2017年05月14日

Lord Echo『Harmonies』

今回はThe O'Jays「I Love Music」をカヴァー!☆Lord Echo『Harmonies』
HARMONIES (ハーモニーズ)
発表年:2017年
ez的ジャンル:NZレゲエ・ディスコ系クロスオーヴァー
気分は... :死んでしまう系のぼくらに・・・

新作アルバムからニュージーランド出身のアーティスト/プロデューサーLord Echoの最新作『Harmonies』です。

ニュージーランドのレゲエ/ダブ・バンドThe Black SeedsのギタリストMike Fabulous(Michael August)によるソロ・プロジェクトLord Echoの紹介は、2ndアルバム『Curiosities』(2013年)、1stアルバム『Melodies』(2010年)に続き3回目となります。

レゲエ/ダブをベースとしたクロスオーヴァーなダンス・ミュージックで音楽好きを魅了してきたLord Echoですが、新作でもそのクロスオーヴァー・サウンドに磨きがかかっています。

アルバムにはNZ産フューチャー・ソウル・ユニットElectric Wire HustleのメンバーMara TK(vo)、Fat Freddy's DropのメンバーToby Laing(Tony Chang)(vo、tp)、Lucien Johnson(sax、fl)、Daniel Hayles(syn)、Lisa Tomlins(vo)がフィーチャリングされています。

それ以外のレコーディング・メンバーはLord Echo(ds、per、g、b、key)以下、Chris O'Conner(per、ds)、Daniel Hayles(tb)、Nick Van Dijk(tb)、Isaac Aesili(tp)、Duane Te Whetu(b)、Paiheretia Aperahama(key)、Will Ricketts(per)、Julien Dyne(cowbell)です。

1stアルバム『Melodies』にはSister Sledge「Thinking Of You」、2nd『Curiosities』にはPharoah Sanders「The Creator Has A Master Plan」という秀逸カヴァーが収録されていましたが、本作でもThe O'Jays「I Love Music」のカヴァーでファンの期待に応えてくれています。

それ以外にもレゲエ、ディスコ、アフロ、ジャズ、ソウル、チル・ウェイヴ等のエッセンスを織り交ぜたLord Echoらしいダビーなクロスオーヴァー・サウンドを随所で堪能できます。

過去2作品を気に入った人であれば、満足できる1枚だと思います。

全曲紹介しときやす。

「Woah! There's No Limit」
Mara TKのヴォーカルとLucien Johnsonのサックスをフィーチャー。オープニングはラヴァーズ調のレゲエ・チューンです。Lord Echoらしいクール&ダビーなレゲエ・サウンドを楽しめます。

「Life On Earth」
Mara TKのヴォーカルとLucien Johnsonのフルートをフィーチャー。妖しげなクロスオーヴァーなサウンドで楽しませてくれます。

「The Sweetest Meditation」
Mara TKのヴォーカルとDaniel Haylesのシンセをフィーチャー。Lord Echo流ディスコを満喫できるキャッチーなダンス・チューン。

「Makossa No. 3」
Lucien Johnsonのサックスをフィーチャー。2016年にリリースされた来日記念シングル「Floating Bridge Part 1」に収録された「Makossa No. 2」の別ヴァージョン。タイトルからして、Manu Dibango「Soul Makossa」がモチーフになっているのでしょうね。アフロを感じる1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=t3s_piuNXiI

「Low To The Street」
Lisa Tomlinsのヴォーカルをフィーチャー。Lisaの艶やかなヴォーカルを生かした素敵なラヴァーズに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=JlMd3JVG1nI

「In Your Life」
Lord Echoらしいダビーでチル・ウェイヴなクロスオーヴァー・サウンドで楽しませてくれます。

「Just Do You」
Mara TKのヴォーカルをフィーチャー。アルバムの先行シングルにもなりました(シングルはアルバム・ヴァージョンのエディット)。哀愁モードのレゲエ・ディスコに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=aujGcWKz59E

「C90 Eternal」
Daniel Haylesのシンセをフィーチャー。「Makossa No. 3」と同路線の電脳アフロ・グルーヴのインスト。こういう覚醒的グルーヴもLord Echoらしいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=4hWuHccwN0o

「Note From Home」
Toby Laingのヴォーカルをフィーチャー。ルーツ・レゲエ調のサウンドとダビーなToby Laingのヴォーカルが織り成す白日夢のような音世界がいいですね。

「I Love Music」
Lisa Tomlinsのヴォーカルをフィーチャー。ラストはThe O'Jaysの大ヒット曲をカヴァー(Kenneth Gamble/Leon Huff作)。僕の一番好きなThe O'Jays'sソングであり、オリジナルは当ブログでも紹介した『Family Reunion』(1975年)に収録されています。Lord Echoの名を一躍有名にしたSister Sledgeのカヴァー「Thinking Of You」もそうでしたが、カヴァーのセレクトが僕のど真ん中です。少しテンポを落としたオルガン・レゲエ・チューンに仕上げています。
https://www.youtube.com/watch?v=rXWEPzwSvok

Lord Echoの過去記事もチェックを!

『Melodies』(2010年)
MELODIES

『Curiosities』(2013年)
CURIOSITIES
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2017年05月07日

Wayne Snow『Freedom TV』

ナイジェリア出身、ベルリン在住の男性R&Bシンガーのデビュー作☆Wayne Snow『Freedom TV』
Freedom TV
発表年:2017年
ez的ジャンル:ベルリン産新世代男性R&B
気分は... :自由と創造性・・・

今回は新作アルバムからベルリン産の新世代R&B作品Wayne Snow『Freedom TV』です。

Wayne Snow(本名:Kesiena Ukochovbara)はナイジェリア出身で現在ベルリン在住の黒人男性シンガー・ソングライター。

これまで「Red Runner」(2014年)、「Rosie」(2015年)という2枚の12"シングルをリリースしています。

本作『Freedom TV』は、彼のデビュー・アルバムとなります。

メイン・プロデューサーは「Red Runner」、「Rosie」をプロデュースしたベルリンを拠点とするDJ/プロデューサーMax Graef。それ以外にNeue GrafikNu Guineaもプロデューサーとして参加しています。

R&Bとハウス、Hip-Hopブロークンビーツ、アフロ、ビートミュージック等を独自の感性で融合させた音世界は、実に自由で刺激的です。また、儚く甘美な楽曲はオルタナティブR&Bとしても楽しめます。

1枚の中にダンス・ミュージックとオルタナティブR&Bがバランス良く配されているのがアルバムの魅力です。

新世代ミュージシャンらしい多彩なビート感覚は、今ジャズ的な視点からも楽しめるのでは?

全曲紹介しときやす。

「Cooler」
儚く甘美な空気が漂うオープニング。ゆったりとした音世界の中にジワジワと引き込まれていきます。
https://www.youtube.com/watch?v=skqMIHj9tk4

「Still In The Shell」
Wayneの繊細なヴォーカルや孤高の佇まいには、D'Angeloに通じる魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=1pTIYPzE0Ws

「Drunk」
新世代ミュージシャンらしいビート感覚を楽しめる1曲。セクシーな魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=XdYidu1Dn8Q

「Red Runner」
Wayne Snow流のダンス・ミュージックを楽しめます。流行のディスコ/ブギーとベルリンらしいハウス・フィーリングを融合させているのがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=pYM6RfHWZf8

「The Rhythm」
僕の一番のお気に入り。タイトルの通り、リズムの洪水で聴く者を陶酔させます。中毒性のあるダークなダンス。ミュージックです。
https://www.youtube.com/watch?v=x_2M0Mi83mQ

「Rosie」
甘美なセクシーR&B。Wayneのヴォーカルやサウンドに色気が漂います。WayneとMax Graefのセンスを感じる1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=mYLPgfuyB4k

「Fall」
オルタナティブR&B的な魅力を感じる1曲。美しくも儚く落ちていきます。後半のビートミュージック的な展開も面白いですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ART28uWYCiI

「Nothing Wrong」
トライバルなリズムが印象的なソウルフル・ハウス調の仕上がり。本作のダンス・アルバムとしての魅力を実感できます。
https://www.youtube.com/watch?v=7aMdg4kdT7A

「Freedom R.I.P.」
人権解放運動に尽力したジンバブエの女性詩人Freedom Nyamubaya(1958-2015年)の詩を引用した1曲。ダンサブル・サウンドにのって自由へのメッセージを歌い上げます。
https://www.youtube.com/watch?v=8g7U-vg2_zU

「Nothing But The Best」
本編ラストは変則ビートが印象的なオルタナティブR&Bで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=MX3U_OitFy8

国内盤CDには「Rosie (Hubert Daviz Remix)」「Red Runner (Glenn Astro & Imyrmind Remix)」の2曲がボーナス・トラックとして追加収録されています。

ご興味がある方は、本作に大きく貢献しているプロデューサーMax Graefの作品をチェックするのも楽しいのでは?ハウス好きにオススメです。

Max Graef & Glenn Astro『The Yard Work Simulator』 (2016年)
The Yard Work Simulator [帯解説 / 国内仕様輸入盤CD] (BRZN227)
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2017年04月30日

Ondatropica『Baile Bucanero』

"コロンビア版ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ"の第2弾☆Ondatropica『Baile Bucanero』
バイレ・ブカネロ
発表年:2017年
ez的ジャンル:コロンビア版ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ
気分は... :トロピカル!

新作アルバムから、UK出身のDJ/ミュージシャン/プロデューサーQuanticことWill Hollandとコロンビア人ミュージシャンMario Galeanoによるコロンビア音楽の一大プロジェクトOndatropicaの第2弾アルバム『Baile Bucanero』です。

UK出身のDJ/ミュージシャン/プロデューサーQuanticことWill Hollandに関して、これまで当ブログで紹介した作品は以下の7枚。

 The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
 The Quantic Soul Orchestra『Pushin On』(2005年)
 Quantic Presenta Flowering Inferno『Death Of The Revolution』(2008年)
 Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
 Quantic『Magnetica』(2014年)
 Quantic Presents The Western Transient『A New Constellation』(2015年)
 Quantic Presenta Flowering Inferno『1000 Watts』(2016年)

コロンビア音楽の伝説的なミュージシャンを集結させた"コロンビア版ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ"とも呼べるプロジェクト、Ondatropicaの第1弾アルバム『Ondatropica』(2012年)から5年・・・1枚限りのプロジェクトと思われたOndatropicaの第2弾作品が届けられました。

Quanticを通して、さまざまなコロンビア音楽を紹介する、といった内容のアルバムです。そのため、通常のQuantic作品よりも好みが分かれる作品かもしれません。ワールド・ミュージック好きの人であれば、楽しめる1枚だと思います。

クンビアに収まず、幅広くコロンビアの音を紹介しているのが印象的です。レゲエ/ダンスホール、カリプソ/ソカ、アフロなどのエッセンスも取り入れています。

最初は耳馴染みが良くないかもしれませんが、聴き重ねるほどに、豊かなリズムの虜になります。

リード曲となったカリビアン・ファンク「Hummingbird」、Michi Sarmientoがサックス&ヴォーカルで盛り上げてくれる「La Naranja Madura」「Bogota」、カリプソ/ソカ調の「Lazalypso」、アフロ・コロンビアンな「Caldo Parao」、完全にダンスホール・スタイルのレゲエ「Come Back Again」あたりがクセになります。

中南米ならではの開放的な音色がポジティヴな気分にさせてくれます。

全曲紹介しときやす。

「Commotion」
Quanticの別プロジェクトFlowering Infernoに通じるレゲエ/ダブ調のオープニング。
https://www.youtube.com/watch?v=J-iacYYWpVw

「La Naranja Madura」
前作にも参加していたサックス奏者Michi Sarmientoがサックス&ヴォーカルで参加。開放的なリズム&ホーンで一気にバカンス気分に・・・

「Hummingbird」
アルバムからのリード曲となったカリビアン・ファンク。Michi Sarmientoらが見事なホーン・アンサンブルで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=AW2v5Yqt84I

「De Mar A Mar」
Quantic作品ではお馴染みのコロンビア人女性シンガーNidia Gongoraをフィーチャー。少しノスタルジックな雰囲気の中で、Nidiaの華のあるヴォーカルが栄えます。

QuanticとNidia Gongoraといえば、5月にQuantic & Nidia Gongora名義のアルバム『Curao』がリリースされます。こちらも楽しみです。
Quantic & Nidia Gongora『Curao』
Curao [帯解説・歌詞対訳 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC547)

「Malaria」
コロンビア音楽ならではのイナタさに、少しアッパーなリズムが加わり、独特の味わいを醸し出します。
https://www.youtube.com/watch?v=CUEYRrmbkBE

「Lazalypso」
カリプソ/ソカ調の開放感が気持ちいいですね。そんな中でQuanticのギターがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=lbtOQGdJpOA

「Caldo Parao」
アフロのエッセンスを取り入れた演奏です。このアフロ・コロンビアン・サウンドはアフロ・ジャズ好きの人にもグッとくるはず!
https://www.youtube.com/watch?v=bdsqb6m6V80

「Estar Contigo」
この曲もアフロ・コロンビアン・サウンドです。昔のワールド・ミュージックを思い出します。

「Come Back Again」
これは完全にダンスホール・スタイルのレゲエです。このあたりはQuanticには朝飯前かもしれませんね。

「Soy Campesino」
前作にも参加していたMarkitos Mikoltaがリード・ヴォーカルをとる哀愁クンビア。Quanticがアコーディオンで盛り上げてくれます。

「Boga Conoero」
リズミック+汎ラテン的な魅力があります。ラテンらしい泣きのメロディと男女ヴォーカルの掛け合いがいい感じです。

「Bogota」
再びMichi Sarmientoのヴォーカル&サックスをフィーチャー。開放的なリズム&サウンドと激シブなMichi Sarmientoのヴォーカルの組み合わせが絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=vnNQh6VWDDQ

「Trustin'」
レゲエ調ですがコロンビア風味が加わり、イナたい魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=xlmDt9tcpjE

「Cumbia Bucanero」
タイトルの通り、クンビアです。緩急つけた展開で楽しませてくれますが、特に後半のヒートアップがいいです。
https://www.youtube.com/watch?v=gE4Ed6V4wsw

「Just A Moment」
ラストはバカンス・モードの寛いだ雰囲気で締め括ってくれます。

未聴の方は1stアルバム『Ondatropica』(2012年)もチェックを!

Ondatropica『Ondatropica』(2012年)
Ondatropica

合わせてQuantic関連の他作品もチェックを!

Quantic『The 5th Exotic』(2001年)
The 5th Exotic

Quantic『Apricot Morning』(2002年)
Apricot Morning (TRUCD034)

The Quantic Soul Orchestra『Stampede』(2003年)
Stampede

The Limp Twins『Tales From Beyond the Groove 』(2003年)
Tales from Beyond the Groove (TRUCD057)

Quantic『Mishaps Happening』(2004年)
Mishaps Happening

The Quantic Soul Orchestra『Pushin On』(2005年)
Pushin On (TRUCD074)

Quantic『An Announcement to Answer』(2006年)
An Announcement to Answer (TRUCD100)

The Quantic Soul Orchestra with Spanky Wilson『I'm Thankful』(2006年)
I'm Thankful

The Quantic Soul Orchestra『Tropidelico』(2007年)
Tropidelico (TRUCD139)

Quantic Presenta Flowering Inferno『Death Of The Revolution』(2008年)
Death Of The Revolution [日本語解説付き国内盤] (BRTRU163)

Quantic & His Combo Barbaro『Tradition in Transition』(2009年)
Tradition in Transition (TRUCD190)

Quantic Presenta Flowering Inferno『Dog With a Rope』(2010年)
Dog With A Rope [ボーナストラック2曲・日本語解説付き国内盤] (BRC-262)

Quantic & Alice Russell With The Combo Barbaro『Look Around The Corner』(2012年)
Look Around The Corner [解説付 / ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] (BRC325)

Quantic『Magnetica』(2014年)
Magnetica [帯解説・ボーナストラック2曲収録 / 国内盤] (BRC415)

Quantic Presents The Western Transient『A New Constellation』(2015年)
A NEW CONSTELLATION [帯解説・ボーナストラック収録] (BRC477)

Quantic Presenta Flowering Inferno『1000 Watts』(2016年)
1000 Watts [帯解説・ボーナストラック4曲収録 / 国内盤CD] (BRC514)
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2017年04月23日

Tuxedo『Tuxedo II』

ディスコ・リヴァイバルを象徴するユニットの2nd☆Tuxedo『Tuxedo II』
II
発表年:2017年
ez的ジャンル:80年代オマージュ系ディスコ/ファンクへ
気分は... :80年代愛・・・

今日は新作アルバムから、話題のディスコ/ファンク・ユニットTuxedoの2ndアルバム『Tuxedo II』です。

白人ソウル・アーティストMayer Hawthorneと黒人Hip-HopプロデューサーJake Oneによるディスコ/ファンク・ユニットTuxedoの紹介は、Stones Throwからリリースされたデビュー・アルバム『Tuxedo』(2015年)に続き2回目となります。

折からのディスコ/ブギー・ブームの追い風に乗って、大人気を博したデビュー・アルバム『Tuxedo』は、2015年のディスコ・リヴァイバルを象徴する1枚でしたね。

2016年に入っても2人の活動は順調であり、Mayer HawthorneVagrant Recordsから4thソロ・アルバム『Man About Town』をリリースし、Jake OneThe WeekndChance The Rapperといった人気アーティストをプロデュースしています。

そして2017年、2人が再びタッグを組み、Stones Throwから2ndアルバム『Tuxedo II』を届けてくれました。当ブログでも取り上げずとも話題となるアルバムでしょうが、話題作を好まないタイプの僕でも取り上げたくなるのが、このユニットの立ち位置の絶妙なところかもしれませんね。

アルバムにはSnoop Doggがフィーチャリングされ、元ZappLester Troutman、当ブログでも取り上げた女性アーティストMichelle Shaprowもレコーディングに参加しています。

それ以外にもGavin Turek(vo)、Clifton "Scooter" Maxie(key)といったミュージシャンが盛り上げてくれます。

前作以上に80年代エレクトリック・ファンクへのオマージュが強調された内容に仕上がっています。どこを切ってもキャッチーなダンサブル・チューンを楽しめる1枚です。分かりやすいけどメジャーにはないマニアック感を忘れていないのがStones Throw作品らしくて好感が持てます。

初心者から年季の入ったファンまで幅広く楽しめるダンス作品だと思います。

GWのお供にぜひどうぞ!

全曲紹介しときやす。

「Fux With The Tux」
Snoop Doggをフィーチャー。先行シングルにもなった曲です。前作でもSnoop Dogg「Ain't No Fun」を引用したアーバン・ダンサー「Number One」を収録していましたね。G-Funk好きMayer Hawthorneの嗜好も反映したエレクトリック・ブギーに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=vleyRSAuZtc

「2nd Time Around」
80年代モード全開の華やかなエレクトリック・ファンク。80年代ディスコ/ファンク愛を感じるキャッチーさがサイコーです!
https://www.youtube.com/watch?v=5OoZ83lqIbo

「Take A Picture」
小難しいことをしない、ハツラツとしたキャッチーさにグッとくるダンス・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=iSJ_WJ2dJG0

「Rotational」
少しテンポを落としたエレクトリック・ファンク・サウンドが80年代モードを盛り上げてくれます。それもそのはず、元ZappのLester Troutmanがドラムで参加しています。
https://www.youtube.com/watch?v=hViU11Bz3Mw

「Shine」
Mayer Hawthorneと女性シンガーGavin Turekのデュエットによるアーバン・メロウなミディアム。華のある仕上がりです。
https://www.youtube.com/watch?v=V0upKLWLQC4

「Scooter's Groove」
タイトルの通り、Clifton "Scooter" Maxieのキーボードを大きくフィーチャーした小曲。
https://www.youtube.com/watch?v=aARHpZMkNvg

「U Like It」
口笛と共に始まるミディアム・ファンク。時代が一回りしたG-Funk経由のエレクトリック・ファンクといった雰囲気です。
https://www.youtube.com/watch?v=CymXKruRbec

「Back In Town」
ホーン・サウンドが盛り上げてくれる爽快グルーヴ。聴いているだけ晴れモードになるポジティヴなヴァイヴがサイコー!
https://www.youtube.com/watch?v=fY5gPzrmFqg

「Special」
この曲も80年代モード全開のアーバン・ミディアム。ここでも小難しいことをしないベタなキャッチーさが吉と出ています。
https://www.youtube.com/watch?v=GEd0jU_vZ3s

「Livin' 4 Your Lovin'」
キラキラした華のあるダンス・チューン。Tuxedoらしい美学が貫かれた実にスマートな仕上がりだと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=MmvFFT2ZR4o

「July」
本編のラストはMayer Hawthorneのダンディズムを感じるミディアム・スロウで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=QrwLf5WmYSg

国内盤ボーナス・トラックとして、爽快なアーバン・ダンサー「I Wanna Thank Ya」が追加収録されています。

『Tuxedo』(2015年)
Tuxedo (タキシード)
posted by ez at 00:23| Comment(2) | TrackBack(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月16日

Ana Claudia Lomelino『Maeana』

ポストMarisa Monteとの期待!Tonoの女性ヴォーカリストのソロ・デビュー作☆Ana Claudia Lomelino『Maeana』
マイアナ
発表年:2015年
ez的ジャンル:新世代系ブラジル音響ポップ
気分は... :こんなブラジル作品を待っていた!

今回は新世代ブラジル音楽からAna Claudia Lomelino『Maeana』(2015年)です。あのCaetano Velosoが絶賛した新世代ブラジル作品として話題の1枚です。

本国ブラジルでのリリースは2015年10月ですが、国内盤リリースは今年3月なので新作アルバム扱いにさせてもらいます。

Ana Claudia Lomelinoはリオ生まれの女性シンガー。現在31歳。

Bem GilGilberto Gilの息子)、Rafael RochaBruno Di LulloEduardo Mansoと組むリオのエクスペリメンタル・ポップ・バンドTonoの紅一点シンガーとして、『Auge』(2008年)、『Tono』(2010年)、『Aquario』(2013年)という3枚のアルバムをリリースしています。

特に3rdアルバム『Aquario』(2013年)はArto Lindsayが全面プロデュースし、Gilberto GilやKassin、Moreno Velosoとの+2ユニットで知られるDomenico Lancellotti等も参加したことで大きな話題となりました。

ちなみにBem GilはAnaの公私のパートナーであり、二人の間には子息がいます。

本作『Maeana』Ana Claudia Lomelinoの1stソロ・アルバムとなります。アルバム・タイトルは"母Ana"を意味し、母親となったことがアルバム創作の源になっているようです。

Bem GilAna自身、Tonoの同僚Bruno Di Lullo、さらにはDomenico Lancellottiがプロデュースを務めています。

レコーディング・メンバーはAna Claudia Lomelino(vo)以下、Bem Gil(violao、g、per、vo)、Bruno Di Lullo(b)、Rafael Rocha(per)というTonoの同僚、Domenico Lancellotti(ds、per、mpc、vo)、Stephane San Juan(per)、Pedro Sa(g)、Berna Ceppas(syn)という+2ユニット関連のミュージシャン、さらにはMestrinho(accordion、syn)等が参加しています。

また、Caetano VelosoAdriana Calcanhottoが新曲を書き下ろすなどソングライティング陣もバラエティに富んでいます。

アルバム全体の印象は、Anaの透明感のある歌声に包み込まれる音響ドリーミー・ポップといった感じでしょうか。土着的なブラジリアン・リズムが印象的な曲が多いのも特徴です。また、+2ユニットに通じるエスプリを随所で楽しめます。

彼女が"ポストMarisa Monte"と期待されるのも納得の1枚です。

こんな新世代ブラジル作品を待っていた!
そう思わせてくれる充実作です。

全曲紹介しときやす。

「Perola - Poesia」
Domenico Lancellotti/Ana Claudia Lomelino作。穏やかな中にもエスプリの効いた音響ポップに癒されます。
https://www.youtube.com/watch?v=jqXyBTkG4cI

「Sonho De Voo」
Bem Gil/Ana Claudia Lomelino作。エクスペリメンタル感のあるリズムとジャジーなトランペットが印象的です。Anaのヴォーカルがそんなサウンドの中に溶け込んでいきます。
https://www.youtube.com/watch?v=mesbrfBnbjI

「Nao Sei Amar」
Caetano Veloso作。バイーアの風を感じる土着的リズムが印象的なアコースティック・メロウです。
https://www.youtube.com/watch?v=KoYuFSth4R8

「Mae Ana」
Rubinho Jacobina作。愛する息子Domの声と共に始まるタイトル曲。緩急のあるドリーミー・ポップ。子供たちの歌声はAnaの息子のみならずMoreno Velosoの息子(Caetano Velosoの孫)等も参加しているとのこと。
https://www.youtube.com/watch?v=AfypKsfsCus

「Bem Feito」
Adriana Calcanhotto作。Mestrinhoのアコーディオンが雰囲気を醸し出す哀愁チューン。研ぎ澄まされたノスタルジック・フィーリングがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=I3zLAAjpFLE

「Dom」
Joao Bernardo/Ana Claudia Lomelino作。愛息Domの名を冠した曲。Anaの母性は滲み出たドリーミーな1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=M2kGCymFcKs

「Meu Filho」
Paulo Camacho作。ドリーミーなポップ・チューン。聴いていたら、『ezが選ぶ2008年の10枚』にも選んだ愛聴盤Alexia Bomtempo『Astrolabio』を思い出してしまいました。
https://www.youtube.com/watch?v=5U1qF10yTA4

「Vontade」
Andre Dahmer作。寛いだ雰囲気のサウンドとコケティッシュなAnaのヴォーカルが印象的なポップ・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=26ub70Y8iJw

「Romance Espacial」
Bruno Di Lullo/Domenico Lancellotti作。しっとりと歌い上げる哀愁チューン。エクスペリメンタルなスパイスも効いています。
https://www.youtube.com/watch?v=JyrWiI58eDc

「Mae Ima」
Luana Carvalho作。ローファイ感のあるポップ・チューン。ミステリアス&スピリチュアルな魅力があります。

「Colo Do Mundo」
Cezar Mendes/Quito Ribeiro作。Anaの少し寂しげなヴォーカルが美しいメロディを歌い上げます。Domenicoの生み出すリズムがさり気なく新世代ブラジル感を醸し出します。
https://www.youtube.com/watch?v=TMzYVo8_8Ps

「Conchinha」
Leticia Novaes作。エレクトロニカ・サウンドと土着的なブラジリアン・リズムの融合は+2ユニット的な魅力があります。
https://www.youtube.com/watch?v=O7YG6t5WLlA

「Ufolclore (Porto Do Conde)」
Lou Caldeira作。バンド感のある硬質サウンドにMestrinhoのアコーディオンが加わり、いいアクセントになっています。

「Minha Cama」
Marcelo Callado作。土着的リズムとオリエンタルなサウンド&メロディが織り成すほのぼの感に癒されてアルバムは幕を閉じます。

ご興味がある方はTonoの作品もチェックを!

Tono『Auge』(2008年)
Tono Auge

Tono『Tono』(2010年)
Tono

Tono『Aquario』(2013年)
アクアリオ
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