2017年07月23日

Richard Spaven『The Self』

UK敏腕ドラマーの最新作には自信が漲っています!☆Richard Spaven『The Self』
ザ・セルフ
発表年:2017年
ez的ジャンル:敏腕ドラマー系UK産現行ジャズ
気分は... :今聴きたいジャズ!

今回は新作ジャズからUKの敏腕ドラマーRichard Spavenの最新アルバム『The Self』です。

Jose Jamesのバンド・メンバーとしての来日も決まっているUKの敏腕ドラマーRichard Spavenの紹介は、1stソロ・アルバム『Whole Other』(2014年)に続き、2回目となります。

また、オランダ人プロデューサー/キーボード奏者Vincent Helbersらと組んだクロスオーヴァー・ユニットSeravinceのアルバム『Hear To See』(2012年)も当ブログで紹介済みです。

今や彼が関与するだけで、その作品が話題となるという現行ジャズの重要ミュージシャン/プロデューサーRichard Spaven。当然ながら、その新作にも大きな期待が寄せられていましたが、その期待を裏切らない充実の作品を届けてくれました。

まずはフィーチャリング・アーティストにニンマリ。Spavenも1曲参加していたアルバム『Cloak』(2016年)で注目されたオーストラリア、ブリスベン出身で現在はロンドンを拠点とする男性シンガー・ソングライターJordan Rakei、今ジャズを牽引するUS天才ピアニストKris BowersFlying Lotus主宰のBrainfeederからリリースされたアルバム『Fool』(2016年)が話題となったオランダ出身のビートメイカーJameszoo、アシッド・ジャズ期から活動し、ドラムンベースにも関わったUK男性シンガーCleveland Watkissがフィーチャーされています。このメンツだけでもグッときますね。

また、The Cinematic Orchestraのギタリストとしても知られ、Spavenが全面プロデュースしたアルバム『City』(2015年)も好評でったStuart McCallumも数曲に参加しています。プロデュースはRichard Spaven自身。

それ以外にDanny Fisher(g)、Dave Austin(g)、Oli Rockberger(key)、Grant Windsor(key)、Petter Eldh(b)といったミュージシャンが参加しています。

個人的にはかなり楽しめた1枚でした。Jazz The New Chapter(JTNC)的な現行ジャズと、UKクラブジャズを自由に行き来している感じがたまりません。その意味では、現行ジャズ好きのみならず、クラブジャズ好きの人も魅了する作品だと思います。

Pharoah Sanders「Greeting to Saud (Brother McCoy Tyner)」、Photek「The Hidden Camera」、Fhloston Paradigm「Letters Of The Past」というカヴァー3曲にもSpavenのセンスが反映されています。

Richard Spavenのアーティストとしての自信が感じられる充実策です。

今、僕が聴きたいジャズ作品はこんな音!

全曲紹介しときやす。

「The Self」
タイトル曲はJordan Rakeiをフィーチャー。アルバムからの先行シングルにもなりました。人力ダブステップ的を叩き出すSpavenのドラミングに、現行ジャズ好きのみならず、クラブジャズ好きの人の心も掴むはず!揺らめく哀愁サウンドをSpavenのビートが切り裂いていく感じが格好良いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=YattHO96UzI

「Law」
Stuart McCallumのギターとSpavenのドラムが織り成す哀愁ジャズ。ここでは人力ドラムンベースなビートを叩き出します。
https://www.youtube.com/watch?v=S8XBkFhHeuM

「Stills」
再びJordan Rakeiをフィーチャー。「The Self」の同タイプのダブステップ調ですが、RakeiとSpavenの相性の良さを感じます。新世代ネオソウルとしても楽しめる哀愁チューンです。哀愁モードの疾走感がたまりません。

「Alfama」
Jameszooとのコラボ。Stuart McCallumもギターで参加しています。前述のMcCallumのアルバム『City』にもつながるフォーキー・ジャズですが、ワールド・ジャズ的なサウンドスケープ感があります。

「Greeting to Saud (Brother McCoy Tyner)」
Kris Bowers(key、el-p)をフィーチャー。タイトルの通り、McCoy Tynerに捧げられたPharoah Sanders作の幻想的なスピリチュアル・ジャズをカヴァー。Pharoah Sandersのオリジナルは当ブログでも紹介した『Elevation』(1973年)に収録されています。ここではBowersの鍵盤の音色が印象的なコズミック・ジャズとして聴かせてくれます。

「The Hidden Camera」
Cleveland Watkissをフィーチャー。ドラムンベースの人気アーティストPhotekのカヴァー。オリジナルはアルバム『Modus Operandi』(1997年)に収録されています。UK産現行ジャズならではのカヴァー・センスがいいですね。WatkissのMCがクラブジャズ的な格好良さを演出しています。この曲にもKris Bowersが参加しています。

「Letters Of The Past」
この曲もCleveland Watkissをフィーチャー。King BrittのユニットFhloston Paradigmのカヴァー。オリジナルはアルバム『The Phoenix』(2014年)に収録されています。この演奏は現行ジャズというよりUKクラブジャズと呼んだ方が相応しいですね。実にRichard Spavenというアーティストのスタンスを表したクロスオーヴァー感覚の1曲だと思います。

「Undertow」
三度、Jordan Rakeiをフィーチャー。憂いを帯びたRakeiのヴォーカル、Stuart McCallumの哀愁ギター、Spavenのドラミングの三者がそれぞれ存在感を放ちます。

「Corleone」
ギター・サウンドが印象的なフォーキー・ジャズ/ワールド・ジャズ的な雰囲気の演奏で締め括ってくれます。

ご興味がある方は、Richard Spaven関連の他作品もチェックを!

Seravince『Hear To See』(2012年)
ヒア・トゥ・シー

『Whole Other』(2014年)
ホール・アザー
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2017年07月16日

Solomons Garden『Welcome to the Garden』

新世代のUKネオソウル・コレクティヴ☆Solomons Garden『Welcome to the Garden』
Welcome to the Garden
発表年:2017年
ez的ジャンル:新世代系UKネオソウル・コレクティヴ
気分は... :聖域なし!

今回は新作アルバムからUKの新世代ネオソウル・コレクティヴSolomons Garden『Welcome to the Garden』です。

Solomons Gardenはプロデューサー/ソングライター/マルチインストゥルメンタリストMKFWIことMakafui Adorkorbidjiが2015年に結成したコレクティヴ。メンバーはMKFWIの他にヴォーカル&鍵盤奏者Daniel 'The Whizz' Todd Erica TorresChanell Hemmingという女性ヴォーカル2人の4名。

フェイヴァリット・アーティストとして、ColdplayJ Dilla
Lalah HathawaySnarky PuppyRobert GlasperHiatus Kaiyoteの名前を挙げるように、ネオソウル、Hip-Hop、ジャズ等を融合したジャンルに囚われないサウンドを志向する新世代のネオソウル・コレクティヴです。

2016年にSoundCloud上で「Sand Dunes」を発表し、BBCラジオでも紹介されたようです。2017年2月には6曲入りEP「Welcome to the Garden」をリリースしました。

本作『Welcome to the Garden』は、前述の6曲入りEP「Welcome to the Garden」に、新曲やリミックスを加えてアルバム仕様にした日本独自CDです。

ネオソウル、Hip-Hop、ジャズ等にアンビエントR&B/チルアウトなエッセンスも加味されている感じが新世代ネオソウル・コレクティヴらしくていいですね。

先に挙げたフェイヴァリット・アーティストがお好きな人であれば、先物買いしてみると面白いアーティストだと思います。

全曲紹介しときやす。

「Love Feet High」
美しいピアノをバックに♪Welcome to the Garden〜♪と始まるオープニング。Robert Glasperなネオ・ソウルといった感じでしょうか。

「The One We Called Brother」
ジャジーHip-Hop+ネオ・ソウルな仕上がり。Ericaのコケティッシュ・ヴォーカルとChanellのクール・ヴォーカルの組み合わせがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=P3akf1Emhfo

「Ego」
鳥のさえずりと共に始まるジャジー&ドリーミーなネオソウル。J Dilla経由のグルーヴがいいですね。

「Speak」
新世代らしいハイブリッド・サウンドにグッとくるフューチャリスティックなアンビエントR&B。個人的にはこういったサウンドを追求して欲しいですね。

「The Waters」
美しくも切ない哀愁バラード。Robert Glasper的なジャズ・フィーリングとネオ・ソウルをうまく融合させています。

「Sand Dunes」
DanielとChanellがリード・ヴォーカルをとりますが、何処となくa href="http://eastzono.seesaa.net/article/201077098.html">Musiq Soulchild調なDanielのヴォーカルがいい感じのミディアム・バラード。

「Questions」
ネオソウルというより90年代UKソウル好きの人が気に入りそうなクールな仕上がり。どこまでのヒンヤリとした雰囲気がたまりません。終盤のヴォーカル・ワークにもグッときます。

「Butterflies」
オーガニックなメロウネスにグッとくるミディアム・グルーヴですが、少しチルアウトな雰囲気があるのもこのユニットらしいかも?

「Love Feet High (Acoustic)」
「Love Feet High」の別ヴァージョン。リラックスしたデモ・ヴァージョン的な面白さがあります。

「Speak (Acoustic)」
「Speak」の別ヴァージョン。ドラムンベースを予感させるようなスネア・ドラムが加わっており、オリジナルとは異なる面白さがあります。

「Questions (Acoustic)」
「Questions」の別ヴァージョン。これもデモ・ヴァージョンっぽいです。

「Ego (MKFWI Remix)」
「Ego」のリミックス。エレクトロ&アンビエントR&Bな仕上がりです。

3連休ですが、仕事漬けの3日間になりそう・・・
せめて音楽位は楽しもうっと!
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2017年07月09日

Ruth Koleva『Confidence. Truth』

ブルガリア人女性シンガーによる新世代ネオソウル☆Ruth Koleva『Confidence. Truth』
コンフィデンス・トゥルース
発表年:2015年
ez的ジャンル:新世代ネオソウル系ブルガリア人女性シンガー
気分は... :アンラーン!

今回は新作からブルガリア人女性シンガーRuth Kolevaの最新作『Confidence. Truth』です。

1990年ブルガリア、ソフィア生まれの女性シンガーRuth Kolevaの紹介は、2ndアルバム『Ruth』(2014年)、『Ruth』のリミックス・アルバム『Rhythm Slave(Remix Album)』(2015年)に続き3回目となります。

『Ruth』は、年末恒例の『ezが選ぶ2014年の10枚』でセレクトしたお気に入り盤でした。

売れっ子のイギリス人ドラマーRichard Spavenが全面参加したクロスオーヴァー・ジャズ/ソウル作品は、『Jazz The New Chapter 2』掲載盤にもなり、進化形ジャズの方面からも注目された1枚でした。

さらに、そのリミックス・アルバム『Rhythm Slave(Remix Album)』(2015年)では、

Kaidi TathamBugz In The Attic2000Black等)、Mark De Clive-LoweOpolopoEric LauPositive Flow(Jesse Reuben Wilson)がリミックスを手掛けたクラブミュージック好きを魅了する1枚でした。

そして、期待の新作アルバム『Confidence. Truth』ですが、L.A.を拠点に制作された作品となりました。Ruthはブルガリアで活動を開始する前にL.A.で音楽を学んでおり、L.A.での制作は彼女にとってはある意味自然な流れなのかもしれません。

プロデュースはRuthと同じくブルガリア出身でL.A.を拠点に活動するプロデューサー/ミュージシャンのGeorgi Linev(Gueorgui Linev)。Kan Wakan名義での活動でも知られる人です。

レコーディングには、今最も旬なアーティストAnderson Paakの作品にも参加しているRon Avant(key)、超絶ベーシストThundercatの弟であると同時に、注目のユニットThe InternetのメンバーであるJameel Bruner(key)、Flying Lotus『You're Dead!』にも参加していたGene Coye(ds)、さらにはCooper Appelt(b)、Amir Oosman(ds)、Bradford Tidwell(g)等のミュージシャンが参加しています。さらにSofia Philharmonic Ensembleがストリングスを担当しています。

ライナーノーツには、Kaidi TathamBugz In The Attic2000Black等)、Brandon Colemanの参加が記載されていますが、CDのクレジットを見る限りは、この2人の名前は見当たりませんでした。

正直、大好きだった『Ruth』のようなダンサブル感はありませんが、アーティストとして進化するRuthワールドに魅了されるアルバムに仕上がっています。

全体の印象としては、生音、プログラミング、ストリングスがバランス良く融合されたサウンドが、コケティッシュなRuthのヴォーカルと調和しているのがいいですね。このあたりはプロデューサーGeorgi Linevの手腕かもしれません。

ジャンルで語るのが難しい作品です。僕はこれまでRuth作品を某渋谷の大手CDショップで購入してきました。そのショップにおいて、『Ruth』『Rhythm Slave(Remix Album)』はジャズ・コーナーに陳列されていましたが、本作『Confidence. Truth』はインディR&Bコーナーにネオソウル作品として陳列されていました。

まぁ、ジャンルなど気にせず、Ruthの音やサウンドに耳を傾け、楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「Oceans」
ダンサブルな哀愁ミディアム・グルーヴがオープニング。生音、プログラミング、ストリングスが織り成す重厚なサウンドが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=yeH0ggduXC0

「Run」
美しいミディアム・バラードを情感たっぷりに歌い上げます。ヴォーカル・ワークを重視した作りがいいですね。ここでもストリングスがドラマチック効果をアップさせています。
https://www.youtube.com/watch?v=xiYuaAbGIpk

「Tokyo」
日本人には興味深いタイトルですね。東京の持つ二面性を歌ったもののようです。プロデューサーGeorgi Linevの手腕が光るネオソウルに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=ChMZLh6u9Ko

「A New Home」
深淵から響いてくる哀愁メロディと美しい歌声って感じがいいですね。ここでも生音、プログラミング、ストリングスのバランスの絶妙です。

「Basil」
Ruthのソウルな側面を楽しめる1曲。ソウルフルな味わいながらも、モロにレトロ・モードにならないところがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=dUYO77FszfU

「The Rain」
派手さはないものの、Gene Coyeのドラム、Ron Avant、Jameel Brunerのキーボードらの好サポートをバックに、Ruthのコケティッシュ・ヴォーカルの魅力を存分に楽しめる哀愁ジャジー・ソウルです。

「I Don't Know Why」
本作ならではのRuthワールドを楽しめる1曲です。アルバムで一番キャッチーかもしれませんね。生音、プログラミング、ストリングスが織り成す新世代サウンドが心地好く響きます。

「Wantchu」
エレクトリック色の濃い仕上がり。ダークなようで実はビューティフルは音作りにハマります。

「What You Say To A Girl?」
夢の中を彷徨うかのようなユラユラした美しさが印象的な仕上がり。Ruthのキュートな歌声が栄えるサウンドです。

「Didn't I?」
Ruthの歌とRon Avantのピアノ、バック・コーラスのみの感動的なバラードで締め括ってくれます。

『Future Sweet』(2012年) ※6曲入りEP
Future Sweet

『Ruth』(2014年)
ルス

『Rhythm Slave(Remix Album)』(2015年)
Ruth Rhythm Slave.jpg

ご興味がある方は、本作に大きく貢献したGeorgi LinevのユニットKan Wakanの作品もチェックしてみては?
Kan Wakan『Moving on』(2014年)
Moving on
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2017年07月02日

Quantic & Nidia Gongora『Curao』

Quanticとコロンビアの歌姫とのコラボ☆Quantic & Nidia Gongora『Curao』
Curao [帯解説・歌詞対訳 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC547)
発表年:2017年
ez的ジャンル:歌姫系アフロ・コロンビア・フォルクローレ+α
気分は... :楽園の歌声・・・

新作アルバムから、UK出身のDJ/ミュージシャン/プロデューサーQuanticことWill Hollandがコロンビア人女性シンガーNidia Gongoraとの共同名義でリリースした『Curao』です。

UK出身のDJ/ミュージシャン/プロデューサーQuanticことWill Hollandに関して、これまで当ブログで紹介した作品は以下の8枚。

 The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
 The Quantic Soul Orchestra『Pushin On』(2005年)
 Quantic Presenta Flowering Inferno『Death Of The Revolution』(2008年)
 Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
 Quantic『Magnetica』(2014年)
 Quantic Presents The Western Transient『A New Constellation』(2015年)
 Quantic Presenta Flowering Inferno『1000 Watts』(2016年)
 Ondatropica『Baile Bucanero』(2017年)

少し前にコロンビア人ミュージシャンMario Galeanoとの一大プロジェクトOndatropicaの第2弾アルバムOndatropica『Baile Bucanero』をリリースしたばかりのQuanticですが、間髪を入れずにリリースされたのがQuantic & Nidia Gongora名義の本作『Curao』です。

Nidia GongoraはQuantic作品ではお馴染みのコロンビア人女性シンガーであり、Ondatropica『Baile Bucanero』にも参加していました。

Nidiaの歌声に惚れ込んだQuanticが長年温めてきたプロジェクトが遂に実現した1枚であり、Tru Thoughtsからのリリースです。

勿論、プロデュースはQuantic

レコーディングにはNidia Gongora(vo、shaker)、Quantic(g、syn)以下、Pipe Bravo(el-p)、Esteban Copete(marimba)、Pablo Mancilla(per、ombo)、Jafet 'Yiyo' Andrade(per)、Freddy Colorado(per)、Sylvester Onyejiaka(sax、fl)、Edgardo Manuel(tb)、Edgardo Manuel(violin)、Maria Celia Zuniga(back vo)、Policarpa Angulo(back vo)、 Targelia Sinisterra Gomez(back vo)、Yuly Castro Bonilla(back vo)といったミュージシャンが参加しています。

2人の共同名義の作品ですが、主役はNidia Gongora。QuanticはNidiaの素晴らしい歌声を通して、アフロ・コロンビア系の伝統音楽の魅力を伝えることに専念しています。ただし、単にコロンビアのフォルクローレをなぞるのではなく、Quanticらしいエレクトリックなエッセンスを融合させているのがいいですね。

また、過去のQuantic作品のリメイクが3曲収録されています。特に、フューチャリスティックなエレクトリック・サウンドとフォルクローレを融合させた「Un Canto A Mi Tierra (Edit)」「No Soy Del Valle (Version)」の2曲は、クラブ・ミュージック好きの人も楽しめるはずです。

Nidiaの開放的な歌声を聴くと、日常を忘れて、楽園モードの大らかな気分になりますよ!

全曲紹介しときやす。

「Intro」
Nidia Gongora/Will Holland作。アルバムのイントロ。

「E Ye Ye」
Nidia Gongora/Will Holland作。開放的なトロピカル・サウンドにのって、Nidiaがコロンビアの特産品や名物料理をしてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=4tfgaxKOSDg

「Que Me Duele?」
Nidia Gongora/Will Holland作。マリンバの音色が印象的なダンサブル・チューン。中盤以降のシンセによるエレクトロニックなアクセントがQuanticらしいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=KFEC9XeAMW8

「Dub Del Pacifico (Version)」
Nidia Gongora/Will Holland作。Quantic Presenta Flowering Inferno『Death Of The Revolution』(2008年)収録曲のリメイク。Flowering Infernoの流れを汲むレゲエ/ダブ調の仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=cGQz3PUsvvw

「Interludio I」
Will Holland作。サウンド・スケープ的なインタールード。

「Se Lo Vi」
Justiniano Bonilla/Nidia Gongora/Will Holland作。涼しげなフルート、サックス、マリンバが先導し、伝統的なコロンビア音楽の魅力をスマートに伝えてくれます。歌姫Nidiaが栄えるサウンドです。
https://www.youtube.com/watch?v=mhDaGvzHreQ

「Muevelo Negro (Edit)」
Nidia Gongora/Will Holland作。本作に先駆けて2013年に12"でリリースされていた楽曲のエディット。パーカッシヴなグルーヴ感が僕好み!Nidiaと女性バック・ヴォーカル陣の掛け合いが伝統音楽らしくていいですね。さり気なくシンセ・サウンドを織り交ぜたQuanticのセンスも光ります。
https://www.youtube.com/watch?v=1mEvCmHdlTI

「Amor En Francia」
トラディショナル。NidiaのヴォーカルとQuanticのギター&シンセ&プログラミングというシンプルな演奏ですが、伝統音楽にミニマルなエッセンスを加えた感じがグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=x1aO1kcVeu4

「Ojos Vicheros」
Nidia Gongora/Will Holland作。この演奏もQuanticらしいですね。コロンビアの伝統音楽の魅力を損なわず、電子音によるエッセンスを加えて昇華させています。
https://www.youtube.com/watch?v=IpLdFWj9vdw

「Nanguita (Edit)」
Nidia Gongora/Will Holland作。本作に先駆けて2013年に12"でリリースされていた楽曲のエディット。コロンビアの伝統音楽の寛いだ雰囲気とNidiaと女性バック・ヴォーカル陣の生き生きとした掛け合いに、Quanticらしいビートが加わります。さらにヴァイオリンも加わり、本作ならではの素晴らしいコロンビア音楽ワールドが展開されます。
https://www.youtube.com/watch?v=M5CfdGU4deU

「Dios Promete」
Nidia Gongora作。Nidiaと女性バック・ヴォーカル陣のみによる素晴らしいア・カペラ。コロンビア音楽の魂が伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=Qj_C73N1YqY

「Interludio II」
Nidia Gongora/Will Holland作。ア・カペラによるインタールード。次曲のイントロといった感じです。

「Maria No Me Llevo」
トラディショナル。本作ではマリンバの音色が印象的な演奏が多いですが、本曲もマリンバがNidiaの歌を先導します。トラディショナルらしい魅力がジワジワ伝わってきます。
https://www.youtube.com/watch?v=E4vb5j5PVB0

「Interludio III」
土着的リズムのトラディショナルによるインタールードです。

「Un Canto A Mi Tierra (Edit)」
Nidia Gongora/Will Holland作。Quantic & His Combo Barbaro『Tradition in Transition』(2009年)収録曲のリメイク。フューチャリスティックなエレクトリック・サウンドとコロンビア伝統音楽を融合させた興味深い演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=E-jwiz8qBig

「No Soy Del Valle (Version)」
Nidia Gongora/Will Holland作。Quantic Presenta Flowering Inferno『Dog With a Rope』(2010年)収録曲のリメイク。前曲に続き、フューチャリスティックなエレクトリック・サウンドとコロンビア伝統音楽を融合させ、ドラムン・ベース調のクラブ・ミュージックに昇華させています。最もTru Thoughtsらしいサウンドかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=gqesICN_zXI

「Interludio IV」
トラディショナル。スコールの雨音と共にNidiaが歌うインタールード。

「Maldito Muchacho」
Justiniano Bonilla/Nidia Gongora作。ラストは昔から伝わる迷信のような歌詞をア・カペラで歌います。
https://www.youtube.com/watch?v=DOoh0XPUBJE

国内盤ボーナス・トラックとして「Se Lo Vi (Instrumental)」が追加収録されています。

Quantic関連の他作品もチェックを!

Quantic『The 5th Exotic』(2001年)
The 5th Exotic

Quantic『Apricot Morning』(2002年)
Apricot Morning (TRUCD034)

The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
Stampede

The Limp Twins『Tales From Beyond the Groove 』(2003年)
Tales from Beyond the Groove (TRUCD057)

Quantic『Mishaps Happening』(2004年)
Mishaps Happening

The Quantic Soul Orchestra『Pushin On』(2005年)
Pushin On (TRUCD074)

Quantic『An Announcement to Answer』(2006年)
An Announcement to Answer (TRUCD100)

The Quantic Soul Orchestra with Spanky Wilson『I'm Thankful』(2006年)
I'm Thankful

The Quantic Soul Orchestra『Tropidelico』(2007年)
Tropidelico (TRUCD139)

Quantic Presenta Flowering Inferno『Death Of The Revolution』(2008年)
Death Of The Revolution [日本語解説付き国内盤] (BRTRU163)

Quantic & His Combo Barbaro『Tradition in Transition』(2009年)
Tradition in Transition (TRUCD190)

Quantic Presenta Flowering Inferno『Dog With a Rope』(2010年)
Dog With A Rope [ボーナストラック2曲・日本語解説付き国内盤] (BRC-262)

Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
Look Around The Corner [解説付 / ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] (BRC325)

Ondatropica『Ondatropica』(2012年)
Ondatropica

Quantic『Magnetica』(2014年)
Magnetica [帯解説・ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] (BRC415)

Quantic Presents The Western Transient『A New Constellation』(2015年)
A NEW CONSTELLATION [帯解説・ボーナストラック収録] (BRC477)

Quantic Presenta Flowering Inferno『1000 Watts』(2016年)
1000 Watts [帯解説・ボーナストラック4曲収録 / 国内盤CD] (BRC514)

Ondatropica『Baile Bucanero』(2017年)
バイレ・ブカネロ
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2017年06月25日

Moonchild『Voyager』

L.A.ネオソウル・ユニット、Tru Thoughtsからの第2弾☆Moonchild『Voyager』
Voyager [帯解説・歌詞対訳 / ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] (BRC549)
発表年:2017年
ez的ジャンル:L.A.新世代ネオソウル・ユニット
気分は... :陽だまりのネオソウルPart2

新作アルバムからL.A.を拠点に活動する新世代ネオソウル・ユニットMoonChildの最新作『Voyager』です。

紅一点のAmber Navran(vo、ts、whistling etc)、Andris Mattson(tp、flh、key、productions etc)、Max Bryk(as、fl、clarinet、key、productions etc)という男性メンバー2名から成るMoonChildの紹介は、2ndアルバム『Please Rewind』(2014年)に続き2回目となります。

2014年に発表した2ndアルバム『Please Rewind』が、人気レーベルTru Thoughtsとの契約で2015年に正規CD化され、一気に注目のネオソウル・ユニットとなったMoonChild

その証として、2015年から2016年にかけては、KINGThe InternetKamasi Washingtonといった注目アーティストのオープニング・アクトを務めたそうです。

最新作『Voyager』は、Tru Thoughtsからの第2弾作品であると同時に、国内デビュー盤となります。

前作で彼らのことを"陽だまりのネオソウル"と称しましたが、本作もそんな言葉がフィットする1枚に仕上がっています。前作以上にAmberのヴォーカルワークのドリーミー&チルな魅力が増しており、その意味ではKINGあたりが好きな人にもフィットするかもしれません。

とりあえずアルバムからの先行シングル「Cure」をはじめ、「Hideaway」「The List」「Think Back」「Change Your Mind」「Show The Way」あたりが僕のオススメです。

新世代ネオソウルのドリーミー&チルな音世界を満喫しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Voyager (Intro)」
アルバムのイントロ。朝の目覚めといった雰囲気です。

「Cure」
アルバムからの先行シングル。正に"陽だまりのネオソウル"という形容が相応しい柔らかなメロウネスに魅了されるネオソウルに仕上がっています。Amberのヴォーカルには、この曲調、サウンドがフィットしますね。
https://www.youtube.com/watch?v=Ic1rvQ44gFc

「6AM」
Amberの少しコケティッシュなヴォーカルが栄える幻想的なミディアム。終盤のAmberのフルートもいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=_ZtSNWemuUE

「Every Part (For Linda)」
メロウな鍵盤とプログラミングによるトラック作りの巧さに魅了されるジャジー・メロウ。ポケット・ピアノによるアクセントもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=S9ffpcYydt4

「Hideaway」
彼らの本領発揮のネオソウル・チューン。ここでも陽だまり感を存分に楽しめます。Amberのヴォーカルに癒されますね。
https://www.youtube.com/watch?v=uBfyLOmRePk

「The List」
初期Erykah Baduが聴きたくなるネオソウルらしいジャジー・メロウ。まったりしながら聴きたくなる音ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=UEDw7J1jSjU

「Doors Closing」
小曲ですが、Andris Mattsonのサウンド・センスを感じます。
https://www.youtube.com/watch?v=peDVkfaqhv0

「Run Away」
ネオソウル好きの人は安心して聴ける1曲。浮遊する音空間をAmberのコケティッシュなヴォーカルが舞います。
https://www.youtube.com/watch?v=321wvG_sgnI

「Think Back」
Amberのヴォーカリストとしての魅力を実感できるドリーミーな仕上がり。メロウ鍵盤が彼女のコケティッシュな魅力を最大限引き出します。
https://www.youtube.com/watch?v=yjGLzQIr72s

「Now And Then」
ドリーミーな中に疾走するシンコペイト・リズムでアクセントをつけています。Amberのヴォーカルの美しくも少し儚い感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=Y4KphIx1WAg

「Change Your Mind」
この曲も陽だまり感たっぷりのメロウ&ドリーミーな仕上がり。引き算の魅力があるネオソウルです。
https://www.youtube.com/watch?v=4YnjuZx0sEw

「Show The Way」
軽くファンクネスを効かせたメロウ・グルーヴ。Amberの多重ヴォーカルが美しい音世界を創り上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=zNNgMzMgPdg

「Let You Go」
本編ラストは川のせせらぎと共に始まるジャジー・メロウで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=413vO2W3L9k

国内盤ボーナス・トラックとして、「Cure (Instrumental)」「The Lis (Instrumental)」の2曲が追加収録されています。

『Be Free』(2012年)
Be Free

『Please Rewind』(2014年)
Please Rewind
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