発表年:1999年
ez的ジャンル:ラウンジ&ボッサ系エレクトロニカ
気分は... :アルバムタイトル長すぎ...
今でも年に何回かStereolabとHigh Llamasがとっても聴きたくなる日がある。彼らの音楽は、ポストロックとかエレクトロニカとか音響派などと呼ばれていたなぁ。今でも僕にはこのあたりのジャンルが意味不明だけど...とにかくこの2グループの音楽は、とってもポップでスタイリッシュなんだけど、一方で独特のクセがあり一筋縄では行かない。
Stereolabは1990年イギリスで結成されたグループだ。とってもラウンジかつエクスペリメンタルなサウンドに、何故かフレンチの女性ボーカルが絡む、近未来のカフェ・ミュージックってイメージが僕にはある。
彼らの作品のうち、『Emperor Tomato Ketchup』(1996年)、『Dots And Loops』(1997年)、『Cobra and Phases Group Play Voltage in the Milky Night』(1999年)、『First Of The Microbe Hunters』(2000年 ※ミニ・アルバム)という4枚が僕のお気に入りデス。
Stereolabの作り出す音世界って、僕の大好きな映画の1本である『未来世紀ブラジル』(1985年)の世界に似ている気がしマス。 『未来世紀ブラジル』は、Terry Gilliam監督による、舞台不明の近未来の管理社会に起こる出来事を、シニカルかつコミカルかつロマンティックかつ難解なストーリーと美しい映像で表現したこのカルト・ムービーだ。この映画のヒネリ具合とStereolabの音楽のヒネリ具合が、僕の中ではピッタリくるし、だからStereolabの音楽がお気に入りなのかもしれない。
今日紹介する『Cobra and Phases Group Play Voltage in the Milky Night』は上記4枚の中でも特に頻繁に聴く作品デス。『未来世紀ブラジル』と強引に結び付けるつもりはないけど、このアルバムはブラジル音楽の影響を受けて制作されたアルバムらしい。確かに何曲かはそれっぽいのがありマス。
プロデュースはJohn McEntireとJim O'rourkeという音響派を代表する二人が担当している。当時の彼らの勢いはスゴかったねぇ。最近はどうしてんのかねぇ?僕が積極的に彼らの音楽や情報にアプローチしなくなっているだけかもしれないんだけど...
オススメ曲を紹介しときやす。
「Fuses」
モンド・ラウンジなカンジなんだけど、Vibeの音色がやたらオシャレな彼ららしい摩訶不思議な曲。
「The Free Design」
お洒落なんだけど、気だるさ一杯のエレクトロ・ボッサといった趣のナンバー。この手の曲って気持ち良さのみで、後で“どんなメロディだっけ”みたいに印象に残らないBGMで終わってしまうことも多いんだけど、彼らの場合はそんなことありまセン。
「Blips, Drips And Strips」
Vibeのループがクセになるキャッチーなヒット・ナンバー。とってもドリーミーなんだけどひとクセあるカンジですっ!
「Italian Shoes Continuum」
「Velvet Water」
High Llamasあたりにも通ずるポップ偏執狂的なナンバー2曲。何かBeach Boysの名盤『Pet Sound』の世界を連想してしまいマス。
「Infinity Girl」
カフェで気取ってカプチーノでも飲みながら...なんてイメージがピッタリのオシャレ・ナンバー。密かにアルバムで一番のお気に入りデス。
「Op Hop Detonation」
「Strobo Acceleration」
ピコピコ系エレクトロニカ。彼らお得意の近未来的なポップナンバー2曲。フレンチが近未来感を増幅してくれマス。
それにしても『Cobra and Phases Group Play Voltage in the Milky Night』ってタイトルは長すぎだよね!邦題『ミルキー・ナイト』ぐらいで十分じゃないってカンジでしょ。
今でもこの手の音楽をとっても聴きたいんだけど、Stereolab以外に僕の期待に応えてくれるアルバムには残念ながら出逢えていません。何かこの系統のオススメアルバムあれば、教えてくださ〜いm(_ _)m