2017年04月02日

FKJ『French Kiwi Juice』

フランスの才人プロデューサーのデビュー・アルバム☆FKJ『French Kiwi Juice』
French Kiwi Juice
発表年:2017年
ez的ジャンル:フレンチ・エレクトロ+アンビエントR&B
気分は... :チルアウト・・・

今回は新作アルバムから話題のフランスの才人プロデューサーFKJ(French Kiwi Juice)、待望の初アルバム『French Kiwi Juice』です。

FKJ(French Kiwi Juice)(本名:Vincent Fenton)はフランス出身のDJ/プロデューサー。独学で音楽を始め、いくつもの楽曲を操り、本作でもすべての楽曲演奏を一人で行っています。

友人と共同で自らのレーベルRoche Musiqueを立ち上げると同時に、新旧アーティストの名曲の見事なリミックスで注目を浴びるようになります。

Selah Sue「Alone (FKJ Remix)」
 https://www.youtube.com/watch?v=5go9xw7bOjs
Alice Russell「Hurry On Now (FKJ Remix)」
 https://www.youtube.com/watch?v=c_mtD89L9Gg
The Temptations「Cloud Nine (FKJ Remix)」
 https://www.youtube.com/watch?v=ofAi_RCzG4w

Selah Sue「Alone」Alice Russell「Hurry On Now」といった当ブログでも紹介した名曲に、鮮やかなリミックスで新たな魅力を吹き込んでいます。

自身の名義ではこれまで『Time For A Change』(2013年)、『Take Off 』(2014年)といったEPをリリースしてきましたが、フル・アルバムは本作『French Kiwi Juice』が初めてとなります。

エレクトロ系のコンピ・アルバムに収録され、FKJが注目されるきっかけを作った「Lying Together」をはじめ、アルバムからのリード曲「Skyline」、ネット上で人気となった「Better Give U Up」「Go Back Home」など、レイドバック感覚のアンビエント&チルアウトなメロウ・サウンドが心地好い1曲に仕上がっています。

ジャンルの括りが難しいですが、ダンス・ミュージックというよりはメロウなアンビエントR&Bといった内容の1枚に仕上がっています。

決して派手ではありませんが、晴れた日のチルアウト・モードにフィットする1枚です。

全曲紹介しときやす。

「We Ain't Feeling Time」
アナログ感のあるオルガンとサックスによるバカンス・モードのサウンドが心地好いオープニング。FKJ流のメロウ・ソウルといった感じですかね。
https://www.youtube.com/watch?v=wLNxSDYNjQA

「Skyline」
アトモスフィアなメロウネスが魅力のアンビエントR&B。フレンチ・エレクトロに止まらずR&B方面からもFKJが注目される理由がわかる1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=qU5FWU0SH0o

「Better Give U Up」
アイランド・モードのセクシーなメロウ・ソウル。バルセロナのジャマイカン・ジャズ・バンドThe Oldiansあたりと一緒に聴いてもフィットしそうなアイランド・サウンドです。
https://www.youtube.com/watch?v=ryPY8raV_VU

「Go Back Home」
Hip-Hop調のビート感が心地好いジャジー&メロウ・チューン。ジャンルを超越したFKJの魅力を堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=CoyOjv7eVLM

「Vibin' Out」
(((O)))ことJune Marieezyの女性ヴォーカルをフィーチャー。引き算的なサウンドで華のある(((O)))のヴォーカルを引き立てるメロウ・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=ZASnh3Gbdwg

「Canggu」
雰囲気のあるサックスで牽引するジャジー&メロウ・グルーヴ。トラック・メイカーに止まらないマルチ・ミュージシャンならではのグッド・ヴァイヴがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=sNotIE0mX1w

「Blessed」
「Better Give U Up」と同系統のアイランド・モードのメロウ・チューン。メロウなギター&鍵盤は聴いているだけでバカンス気分になれます。
https://www.youtube.com/watch?v=LEmXsr5_VKw

「Die With A Smile」
ドリーミーなメロウ・チューン。ここでも引き算の美学が功を奏しています。
https://www.youtube.com/watch?v=5I9F5zzFgWI

「Lying Together (Interlude)」
「Lying Together」へナビゲートするインタールード。

「Lying Together」
アンビエントかつメロウなエレクトロ・サウンドが印象的なFKJの代表曲。淡々としたメロウネスが聴き重ねるほどクセになります。
https://www.youtube.com/watch?v=BqaKBslbvZI

「Joy」
ディスコ・フュージョン調なのにチルアウトなフィーリングなのがFKJらしいのかもしれません。
https://www.youtube.com/watch?v=BFtYWAudpFA

「Why Are There Boundaries」
ラストはチルアウトなのにヴィンテージ感のあるメロウ・ソウルで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=DG4JMKzpe8g

都内は天候的にも開花状態でも花見がビミョーな感じですね。
どんな日曜になることやら・・・
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2017年03月26日

Kurt Rosenwinkel『Caipi』

ミナスの風が吹く!現代ジャズ・ギターの皇帝の最新作☆Kurt Rosenwinkel『Caipi』
カイピ Caipi (Japan Edition)
発表年:2017年
ez的ジャンル:現代ジャズ・ギター+ブラジル音楽
気分は... :新風が吹く・・・

今回は新作から現代ジャズ・ギターの皇帝Kurt Rosenwinkelの最新作『Caipi』です。

Kurt Rosenwinkelは1970年フィラデルフィア生まれ。Gary Burtonのサポート・メンバーとなったのきっかけに、N.Y.でジャズ・ミュージシャンとしてのキャリアをスタートさせます。

その後オルタナティヴ・ジャズ・ユニットHuman Feelへの参加を経て、1996年に初リーダー作『East Coast Love Affair』をリリース。今日までコンスタントな活動を続け、現代ジャズ・ギターの皇帝と呼ばれるまでに至っています。現在はベルリンを拠点にしているようです。

ここ数年のJazz The New Chapterムーヴメントの中でもKurt Rosenwinkelの名を目にすることが多いですね。

僕自身は熱心なジャズ・リスナーではありませんが、Q-Tip『The Renaissance』(2008年)への参加でKurt Rosenwinkelの名を意識するようになりました。

さて、最新作『Caipi』ですが、完成まで10年の歳月を要し、Kurt自身がギターのみならず、ベース、ピアノ、シンセ、ドラム、パーカッションを演奏し、ヴォーカルも披露しています。

さらにAntonio Loureiro(vo)、Pedro Martins(vo、ds、key、per)といったブラジルの才能あるミュージシャンが参加し、アルバムにミナス・フレイヴァーを加えています。特に共同プロデュースも務めるPedro Martinsのアルバムへの貢献度は大きいです。

Antonio Loureiroは現代ブラジル音楽好き、ワールド・ジャズ好きには有名なミュージシャンですが、Pedro Martinsの方の知名度はそれ程ではないかもしれませんね。Antonio Loureiroのライブ・サポートでも知られる期待のミュージシャンです。

僕が本作に興味を持ったのも、そうしたブラジル音楽の影響を受けたジャズ作品に仕上がっている点です。

それ以外にもEric Clapton(g)、Alex Kozmidi(baritone g)、Mark Turner(ts)、Kyra Garey(vo)、Zola Mennenoh(vo)、Amanda Brecker(vo)、Frederika Krier(violin)、Chris Komer(french horn)、Andi Haberl(ds)、Ben Street(b)といったミュージシャンがアルバムに参加しています。Claptonの参加は意外ですが・・・

モロにブラジルって訳ではないですが、ブラジル音楽のエッセンスをモチーフに、Kurtが自身の音世界を切り拓こうとしているのがいいですね。

ギタリストだけではないトータルなサウンド・クリエイターとしてのKurt Rosenwinkelの才能を楽しむ1枚だと思います。特にピアニストとしての彼にプレイには驚かされます。

全曲紹介しときやす。

「Caipi」
タイトル曲は本作らしいミナスのエッセンスを感じることができます。Pedro Martinsのバック・コーラス以外はすべてKurt自身のプレイです。開放感のあるKurtのギターを楽しみましょう。

「Kama」
ここではPedro Martinsがリード・ヴォーカルをとります。ブラジル音楽ならではのミステリアスな雰囲気をAndi Haberlのドラムがタイトに締めている感じがいいですね。

「Casio Vanguard」
Antonio LoureiroとPedro Martinsがヴォーカルで参加。ある意味本作のハイライト的な演奏かもしれません。ブラジル音楽と現代ジャズ・ギターの融合を楽しめる1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=1FIWGfEKru4

「Song for Our Sea」
国内盤ボーナス・トラック。ここではピアニストとしてのKurtにも注目です。大海へ思いを馳せ、サウダージな気分になりそう・・・

「Summer Song」
イントロのピアノが印象的です。ブラジルっぽく始まりますが、ヴォーカルが入るとSSW風のジャジー・チューンに・・・

「Chromatic B」
Kurtのマルチ・プレイヤーぶりを楽しめるストレート・アヘッドなジャズ作品。特に後半はKurtのギターを堪能できます。

「Hold on」
インディー・ロック調の展開は今ジャズっぽいかもしれませんね。

「Ezra」
Kurtの息子のために書かれた曲のようです。父親から息子へ語り掛ける優しさに包まれた1曲に仕上がっています。

「Little Dream」
Eric Clapton参加曲。疾走感のある演奏で注目すべきはKurtとClaptonのギターなのですが、一番驚かされたのは中盤以降のKurtのピアノ。圧巻です。

「Casio Escher」
透明感のあるサウンドがジワジワと心の中に浸透してきます。Mark Turnerのサックスが印象的ですね。

「Interscape」
ミナス・テイストのミステリアスな雰囲気の漂う仕上がり。KurtのZola Mennenohの男女ヴォーカルとシンセが織り成す幻想的な音世界がいいですね。

「Little b」
本作らしいブラジル音楽のエッセンスとKurtのギターをたっぷり堪能しながら、アルバムはフィナーレを迎えます。

Kurt Rosenwinkelの他作品もチェックを!

『East Coast Love Affair』(1996年)
East Coast Love Affair

『Intuit』(1998年)
Intuit

『The Enemies of Energy』(2000年)
Enemies of Energy

『The Next Step』(2001年)
Next Step

Jakob Dinesen/Kurt Rosenwinkel『Everything Will Be Alright』(2002年)
Everything will be alright by Kurt Rosenwinkel / Jakob Dinesen (2003-02-04)

『Heartcore』(2003年)
Heartcore

『Deep Song』(2005年)
Deep Song

『The Remedy: Live at the Village Vanguard』(2008年)
レメディ~ライブ・アット・ヴィレッジ・バンガード

『Reflections』(2009年)
リフレクションズ

『Our Secret World』(2010年)
Kurt Rosenwinkel & OJM-Our Secret World by Rosenwinkel, Kurt (2015-01-06) 【並行輸入品】

『Star of Jupiter』(2012年)
スター・オブ・ジュピター(STAR OF JUPITER)
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2017年03月20日

Becca Stevens『Regina』

注目の女性SSW、初のソロ名義作品☆Becca Stevens『Regina』
レジーナ【日本先行発売】
発表年:2017年
ez的ジャンル:ミューズ系ハイブリッド女性SSW
気分は... :ドアの向こうにミューズが・・・

連休なので昨日に続いて新作を・・・注目の女性シンガー・ソングライターBecca Stevensの最新作『Regina』です。

ノースカロライナ出身、N.Y.のニュースクール大学でジャズ・ヴォーカルを専攻した女性シンガー・ソングライターBecca Stevensの紹介は、Becca Stevens Band名義のBecca Stevens Band『Weightless』(2011年)、Becca Stevens Band『Perfect Animal』(2014年)に続き3回目となります。

また、昨年リリースされたBecca StevensGretchen ParlatoRebecca Martinという女性アーティスト3名によるスペシャル・ユニットTilleryのデビュー・アルバム『Tillery』も当ブログで紹介済みです。

最新作『Regina』は、初のソロ名義の作品となります。

現行ジャズを牽引するジャズ・ミクスチャー・バンドSnarky Puppyが設立したGroundUP Musicからのリリースです。

"女王"を意味するアルバム・タイトルに象徴されるように、本作『Regina』は歴史・文学の世界に登場する女性からインスパイアされた作品になっています。

また、ロンドンに赴きレコーディングを行うなど、様々なミュージシャンとの交流を通して、自身の音楽の幅を広げようとしている点にも注目です。

さらに、本作ではスタジオならではの多重録音によるヴォーカル・ワークも重視しています。このあたりはTilleryでの活動成果をソロ作に還元したのかもしれませんね。

プロデュースはTroy Miller。さらにBecca Stevens本人、Snarky PuppyのリーダーMichael League、デビュー・アルバム『In My Room』(2016年)でその才能を示したロンドン出身の若きSSW/マルチ・インストゥルメンタリストJacob Collierが共同プロデューサーとしてクレジットされています。

Michael League、Jacob CollierはBeccaやJacob CollierがフィーチャリングされていたSnarky Puppy『Family Dinner Volume Two』(2016年)で形成された人脈です。

Snarky Puppy『Family Dinner Volume Two』(2016年)
Family Dinner Volume T

レコーディングにはBecca Stevens(vo、g、charango、ukulele)以下、Troy Miller(ds、el-p、syn b、harmonium、vibe)、Michael League(back vo、g、moog、ds)に加え、Liam Robinson(p、el-p、syn、accordion)、Chris Tordini(b)、Jordan Perlson(ds、per)といったBecca Stevens Bandの仲間がバッキングを務めます。

さらに前述のJacob Collier、同じく『Family Dinner Volume Two』でフィーチャリングされていたUKの黒人女性SSW、Laura Mvula、GroundUP Musicから最新作『Lighthouse』(2016年)をリリースした大御所の男性SSW、David Crosby、"今ジャズ"好きにはお馴染みのSSW/ミュージシャンAlan Hampton、オーストラリア出身でBeccaと同じくジャズをバックボーンに持つ女性SSW/ヴァイオリン奏者Jo Lawryといったミュージシャンがフィーチャリングされています。

上記以外に以外にOli Rockberger(p)、日本人ヴァイオリン奏者の徳永慶子さんも所属するN.Y.の若手弦楽四重奏団Attacca Quartet(Amy Schroeder、Andrew Yee、Keiko Tokunaga、Luke Fleming)も参加しています。

アルバム全体として、歴史・文学からのインスパイアや、様々なミュージシャンからの刺激を糧に、これまでBeccaが構築してきた音世界をさらに深化させた印象を受けます。

歴史・文学の世界に登場する"女王(レジーナ)"のようにジャケに写るBeccaの凛とした表情が、アーティストとしての自信を物語っているのでは?

もはや"Jazz The New Chapter"云々で語ることが全く不要な、素晴らしい女性SSW作品だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Venus」
Laura Mvulaをフィーチャー。Lauraの最新作『The Dreaming Room』(2016年)もTroy Millerがプロデュースしており、Becca、Laura、Troy Millerの三者の音イメージが一致している感じがいいですね。インディー・ロック+エレクトロニカ+ソウルなが見事に融合したオープニングです。本作らしい素敵なヴォーカル・ワークを楽しめます。

Laura Mvula『The Dreaming Room』(2016年)
THE DREAMING ROOM

「Lean On」
Attacca Quartetによる美しいストリングスを配した幻想的なフォーキー・ジャズ。Beccaの多重録音によるコーラスが幻想的な音世界に拡がりを持たせています。

「Both Still Here」
Jacob Collierをフィーチャー。Beccaのチャランゴの音色が印象的な1曲で、Jacob Collierがマルチ・インストゥルメンタリストぶりを発揮しています。♪人生は一瞬の夢♪と歌い、その美しくも儚い世界観を見事に音で表現しています。

Jacob Collier『In My Room』(2016年)
イン・マイ・ルーム

「45 Bucks」
過去に振り向かず、前へ進んでいく女性の潔さを感じるタフな仕上がり。チャランゴの持つ神秘的な響きとエレクトロニカなエッセンスをうまく融合させているのがいいですね。

「Queen Mab」
Jo Lawryをフィーチャー。シェイクスピアによる有名な『ロミオとジュリエット』からインスパイアされた楽曲。インディー・ロックなサウンドをバックに、BeccaとJo Lawryが素晴らしいヴォーカル・ワークで聴く者を魅了します。
https://www.youtube.com/watch?v=XchJQV8accM

Jo Lawry『Taking Pictures』(2015年)
テイキング・ピクチャーズ

「We Know Love」
Alan Hamptonをフィーチャー。初代レスター伯ロバート・ダドリーから女王エリザベス1世への手紙からインスパイアされた楽曲。当ブログでも紹介したHamptonの『Origami for the Fire』(2014年)がお好きな人であれば、気に入るであろう幻想的&牧歌的なビューティフル・ソングに仕上がっています。

Alan Hampton『Origami for the Fire』(2014年)
Origami For The Fire

「Mercury」
Jo Lawryをフィーチャー。Freddie Mercuryに捧げられたドライブ感のあるロック・チューン。Becca Stevens Bandの仲間が力強いバッキングで好サポートしています。

「Regina」
タイトル曲はギター、ウクレレ、チャランゴの響きが美しく重なった幻想的で美しいフォーキー・チューンに仕上がっています。Attacca Quartetの好サポートもグッド!

「Harbour Hawk」
Jo Lawryをフィーチャー。静と動のコントラストが見事な1曲に仕上がっています。1曲の中にドラマがあります。

「Well Loved」
Laura Mvulaをフィーチャー。「Venus」と同様に、Becca、Laura、Troy Millerの三者のコラボならではの世界観を楽しめる幻想的なビューティフル・チューンに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=4OBKmZVOMuk

「Ophelia」
Attacca Quartetを配したフォーキー・チューン。タイトルの通り、『ハムレット』のオフィーリアを歌ったものです。Beccaの歌声が時を超えていきます。

「The Muse」
David Crosbyをフィーチャー。困難を乗り越えるために、ドアの向こうからノックしてくれる女神のことを歌います。David Crosbyの作詞ですが、このミューズ(女神)とは正にBeccaのことかもしれませんね。

「As」
Jacob Collierをフィーチャー。ラストはStevie Wonder『Songs In The Key Of Life』収録の名曲カヴァーで締め括ってくれます。チャランゴの音色をバックに、BeccaとJacob Collierが感動的なデュエットを聴かせてくれます。


国内盤には「45 Bucks (Original Demo)」「Both Still Here (Original Demo)」の2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

Becca Stevensの他作品もチェックを!

Becca Stevens Band『Tea Bye Sea』(2008年)
ティー・バイ・シー

Becca Stevens Band『Weightless』(2011年)
Weightless

Becca Stevens Band『Perfect Animal』(2014年)
パーフェクト・アニマル

Tillery『Tillery』(2016年)
ティレリー
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2017年03月19日

Sampha『Process』

UK期待の男性R&Bシンガーのデビュー・アルバム☆Sampha『Process』
Process [ライナーノーツ / 歌詞対訳 / ボーナストラック収録 / 国内盤] (YTCD158J)
発表年:2017年
ez的ジャンル:UK期待の男性R&Bシンガー
気分は... :内なる自分に向き合う・・・

UK期待の男性R&BシンガーSamphaのデビュー・アルバムSampha『Process』です。

SamphaことSampha Sisayは1988年南ロンドン生まれのR&Bシンガー/プロデューサー。

これまで「Sundanza」(2010年)、「Dual」(2013年)という2枚のEPをリリースしています。また、Jessie WareSBTRKT作品で頻繁にフィーチャリングされています。

さらにDrake「Too Much」(2013年)、Kanye West「Saint Pablo」(2016年)、Frank Ocean「Alabama」(2016年)、Solange「Don't Touch My Hair」(2016年)等の大物アーティスト作品におけるフィーチャリングで、その名をシーンに轟かせることになります。

また、SBTRKT『SBTRKT』(2011年)を共同プロデュースするなどプロデューサーとしてもその手腕を発揮しています。

そんな期待の男性R&Bシンガーが満を持してリリースしたデビュー・アルバムが本作『Process』です。The XXSBTRKTFKA Twigsを輩出したレーベルYoung Turksからのリリースです。

プロデュースはSamphaRodaidh McDonald

レコーディングにはJosh Doughty(kora)、John Foyle(vo)、Laura Groves(back vo)、The PSMとして知られるPauli Stanley-McKenzie(ds)等も参加しています。

楽曲はすべてSamphaのオリジナルです(共作含む)。Kanye Westとの共作もあります。

全体的にはSamphaの内面を歌い上げたアルバムであり、音数は少なく、彼の心模様がダイレクトに伝わってきます。決して明るいアルバムではありませんが、Samphaの切なる歌声が聴く者に感動を与えます。

この飾り気のないサウンド・プロダクションで存在感を示すSamphaの歌声に、アーティストとしてのスケールの大きさや可能性を感じます。

聴いていると、内なる自分と真摯に向き合いたくなるような1枚です。

R&Bの新星の静かなるデビュー作を聴き込んでみてください。

全曲紹介しときやす。

「Plastic 100°C」
美しくも切ないオープニング。Josh Doughtyによる印象的なコラの音色をバックに、Samphaが愁いを帯びたヴォーカルで訴えます。

「Blood On Me」
アルバムに先駆け2016年シングル・リリースされた楽曲。切迫感のあるSamphaのヴォーカルが聴く者の心に刺さる哀愁R&Bグルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=_oM1DFL43Lk

「Kora Sings」
タイトルの通り、Josh Doughtyのコラを大きくフィーチャーしたエスニック+エレクトリックな仕上がり。このあたりはSBTRKTとの共演歴も多いR&Bの枠のみで収まらないSamphaらしさかもしれませんね。。

「(No One Knows Me) Like The Piano」
アルバムからのリード・シングル。2015年に亡くなった母のために書かれた歌のようです。母への想いが伝わってくる美しいピアノ・バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=_NSuIYwBxu4

「Take Me Inside」
ピアノの弾き語りからエレクトリック・サウンドが加わり、心の葛藤を歌い上げます。

「Reverse Faults」
ダウナー・モードの哀愁チューン。噛み合わない歯がゆさが伝わってきます。

「Under」
揺らぎのあるエレクトリック・サウンドの中で、Samphaが懸命に戦っています。Samson & Delilah「I Can Feel Your Love Slipping Away」をサンプリング。

「Timmy's Prayer」
Kanye Westとの共作。アルバムに先駆け2016年シングル・リリースされた楽曲。派手さはありませんが、Samphaのアーティストとしてのスケール感が伝わってくる仕上がりです。後半のエレクトリックな盛り上がりがいいですね。Timmy Thomas「The Coldest Days of My Life」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=ZQXDVZf3akg

「Incomplete Kisses」
心の中の小宇宙を歌いきった美しい仕上がり。静寂の中に感情がジワジワとにじみ出てくる感じがSamphaらしいのかもしれませんね。

「What Shouldn't I Be?」
鍵盤とヴォーカルが織り成すビューティフルな音世界で本編を締め括ってくれます。

国内盤にはボーナス・トラックとして以下の6曲が追加収録されています。

「In-Between And Overseas」
美しいピアノをバックに優しく歌い上げる、静かなる闘志を感じる仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=vciLEByIcIE

「Answer」
本編ではあまり聴けなかったエレクトリックなビート感のあるインスト。サウンド・クリエイターとしてのSamphaを楽しめます。

「Too Much」
2013年にシングル・リリースしていたピアノ・バラード。本作に通じる内面から湧き起こるSamphaの心の声が感動的です。
https://www.youtube.com/watch?v=yC-0p4k0jw4

「Happens」
上記「Too Much」のカップリング曲。ピアノの弾き語りですが、聴く者に特別な感情を湧かせます。
https://www.youtube.com/watch?v=GxVdTQyEPQo

「Without」
EP「Dual」収録曲。ローファイな魅力に溢れた1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=KWEbYsXeDvE

「Indecision」
EP「Dual」収録曲。
https://www.youtube.com/watch?v=FF8okFt4bGg

急に腰痛が・・・
三連休は大人しくしています(泣)
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2017年03月12日

Clap! Clap!『A Thousand Skies』

今回は宇宙の旅へ!クラブミュージック好き必聴の2nd☆Clap! Clap!『A Thousand Skies』
ア・サウザンド・スカイズ
発表年:2017年
ez的ジャンル:民族トロピカル・ベース
気分は... :20XX年宇宙の旅・・・

今回は新作アルバムからクラブミュージック・ファン待望の1枚、Clap! Clap!『A Thousand Skies』です。

イタリア、フィレンツェ出身のプロデューサー、ミュージシャン、トラックメイカーCristiano Crisciのソロ・プロジェクトの紹介は、1stアルバム『Tayi Bebba』(2014年)に続き2回目となります。

仮想の島国Tayi Bebba(タイー・ベッバ)をテーマにした『Tayi Bebba』は、独自の民族トロピカル・ベースで新たな音楽フロンティアを切り拓き、各方面から絶賛されました。

エキゾチック+トロピカル+トライバルなベースミュージック/ジュークという独自サウンドは、"民族トロピカル・ベース"というジャンルを周知させました。

また、曲ごとのコンセプトが明確で、サウンドをストーリー的かつ映像的に捉えることが容易であったことも『Tayi Bebba』の魅力でしたね。

その後、日本独自の企画アルバム『Tales From The Rainstick』(2016年)を挟んでリリースされた待望の2ndアルバムが本作『A Thousand Skies』です。

『Tayi Bebba』同様、CD化されるのは日本のみです。

今回のテーマは「宇宙」「星空」。そうしたテーマに呼応するように、民族トロピカル・ベースにコズミック/スペイシーなエッセンスが加わっています。また、楽曲によってはジャズやソウルなフィーリングを強調したサウンドも聴くことができます。

前作同様に、アーティスト本人によるストーリー仕立ての全曲解説がついており、ビジュアルをイメージしながら聴くと、さらに音世界が広がります。

刺激的で神秘的なのにファンタジーがあるClap! Clap!ワールドを堪能しましょう。

全曲紹介しときやす。

「Discessus」
トライバル+トロピカルなアルバムのイントロ。
https://www.youtube.com/watch?v=BvKg1uBahvI

「Nguwe」
Bongeziwe Mabandlaのヴォーカルをフィーチャー。ジュークと民族トロピカル・ベースを融合させつつ、コズミックなスケール感も付加したClap! Clap!にしかできい音世界を堪能できます。
https://www.youtube.com/watch?v=s4yy9ic_ysk

「Oriens. Oriri」
トライバルなリズムをバックに、竪琴(に見立てたサウンド)のフューチャリスティックな音色が壮大な宇宙への旅を方向づけます。
https://www.youtube.com/watch?v=4UMB83xMBuE

「Hope」
OYをフィーチャー。タイトルの通り、希望を感じる星空の民族トロピカル・ベース。
https://www.youtube.com/watch?v=3p5SdbNrFfM

「Ar-Raqis」
ハウス調サウンドにClap! Clap!らしい民族トロピカルなエッセンスをうまく織り込んでいます。
https://www.youtube.com/watch?v=4JhPguQmFWU

「A Thousand Skies Under Cepheus' Erudite Eyes」
John Wizardsをフィーチャー。スペイシーな民族トロピカル・ベースには時空を超えた星空の旅といったところでしょうか。
https://www.youtube.com/watch?v=W2DxP_VAmXA

「Ode to The Pleiades」
ダビーな雰囲気も漂うエキゾチックなベースミュージックと思いきや、中盤以降はピアノによるジャジー&メロウな展開に・・・Clap! Clap!の新境地に触れた印象です。
https://www.youtube.com/watch?v=4UA0vmBkgl8

「Betelgeuse's Endless Bamboo Oceans」
ジューク調のアッパー感とミステリアスなトライバル感が交錯する1曲。もっと長尺で聴きたいです。
https://www.youtube.com/watch?v=dTlq6JRlcmg

「Witch Interlude」
魔女のインタールードという邦題のように、妖しげ空気に包まれるインタールード。
https://www.youtube.com/watch?v=XEFEDeW572o

「Rainy Souls, Gloomy Futures」
Clap! Clap!らしいジューク+トライバルなサウンドでダークに駆け抜けていきます。
https://www.youtube.com/watch?v=abgO_JcenhU

「Flowing Like a Snake in Ophiuchus' Arms」
アブストラクトHip-Hop調のコズミック・サウンドは無限大の宇宙を想起させます。
https://www.youtube.com/watch?v=5COsZW2hU8A

「Centripetal」
アッパー&フューチャリスティックな民族トロピカル・ベースが脳内を大いに刺激してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=4JMlja-iey4

「Rainbow Coast」
フューチャリスティックなベース・サウンドにあえてアナログ感のあるオルガンを織り交ぜてソウルフルな味わいを加えています。
https://www.youtube.com/watch?v=K4m2TPm2dsA

「Elephant Serenade」
タイトルの通り、象の鳴き声を模したサウンドが聞こえてくるのが楽しいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=gdx8meu46EE

「Lunar Ensemble」
地球への帰還が近いことを予感させる月のアンサンブル。開放的な民族トロピカル・ベースの中にジャズ・フィーリングを織り交ぜています。

「Ascension Psalm」
HDADDをフィーチャー。壮大な宇宙の旅の余韻に浸るかのようなコズミックなエンディングです。
https://www.youtube.com/watch?v=18l2sPLdA0E

未聴の方は1stアルバム『Tayi Bebba』(2014年)もぜひチェックを!

『Tayi Bebba』(2014年)
タイー・ベッバ 【日本独自CD化】

『Tales From The Rainstick』(2016年)
テイルズ・フロム・ザ・レインスティック
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