2017年03月05日

Thundercat『Drunk』

メロディアスな新境地を示した3rdアルバム☆Thundercat『Drunk』
Drunk [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 国内盤]  (BRC542)
発表年:2017年
ez的ジャンル:Brainfeeder系天才ベーシスト
気分は... :酔・・・

今回は新作アルバムから最も旬な天才ベーシストThundercatの最新作『Drunk』です。

黒人ドラマーRonald Bruner Sr.を父に、グラミー受賞歴を持つ敏腕ドラマーRonald Bruner Jr.を兄に持つ天才ベーシストであり、Flying Lotusの右腕としてBrainfeederを牽引するThundercat(本名Stephen Bruner)の紹介は、2ndアルバム『Apocalypse』(2013年)、1stアルバム『The Golden Age of Apocalypse』(2011年)に続き3回目となります。

3rdアルバムとなる最新作『Drunk』では、従来にはないヴォーカル重視のメロディアスな新境地を示しています。

一昨年末にリリースしたミニ・アルバム『The Beyond / Where The Giants Roam』(2015年)でメロディアスな方向性の予感はありましたが、それを前面に打ち出してきたのは少し意外でした。

『The Beyond / Where The Giants Roam』(2015年) ※ミニ・アルバム
【Amazon.co.jp限定】The Beyond / Where the Giants Roam [解説・ボーナストラック収録 / 国内盤] (BRC491AMZ)

(クレジットはありませんが多分)Thundercat自身がプロデュースし、Flying Lotusがアディショナル・プロデューサーとして名を連ねています。また、Kendrick Lamar『To Pimp A Butterfly』にもプロデューサーとして関与したSounwaveが3曲でプロデュースしています。

アルバムにはMichael McDonaldKenny LogginsKendrick LamarWiz KhalifaPharrell WilliamsMac Millerといったアーティストがフィーチャリングされています。

また、Brainfeederの仲間であるKamasi Washington(sax)やMiguel Atwood-Ferguson(strings)といった現在L.A.ジャズ・シーンを代表するミュージシャンをはじめ。Genevieve ArtadiとのユニットKNOWERとしても活動するLouis Cole(ds、key、Programming)、Zack Sekoff(Programming)、Dennis Hamm(key)、Zane Carney(g)、Deantoni Parks(ds)、Charles Dickerson(key、Programming)、Taylor Graves(key、Programming)といったミュージシャンが参加しています。

個人的には超絶ベース・プレイ全開の演奏がもっと欲しかった気もしますが、新境地に挑んだ姿勢は評価したいと思いますし、彼のファルセット・ヴォーカルは意外に悪くありません。

Thundercatの新たな魅力を楽しみましょう。

全曲紹介しときやす。

「Rabbot Ho」
Thundercatのヴォーカル&ベース、Dennis Hammのキーボードによるメロディアスなアルバムのイントロ。
https://www.youtube.com/watch?v=V4xGQDKDHBI

「Captain Stupido」
「Rabbot Ho」の流れを受け継ぐメロディアスな仕上がり。そんな中でもThundercatらしいベース・プレイも忘れず楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=66Vrcyqu0_Q

「Uh Uh」
Thundercatの超絶ベース全開!Brainfeederらしいビートミュージック的な演奏で楽しませてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=9lHjeEkS1WE

「Bus In These Streets」
Genevieve ArtadiとのユニットKNOWERとしても活動するLouis Coleが参加しています。Thundercatのポップな新境地を示してくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=zxNHJXpH9QM

「A Fan's Mail (Tron Song Suite II)」
Sounwaveプロデュースの1曲目。本作らしいメロディアスな仕上がり。♪ミャオウ、ミャオウ♪という猫の鳴き声ヴォーカルまで披露してくれます。Mountain「Long Red」をサンプリング。
https://www.youtube.com/watch?v=g8f5CtP0nT4

「Lava Lamp」
Sounwaveプロデュースの2曲目。Thundercatのファルセット・ヴォーカルが栄えるメロウ・チューンで彼の新たな魅力を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=KMPjX_3snfM

「Jethro」
1分半の小曲ですが、コズミックなメロウ・チューンはBrainfeederらしいのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=_ukKdTBwxCA

「Day & Night」
コズミック・ファンクな調のインタールード的な小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=i4pNOBIAaLI

「Show You The Way」
Michael McDonaldKenny Logginsという往年のAORの人気ミュージシャン2人をフィーチャー。意外な人選にも思えますが、Thundercatがファンなのだとか。Michael McDonaldのスモーキー・ヴォイスが似合う、Thundercat作品とは思えないメロウなAORに仕上がっています。終盤にはソニック・ザ・ヘッジホッグの効果音のサンプリングも聴くことができます。
https://www.youtube.com/watch?v=62EmHhZSjEI

「Walk On By」
Kendrick Lamarをフィーチャー。Thundercatが『To Pimp A Butterfly』に参加したお返しといったところでしょうか。本作らしいメロウ・トラックと、Kendrick Lamarのフロウがよくマッチしています。
https://www.youtube.com/watch?v=GNCd_ERZvZM

「Blackkk」
Sounwaveプロデュースの3曲目。従来のThundercat作品らしいミニマル感と本作らしいメロディアス感が融合した仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=REF5JzqQa4c

「Tokyo」
日本人には気になる東京を歌った曲。ビートミュージックらしいミニマル・サウンドにのって、♪ガンダムカフェ〜♪パチンコ屋〜♪(北斗の拳の)ケンシロウ〜♪なんてフレーズも聴くことができます。
https://www.youtube.com/watch?v=gN2PjkfH8CI

「Jameel's Space Ride」
「Bus In These Streets」に続くLouis Cole参加曲。1分強の小曲ながらもポップな魅力に溢れています。
https://www.youtube.com/watch?v=pt0qx99PzDs

「Friend Zone」
コズミック・ファンク調の仕上がり。個人的なこういった演奏がもう少し多くても良かった気がします。Kendrick Lamar「Bitch, Don't Kill My Vibe」のヴォーカルの引用も挿入されています。
https://www.youtube.com/watch?v=FqE_H1A-8B4

「Them Changes」
ミニ・アルバム『The Beyond/Where The Giants Roam』収録曲。Thundercat本人が甲冑姿で登場するMVも印象的でした。The Isley Brothers「Footsteps in the Dark」のドラム・ループにのったヴォーカル重視のミディアム・ファンクは『Drunk』の予告編のような1曲でした。ソニック・ザ・ヘッジホッグの効果音もサンプリングしています。
https://www.youtube.com/watch?v=GNCd_ERZvZM

「Where I'm Going」
ミニ・アルバム『The Beyond / Where The Giants Roam』収録曲。Deantoni ParksのドラムとThundercatのベースの絡みがいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=VDWSQ6fI9TE

「Drink Dat」
Wiz Khalifaをフィーチャー。哀愁サウンドにThundercatの寂しげなヴォーカルとWiz Khalifaのラップが絡みます。
https://www.youtube.com/watch?v=_pxpTZpdZ-U

「Inferno」
本作らしいヴォーカルワーク重視の1曲。Miguel Atwood-Fergusonによる美しいストリングスも印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=5VshM5FjpDo

「I Am Crazy」
30秒に満たないインタールード的小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=KnA6ZG6sxTQ

「3AM」
1分強の小曲ですが、美しいヴォーカル&サウンドが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=C1y2aFFD8Ok

「Drunk」
タイトル曲はFlying Lotusとの共作。メロディアスな中にもBrainfeederらしさを感じることができます。
https://www.youtube.com/watch?v=McA_CgwoG-w

「The Turn Down」
Pharrellをフィーチャー。内省的なサウンド&歌詞が印象的な哀愁メロウ・ソウル
https://www.youtube.com/watch?v=wktuQhDLYic

「DUI」
本編のラストはDennis HammのシンセとMiguel Atwood-Fergusonのストリングスを配した美しくも儚いサウンドで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=DA9DLEyo1e0

「Hi」
国内盤ボーナス・トラック。Mac Millerをフィーチャーしたシンプルながらも深淵な仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=_lRqsAVBonI

Thundercatの過去記事もご参照下さい。

『The Golden Age of Apocalypse』(2011年)
The Golden Age of Apocalypse [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC302)

『Apocalypse』(2013年)
Apocalypse [帯解説・ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC383)
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2017年02月26日

Syd『Fin』

The Internetの中心メンバーSydの1stソロ・アルバム☆Syd『Fin』
Fin
発表年:2017年
ez的ジャンル:新世代R&B
気分は... :若き才能!

新作アルバムから注目R&BユニットThe Internetの中心メンバーSyd(Syd tha Kyd)の1stアルバム『Fin』です。

The Internetに関して、当ブログでは『Purple Naked Ladies』(2011年)、『Feel Good』(2013年)、『Ego Death』(2015年)という全3枚のアルバムを紹介済みです。

『Ego Death』(2015年)がグラミーのBest Urban Contemporary Albumにもノミネートされ、俄然注目度が高まったThe Internet

しかし、今年はグループでの活動よりも各メンバーのソロ活動が活発化しています。まずSydと並ぶ創設メンバーのMatt Martiansが1月にアルバム『The Drum Chord Theory』をデジタル・リリースしています。また、メンバーのSteve Lacyも今月6曲入りEP『Steve Lacy's Demo』をデジタル・リリースしたばかりです。

Matt Martians feat. Syd & Steve Lacy「Dent Jusay」
(From 『The Drum Chord Theory』
 https://www.youtube.com/watch?v=RDDLGfghuMA
Steve Lacy「Ryd/Dark Red」
(From 『Steve Lacy's Demo』
 https://www.youtube.com/watch?v=x-OzspEcQG8

そんな中でも最も期待度が大きいのが中心メンバーSyd(Syd tha Kyd)の1stアルバム『Fin』なのでは?

Sydのアーティストとしての世界観が反映された素晴らしい1枚に仕上がっていると思います。

Syd本人のセルフ・プロデュース以外にRahkiHit-BoyMelo-XSteve LacyFlip(@Flippa123)HazeBanga/Isiah SalazarNick GreenAnthony Kilhoffer/Julian Grammaといった多彩なプロデューサーを起用しています。

また、アトランタ出身のR&Bアーティスト6LACKがフィーチャリングされ、それ以外にRobert Glasper(p)、リッチモンドのジャズ・ファンク・バンドButcher BrownのメンバーKeith Askey(g)等もレコーディングに参加しています。

バンド編成となり、生演奏の比重が高まった近年のThe Internetに対して、本作ではエレクトリックなR&Bサウンドが支配します。その意味では初期のThe Internet作品と重なる部分もあるのでは?

Sydらしい美しくも儚いクールネス・ワールドに、多彩なプロデューサー陣がエッジーなスパイスを効かせている感じですかね。余分なものを削ぎ落し、本当に必要な音のみを残したサウンドに、Syd本人やプロデューサー陣のセンスを感じます。

決して明るいアルバムではありませんが、かと言って陰鬱なアルバムでもありません。クールなSydワールドは新世代R&Bの魅力を存分に伝えてくれます。

Sydって1992年4月生まれなので、まだ24歳なんですね。若き才能のさらなる開花が楽しみです。

真夜中に聴きたいR&B作品です。

全曲紹介しときやす。

「Shake Em Off」
Hit-Boyプロデュース。ゆったりとした中にもエッジーなセンスを感じるトラックは、さすがHit-Boyですね。期待通りのオープニングです。

「Know」
『Ego Death』にも大きく関与していたNick Greenのプロデュース。派手さはありませんが、本作らしいエレクトリック・トラックやヴォーカル・ワークも含めて完成度の高い1曲だと思います。

「No Complaints」
Sydプロデュース。エフェクト・ヴォーカルによる1分半に満たない小曲。

「Nothin to Somethin」
Sydプロデュース。プロデューサーSydのセンスを実感できる1曲。クール&ミッドナイトな雰囲気がグッド!真夜中に部屋を暗くして聴きたいですね。

「All About Me」
The Internetの同僚Steve Lacyプロデュース。アルバムからのリード・シングルにもなりました。哀愁エレクトリック・サウンドと寂しげなSydのヴォーカルが切なく儚い音世界を展開します。本曲のMusic VideoにはTyler, The Creatorをはじめ、Hodgy Beats、Mike G.といったOdd Future勢がカメオ出演しています。
https://www.youtube.com/watch?v=ZNIOrsxsa0A

「Smile More」
Sydプロデュース。美しく響く哀愁サウンドに乗って、Sydが切ないヴォーカルで歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=NcG_ke3iFZU

「Got Her Own」
HazeBanga/Isiah Salazarプロデュース。海の底から聞こえてくるようなヴォーカルの音響が印象的な哀愁チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=qCFt9sMYuuA

「Drown in It」
Anthony Kilhoffer/Julian Grammaプロデュース。引き算の美学を感じるビューティフルな小曲。

「Body」
Jesse Boykins IIIとのコラボ・アルバム『Zulu Guru』(2012年)で知られるN.Y.出身のDJ/プロデューサー/ラッパーMelo-Xプロデュース。美しくも寂しげなサウンド&ヴォーカルに魅了されたSydらしいR&Bチューンに仕上がっていると思います。
https://www.youtube.com/watch?v=P7kW3Q46UUc

「Dollar Bills」
Steve Lacyをフィーチャー。Steve Lacyと期待のプロデューサーFlip(@Flippa123)のプロデュース。エッジーさとキャッチーさのバランスの取れた魅力的な1曲に仕上がっていると思います。 Lacyのギターがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=kHC4IdmgvqY

「Over」
アトランタ出身のR&Bアーティスト6LACKをフィーチャー。HazeBangaプロデュース。僕がイメージするSydワールドに合致する、美しきクールネスに魅了されます。
https://www.youtube.com/watch?v=JYz448wq_k8

「Insecurities」
名盤Kendrick Lamar『To Pimp A Butterfly』(2015年)からのリード・シングル「i」のプロデュースでもお馴染みのRahkiプロデュース。Robert Glasper(p)、Keith Askey(g)も参加しています。ジャズ・フィーリングも効いたメロウ・チューンは本作の中では異色かも?
https://www.youtube.com/watch?v=iruct_VtZN0

The Internetの過去記事もご参照ください。

The Internet『Purple Naked Ladies』(2011年)
Purple Naked Ladies

The Internet『Feel Good』(2013年)
Feel Good

The Internet『Ego Death』(2015年)
Ego Death
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2017年02月19日

Jose James『Love In A Time Of Madness』

もはやジャズではない!Jose流R&B作品☆Jose James『Love In A Time Of Madness』
ラヴ・イン・ア・タイム・オブ・マッドネス
発表年:2017年
ez的ジャンル:新世代男性シンガー
気分は... :狂った時代に愛を・・・

今回は新世代男性ジャズ・シンガーの筆頭格Jose Jamesの最新作『Love In A Time Of Madness』です。

1978年ミネアポリス生まれの男性ジャズ・シンガーJose Jamesについて、これまで当ブログで紹介した作品は以下の5枚。

 『The Dreamer』(2007年)
 『Blackmagic』(2010年)
 『No Beginning No End』(2013年)
 『While You Were Sleeping』(2014年)
 『Yesterday I Had The Blues』(2015年)

Billie Holidayへのトリビュート『Yesterday I Had The Blues』(2015年)は、Jose Jamesというアーティストの根っ子には、しっかりジャズがあること認識できた1枚でした。

しかし、新作『Love In A Time Of Madness』は、その真逆でJose Jamesというアーティストがジャズには全く固執していないことを示したR&Bアルバムに仕上がっています。

前作からの振り幅の大きさは半端ないですが、そもそもJose Jamesをよく聴いている人って、ジャズ専門リスナーの人は少ないと思うので、こうしたR&B寄りのアルバムをリリースすることは大歓迎なのでは?

アルバム・タイトルに反映されているように、本作のテーマは"愛の大切さ"。狂った今の時代だからこそ愛に目を向けよう!というメッセージがアルバム全体を貫きます。

TarioことAntario Holmesをメイン・プロデューサーに据え、プロデューサー・ユニットLikemindsChris Soper/Jesse Singer)も数曲でプロデューサーに起用しています。

こうしたプロデューサー陣を迎え、生演奏よりプログラミングを多用しているのも本作の特徴です。今作はサウンド以上にメッセージを重視しているように思われるので、その意味でプログラミングを駆使した美しくも儚いアトモスフィア/アンビエント/ミニマルなサウンドはコンセプトにフィットしていると思います。

クリスチャンR&Bの男性シンガーMali Music、ベテラン女性シンガーOleta Adamsがフィーチャリングされ、Solomon Dorsey(b)、Nate Smith(ds)といったJoseのバンド・メンバー、元The NPG HornzPhilip Lassiter(tp、horn arr)等も参加しています。

Philip Lassiterの参加に象徴されるように、同郷の偉大なミュージシャンであった故Princeへのオマージュ的な曲があるのも興味不快ですね。

楽曲はすべてJose Jamesや参加プロデューサー/ミュージシャンらによるオリジナルです。

新世代男性ジャズ・シンガーのR&B作品!
ジャンルの壁など作らず、扉を開けてみましょう!

全曲紹介しときやす。

「Always There」
オープニングは美しくも儚いR&Bチューン。シンセとドラム・プログラミングのみのシンプルなトラックをバックに、大切な愛を歌います。このアトモスフィアな雰囲気はSiRあたりと一緒に聴きたいです。
https://www.youtube.com/watch?v=BgPViIFfCB4

「What Good Is Love」
愛を問いかける哀愁モードのアンビエントR&B。シンセ、キーボードとドラム・プログラミングのみのサウンドをバックに、切々とJoseが歌い上げます。

「Let It Fall」
Mali Musicをフィーチャー。ギターも入ったゴスペル調のR&Bチューンですが、儚くアトモスフィアな雰囲気も保っています。

「Last Night」
ミニマルな電子サウンドをベックに、哀愁のメロディを歌い上げます。

「Remember Our Love」
Likemindsプロデュース曲。5曲目にして、ようやくポジティヴな方向へ動き出します。力強く希望に満ちたJoseの歌声が印象的です。

「Live Your Fantasy」
Princeへのオマージュ。ダンサブルなサウンドをバックに、Joseがセクシーなヴォーカルを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=OPdt_WQhHw8

「Ladies Man」
前曲と流れを汲むミネアポリス・ファンク調のダンサブル・チューン。思わずハンド・クラップしてしまうダンス・チューンは昨今のディスコ/ブギー・ブームの流れもあるのでしょうね。

「To Be With You」
美しいメロウ・バラード。アルバムの中で最もジャズを感じるのはコレかもしれませんね。Mali Musicの美しい鍵盤が演奏面で大きく貢献しています。
https://www.youtube.com/watch?v=-Jqs-9DUoIg

「You Know I Know」
Likemindsプロデュース曲。ミニマルな電子サウンドと美しさと脆さが同居するようなJoseの歌声がいいですね。自分の弱さをさらけ出すことで強くなっている感じが好きです。

「Breakthrough」
これもLikemindsプロデュース。揺らめくエレクトリック・サウンドをバックに、前向きに壁を乗り越えようとする決意をJoseが歌い上げます。

「Closer」
オートチューンも使ったミディアム・バラードを淡々の歌います。
https://www.youtube.com/watch?v=yeqT4BH5mgo

「I'm Yours」
Oleta Adamsをフィーチャー。ラストはピアノ、シンセのみのバックでオーセンティックなバラードをOleta Adamsとのデュエットで歌います。

国内盤には『No Beginning No End』(2013年)収録曲のTarioによるリミックス「Trouble (Tario Remix)」と、「Live Your Fantasy」の。J Dilla調のリミックス「Live Your Fantasy (WONK Remix)」がボーナス・トラックとして追加収録されています。2曲共なかなかいいですね。国内盤にして良かった!

Jose Jamesの他作品もチェックを!

『The Dreamer』(2007年)
The Dreamer [帯解説・歌詞対訳 / ボーナストラック3曲収録 / 国内盤] (BRC369)

『Blackmagic』(2010年)
Blackmagic [帯解説・ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] 期間限定廉価盤 (BRC246Z)

Jose James & Jef Neve『For All We Know』(2010年)
For All We Know

『No Beginning No End』(2013年)
ノー・ビギニング・ノー・エンド

『While You Were Sleeping』(2014年)
While You Were Sleeping

『Yesterday I Had The Blues』(2015年)
イエスタデイ・アイ・ハド・ザ・ブルース
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2017年02月12日

James Tillman『Silk Noise Reflex』

期待の黒人SSWのデビュー・アルバム☆James Tillman『Silk Noise Reflex』
Silk Noise Reflex [ボーナストラック5曲収録]
発表年:2016年
ez的ジャンル:新世代黒人シンガー・ソングライター
気分は... :ストレスを力に変える・・・

今回は新作R&Bアルバムから期待のシンガー・ソングライターのデビュー・アルバムJames Tillman『Silk Noise Reflex』です。

James TillmanワシントンDCの出身の黒人シンガー・ソングライター。

N.Y.のニュー・スクール大学のジャズ・ヴォーカル・クラスに在学中の2013年にデビュー・シングル「And Then」をリリース。翌年には4曲入りEP『Shangri La EP』をリリースしています。

『Shangri La EP』がレコーディングされたのは意外にもブラジル。大学の友人のブラジル人ギタリストのコネクションでブラジル録音が実現したのだとか。作品にはその影響は反映されていませんが、TillmanはCaetano Velosoがフェイバリット・アーティストの1人なのだとか。

『Shangri La EP』収録曲は各種コンピでも人気であり、Gilles Petersonがコンパイルした『Brownswood Bubblers Eleven』「Love Within」が、橋本徹(SUBURBIA)氏コンパイルの『Free Soul〜2010s Urban-Sweet』『Folky-Mellow FM 76.4』「Shangri La」「And Then」がそれぞれ収録されています。

『Shangri La EP』は、Terry Callierあたりの系譜を継ぐフォーキー・ソウルといった印象を受けます。また、ジャズ・フィーリングも感じがします。

そんな期待の黒人SSWJames Tillmanのデビュー・アルバムが『Silk Noise Reflex』です。

詳細なデータはありませんが、このデビュー・アルバムではUSインディー・ロック系の制作陣が関与している模様です。

その意味では『Shangri La EP』とは少し雰囲気が異なり、より繊細で幻想的なJames Tillmanの世界に出会うことができます。

さらに本作には本編に加え、『Shangri La EP』の4曲にデビュー・シングル「And Then」の5曲が追加収録されています。

全曲を紹介しときやす。

「Intrinsic Infinite」
チルアウトな雰囲気のアルバムのイントロ。

「Ms. Urbane」
ファルセット・ヴォーカルの哀愁ソウル。ただし、モロにソウルというより、インディー・ロック的なフィーリングも感じます。

「Ms. Malaise」
多重録音のヴォーカルとハイブリッド・サウンドが印象的なミステリアスなソウル・チューン。

「Human Behavior」
ソウル+ジャズ+インディー・ロックな雰囲気は、Tillmanならではの独特の魅力を感じます。

「Self Portrait of a New Yorker」
デモ・テープのようなラフな仕上がりが印象的です。

「Tabloid Theory」
バンドの感のあるソウル・サウンドがグッド・ヴァイヴを醸し出します。

「Rat Race」
UKクラブミュージックに通じるダンサブルなクロスオーヴァー・サウンドが魅力です。
https://www.youtube.com/watch?v=1f59QtvsKvc

「Death of a Star」
アトモスフィアな雰囲気が支配すりチルアウトな仕上がり。

「Casual Encounters」
ボッサ・フィーリングも取り入れたメロウ・チューン。

「Missed Encounters」
繊細な美しさはが支配する幻想的なヴォーカル・ワークで締め括ってくれます。

ここからは『Shangri La EP』収録曲をはじめとするボーナス・トラック。

「Love Within」
フォーキー・ソウルなTillmanの魅力を存分に楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=LsLngcHzziI

「And Then」
ジャジーなメロウ・ソウルといった趣です。シンガー・ソングライターらしい雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=936_oet56OA

「Loved」
美しいアコースティック・ソウルをしっとりと歌い上げます。

「Shangri La」
前述のように、コンピ作品でも人気のメロウ・フィーキー。やっぱりコレが一番キャッチーかもしれませんね。
https://www.youtube.com/watch?v=BQBtShfLyoM

「And Then (Single Version)」
デビュー曲のシングル・ヴァージョンはより今ジャズ感が強いかもしれませんね。実はコレが一番完成度高かったりして・・・

昨日は1つ安易な決断をしてしまい自己嫌悪・・・
でも冷静に考えれば、事を起こすいい機会になるかも?
ピンチをチャンスに変えるべき善処してみよう!
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2017年02月05日

Nosizwe『In Fragments』

Georgia Anne Muldrowプロデュースの北欧ネオソウル☆Nosizwe『In Fragments』
IN FRAGMENTS
発表年:2016年
ez的ジャンル:北欧ネオソウル
気分は... :民族の母!

今回は新作アルバムから北欧ネオソウルNosizwe『In Fragments』です。

Nosizwe(本名:Nosizwe Baqwa)はノルウェー出身の女性ソウル・シンガー。彼女自身はオスロ生まれですが、母親は南アフリカ出身であり、Nosizwe自身も南アフリカというルーツを強く意識しているようです(彼女の名前には"民族の母"という意味が込められているようです)。

2012年にSisi「Stay」にフィーチャーされたことで注目され、同年にデビュー・シングル「Do You」をリリース。さらに翌年にもシングル「The Beat」をリリースしています。

そして、満を持して昨年末リリースされた1stアルバムが本作『In Fragments』です。アルバムをプロデュースしたのは、なんとUS女性ソウル・シンガーGeorgia Anne Muldrow。彼女もNosizweと同じくアフリカを強く意識しているアーティストであり、ベクトルが合っているのでしょうね。

アルバムにはGeorgia Anne Muldrow以外にも、ノルウェーのラッパーSon Of Light、デトロイト出身のラッパーGuilty Simpson、Nosizweの旧友である女性シンガーNaima Mclean、Naimaの父でサックス奏者のRene McLean、Tru Thoughtsから2枚のアルバムをリリースしているカナダ出身でノルウェーを拠点に活動する女性シンガーKinny、デトロイト出身のラッパーDenmark Vesseyといったアーティストがフィーチャーされています。

北欧ソウルとGeorgia Anne Muldrow的な雰囲気が融合した今の時代らしいネオソウル作品に仕上がっています。

上記のジャケは輸入盤ですが、国内盤ジャケは異なるのでご注意を!
僕が購入したのは国内盤です。

全曲紹介しときやす。※国内盤

「Songs From Nosizwe」
アフリカにルーツを持つ自身の紹介も兼ねたオープニングといった趣のエレクトリック・ネオソウル。

「The Best Drug」
オススメその1。Georgia Anne Muldrowをフィーチャー。コズミック&ダンサブルな雰囲気のエレクトリック・ソウル。僕は本曲を試聴してアルバム購入を決めました。
https://www.youtube.com/watch?v=vlc1B2qW9v8

「Hey Ya」
オススメその2。北欧ソウルらしい雰囲気のネオソウルなミディアム・グルーヴ。J Dillaにも通じるビートがいい感じです。

「Acapella」
タイトルそのままのア・カペラの小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=MUc1EXSJ3JE

「The Lesson」
ミステリアスな雰囲気の漂うネオオウル。北欧らしいヒンヤリ感があります。

「Nordic Lights」
Son Of Lightをフィーチャー。シンセ・ポップ風のトラックが印象的です。

「Breathe」
Guilty Simpson/Naima Mclean/Rene McLeanをフィーチャーしたアルバムからの先行シングル。2014年にN.Y.で起きたエリック・ガーナー窒息死事件がモチーフとなっています。分断・差別が懸念される現在の世界に警鐘を鳴らす社会派ソングです。

「Bags & Stairs (Skit)」
スキット。

「So Gone」
オススメその3。この曲もシングルになりました。アルバムの中でも完成度の高さでは随一。USネオソウル好きの人も気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=0UKeyZwKPTM

「Aella Song (Skit)」
Nosizweの娘Aellaの歌声によるスキット。

「Can't Keep A Good Woman Down」
オススメその4。Kinnyをフィーチャー。クラブミュージック好きの人もグッとくるであろうクール&ダンサブルなエレクトリック・ソウル。

「Breathe Reprise」
Denmark Vesseyをフィーチャーした「Breathe」のリプライズ。

国内盤には「The Beat」「Push」の2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。2曲共にGeorgia Anne Muldrow以外のプロデュース曲なので、本編とは異なるNosizweの魅力を楽しめます。
「The Beat」
https://www.youtube.com/watch?v=NsLTZEjh-LI

疲れているのか、身体が少し重い・・・
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