2005年12月04日

Billy Joel『The Stranger』

僕が生まれて初めて買った洋楽アルバムBilly Joel『The Stranger』
The Stranger
発表年:1977年
ez的ジャンル:NY系シンガーソングライター
気分は... :素顔のままで

Billy Joelの『The Stranger』(1977年)は、僕が初めて買った洋楽アルバムだ。

以前にも書いたとおり、僕が洋楽に夢中になるきっかけはBeatlesだった。しかし、リアルタイムで最初にハマったアーティストはBilly Joelだ。確か、僕の洋楽コレクションの最初の10枚はBeatlesとBilly Joelしかなかった。

当時小学6年生の僕にとって洋楽アルバムを購入するなんて、とても大人になる感じがして、レコードを買う時も、聴く時も緊張気味だったよね( ̄∇ ̄)ノでも、その分インパクトが大きかったんだと思う。ホント、『The Stranger』と『52nd Street』(1978年)の2枚はハマりまくり、何百回と聴いたと思うなぁ。

今冷静に考えると、僕がこの2枚にハマっていた大きな要素として、プロデューサーPhil Ramoneのクリエイトするクロスオーバー/AOR系のサウンドがあるかもしれない。当時は全然意識しなかったが、参加ミュージシャンを確認すると、以前にRoberta Flack『I'm The One』紹介時に書いた僕が大好きなバックミュージシャンであるRalph MacDonald(per)、Richard Tee(key)といったクロスオーバー/フュージョン系のメンツがクレジットされている。これら2枚が今聴いてもフレッシュな感じがするのは、このサウンドの要素が大きいと思いマス。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Movin' Out (Anthony's Song)」
スマッシュヒットしたロック・テイストの強いオープニング・ナンバー。Juelz Santana「You Oughta Know」の元ネタです。
それまで歌謡曲のワタシとアナタしか登場しない歌詞に慣れていたので、日本語訳を見ながら、ストーリーテラーとして街の人々を描く歌詞が何か新鮮に思えたなぁ。

「Stranger」
僕がこのアルバムを購入するきっかけとなったタイトル曲。ラジオでこの曲を聴いた瞬間から僕の洋楽ライフが始まったのかもしれないね。イントロの口笛をよく風呂で練習した記憶がある。そして静寂のイントロから一転して、あのカッチョ良いサウンドが聴こえた瞬間にカウンター一発KOされてしまった。

「Just the Way You Are」
グラミー賞最優秀レコード&最優秀楽曲をダブル受賞した不滅のラブソング。メロウネス&スウィートネスを十分堪能できて文句ナシ。Phil Woodsのサックスソロもステキです。今でもラブソング集を作るとすれば、この曲は絶対外さないと思うねぇ。

実は僕が最初に英語の歌詞を丸暗記したのがこの曲だ。数十年たった今でも殆ど歌詞を忘れていないと思う。出だしの♪Don't go changing〜♪というBillyの声のトーンが何ともイイんんだよねぇ。そこだけでメロメロになる。それにしてもJust the Way You Are...いい言葉だよね。やっぱり人間って等身大の自分でいることが大切だし、魅力的だと思うなぁ。

オリジナル以外ならばMeta Roos & Nippe Sylwens Bandによるカヴァーが秀逸!

「Scenes from an Italian Restaurant」
あるカップルの人生を綴ったドラマティックな展開のナンバー。1曲の中にこんなにも違う曲調が混ざっていることが、当時の僕にはサプライズだったね。

「She's Always a Woman」
ピアノが何ともロマンティックなラブソング。デビュー当時のBillyの雰囲気に最も近い曲デス。シングルカットされスマッシュヒット!

「Get It Right the First Time」
ラテンフレイヴァーたっぷりの軽快なナンバー。密かにかなりお気に入りデス。ラテンフレイヴァーと言えば、『52nd Street』収録の「Rosalinda's Eyes」も隠れた名曲だと思いマス。

「Everybody Has a Dream」
アルバムのエンディングを飾る感動のバラード。込み上げ度で言えばこの曲が一番。ソウルテイストのBillyのボーカルも最高デス。

Billyはこの後スーパースターとなっていく。しかし、僕はLPで持っていたBillyのアルバムをCDで買い直すにあたり、『Glass Houses』(1980年)以降のアルバムは何となく買わなかった。一方、それ以前の『Cold Spring Harbor』(1971年)、『Piano Man』(1973年)、『Streetlife Serenade』(1974年)、『Turnstiles』(1976年)は全て買い直し、今でもよく聴く。きっと、僕はポップスターとしてのBillyよりもシンガーソングライターとしてのBillyに魅力を感じているのであろう。
posted by ez at 01:47| Comment(0) | TrackBack(1) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする