2018年11月18日

Nao『Saturn』

UKオルタナティヴR&Bの歌姫、よりキャッチーになった2nd☆Nao『Saturn』
サターン
発表年:2018年
ez的ジャンル:UKオルタナティヴR&B
気分は... :成長の惑星、サターン・・・

今回は新作アルバムからUKオルタナティヴR&Bの女性シンガー・ソングライターNAOの2ndアルバム『Saturn』です。

ロンドン出身の女性シンガー/ソングライターNAO(本名:Neo Jessica Joshua)の紹介は、1stアルバム『For All We Know』(2016年)に続き、2回目となります。

Disclosureの大ヒット・アルバム『Caracal』収録の「Superego」、UKの新鋭ビートメイカーMura MasaのEP『Someday Somewhere』でのフィーチャリングで注目され、1stアルバム『For All We Know』(2016年)が各方面で絶賛されたNAO

エレクトロニカとファンク、ソウルを融合させたサウンドをバックに、個性的なキュート・ヴォーカルを聴かせる独自のオルタナティヴR&Bワールドは圧巻でした。

2ndアルバムとなる本作『Saturn』は、UKベースミュージックのエッセンスを取り入れたサウンドが印象的であった『For All We Know』と比較して、よりキャッチーなオルタナティヴR&Bに仕上がっています。

NAO自身、前作も手掛けていたGradesの2人がメイン・プロデューサー。それ以外に、前作も手掛けていたStintRoyce Wood Junior、旧知のMura Masa、NZ出身の女性シンガーLordeの大ヒット「Royals」のソングライティングで第56回グラミー賞Song of the Yearを受賞したJoel LittleDiploとの共同作業でも知られるL.A.を拠点とするプロデューサーKing Henry、さらにはLoxeDan Coxといったプロデューサーが起用されています。

当ブログでも紹介したUS西海岸を拠点とする男性R&BアーティストSiR、UK男性シンガーKwabsがフィーチャリングされています。

『For All We Know』と同じく自身が立ち上げたレーベルLittle Tokyo Recordingsからのリリースです。

「Another Lifetime」「Make It Out Alive」「If You Ever」というシングルにもなった冒頭3曲や、Kwabsとデュエットしたタイトル曲「Saturn」を聴けば、本作の方向性が分かると思います。

彼女のフェイヴァリット・アーティストKendrick Lamarを意識した「Orbit」、新しい音楽スタイル"アフロ・バッシュメント"を取り入れた「Drive And Disconnect」あたりにも注目です。

オルタナティヴR&B好きな人を十分に満足させる内容だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Another Lifetime」
透明感のあるNAOのヴォーカルが映えるオープニング。先行シングルにもなりました。薄っすらとしたエレクトロニカ・サウンドをバックに、彼女の歌声がジワジワと染み渡ってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=FRCQ24V8eO8

「Make It Out Alive」
SiRをフィーチャー。シングルにもなりました。US R&B好きの人も気に入るであろう素敵なメロウ・ミディアムに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=3tM103RrHJE

「If You Ever」
これもシングル曲。Mura Masaもプロデューサーとして参加。シングル・ヴァージョンではUSラッパー6lackをフィーチャーしていましたが、アルバム・ヴァージョンでは6lackをフィーチャーしていません。NAOの個性的なキュート・ヴォーカルが引き立つダンサブル・チューンです。
https://www.youtube.com/watch?v=7bRQmZXH6PE 
※シングル・ヴァージョン

「When Saturn Returns (Interlude)」
タイトル曲へ向かうインタールード。

「Saturn」
Kwabsをフィーチャー。今までのNAOでは聴けなかったオーセンティックなR&BバラードをKwabsとのデュエットで聴かせてくれます。実にビューティフル!

「Gabriel」
ギター・カッティングのリズミックな響きが心地好い1曲。程良くドリーミーな感じもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=4stoADq1Sug

「Orbit」
彼女のフェイヴァリット・アーティストKendrick Lamarを意識して書かれた楽曲。ラップも披露しつつ、自己の内面と対話し、Kendrick Lamarしています。

「Love Supreme」
ベースの効いたミディアム・グルーヴ。崇高な愛を軽やかに歌い上げます。

「Curiosity」
King Henryがプロデュースに参加。ゆったりと流れるようなエレクトロニカ・サウンドが印象的です。

「Drive And Disconnect」
ダンス・ホール・レゲエとアフロビートを融合させた新しい音楽スタイル"アフロ・バッシュメント"を取り入れた楽曲。NAOのキュートなヴォーカルのせいか、実にキャッチーな1曲に仕上がっています。

「Don't Change」
エレクトロニカの効いたオルタナティヴR&Bらしいバラード。

「Yellow Of The Sun」
Joel Littleがプロデュースに参加。ポップ&ダンサブルなミディアム・グルーヴに仕上がっています。

「A Life Like This」
ラストはJames Blake調の壮大なエレクトロニカ・サウンドで締め括ってくれます。

国内盤CDには「Bad Blood」「Adore You」(Abhi//Dijonをフィーチャー)、「Girlfriend」の3曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

『For All We Know』(2016年)
FOR ALL WE KNOW
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2018年11月11日

Khalab『Black Noise 2084』

超刺激的なアフロ・トライバル・ベース☆Khalab『Black Noise 2084』
Black Noise 2084
発表年:2018年
ez的ジャンル:アフロ・トライバル・ベース/フューチャー・ベース
気分は... :これは刺激的!

新作アルバムからアフロなトライバル・ベース/フューチャー・ベース作品で知られるDJ/プロデューサーKhalabの最新作『Black Noise 2084』です。

リリースから数カ月経っていますが、ようやく輸入盤CDを入手でき、ここ数週間で一番のヘビロテ作品となっているお気に入りの1枚です。

Khalab(DJ Khalab)はイタリア出身のDJ/プロデューサー。独自の民族トロピカル・ベースで人気を博しているプロデューサー/ミュージシャン/トラックメイカーClap! Clap!とも旧知の仲のようです。

トーキンドラム・マスターとして知られるマリ共和国出身のミュージシャンBaba Sissokoとのデュオ・アルバム『Khalab & Baba』(2015年)で注目を浴びるようになりました。

最新作となる『Black Noise 2084』は、タイトルの通り、2084年のブラック・ミュージックをコンセプトとした、トライバル・ベース/フューチャー・ベース作品です。

アルバムには、Clap! Clap!をはじめ、Shabaka HutchingsMoses BoydTamar OsbornといったUK新世代ジャズを牽引するミュージシャン、ブルキナファソ出身のGabin Dabir、ガーナ出身のPrince Bujuといったアフリカ人ミュージシャン等がゲスト参加しています。

アフリカン・チャントや民族楽器による伝統的なアフリカン・エッセンスとフューチャリスティックなトライバル・ベースを融合させたダークな音世界は、電脳的な刺激に満ちています。

ハマる人は相当ハマるであろう中毒性の高い1枚です。
僕も既に中毒症状かも・・・

全曲紹介しときやす。

「Father And Grandpa」
ブルキナファソ出身のシンガー/ギタリスト/コラ奏者Gabin Dabirをフィーチャー。コラの響きが心地好いダンサブルな辺境系トライバル・ベースでアルバムは幕を開けます。

「Black Noise」
Tenesha The Wordsmithのポエトリーリーディング調女性ヴォーカルをフィーチャー。地を這うような覚醒的ダーク・グルーヴがうねるトライバル・ベースなタイトル曲。
https://www.youtube.com/watch?v=1qyULNL2uTE

「Dense」
南ロンドン新世代ジャズを牽引するサックス奏者Shabaka Hutchingsとイタリア人ドラマーTommaso Cappellatoをフィーチャー。Shabaka Hutchingsのサックスが冴え渡るフューチャリスティックなKhalab流アフロ・ジャズを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=keo4q2TsIFo

「Chitita」
宗教儀式の呪文のようなチャントと地を這うようなベース・ミュージックが融合したトライバル・ベース。扇動的かつミニマルな電子音を聴いていると、知らぬ間に電脳モードへ・・・
「Yaka Muziek」
民族楽器の美しい音色とノイジーな電子音のコントラストが印象的なフューチャー・ベース。

「Bafia」
Rhye『Blood』にも参加していたUKの女性サックス/フルート奏者Tamar Osbornをフィーチャー。アフリカン・チャント、ジャズ、ベースミュージックが融合したフューチャリスティックなダンス・ミュージックが展開されます。

「Zaire」
女声アフリカン・チャント、トライバル・リズム、ミニマルな電子音のパルスが織り成すトライバル・ベース/フューチャー・ベース。プリミティブドライブなインパクトがあります。

「Shouts」
ガーナのコロゴ・ミュージシャン(2弦の弦楽器による弾き語り)Prince Bujuをフィーチャー。伝統的アフリカン・リズムと電子音を巧みに融合させたフューチャリスティックなトライバル・グルーヴに脳内が侵食されます。

「Cannavaro」
Clap! Clap!をフィーチャー。Clap! Clap!らしい民族トロピカル・ベースに、Khalabらしいアフロ・エッセンスが加わった注目の2人の共演に相応しいトライバル・ベース/フューチャー・ベースを満喫できます。

「Dawn」
ラストは先週『Displaced Diaspora』を紹介したばかりのUK新世代ジャズを牽引するドラマーMoses Boydをフィーチャー。トライバル・ベース/フューチャー・ベースと南ロンドン新世代ジャズの融合は実にエキサイティングです。

DJ Khalab,Baba Sissoko『Khalab & Baba』(2015年)
Khalab & Baba
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2018年11月04日

Moses Boyd Exodus『Displaced Diaspora』

南ロンドン新世代ジャズのキーマン☆Moses Boyd Exodus『Displaced Diaspora』
DISPLACED DIASPORA
発表年:2018年
ez的ジャンル:新世代南ロンドン・ジャズ
気分は... :ブラック・ディアスポラのジャズ

UK新世代ジャズ・シーンを牽引するドラマー/プロデューサーMoses Boyd率いるMoses Boyd Exodusの初アルバム『Displaced Diaspora』です。

Moses Boydはロンドン出身のドラマー/プロデューサー。これまでMoses Boyd Exodus名義やBinker GoldingBinker & Moses名義で作品をリリースしています。また、The Peter Edwards Trioのメンバーとしてもアルバムをリリースしています。

当ブログにおけるMoses Boyd参加作品は以下の4枚。

 Zara McFarlane『Arise』(2017年)
 Sons Of Kemet『Your Queen Is A Reptile』(2018年)
 Blue Lab Beats『Xover』(2018年)
 Joe Armon-Jones『Starting Today』(2018年)

いずれもUK新世代ジャズ・シーンを象徴する作品であり、Moses Boydの南ロンドン・ジャズ・シーンのキーマンの一人であることがお分かりいただけると思います。

本作と同タイミングでBinker & Mosesの最新作『Alive In The East?』もリリースされたばかりです。

Binker & Moses『Alive In The East?』(2018年)
ALIVE IN THE EAST

『Alive In The East?』は純然たる2018年の新作ですが、本作『Displaced Diaspora』はリリース自体は今年ですが、レコーディング自体は2015年のものです。

その意味では、ロンドンの新世代ジャズが大きく注目される以前のプリミティブな衝動を楽しめる1枚に仕上がっています。

本作におけるMoses Boyd Exodusのメンバーは、Moses Boyd(ds)、Binker Golding(ts)、Theon Cross(tuba)、Dylan Jones(as)、Artie Zaitz (g、org)の5名。Sons Of KemetTheon CrossEzra Collective結成前のDylan Jonesもメンバーとして参加しています。

また、アルト・サックス奏者Kevin HaynesKevin Haynes Grupo Elegua、当ブログではお馴染みのUK女性R&B/ネオソウル/シンガーTerri WalkerBlue Lab Beats『Xover』にも参加していた男性ラッパーLouis Vi、現代のロンドン・ジャズ・シーンを代表するUKジャマイカンの女性シンガーZara McFarlaneがフィーチャリングされています。

それ以外に、後にDylan JonesらとEzra Collectiveを結成するJoe Armon-Jones(syn)、注目の女性ジャズ・サックス奏者(bass clarinet)、Nathaniel Cross(tb)等が参加しています。

僕のイメージするMoses Boyd Exodusらしいサウンドに最も近いのは、2016年に既にシングル・リリースされていた「Rye Lane Shuffle」「Drum Dance」の2曲。

しかしながら、本作を大きく印象づけるのは、Kevin Haynes Grupo Eleguaをフィーチャーした3曲だと思います。特にKevin Haynes Grupo Eleguaらしい土着的なヨルバ語ヴォーカル&バタ・ドラムと、Moses Boyd Exodusらしいエレクトロニクスを用いた進化形ジャズを融合させた「Ancestors」「Rush Hour/Elegua」はインパクト大です。スピリチュアル・ジャズとカリビアン・サウンドを融合させた「Marooned In S.E.6」も実にユニークです。

Moses Boydが主宰するExodus Recordsからのリリースです。

南ロンドン・ジャズ・シーンのキーマンMoses Boydの新世代UKジャズのプリミティブな魅力を満喫しましょう。

楽曲は全てMoses Boydのオリジナルです。

全曲紹介しときやす。

「Rush Hour/Elegua」
Kevin Haynes Grupo Eleguaをフィーチャー。パトカーのサイレン音と共に始まるオープニング。Kevin Haynes Grupo Eleguaによるヨルバ語ヴォーカルとJoe Armon-Jonesのシンセ等による進化形ジャズらしいジャズ・ファンク・グルーヴを融合させています。伝統的なものと新しいものを見事に融合させています。

「Frontline」
Kevin Haynes Grupo Eleguaをフィーチャー。Theon Crossのチューバがいい味出して牽引するアフロ・ジャズ的な演奏です。Artie Zaitzのギターも実に効果的です。

「Rye Lane Shuffle」
2016年のシングル・リリース曲であり、Moses Boydの名を高めた1曲です。フューチャリスティック的なアフロ・ジャズ。Moses Boydのドラミングが生み出すグルーヴと鮮やかなホーン・アンサンブルが実に格好良いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=NbF3StGHMUk

「Drum Dance」
これもシングル「Rye Lane Shuffle」収録曲。Moses Boydが進化形ジャズ・ドラマーらしいドラミングでダンスします。エレクトロニクスも効いてUK新世代ジャズらしいダンサブル・チューンに仕上がっています。少しダークな雰囲気も僕好み。
https://www.youtube.com/watch?v=Z-Nbp5MSHk8

「Axis Blue」
2017年のEP「Time And Space」にも収録されていた楽曲ですが、コチラは別ヴァージョン。EP「Time And Space」ヴァージョンはエレクトロニクスが効かせたUK新世代ジャズらしいサウンドでしたが、本ヴァージョンは正統派ジャズ・ユニットらしい演奏となっています。

「City Nocturne」
Zara McFarlaneをフィーチャー。ノクターンのタイトルに相応しいバラードをZara McFarlaneがしっとりと歌い上げます。

「Waiting On The Night Bus」
Terri WalkerとLouis Viをフィーチャー。ネオソウル/Hip-Hop的なエッセンスを取り入れたメロウ・ジャズに仕上がっています。Terri Walker好きの人であれば、気に入るはず。

「Marooned In S.E.6」
Kevin Haynes Grupo Eleguaをフィーチャー。スピリチュアル・ジャズにカリビアン・テイストの開放感を加味したユニークな演奏ですが、コレが結構いい感じです。感動的なサックス・ソロが胸の奥まで響きます。

「Ancestors」
Kevin Haynes Grupo Eleguaをフィーチャー。Kevin Haynes Grupo Eleguaによる土着的なヨルバ語ヴォーカル&バタ・ドラムとエレクトロニクスを用いた進化形ジャズを融合させた本作らしいジャズ・ワールドで締め括ってくれます。

Binker & Mosesの作品もチェックを!

Binker & Moses『Dem Ones』(2016年)
Dem Ones

Binker & Moses『Journey To The Mountain Of Forever』(2017年)
Journey to the Mountain of for

Binker & Moses『Alive In The East?』(2018年)
ALIVE IN THE EAST
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2018年10月28日

Bacao Rhythm & Steel Band『The Serpent's Mout』

ドイツ産カリビアン・ファンクの第2弾☆Bacao Rhythm & Steel Band『The Serpent's Mout』
ザ・サーペンツ・マウス
発表年:2018年
ez的ジャンル:ドイツ産カリビアン・ファンク
気分は... :スティール・ドラムでHip-Hop!

新作アルバムからドイツのカリビアン・ファンク・バンドBacao Rhythm & Steel Bandの2ndアルバム『The Serpent's Mout』です。

ドイツの現行ファンク・バンドThe Mighty Mocambosのメンバーらが結成したカリビアン・ファンク・バンドBacao Rhythm & Steel Bandの紹介は、1stアルバム『55』(2016年)に続き2回目となります。

スティール・ドラムを使ったカリビアン・ファンクが特長としつつ、The Mighty Mocambosの流れを汲むファンクネスや、この世代らしいHip-Hopのエッセンスを取り込んでいるのが、このバンドの魅力ですね。

本作では、Bjorn Wagner(Hank Dettweiler)(steel drums、g、syn、clavinet、theremin、glockenspiel)、Ben Greenslade-Stanton(tb)、Sebastian Drescher(tp)、Sascha Weise(ds)、Victor Kohn(b)というThe Mighty Mocambosのメンバーに加え、Lucas Kochbeck(ds、per)、Paul Elliott(per)、Josh Kaiser(b)、Tim Grunwald(b)、Bernhard Hummer(bs、as)、Philipp Puschel(tp)がメンバーとしてクレジットされています。

それ以外にShawn Lee(ds、b、per)、Guillaume La Cahain(ds)、Simon Gussek(ds)、Guillaume Meteiner(mini moog)といったミュージシャンが参加しています。

プロデュースはBjorn WagnerSteffen Wagnerが共同プロデュースを務めています。

前作『55』(2016年)では、50 Cent「P.I.M.P.」Jay Dee(J Dilla)「Rico Suave Bossa Nova」というHip-Hopカヴァー2曲の印象が鮮烈でした。

本作でもDr. Dre「XXPlosive」Mobb Deep「The Learning (Burn)」Gang Starr「All For The Cash」Amerie「1Thing」Mary J. Blige「I Love You」といったHip-Hop/R&Bカヴァーが充実しています。

それ以外にJackson 5「It's Great To Be Here」、人気TVドラマ『Miami Vice』挿入歌であったJan Hammer「Crockett Theme」のカヴァーも収録されています。

「Bushfire」「Hoola Hoop」「Bocas Del Dragon」あたりのオリジナルもおススメです。

クールで先進的なカリビアン・ファンクは、今の僕の嗜好にピッタリな1枚です。

全曲紹介しときやす。

「XXPlosive」
Dr. Dreのカヴァー。オリジナルはアルバム『2001』(1999年)に収録されています。オリジナルの雰囲気をスティール・ドラムを中心としたカリビアン・サウンドで見事に再現しています。このバンドらしいHip-Hop経由のカリビアン・ファンクを満喫できるオープニングです。
https://www.youtube.com/watch?v=knFi5LcJpqs

「Touchdown」
The Mighty Mocambosに連なるファンクネスの効いたカリビアン・ファンク。それでもカリビアンならではの開放感は保たれているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=g6-QuQ0vuMU

「Burn」
Mobb Deep「The Learning (Burn)」のカヴァー。オリジナルはアルバム『Infamy』(2001年)に収録されています。オリジナルの持つ少しダークでハードコアな雰囲気を失わずにカリビアン・ファンクと成立させているのがサイコーです。
https://www.youtube.com/watch?v=v8LYxcLvbOQ

「Real Hot」
前作にもあったレゲエ調のアプローチです。ダビーでクールなカリビアン・レゲエはレゲエ/ダブ好きの人も気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=i0ARfCUQID8

「Hoola Hoop」
格好良さでいえば、アルバム随一のカリビアン・ファンク。躍動するファンクネスはThe Mighty Mocambos好きの人であれば気に入るはずです!
https://www.youtube.com/watch?v=fEPLU9AFMPQ

「Crockett Theme」
Jan Hammerが音楽を手掛けた人気TVドラマ『Miami Vice』挿入歌をカヴァー。このバンドらしいクールなカリビアン・サウンドを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=3eexerBbFms

「1Thing」
Amerie、2005年のヒット曲をカヴァー。オリジナルはアルバム『Infamy』(2001年)に収録されています。この曲自体、このバンドのカリビアン・ファンクにハマりそうだと思いましたが、そのイメージ通り、見事にハマっています。Amerieのオリジナルが好きであった人は、きっと気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=oAvIJuEqjHE

「Great To Be Here」
Jackson 5「It's Great To Be Here」をカヴァー。オリジナルは『Maybe Tomorrow』(1971年)に収録されています。この曲もこのバンドやThe Mighty Mocambos向きですね。その期待を裏切らないキレのあるカリビアン・ファンクを披露してくれます。

「Bocas Del Dragon」
Hip-Hop世代ならではの先鋭的ビートとスティール・ドラムを中心とした伝統的カリビアン・サウンドが見事に調和しています。
https://www.youtube.com/watch?v=4U1e-0VbtpU

「All For The Cash」
Gang Starrのカヴァー。カリビアン・テイストの中にもDJ Premierのセンスを吸収している感じがいいです。
https://www.youtube.com/watch?v=LDULQ7jXcC8

「Maracas Bay Boogie」
カリビアン・サウンドの中にアブストラクトなビートを違和感なく織り交ぜているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=T1YkJIz_ofw

「Bushfire」
Bacao Rhythm & Steel BandとThe Mighty Mocambosが合体したかのような推進力のあるカリビアン・ファンクを楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=ThBp3O-Tq2M

「I Love You」
Mary J. Bligeのカヴァー。オリジナルは『My Life』(1994年)に収録されています。哀愁モードの名曲をヒップ・ホップ・ソウル調のカリビアン・サウンドで聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=N20LIAXk3oc

「The Serpent's Mouth」
タイトル曲は確信犯的なノスタルジック・ムードの演奏で締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=N8fISF-iCYA

未聴の方は1stアルバム『55』(2016年)もチェックを!

『55』(2016年)
55

The Mighty Mocambosの作品もチェックを!

Gizelle Smith & The Mighty Mocambos『This Is Gizelle Smith & The Mighty Mocambos』(2009年)
This Is Gizelle Smith & the Mighty Mocambos

The Mighty Mocambos『The Future Is Here』(2011年)
THE FUTURE IS HERE

The Mighty Mocambos『Showdown』(2015年)
ショウダウン
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2018年10月21日

Victory『The Broken Instrument』

女性ソウル・シンガーのフォーキーなデビュー作☆Victory『The Broken Instrument』
The Broken Instrument
発表年:2018年
ez的ジャンル:女性フォーキー・ソウル
気分は... :Roc Nationらしからぬ・・・

新作R&BからVictory『The Broken Instrument』です。

VictoryことVictory Boydはデトロイト出身の女性ソウル・シンガー/ソングライター。

音楽ディレクターである父John Boydをはじめ、家族全員がミュージシャンという音楽一家に生まれ、幼少期から音楽活動をしていました。

一家でニュージャージー州ノース・バーゲンに移住し、兄弟で組んだグループInfinity's SongのメンバーとしてN.Y.の公園や地下鉄構内で歌うようになります。

そんな中、N.Y.セントラル・パーク内でのパフォーマンスを目の当たりにしたHip-Hop界のキングJay-Zに惚れ込まれ、彼のレーベルRoc Nationとの契約に成功します。

そして、2017年に5曲入りデビューEP「It's A New Dawn」(2017年)をリリースします。
Feeling Good」
 https://www.youtube.com/watch?v=x2JyPVezEho
「Believe in Love」
 https://www.youtube.com/watch?v=7J13N7bGBfg
「Overjoyed」Stevie Wonderのカヴァー)
 https://www.youtube.com/watch?v=Y9HsILD6hVo
「Cheap Love」
 https://www.youtube.com/watch?v=y5Nha6flnF8
「Lessons From My Father」
 https://www.youtube.com/watch?v=DD0C7kvphUA

その「It's A New Dawn」を経てレコーディングされたデビュー・アルバムが本作『The Broken Instrument』です。

すべてのソングライティングを彼女自身で手掛け(共作含む)、殆どの曲のプロデュースも自身で務めています。それ以外に、9th WonderJonathan Batisteもプロデュースを手掛けています。

基本は"現代のTracy Chapman"とも称されるフォーキー・ソウルの人ですが、本作はホーンやストリングスを積極的に取り入れてサウンドに厚みを持たせています。ジャズ、ゴスペル等のエッセンスも随所で聴くことができます。

9th Wonderプロデュースの「Open Your Eyes」 、Tracy Chapman風の「Against the Wind 」、ソングライターとしてのセンスを感じる「Weatherman」、ボッサ・フィーリングの「Jazz Festival」、魅惑のフォーキー「First Night Together」Infinity's Songをフィーチャーした「Don't You Ever」 あたりが僕のおススメです。

Jay-ZRoc Nationらしからぬビューティフルなフォーキー・ソウルを満喫しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Against the Wind 」
このオープニングを聴くと、"現代のTracy Chapman"と称したくなるのも頷けます。アコギとピアノの響き、Victoryの真摯な語り口が聴く者の魂を揺さぶります。
https://www.youtube.com/watch?v=mTp5K4xqCqc

「Open Your Eyes」
Victory Boyd/Lloyd Pinchback作。アルバムからの先行曲。9th Wonderらがプロデュース。Hip-Hopビートを効かせつつも、美しいストリングスやコーラスを交えながら、Victoryのナチュラルなヴォーカルに魅せられるビューティフル・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=gxXytFFAqZQ

「Weatherman」
ソングライターVictory Boydの魅力を実感できる1曲。楽曲の良さを引き立てるアレンジ・センスも抜群。
https://www.youtube.com/watch?v=QFczzebk8bs

「Who I Am」
ホーン&ストリングス・アレンジが冴える1曲。終盤のゴスペル調コーラスも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=jOmaGExHu_o

「Jazz Festival」
Jonathan Batisteプロデュース。ボッサ・フィーリングのフォーキー&ジャジー・ソウル。
A Tribe Called Quest『We Got It From Here…Thank You 4 Your Service』にも参加していたLouis Catoが演奏面で貢献しています。
https://www.youtube.com/watch?v=ozrCKRLOyrk

「Interlude」
ギター&ストリングスによる短いインスト。

「Extraordinary」
素朴なフォーキーとしてスタートしますが、次第に音が重なり、感動的なビューティフル・チューンへ・・・感動ドラマのクライマックスを見ているような気分になれます。
https://www.youtube.com/watch?v=wo_ArL20Sww

「A Happy Song 」
60年代モータウン調のビートが印象的なポップなメロウ・ソウル。David Caldwell-Masonのエレピも心地好いです。
https://www.youtube.com/watch?v=nNNrKz-CLSw

「First Night Together」
Jonathan Batisteプロデュース。彼女のプリミティブな魅力を満喫できるフォーキー・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=2EoLoFoyZhk

「Don't You Ever」
兄弟と組んだグループInfinity's Songをフィーチャー。感動的なコーラスワークが印象的なビューティフル・ソング。
https://www.youtube.com/watch?v=so4GbECllu4

「I. Broken Instrument」
タイトル曲のパート1は、Victory本来のフォーキー・マインドと本作らしい美しいストリングスによるドラマティックな仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=YugVF84VDbQ

「II. Broken Instrument–I've Heard Legends」
パート2はポエトリー・リーディング。
https://www.youtube.com/watch?v=XEZzX-06inQ

「III. Broken Instrument」
パート3はジャズ、フォーク、クラシック、ソウルが絶妙に調和しています。 崇高な美しさでジワジワと感動が胸に押し寄せてきます。
https://www.youtube.com/watch?v=QkUfTgssNlk

この1週間はモヤモヤが多かった。
周囲に惑わされず、自分の成すべきことを、淡々と邁進するのみ!
posted by ez at 00:22| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする