2005年09月30日

Michael McDonald『If That's What It Takes』

Doobie Brothers解散後にそのフロントマンMichael McDonaldが発表した1stソロにしてAORの定番アイテム『If That's What It Takes』
If That's What It Takes
発表年:1982年
ez的ジャンル:魅惑のスモーキーヴォイス系AOR
気分は... :阪神優勝とAOR...ミスマッチだけどカマヘンヾ( ̄_ ̄)

ご存知の通り、Doobie Brothersの歴史は大きくTom Johnstonがフロントマンだった前期と、Michael McDonaldがフロントマンとなった後期に分かれる。前期が「Listen to the Music」、「Long Train Runnin'」等のヒット曲に代表されるスケールの大きいギター中心のロックバンドであったのに対し、後期はグラミー受賞曲「What A Fool Believes」に代表される洗練されたクロスオーバー・サウンドを展開していた。その変貌ぶりはとても同じバンドとは思えないため、Doobie Brothersファンは前期支持派と後期支持派に分かれるのだが...

僕自身は、昔から特に抵抗なくどちらの時期のアルバムも愛聴している。ただし、不朽の名曲「What A Fool Believes」で彼らの虜になった僕にとって、リアルタイムで最初に聴いた彼らの新譜『One Step Closer』(1980年)は、かなり物足りなさを感じた(今聴くとそれほど悪くはないと思うけど)。

そんな僕の不満に対して一発解答を示してくれたアルバムが、Doobie Brothers解散後に出たMichaelのソロ『If That's What It Takes』だった。結局、僕が後期Doobie Brothersに求めていたのは、Michaelのソングライター、シンガー、アレンジャーという3つの才能が三位一体となって発揮されることだったのかも?

オススメ曲を紹介しときやす。

「I Keep Forgettin' (Every Time You're near) 」
アルバムからシングルカットされ大ヒットとなった、彼の代表曲とも言うべきミディアム・スロー。いかにもAORっぽい、洗練されたメロウさがたまりませんなぁ。控えめに流れるクラビネットもイイ感じ。Warren G「Regulate」、Jadakiss「Kiss Is Spittin'」のサンプリングネタとしても有名デス。

「I Gotta Try」
Kenny Logginsとの共作による軽快なポップナンバー。
Kennyのバージョンは1982年発表の彼のソロアルバム『High Adventure』に収録されてヤス。ちなみに前述のDoobie Brothers「What A Fool Believes」もMichaelとKennyの共作曲デス。

「That's Why」
個人的にはアルバムで一番のお気に入り曲デス。
キャッチーだけど独特な曲展開、個性的なスモーキーボイス、洗練された都会的なアレンジ、僕が彼に期待していたものがこの曲に凝縮されているカンジです。

「Losin' End」
The Doobie Brothersの6thアルバム『Takin' It to the Streets』(1976年)収録曲の再演デス。Doobie時代よりもゆったりとしたカンジがグッド!聴いていると浜辺で見る夕陽をイメージするなぁ。

「Believe In It」
「That's Why」と並んで、彼らしさを存分に発揮しているスケールの大きい曲だと思いマス。風に吹かれながら、海辺で一人遠くを見つめていたくなる曲デス。

スモーキーボイスと呼ばれる彼の少しこもったカンジのボーカルは、AORの都会的なサウンドと相思相愛ってカンジで、ハマるとクセになりますよ。
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2005年09月29日

Chic『C'est Chic』

僕にカッティングギターの魅力を教えてくれたNile Rodgers率いるChicの2ndアルバム『C'est Chic』
C'est Chic
発表年:1978年
ez的ジャンル:Sexyギターカッティング&ディスコ系R&B
気分は... :思わず腰がクネクネ♪┌(・。・)┘♪

中学1年生の時にChicの大ヒット曲「Le Freak」を初めて聴いた。
当時ディスコ・サウンドなどとは全く無縁だった僕だが、初めて音楽からエロチックなものを感じた。初めて大人の絵本(?)を見た時の気分に似ていたかも(/o\*)ハズカシ〜☆「おしゃれフリーク」という邦題もインパクトがあったなぁ。

Chicと言えば、Nile Rodgers(g)、Bernard Edwards(b)、Tony Thompson(ds)の3人が独特のグルーヴ感に尽きる。
特に、Nile Rodgersのカッティングギターは格別であるd(^ ^)僕自身はギター弾きではないので、うまく表現できないけど、彼のカッティングは、三味線のリズムのように輪郭がハッキリしていて、とても自己主張している。そんなソリッドなリズムにも関わらず、音色がエラくセクシーかつエレガンスなんだよね。

Chicを紹介する時、「Le Freak」と「Good Times」という2大ダンス・クラシックのみが取り上げられることも多いけど、アルバム単位でも結構楽しめマス。特に、R&B/Hip-Hop好きの人はサンプリングの元ネタ曲もありまっせ!

オススメ曲を紹介しときやす。

「Chic Cheer」
ライブアルバムを思わせるオーディエンスのざわめきと拍手の中で始まるオープニング曲。きっとFaith Evansのヒット曲「Love Like This」のサンプリングネタとしてこの曲を聴いた方も多いのでは?先に書いた「Le Freak」に通じるエロスを感じる曲なんだけど、「陽気な仲間」って邦題がギャップがあって笑える(* ̄_ ̄)σ

「Le Freak」
♪Aaahh Freak out!Le Freak, C'est Chic♪という最初のコーラスを聴いた時の衝撃は今も覚えている。中1には刺激が強すぎて鼻血ブー寸前でした( ̄TT ̄)

「I Want Your Love」
Top10ヒットとなったダンスナンバー。「Le Freak」ほどインパクトはないけど、Chicサウンドを十分に堪能できます。Brandy「Full Moon (Damien Mendis Remix)」やNodesha「Get It While It's Hot」のサンプリングネタとしても有名デス。

「Sometimes You Win」
アルバムでは地味な存在かもしれないけど小粋な大人のミディアムナンバー。隠れた名曲だと思いマス。

ちなみに「Good Times」は、彼らの3rdアルバム『Risque』(1979年)に収録されてヤス。さらに彼らのプロデュース作をゲッチュするのもイイですよ!個人的には「Upside Down」、「I'm Coming Out」という大ヒット2曲を含むDiana Ross『Diana』が一番のオススメo(^◇^)o

Nile Rodgersが1983年に出したソロアルバム『Adventures In The Land Of The Good Groove』のCD化を長い間待ってるんだけど...難しいだろうなぁ。(LPでは持ってるんだけど)iPodで聴きた〜い♪(【^◇^】)♪
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2005年09月28日

The Spencer Davis Group 『The Best of Spencer Davis Group』

天才シンガーSteve Winwoodの出発点となったThe Spencer Davis Groupのベスト盤『The Best of Spencer Davis Group』
The Best of Spencer Davis G
発表年:1967年
ez的ジャンル:天才ソウルフル・シンガー系Rock
気分は... :Steveクン本当に10代なの?かなりサバ読んでない?

60年代Rockで一番カッチョ良い曲を教えてくんない?と聞いたら、僕は迷わずThe Spencer Davis Groupの「I'm a Man」を挙げる。
The Whoを筆頭にBeatles、Rolling Stones、Cream、Jimi Hendrix など大好きなアーティストは多数いるけど、曲レベルで言うと、「I'm a Man」のカッチョ良さに対抗できる曲はなかなか見当たらない。

The Spencer Davis Groupと言えば、現在もバリバリ活躍中のSteve Winwoodがその活動の第1歩を印したグループとして有名だ(Steveは1964年から1967年まで在籍)。1981年にSteveのソロ作『Arc Of A Diver』を聴いて以来、ソロ作品、Traffic(Spencer Davis Group脱退後Steveが結成したグループ)、Blind Faith(Eric Claptonもメンバーだった)などSteve関連のアルバムは一通り聴いてきたが、かつて“最高のホワイト・ブルース・シンガー”との賛辞が送られたSteveのソウルフルかつパワフルなボーカルのカッチョ良さがストレートに堪能できるのが、Spencer Davis Group時代の作品だと思う。

オススメ曲を紹介しときやす。

「I'm a Man」
前述の通り、まさに至極の1曲だと思う。
そのソリッドなサウンド、とても十代とは思えない熟したSteveのボーカルを聴いていると、ルンルン気分でウィスキーをロックで飲みたくなりマス(^^*))((*^^)♪あと、最近になって気付いたけど、Doobie Brothersの名曲「Long Train Runnin'」は絶対この曲に影響されているよネッ!

「Gimme Some Lovin'」
「I'm a Man」同様にイントロを聴いただけで、ウキウキ飛び跳ねたくなるマストアイテム。オルガンの音色がまた格別♪こういう曲があるから60年代を侮るなかれ(^-^)ゞ映画好きの人ならば、故ジョン・ベルーシとダン・エイクロイドの名コンビによるコメディ『Blues Brothers 』の中で彼らがカバーしてマス。
ホント、「I'm a Man」、「Gimme Some Lovin'」の2曲を聴けるだけで、このベストアルバムの価値があると思うな。

「Keep on Running」
Spencer Davis Group初のヒット曲。前述のダイナマイト級の2曲と比較すると小粒だが、ノーザン・ソウル好きには十分納得できマス。

一昨年に出た6年ぶりのSteveのソロ『About Time』も久々に大満足のアルバムだった。ラテン風味を加えつつも、ハモンドオルガン弾きまくり、 歌いまくりの原点回帰したようなアルバムは、Spencer Davis Group時代を欲する僕の気分にも十分フィットして楽しめマシタ!
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2005年09月27日

Everything But the Girl『Eden』

Ben WattとTracey ThornのデュオEverything But the Girl(以下EBTG)によるネオアコの名作『Eden』
エデン(紙ジャケット仕様)
発表年:1984年
ez的ジャンル:気だるい系ネオアコ
気分は... :まぁ、気楽に行きましょ!

高校2年の時、FMラジオでTracey Thornの「Night and Day」、「Femme Fatale」(共に1982年のソロアルバム『Distant Shore』に収録)の2曲を聴いた。「Night and Day」は、ポピュラー音楽の大御所Cole Porterによるお馴染みのスタンダードナンバー♪「Femme Fatale」は、アンダーグラウンド界のカリスマVelvet Undergroundの名曲である。こんな趣きの異なる2曲を気だるく淡々と歌う、何の飾りもないあまりにシンプルな音楽に衝撃を受けないはずが無かった。

その後、TraceyがBen Wattとデュオを組み、Everything But the Girl(以下EBTG)として発表した1stアルバムが『Eden』である。Traceyのソロに比べると、カラフルに洗練されたBossa & Jazzyテイストの音楽ってカンジかな。休日の午後あたりに、何も考えず、何もせずにこのアルバムを聴いていると、とっても気分が穏やかになるだよねっ!

オススメ曲を紹介しときやす。

「Each And Every One」
このアルバムで最も有名な曲。彼らのファンであればこの小粋なBossa Nova調のナンバーをフェイバリットに推す人も多いのでは?ちょっとSaxなんかがオシャレすぎる気もするけどね。

「Bittersweet」
まさにポッキー&ウィスキーなビター・スウィートなカンジ(¬¬)

「Another Bridge」
小気味良いネオアコ満喫ナンバー。懐かしい(?)青春時代ってカンジがするね!

「Spice Of Life」
前述の「Femme Fatale」に似た気だるいカンジが気持ちイイ曲。今の僕にも人生のスパイスが必要かも?しかも思い切り辛目のヤツ(≧o≦)

「Even So」
なんか気分はスイーツ・フォレストな曲(意味不明でゴメンちょ)m(。-_-。)m

「I Must Confess」
Jazzテイストのブルージーなナンバー。
この曲聴いてると、スタカン(Style Council)が続けて聴きたくなる(『Cafe Bleu』収録の「The Whole Point Of No Return」なんかとセットで)♪

『Walking Wounded』(1996年)以降はドラムンベースやテクノ寄りのアプローチへ向かってしまった彼らだけど、それはそれで結構スキだったりして...\(^_^ )
posted by ez at 10:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月26日

Tony! Toni! Tone!『Sons Of Soul』

近年のネオソウル・ブームの原点とも呼べるTony! Toni! Tone!(通称トニーズ)の傑作3rd『Sons Of Soul』
Sons of Soul
発表年:1993年
ez的ジャンル:ネオソウル・ブーム発信源R&B/Soul
気分は... :やっぱ☆我が家が一番落ち着くよねっ!

僕はそれほど甘党ではない(と自分で思っているだけかも?)つもりだが、稀に和系の甘味を異常に欲することがある。そんな時に備えて、我が家にはゆであずきの缶詰が常備されている。唐突だが、僕にとってのトニーズの存在は、ゆであずき缶詰に似ているかもしれないヾ( ̄_ ̄;)

やっぱりトニーズを聴くとホッとする。我が家に帰ってきた居心地の良さのようなものかな?多分、60年代、70年代のSoul、Funkのエッセンスをうまく抽出しつつもトニーズならではの音楽に仕上げている点と、ボーカルグループではない彼らのバンドならではのグルーヴ感に相当ハマるのだと思う♪(゚∀゚*)♪
そんな彼らの魅力も最も堪能できるアルバムが『Sons Of Soul』である。

オススメ曲を紹介しときやす。

「If I Had No Loot」
「What Goes Around Comes Around」
「My Ex-Girlfriend」
アルバムの最初の3曲はゴキゲンなナンバーがズラリ☆
何か僕の中ではこの3曲はまとめて1セットになっている。
飲み屋で気の効いたお通しに巡り逢えた時と同じ喜びを感じマス。

「Tell Me Mama」
彼らの60年代、70年代Soul/Funkへのリスペクトを感じる曲。ニクイねこの〜っ!

「Leavin'」
先に書いた“我が家の居心地の良さ”という表現がピッタリのミディアムナンバー。
これぞトニーズ!ってカンジでホント落ち着くねっ(´∇`) ホッ

「(Lay Your Head On My) Pillow」
僕にとってこのアルバムのハイライトとなる男の腕枕をテーマにした至極のラブソング。メロウ&スウィートなスロー大好きの僕は完璧にメロメロになる。
イントロのギターのポロロン感、“リラ〜ックス♪リラ〜ックス♪”と囁くコーラス等々すべてが最高!

「Fun」
「Tonyies! In The Wrong Key」
アルバムの後半を盛り上げるクールなFunkナンバー2曲。
トニーズのカッコイイ側面を堪能できヤス!

「Anniversary」
「Pillow」と双璧を成す9分超の感動のバラード大作。

他にも捨て曲ナシのアルバムですっ☆4thアルバム『House of Music』(1996年)も本作と並んでオススメです。『Sons Of Soul』と比較するとミディアム系の曲が多い分地味な印象があるアルバムだけど、その分リラックス感を堪能できる作品デスo(^o^)o
posted by ez at 23:35| Comment(0) | TrackBack(1) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする