2005年10月27日

XTC『Oranges & Lemons』

シニカルな英国産ポップ/ロックを象徴するバンド☆Andy Partridge率いるXTCの濃厚でカラフルなアルバム『Oranges & Lemons』
Oranges & Lemons
発表年:1989年
ez的ジャンル:屈折系UKポップ/ロック
気分は... :素直じゃないねぇ...

日本シリーズをずっとTVで観ていたんだけど、優勝決定の直前に転寝して、胴上げの瞬間を見逃してしまった。間抜けだねぇ"(ノ_・、)"

さて、今日はXTCデス。
80年代半ばから90年代前半にかけてPaul Weller(Style Council含む)、XTC、Elvis Costelloの3アーティストは新作が出れば、試聴もせずに購入するお気に入りUKロック・ベスト3だった。

僕がXTCに興味を持ったのは1982年発表の5thアルバム『English Settlement』からだ。このアルバムはパンク/ニューウェイヴ・バンドだった彼らが、ヒネリが効いた純英国産ポップ/ロック・バンドへ変貌する節目となった作品だ。この作品発表から間もなく彼らはライブ活動を休止し、レコーディング活動のみのバンドとなった。

凝ったスタジオワーク、後期Beatlesを思わせる60年代後半のテイスト、UKならではのシニカルなポップさ...当時僕が求めていた要素を全て満たしてくれたロックバンドがXTCだった。

彼らの音楽同様、当時の僕も屈折していて、ヒットアルバムよりもマイナーなアルバムを発掘して音楽通を気取りたい!なんてことをいつも思っていた。その意味で、本国英国の除けば地味な存在であった彼らのマイナー感は、きっと僕の思惑とも見事にマッチしていたのだと思う。今思うと嫌らしい奴だったよねぇ。現在はもっと素直に音楽に接していマス\(_"_)反省

そんな嫌らしい考えを抜きにしても、UKロック好きならばマストだと思うのが『Oranges & Lemons』デス。まずジャケットがサイケでイイでしょ!中身の方もUKポップ/ロックの玉手箱のようなカラフルで濃厚な仕上がりデス。まさにXTC(エクスタシー)☆

オススメ曲を紹介しときやす。

「Garden Of Earthly Delights」
いきなり、英国ポップと中近東のアラビアン・テイストとサイケサウンドが合体したヒネリ技全開のオープニング。そう言えば、当時はワールド・ミュージックブームで、ずいぶんとアフリカ、中東、インド、東南アジアといった欧米以外のCDを買い漁っていまシタ。

「The Mayor Of Simpleton」
シングルにもなったXTCの魅力全開のポップナンバー。とってもポップでキャッチーだけどシニカルなんだよねぁ。何たって大バカ野郎のXXXの歌だもんね。

「King For A Day」
まるでBeatlesの『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』を彷彿させるカラフルなサウンドと素敵なメロディを堪能できるナンバー。勿論、1日天下の国王の虚しさを歌った歌詞も最高!

「Cynical Days」
重苦しい歌詞を皮肉なくらい美しいメロディで聴かせるナンバー。ブルージーなミュート・トランペットもイイかんじです。

「Pink Thing」
愛しのピンクちゃん(?)のことを歌う毒々しくキャッチーなポップソング。このエゲツなさが彼ららしい?

「Miniature Sun」
『Pet Sounds』以降のサイケなBeach Boysを思わせるコーラスワークが聴ける曲。

「Chalkhills And Children」
静けさの中に暗雲が立ち込める不気味が漂う美しいバラードでアルバムの幕は閉じる。

秋の夜長にピッタリな牧歌的なアルバム『Mummer』(1983年)、プロデューサーのTodd RundgrenとAndy Partridgeの衝突が生んだ傑作『Skylarking』(1986年)あたりも僕のオススメです。
posted by ez at 01:31| Comment(2) | TrackBack(0) | 1980年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする