Jones『Exotic Worlds and Masterful Treasures』
Exotic Worlds & Masterful Trea
発表年:2018年
ez的ジャンル:Stones Throw系R&B
気分は... :レトロ&モダンな魅力...

日曜なので新作紹介デーです。

最近は先々週のSons Of Kemet『Your Queen Is A Reptile』、先週のBlue Lab Beats『Xover』とロンドン発の新作紹介が続いています。本当は今回もロンドン発の作品を取り上げようと思いましたが、偏りがあるのは当ブログらしくないので見送ることにしました。

今回はL.A.の気鋭レーベルStones Throwからの新作Stimulator Jones『Exotic Worlds and Masterful Treasures』です。

Stimulator Jonesは1985年生まれのプロデューサー/マルチ・インストゥルメンタリスト。

バージニア州を拠点に活動し、これまで『Scuffed Suede Music』(2014年)をはじめ、数枚のアルバムを自主制作しています。

その後、Stones Throwからのコンピ・アルバム『Sofie's SOS Tape』に本作にも収録された「Soon Never Comes」が取り上げられたことがきっかけで、本作『Exotic Worlds and Masterful Treasures』が制作される運びとなりました。

個人的に、ここ数週間のiPhoneでのヘヴィプレイがThe S.O.S. Band『Just the Way You Like It』(1984年)、『Sands of Time』(1986年)というJam & Lewis絡みのアルバム2枚からお気に入り曲をセレクトしたプレイリストでした。

そんなThe S.O.S. Bandのようなブラコン・モードの音楽マインドに、ジャスト・フィットした新作アルバムが本作『Exotic Worlds and Masterful Treasures』です。

80年代ブラコンと90年代R&Bのフィーリングを絶妙にブレンドしてモダンなR&Bサウンドに仕上げているのが本作の魅力です。全曲オリジナルですが、曲作りのセンスも抜群ですね。特に甘く切ないメロディにグッときてしまいます。また、Jonesのハイ・トーン・ヴォーカルも曲、サウンドとマッチしているのがいいですね。

特にお気に入りは前述の「Soon Never Comes」とリード・シングル「Need Your Body」の2曲。

それ以外に「Give My All」「Feel Your Arms Around Me」「Trippin On You」「Tempt Me With You Love」といったブラコン・フィーリングを満喫できる楽曲が僕のおススメです。

また、ファンク好きの方には「Water Slide」「I Want You Too」、90年代R&B好きの方には「Suite Luv」「Tell Me Girl」あたりもおススメです。

ありそうでないレトロ&モダンなR&Bを満喫しましょう!

全曲紹介しときやす。

「Water Slide」
80年代モードのファンク・サウンドと90年代前半の男性R&Bのような甘く切ないハイ・トーン・ヴォーカルの組み合わせがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=0rLLliSv7wY

「Give My All」
アーバンなメロウ・ファンク。昨今のファンク・リヴァイバルをブラコン寄りにしたアプローチが成功しています。
https://www.youtube.com/watch?v=0FDrG6C1Atw

「Feel Your Arms Around Me」
甘く切ないメロウ・フィーリングにグッときます。霧の中のメロウ・サウンドといった趣がいいですね。楽曲、サウンド、ヴォーカルという彼のトータルなセンスを実感できる1曲なのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=uGyRalqgJU8

「Together」
切ないメロディを歌い上げるバラード。80年代フィーリングと90年代フィーリングの絶妙な配合がたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=dM4Pm4fQig4

「Trippin On You」
甘く切ないメロディ・センスにヤラれてしまいます。彼のメロディ、サウンドを通して、80年代ブラコン、90年代R&Bの魅力を再認識できます。
https://www.youtube.com/watch?v=wGvo2gAh8RY

「I Want You Too」
ファンク・ネタのHip-Hopビートに、ブラコン調のエッセンスを重ねたような仕上がり。G-Funk好きの人は気に入るサウンドだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=8awIemUzmns

「Soon Never Comes」
前述のように『Sofie's SOS Tape』収録曲。彼を注目の存在へ押し上げた出世曲です。メロディアスなミディアムですが、80年代ブラコンと90年代前半の男性R&Bグループを融合させた雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=jxhL-_FUBII

「Need Your Body」
アルバムからのリード・シングル。僕の一番のお気に入り。80年代ブラコンと90年代ヒップホップ・ソウルをいいとこ取りしたような絶品ミディアム・グルーヴ。はじめて聴くのに、昔から聴いている名曲を愛聴している気分になります。
https://www.youtube.com/watch?v=MZKupBsK1NY

「Suite Luv」
90年代男性R&Bグループ調のセクシー・ミディアム。歌い回しも含めて彼の90年代R&B愛を感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=dVaS18EhGpY

「Tell Me Girl」
前曲に続き、90年代男性R&Bモードのセクシー・ミディアム。彼のハイ・トーンの声質の良さが引き立ちます。
https://www.youtube.com/watch?v=xucTCX4TOSE

「Tempt Me With You Love」
ラストはブラコン・モードのサウンド・センスが冴えるメロウ・ミディアム・グルーヴで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=PeTuhY65HUA

聴いていたら、我が家のCDラックから80年代ブラコン、90年代R&Bを漁りたくなってきました。
posted by ez at 01:15| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする