発表年:1967年
ez的ジャンル:時代を超えたレディ・ソウル
気分は... :一生聴き続けるであろう女王にリスペクト!
Aretha Franklinは、やっぱり“凄い”としか言いようがないシンガーである。“歌が上手い”と思う女性R&B/Soulシンガーは大勢いるけど、“歌が凄い”と思うシンガーはAretha だけ。時代を超えて聴く者の魂を揺さぶる別格の“クイーン・オブ・ソウル”☆
今日まで40年以上のキャリアを誇る女王の黄金時代は、60年代後半から70年代前半だと思う。ジャズ/ポップ歌手のような売り出し方をされていたコロンビア・レコードからアトランティック・レコードへ移籍し、“Gospel Oriented Soul”とでも呼べるスタイルを確立しながら、ソウルの女王へと一気に駆け上がっていった時期である。この時期のArethaは、聴いているだけでその凄味に背中がゾクゾクする。
そんな黄金期の1枚を選ぶとなると、アトランティック第1作『I Never Loved a Man the Way I Love You』(1967年)か第3作『Lady Soul』(1968年)のどちらかだと思う。個人的には『Lady Soul』の方がアルバム全体の出来はいいと思うが、Arethaを語る上で絶対外せないマストな名曲「Respect」を収録している意味で、今回は『I Never Loved a Man the Way I Love You』を取り上げマス。
オススメ曲を紹介しときやす。
「Respect」
前述の通り、Arethaを代表する大ヒット曲。Rolling Stone誌「最も偉大な500曲」でも第5位に選ばれた。きっと、1960年代のアメリカにおいて、黒人の尊厳をその魂揺さぶる声で高らかに歌い上げたという意味で、社会全体に与えるインパクトも大きかったのだと思いマス。2分30秒にも満たない曲だけど、この高揚感はもっとロング・バージョンで聴きたくなるよね。Arethaの二人の妹ErmaとCarolynのコーラスも格別だね。
この曲のオリジナルはOtis Redding(伝説の男性ソウルシンガー)である。「Respect」の生みの親Otisに対して、Arethaは育ての親というカンジかな。一時期、NYハウスの女性シンガーAdevaの「Respect」(1988年)がお気に入りだったが、OtisというよりArethaのカバーという感覚で聴いていたなぁ。
「I Never Loved A Man (The Way I Love You) 」
Aretha初のミリオンセラー・シングルとなった曲。ブルージーなバックとArethaの歌の絡みがディープでイイ感じ。
「Baby, Baby, Baby」
「Do Right Woman, Do Right Man」
テクニック以上の何かを感じずにはいられないArethaの凄味をストレートに堪能できる美しいバラード2曲。特に「Baby, Baby, Baby」が絶品だと思いマス。
「Save Me」
グルーヴィーでパンチ力のあるナンバー。Nina Simmoneのカバーも有名なので、そちらで知っている人も多いのでは?
『Lady Soul』は「Chain of Fools」(個人的にはこの曲がArethaで一番スキ)、「(You Make Me Feel Like) A Natural Woman」、「Since You've Been Gone (Sweet Sweet Baby)」、「Ain't No Way」あたりがオススメです。