2006年01月11日

Parliament『Funkentelechy Vs. The Placebo Syndrome』

「Flash Light」収録のP-Funk全盛を示す1枚☆Parliament『Funkentelechy Vs. The Placebo Syndrome』
Funkentelechy Vs. the Placebo Syndrome
発表年:1977年
ez的ジャンル:P-Funk絶頂期
気分は... :Bop Gunでファンクを救え!(☆_☆)

George Clinton総帥率いるP-Funkの登場っす。
ご存知の通り、George Clintonは、FunkadelicとParliamentという実質的には同じ2つのグループの活動を巧み使い分けながらP-Funkの活動を推し進めた。彼らの影響力は、今日のR&B/Hip-Hopアーティスト等の彼らへのリスペクトを見ても明らかっす。

同時期に大活躍していたEarth,Wind & Fireと比較すると、EW&Fが黒人のみならず幅広い人気を得ていたのに対して、P-Funk軍団は黒人コミュニティのみから絶大な支持を得ていまシタ。彼らの音楽、ステージ、奇人変人集団のような超濃厚キャラ等がいかにアクの強いものであったかを示す現象ですよね。

ちなみにP-Funkという言葉は、Parliamentの歴史的名盤『Mothership Connection』のオープニングナンバー「P. Funk (Wants To Get Funked Up)」で初めて登場した。Parliament−Funkadelic の略、Pure Funkの略などの諸説がありマス。

FunkadelicとParliamentという2つのグループについて簡単に説明すれば、Funkadelicは「ファンク+サイケデリック」というグループ名の由来が示す通り、ギターサウンドを押し出したロック的アプローチの強いグループであり、ノリ一発!でみたいな魅力を感じる。一方のParliamentは、ファンクオペラとも呼ぶるSF仕立ての壮大なストーリーを音楽で表現するかなり計算されたコンセプチャルなグループである。

そんなFunkadelic/Parliamentの中で僕が最も好きなアルバムがParliament『Funkentelechy Vs. The Placebo Syndrome』。Parliamentの7thアルバムであり、サンプリングネタとして使われまくりの超クラシック「Flash Light」が収録されていマス。

このアルバムも一連のSFストーリーに基づくものである。ファンク感覚を麻痺させる凶器スヌーズガンを操る怪人Sir Nose D'voidffunkと対決するため、ファンクの伝道師Dr.FunkensteinがファンクパワーをアップするBop Gunを持ったスターチャイルドを送り込むというスターウォーズも真っ青(?)の壮大なストーリーっす。

全曲を紹介しときやす。

「Bop Gun (Endangered Species)」
「Flash Light」と並ぶ名曲。ファンクパワーをアップする武器Bop Gunそのままのスケールの大きいファンクナンバー。Digital Underground「The Humpty Dance」、Ice Cube「A Bird in the Hand」、「Endangered Species」「Jackin' for Beats」、Redman「So Ruff」、「The Funk」、Stereo MCs「Whatcha Gonna Do?」等の元ネタ。

「Sir Nose d'Voidoffunk(Pay Attention-B3M)」
怪人Sir Nose D'voidffunkをタイトルにしたナンバー。とってもSFチックでいかがわしさプンプンのナンバー。Aaliyah Featuirng DMX「Come Back in One Piece」、Black Sheep「Have U.N.E. Pull?」、EPMD「Play the Next Man」、Ice Cube「Gangsta's Fairy Tale 2」、「It Was a Good Day」、「Steady Mobbin'」等の元ネタ。

「Wizard of Finance」
Bernie Worrellの変態キーボードはチラッと聴けるけど、P-Funkにしてはかなりオーソドックスなスロー。

「Funkentelechy」
「Flash Light」と同じ位お気に入りのナンバー。Parliamentならではの緻密なアレンジを堪能できるメチャメチャカッチョ良い曲っす。Digital Underground 「Hip-Hop Doll」、「Shake and Bake」、Dr. Dre「Dre Day」、Ice Cube「Doin' Dumb Shit」、Schoolly D 「Where'd You Get That Funk From?」等の元ネタ。

「Placebo Syndrome」
偽薬症候群のタイトルの通り、甘ったるい女性コーラスが怪しい香りを漂わせていマス。

「Flash Light」
説明不要の名曲。ベタだけどやっぱりP-Funkでこの曲が一番スキだな。思わず♪Ha-da-da-dee-da-ha-da-ha-da-da-da♪と口ずさんじゃうもんね。同時に♪Everybody's got a little light under the sun♪といった歌詞からもわかるように、黒人コミュニティからの強烈なメッセージ・ソングである点も忘れてちゃいけいよね。

この曲はP-Funkで一番サンプリングされている曲だと思いマス。主なところで、Brand Nubian「Wake Up (Reprise in the Sunshine)」、De la Soul「Shwingalokate」、Digital Underground「Doowutchyalike」、「Rhymin' on the Funk」、「Sons of the P」、「Danger Zone」、Dynas「Spittin」、Erick Sermon「The Ill Shit」、Genius「True Fresh MC」、Ice Cube「Man's Best Friend」、「The Wrong Nigga to Fuck Wit」、Ice T 「Home Invasion」、Jungle Brothers「Sunshine」、Keith Murray「East Left」、Kool G Rap「Operation CB」、Masta Ace「Jeep Ass Niggah」、Public Enemy「Anti-Nigger Machine」、「Night Train」、Redman「Rockafella」、「So Ruff」、Run-DMC「Back from Hell」、Salt-N-Pepa「I'll Take Your Man」、Snoop Dogg「W. Balls」、2pac「Let them Thangs Go」等

上記以外にGeneral Kaneによるカバーが大スキっす。ちなみにこのカバー曲収録のアルバム『Wide Open』はP-Funk好きの方にはオススメです。CD化されていないので残念でなりませんが...

本アルバム以外ならば、Parliamentの『Mothership Connection』(1976年)、『Live: P-Funk Earth Tour』(1977年)、Funkadelic『One Nation Under A Groove』(1978年)、『Uncle Jam Wants You』(1979年)あたりがお気に入りっす。
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2006年01月10日

Ruben Blades『Agua de Luna』

真冬のサルサもイイっす☆Ruben Blades『Agua de Luna』
Agua de Luna
発表年:1987年
ez的ジャンル:スタイリッシュ・サルサ
気分は... :真冬だけど陽気にラテンだぜぃ!

このブログ初のサルサっす!

日本人サルサバンドのオルケスタ・デル・ソルが注目され、盛り上がっていた時期もあったけど、わが国においてサルサという音楽がフォーカスされることって殆どないと思いマス。

かく言う僕も最近のサルサの動きは殆どノーチェック状態デス。でも、1980年代後半から1990年代前半の“ワールド・ミュージック”ブームの頃は、サルサを始めとして、メレンゲ、カリプソ、ソン、ボサノヴァ、サンバ、ズーク等のラテン音楽のアルバムをかなり購入してまシタ。基本的にラテン音楽がスキなのだと思う。

振り返ると、僕がリアルタイムで最初にでハマった洋楽アーティストであるBilly Joelでも「Rosalinda's Eyes」、「Get It Right the First Time」、「Don't Ask Me Why」といったラテンフレイヴァーのナンバーがかなりお気に入りだったし、高校の時にかなりハマったオシャレなアルバムJoe Jackson『Night And Day』(1982年)もサルサを大胆に取り入れたアルバムだった。といったカンジで無意識のうちにラテン音楽やサルサを欲する自分がいたのかもねぇ!

そんな僕が今でも一番良く聴くサルサのアルバムがRuben Blades『Agua de Luna』っす。Ruben Bladesは1948年パナマ生まれのラテン音楽のスーパースターの一人。映画俳優としてハリウッド映画に出演したり(僕がよく覚えている映画は『プレデター2』)、政治家としてパナマの大統領選挙に出馬したりとかなりマルチな才能を持つ人です。

Rubenをスターに押し上げたのは、1970年代後半に既にサルサ界のスーパースターであったWillie Colonとのコンビで出した一連のアルバムだと思う。当時、僕の中でサルサ界で一番のスーパースターはWillieだと思っていたので、そのパートナーに指名されたRubenはとても気になったよね。二人のコンビ作では1978年に出した名作『Siembra』がオススメっす。しっかり踊れるサルサっすよ!

一般的にRubenの代表作と言えば1984年発表の『Buscando America』であろう。スペイン語で「アメリカを探して」を意味するアルバムタイトルが示すとおり、白人社会であるアメリカ合衆国で中南米系移民としての自らのアイデンティティを探求した感動のアルバムっす。聴き終わった後に、ジンワリと胸が熱くなるアルバムですよ。このアルバムはRubenのみならずサルサの金字塔的なアルバムの1つに数えられる歴史的な名作じゃないかな。

でも、僕の一番のお気に入りは『Agua de Luna』です。Rubenの作品の中では地味な作品かもしれないけど、逆にそんな身構えなくても聴けるスタイリッシュで心地良いライト感覚なアルバムである点がお気に入りっす。僕にとってはAOR的なサルサアルバムなのかもね?

オススメ曲を紹介しときやす。

「Isabel」
アルバムで一番のお気に入りのオープニング・ナンバー。この1曲を聴いて一発でこのアルバムが気に入りやした。先に述べたAOR的サルサという表現がピッタリのメロウ&グルーヴを堪能できマス。

「No Te Duermas」
典型的なサルサっぽいナンバー。でも、なんか他のサルサアルバムに比べてとてもクールなカンジを受けるんだよね。多分、通常のサルサバンドと異なり、ホーンレスのスモールコンボで、ホーンの代わりにキーボードのサウンドを全面に押し出している点がアルバム全体のクール&メロウな雰囲気を印象付けているのかもね?

「Blackaman」
とっても忙しないんだけどクセになる陽気なナンバー。思わずマラカスかクラーべ持ちながら、踊りたくなりマス。

「Claro Oscuro」
英語に訳すとTwilightを意味するように、黄昏時をイメージさせるロマンティックなナンバー。

「Laura Farina」
ドゥーワップ風のコーラスを取り入れた軽快なナンバー。

「La Cita」
これまた心地良いメロウ&グルーヴ・ナンバー。暑苦しくないヒンヤリ感がイイっす。

「Aguna De Luna」
Moon Waterを意味するタイトルとは異なり、かなりスリリングな展開のアップテンポナンバー。

よく考えると、このブログで今まで紹介したアルバムの中でも一番マニアックかもね!でもサルサファン以外もスンナリ聴けるオススメアルバムですよ!
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2006年01月09日

Braxtons『So Many Ways』

Toni Braxtonの妹3人組の美メロR&B☆Braxtons『So Many Ways』
So Many Ways
発表年:1996年
ez的ジャンル:姉妹グループ系胸キュンR&B
気分は... :胸キュン・ソングでトキメキ☆ましょ!

今日は胸キュン度200%のアルバムBraxtons『So Many Ways』っす。
Braxtonは、人気R&BシンガーToni Braxtonを姉に持つTrina、Towanda、Tamarの姉妹グループ。Toniも元々はグループのメンバーでした。

正直最近のToni Braxtonはあまりキチンと聴いていないっす。ジャケ写真が今のToniとは思えない田舎のお姉さん風のデビュー作『Toni Braxton』(1993年)は大好きだったけどねぇ。「Breathe Again」、「Another Sad Love Song」、「Love Shoulda Brought You Home」あたりはかなり聴いたなぁ。

でも、その後1作ごとにジャケ写真が妖艶になりセレブ度を増していくのと反比例するかのように、僕のToniに対する興味は薄れていきまシタ。僕がToniに期待していたのは、妖艶でセクシーな歌姫ではなく、心に響くメロウなラブソングだったんだろうね。多分に聴かずギライの部分もあるんだろけど...

そんなToni姉さんの成功の勢いを受けて発表されたのがBraxtons『So Many Ways』デス。ちょっとToniに対して引き気味の僕だったので、実はこのアルバムも発売と同時に購入したわけではなく、発売後しばらくして中古盤で1,000円以下で購入した記憶がありマス。でも、これが聴いてビックリ!“なんだとっても胸キュンのアルバムなんじゃん”というのが第一印象。こんなメロウ・アルバムを千円札1枚でおつりがくるなんてとっても得した気がしたなぁ。

オススメ曲を紹介しときやす。

「Slow Flow」
シングルカットされたミディアムナンバー。R&Bファンの間で根強い人気を誇る名曲デス。その意味ではこのアルバムのハイライト曲かもね。姉妹ならではの息の合ったコーラスワークおよびメロウ・グルーヴと共に甘く切ない恋心が伝わってきマス。

「Only Love」
女性が絶対好きそうな美メロソング。大好きな人のことを思ったり、素敵な恋がしたくなるような胸キュンのラブソング。

「I'd Still Say Yes」
80年代に活躍した女性R&BグループKlymaxxのカバー曲。姉Toniの師匠とも言うべきBabyfaceの作品デス。実は僕にとってKlymaxxはかなり思い入れのあるグループで、グループ最大のヒット曲「I Miss You」は僕の青春のラブソングの1曲っす。

「L.A.D.I.」
僕がアルバムで一番のお気に入りのメロウ・グルーヴ。メロディアスだけど程よくグルーヴ感のあるこの手のタイプの曲に基本的にヤラれやすいっす。ロンティックなアコギがメロウネスを一層高めてくれマス。

「Where's the Good in Goodbye」
しっとり聴かせるスロー。寒い冬の日にピッタリなカンジの曲デス。

「Girl on the Side」
キュートにハジけたポップナンバー。一番元気なカンジの曲かもね!

「In a Special Way」
これまたメロウ好きにはツボとなる美メロスロー。ジンワリと涙腺が熱くなる心に染みる曲デス。

「Boss」
Diana Rossの1979年のヒットシングルのカバー。“Little" Louie Vegaと Kenny "Dope" Gonzalezというハウス界の最強プロデュースチームMasters At Work(MAW)が手掛けており、クラブ仕様の仕上がりになってマス。

結局、Braxtonsとしてはこのアルバム1枚を残したのみ。こんな素晴らしいアルバムなのに残念な限りっす。ちなみにTamarは2000年にソロアルバム『Tamar』を発表していマス。
posted by ez at 00:18| Comment(2) | TrackBack(0) | 1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月08日

Bobby Hutcherson『Happenings』

クールかつスタイリッシュなVibes☆Bobby Hutcherson『Happenings』♪
ハプニングス
録音年:1966年
ez的ジャンル:新主流派Jazz
気分は... :幻想的な夜に...

たまにヴィブラフォン(Vibraphone、略してVibes)の音がたまらなく聴きたくなることがある。あのクールだけど優しい音色を聴くと、オシャレな気分にもなるし、幻想的な気分にもあるし、癒されている気分にもなるとても不思議な楽器だ。きっと鉄琴だけだと硬質な音色がヴィブラートすることでまろやかな音色となり、気持ちを落ち着かせてくれるのであろう。

そんなVibesの音色が大好きなんだけど、その割にはVibes奏者の名前って、Lionel Hampton、Milt Jackson、Bobby Hutcherson、Roy Ayers、Gary Burton、Mike Mainieriくらいしかパッと思い浮かばない?他に有名なVibes奏者って誰かいましたっけ?僕の場合、Milt Jackson、Bobby Hutcherson、Roy Ayers、Gary Burtonあたりをよく聴きマッスル!

Bobby Hutchersonは、1941年生まれのVibes奏者。MJQのMilt Jacksonに続くVibes奏者不在の時代が長く続いた中、現れた才能がBobbyっす。また、Wayne Shorter(ts,ss) 、Freddie Hubbard(tp)、Herbie Hancock(p) 、Joe Henderson(ts)らと並んで60年代半ばからの新主流派Jazzを代表するミュージシャンの一人デス。ミュージシャンではない僕には未だに新主流派Jazzって何か感覚的にしかわからないので、うまく説明できないのですが...

そんなBobbyの代表作が『Happenings』(1966年)デス。Herbie Hancock『Maiden Voyage』(1965年)と並び新主流派の代表的作品に挙げられることが多いアルバムっす。メンバーはBobby Hutcherson (vibe & marimba)、Herbie Hancock (p)、Bob Cranshaw (b)、Joe Chembers (ds)の4人。

他のBlue Noteの名作同様に伝説のアートディレクターReid Milesによるジャケがとてもイイカンジっす。もちろん中身もクールでスタイリッシュかつリリカルなメインストリーム・ジャズを堪能できマス。

全曲紹介しときやす。

「Aquarian Moon」
クール&スリリングなHutchersonのVibesを堪能できるナンバー。とてもスリリングなんだけど透明感のある演奏がイイカンジっす。

「Bouquet」
Erik Satieからインスピレーションを得たスローナンバー。とても幻想的でリリカルな音世界に引き込まれます。

「Rojo」
ほんのりラテンテイストのナンバー。でも全然暑苦しさはありません。いたってヒンヤリしてるっす。

「Maiden Voyage」
ご存知Herbie Hancockの代表作。Herbie自身のアルバムの「Maiden Voyage」は、大海を悠然と渡るようなエレガントな演奏が光るけど、こちらの「Maiden Voyage」は、キラキラ光る大海を淡々と渡るクールネスがたまらなくカッチョ良いっす。HutchersonのキラキラしたVibeに加え、Herbieの透明感溢れる演奏も自身のアルバム同様に素晴らしいものがありマス。

「Heat Start」
スピーディーかつ洗練されたグルーヴ感がカッチョ良いナンバー。とっても都会的な雰囲気っす。

「When You Are Near」
情感タップリのバラード。切々と歌うHutchersonのVibeが胸に響きマス。

「The Omen」
最後は現代音楽的な前衛作品っす。フリージャズしてます。よく聴くと結構面白い音世界が展開されてヤス。

他のHutcherson作品の中では、『Stick Up』(1966年)、『Oblique』(1966年)、『San Francisco』(1970年)あたりが僕の愛視盤デス。あとクラブシーンで人気の高いラテンフレーバーのアルバム『Montara』(1975年)はぜひコレクションに加えたいっす。
posted by ez at 00:24| Comment(2) | TrackBack(0) | 1960年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年01月07日

Melissa Manchester『Don't Cry Out Loud』

Leon WareプロデュースのAORの名作☆Melissa Manchester『Don't Cry Out Loud』
Don't Cry Out Loud
発表年:1978年
ez的ジャンル:ブルーアイド・ソウル系AOR
気分は... :心は雨模様?

最近の記事投稿のリストを眺めていたら、メロウ大好きの僕がAORを長い間投稿していないことに気付きまシタ。と言うことで、Melissa Manchesterの7thアルバム『Don't Cry Out Loud』っす。

それにしてもAORの名盤CDって、どうしてすぐ廃盤なんですかねっ!今回もamazonで第1候補Jorge Calderon、第2候補Niteflyte、第3候補Crackin'を探して全て玉砕し、やっとの思いで見つけたのがMelissa Manchester『Don't Cry Out Loud』っす。これも実はマーケットプレイス品しかないのですがジャケット写真だけは入手できたのでお許し下さいm(_ _)m

Melissa Manchester『Don't Cry Out Loud』のCD購入者って、ヒットしたタイトル曲「Don't Cry Out Loud」をリアルタイムで聴いてこの曲目当ての人と、フリーソウル・ファンにはお馴染みのキラーチュ−ン「Bad Weather」目当ての人に分かれるんじゃないかな?僕は後者のパターンっす。

また、Marvin Gaye『I Want You』等でお馴染みのLeon Wareがプロデュースしているという点でも、フリーソウル好きは食指が動きますよねっ!ブルーアイド・ソウルのテイストの都会派シンガーMelissaと、メロウ&グルーヴを作らせたら天下一品のLeon Wareの組み合わせなんて、それだけでヨダレが出てきそうっす(^¬^)

加えて、David T.Walker(g)、Lee Ritenour(g)、Richard Tee(key)、Greg Phillinganes(key)、Chuck Rainey(b)、James Gadson(ds)といったバック陣もAORファンには嬉しい限りですよねっ!

オススメ曲を紹介しときやす。

「Don't Cry Out Loud」
Top10ヒットとなった美しく胸にしみるバラード。Peter Allen & Carol Bayer Sagerの作品デス。でも、日本では残念ながら同時期に発表されたRita Coolidgeのバージョンの方が知名度が高いかもね?多分、東京音楽祭に参加したRitaがこの曲を歌う映像を観て、歌と映像が一体化してインプットされている人が多いからではないかと思いマス。

「Bad Weather」
前述のフリーソウル・ファンに絶大な人気を誇るナンバー。元々はStevie WonderがSupremesに提供したナンバーっす。曲自体はとってもメロウ&グルーヴィなハッピーソングのように聴こえるけど、実は恋人同士の気持ちのすれ違いを歌った曲だ。何たって邦題は「恋は雨模様」だもんね!僕は下げモードの自分を上げモードに気分転換したい時、よくこの曲を聴く。何かこの曲を聴いていると、くよくよ考えても仕方ないよねぇ!って思える。

「Shine Like You Should」
アルバムのオープニング・ナンバーであり、早くもLeon Wareらしいスタイリッシュ・サウンドを堪能できマス。

「Almost Everything」
Leon WareとMelissaの共作ナンバーであり、「Bad Weather」と並ぶ僕のお気に入り曲デス。僕がLeon Wareプロデュースに期待するメロウ&グルーヴ全開のナンバーです。この心地良いリズムはたまりませんねぇ!

「To Make You Smile Again」
MelissaとCarol Bayer Sagerの共作によるスケールの大きなバラード。

「Such a Morning」
Lee Ritenourのロマンティックなギターが印象的なメロウナンバー。

「Knowin' My Love's Alive」
「Almost Everything」と同じくLeon WareとMelissaの共作ナンバー。とってもアダルト・コンテンポラリーなカンジっす。

Melissa の他の作品では9thアルバム『Hey Ricky』(1982年)を持っていマス。こちらには彼女の最大のヒット曲であり、Olivia Newton-Johnの大ヒット曲「Physical」あたりに通じるこのポップ・ディスコ・ナンバー「You Should Hear How She Talks About You」が収録されていマス。まぁ、今の僕ならば断然『Don't Cry Out Loud』の方を支持しますけどねっ。
posted by ez at 00:08| Comment(5) | TrackBack(1) | 1970年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする