2005年12月07日

The Fifth Avenue Band『The Fifth Avenue Band』

ミラクルなフォーキーアルバムThe Fifth Avenue Band『The Fifth Avenue Band』
ザ・フィフス・アヴェニュー・バンド
発表年:1969年
ez的ジャンル:スタイリッシュ・フォーキー・バンド
気分は... :気分は晴れ晴れ☆

The Fifth Avenue Bandを知ったのは、御多分に漏れず、90年代初頭のフリーソウル・ブームだ。

フリーソウル・ブームのおかげでいろんな再発見があったけど、フォーキーもので言えば、Alzo & Udine『C'mon And Join Us!』(1968年)とThe Fifth Avenue Band『The Fifth Avenue Band』(1969年)の2枚が大収穫ってカンジがしたなぁ。2枚とも最初聴いた時には60年代のグループだなんて全然思わなかった。

The Fifth Avenue Bandは、1968年にニューヨークで結成されたグループだ。最初レコード会社は第二のLovin' Spoonfulとして売り出したかったらしい。僕の中では両者は全然結びつかないけどねぇ。

メンバーはPeter Gallway(g、vo)、Jon Lind(vo)、Kenny Altman(g、b)、Murray Weinstock(key)、Jerry Burnham(b、fl)、Pete Heywood(ds)の6名。

彼らの最初にして唯一のアルバムが『The Fifth Avenue Band』である。僕はフリーソウル・ファンの間で大人気だった「One Way Or The Other」目当てで買ったし、他の曲も同タイプの曲であることを願っていたのだが、聴いてみると、そのバラエティに富んだ内容に嬉しいかたちで期待を裏切られた。

彼らの魅力は、フォーキーをサウンドをベースにしながら、ロック、ジャズ、R&B/ソウル、ラテンなどのテイストを自然&見事に取り入れている点だと思いマス。混沌の60年代にこのセンスは信じられないなぁ。案外時代を先取りしていたグループかもね!

オススメ曲を紹介しときやす。

「One Way Or The Other」
まずはアルバムのハイライト曲。この手の曲としてはかなり完璧な作品だと思いマス。フォーキー&グルーヴィーなカンジが胸キュンで〜す☆☆美しいハーモニーも爽やか♪晴れた日の朝に聴くと、1日中晴れ晴れとした気分になれそうな曲デス。

「Good Lady Of Toronto」
70年代初めのウエストコースト・ロックを先取りしたナンバー。僕が大好きなJackson Browneに通ずるものがある。スライドギターがイイ感じっす。

「Eden Rock」
「One Way Or The Other」と並び、フリーソウルで人気の曲。パーカッシブなコンガがカッチョ良すぎ!80年代ネオアコブームの曲として聴かせても誰も疑わないんじゃないかな?と思うほどスタイリッシュです。何かPaul WellerがStyle Councilあたりで歌っていたらとピッタリなカンジだったね!

「Nice Folks」
イカしたポップナンバー。この曲を聴くと、山下達郎がこのアルバムから影響を受けたのが納得できる。まさにシュガーベイブ的な曲だよね。

「Faithful Be Fair」
哀愁たっぷりの感動バラード。ギターのアルペジオとオルガンがとってもステキです!

「Angel」
アルバムのエンディングを飾るのは密かにスゴイ大作。この時期ロックでは僕の大好きなWhoが『Tommy』というロックオペラを発表していたけど、フォーキーオペラとでも呼びたくなるようなドラマティックな展開にウットリっす。美しいメロディ、カッチョ良いホーンセクション、見事なコーラスワーク、ジャズっぽいフリーキーなラストなどさまざまな要素が詰まった濃密な1曲です。

Alzo & Udine『C'mon And Join Us!』もミラクルなアルバムだと思いマス。そのうち紹介しヤス。
posted by ez at 00:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする