2021年06月13日

Loraine James『Reflection』

UKエレクトロニック・ミュージックの新鋭、待望の新作☆Loraine James『Reflection』

発表年:2021年
ez的ジャンル:新世代UKエレクトロニック・ミュージック
気分は... :気韻生動!

UKエレクトロニック・ミュージックの新世代アーティストLoraine Jamesの最新作『Reflection』です。

Loraine Jamesはロンドン出身の女性アーティスト。

これまで『Detail』(2017年)、『For You And I』(2019年)という2枚のアルバムをリリースしています。

特にHyperdubからリリースされた前作『For You And I』(2019年)は各方面から絶賛され、一気に期待の新鋭アーティストとして注目を浴びるようになりました。

その『For You And I』から、2020年の「Nothing」「Hmm」という2枚EPリリースを経て、最新作『Reflection』が届けられました。

グライム、UKドリルなどのダンス・ビートとエレクトロニック・ミュージックを融合させているのが彼女の特徴です。グライム、UKドリルなどの場合、クセが強すぎて聴く人を選ぶと思いますが、そこにエレクトロニック・ミュージックのエッセンスが加わることで、かなり聴きやすくなるのではないかと思います。

僕もこの方面に明るいわけではありませんが、この手のアルバムではかなり自分の感性にフィットし、一度聴いただけでコレだ!と思い、即購入しました。

刺激的なトラックが並びますが、特にアンビエント感覚もある「Black Ting」「Insecure Behaviour And Fuckery」あたりに惹かれました。

しばらくハマりそうな刺激に満ちた1枚です。

全曲紹介しときやす。

「Built To Last」
Xzavier Stoneをフィーチャー。トラップをエレクトロニック・ミュージックに溶け込ませたような彼女ならではの音世界を楽しめます。
https://www.youtube.com/watch?v=pkdYvULIQ-I

「Let's Go」
グライムを取り入れたインスト。重低音がズシリと響きます。
https://www.youtube.com/watch?v=hhyKT5WS4kI

「Simple Stuff」
UKガラージなインスト。無機質なビートの反復が脳内を空っぽにしてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=lIxVHJLnh4Q

「Black Ting」
『For You And I』にも参加していたLe3 bLackをフィーチャー。アンビエント感覚のUKドリルといった雰囲気の仕上がり。ストレンジなハイパー感がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=6o0xBcy7K94

「Insecure Behaviour And Fuckery」
Novaをフィーチャー。アンビエント感覚のエレクトロニック・ミュージックとオートチューン・ヴォーカルのUKドリルの融合が不思議な心地好さにつながっています。
https://www.youtube.com/watch?v=-cHuyArT3Dw

「Self Doubt (Leaving The Club Early)」
ゲーム・サウンド的なエッセンスをエレクトロニック・ミュージックに昇華させた幻想的な仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=xAabaLa8fdg

「On The Lake Outside」
L.A.の人気ビート・メイカーBathsをフィーチャー。幻想的なポップ・チューンながらもエクスペリメンタルな雰囲気も併せ持った1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=rVbArW9T9Vg

「Reflection」
タイトル曲はビートを抑えた内省的なエレクトロニカに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=UTBwakyibS4

「Change」
UKドリルとエレクトロニカを融合させたサウンド・スケープ的な仕上がり。
https://www.youtube.com/watch?v=Fx2OV33xRYM

「Running Like That」
Eden Samaraをフィーチャー。一般にはアルバムで最も聴きやすいドリーミー・ポップ。美しも儚い雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=HgZj-LyAlFs

「We're Building Something New」
マンチェスターのラッパーIceboy Violetをフィーチャー。Black Lives Matterともリンクするトラック。悲しみに満ちたIceboy Violetのラップが印象的です。
https://www.youtube.com/watch?v=zP_ONvILBT8

『For You And I』(2019年)
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2021年06月12日

Jerome Richardson『Going to the Movies』

映画音楽を集めたジャズ作品☆Jerome Richardson『Going to the Movies』

録音年:1962年
ez的ジャンル:映画音楽ジャズ
気分は... : 危険な関係のブルース・・・

今回は映画音楽を集めたジャズ作品Jerome Richardson『Going to the Movies』(1962年)です。

Jerome Richardson(1920-2000年)はカリフォルニア州オークランド生まれのマルチ・リード・プレイヤー。

本作はJerome Richardsonが自身のクインテットを率いて映画音楽の人気曲を演奏したアルバムです。

レコーディング・メンバーはJerome Richardson(bs、ts、fl)、Les Spaan(g、fl)、Richard Wyands(p)、Henry Grimes(b)、Grady Tate(ds)です。

「No Problem」(『危険な関係』)、「Moon River」(『ティファニーで朝食を』)、「Never On Sunday」(『日曜はダメよ』)、「Tonight」(『ウエスト・サイド物語』)、「Delilah」(『サムソンとデリラ』)といった名曲を、スタイリッシュな演奏で聴かせてくれます。

DJ方面でも再評価の高い「No Problem」が、今日的な本作のハイライトです。それ以外の4曲も今聴いても楽しめる演奏になっています。

映画音楽好きの人もジャズ好きの人も満喫できる1枚なのでは?

全曲紹介しときやす。

「No Problem」
Duke Jordan作。Roger Vadim監督、Jeanne Moreau主演のフランス映画『危険な関係(Les Liaisons Dangereuses)』(1959年)のテーマ曲「危険な関係のブルース」のカヴァー。オリジナルはArt Blakey & the Jazz Messengers with Barney Wilenでの演奏です。ここではクールなボッサ・ジャズで聴かせてくれます。DJ方面でも再評価の高い本作のハイライト。
https://www.youtube.com/watch?v=FdbktRWQPD0

「Moon River」
Henry Mancini/Johnny Mercer作。Audrey Hepburn主演の映画『ティファニーで朝食を(Breakfast at Tiffany’s)』(1961年)の主題歌としてお馴染み、アカデミー歌曲賞およびグラミーを受賞した大名曲のカヴァー。6拍子4拍子と交錯する小粋なアレンジの「Moon River」で楽しませてくれます。主役Richardsonのサックスも快調でいい感じです。
https://www.youtube.com/watch?v=rXwwpHz4KJc

本曲について、当ブログではRoman AndrenOs Tres BrasileirosQuarteto FormaGretchen ParlatoLaurindo Almeida & The Bossa Nova Allstarsのカヴァーを紹介済みです。

「Never On Sunday」
Manos Hadjidakis作。映画『日曜はダメよ(Never On Sunday)』(1960年)のテーマ曲のカヴァー。お馴染みの名曲ですが、こういったジャズ演奏ではあまり聴いたことがなかったので新鮮でした。本作らしい洒落た雰囲気がいいですね。
https://www.youtube.com/watch?v=PB7w3TuiTA0

「Tonight」
Leonard Bernstein/Stephen Sondheim作。大ヒット・ミュージカル映画『ウエスト・サイド物語(West Side Story)』(1961年)の人気挿入歌のカヴァー。この曲もオリジナルの印象が強すぎて、あまりジャズ演奏のイメージがないですね。ここではHenry Grimesのベースが牽引し、Richardsonはフルートを演奏しています。
https://www.youtube.com/watch?v=RqPrQt1N6SQ

「Delilah」
Victor Young作。映画『サムソンとデリラ(Samson and Delilah)』(1949年)のために書かれた曲をカヴァー。Richardsonはフルートとアルト・サックスを演奏しています。Richardsonのソロに加え、Les Spaanのギター、Richard Wyandsのピアノもソロで盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=IERLDAcaylY

本曲について、当ブログではClifford Brown & Max RoachMilt Jackson & Wes Montgomeryのカヴァーも紹介済みです。

『Flutes & Reeds』(1955年、Ernie Wilkins & Frank Wess名義)、『Roamin' With Richardson』(1959年)、『Midnight Oil』(1959年)、『Going to the Movies』(1962年)という4作品をCD2枚に収めたセットもあります。

『Flutes & Reeds/Roamin' With Richardson/Midnight Oil/Going to the Movies』 ※2CD
posted by ez at 00:39| Comment(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月11日

Dane Donohue『Dane Donohue』

豪華メンバー参加のAOR作品☆Dane Donohue『Dane Donohue』

発表年:1978年
ez的ジャンル:SSW系AOR
気分は... : カサブランカ・・・

今回はAOR作品からDane Donohue『Dane Donohue』(1978年)です。

Dane Donohueは1948年オハイオ州マンスフィールド出身の男性シンガー・ソングライター。

ロック・ミュージカル『Jesus Christ Superstar』のオーディションに合格し、1970年から2年間全米や欧州を公演しています。その後、地元に戻りデモ・テープをつくりはじめ、オーディションも経てCBSとの契約に成功し、3年間かけて制作されたのが本作『Dane Donohue』(1978年)です。

メイン・プロデュースは男性SSWのTerence Boylan。それ以外にJai WindingSteve HodgeJohn Boylanもプロデュースしています。

楽曲がすべてDane Donohueのオリジナル(共作含む)。

レコーディングにはLarry Carlton(g)、Jay Graydon(g)、Steve Lukather(g)、Jai Winding(p、el-p)、Victor Feldman(vibe、el-p、per)、David Kemper(ds)、Steve Gadd(ds)、Ed Greene(ds)、Bob Glaub(b)、Scott Edwards(b)、Chuck Rainey(b)、Mike Porcaro(b)、Steve Forman(per)、Ernie Watts(sax)、Chuck Findley(tp、flh)、Steve Madaio(tp、flh)等のミュージシャンが参加しています。

特にLarry CarltonJay GraydonSteve Lukatherという超豪華ギター陣はAOR好きにはたまらないのでは?

また、Don HenleyTimothy B. SchmitJ.D. SoutherStevie NicksBill Champlin
Tom KellyFools Gold)等の豪華メンバーがバック・コーラスで参加しています。

アルバム全体は西海岸的なシンガー・ソングライターによるAOR作品といった印象です。

豪華メンバーの参加が目立ちますが、まずDane Donohueが作る曲と彼のヴォーカルの素晴らしさがあるのがいいですね。

シングルにもなった「Casablanca」「Dance With The Stranger」、AOR系コンピにも収録された「Woman」「Woman」Steely Dan的な「Tracey」「Freedom」Jackson Browne的な雰囲気もあるメロウ作品「What Am I Supposed To Do」など充実の全10曲です。

これだけの素晴らしい楽曲を書き、素敵な歌声を持つアーティストがアルバム1枚のみで消えてしまったのは実に残念ですね。

今聴いても、良く出来た1枚と感心するAOR作品です。

全曲紹介しときやす。

「Casablanca」
Terence Boylanプロデュース。Dane Donohue/David Getreau/Mark Fisher作。Don Henley、J.D. Souther、Stevie Nicks、Timothy B. Schmitがバック・コーラスで参加。AOR好きにはたまらないアーバン・メロウなミディアムがオープニング。AOR系コンピにも収録されている人気曲。曲調がAOR好きの心をくすぐりますね。シングルにもなりました。豪華なバック・コーラス陣、Larry Carltonのギター、さらに終盤のVictor Feldmanのヴァイブもグッド!
https://www.youtube.com/watch?v=Z4yfS0AEoRI

「Dance With The Stranger」
Terence Boylanプロデュース。Dane Donohue/David Getreau/Mark Fisher作。Eagles好きの人は気に入るであろうアコースティック・ギターを交えたメロウ・チューン。この曲もシングルにもなりました。ここでもLarry Carltonが素敵なギター・ソロを聴かせてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=02JhmTTJPvM

「What Am I Supposed To Do」
Terence Boylanプロデュース。Dane Donohue作。Don Henley、J.D. Southerがバック・コーラスで参加。ギターはJay Graydon。SSWとしてのDonohueの魅力を実感できるメロウ・チューン。甘く切ないムードがたまりません。Jackson Browne的な雰囲気もあるかも?
https://www.youtube.com/watch?v=XN_2fkVbLBE

「Woman」
Terence Boylanプロデュース。Dane Donohue作。J.D. Souther、Stevie Nicksがバック・コーラスで参加。ギターはLarry Carlton。AOR好きにはグッとくるメロウ・バラード。バック・コーラスで聴こえてくるStevie Nicksのハスキー・ヴォイスとVictor Feldmanのメロウ・エレピも絶妙です。
https://www.youtube.com/watch?v=_Y0eCaNL5tA

「Where Will You Go」
Terence Boylan/John Boylanプロデュース。Dane Donohue作。Bill ChamplinTom Kellyがバック・コーラスで参加。しみじみと歌い上げる素敵な哀愁バラード。「去りゆく君」という邦題がピッタリですね。
https://www.youtube.com/watch?v=c7zo3LZCrKM

「Freedom」
Terence Boylan/Jai Winding/Steve Hodgeプロデュース。Dane Donohue/David Getreau/Mark Fisher作。(シニカルではない)素直なSteely Danといった印象です。Ernie Wattsのサックス・ソロが都会的なムードを盛り上げてくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=WeSeAem7PDw

「Can't Be Seen」
Terence Boylan/Jai Winding/Steve Hodge プロデュース。Dane Donohue/David Getreau/Mark Fisher作。Bill ChamplinTom Kellyがバック・コーラスで参加。ギターはJay GraydonとSteve Lukatherという豪華布陣。アーバン・サウンドを堪能できるAOR好きのための1曲に仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=RqE5RKVGM28

「Whatever Happened」
Terence Boylan/John Boylanプロデュース。Dane Donohue作。ギターはSteve Lukather。僕好みのソフトリーなメロウ・チューン。サンセットが似合いそうな夏向けの1曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=bDvEbwPpreg

「Tracey」
Terence Boylan/Jai Winding/Steve Hodge プロデュース。Dane Donohue/David Getreau/Mark Fisher作。ギターはJay GraydonとSteve Lukather。これはSteely Danしていますね。重厚なホーン・サウンドも含めて洗練されたアーバン・サウンドを満喫できます。
https://www.youtube.com/watch?v=7z-4RPzYnrw

「Congratulations」
Terence Boylanプロデュース。Dane Donohue/David Getreau/Mark Fisher作。ラストはちょっぴり切ないメロウ・バラードで締め括ってくれます。
https://www.youtube.com/watch?v=GSJBb7rZ3H4

ご興味がある方は本作と同時期に制作されたTerence Boylan『Terence Boylan』(1977年)もセットでチェックしてみては?

Terence Boylan『Terence Boylan』(1977年)
posted by ez at 00:50| Comment(0) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月10日

Bug Alley『Bug Alley』

カナディアン・ジャズ・コーラス☆Bug Alley『Bug Alley』

発表年:1980年
ez的ジャンル:カナディアン・ジャズ・コーラス
気分は... :ジャズ・ディスカバリー !

今回はカナダのジャズ・コーラス・グループBug Alley『Bug Alley』(1980年)です。

Bug Alleyはカナダ結成されたグループ。オリジナルはトリオ編成のバンドでしたが、メンバー交代によりジャズ・コーラス・グループの色合いを強めていきます。

1978年には当ブログでも紹介したカナダ、ケベック出身の女性シンガーDiane TellとLPの半面ずつを分け合ったアルバム『The Bug Alley Band/Diane Tell』をレコーディングしています。

その後メンバー交代を経てレコーディングされたのが、本作『Bug Alley』(1980年)です。

本作におけるメンバーは、ジャケに写るKaren Young(vo、shaker)、Liz Tansey(vo)、Steve Cole(vo、g、banjo)、David Thompson(vo、b)、Andre White(ds、p、bells)という5名。さらにDoug Walter(sax、clarinet、fl、p)、Mike Pinsonneault(vo、as)の2人も実質的にはメンバーの扱いのようです。

プロデュースはGene PerlaSon SoleilBug Alley

アルバムはLambert, Hendricks & Rossをはじめとする様々なジャズ・コーラス・グループへのリスペクトを感じるジャズの歴史を辿るかのような内容・構成となっています。

レトロとモダンが交錯するかのようなアルバム・ジャケがこのアルバムを象徴していると思います。

Lambert, Hendricks & Rossも歌っていた「Down For The Count」「Bijou」、1930年代に活躍したBoswell三姉妹のレパートリーのメドレー「Boswell Medley」「Art's Oregano」Art Pepper)、「Footprints」Wayne Shorter)、「Milestones」Miles Davis)といったジャズ名曲カヴァーなど、あの手この手でジャズ・コーラスを楽しませてくれます。

カヴァーが目立ちますが、ジャズ名曲カヴァーのように聴こえる「Bop Follies」、クラブジャズ好きも気に入るであろう高速ジャズ・グルーヴ「Sancho Suite」等のオリジナルも要チェックです。

1枚の中で様々な時代を楽しめるジャズ・コーラス作品です。

全曲紹介しときやす。

「Bop Follies」
Mike Pinsonneault作。昔のジャズ名曲カヴァーのように聴こえますがオリジナルの軽快なバップ。古き良きジャズのエッセンスを素晴らしいコーラス・ワークとモダンなセンスで聴かせてくれます。

「Down For The Count」
Frank Foster/Jon Hendricks作。Lambert, Hendricks & Rossも『Sing A Song Of Basie』(1958年)で歌っていた楽曲。ノスタルジックな寛いだ雰囲気の演奏をバックに、男女コーラスならではのコーラスワークで楽しませてくれます。

「Bijou」
Ralph Burns/Jon Hendricks作。
Lambert, Hendricks & Rossが当ブログでも紹介した『The Hottest New Group In Jazz』(1959年)で歌っていた楽曲。スウィンギーな雰囲気と80年らしいアーバン・メロウな雰囲気、さらにはラテン・フレイヴァーを緩急つけて融合させているのがいい感じです。

「Bop Follies/Down For The Count/Bijou」
https://www.youtube.com/watch?v=sXwGpB1W4Uk

「Art's Oregano」
Art Pepper作品のカヴァー。オリジナルは『Art Pepper Quintet』(1954年)収録。Karen YoungとSteve Coleの掛け合いが素晴らしい軽快なヴォーカリーズ。Art Pepper作品らしくDoug Walterがアルト・サックス・ソロで盛り上げてくれます。

「Steppin' Around」
トラディショナルのカヴァー。ニグロ・スピリチュアル調のア・カペラで聴かせてくれます。

「Boswell Medley」
1930年代に活躍したBoswell三姉妹のレパートリーのメドレー。「Dinah」(Sam Lewis/Joe Young/Harry Akst作)、「Heebie Jeebies」、「Everybody Loves My Baby」( Jack Palmer/Spencer Williams作)という3曲が歌われます。バンジョーやクラリネットを効果的に用いながら、30年代風コーラスで楽しませてくれます。30年代スタイルのコーラスが一周回って新鮮に聴こえるのでは?

「Art's Oregano/Steppin' Around/Boswell Medley」
https://www.youtube.com/watch?v=NczAwmTKLus

「Sancho Suite」
Mike Pinsonneault作。サンバのリズムを取り入れた高速ジャズ・グルーヴはクラブジャズ好きも気に入るはず!純粋に格好良いと思います。ギター・ソロ、サックス・ソロ、ドラム・ソロと各メンバーの見せ場もつくっています。

「Footprints」
Wayne Shorter作の名曲カヴァー。オリジナルは『Adam's Apple』(1966年)収録。Karen Youngの素晴らしいヴォーカルをフィーチャーし、この曲らしいミステリアスな雰囲気で聴かせてくれます。

名曲「Footprints」に関して、当ブログではMiles DavisCarl & Joanne BarryGretchen ParlatoLonnie Liston Smith & The Cosmic EchoesTerry CallierEzra Collectiveのカヴァーも紹介済みです。

「Daybreak」
Mike Pinsonneault/Steve Cole作。前半はバラード、後半は軽快で小粋な演奏というコントラストで楽しませてくれます。Doug Walterのサックスが盛り上げてくれます。

「Milestones」
ラストはMiles Davisの名曲カヴァー。オリジナルは『Milestones』収録。当ブログではThe Latin Jazz QuintetMark Murphyのカヴァーを紹介済みです。Mark Murphyヴァージョンがお好きな人は、本ヴァージョンも気に入るのは?男女コーラスで聴く爽快な「Milestones」もいいですよ!

「Sancho Suite/Footprints/Daybreak/Milestones」
https://www.youtube.com/watch?v=xVkmMJ8ipr0

それにしても、このジャケがサイコーですね!
※今回のジャケ画像は色味がどぎつくなっていますが、実物はもっといい色合いです。
posted by ez at 01:12| Comment(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2021年06月09日

Lorenzo Smith『Let Me Show You』

18歳でのデビュー作☆Lorenzo Smith『Let Me Show You』
Let Me Show You
発表年:1990年
ez的ジャンル:NJS系男性R&B
気分は... :Tic Toc !

今回は90年代R&B作品からLorenzo Smith『Let Me Show You』(1990年)です。

1972年フロリダ生まれの男性R&BシンガーLorenzo(Lorenzo Smith)の紹介は、3rdアルバム『Love On My Mind』(1995年)、2ndアルバム『Lorenzo』(1992年)に続き3回目となります。

本作『Let Me Show You』(1990年)は、18歳にしてリリースされたデビュー・アルバムです。スーツに身を包むジャケからは18歳とは思えない落ち着きを感じます。

Fitzgerald Scott/Joe JeffersonKelvin Anderson/Wendell (Ricky) SmithBruce Weeden/Mike ForteDwayne C. LaddMcKinley HortonBobby EliStacey Harcumといったプロデューサーが起用されています。

アルバムは若々しいNJSと早熟なスロウのバランスの取れた1枚に仕上がっています。

個人的にはスロウが本作の魅力だと思っています。シングルにもなった「Tic Toc」をはじめ、同じくシングルにもなったタイトル曲「Let Me Show U」、ブラコンの香りもする「My Love」が僕のお気に入り。

NJSであれば、シングルにもなった「Angel」「Walk With You」あたりがおススメです。

『Lorenzo』(1992年)のエントリーでも書きましたが、本作収録の5曲は『Lorenzo』(1992年)に再録されています。

その意味では、『Lorenzo』(1992年)をお持ちの方が、本作にも手を出すのはビミョーかもしれません。僕にもそんな思いがありましたが、結局2枚ともに所有しています。

R&B好き、NJS好きの方であれば、両方持っていてもいいのでは?

全曲紹介しときやす。

「Angel」
Fitzgerald Scott/Joe Jeffersonプロデュース。シングルにもなった、この時期らしい若々しいNJSがオープニング。アップものであればコレが一番好き!
https://www.youtube.com/watch?v=ah0y_d6x9A4

「Tic Tok」
Bruce Weeden/Mike Forteプロデュース。この曲もシングルになりました。Lorenzoの早熟ぶりを窺える素敵なミディアム・バラードは僕の一番のお気に入り。2nd『Lorenzo』でも再収録されています。
https://www.youtube.com/watch?v=K1Tr-kOdQVI

「I Can't Believe It」
Yvette Moneyのラップをフィーチャーしたダンサブル・チューン。Kelvin Anderson/Wendell (Ricky) Smithプロデュース。2nd『Lorenzo』でも再収録されています。
https://www.youtube.com/watch?v=JrCAtwEdeYY

「Natasha」
Kelvin Anderson/Wendell (Ricky) Smithプロデュース。メロディアスなミディアムですが、この曲は18歳ならでは若々しさが魅力になっています。2nd『Lorenzo』でも再収録されています。
https://www.youtube.com/watch?v=SfNTaRqsdqU

「Rock Me」
Dwayne C. Laddプロデュース。ファンクネスの効かせたダンサブル・チューン。エレクトリック・ファンクとR&Bの融合といった感じでしょうか。
https://www.youtube.com/watch?v=s-kutBA217I

「Baby Please」
William Romance Hartのラップをフィーチャー。McKinley Hortonプロデュース。ラップを取り入れたNJSですが、今聴くと少し古臭い気も・・・
https://www.youtube.com/watch?v=i7EZXx9ERh0

「Walk With You」
Bobby Eli/Stacey Harcumプロデュース。若々しいNJSを満喫できるキャッチーなダンサブル・チューン。2nd『Lorenzo』でも再収録されています。
https://www.youtube.com/watch?v=fS5RpVhG1yk

「Let Me Show U」
Kelvin Anderson/Wendell (Ricky) Smithプロデュース。シングルにもなったタイトル曲。Lorenzoの魅力が詰まった大人びた素敵なスロウに仕上がっています。
https://www.youtube.com/watch?v=yVe35lnP-q8

「My Love」
Fitzgerald Scott/Joe Jeffersonプロデュース。美メロのミディアム。80年代ブラコンのエッセンスも感じられるのがいいですね。2nd『Lorenzo』でも再収録されています。
https://www.youtube.com/watch?v=JN1Ybs1-5L4

Lorenzoの他作品もチェックを!

『Lorenzo』(1992年)
lorenzo lorenzo.jpg

『Love On My Mind』(1995年)
Love on My Mind
posted by ez at 01:52| Comment(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする