2005年11月16日

Nuyorican Soul『Nuyorican Soul』

Masters At Work(MAW)の二人がNuyorican魂で実現させた夢の共演の数々Nuyorican Soul『Nuyorican Soul』
Nuyorican Soul
発表年:1997年
ez的ジャンル:ラテン&ジャズ&サルソウル系ハウス
気分は... :今夜はラテン系☆陽気に行こうや!

Masters At Work(MAW)...NYハウスを長い間牽引し続ける“Little" Louie Vegaと Kenny "Dope" Gonzalezの二人によるDJ/プロデュースチームは、ハウス/ダンスミュージックファンに限らず、世界中の音楽ファンにその名を轟かせて来たことであろう。そんな彼らがNuyorican(ニューヨーク在住のプエルトリカン)という自らのルーツに立ち返り制作されたプロジェクトが『Nuyorican Soul』である。

簡単に言ってしまえば、ハウスとラテン、ジャズ、R&Bの融合なのだが、集まったメンツがスゴイ!ジャズ/フュージョン界の人気ミュージシャンGeorge Benson、Roy Ayers、人気ボーカリストJocelyn Brown、India、サルサ/ラテンの大御所Tito Puente、Eddie Palmieri、そして70年代に一大ブームを巻き起こしたSalsoul Orchestraの仕掛人Vincent Montana Jr.等々...メンバーを聞いただけでワクワクしたなぁ。

90年代前半はハウス、フリーソウルにハマり、サルサを含むラテン・ミュージックのコレクションも増えはじめ、同時に急にジャズ/フュージョンに目覚めた僕にとって、『Nuyorican Soul』はカユイ所に手が届いてくれたってカンジだったなぁ。しかも、その当時Salsoul Orchestraがエラく気になっていたので、その意味でも絶妙のタイミングでのリリースだったねっ。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Runaway」
やっぱりこのアルバムはこの曲でしょ!Salsoul Orchestra feat.Loleatta Hollowayによる1977年のヒットナンバーの再現。この曲聴いていると、間違いなくハイな気分になりヤス。僕はオリジナル及びLoleatta Hollowayの大ファンだけど、この永遠のダンスクラシックを(いい意味で)オリジナルの雰囲気を大きく変えないで、スタイリッシュに仕上げてくれているところが嬉しいデス。そりゃそうだよね。Salsoul OrchestraのプロデューサーだったVincent Montana Jr.本人を巻き込んで録音しちゃったんだからねぇ〜。わがまま言えば、Indiaのボーカルもいいんだけれど、Jocelyn Brownを召集できたんだから、Loleattaも呼べたんじゃない!って気も少しするんだけどo(><)o

「It's Alright, I Feel It!」
Jocelyn Brownをフィーチャーしたアップナンバー。Jocelynのパワフルなボーカルが全体をグイグイ引っ張り、吸い込まれるカンジで最高っす!やっぱりハウス界でLoleattaとJocelynの二人は別格のボーカリストだね。

「I Am the Black Gold of the Sun」
これもJocelyn Brownをフィーチャーしたミッドテンポのナンバー(The New Rotary Connectionのカヴァー)。なんか独特のムードを持った聴くたびに深みがます曲デス。この曲から前述の「It's Alright, I Feel It!」への流れがとってもイイっす。アルバム未収録だけどQ-Tipをフューチャーしたリミックスもあるので、ATCQファンの方は探してみては?

「You Can Do It (Baby)」
George Bensonをフィーチャーしたナンバー。クールなサウンドをバックにBensonがギターとスキャットで熱く歌いまくっています。このアルバムの後に出たBenson自身のアルバム『Standing Together』(1998年)にも本曲が収録されています。『Standing Together』もNuyorican Soulの雰囲気を継続していて大スキです。

「Sweet Tears」
“キング・オブ・ヴァイブス”Roy Ayersのカヴァー(オリジナルはRoy Ayers Ubiquity『He's Coming』収録)。そして、Roy Ayers本人をフィーチャーしています!サイコー!全体的にSalsoul Orchestraっぽいドラマティックかつゴージャスなサウンドにかなりハマります。カッチョ良さだけで言えば、この曲が一番かも?Roy Ayersのヴァイブが何とも小粋でたまりませ〜ん。

若い音楽ファンの方は、このアルバムをブリッジにして、サルサ、Salsoul Orchestra、Larry Levanなんかへ入っていくといいかもしれませんよ!
posted by ez at 01:15| Comment(2) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする