2005年10月17日

Doors『Doors』

60年代後半の時代の扉を開け、そして自ら破滅していったカリスマJim Morrisonの伝説の始まり☆Doors『Doors』
The Doors
発表年:1967年
ez的ジャンル:破滅的カリスマ系サイケデリック・ロック
気分は... :誰か俺のハートに火をつけて?

最近部屋を整理していたら、中学生の頃に買ったロックのグラフィティ本が出てきた。この本でロックの歴史に興味を持ち、ロック史の重要アーティストを片っ端から聴き始めたのが、音楽好きになったきっかけなんだよね。この頃はまだ「ロック=洋楽」のような時代だったので、Stevie WonderやSly Stoneなどもロック史の文脈で説明されているのが面白いんだけど。

Beatles、Rolling Stones、Who、Bob Dylan、Eric Claptonなどの大物アーティストは別として、ロック史をさかのぼる僕に強烈な印象を与えたのが、Jimi Hendrix(1942-1970年)、Jim Morrison (1943-1971年) 、Janis Joplin(1943-1970年)の3人だった。共に60年代後半から凄まじいスピードで時代を駆け抜け、70年代に入ると瞬く間に散っていったアーティストであり、まさに生き様そのものがロックであった。僕は、音楽以上にそんな彼らのスリリングな人生に興味を覚えたんだと思う。

Jim Morrisonがボーカリストとして在籍したグループがDoorsである。Jim Morrisonのスリリングで破滅的な人生は、オリヴァー・ストーン監督、ヴァル・キルマー主演の映画『The Doors』(1991年)で観ることができマス。Jim Morrison役のヴァル・キルマーは結構なりきっていると思うなぁ。

Doorsのアルバムで1枚となると、やはり鮮烈なデビュー作『Doors』だよねぇ。ワイルドなJimのボーカルとベースレスという異色のバンド編成が生み出すサイケかつジャズっぽいサウンドが唯一無二の音楽をデリバーしてくれマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Light My Fire」
この曲はみんな知ってるよねぇ。アルバムからの2ndシングルであり、初のNo1ヒットとなった超有名曲。サイケなサウンドのなかに隠し味でラテンフレイヴァーが効いていマス。Ray Manzarekのハモンド・オルガンがフリーキーでイイ味出しているよねぇ。

「Break On Through(To The Other Side)」
アルバムからの1stシングル。攻撃的なサウンドとJimの荒々しいボーカルが印象的なアブナイ曲。Jimが突き抜けた扉の向こう側には何が見えたのだろう...

「Soul Kitchen」
気だるく退廃的な雰囲気が後を引く曲。この怪しげなカンジが彼らの魅力だよね。

「Alabama Song (Whisky Bar)」
落ちぶれたサーカス団の悲哀が漂う歌。場末の雰囲気がにじみ出たアレンジがとっても印象的デス。

「The End」
父親殺しと母子相姦を歌うショッキングな曲。コッポラ監督がベトナム戦争をテーマに人間の狂気を描いた問題作『地獄の黙示録』(1979年)の冒頭シーンで印象的に流れるこの曲を覚えている人も多いのでは? まるでこの映画のために作られた曲と思えるぐらい見事にシンクロしていたよねぇ。
11分にも及ぶこの狂気の歌をフルで聴いたのは中学の時だったけど、映画のイメージも重なって正直背筋が寒くなった記憶がありマス。

よりサイケになった2ndアルバム『Strange Days』(1967年)、ポップで聴きやすい『Waiting for the Sun』(1968年)あたりも僕は好きデス。
posted by ez at 01:07| Comment(6) | TrackBack(1) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする