2019年05月02日

Pointer Sisters『Special Things』

大ヒット「He's So Shy」収録☆Pointer Sisters『Special Things』
スペシャル・シングス(期間生産限定盤)
発表年:1980年
ez的ジャンル:姉妹ソウル・コーラス・グループ
気分は... :内気なオヤジ・・・

今回はPointer Sisters『Special Things』(1980年)です。

カリフォルニア州オークランド出身のPointer姉妹によるコーラス・グループPointer Sistersの紹介は、『Having A Party』(1977年)、『Black & White』(1981年)に続き3回目となります。

RuthAnitaJuneという3名体制で、Richard Perryのへ移籍し、コンテンポラリーなポップ路線の作品で大成功を収めたPointer Sisters。

本作『Special Things』(1980年)は、『Energy』(1978年)、『Priority』(1979年)に続くPlanet第3弾アルバムとなります。

プロデュースは勿論Richard Perry

レコーディングにはMark Goldenberg(g)、Marlo Henderson(g)、Paul Jackson, Jr.(g)、David Williams(g)、Greg Phillinganes(key、syn)、Tom Snow(key、syn)、Burt Bacharach(key)、John Barnes(key)、Clarence McDonald(p)、Michael Boddicker(syn)、James Jamerson(b)、Nathan Watts(b)、Ollie E. Brown(ds)、James Gadson(ds)、Ricky Lawson(ds)、Paulinho da Costa(per)、Chuck Findley(tp、flh)、Don Myrick(sax、fl)、Bill Reichenbach(tb)等のミュージシャンが参加しています。

アルバムからはシングル「He's So Shy」(邦題「内気なボーイ」)がUSシングル・チャート第3位、同R&Bチャート第10位の大ヒットとなっています。

そのため、「He's So Shy」がどうしても目立ってしまいますが、個人的にはグループの魅力を存分に満喫できる「Save This Night for Love」、名ソングライター陣の共作によるバラード「The Love Too Good to Last」、N.Y.ディスコを意識した「We've Got the Power」、晴れやかな「Could I Be Dreaming」あたりもおススメです。

「内気なボーイ」以外にも素敵な楽曲の揃った充実作です。

全曲紹介しときやす。

「Could I Be Dreaming」
Anita Pointer/Trevor Lawrence/Marlo Henderson作。シングルにもなったオープニング。リード・ヴォーカルはAnita。Paul Jackson, Jr.の軽快なギター、鮮やかなホーン・サウンドと共にAnitaのヴォーカルが躍動するダンサブル・チューン。晴れやかな雰囲気が実に心地好いです。
https://www.youtube.com/watch?v=AqYlizTrzlw

「He's So Shy」
邦題「内気なボーイ」。Tom Snow/Cynthia Weil作。前述のように、USシングル・チャート第3位、同R&Bチャート第10位の大ヒット曲。リード・ヴォーカルはJune。The Doobie Brothers「What A Fool Believes」的なエッセンスを散りばめたアーバン・メロウ/AOR。「What A Fool Believes」好きの人ならば気に入るはず!
https://www.youtube.com/watch?v=YS_KakS1cD4

「The Love Too Good to Last」
Burt Bacharach/Carole Bayer Sager/Peter Allen作。リード・ヴォーカルはAnita。名ソングライター陣の共作らしい名曲の風格が漂う1曲。そんな素敵な楽曲を素晴らしいヴォーカル・ワークで聴かせてくれるミディアム・バラード。Phyllis Hymanがカヴァーしています。また、Letherette「What's the Point」のサンプリング・ソースとなっています。
https://www.youtube.com/watch?v=MVv--nXi19g

「Evil」
Geoffrey Leib/Larry Lingle作。リード・ヴォーカルはJune。タイトルの通り、悪魔のように攻め入ってくるダークなダンサブル・チューン。ギター・ソロはPaul Jackson, Jr.。

「Save This Night for Love」
Ellison Chase/Bill Haberman/Art Jacobson作。リード・ヴォーカルはAnita。このグループの魅力を存分に満喫できるメロウ・グルーヴ。このメロウ・フィーリングはAOR好きも気に入るのでは?
https://www.youtube.com/watch?v=I_mjNDwYqsg

「We've Got the Power」
Michael Brooks/Bob Esty作。リード・ヴォーカルはJune。ChicChangeあたりのN.Y.ディスコを意識したサウンドが心地好いダンサブル・チューン。
https://www.youtube.com/watch?v=aScD-mOotWA

「Where Did the Time Go」
Burt Bacharach/Carole Bayer Sager作。リード・ヴォーカルはJune。切々とした思いが伝わってくる哀愁バラード。姉妹コーラスの魅力を実感できます。
https://www.youtube.com/watch?v=nyODtP_zHFA

「Special Things」
Anita Pointer作。リード・ヴォーカルはAnita。ラテン・フレイヴァーを効かせたアーバンに疾走するダンサブル・チューン。甘く危険な香りが漂います。
https://www.youtube.com/watch?v=-07eXXir_RY

「Here Is Where Your Love Belongs」
Sons of Champlinのカヴァー(Bill Champlin作)。オリジナルは『A Circle Filled With Love』(1976年)に収録されています。リード・ヴォーカルはRuth。Don Myrickのサックス・ソロが印象的なアーバン・メロウ・バラードです。
https://www.youtube.com/watch?v=U5kTZFcIlZw

再発CDにはボーナス・トラックとして「Movin' On」が追加収録となっています。

Pointer Sistersの他作品もチェックを!

『The Pointer Sisters』(1973年)
ポインター・シスターズ

『That's A-Plenty』(1974年)
That's A-Plenty

『Steppin'』(1975年)
Steppin

『Having A Party』(1977年)
ハヴィング・ア・パーティー

『Energy』(1978年)
Energy: Expanded Edition

『Priority』(1979年)
Priority: Remastered

『Black & White』(1981年)
ブラック&ホワイト(期間生産限定盤)

『So Excited』(1982年)
So Excited

『Break Out』(1983年)
Break Out: Deluxe Expanded Edition

『Contact』(1985年)
Contact

『Hot Together』(1986年)
Hot Together

『Serious Slammin』(1988年)
Serious Slammin

『Right Rhythm』(1990年)
Right Rhythm

『Only Sisters Can Do That』(1993年)
Only Sisters Can Do That
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2019年05月01日

Sabrina Malheiros『Clareia』

ニュー・ボッサの歌姫は健在!☆Sabrina Malheiros『Clareia』
Clareia
発表年:2017年
ez的ジャンル:Far Out系ニュー・ボッサ
気分は... :令和最初の1枚は・・・

いよいよ令和ですね。

昭和から平成への改元は、何となく戸惑いながら新元号に突入した記憶がありますが、今回は平成の余韻を味わいながら、期待を込めて令和を迎えることができた感があります。。

生活で何かが大きく変わるわけではありませんが、やはり特別な気分になりますね。

令和最初の1枚に何をセレクトするか迷いましたが、ニュー・ボッサの歌姫Sabrina Malheiros『Clareia』(2017年)にしました。

新時代もSabrina Malheirosのような歌姫のキュートな歌声に癒されたいですね(笑)

人気ブラジリアン・フュージョン・バンドAzymuthのメンバーAlex Malheriosの娘であるSabrina Malheiros(1979年生まれ)について、これまで当ブログで紹介した作品は以下の3枚。

 『Equilibria』(2005年)
 『New Morning』(2008年)
 『Dreaming』(2011年)

本作『Clareia』(2017年)は現時点での彼女の最新作です。最近はブラジルものの新作はなかなかタイムリーに購入しづらく、本作もかなり時間が経ってからの購入し、紹介するタイミングを逸していたのですが、大好きなアーティストなので令和最初に紹介できて嬉しい限りです。

前作『Dreaming』(2011年)から約6年の間隔がありましたが、ニュー・ボッサの歌姫の魅力は健在です。

これまでの作品同様、UKの良質レーベルFar Outからリリースされ、Daniel MaunickIncognitoのリーダーJean-Paul "Bluey" Maunickの息子)がプロデュースしています。

レコーディングにはDaniel Maunick(prog、syn)、父Alex Malherios(b)や新生Azymuthのキーボード担当Kiko Continentino(p、el-p)といったAzymuthメンバー、Ze Carlos Santos (g)、Jakare (per)、、Ian Moreira (per)、Leo Gandelman (sax、fl)、Marcelo Martins (fl)といったミュージシャンが参加しています。

全11曲どれもおススメですが、シングルにもなったタイトル曲「Clareia」、ニュー・ボッサらしいダンサブル・チューンの「Porto Do Sol」「Salve O Mar」、アーバン・メロウな「Sol, Ceu e Mar」、色気のあるニュー・ボッサ「Vai, Maria」あたりが特に僕好みです。

新世代アーティストらしさを保ちつつ、円熟味も感じる充実の1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Celebrar」
オープニングはアーバン・メロウな哀愁ブラジリアン・グルーヴ。父Alex Malheriosのベースがナビゲートし、娘Sabrinaの透明感のあるヴォーカルをサポートします。Marcelo Martinsの涼しげなフルートがいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=HFjmwm4YGow

「Clareia」
タイトル曲はシングル・カットもされました。Sabrina Malheiros好きには間違いない、ニュー・ボッサらしい開放的でパーカッシヴなダンサブル・チューンです。Azymuth的なブラジリアン・フュージョン感やZe Carlos Santosの素敵なギター・ソロもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=uCvfDCSL9rY

「Em Paz」
何処となく寂しげなSabrinaのヴォーカルが印象的な哀愁グルーヴ。Kiko Continentinoの美しいピアノ、Jakareのパーカッションが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=ZQoZaC3w_e0

「Porto Do Sol」
Sabrina自らがギターも演奏するニュー・ボッサらしいダンサブル・チューン。Sabrinaの透明かつ艶やかなヴォーカルに惹き込まれていきます。
https://www.youtube.com/watch?v=QW6IqZzVLKo

「Salve O Mar」
ブラジリアン・リズムと共に哀愁モードで疾走します。ニュー・ボッサらしいセンスに溢れた僕好みの1曲。Ze Carlos Santosがここでも素敵なギター・プレイで魅せてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=L1mByPNrK-k

「Sol, Ceu e Mar」
Sabrinaの艶やかなヴォーカルが映えるクールなアーバン・メロウ・グルーヴ。ブラジリアンAOR的な魅力もあるのでは?Sabrinaのスキャットもキュート!
https://www.youtube.com/watch?v=7kmN0CLQeMA

「Vam'bora」
スクラッチを交えるなどDaniel Maunickのサウンド・センスを楽しめる哀愁グルーヴ。
https://www.youtube.com/watch?v=8CTAV0C2Hlg

「Vai, Maria」
妖艶な魅力に溢れたニュー・ボッサ。Sabrinaのヴォーカルのナチュラルな色気がたまりません。美しく、妖しく、儚いムードに魅了されます。
https://www.youtube.com/watch?v=sGOykOgwN6c

「Renascera」
爽快に疾走するダンサブル・チューン。Azymuth×ニュー・ボッサな感じがいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=VdMRgPqMp0I

「Sandore」
Sabrinaの透き通ったヴォーカルが映えるメロウ・ボッサ。さり気ないですが実に洗練されています。
https://www.youtube.com/watch?v=T5LIsGuQfDg

「Ultraleve」
ラストは新世代らしいクールなメロウ・ボッサで締め括ってくれます。 父Alex Malherios、Kiko ContinentinoというAzymuth勢が好サポートしています。
https://www.youtube.com/watch?v=oRpzBAUZ9JI

Sabrina Malheirosの他作品もチェックを!

『Equilibria』(2005年)
Equilibria

『Vibrasons』(2006年)
Vibrasons

『New Morning』(2008年)
ニュー・モーニング

『Dreaming』(2011年)
DREAMING
posted by ez at 01:09| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月30日

Little Beaver『Joey』

ブルージーな味わいの1stアルバム☆Little Beaver『Joey』
ジョーイ [国内プレス盤 / 最新リマスター / 日本語解説付き](CDSOL-5670)
発表年:1972年
ez的ジャンル:T.K.サウンド系マイアミ・ソウル
気分は... :いぶし銀・・・

マイアミ・ソウル/T.K.サウンドを代表するギタリスト/シンガーLittle Beaverのソロ・デビュー・アルバム『Joey』(1972年)です。

Little Beaver(本名Willie Hale)の紹介は、『When Was the Last Time』(1976年)、『Party Down』(1974年)に続き3回目となります。

1945年アーカンソー州生まれのBeaverは、60年代半ばにマイアミに活動拠点を求め、Frank Williams & The Rocketeersへ参加します。
The Rocketeers名義でレコーディング機会を得て、1968年にはソロ名義でシングルもリリースしています。

やがて、マイアミ・ソウルの重要人物であり、T.K. Productionsの創始者であるHenry Stoneに見出され、セッション・ギタリストとして活動するようになり、マイアミ・ソウル・クラシックBetty Wright「Clean Up Woman」では印象的なギター・リフレインを聴かせてくれました。

そして、いよいよ自身の初ソロ・アルバムとして制作されたのが本作『Joey』(1972年)です。T.K.傘下のCatからリリースされました。

メイン・プロデューサーはSteve Alaimo。それ以外にBetty Wright/Willie Clarkeが1曲プロデュースしています。

レコーディングにはLittle Beaver(g、vo)、Edmund Collins(b)、Ron Bogdon(b)、Robert Fergeson(ds)、Freddie Scott(ds)、Latimore(p)等のミュージシャンが参加しています。このうち、Edmund Collins、Robert FergusonはThe Rocketeers時代の同僚です。

Bobby Blandの名曲カヴァー「Two Steps From The Blues」以外はLittle Beaverのオリジナルです(共作含む)。

『Party Down』(1974年)あたりの音を期待するとギャップがあるかもしれませんが、シブすぎるブルージー・ソウルが魅力の1枚です。

シングルにもなったタイトル曲「Joey」Gwen McCraeもカヴァーした「I'm Losin' The Feelin」、メロウ・バラード「That's How It Is」、Bobby Blandの名曲カヴァー「Two Steps From The Blues」あたりが僕のおススメです。

1stアルバムにしてこのシブさ!いぶし銀のBeaverワールドをぜひ!

全曲紹介しときやす。

「Joey」
Betty Wright/Willie Clarkeプロデュース。Willie ClarkeとLittle Beaverの共作です。シングルにもなりました。ブルージーな魅力に溢れた哀愁モードのタイトル曲。Beaverの味のあるギターと哀愁ヴォーカルが織り成すシブさがたまりません。
https://www.youtube.com/watch?v=jtWNwVxFTyM

「Give A Helping Hand」
Steve Alaimoプロデュース。ストリングスを配したブルージー・ソウル。美しくも切ないムードがたまりません。終盤のスキャット&ギターがいい味出しています。
https://www.youtube.com/watch?v=DfvC3kP1sck

「I'm Losin' The Feelin」
Steve Alaimoプロデュース。Beaverのハスキーなハイトーン・ヴォーカルがシブすぎるブルージー・ソウル。洗練されたイナたさ加減が絶妙です。抑えたトーンのギターが逆にいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=ilYpsgkolbY

Gwen McCraeがカヴァーしています。また、Smoke DZA feat. Benny the Butcher「Luck of Draw」のサンプリング・ソースとなっています。
Gwen McCrae「I'm Losin' The Feelin」
 https://www.youtube.com/watch?v=kD0V_N2yXrE
Smoke DZA feat. Benny the Butcher「Luck of Draw」
 https://www.youtube.com/watch?v=SWI4Ua78gGY
 
「What The Blues Is」
Steve Alaimoプロデュース。延々とじらされる感じがクセになるファンキー・ブルース。
https://www.youtube.com/watch?v=gDPAj9i3U5M

「That's How It Is」
Steve Alaimoプロデュース。カントリー・ソウル・テイストのメロウ・バラード。Beaverのメロウな側面やシンガーLittle Beaverの魅力を満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=nH8EpQvpFME

「Katie Pearl」
Steve Alaimoプロデュース。11分半の大作。ストリングスを配した壮大なスケール感のあるバラードです。1曲の中にドラマがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=tWY0fHqffPw

Blowfly(Clarence Reid)が「Capricorn」のタイトルでカヴァーしています。

「Two Steps From The Blues」
Steve Alaimoプロデュース。Bobby Blandの名曲カヴァー(Deadric Malone/John Riley Brown作)。後のBeaver作品に通じる洗練されたブルージー感覚があっていいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=FnfBlyNI6NY

Little Beaverの他作品もチェックを!

『Black Rhapsody』(1974年)
ブラック・ラプソディ

『Party Down』(1974年)
パーティ・ダウン(紙ジャケット仕様)

『When Was the Last Time』(1976年)
ホエン・ワズ・ザ・ラスト・タイム(紙ジャケット仕様)
posted by ez at 02:04| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年04月29日

Stanley Turrentine『Rough 'N Tumble』

Duke Pearsonアレンジ、Blue Mitchell、McCoy Tyner、Grant Green参加☆Stanley Turrentine『Rough 'N Tumble』
ラフ・ン・タンブル
録音年:1966年
ez的ジャンル:ビッグ・コンボ・ソウルフル・ジャズ
気分は... :編集の妙・・・

今回はソウルフル&ブルージーなジャズ・サックス奏者Stanley Turrentine『Rough 'N Tumble』(1966年)です。

Stanley Turrentine(1934-2000年)の紹介は、『Easy Walker』(1967年)、Stanley Turrentine with The Three Sounds名義の『Blue Hour』(1960年)に続き3回目となります。

本作『Rough 'N Tumble』(1966年)は、Duke Pearsonをアレンジャーに迎えたビッグ・コンボ作品です。Oliver Nelsonをアレンジャーに起用した『Joyride』(1965年)のビッグ・バンド路線を受け継いだ作品となっています。

レコーディング・メンバーはStanley Turrentine(ts)以下、Blue Mitchell(tp)、James Spaulding(as)、Pepper Adams(bs)、McCoy Tyner(p)、Grant Green(g)、Bob Cranshaw(b)、Mickey Roker(ds)。

曲構成としては、「What Could I Do Without You」(Ray Charles)、「Shake」(Sam Cooke)、「Feeling Good」(Nina Simone)、「Walk On By」Dionne Warwick)といったソウルや当時のヒット曲のカヴァーが目立ちます。

主役のTurrentine以外にもBlue MitchellMcCoy TynerGrant Greenといったネーム・バリューのあるミュージシャンが揃っていますが、そうしたミュージシャンの個性よりも、Duke Pearsonのアレンジ・センスを生かしたアンサンブルの妙が印象的です。

ビッグ・コンビならではの鮮やかなアンサンブルとTurrentineのソウルフルな持ち味の組み合わせを楽しみましょう!

全曲紹介しときやす。

「And Satisfy」
Ronnell Bright作。Turrentineらしいソウルフル&ブルージーな演奏を楽しめます。続くMitchell、Greenのソロもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=H92-3QsT96g

「What Could I Do Without You」
Ray Charlesのカヴァー。Tynerの小粋なピアノが冴えるソウルフル・バラードに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=ohwyE0HBsms

「Feeling Good」
ミュージカル『The Roar of the Greasepaint – The Smell of the Crowd』挿入歌をカヴァー(Anthony Newley/Leslie Bricusse作)。Nina Simoneヴァージョンでもお馴染みの曲。当ブログではShirley ScottDwight Trible With Matthew Halsallのカヴァーを紹介済みです。Pearsonのアレンジの妙を感じる素晴らしいアンサンブルを満喫できます。寛いで酒でも飲みながら聴きたい演奏です。
https://www.youtube.com/watch?v=Xa4UECLqR7E

「Shake」
Sam Cooke作のカヴァー。ファンキー&グルーヴィーなソウル・ジャズに仕上がっています。鮮やかな三管ホーン隊が印象的です。また、こういうグルーヴィーな演奏にはGreenのギターが映えます。
https://www.youtube.com/watch?v=RGbWAAbU0rA

「Walk On By」
Dionne Warwickのヒットでお馴染みのBurt Bacharach/Hal David作品をカヴァー。お馴染みのヒット曲をムーディー&ソウルフルに聴かせてくれます。このあたりもPearsonのアレンジ・センスでしょうね。
https://www.youtube.com/watch?v=zybdpkpmiJo

名曲「Walk On By」に関して、当ブログではDionne Warwickヴァージョン以外に、Cal TjaderAverage White BandGloria GaynorThe Four King CousinsThe CarnivalPucho & The Latin Soul BrothersGimmicksChristopher ScottRobin McKelle & The FlytonesEnoch LightGabor SzaboThe Afro Blues Quintet Plus Oneのカヴァーを紹介済みです。ご興味のある方はそれらの記事もご参照下さい。

「Baptismal」
John Hines作。ラストも素敵なアンサンブルが映えます。ブルージーながらも颯爽とした演奏がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=bK-OvDgZchU

Stanley Turrentineの過去記事や60年代半ば〜後半の他作品もチェックを!

Stanley Turrentine with The Three Sounds『Blue Hour』(1960年)
ブルー・アワー

『A Chip Off the Old Block』(1964年)
Chip Off the Old Block

『Hustlin'』(1965年)
Hustlin'

Shirley Scott and Stanley Turrentine『Blue Flames』(1965年)
Blue Flames

『Joyride』(1965年)
ジョイライド

『Let It Go』(1967年)
レット・イット・ゴー

『The Spoiler』(1967年)
ザ・スポイラー

Stanley Turrentine『Easy Walker』(1967年)
イージー・ウォーカー+2

『The Look of Love』(1968年)
ザ・ルック・オブ・ラヴ

Stanley Turrentine Featuring Shirley Scott『Common Touch』(1968年)

stanley turrentine common touch.jpg
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2019年04月28日

Celso Fonseca『Turning Point』

進化を止めないベテランのネオ・ボッサ☆Celso Fonseca『Turning Point』
ターニング・ポイント
発表年:2018年
ez的ジャンル:円熟味ネオ・ボッサ
気分は... :進化を止めないベテラン

新作からベテランのブラジル人ギタリスト/シンガー・ソングライターCelso Fonsecaの最新アルバム『Turning Point』です。

2018年発売のようですが、国内に流通するようになったのが最近なので2019年新作扱いにさせていただきます。

現在のブラジル音楽シーンを代表するギタリスト/シンガー/コンポーザー/プロデューサーCelso Fonsecaに関して、当ブログではこれまで7枚のアルバムを紹介済みです。

 『Paradiso』(1997年) 
  ※Celso Fonseca & Ronaldo Bastos名義
 『Juventude/Slow Motion Bossa Nova』(2001年)
  ※Celso Fonseca & Ronaldo Bastos名義
 『Natural』(2003年)
 『Rive Gauche Rio』(2005年)
 『Pagina Central』(2009年) 
  ※Marcos Valle & Celso Fonseca名義
 『No Meu Filme』(2011年)
 『Like Nice』(2015年)

前作『Like Nice』(2015年)から約3年ぶりとなる新作ですが、相変わらず円熟味のあるボッサ・ワールドで魅了してくれます。

この人の場合、元々枯れた味わいが魅力なので、年齢を重ねるほどに深みが増す感じがいいですね。

プロデュースはCelso Fonseca本人。

レコーディングにはCelso Fonseca以外に、Junior CastanheiraDudu TrentinRricardo Mota等が参加しています。また、パナマ生まれの人気女性シンガーErika Enderがゲスト参加しています。

Junior CastanheiraDudu TrentinはFonsecaと共にアレンジでも貢献しています。

アコースティック・サウンドとエレクトロニカ/プログラミングの組み合わせが目立つ本作ですが、エレクトロニカ/プログラミングがアコースティックの美しさを邪魔せず、逆に引き立てている感じがいいですね。相変わらず引き算の美学を感じるネオ・ボッサ・ワールドです。

ベテランならではの円熟のネオ・ボッサを満喫できますが、新たなスタイルを模索する新境地にも出会えるのがいいですね。以前からアコースティック・サウンドとエレクトロニカ/プログラミングの組み合わせの妙を心得ている人ですが、ますます磨きがかかった感があります。

Coldplayのカヴァー「Sparks」以外はCelso Fonsecaのオリジナルです(共作含む)。

他のCelso Fonseca同様、長く愛聴できそうな魅力を持ったネオ・ボッサ作品です。

全曲紹介しときやす。

「Mais Perto De Mim」
Celso Fonsecaらしい引き算の美学を感じるオープニング。淡々としながらもジワジワ味わいが増してきます。バンドネオンの音色がいいアクセントになっています。
https://www.youtube.com/watch?v=MTiGY5Y-zL0

「Like a Bossa Nova」
Fonsecaの素敵なギターと囁きヴォーカルの魅力を満喫できるロマンティック・ボッサ。聴いているだけでバカンス・モードの寛いだ気分になれます。
https://www.youtube.com/watch?v=JWQ4TxLe000

「When You Came」
美しいアコースティック・サウンドとエレクトロニカのアクセントを巧みに融合させたビューティフル・ソング。実にコンテンポラリーなセンスに溢れています。
https://www.youtube.com/watch?v=BLYkBszkklA

「Vem Pra Cuidar De Mim」
ベテランならではの味わい深さを感じる哀愁ボッサ。この美しい枯れ具合はCelso Fonsecaならではですね。
https://www.youtube.com/watch?v=VK444_F9foQ

「Desliga a Luz」
パナマ生まれの女性シンガーErika Enderとのデュエット。オトナの色気に溢れたアーバンなボッサ・デュエットに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=bZxnAJYXrJk

「Inutilidade」
ジェントルなFonsecaのヴォーカルがよく似合う1曲。派手さはありませんが、コンテンポラリーなサウンド・センスも冴えています。
https://www.youtube.com/watch?v=hOxgDfGqhX8

「Turning Point」
タイトル曲はエレクトロニカ/プログラミングを前面に打ち出したダンサブル・チューン。本作において最も冒険している曲だと思います。
https://www.youtube.com/watch?v=0-9BePxsGac

「Sparks」
UKの世界的ロック・バンドColdplayのデビュー・アルバム『Parachutes』収録曲をカヴァー(Guy Berryman/Jonny Buckland/Will Champion/Chris Martin作)。Coldplayの音世界を尊重しつつ、Fonsecaらしい味わいに仕上げる手腕は流石です。
https://www.youtube.com/watch?v=nfSjoB5LtK8

「O Que Move Essa Cancao」
エレクトロニカなエッセンスを上手く取り入れたネオ・ボッサ。昔からそうですが、エレクトロニカを取り入れるセンスがこの人は抜群ですね。
https://www.youtube.com/watch?v=b_gxvL7H5Ok

「Quando Tudo Parece Quieto」
哀愁メロディを、寂しげなジェントル・ヴォーカルで歌う絶品ボッサ。余韻も含めて噛みしめて味わいたい気分です。
https://www.youtube.com/watch?v=bBT0xu3hG2Q

「Delicadeza」
ラストはエレクトロニカのエッセンスを巧みに駆使したクール・サウンドが印象的なミディアム・グルーヴで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=VzUe9YZfVig

Celso Fonsecaの過去記事もご参照下さい。

『Paradiso』(1997年)
Paradiso

『Juventude/Slow Motion Bossa Nova』(2001年)
Juventude / Slow Motion Bossa Nova

『Natural』(2003年)
Natural

『Rive Gauche Rio』(2005年)
Rive Gauche Rio

『Pagina Central』(2009年) 
パジナ・セントラウ [ボーナス・トラック付]

『No Meu Filme』(2011年)
No Meu Filme

『Like Nice』(2015年)
Like Nice
posted by ez at 02:40| Comment(0) | 2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする